経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、「わくわく広場」の運営を通じて、ビジョンとして掲げる「安心と笑顔が広がる世界をつくる」ことを実現してまいります。そのために、プラットフォーム型でありながらリアルな店舗を有しているという特徴的なビジネスモデルに磨きをかけるとともに、他のお店では買う事の出来ない商品を取りそろえることで、お客様が当社グループの店舗を目指して来店して下さるデスティネーションストアの構築を生産者と共に目指してまいります。 (2)中長期的な経営戦略当社グループでは、プラットフォーム成長の鍵は「場」と「ユーザー」の拡大であると認識しております。そのため、シェアショップ事業における「場」である店舗数を積極的な出店戦略により伸ばすとともに、「ユーザー」である登録生産者数を伸ばすことにより、全体的な流通総額の拡大を図る方針であります。当社グループでは、お客様から受領した販売代金を流通総額とし、生産者へ支払う仕入仕金(予め登録時に生産者に同意いただいている当社グループで決定した一定の料率で算出した金額)を流通総額より控除した金額を営業収益として財務諸表に表示しておりますので、流通総額の拡大が営業収益及び利益の増加に重要な影響を持つ指標と認識しております。以上のことから、当社グループの重要な経営指標として、流通総額、店舗数及び登録生産者数を注視し、成長に向けた経営資源の投資を継続してまいります。 ① 「場」の拡大に向けて店舗数の拡大に当たっては、以下の戦略を織り交ぜることにより、全国的な展開エリアを拡大させつつ、バランスよくドミナント化を進めてまいります。(a)地域ドミナントの深化他の小売店と同様、当社グループのビジネスモデルにおいても、ドミナント化を進めることにより店舗運営の効率化を図ることが可能となります。シェアショップ事業においては、地域ドミナントが深まることにより、既存の生産者にとっては、近隣の出品可能な店舗が増え販路拡大になるとともに、新規の生産者の商品が既存の店舗にも増えやすくなる傾向があり、既存のローカルサプライチェーンを新規出店に活用することができるため、出店効率を高めることが可能となります。(b)未出店エリアへの拡大シェアショップ事業においては、ローカルサプライチェーンを各店舗周辺で形成することが前提となっており、大規模なサプライチェーンの構築を必要としておりません。既存の店舗やサプライチェーンが無い未出店のエリアであったとしても、新規出店を通常の出店投資と同様の範囲で行う事が可能であるため、将来的なドミナント化を見込むことができる地域であれば出店し、出店エリアの拡大を進めてまいります。 ② 「ユーザー」の拡大に向けて当社グループでは、生産者が「いつ・何を・いくつ・いくらで」出品するかを自由に決定できることから、商品力の強化のためには各店へ出品する生産者の数を増やしていくことが不可欠となります。そのため、生産者にとっての収入機会の場としての魅力を高めつつ、日本各地の生産者へのアプローチを担当部署のスタッフや各店舗従業員が継続することにより、登録生産者数を増やしていくことが商品力の強化につながると考えております。この点については、既存の店舗であったとしても、店舗周辺の登録生産者数を拡大していく余地があるため、継続的なアプローチを行っております。また、新規の生産者を増やしていくことに加え、既存の生産者に対しては、自らの商品が「いつ・何が・いくつ・いくらで」売れたのかといった販売情報を見やすく使いやすい状態で積極的に開示し、出品を促す情報システムを提供しており、こうした情報発信の強化継続や、宅配便を利用した店舗への納品、当社グループが一部の地域で運営している物流センターの利用といった、生産者が出品しやすい・出品したくなる物流システムの提案により、生産者の出品意欲を高め、魅力的な商品がたくさん集まるプラットフォームとしての価値を向上させてまいります。 (3)経営環境当社グループが推進するシェアショップ事業と類似する販売スタイルである農産物直売所関連の経営環境としては、農産物直売所経由での農業生産関連事業の販売金額は成長してきている(参考資料:農林水産省統計部「6次産業化総合調査報告」)一方で、スーパーマーケットでも野菜の産直コーナーの展開を進めている店舗も増加しており、競争環境は厳しさを増していると考えております。また、一般的な農産物直売所において中心的な商材である青果は、気候変動や天災といった要因により、価格変動の影響を受けやすい商材となっております。こうした環境の中、当社グループでは単なる青果の直売所ではなく、「地域を結ぶ直売広場」としての機能を発揮して青果以外の産直商材の登録生産者数を増やし、品種の拡大を図ることで激化する競争環境において大きな優位性を発揮しております。外部競争環境としては、上記の様な厳しい環境が継続していく見込みですが、一方で、シェアショップとしての機能を必要とする生産者は今後さらに増えていくと考えており、こうした生産者に新たな販路を提供することが、地域の活性化に貢献するという当社グループの社会的意義につながるものと考えております。 農業生産関連事業の年間総販売金額の推移(全国) 出典:農林水産省大臣官房統計部 令和5年度6次産業化総合調査令和7年7月4日公表(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、流通総額、店舗数及び登録生産者数を重要な経営指標と考えております。当社グループの成長に対して重要な上記の指標を伸長させていくためには、プラットフォームを利用する生産者を増やすとともに、より多くの商品を出品いただく環境づくりを行い、店頭に集まる商品を増やしていくことが、お客様にとって魅力のあるプラットフォーム、すなわち、売り場・店舗につながり、結果として営業収益・利益の拡大につながっていくと考えております。また、生産者とお客様を結ぶプラットフォームである店舗数そのものを拡大させていくことで、より多くの生産者に販売機会を提供するとともに、お客様に魅力的な商品をお届けしていきたいと考えております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)及び(2)に記載の、経営方針及び経営戦略を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。 (特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)① 新規出店の継続店舗数を拡大させるためには、収益力のある店舗の新規出店を継続して実行する社内体制の整備等を進めることが課題と認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、出店候補物件の評価プロセスの整備や出店意思決定後の出店プロセスの整備に取り組んでおります。また、当社グループでは、ロードサイド型の路面店と、ショッピングモール内にテナントとして出店するモール型の2つの店舗形態があり、そのうち8割以上がモール型となっております。今後は、小商圏における小規模の店舗展開も促進し、出店コストが低く、日常使いとしてご利用いただける新たな店舗形態での出店も目指します。 ② 新規出店エリアの拡大店舗数の拡大にあたっては、新たな地域への出店を行っていくことも重要な課題になっていくと認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、これまでの経験を踏まえて事業が成立しやすいエリア・地域への新規出店を継続していくとともに、既存の商品構成にこだわらない店舗づくりと生産者の開拓を実施し、これまで出店の難しかった地域への出店も進めていきたいと考えております。 ③ 「お客様がまた来たくなる店舗」の運営当社グループではお客様の動向を常に把握し、現場スタッフによる機動的な判断により豊富な商品数とその魅力をお客様に訴求し続けることを、店舗運営にあたっての判断指針の第一に掲げ、従業員への浸透を図っております。また、お客様にとって魅力のある店舗が生産者にとっても商品を多く出品したいと感じるプラットフォームであるとの考えに基づき、店舗作りを継続的な課題として認識しております。この課題に対し、地域やお客様の動向を捉えた売場のレイアウト変更や店舗の改装等を実施する一方で、改善が見られない店舗に対しては、スクラップ&ビルドを実施し、更なる店舗への投資を実施してまいります。また、野菜・果実においては高原野菜や産直果実の開拓や、肉・魚の取扱いの強化、新たな商品群の開拓、物流改革等による野菜・果実等の鮮度向上を図ってまいります。 ④ 店舗で取り扱う商品及び売り場の安全性・遵法性の確保「わくわく広場」に出品される商品に関しては、生産者及び店舗スタッフが「食品表示法」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」等の各種法令に基づく商品表示・店頭表示を理解し、遵守することが課題であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは日頃からこれらの関連法令等に関する情報発信を社内外に行っておりますが、引き続き関連法令に基づく表示に努め、お客様に安心してお買い物をしていただけるよう、売り場の安全性の確保を図ってまいります。 ⑤ 人財の確保継続的な成長の源泉である人財は、当社グループにとって重要な経営資源であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、中途採用も含め、優秀な社員を継続的に雇用してその成長機会の提供及び教育・育成を実施し、更に人事評価制度の充実等の各種施策を進めてまいります。 ⑥ 新規登録生産者の獲得当社グループの事業を成長させていくためには、プラットフォームとしての「わくわく広場」を利用する新たな生産者を、いかに効率的かつ効果的に獲得していくことができるかが課題と認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは生産者開拓を行う担当部署を設けており、スキル向上と人財の確保に注力しております。また、「わくわく広場」を利用することによって、販路の拡大により収入が増加するメリットを継続的に訴求して、生産者の登録拡大に向けた活動を続けてまいります。 ⑦ 生産者の販売増加に向けたサポートの充実当社グループの事業成長には、プラットフォーマーである当社グループの商品販売に対する努力だけではなく、魅力的な商品を生産者に多く出品してもらうことが課題であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、生産者の出品を促すため、リアルタイムで詳細な販売データをスマートフォンやパソコンを通して確認できる情報システムを自社で構築・改善する体制を持つことにより、生産者が状況に応じたタイムリーな出品判断ができる仕組みを提供する等、生産者向けの情報発信体制の強化に引き続き取り組んでまいります。 (その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)① 食品ロスへの対応当社グループでは新鮮な野菜を提供することが他の店舗との差別化につながる点の一つであると考えており、青果の陳列期間を当社グループ独自で定め、陳列期間を超える青果は店頭から撤去しております。これらの、まだ十分に食べられるにもかかわらず、「わくわく広場」の付加価値を維持するために廃棄せざるを得ない食品ロスは当社グループにとっての課題であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、地方自治体とも連携し、店舗近隣のこども食堂をはじめとしたNPO法人等に対して、陳列から外れた食品を生産者の同意を得た上で無償提供しており、今後こうした連携をさらに増やすことで、食品ロスを少しでも削減してまいります。 ② 自然災害への対応「わくわく広場」に出品される主力商品の一つが、生産者が直接出品する青果ですが、台風や洪水、強風などの自然災害により生産者に被害が発生した場合、出品量が減るなどの影響が生じるといった課題があると認識しております。当社グループでは、出店エリアの拡大に伴い、日本各地で登録生産者が増えており、自然災害の影響が軽微にとどまったエリアの生産者が宅配便などを活用して出品するスタイルを提供することにより、自然災害による物量の変動への対応を進めております。 ③ コンプライアンス体制の強化当社グループは社会的責任を果たすべく、また、食の安全・安心志向がより高まる中、全社的にコンプライアンス体制を整備強化していくことが、注力すべき課題と考えております。コンプライアンス統括責任者を任命し、法令等の遵守、懸念事象発生時の報告及び対応を行うとともに、取締役会において定期的に重要事項の審議及び報告を行うなどの対応をしております。法令遵守は企業存続の基本として全社的に更なる徹底が必要であると考えており、全従業員を対象にコンプライアンス意識の更なる醸成を進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、「わくわく広場」の運営を通じて、ビジョンとして掲げる「安心と笑顔が広がる世界をつくる」ことを実現してまいります。そのために、プラットフォーム型でありながらリアルな店舗を有しているという特徴的なビジネスモデルに磨きをかけるとともに、他のお店では買う事の出来ない商品を取りそろえることで、お客様が当社グループの店舗を目指して来店して下さるデスティネーションストアの構築を生産者と共に目指してまいります。 (2)中長期的な経営戦略当社グループでは、プラットフォーム成長の鍵は「場」と「ユーザー」の拡大であると認識しております。そのため、シェアショップ事業における「場」である店舗数を積極的な出店戦略により伸ばすとともに、「ユーザー」である登録生産者数を伸ばすことにより、全体的な流通総額の拡大を図る方針であります。当社グループでは、お客様から受領した販売代金を流通総額とし、生産者へ支払う仕入仕金(予め登録時に生産者に同意いただいている当社グループで決定した一定の料率で算出した金額)を流通総額より控除した金額を営業収益として財務諸表に表示しておりますので、流通総額の拡大が営業収益及び利益の増加に重要な影響を持つ指標と認識しております。以上のことから、当社グループの重要な経営指標として、流通総額、店舗数及び登録生産者数を注視し、成長に向けた経営資源の投資を継続してまいります。 ① 「場」の拡大に向けて店舗数の拡大に当たっては、以下の戦略を織り交ぜることにより、全国的な展開エリアを拡大させつつ、バランスよくドミナント化を進めてまいります。(a)地域ドミナントの深化他の小売店と同様、当社グループのビジネスモデルにおいても、ドミナント化を進めることにより店舗運営の効率化を図ることが可能となります。シェアショップ事業においては、地域ドミナントが深まることにより、既存の生産者にとっては、近隣の出品可能な店舗が増え販路拡大になるとともに、新規の生産者の商品が既存の店舗にも増えやすくなる傾向があり、既存のローカルサプライチェーンを新規出店に活用することができるため、出店効率を高めることが可能となります。(b)未出店エリアへの拡大シェアショップ事業においては、ローカルサプライチェーンを各店舗周辺で形成することが前提となっており、大規模なサプライチェーンの構築を必要としておりません。既存の店舗やサプライチェーンが無い未出店のエリアであったとしても、新規出店を通常の出店投資と同様の範囲で行う事が可能であるため、将来的なドミナント化を見込むことができる地域であれば出店し、出店エリアの拡大を進めてまいります。 ② 「ユーザー」の拡大に向けて当社グループでは、生産者が「いつ・何を・いくつ・いくらで」出品するかを自由に決定できることから、商品力の強化のためには各店へ出品する生産者の数を増やしていくことが不可欠となります。そのため、生産者にとっての収入機会の場としての魅力を高めつつ、日本各地の生産者へのアプローチを担当部署のスタッフや各店舗従業員が継続することにより、登録生産者数を増やしていくことが商品力の強化につながると考えております。この点については、既存の店舗であったとしても、店舗周辺の登録生産者数を拡大していく余地があるため、継続的なアプローチを行っております。また、新規の生産者を増やしていくことに加え、既存の生産者に対しては、自らの商品が「いつ・何が・いくつ・いくらで」売れたのかといった販売情報を見やすく使いやすい状態で積極的に開示し、出品を促す情報システムを提供しており、こうした情報発信の強化継続や、宅配便を利用した店舗への納品、当社グループが一部の地域で運営している物流センターの利用といった、生産者が出品しやすい・出品したくなる物流システムの提案により、生産者の出品意欲を高め、魅力的な商品がたくさん集まるプラットフォームとしての価値を向上させてまいります。 (3)経営環境当社グループが推進するシェアショップ事業と類似する販売スタイルである農産物直売所関連の経営環境としては、農産物直売所経由での農業生産関連事業の販売金額は成長してきている(参考資料:農林水産省統計部「6次産業化総合調査報告」)一方で、スーパーマーケットでも野菜の産直コーナーの展開を進めている店舗も増加しており、競争環境は厳しさを増していると考えております。また、一般的な農産物直売所において中心的な商材である青果は、気候変動や天災といった要因により、価格変動の影響を受けやすい商材となっております。こうした環境の中、当社グループでは単なる青果の直売所ではなく、「地域を結ぶ直売広場」としての機能を発揮して青果以外の産直商材の登録生産者数を増やし、品種の拡大を図ることで激化する競争環境において大きな優位性を発揮しております。外部競争環境としては、上記の様な厳しい環境が継続していく見込みですが、一方で、シェアショップとしての機能を必要とする生産者は今後さらに増えていくと考えており、こうした生産者に新たな販路を提供することが、地域の活性化に貢献するという当社グループの社会的意義につながるものと考えております。 農業生産関連事業の年間総販売金額の推移(全国) 出典:農林水産省大臣官房統計部 令和5年度6次産業化総合調査令和7年7月4日公表(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、流通総額、店舗数及び登録生産者数を重要な経営指標と考えております。当社グループの成長に対して重要な上記の指標を伸長させていくためには、プラットフォームを利用する生産者を増やすとともに、より多くの商品を出品いただく環境づくりを行い、店頭に集まる商品を増やしていくことが、お客様にとって魅力のあるプラットフォーム、すなわち、売り場・店舗につながり、結果として営業収益・利益の拡大につながっていくと考えております。また、生産者とお客様を結ぶプラットフォームである店舗数そのものを拡大させていくことで、より多くの生産者に販売機会を提供するとともに、お客様に魅力的な商品をお届けしていきたいと考えております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)及び(2)に記載の、経営方針及び経営戦略を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。 (特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)① 新規出店の継続店舗数を拡大させるためには、収益力のある店舗の新規出店を継続して実行する社内体制の整備等を進めることが課題と認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、出店候補物件の評価プロセスの整備や出店意思決定後の出店プロセスの整備に取り組んでおります。また、当社グループでは、ロードサイド型の路面店と、ショッピングモール内にテナントとして出店するモール型の2つの店舗形態があり、そのうち8割以上がモール型となっております。今後は、小商圏における小規模の店舗展開も促進し、出店コストが低く、日常使いとしてご利用いただける新たな店舗形態での出店も目指します。 ② 新規出店エリアの拡大店舗数の拡大にあたっては、新たな地域への出店を行っていくことも重要な課題になっていくと認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、これまでの経験を踏まえて事業が成立しやすいエリア・地域への新規出店を継続していくとともに、既存の商品構成にこだわらない店舗づくりと生産者の開拓を実施し、これまで出店の難しかった地域への出店も進めていきたいと考えております。 ③ 「お客様がまた来たくなる店舗」の運営当社グループではお客様の動向を常に把握し、現場スタッフによる機動的な判断により豊富な商品数とその魅力をお客様に訴求し続けることを、店舗運営にあたっての判断指針の第一に掲げ、従業員への浸透を図っております。また、お客様にとって魅力のある店舗が生産者にとっても商品を多く出品したいと感じるプラットフォームであるとの考えに基づき、店舗作りを継続的な課題として認識しております。この課題に対し、地域やお客様の動向を捉えた売場のレイアウト変更や店舗の改装等を実施する一方で、改善が見られない店舗に対しては、スクラップ&ビルドを実施し、更なる店舗への投資を実施してまいります。また、野菜・果実においては高原野菜や産直果実の開拓や、肉・魚の取扱いの強化、新たな商品群の開拓、物流改革等による野菜・果実等の鮮度向上を図ってまいります。 ④ 店舗で取り扱う商品及び売り場の安全性・遵法性の確保「わくわく広場」に出品される商品に関しては、生産者及び店舗スタッフが「食品表示法」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」等の各種法令に基づく商品表示・店頭表示を理解し、遵守することが課題であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは日頃からこれらの関連法令等に関する情報発信を社内外に行っておりますが、引き続き関連法令に基づく表示に努め、お客様に安心してお買い物をしていただけるよう、売り場の安全性の確保を図ってまいります。 ⑤ 人財の確保継続的な成長の源泉である人財は、当社グループにとって重要な経営資源であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、中途採用も含め、優秀な社員を継続的に雇用してその成長機会の提供及び教育・育成を実施し、更に人事評価制度の充実等の各種施策を進めてまいります。 ⑥ 新規登録生産者の獲得当社グループの事業を成長させていくためには、プラットフォームとしての「わくわく広場」を利用する新たな生産者を、いかに効率的かつ効果的に獲得していくことができるかが課題と認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは生産者開拓を行う担当部署を設けており、スキル向上と人財の確保に注力しております。また、「わくわく広場」を利用することによって、販路の拡大により収入が増加するメリットを継続的に訴求して、生産者の登録拡大に向けた活動を続けてまいります。 ⑦ 生産者の販売増加に向けたサポートの充実当社グループの事業成長には、プラットフォーマーである当社グループの商品販売に対する努力だけではなく、魅力的な商品を生産者に多く出品してもらうことが課題であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、生産者の出品を促すため、リアルタイムで詳細な販売データをスマートフォンやパソコンを通して確認できる情報システムを自社で構築・改善する体制を持つことにより、生産者が状況に応じたタイムリーな出品判断ができる仕組みを提供する等、生産者向けの情報発信体制の強化に引き続き取り組んでまいります。 (その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)① 食品ロスへの対応当社グループでは新鮮な野菜を提供することが他の店舗との差別化につながる点の一つであると考えており、青果の陳列期間を当社グループ独自で定め、陳列期間を超える青果は店頭から撤去しております。これらの、まだ十分に食べられるにもかかわらず、「わくわく広場」の付加価値を維持するために廃棄せざるを得ない食品ロスは当社グループにとっての課題であると認識しております。この課題に対処するために、当社グループでは、地方自治体とも連携し、店舗近隣のこども食堂をはじめとしたNPO法人等に対して、陳列から外れた食品を生産者の同意を得た上で無償提供しており、今後こうした連携をさらに増やすことで、食品ロスを少しでも削減してまいります。 ② 自然災害への対応「わくわく広場」に出品される主力商品の一つが、生産者が直接出品する青果ですが、台風や洪水、強風などの自然災害により生産者に被害が発生した場合、出品量が減るなどの影響が生じるといった課題があると認識しております。当社グループでは、出店エリアの拡大に伴い、日本各地で登録生産者が増えており、自然災害の影響が軽微にとどまったエリアの生産者が宅配便などを活用して出品するスタイルを提供することにより、自然災害による物量の変動への対応を進めております。 ③ コンプライアンス体制の強化当社グループは社会的責任を果たすべく、また、食の安全・安心志向がより高まる中、全社的にコンプライアンス体制を整備強化していくことが、注力すべき課題と考えております。コンプライアンス統括責任者を任命し、法令等の遵守、懸念事象発生時の報告及び対応を行うとともに、取締役会において定期的に重要事項の審議及び報告を行うなどの対応をしております。法令遵守は企業存続の基本として全社的に更なる徹底が必要であると考えており、全従業員を対象にコンプライアンス意識の更なる醸成を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善によって景気は緩やかな回復基調であるものの、一方で、物価上昇が継続していることに加え、米国の通商政策を巡る世界経済への先行き不安等もあり、依然として不透明な状況が続いております。このような環境のもと、「地域を結ぶ直売広場」をコンセプトとした運営店舗「わくわく広場」は、「地域の食のセレクトショップ」として、地域還流型の店舗運営を通じて「安心と笑顔が広がる世界をつくる」のビジョン実現に向け、取り組んでまいりました。当連結会計年度は、原点回帰の年として、不採算店舗のスクラップ&ビルドや既存店の改装などを実施し、収益性の向上を図る計画に取り組みました。新たな成長の柱として、新フォーマット店舗の挑戦を進め、7月には東京都に「新宿若松町店」・「日本橋浜町店」・「四谷三丁目駅前店」の3店舗を出店するなど、当連結会計年度は同フォーマットにおいて計7店舗を出店しました。これにより、今後の出店戦略における方向性が見えてきた一年となりました。また、高原野菜や果実などの開拓強化や自社物流の効率化や見直しを推進するなど、さまざまな取り組みを行い、全体として事業の効率化が進み、収益構造の改善につながりました。これらの取り組みにより、当連結会計年度において、当社グループの重要な経営指標である流通総額(店舗におけるレジ通過額のほか、値札シールの販売代金や不動産賃貸収入等を含む総額の全体売上高)は26,871,818千円となりました。店舗における販売商品の種類別割合は、弁当・惣菜・パン類が約31%、加工品等が約28%、野菜・果実等が約29%、その他が約12%となっており、中でも、野菜や果実の生産者開拓の取り組みを強化したことで、野菜・果実部門の売上は前年同期比4%増と大きく増加いたしました。また、当連結会計年度において、16店舗の新規出店と22店舗の閉鎖により、当連結会計年度末の店舗数は182店舗となりました。また、生産者に対しては継続した登録件数拡大に取り組み、登録生産者数は前連結会計年度末より2,248件増加し、33,906件となりました。以上の結果、営業収益は7,982,449千円(前年同期比1.8%増)、営業利益は912,835千円(前年同期比0.7%増)、経常利益は906,231千円(前年同期比0.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は401,999千円(前年同期比25.6%減)となりました。なお、当社グループは単一のセグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ② 財政状態の状況a.資産当連結会計年度における総資産は、前事業年度末と比べ1,652,143千円減少し、6,061,644千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,348,159千円、建物が143,153千円減少したことなどによるものです。 b.負債当連結会計年度における負債総額は、前事業年度末と比べ2,059,355千円減少し、2,825,090千円となりました。これは主に、短期借入金が600,000千円、長期借入金が928,588千円減少したことなどによるものです。 c.純資産当連結会計年度における純資産は、前事業年度末と比べ407,211千円増加し3,236,554千円となりました。これは主に、利益剰余金が401,999千円増加したことなどによるものです。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べ1,348,159千円減少し、1,616,508千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は前事業年度末と比べ317,343千円減少し、698,858千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上703,919千円、減価償却費の計上265,709千円、売上債権の減少98,366千円、固定資産除却損の計上160,939千円の増加要因があった一方、法人税等の支払額334,771千円、仕入債務の減少180,442千円の資金の減少要因があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は前事業年度末と比べ369,650千円増加し、260,101千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出176,763千円、資産除去債務の履行による支出73,538千円、敷金及び保証金の差入による支出51,347千円の資金の減少要因があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により支出した資金は前事業年度末と比べ1,355,268千円減少し、1,786,916千円となりました。これは主に、短期借入金の純増減額による支出600,000千円、長期借入金の返済による支出1,185,724千円の資金の減少要因があったことによるものです。 ④ 仕入、受注及び販売の実績当社グループは、シェアショップ事業の単一セグメントであるため、以下の事項は商品の分類別に記載しております。 a.仕入実績当連結会計年度における仕入実績を商品の分類ごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円) 流通総額 (仕入額)前連結会計年度比 (%)当期商品仕入高前連結会計年度比 (%)生産者商品18,889,36897.9――その他450,688138.2450,688138.2合計19,340,05798.6450,688138.2 (注) 1.「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①重要な会計方針及び見積り」に記載のとおり、生産者へ支払う仕入代金を流通総額から控除して連結財務諸表に表示しているため、生産者商品に係る当期商品仕入高は「-」となっております。2.「その他」には、当社グループが直接仕入れを行い店頭で販売している商品の仕入高、生産者へ販売している値札シールの仕入代金等が含まれております。 b.受注実績当社グループは、シェアショップ事業を主体としており、受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績を商品の分類ごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円) 流通総額 (販売額)前連結会計年度比 (%)営業収益前連結会計年度比 (%)生産者商品25,813,26098.46,923,89199.7その他1,058,557118.01,058,557118.0合計26,871,81899.07,982,449101.8 (注) 1.「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①重要な会計方針及び見積り」に記載のとおり、生産者商品については、お客様から受領した販売代金を流通総額とし、生産者へ支払う仕入代金を流通総額から控除した純額を営業収益として連結財務諸表に表示しております。2.「その他」には、当社グループが直接仕入れを行い店頭で販売している商品の販売額、生産者へ販売している値札シールの販売代金や不動産収入等が含まれております。3.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手がいないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 「連結財務諸表」「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 シェアショップ事業における生産者商品に係る売上高の表示について生産者が出品した商品(生産者商品)については、当社グループが所有権及び在庫リスクを有さずに販売する商品であるため、生産者商品に係る売上高は、お客様から受領した販売代金から生産者へ支払う仕入代金を控除した純額で財務諸表に表示しております。 ② 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 ③ 経営戦略の現状と見通し当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後プラットフォームとしてさらなる成長と発展を遂げるためには、当社グループのプラットフォームにおける「場」である店舗数及び「ユーザー」である登録生産者数を拡大させていくことが重要であると認識しております。 ④ 経営者の問題認識と今後の方針について当社グループが今後も持続的に成長していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は常に外部環境の構造や変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。 ⑤ 財政状態に関する認識及び分析・検討内容「(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況 ② 財政状態の状況」に記載の通りであります。 ⑥ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容「(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 ⑦ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループにおける主な資金需要は、継続的な生産者獲得及び継続的なサービス提供のための人件費や、知名度向上及び潜在顧客獲得のための広告宣伝費、サービスの拡充のための店舗の家賃等の維持費や設備投資資金であります。これらの資金需要に対しては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。 ⑧ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは、継続的に事業を拡大していくために成長性を重視しており、成長性を示す指標として流通総額、店舗数及び登録生産者数を重視しております。