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キャンディル(1446)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

キャンディルグループは、建物の修繕・改修・維持・管理を行う建築サービス関連事業を展開しています。主なサービスは、建材の傷や不具合を交換せずに部分的に補修する「リペアサービス」、住宅の点検やメンテナンス、リフォーム、コールセンター運営などを行う「住環境向け建築サービス」、商業施設の内装工事やオフィス家具の設置などを行う「商環境向け建築サービス」です。全国にサービス網を持ち、独自の技術教育プログラムで高品質なサービスを提供しています。特に住環境向けサービスは、住宅のDX推進や循環システムの構築といった国の政策を追い風に、安定的な成長が見込まれる継続型のビジネスモデルです。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,145 文字
3 【事業の内容】当社グループは、純粋持株会社である当社及び連結子会社4社(株式会社バーンリペア、株式会社キャンディルテクト、株式会社キャンディルデザイン、株式会社キャンディルパートナーズ)の計5社で構成されており、建築サービス関連事業を主たる事業として取り組んでおります。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。当社グループは、「革新創造」を社是とし、「世界に誇れる独創的建物サービスで社会と感動を分かち合う」というグループ理念に基づき、「全ての建物に“キャンディル”」というグループビジョンを実現すべく、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を目指して、お客様のニーズや時代の変化に寄り添いながら、事業を推進しております。「建築サービス関連事業」とは、建物を建てることそのものではなく、建物の修繕・改修・維持・管理に資するサービスであります。建築関連業者から依頼を受け、住宅・商業施設・オフィスなどのオーナーの元に当社グループのサービススタッフが赴く形でサービスを提供しております。全国49拠点(2025年9月30日現在)にサービス網を展開しており、全国で均一なサービス品質を提供するための技術教育研修プログラム(マニュアルなどの各種資料・e-learning教材・研修カリキュラムなど)を構築しております。「建築サービス関連事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりませんが、ここでは、リペアサービス、住環境向け建築サービス、商環境向け建築サービス、商材販売の4つのサービスに分類して記載しております。 (1)リペアサービスリペアサービスは、建物における内外装建材、家具などに発生したキズや不具合を、部材交換することなく、元の部材を活かす形で部分的に補修(リペア)して美観回復をするサービスであります。住宅や施設などの新築物件であっても、施工中に絶えず人が出入りすることにより、日常的に小さなキズや不具合が発生しております。これらを全て部材交換で対応しようとすると、新しい部材と職人確保のための費用、廃材の処理費用、工事手配の手間など、コスト増加につながることがあります。また、新しい部材を使用することで余分に資源消費をしてしまうといった環境にマイナスな側面もあります。そこで、当社グループでは部材交換の代わりにリペアで対応することにより、コストの圧縮と、環境面を含む部材交換に関連する諸問題の解消に寄与しております。また、サービス対象とする建物は、住宅のみならず、商業施設、寺社仏閣や文化遺産など多岐にわたります。ビジネスモデルとしては、ハウスメーカー・ハウスビルダー・ゼネコン・デベロッパー・建築関連業者などから依頼を受け、現場に赴いてサービスを提供して収益を得るという仕組みであります。サービスを提供する主な技術者は、当社独自の技術教育研修プログラムによって教育を受けた直接雇用による従業員や当社グループから独立して協力会社となった元従業員が中心でありますが、その他の協力会社とも上手く連携をとりながら施工体制の拡充を図っております。収益性の側面では、技術者一人ひとりが現場に赴いてサービスを提供するビジネスであることから、全国各地に展開している技術者が、機動性高く効率的に稼働することが非常に重要であります。そのため、技術者の稼働状況を常時システム上で管理して生産性を高めております。 (2)住環境向け建築サービス住環境向け建築サービスは、住宅引渡し前後の検査や定期点検、各種メンテナンス、小規模なリフォーム、水まわりや床などのコーティング、住宅設備などに発生した不具合や施工時に発生した不具合の対象となる物件に対して一斉に対応するリコール対応(リフィットサービス(注1))、住宅オーナーからの問合せに対応するコールセンターなどのサービスを提供しております。長く快適に住まうための住宅循環システムを支える住宅ライフサイクル全体をワンストップでカバーできる体制を構築しております。様々な社会情勢の変化を受けて、住宅政策は大きな変遷を遂げてきておりますが、足元では2021年に閣議決定された「住生活基本計画」において、住宅分野での「DXの推進」や、住宅ストック・産業での「住宅循環システムの構築」などを目標に、「住宅の設計から建築、維持・管理に至る全段階におけるDXの推進」や「住宅の計画的な点検・修繕及び履歴情報の保存の推進」といった施策が策定されております。これらの施策は、当社グループの住環境向け建築サービスにとっては大きな追い風となっております。住宅建設業者は、従来「新築住宅を建てて売るまで」を中心としたビジネスモデルとなっておりましたが、今後は住宅を引き渡した後のアフターフォロー体制の充実や住宅オーナーとのコミュニケーションを継続する仕組みの強化が求められます。当社グループでは、住宅建設業者を支援するための「定期点検」「維持・管理のためのメンテナンス」「コールセンター(お客様問合せ窓口)」以外にも、住宅建設業者と住宅オーナーとのつながりを強固にし、生涯顧客化を促す「クラウド型コミュニケーションツール(「ツナゲルクラウド」(注2))」などを提供しております。ビジネスモデルとしては、リペアサービスの取引先顧客に対して、住宅オーナーとの関係性の維持・強化のためのアフターフォロー体制構築の提案を行い、取引先顧客のニーズに合わせて「定期点検」「メンテナンス」「コールセンター」「ツナゲルクラウド」などのメニューをパッケージ化して契約を獲得しております。新築住宅市場の縮小を懸念する住宅建設業者が、既存住宅に向けたアフターフォロー体制を強化する流れは年々強くなっており、住環境向け建築サービスは順調に推移しております。また、これらのサービスは契約に基づく積上型・継続型のビジネスモデルであり、今後も安定的な成長を見込んでおります。 (注)1.リフィットサービスとは、住宅設備などに発生した不具合(例えば、金具の製品不良が発生したため交換が必要になった)や施工時に発生した不具合(例えば、メーカーが指定した取付方法に瑕疵があり、取付直しが必要になった)などの住宅や施設関連で発生したリコールに対応するサービスの呼称であります。このような不具合は、同時多発的に発生することが多く、全国各地で一斉に作業が必要になるため、当社グループの強みが活かされるサービスであります。2.ツナゲルクラウドとは、住宅建設業者が独自ツールとして展開しながら住宅オーナーとの関係性強化を図ることができる会員専用クラウド型コミュニケーションツールの呼称であります。具体的には、住宅建設業者には、ツナゲルクラウドを通して住宅を引き渡した後も住宅オーナーと密接にコミュニケーションをとることができ、「生涯顧客」としての囲い込みを促進するツールとなっております。また、住宅建設業者の負担となるであろう販促活動の実務や、日常の問合せ対応などをサポートする「運営支援サービス」も併せて当社グループで行うことができます。また住宅オーナーには、「住宅メンテナンス履歴の確認」や「定期点検の予約・確認」「リフォーム相談」などを気軽に行える便利なツールとしてお使いいただけます。 (3)商環境向け建築サービス商環境向け建築サービスでは、商業施設の内装工事、オフィス移転時の家具や什器の搬入・設置や内装工事、家具の組立てや取付け、建材揚重など多岐にわたるサービスを提供しております。百貨店やショッピングセンター、チェーン店などで見られる多店舗一斉工事、複数業者一斉入場などの同時多発的な現場対応に精通し、機動性に富んだサービスを提供できる体制となっております。商業施設は、住宅に比べて建物の規模が大きいため、短期間に多数の人材が必要とされる場合が多くあります。これに対して当社グループは、正社員に加え、多数の登録スタッフを柔軟に組み合わせることで顧客の要求に速やかに応えることができる体制を実現しており、機動性を生み出す源泉となっております。内装工事に関しては、商業施設や店舗の新装・改装などの大型工事から、メンテナンスまで幅広く対応しております。家具の組立てにおいては、北欧系で世界中に店舗展開している大手家具メーカーの日本国内における組立サービスを全店舗引き受けるなど、国内を幅広くカバーしており、顧客の多様なニーズに対して、常に適切なサービス提供が可能な体制を構築しております。また、建材揚重は、建築途中の建物内に、建材を必要な分量・数に振り分けて運び入れる作業であり、あらゆる建築現場で発生いたします。大工や工事業者といった別の工種の人材が建材揚重も行う場合がありますが、人材の高齢化が進んでおり、今後こうした作業は分業化が進むことが予想され、さらなる需要拡大を見込んでおります。 (4)商材販売商材販売は、主にリペアサービスで使用するプロ向けから一般向けまで幅広いレベルのリペア材料やメンテナンス商材を取り扱っております。商材については、国内メーカーはもちろんのこと、代理店契約を締結した海外メーカー(注)からも仕入れております。さらに、国内塗料メーカーと協力してオリジナル商品の開発も手掛けております。それらの商材を全国のホームセンターや量販店の店頭、ECサイトなどで販売しております。 (注)海外メーカーとは、ドイツのHeinrich König GmbH & Co.KGと、アメリカのMohawk Finishing Products Division of RPM Wood Finishes Group,Inc.などであります。いずれも、世界各国に製品を出荷しております。 以上で述べた当社グループの「建築サービス関連事業」を系統図で示すと次のとおりであります。 当社グループのサービス区分ごとの系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自の技術教育研修プログラムと全国49拠点に展開するサービス網。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
個人事業主でも技術を身に付ければ容易に事業を開始できる等、参入障壁が低い。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:業績の季節的変動 / 建築関連の市場環境の変化 / 自然災害や感染症等の発生
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

キャンディルは建設業であり、特許やブランド力といった無形資産による競争優位性は限定的。特定の技術やノウハウはある程度存在する可能性はあるが、明確なモートとは言えない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建設プロジェクトにおいては、一度契約したゼネコンを変更することは、コスト増や工期遅延のリスクが伴うため、顧客にとってスイッチングコストは一定程度存在する。しかし、プロジェクトごとに発注先を選定するため、継続的な関係性が前提ではない。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業において、長年の実績や信頼関係に基づく顧客ネットワークは存在する可能性があるが、プラットフォーム型のようなネットワーク効果は期待できない。特定の業界内での人脈や紹介が優位性につながる可能性はある。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設業は、規模の経済や効率化によるコスト優位性を追求する余地がある。しかし、個々のプロジェクトの特性や立地条件などにより、標準化されたコスト優位性を築くことは難しい。経験による効率化は存在する。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高が1000億円を超え、一定の規模を持つ企業である。規模の経済による資材調達や、多岐にわたるプロジェクトの遂行能力は、小規模な競合に対する優位性となりうる。ただし、業界全体で見ると中堅規模。

競争優位性(モート)の要約は、有報の事業内容・経営戦略から順次生成中です。

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「革新創造」を社是とし、「世界に誇れる独創的建物サービスで社会と感動を分かち合う」というグループ理念に基づき、「全ての建物に“キャンディル”」というグループビジョンを実現すべく、健全かつ適切な業務運営を通じて、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を目指しており、お客様や地域社会、株主からの長期にわたる揺るぎない信頼の確立を図らなければならないものと考えております。 (2)目標とする経営指標当社グループは、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を実現するため、収益力の拡大が最重要課題と認識しており、特に安定的な企業価値の向上につながる営業利益とその成長率及び営業活動によるキャッシュ・フローの増加を最重要指標として、収益性の向上・財務体質の充実に取り組んでまいります。 (3)経営環境当社グループの主力サービスを取り巻く外部環境としては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大により、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、円安を背景に原材料価格や人件費・物流費の上昇で、企業の経営環境は依然として厳しい状況が続いております。また、所得環境の改善から個人消費は持ち直しているものの、物価上昇により実質賃金は減少が続いており、今後の個人消費の先行きには不透明感が残っております。加えて、米国の通商政策や日中関係の不安定化などの先行きについては引き続き注視が必要な状況であります。建築業界においては、慢性的な技術者不足に加え、建設資材価格や労務費といった建設コストの高騰、時間外労働の上限規制への対応課題など、引き続き厳しい事業環境が続いております。商環境市場においては、インバウンド需要や国内旅行の増加、再開発や建物の老朽化による建て替え・メンテナンスの必要性により、需要は堅調に推移すると見込んでおります。また住宅市場においては、新築市場は住宅価格の上昇や人口減少の影響もあり新設住宅着工戸数が減少し下降トレンドですが、一方で今ある建物を長く快適に住まうために手直しするといったメンテナンス・リフォーム市場は堅調に推移する見通しであります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題建物を取り巻く環境が変化する中で、主力サービスを安定成長させながら、市場の需要拡大が見込まれる分野のサービスをしっかりと伸長できるよう、施工体制・経営基盤の強化に一層注力してまいります。具体的には、①「売価アップの推進」、②「労働力・施工力の拡大」、③「生産性の向上」、④「アライアンスの推進」、⑤「人的資本経営の推進」の5点を特に取り組むべき重要課題として認識しております。①「売価アップの推進」については、物価・人件費上昇によるコスト増加対策として、コスト増加に対応できるサービス価格の設定や契約条件の見直し、既存顧客への値上げ交渉を実施いたします。また、不採算顧客の適正価格化を推進し、採算性を重視した受注判断と見積精度の向上も進めるなど、社会情勢と事業状況を鑑みながら適正な価格判断に努めてまいります。②「労働力・施工力の拡大」については、当社グループは労働集約型のビジネスモデルであり、人材は当社グループの事業にとってなくてはならない重要なファクターであると捉えております。現状としては、協力会社やフランチャイズ加盟店などの外部戦力の拡大は進んでおり、自社技術者また施工管理者の確保・育成にも引き続き注力しております。今後も内部・外部戦力ともにバランスを取りながら施工力拡大に努め、着実に市場の需要を取り込める体制を構築してまいります。③「生産性の向上」については、今後の原価高騰などの外部環境の影響を受けながらもしっかりと利益を確保できる会社であるために、永続的に取り組むべき課題であると認識しております。グループ全体として改善していく必要はありますが、中でもオペレーション部門をはじめとした販管部門で業務改善を推し進め、体制強化を図り、生産性の向上・利益改善につなげてまいります。④「アライアンスの推進」については、これまでも様々な企業とアライアンスを進め、受注機会の創出、相互送客の推進、提供サービスの多様化などを追求してまいりました。今後も広い視野でシナジー効果の期待できる企業とのアライアンスを積極的に検討し、進めてまいります。⑤「人的資本経営の推進」については、当社グループは労働集約型のビジネスモデルであるため、新規労働力の確保だけではなく、既存労働力の維持・質の向上に努めることが非常に重要だと捉えております。待遇改善や多様性の確保、働きやすさの改善といった既存の取組みを継続するとともに、リスキリングやAI活用スキルの習得支援も積極的に進め、生産性の向上と次世代へつながる持続的な成長を支えられる盤石な人的基盤の構築を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「革新創造」を社是とし、「世界に誇れる独創的建物サービスで社会と感動を分かち合う」というグループ理念に基づき、「全ての建物に“キャンディル”」というグループビジョンを実現すべく、健全かつ適切な業務運営を通じて、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を目指しており、お客様や地域社会、株主からの長期にわたる揺るぎない信頼の確立を図らなければならないものと考えております。 (2)目標とする経営指標当社グループは、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を実現するため、収益力の拡大が最重要課題と認識しており、特に安定的な企業価値の向上につながる営業利益とその成長率及び営業活動によるキャッシュ・フローの増加を最重要指標として、収益性の向上・財務体質の充実に取り組んでまいります。 (3)経営環境当社グループの主力サービスを取り巻く外部環境としては、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大により、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、円安を背景に原材料価格や人件費・物流費の上昇で、企業の経営環境は依然として厳しい状況が続いております。また、所得環境の改善から個人消費は持ち直しているものの、物価上昇により実質賃金は減少が続いており、今後の個人消費の先行きには不透明感が残っております。加えて、米国の通商政策や日中関係の不安定化などの先行きについては引き続き注視が必要な状況であります。建築業界においては、慢性的な技術者不足に加え、建設資材価格や労務費といった建設コストの高騰、時間外労働の上限規制への対応課題など、引き続き厳しい事業環境が続いております。商環境市場においては、インバウンド需要や国内旅行の増加、再開発や建物の老朽化による建て替え・メンテナンスの必要性により、需要は堅調に推移すると見込んでおります。また住宅市場においては、新築市場は住宅価格の上昇や人口減少の影響もあり新設住宅着工戸数が減少し下降トレンドですが、一方で今ある建物を長く快適に住まうために手直しするといったメンテナンス・リフォーム市場は堅調に推移する見通しであります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題建物を取り巻く環境が変化する中で、主力サービスを安定成長させながら、市場の需要拡大が見込まれる分野のサービスをしっかりと伸長できるよう、施工体制・経営基盤の強化に一層注力してまいります。具体的には、①「売価アップの推進」、②「労働力・施工力の拡大」、③「生産性の向上」、④「アライアンスの推進」、⑤「人的資本経営の推進」の5点を特に取り組むべき重要課題として認識しております。①「売価アップの推進」については、物価・人件費上昇によるコスト増加対策として、コスト増加に対応できるサービス価格の設定や契約条件の見直し、既存顧客への値上げ交渉を実施いたします。また、不採算顧客の適正価格化を推進し、採算性を重視した受注判断と見積精度の向上も進めるなど、社会情勢と事業状況を鑑みながら適正な価格判断に努めてまいります。②「労働力・施工力の拡大」については、当社グループは労働集約型のビジネスモデルであり、人材は当社グループの事業にとってなくてはならない重要なファクターであると捉えております。現状としては、協力会社やフランチャイズ加盟店などの外部戦力の拡大は進んでおり、自社技術者また施工管理者の確保・育成にも引き続き注力しております。今後も内部・外部戦力ともにバランスを取りながら施工力拡大に努め、着実に市場の需要を取り込める体制を構築してまいります。③「生産性の向上」については、今後の原価高騰などの外部環境の影響を受けながらもしっかりと利益を確保できる会社であるために、永続的に取り組むべき課題であると認識しております。グループ全体として改善していく必要はありますが、中でもオペレーション部門をはじめとした販管部門で業務改善を推し進め、体制強化を図り、生産性の向上・利益改善につなげてまいります。④「アライアンスの推進」については、これまでも様々な企業とアライアンスを進め、受注機会の創出、相互送客の推進、提供サービスの多様化などを追求してまいりました。今後も広い視野でシナジー効果の期待できる企業とのアライアンスを積極的に検討し、進めてまいります。⑤「人的資本経営の推進」については、当社グループは労働集約型のビジネスモデルであるため、新規労働力の確保だけではなく、既存労働力の維持・質の向上に努めることが非常に重要だと捉えております。待遇改善や多様性の確保、働きやすさの改善といった既存の取組みを継続するとともに、リスキリングやAI活用スキルの習得支援も積極的に進め、生産性の向上と次世代へつながる持続的な成長を支えられる盤石な人的基盤の構築を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大を背景に、緩やかな景気回復の動きが見られました。一方、円安基調を背景に原材料価格の上昇、またそれに伴う人件費や物流費の増加などにより、厳しい経営環境に直面しております。家計においては、雇用・所得環境の改善の影響を受けて個人消費には持ち直しの動きが見られるものの、物価上昇の継続により実質賃金は継続的に減少しており、今後の個人消費への影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。加えて、世界経済におきましては、米国政府の通商政策の不透明感や中東情勢の緊迫化など、先行きについては引き続き注視が必要な状況であります。建設業界としては、慢性的な技術者不足に加え、建設資材価格や労務費といった建設コストの高騰、時間外労働の上限規制への対応課題など、引き続き厳しい事業環境が続いております。他方、当社グループ事業に関係の深い住宅業界におきましては、実質賃金は停滞し住宅価格は上昇している中で、国土交通省発表による2024年10月~2025年9月累計の新設住宅着工戸数は、戸建てが前年同期比94.7%、分譲マンションが前年同期比84.4%、住宅市場全体としては前年同期比93.4%と減少傾向で推移いたしました。商環境に関しましては、物価上昇の継続による個人消費への影響に懸念はあるものの、インバウンド需要の拡大などにより、民間の非住宅投資も増加傾向で推移しており、総じて堅調に推移いたしました。このような状況のもとで、当社グループは「世界に誇れる独創的建物サービスで社会と感動を分かち合う」という理念に基づき、「全ての建物に“キャンディル”」というビジョンを実現すべく、持続的な事業の成長とさらなる企業価値の向上を目指して、激しく移り変わるお客様のニーズや時代の変化に寄り添いながらサービスの拡充に取り組み、住宅関連・商業施設関連サービスの売上拡大に努めてまいりました。物価の上昇や人材獲得競争の激化などの厳しい経営環境の中、当社グループは受注単価の上昇に努めたこと、また採用活動の強化や協力会社網の充実による労働力確保を図り、着実に市場の需要を取り込んだことにより、全てのサービスが堅調に推移し、連結会計年度としては過去最高の売上高を更新いたしました。また、人的投資やシステム投資などの成長投資により販管費は増加いたしましたが、売上総利益の伸長により、各段階利益は増加いたしました。この結果、当連結会計年度末における資産合計は6,282,008千円となり、前連結会計年度末に比べ147,747千円の増加となりました。負債合計は3,320,207千円となり、前連結会計年度末に比べ14,436千円の減少となりました。純資産合計は2,961,801千円となり、前連結会計年度末に比べ162,183千円の増加となりました。当連結会計年度における売上高は13,860,556千円(前年同期比104.8%)、営業利益は420,645千円(前年同期比117.1%)、経常利益は417,480千円(前年同期比119.1%)、法人税等調整額を△51,102千円計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は196,374千円(前年同期比142.3%)となりました。なお、当社グループでは過去に組織再編及びM&Aの実施に伴い発生したのれん償却費を販売費及び一般管理費に192,223千円計上しており、これを加えたのれん償却前経常利益は609,704千円(前年同期比112.4%)、のれん償却前親会社株主に帰属する当期純利益は388,598千円(前年同期比117.7%)となりました。 当社グループは、建築サービス関連事業の単一セグメントとしておりますが、サービス区分別の状況は以下のとおりであります。(リペアサービス)当連結会計年度におけるリペアサービスの連結売上高は4,493,276千円(前年同期比102.6%)となりました。戸建向けリペアの売上高は、当連結会計年度の6ヵ月前の期間の新設住宅着工戸数(主に住宅引渡し直前に提供するサービスであり、戸建住宅の着工から竣工までの平均期間を考慮)が減少している影響を受け、受注件数は減少いたしましたが、受注単価が上昇し、3,551,368千円(前年同期比103.0%)と前年同期並みで推移いたしました。集合住宅向けリペアの売上高は、延べ人工数は減少したものの、値上げ効果による案件単価の上昇に加え、生産性が向上したことにより、941,907千円(前年同期比100.8%)となりました。(住環境向け建築サービス)当連結会計年度における住環境向け建築サービスの連結売上高は4,148,138千円(前年同期比106.5%)となりました。定期点検の売上高は、実施件数の増加により、1,687,901千円(前年同期比107.5%)となりました。小型修繕、各種施工、検査、コーティングの売上高は、需要を着実に取り込んだことにより集合住宅の検査受注が増加した結果、2,246,083千円(前年同期比111.7%)と伸長いたしました。リコール対応の売上高は214,153千円(前年同期比68.2%)となりました。(商環境向け建築サービス)当連結会計年度における商環境向け建築サービスの連結売上高は4,551,289千円(前年同期比106.7%)となりました。商環境向け建築サービスは主に商業施設などの内装工事、家具組立て、揚重を提供しておりますが、商環境市場の需要堅調による店舗・商業施設、ホテル、医療施設、オフィスなどの大型内装工事案件の増加により、増収となりました。(商材販売)当連結会計年度における商材販売の売上高は667,852千円(前年同期比97.6%)となりました。商材販売は主にリペア材料やメンテナンス商材を販売しており、前年同期並みで推移いたしました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は1,626,858千円と、前連結会計年度末に比べ10,542千円の増加となりました。当連結会計年度末における各活動によるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動におけるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、418,644千円(前年同期は377,866千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益417,480千円を計上したこと、のれん償却額192,223千円、売上債権が171,301千円増加したこと、仕入債務が157,275千円増加したこと、法人税等の支払額262,802千円などによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、92,465千円(前年同期は74,179千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出45,791千円、無形固定資産の取得による支出13,914千円などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、315,636千円(前年同期は303,606千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額350,000千円、長期借入金の返済による支出629,184千円などによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況ⅰ.生産実績当社グループは、生産活動を行っていないため、生産実績は記載しておりません。ⅱ.受注実績当社グループは、建築サービス関連事業の単一セグメントであり、提供するサービスの性質上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。ⅲ.販売実績当連結会計年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。サービスの名称金額(千円)前年同期比(%)リペアサービス4,493,276102.6住環境向け建築サービス4,148,138106.5商環境向け建築サービス4,551,289106.7商材販売667,85297.6合計13,860,556104.8 (注)1.当社グループの報告セグメントは単一であるため、サービスごとに記載しております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。3.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容ⅰ.財政状態の分析(総資産)当連結会計年度末における資産合計は6,282,008千円となり、前連結会計年度末に比べ147,747千円の増加となりました。流動資産は3,937,226千円となり、前連結会計年度末に比べ261,272千円の増加となりました。これは、主に受取手形及び売掛金が171,301千円増加したことなどによります。固定資産は2,344,781千円となり、前連結会計年度末に比べ113,525千円の減少となりました。これは、主にのれんが192,223千円減少したこと、繰延税金資産が59,225千円増加したことなどによります。(負債)当連結会計年度末における負債合計は3,320,207千円となり、前連結会計年度末に比べ14,436千円の減少となりました。流動負債は3,063,247千円となり、前連結会計年度末に比べ104,203千円の増加となりました。これは、主に買掛金が157,275千円増加したこと、短期借入金が350,000千円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が509,184千円減少したこと、賞与引当金が79,805千円増加したことなどによります。固定負債は256,960千円となり、前連結会計年度末に比べ118,640千円の減少となりました。これは、主に長期借入金が120,000千円減少したことなどによります。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は2,961,801千円となり、前連結会計年度末に比べ162,183千円の増加となりました。これは、主に利益剰余金が159,467千円増加したことなどによります。この結果、自己資本比率は47.1%(前連結会計年度末比1.5ポイント上昇)となりました。 ⅱ.経営成績の分析当社グループのサービス区分別売上高は前連結会計年度に比べ、リペアサービスは前年同期比102.6%の4,493,276千円、住環境向け建築サービスは前年同期比106.5%の4,148,138千円、商環境向け建築サービスは前年同期比106.7%の4,551,289千円、商材販売は前年同期比97.6%の667,852千円となり、連結売上高は前年同期比104.8%の13,860,556千円となりました。全サービスとも売上高は堅調に推移し、中でも過去最高売上高を達成した住環境向け建築サービスと商環境向け建築サービスの増収が、全体の売上高を牽引いたしました。住環境向け建築サービスは、定期点検や戸建住宅・集合住宅の引渡し前検査が好調に推移したこと、また商環境向け建築サービスは、大型の内装工事案件を中心に商環境市場の需要を取り込んだことで、連結売上高の伸長に大きく貢献いたしました。売上総利益は、売上高が順調に伸長したことや、生産性の向上による稼働の改善により、増益となりました。販売費及び一般管理費に関しましては、賞与制度改定などの従業員への待遇改善の実施、ネットワークセキュリティの強化や、人事系システムの導入、また今後の成長に向けた現場系の資格者の採用強化などにより前連結会計年度より増加いたしました。売上総利益の伸長が、販売費及び一般管理費の増加を吸収し、営業利益は前連結会計年度より増加いたしました。結果として、前連結会計年度に比べ営業利益は前年同期比117.1%の420,645千円、経常利益は前年同期比119.1%の417,480千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比142.3%の196,374千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報ⅰ.キャッシュ・フローの状況当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。ⅱ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要は、主に人件費及び外注費の支払い、リペア材料・メンテナンス商材の仕入資金であります。当社グループは、事業活動に必要な資金を確保するため、内部資金を活用するほか、金融機関からの借入を行っております。また、資金使途に応じて最適な資金調達手法を検討し、適切なコストで安定的に資金を確保することを基本方針としております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債および収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意下さい。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

キャンディルグループの事業は、3月と9月に売上が集中する季節変動のリスクがあります。また、景気動向、金利、税制、政策などの建築関連市場の変化に大きく影響を受けます。地震や感染症などの自然災害やパンデミックが発生した場合、工事の中断や遅延、事業所の被害により業績に影響が出る可能性があります。さらに、参入障壁が低い業界のため競合が増加するリスクや、M&Aによる「のれん」の減損、多額の借入金による財務制限条項抵触のリスクも抱えています。人材の確保・育成の失敗や外注先のトラブル、労働環境の変化、法令違反、訴訟、重大事故、個人情報漏洩、情報システム障害なども事業に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,023 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業内容その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を以下に記載しております。ただし、全てのリスクを網羅したものではなく、業績に影響を与え得るリスク要因はこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づいて、当社グループが判断したものであります。 (1)業績の季節的変動について当社グループが行うリペアサービス、住環境向け建築サービス、商環境向け建築サービスにおいては、戸建住宅、集合住宅、商業施設等の引渡しが集中する3月及び9月に売上が拡大する傾向があります。当該時期に、何らかの事由により売上が減少した場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。(2)建築関連の市場環境の変化について当社グループは、戸建住宅及び集合住宅向けのリペア業務や点検業務、商業施設向けの施工業務等、建築関連向けのサービスを主たる事業領域としております。当該事業は、景気動向、金利、地価、税制及び政策等に大きく影響を受けます。今後の景況感の悪化、所得の低下、金利の上昇、地価の上昇、政策の変更及び税制の変更があった場合は、市場環境が変化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(3)自然災害や感染症等の発生について地震、台風等の大規模な自然災害やウイルス等による感染拡大により、工事の中断や大幅な遅延が発生し、あるいは当社グループの事業所等が大規模な被害を受けた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4)競合について当社グループの提供する建築サービス関連業界は、個人事業主でも技術を身に付ければ容易に事業を開始できる等、参入障壁が低くなっております。当社グループは、人材の採用、教育及び協力会社網の整備といった点で新規参入者に対して優位にあると考えておりますが、今後、新規参入者の増加により競争が激化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5)のれんについて当社グループは、過去のM&A及びグループ再編の結果、多額ののれんを計上しております。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、当社グループの対象となる事業において将来の収益力が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6)多額の借入金について当社は有価証券報告書提出日現在、複数の金融機関から多額の資金を借入れており、当該金融機関と締結している金銭消費貸借契約等の中には、連結経常損失を計上しないこと、連結純資産額の水準を一定以上に維持することなど、財務制限条項が定められているものがあります。今後、当社では借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、金利が上昇した場合、事業計画の未達成等により借入金の返済計画に変更が生じた場合、財務制限条項に抵触したことにより借入金を一括返済する必要が生じた場合には、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(7)人材について当社グループにおいては、人材の安定的な確保及び育成が事業継続のために不可欠でありますが、人材の確保及び育成が計画どおりに進まない場合や退職者が増加した場合、不祥事により損害が発生した場合や士気が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(8)外注先の確保について当社グループでは、受注したサービスの一部を協力会社に発注しております。協力会社については、事前に面談の上、企業規模、法令遵守、保険加入状況、サービス品質、反社チェックなどを行い、安全・品質管理の徹底等に最善を期しておりますが、個別の作業現場においてトラブルが発生した場合、また今後、受注件数の増加に適した形で協力会社を確保できなかった場合は、当社グループの業務の停滞につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(9)労働環境の変化について当社グループには、正社員のほか有期契約社員、登録スタッフ等、様々な雇用形態の社員が業務に従事しております。当社グループでは、長時間労働の抑制や社会保険の適用拡大等、労働環境の変化や法改正に対応しておりますが、今後、労働関連法規制への違反等が発生した場合には、当社グループの社会的信用、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、人手不足等による人件費の高騰や外注費の増加が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(10)法令違反、法的規制に関するリスク当社グループは、労働基準法等労働法のほか、建設業法、労働者派遣法など関連法令による規制を受けております。当社グループでは、関連法令を遵守して事業を展開しており、有価証券報告書提出日現在において、法令違反による許認可の取消しなど事業運営に支障を来すような事象は発生しておりませんが、それらの法令が改正された場合や当社グループ又は当社グループ従業員が関連法令違反を犯した場合には、当社グループの社会的信用、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループ各社が取得している許認可等の状況は以下のとおりであります。会社名取得年月(有効期限)許認可等名称所管官庁等許認可番号取消事由株式会社バーンリペア2021年9月21日(2026年9月20日)建設業許可国土交通省一般建設業 国土交通大臣許可(般-3)第24174号建設業法第29条及び第29条の2第1項2025年2月1日登録電気工事業者届出経済産業省(埼玉県)埼玉県知事届出第2025006号電気工事業の業務の適正化に関する法律第28条株式会社キャンディルテクト2023年11月29日(2028年11月28日)建設業許可国土交通省一般建設業 国土交通大臣許可(般-05)第025221号建設業法第29条及び第29条の2第1項2024年10月1日(2029年9月30日)労働者派遣業厚生労働省労働者派遣事業許可派13-306899労働者派遣法第14条第1項2024年1月1日(2026年12月31日)有料職業紹介厚生労働省有料職業紹介事業許可13-ユ-316167職業安定法第39条の22014年10月9日第一種貨物利用運送事業登録国土交通省(関東運輸局)第一種貨物利用運送事業登録関自貨第686号貨物利用運送事業法第16条株式会社キャンディルデザイン2023年1月25日(2028年1月24日)建設業許可東京都一般建設業 東京都知事許可(般-4)第156423号建設業法第29条及び第29条の2第1項2024年1月1日(2026年12月31日)労働者派遣業厚生労働省労働者派遣事業許可派13-317081労働者派遣法第14条第1項 (11)訴訟等に関するリスク当社グループは広範な事業活動を行っており、知的財産権、環境、労務等に関連した訴訟等の対象となるリスクがあります。重大な訴訟等が提起された場合には、当社グループの社会的信用、事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(12)重大な事故の発生について当社グループが手掛けるサービスの中には、建設現場における重量物の搬出入や高所での作業等、危険を伴うサービスがあります。当社グループでは、従業員への教育や指導を通じ、従業員の安全確保に努めておりますが、それらへの対応が不十分であった場合には、重大な事故につながり、当社グループの社会的信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(13)個人情報保護について当社グループでは、取引先及び住宅オーナー等に係る個人情報を有しております。子会社の株式会社バーンリペアでプライバシーマークを取得している等、個人情報保護に対する適切な対応を行うための体制を整備しておりますが、今後、個人情報の漏洩事故等が発生した場合には、当社グループの社会的信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(14)情報システムへの依存について当社グループは、受発注、作業日程管理、請求等に関する業務を情報システムを利用して行っております。プログラムの不具合やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、当社グループの情報システムに重大な障害が発生した場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(15)内部管理体制について当社グループは、建築サービスを手掛ける企業同士がM&Aにより経営統合し、形成されてきたため、独自の企業文化や経営管理手法を有する企業によりグループが構成されておりました。当社は、グループ各社の内部管理体制を整備しており、今後も強化していく予定でありますが、事業の急速な拡大等により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(16)その他の関係会社との関係について当社は2022年8月に株式会社サカイ引越センターと資本業務提携契約を締結し、同社は当社の主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社に該当しております。株式会社サカイ引越センターによる当社株式の保有方針が変更された場合は、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、同社との業務提携内容に変更が生じた場合には、当社の今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

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