9219

ギックス(9219)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

ギックスは、データとビジネスをつなぐプロフェッショナルサービス集団です。戦略コンサルティングの思考法と高度なデータ分析能力を組み合わせ、「データインフォームド(データも用いて考える)」という考え方で、クライアント企業の経営課題解決や競争力強化を支援しています。主な収益源は、顧客理解に基づく事業戦略の立案や、データ分析基盤の構築支援です。データを用いて企業の判断を高度化させることで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ギックスの事業は「Data-Informed事業」の単一セグメントですが、提供サービスの特徴から大きく2つの領域に分類されます。一つは「Business Innovation(ビジネス変革支援)」で、データに基づき事業戦略の策定やマーケティング施策の立案・実行を支援し、特に顧客理解の促進に注力します。もう一つは「System Innovation(システム変革支援)」で、データインフォームドな判断を可能にするための分析基盤やデータ基盤の整備・構築を行います。これら2つの領域を単独または組み合わせて提供しています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,913 文字
3【事業の内容】 当社グループは、戦略コンサルティングの“データを用いて考える”という思考法と“データを考える材料に昇華する”高度なアナリティクス能力を組み合わせた、新しいタイプのプロフェッショナルサービス集団です。データとビジネスをつなぐ架け橋となり、クライアント企業の経営課題解決、競争力強化を支援します。 当社グループのパーパス(企業の目的)は、「あらゆる判断を、Data-Informedに。」です。Data-Informed(略称:DI、日本語表記:データインフォームド)は、データ“も”を用いて考える思考態度です。Data-Driven(データドリブン)という言葉が広く知られていますが、この用語には「データによって(自動的に)答えが導かれる」という期待が含まれています。当社グループは、データ“だけ”で物事を判断するのではなく、人間の思考にデータ“も”加えることによって、その判断がより一層高度なものになることが理想であると考えています。 データインフォームドは、人間の可能性をデータを用いて拡張する思想です。生成AIを含む様々なツールから提供される情報を、人間が思考するための材料として用います。より多くの材料を得て、より深く考え、より精度の高い判断を行う。これが、データインフォームドの目指す姿です。 それを実現するためには、「INPUT(情報の整備)」「ANALYTICS(分析と洞察)」「ACTION(施策の実行)」の3つのプロセスがループ構造で回っていくことが必要です。適切なデータを収集・整理・蓄積し、それを最適な形で分析します。分析結果に基づいて行われた判断に従い、有効な施策を立案・実行します。さらに、その実行結果を、再度、分析のためのインプットとしてフィードバックすることで、よりビジネス実態に即した分析が可能となります。 この一連のサイクルを、クライアントが活用可能な形で提供するにあたり「Business Innovation(ビジネスイノベーション)」と「System Innovation(システムイノベーション)」の2つのサービス領域で、価値創出を行います。 データインフォームドを実現するためのINPUT→ANALYTICS→ACTIONのサイクルを可能とする、ビジネスとシステム両輪での変革支援を、シームレス且つ柔軟な組み合わせで提供可能なのが、当社グループの強みです。 その上で、当社グループは主たる事業領域を「顧客理解に基づく判断のDI化」と定め(なお、顧客とは、クライアント企業にとっての顧客(エンドユーザー、会員等)を指します)、「顧客理解No.1カンパニーを目指す」をビジョンに掲げています。ビジョン達成に向け、エンドユーザーの心理・価値観を行動データ分析によって理解し、それに基づいた最適な提案および実行支援を行うことでクライアント企業の事業成長支援を行います。「顧客理解と言えば、ギックス」と想起してもらえるような存在を目指します。  当社グループの事業はData-Informed事業の単一セグメントであるため、事業セグメントを開示しておりませんが、提供するサービスの特徴から大きく「Business Innovation」と「System Innovation」に分類しております。この2つの領域を単独もしくは組み合わせて提供してまいります。  当社グループの提供する「Business Innovation」「System Innovation」の詳細は、以下の通りです。 「Business Innovation」データインフォームドな判断を業務のどこに組み込み、また、その判断に基づいてどのような施策を行うべきかを明確化します。中でも、クライアント企業の自社顧客(エンド―ユーザー)に対する「顧客理解」を促進することによる業績改善、企業価値向上に特に注力します。具体的な提供サービスは以下のようなものがあります。‐顧客理解に基づく事業戦略の作成データから問いを導き出し、データによって仮説を立て、顧客理解に基づいた事業成長の道筋を描きます。‐「ゾクセイ」マーケティング顧客理解のための分析軸として「ゾクセイ」情報を定義し、顧客一人ひとりに最適な打ち手を導出します。‐プロダクト群による現場業務変革行動データで顧客を理解するマーケティングツール「Mygru」を活用し、顧客理解に基づいて購買の前段階にある“態度変容”を顧客に促します。また、クライアント企業の要望に合わせ「レベニューマネジメント」、「AI整備見積りシステム」等の業務支援を行います。データに基づく問いの設定から始まり、仮説構築・施策立案・実行までを一気通貫で伴走支援していきながら、クライアント企業の意思決定やマーケティングの高度化を支援しています。また、その過程では、当社グループが創業時から開発・構築してきた体系的な分析手法やアルゴリズム、プログラム群といったノウハウ・ツール群を活用します。それに加えて創業当初より実施している全件・全量・全粒度のデータを使った分析、網羅的な事象の可視化、機械学習、数理最適化等の分析の方法論の適用といった、データインフォームドの肝である様々な手法は、引き続き「Business Innovation」内で提供していきます。 「System Innovation」データインフォームドな行動様式をクライアント企業の日々の業務に組み込むために必要な分析基盤・データ基盤を整備・構築します。当社グループは、これまで構築してきたアセットを活用し「Adaptable Data System(ADS)」フレームワークを確立しました。ADSは、従来提供していた継続的にデータインフォームドな判断を可能とするデータ基盤構築とLegacy Modernization(レガシーなシステムを新しい技術に部分的に置き換えていくことで、新たに生まれた技術を適切なタイミングでシステムに取り込んでいく、という思想)を発展させた、ビジネス環境の変化に柔軟に対応可能な仕組みです。このフレームワークには当社がこれまで開発してきた各種コンポーネント群およびメソッドが組み込まれ、クライアントのもつ事業課題に応じて実践的かつ柔軟に活用可能です。また、クライアント企業内に存在している基幹系システム、施策実行システムといった様々なシステムを柔軟につなぎ込み、円滑にデータをやり取りさせることで、即時性のあるデータの蓄積・変換・分析が可能となります。その中には、当社プロダクトである「Mygru」等で行った施策実施内容・結果も含まれます。 用語の解説・全件・全量・全粒度のデータ 分析対象のデータを一部サンプルとして抜粋したものではなく、課題解決に関連した全ての期間、単位、種類のデータのことです。 [事業系統図] 事業の系統図は次のとおりであります。 用語の解説・販売パートナー:当社プロダクトの代理販売を行う企業です。・協業パートナー:当社グループとプロジェクトを共同で行う企業です。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
データとビジネスをつなぐ架け橋となり、クライアント企業の経営課題解決を支援するため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
戦略コンサルティングの思考法と高度なアナリティクス能力を組み合わせたプロフェッショナルサービス。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:特定の売上先への依存 / 人材の確保・維持及び育成 / 業界及び景気動向の変動による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ギックスは主にDX(デジタルトランスフォーメーション)推進支援や人材育成事業を展開しており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産の優位性は現時点では明確ではない。事業の性質上、ノウハウや人的資本は重要だが、それが直接的なモートとして機能するには時間がかかる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

DX推進支援においては、一度導入したコンサルティングサービスや人材育成プログラムからの乗り換えには、学習コストや再構築の労力が伴う可能性がある。しかし、顧客が他社サービスを試すことへの障壁は限定的であり、スイッチング・コストはまだ弱いレベルにとどまる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ギックスの事業モデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すものではない。顧客が増えることでサービス価値が向上するような、プラットフォーム型やソーシャル型のビジネスではないため、ネットワーク効果によるモートは期待できない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ギックスの事業は主に人的サービスであり、規模の経済や構造的なコスト優位性を築くことは難しい。競合他社との差別化はサービス品質や専門性によるところが大きく、コスト面での優位性は見られない。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

DX支援や人材育成市場は競争が激しく、ギックスが業界規模に対して圧倒的なシェアを持つ少数寡占状態にあるとは言えない。市場全体が成長しているため、規模の拡大は可能だが、それが直接的なモートに繋がるほどの効率規模の優位性はない。

ギックスの強みは、「Business Innovation」と「System Innovation」の2つのサービス領域をシームレスに組み合わせ、データインフォームドな変革支援を一貫して提供できる点です。創業以来培ってきた体系的な分析手法、アルゴリズム、プログラム群といったノウハウ・ツール群を活用し、全件・全量・全粒度のデータ分析や機械学習、数理最適化などの高度な分析方法論を適用します。これにより、顧客理解を深め、クライアント企業の事業成長を支援する独自の価値を提供しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「あらゆる判断を、Data-Informedに。」をパーパス(企業の目的)として掲げ、「すべての人がデータという武器を有効に用いて論理的に考え、合理的に判断する社会」の実現を目指しています。当社グループは、業界リーディングカンパニーに対し、データに基づく判断・意思決定(Data-Informed Decision-Making(以下「DIDM」という。))支援を行っています。データインフォームドにおいては、人間が思考する際に、一般的なデータ分析のアウトプットに加え、生成AIなどから得られた情報群を「考えるための材料」として適切に提供することにより、人間の思考が拡張されていくことが理想の姿です。当社グループは、創業以来、長年にわたって培ってきたデータ分析にまつわるノウハウやアセット群を活用すると共に、昨今、注目されている生成AIなどの新たな情報処理技術を取り入れて、クライアント企業の「データ“も”用いた判断」を核とした業務変革を推進し、事業成長・業績改善および競争力強化を実現します。 (2) 経営環境各企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は、データ活用による業務効率化やAIアルゴリズム実装に対する需要を高めていると考えております。また、日本政府による「Society5.0」の提唱やDX推進を目的としたデジタル庁の創設、生成AI等の技術革新・一般社会への普及等もあり、ビッグデータの活用やAIアルゴリズム技術等の社会実装を目指す機運がますます高まっております。そうした流れの中で、当社グループのデータインフォームド事業が内包されるビッグデータアナリティクス(BDA)・テクノロジー市場、及びそれを含むAI市場は拡大し続けております。この中でも特に関連の深い国内ビッグデータ/アナリティクス市場は、IT専門調査会社 IDC Japan株式会社によると、企業のビジネスの可視化需要によるビジネスインテリジェンス(BI)市場の継続的拡大、データ活用環境整備に即した構造化データウェアハウス/非構造化データストア等の成長を背景として、2027年までの年間平均成長率(CAGR)は14.3%で、2027年には支出額が3兆541億円に達すると予測されています。(出典:2024年3月21日IDC Japan 国内ビッグデータ/アナリティクス市場 ユーザー支出額予測:産業分野セクター別、2022年の実績と2023年~2027年の予測)このように、当社が事業を営むビッグデータアナリティクス・テクノロジーの市場は、継続的に高い成長率を維持すると予想しています。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、売上高の成長と利益ボラティリティの抑制を可能とする体制の構築を推進しています。この実現に向け、営業利益を起点とするKPIツリーを作成し、3つの指標を開示することといたします。1.単体売上高:年間取引高区分別顧客・売上構成2.単体コア営業利益率:費用内訳・1人当たり売上高情報3.子会社売上高:各プロセス実施件数 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは「顧客理解No.1カンパニー」をビジョンに掲げ、中長期的な企業価値の最大化を目指しております。持続的な成長と強固な経営基盤の構築のため、以下の課題に優先的に取り組んでまいります。 1.継続的な売上規模の拡大と利益の確保当社はこれまで、顧客に深く入り込む一気通貫型のサービス提供を通じて、難易度の高い経営課題の解決に取り組んでまいりました。こうした取り組みから得られた知見やノウハウは、自社プロダクトの開発に活かされるなど、当社グループの競争力の源泉となっております。当社グループは精鋭人材を中心としたサービス提供体制を維持しつつ、生産性の向上に努め、単純な人員増に依存せず売上規模の拡大を目指してまいります。また、市場環境や成長段階を踏まえ、利益水準についての方向性を変更いたします。今後は事業の成長と並行してコスト管理の徹底にも取り組み、安定的な利益の確保に注力してまいります。 ①長期契約の獲得当社グループは、データ分析を活用したコンサルティングや情報基盤の構築、アプリケーションの開発・仕組化といった業務を主軸としております。なかでも、当社グループの強みを最大限に発揮できるのは、高度な経営課題を抱え、豊富なデータと投資余力を有するクライアント企業であると考えており、そうした企業との長期的な関係構築や、1社あたりの取引範囲の拡大が重要な課題であると認識しております。現在は、分析から仕組み構築まで一気通貫で支援できる付加価値が評価され、主要なクライアント企業において深耕を進めておりますが、今後はさらに、資本業務提携や共同プロジェクトの実施、人材交流の促進等を通じて、より強固で持続的な関係の構築を図ってまいります。 ②プロダクト領域の拡大とサービス提供体制の強化当社グループは、これまで各業界の大手企業に対して提供してきたデータ活用診断や情報基盤の構築、アプリケーション開発・仕組化といった業務を通じて、技術力とノウハウを蓄積してまいりました。これらの知見を活かし、現在は自動化・省力化に寄与する汎用的な自社プロダクトを複数開発・提供しており、独自のアルゴリズムや特許技術を用いた高い品質と競争力のある価格設定を強みとして、契約件数のさらなる拡大を目指しております。今後は、販売パートナーとの連携や当社グループ人員による営業活動に加え、展示会等のイベント出展や新たなマーケティング手法の導入など、多角的な取り組みを通じて、プロダクト領域における一層の拡販に取り組んでまいります。また、こうしたサービスやプロダクトを安定的に提供し続けるためには、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。当社グループでは、大規模な一括採用を行うのではなく、少数精鋭の人材を採用し、短期間で高い能力を発揮できるよう育成する体制を構築しております。さらに、外部パートナー企業とも連携し、当社業務への理解を深めた専属メンバーとの協働を通じて、生産性の向上とサービス品質の維持・強化を両立させながら、提供体制の拡充に努めてまいります。 ③投資活動とM&Aの推進当社グループはこれまで、既存サービスおよびその周辺領域における成長を目的として、継続的に投資活動を推進してまいりました。今後も、既存プロダクトにおける新機能の開発や、新たな事業・プロダクトの創出に向けた先行的な投資を継続してまいります。また、M&Aの活用による非連続的な成長も重要な手段と位置づけております。既存サービスの提供価値や提供規模の強化、サービス領域の拡大、ならびに企業の持続的成長に必要な人材の獲得等を目的として、引き続き積極的にM&Aを推進し、持続的な競争力の強化を図ってまいります。これにより、当社グループ全体の競争力を一層強化してまいります。 ④利益水準の確保当社グループはこれまで、売上の拡大を最優先に位置づけるとともに、利益については当該年度の配当原資を確保できる水準を目安としながら、積極的な投資活動を推進してまいりました。今後は、これまでの方針を見直し、成長投資と並行してコスト管理の精度を高めることで、一定水準の利益を安定的に確保することを目指してまいります。これにより、中長期的な企業価値の向上と財務の健全性を両立させてまいります。 2.クライアント企業へのサービス提供品質向上当社グループは、社員一人ひとりがプロフェッショナルとしての自覚を持ち、常にクライアント企業の期待を上回る高品質な成果を迅速に提供することを心がけてまいりました。こうした姿勢が、当社グループの競争力の源泉であると認識しております。その競争力を支えているのは、「戦略コンサルティング」「データ・サイエンス」「データ・エンジニアリング」「プロダクト開発」という4つのコアケイパビリティであり、これらは創業以来の実績とともに蓄積・強化されてまいりました。今後も、これらのケイパビリティを持続的に高めていくため、従業員への教育・育成体制の充実を図るとともに、高い付加価値を提供できる人材に対して適切な環境・制度を整備し、クライアント企業へのサービス品質の一層の向上に努めてまいります。 ①技術力の研鑽当社グループが中核的なケイパビリティとして位置づけている「戦略コンサルティング」「データ・サイエンス」「データ・エンジニアリング」「プロダクト開発」の4領域においては、生成AIをはじめとした新たな技術や知見が日々生まれており、継続的な習得と対応が求められております。当社グループでは、従業員のみならず取締役も含めた全社的な体制で、最新の技術情報の取得やスキル向上に努めております。特に重要な分野においては、外部専門家を招聘し、定期的な意見交換や討議を行うことで、知見の深化と応用力の強化を図っております。今後も、必要に応じて業務委託契約や学術機関との共同研究等を拡充し、技術力の一層の向上に取り組んでまいります。 ②サービス提供速度の維持・向上当社グループが強みとする迅速なサービス提供は、単に技術力だけでなく、経営課題の本質を把握し、データを用いた分析を的確に業務へ組み込む力に支えられております。こうした力を発揮するには、当社独自の分析思想や業務プロセスを深く理解することが不可欠であり、新たに加わる従業員に対しては、徹底した教育を行っております。また、プロジェクトをチームで推進する体制を整えており、属人性を排した対応によりサービス提供のスピードと品質を両立させております。今後も、業務の自動化や仕組み化、ノウハウの形式知化を進めることで、さらなるサービス提供速度の向上に努めてまいります。 ③従業員の労働環境の整備当社グループは、2019年夏よりリモートワークの試行を開始しており、新型コロナウイルス感染症の拡大時にも柔軟に対応し、全従業員が混乱なく在宅勤務を継続できる体制を整えてまいりました。一方で、従業員の労働環境の整備は、企業としての責務であると同時に、当社の競争力を高めるうえでも重要な要素であると認識しております。このため、労働時間の正確な把握や定期的なヒアリングを実施し、必要に応じて制度やツールの見直し、備品の貸与・購入支援等を行っております。加えて、オフィス環境についても、衛生面への配慮や十分な作業スペースの確保を継続的に行い、従業員が安心して能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでおります。 3.内部管理体制の強化当社グループは、成長段階にある企業でありながらも、取締役をはじめとする経営陣およびコーポレート部門(経営基盤強化本部)が中心となり、全社的に高度な内部管理体制の整備と運用に努めてまいりました。また、ミドルオフィスの体制強化により、フロント業務との連携を深め、実務に即した統制が図られるよう組織体制を構築しております。今後のさらなる事業領域の拡大を見据え、柔軟性と迅速性を両立した内部管理体制の一層の進化と強化に取り組んでまいります。 ①コーポレート・ガバナンスの確実な実施適切なコーポレート・ガバナンスの実現に向け、代表取締役CEO、代表取締役COO、業務執行取締役、執行役員、各部門長(Division Leaderや経理財務部長等)が出席する営業会議等の重要な会議体には常勤監査役も参加し、議論の健全性と業務執行の透明性を担保しております。また、こうした会議体にとどまらず、個別案件の進捗状況に関しても、業務執行部門とコーポレート部門が相互に情報を確認し合い、高度なガバナンスの実効性を確保しております。今後、事業の拡大に伴い議論や意思決定の複雑化が見込まれる中、外部専門家やシステムの導入も適宜検討しながら、ガバナンス体制の確実な運用を継続してまいります。 ②リスク・コンプライアンスに関する取り組みの強化当社グループでは、業務遂行上のリスクを適切に把握し、必要な対応策を講じるため、経営基盤強化本部長を委員長とするグループ・リスクマネジメント委員会を設置しております。同委員会では、毎四半期に定例会を開催し、業務フローに即したリスクの洗い出しや、重点テーマを設定した議論を通じて、リスク管理体制の強化に努めております。また、コンプライアンスに関する取り組みについては、総務人事部が中心となり、各部門と連携しながら継続的な課題の把握と改善に取り組んでおります。これにより、法令および社会的規範の遵守意識の定着と運用の徹底を図ってまいります。 ③情報セキュリティの強化・セキュリティ強度の維持当社グループは、クライアント企業の経営情報や機密情報、トランザクション(取引)データ等、重要な情報を取り扱う機会が多いという事業特性を踏まえ、情報セキュリティの強化に継続的に取り組んでおります。社内ガイドラインの整備や従業員への教育に加え、外部専門家による定期的なセキュリティチェックも実施しております。個人情報の取扱いについては、取扱量の最小化や運用管理体制の整備を徹底しており、プライバシーマークの取得も継続的に維持しております。今後も、確実な運用にとどまらず、社内教育・研修の強化や、セキュリティ関連システムの導入・改善を通じて、より強固な情報セキュリティ体制を構築してまいります。 4.流動性の確保及び企業価値の拡大当社の流通株式比率は、上場時に実施した公募および売出しにより、取引所が定める形式要件を充足しております。今後も、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、事業の着実な推進とあわせて、IR活動の強化や資本市場との建設的な対話に取り組んでまいります。加えて、実施可能な資本政策についても適宜検討を行い、流動性の確保に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「あらゆる判断を、Data-Informedに。」をパーパス(企業の目的)として掲げ、「すべての人がデータという武器を有効に用いて論理的に考え、合理的に判断する社会」の実現を目指しています。当社グループは、業界リーディングカンパニーに対し、データに基づく判断・意思決定(Data-Informed Decision-Making(以下「DIDM」という。))支援を行っています。データインフォームドにおいては、人間が思考する際に、一般的なデータ分析のアウトプットに加え、生成AIなどから得られた情報群を「考えるための材料」として適切に提供することにより、人間の思考が拡張されていくことが理想の姿です。当社グループは、創業以来、長年にわたって培ってきたデータ分析にまつわるノウハウやアセット群を活用すると共に、昨今、注目されている生成AIなどの新たな情報処理技術を取り入れて、クライアント企業の「データ“も”用いた判断」を核とした業務変革を推進し、事業成長・業績改善および競争力強化を実現します。 (2) 経営環境各企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は、データ活用による業務効率化やAIアルゴリズム実装に対する需要を高めていると考えております。また、日本政府による「Society5.0」の提唱やDX推進を目的としたデジタル庁の創設、生成AI等の技術革新・一般社会への普及等もあり、ビッグデータの活用やAIアルゴリズム技術等の社会実装を目指す機運がますます高まっております。そうした流れの中で、当社グループのデータインフォームド事業が内包されるビッグデータアナリティクス(BDA)・テクノロジー市場、及びそれを含むAI市場は拡大し続けております。この中でも特に関連の深い国内ビッグデータ/アナリティクス市場は、IT専門調査会社 IDC Japan株式会社によると、企業のビジネスの可視化需要によるビジネスインテリジェンス(BI)市場の継続的拡大、データ活用環境整備に即した構造化データウェアハウス/非構造化データストア等の成長を背景として、2027年までの年間平均成長率(CAGR)は14.3%で、2027年には支出額が3兆541億円に達すると予測されています。(出典:2024年3月21日IDC Japan 国内ビッグデータ/アナリティクス市場 ユーザー支出額予測:産業分野セクター別、2022年の実績と2023年~2027年の予測)このように、当社が事業を営むビッグデータアナリティクス・テクノロジーの市場は、継続的に高い成長率を維持すると予想しています。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、売上高の成長と利益ボラティリティの抑制を可能とする体制の構築を推進しています。この実現に向け、営業利益を起点とするKPIツリーを作成し、3つの指標を開示することといたします。1.単体売上高:年間取引高区分別顧客・売上構成2.単体コア営業利益率:費用内訳・1人当たり売上高情報3.子会社売上高:各プロセス実施件数 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは「顧客理解No.1カンパニー」をビジョンに掲げ、中長期的な企業価値の最大化を目指しております。持続的な成長と強固な経営基盤の構築のため、以下の課題に優先的に取り組んでまいります。 1.継続的な売上規模の拡大と利益の確保当社はこれまで、顧客に深く入り込む一気通貫型のサービス提供を通じて、難易度の高い経営課題の解決に取り組んでまいりました。こうした取り組みから得られた知見やノウハウは、自社プロダクトの開発に活かされるなど、当社グループの競争力の源泉となっております。当社グループは精鋭人材を中心としたサービス提供体制を維持しつつ、生産性の向上に努め、単純な人員増に依存せず売上規模の拡大を目指してまいります。また、市場環境や成長段階を踏まえ、利益水準についての方向性を変更いたします。今後は事業の成長と並行してコスト管理の徹底にも取り組み、安定的な利益の確保に注力してまいります。 ①長期契約の獲得当社グループは、データ分析を活用したコンサルティングや情報基盤の構築、アプリケーションの開発・仕組化といった業務を主軸としております。なかでも、当社グループの強みを最大限に発揮できるのは、高度な経営課題を抱え、豊富なデータと投資余力を有するクライアント企業であると考えており、そうした企業との長期的な関係構築や、1社あたりの取引範囲の拡大が重要な課題であると認識しております。現在は、分析から仕組み構築まで一気通貫で支援できる付加価値が評価され、主要なクライアント企業において深耕を進めておりますが、今後はさらに、資本業務提携や共同プロジェクトの実施、人材交流の促進等を通じて、より強固で持続的な関係の構築を図ってまいります。 ②プロダクト領域の拡大とサービス提供体制の強化当社グループは、これまで各業界の大手企業に対して提供してきたデータ活用診断や情報基盤の構築、アプリケーション開発・仕組化といった業務を通じて、技術力とノウハウを蓄積してまいりました。これらの知見を活かし、現在は自動化・省力化に寄与する汎用的な自社プロダクトを複数開発・提供しており、独自のアルゴリズムや特許技術を用いた高い品質と競争力のある価格設定を強みとして、契約件数のさらなる拡大を目指しております。今後は、販売パートナーとの連携や当社グループ人員による営業活動に加え、展示会等のイベント出展や新たなマーケティング手法の導入など、多角的な取り組みを通じて、プロダクト領域における一層の拡販に取り組んでまいります。また、こうしたサービスやプロダクトを安定的に提供し続けるためには、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。当社グループでは、大規模な一括採用を行うのではなく、少数精鋭の人材を採用し、短期間で高い能力を発揮できるよう育成する体制を構築しております。さらに、外部パートナー企業とも連携し、当社業務への理解を深めた専属メンバーとの協働を通じて、生産性の向上とサービス品質の維持・強化を両立させながら、提供体制の拡充に努めてまいります。 ③投資活動とM&Aの推進当社グループはこれまで、既存サービスおよびその周辺領域における成長を目的として、継続的に投資活動を推進してまいりました。今後も、既存プロダクトにおける新機能の開発や、新たな事業・プロダクトの創出に向けた先行的な投資を継続してまいります。また、M&Aの活用による非連続的な成長も重要な手段と位置づけております。既存サービスの提供価値や提供規模の強化、サービス領域の拡大、ならびに企業の持続的成長に必要な人材の獲得等を目的として、引き続き積極的にM&Aを推進し、持続的な競争力の強化を図ってまいります。これにより、当社グループ全体の競争力を一層強化してまいります。 ④利益水準の確保当社グループはこれまで、売上の拡大を最優先に位置づけるとともに、利益については当該年度の配当原資を確保できる水準を目安としながら、積極的な投資活動を推進してまいりました。今後は、これまでの方針を見直し、成長投資と並行してコスト管理の精度を高めることで、一定水準の利益を安定的に確保することを目指してまいります。これにより、中長期的な企業価値の向上と財務の健全性を両立させてまいります。 2.クライアント企業へのサービス提供品質向上当社グループは、社員一人ひとりがプロフェッショナルとしての自覚を持ち、常にクライアント企業の期待を上回る高品質な成果を迅速に提供することを心がけてまいりました。こうした姿勢が、当社グループの競争力の源泉であると認識しております。その競争力を支えているのは、「戦略コンサルティング」「データ・サイエンス」「データ・エンジニアリング」「プロダクト開発」という4つのコアケイパビリティであり、これらは創業以来の実績とともに蓄積・強化されてまいりました。今後も、これらのケイパビリティを持続的に高めていくため、従業員への教育・育成体制の充実を図るとともに、高い付加価値を提供できる人材に対して適切な環境・制度を整備し、クライアント企業へのサービス品質の一層の向上に努めてまいります。 ①技術力の研鑽当社グループが中核的なケイパビリティとして位置づけている「戦略コンサルティング」「データ・サイエンス」「データ・エンジニアリング」「プロダクト開発」の4領域においては、生成AIをはじめとした新たな技術や知見が日々生まれており、継続的な習得と対応が求められております。当社グループでは、従業員のみならず取締役も含めた全社的な体制で、最新の技術情報の取得やスキル向上に努めております。特に重要な分野においては、外部専門家を招聘し、定期的な意見交換や討議を行うことで、知見の深化と応用力の強化を図っております。今後も、必要に応じて業務委託契約や学術機関との共同研究等を拡充し、技術力の一層の向上に取り組んでまいります。 ②サービス提供速度の維持・向上当社グループが強みとする迅速なサービス提供は、単に技術力だけでなく、経営課題の本質を把握し、データを用いた分析を的確に業務へ組み込む力に支えられております。こうした力を発揮するには、当社独自の分析思想や業務プロセスを深く理解することが不可欠であり、新たに加わる従業員に対しては、徹底した教育を行っております。また、プロジェクトをチームで推進する体制を整えており、属人性を排した対応によりサービス提供のスピードと品質を両立させております。今後も、業務の自動化や仕組み化、ノウハウの形式知化を進めることで、さらなるサービス提供速度の向上に努めてまいります。 ③従業員の労働環境の整備当社グループは、2019年夏よりリモートワークの試行を開始しており、新型コロナウイルス感染症の拡大時にも柔軟に対応し、全従業員が混乱なく在宅勤務を継続できる体制を整えてまいりました。一方で、従業員の労働環境の整備は、企業としての責務であると同時に、当社の競争力を高めるうえでも重要な要素であると認識しております。このため、労働時間の正確な把握や定期的なヒアリングを実施し、必要に応じて制度やツールの見直し、備品の貸与・購入支援等を行っております。加えて、オフィス環境についても、衛生面への配慮や十分な作業スペースの確保を継続的に行い、従業員が安心して能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでおります。 3.内部管理体制の強化当社グループは、成長段階にある企業でありながらも、取締役をはじめとする経営陣およびコーポレート部門(経営基盤強化本部)が中心となり、全社的に高度な内部管理体制の整備と運用に努めてまいりました。また、ミドルオフィスの体制強化により、フロント業務との連携を深め、実務に即した統制が図られるよう組織体制を構築しております。今後のさらなる事業領域の拡大を見据え、柔軟性と迅速性を両立した内部管理体制の一層の進化と強化に取り組んでまいります。 ①コーポレート・ガバナンスの確実な実施適切なコーポレート・ガバナンスの実現に向け、代表取締役CEO、代表取締役COO、業務執行取締役、執行役員、各部門長(Division Leaderや経理財務部長等)が出席する営業会議等の重要な会議体には常勤監査役も参加し、議論の健全性と業務執行の透明性を担保しております。また、こうした会議体にとどまらず、個別案件の進捗状況に関しても、業務執行部門とコーポレート部門が相互に情報を確認し合い、高度なガバナンスの実効性を確保しております。今後、事業の拡大に伴い議論や意思決定の複雑化が見込まれる中、外部専門家やシステムの導入も適宜検討しながら、ガバナンス体制の確実な運用を継続してまいります。 ②リスク・コンプライアンスに関する取り組みの強化当社グループでは、業務遂行上のリスクを適切に把握し、必要な対応策を講じるため、経営基盤強化本部長を委員長とするグループ・リスクマネジメント委員会を設置しております。同委員会では、毎四半期に定例会を開催し、業務フローに即したリスクの洗い出しや、重点テーマを設定した議論を通じて、リスク管理体制の強化に努めております。また、コンプライアンスに関する取り組みについては、総務人事部が中心となり、各部門と連携しながら継続的な課題の把握と改善に取り組んでおります。これにより、法令および社会的規範の遵守意識の定着と運用の徹底を図ってまいります。 ③情報セキュリティの強化・セキュリティ強度の維持当社グループは、クライアント企業の経営情報や機密情報、トランザクション(取引)データ等、重要な情報を取り扱う機会が多いという事業特性を踏まえ、情報セキュリティの強化に継続的に取り組んでおります。社内ガイドラインの整備や従業員への教育に加え、外部専門家による定期的なセキュリティチェックも実施しております。個人情報の取扱いについては、取扱量の最小化や運用管理体制の整備を徹底しており、プライバシーマークの取得も継続的に維持しております。今後も、確実な運用にとどまらず、社内教育・研修の強化や、セキュリティ関連システムの導入・改善を通じて、より強固な情報セキュリティ体制を構築してまいります。 4.流動性の確保及び企業価値の拡大当社の流通株式比率は、上場時に実施した公募および売出しにより、取引所が定める形式要件を充足しております。今後も、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、事業の着実な推進とあわせて、IR活動の強化や資本市場との建設的な対話に取り組んでまいります。加えて、実施可能な資本政策についても適宜検討を行い、流動性の確保に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド消費の拡大や大手企業を中心とした賃上げをはじめとした雇用・所得環境の改善を背景に回復傾向がみられました。一方で、世界的な金融引締めや円安によるコスト負担増加・物価上昇もあり、景気の先行きは不透明な状況が続いています。そのような中、各企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は、データ活用による業務効率化やAIアルゴリズム実装に対する需要を高めていると考えております。また、日本政府による「Society5.0」の提唱やDX推進を目的としたデジタル庁の創設、生成AI等の技術革新・一般社会への普及等もあり、ビッグデータの活用やAIアルゴリズム技術等の社会実装を目指す機運がますます高まっております。そうした流れの中で、当社グループのデータインフォームド事業が内包されるビッグデータアナリティクス(BDA)・テクノロジー市場、及びそれを含むAI市場は拡大し続けております。この中でも特に関連の深い国内ビッグデータ/アナリティクス市場は、IT専門調査会社 IDC Japan株式会社によると、企業のビジネスの可視化需要によるビジネスインテリジェンス(BI)市場の継続的拡大、データ活用環境整備に即した構造化データウェアハウス/非構造化データストア等の成長を背景として、2027年までの年間平均成長率(CAGR)は14.3%で、2027年には支出額が3兆541億円に達すると予測されています。(出典:2024年3月21日IDC Japan 国内ビッグデータ/アナリティクス市場 ユーザー支出額予測:産業分野セクター別、2022年の実績と2023年~2027年の予測)このような環境の下、当社グループは「あらゆる判断を、Data-Informed(データインフォームド)に。」をパーパスとして掲げ、業績拡大を目指しております。当社グループの掲げる「データインフォームド」は、データを用いて論理的に考え合理的に判断することで、人間による意思決定の精度を高め、事業運営における再現性を高めることを狙いとしております。データインフォームドな判断をクライアント企業の各種業務に組み込むことで、業務における判断の精度が向上し、経営課題解決及び競争力強化が実現されます。当社グループは、このような“人間が判断の主体となる”ことを前提にしたデータ活用を推進する「データインフォームド市場(DI市場)」をターゲット市場と定義し、クライアント企業のニーズに合わせてDIコンサルティング・DIプラットフォーム・DIプロダクトの3つのサービス(総称:DIサービス)を柔軟に組み合わせて提供しています。当連結会計年度においては、これまで注力してきた『「4つのケイパビリティ」と「3つのサービス」をベースにした一気通貫のサービス提供』、『既取引部門・取り組み中の領域におけるDIサービスの利用継続・拡大及び同社内の新規領域へのDIサービスの提供(縦横展開)』、『アセット活用の継続的な強化活動』等を継続しました。また同時に、中長期的な成長に向け、新規クライアント開拓及び協業型ビジネスの立ち上げや、顧客理解の深化によるサービスの高付加価値化等を通じ『ビジネスモデルの転換』を推進していくこととし、2024年7月にこれらを目的とした新組織も創設しました。加えて、成長加速に向けたM&Aにも注力しました。具体的には、2024年10月には、ANAグループの新ブランド「AirJapan」を運航する株式会社エアージャパンに対し「レベニューマネジメント高度化伴走支援」サービスの提供を開始しました。行動データで顧客を理解するマーケティングツール「Mygru」においては、2024年8月に神戸市で導入された都市OSで提供される地域サービス「子育て支援スタンプラリー」に活用されたほか、日本航空株式会社の公式アプリ「JALマイレージバンクアプリ」上で展開するキャンペーンツールとして導入されました。さらに、2025年3月には、ユニバーサル ミュージック合同会社が実施したMrs. GREEN APPLE「MGA DIGITAL STAMP RALLY」にも「Mygru」が採用されるなど、エンターテインメント業界への展開も開始しました。本年3月には、これまで取り組んできた「Data-Informedを企業内に浸透させるための仕組み」に関する活動を、新たなフレームワーク「Adaptable Data System:ADS(アッズ:変化に適応可能な仕組み)」として再構築するとともに、より「顧客理解」領域に適用したサービス「顧客理解のためのADS=ADS for Customer Understanding:CU/ADS(クアッズ)」をリリースしました。インオーガニックな成長を目指したM&Aにおいても、2024年9月にフォトコンテストサービス「Camecon(カメコン)」を譲受しました。さらに、2025年4月には、主にシステム開発事業・労働者派遣事業を営む株式会社メイズの株式取得・子会社化を決定しました。これらの効果があった一方で、大規模開発案件におけるコスト超過プロジェクトの発生に伴い、当該プロジェクトに割く工数が増加し、他プロジェクトへの投下工数が減少したこと等により、売上高は前期比では小幅な増収となりました。また、コスト超過プロジェクトの直接的・間接的影響が営業利益・経常利益を大きく押し下げることとなりました。加えて、「Camecon」サービスの事業譲受の際に発生したのれんにつき、想定顧客・ターゲット及び今後の事業計画を見直したうえで回収可能性について慎重に検討をした結果、第3四半期連結会計期間において減損損失を計上することとなりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,398,476千円(前期比13.3%増)、営業損失は99,659千円(前期は133,830千円の利益)、経常損失は101,164千円(前期は132,984千円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は99,975千円(前期は88,195千円の利益)となりました。なお、当社グループはData-Informed事業のみの単一セグメントであることから、セグメントごとの記載を省略しております。 (資産)当連結会計年度末における流動資産は1,873,027千円となり、前連結会計年度末に比べ353,589千円減少いたしました。これは、売掛金及び契約資産が228,163千円増加した一方で、現金及び預金が587,508千円減少したこと等によるものであります。固定資産は237,898千円となり、前連結会計年度末に比べ112,066千円増加いたしました。これは、投資有価証券が50,000千円、繰延税金資産が32,086千円増加したこと等によるものであります。この結果、総資産は、2,110,925千円となり、前連結会計年度末に比べ241,522千円減少いたしました。 (負債)当連結会計年度末における流動負債は250,116千円となり、前連結会計年度末に比べ55,268千円減少いたしました。これは、1年内返済予定の長期借入金が45,817千円減少したこと等によるものであります。固定負債は44,168千円となり、前連結会計年度末に比べ8,928千円増加いたしました。これは、資産除去債務が8,928千円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、294,284千円となり、前連結会計年度末に比べ46,340千円減少いたしました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は1,816,640千円となり、前連結会計年度末に比べ195,182千円減少いたしました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純損失99,975千円及び剰余金の配当114,754千円によるもの等であります。この結果、自己資本比率は83.7%(前連結会計年度末は84.1%)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ587,508千円減少し、1,184,841千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は319,688千円(前期は62,514千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失を123,247千円計上したこと及び売掛金及び契約資産の増加が228,163千円あったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は107,434千円(前期は14,407千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出50,000千円及び有形固定資産の取得による支出32,393千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は160,384千円(前期は50,074千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額114,525千円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループはData-Informed事業を営んでおり、該当事項はありません。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社グループはData-Informed事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。当連結会計年度(自 2024年7月1日  至 2025年6月30日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)2,453,758110.6637,579109.5(注)金額は販売価格によっております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。なお、当社グループはData-Informed事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。当連結会計年度(自 2024年7月1日  至 2025年6月30日)販売高(千円)前年同期比(%)2,398,476113.3(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)西日本旅客鉄道㈱1,121,14352.91,049,84343.8㈱TRAILBLAZER139,4006.5527,64222.0アサヒグループジャパン㈱452,36121.4284,59611.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 ③資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状況を目指し、安定的なキャッシュ・フローの創出に努めております。運転資金需要のうち主なものは、当社グループのサービス提供のための人件費や外注費等の営業費用によるものの他、納税資金等であります。運転資金は、手持資金、銀行借入及び新株発行により資金調達を行っております。今後も事業活動を支える資金調達については、低コストかつ安定的・機動的な資金の確保を主眼にして多様な資金調達方法に取り組んでまいります。なお、事業拡大に伴う研究開発投資の増大や人件費投資の増大といった多額の先行投資が見込まれる場合、これら資金需要に対応するため、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で調達することを予定しております。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し作成しております。この財務諸表作成における見積りにつきましては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で行われている部分があります。これらの見積りにつきましては、継続して検証し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。なお、この財務諸表の作成に関する重要な会計方針につきましては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 ⑥経営者の問題意識と今後の方針について「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。 ⑦経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、売上高の成長と利益ボラティリティの抑制を可能とする体制の構築を推進しています。この実現に向け、3種類の指標を開示することといたします。a.単体売上高:年間取引高区分別顧客・売上構成b.単体コア営業利益率:費用内訳・1人当たり売上高情報c.子会社売上高:各プロセス実施件数これらの指標の推移は以下の通りです。各種指標前連結会計年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)a.単体売上高:  年間取引高区分別顧客(社)、売上構成   A区分(1億円以上)3社 (84%)3社 (81%)  B区分(10,000千円以上1億円未満)7社 (13%)13社 (14%)  C区分(10,000千円未満)45社 (4%)65社 (5%)b.単体コア営業利益率:  費用内訳・1人当たり売上高情報   社内人件費売上高比率17.5%24.6%  外注費売上高比率40.4%38.3%  1人当たり売上高(期末のフロント人員数で算出)46.7百万円33.0百万円c.子会社売上高:  各プロセス実施件数   IM(情報取得)54件86社  TOP面談3社13社  LOI(意思表示)1件5件  クロージング1件1件※※ただし、2025年4月に、株式会社メイズの株式譲受について2025年10月にクロージングすることを決定済み a.単体売上高:年間取引高区分別顧客・売上構成当社単体の売上高を拡大するために必要な一気通貫支援の実現やクライアント企業内における縦横展開(部内展開・社内展開)の推進等により、クライアント単価の上昇・取引高の高いクライアントの増加を目指します。なお、協業提携先を介した取引の場合は、エンドクライアントを「取引先」としてカウントすることとします。当連結会計年度においては、新規クライアントの開拓をミッションとして持つ専任組織を立ち上げました。加えて、既存クライアントとの関係強化にも注力したことにより、B区分のクライアントを増加させながら、同時にC区分のクライアントを大幅に増加させることができました。これを足掛かりに、翌連結会計年度においてはさらにA区分・B区分のクライアントを増やしていく予定です。 b.単体コア営業利益率:費用内訳・1人当たり売上高情報当社単体のコア営業利益(事業活動により生み出される本業の営業利益)を拡大させるために、各費用が適正な水準となるようコントロールすることで、単体コア営業利益率を確保する方針としております。具体的には、当社がこれまで培ってきたアルゴリズムや「ゾクセイ」といったアセットを活用することにより生産性を改善してまいります。その指標として、社内人件費・外注費の売上高比率を四半期単位で継続的に把握するとともに、1人当たり売上高の改善を目指します。当連結会計年度においては、主に中途採用を推進したことにより一時的な社内人件費比率の上昇・1人当たり売上高の低下が発生しております。これについては将来的な売上高拡大、採用者の育成・成長による貢献度上昇により、社内人件費比率の低下・1人当たり売上高の上昇が可能と考えております。また、外注費比率につきましても、前連結会計年度から大きく改善しておりませんが、今後コスト統制を強化することによる低減を目指します。 c.子会社売上高:各プロセス実施件数子会社の売上高の拡大を目指してM&Aを強力に推進してまいります。すでに社内には専門のM&Aチームを立ち上げており、常に複数の案件を精査・検討しております。当連結会計年度におきましては、前連結会計年度の1.5倍以上の案件を検討したうえで、フォトコンテストサービス「Camecon」の事業譲受をクロージングし、また、2025年10月に株式会社メイズの株式を取得することについても決定しております。 なお、当該指標に関する有限責任監査法人トーマツの監査及びレビューは受けておりません。

事業リスク

主なリスクとして、まず業界や景気変動の影響が挙げられ、クライアント企業の業績悪化や投資変更が経営に影響を与える可能性があります。次に、優秀な人材の確保・維持・育成が計画通りに進まない場合、事業推進に支障をきたす恐れがあります。また、特定のクライアント企業への売上依存度が高く、主要顧客の業績悪化や関係性の変化が経営成績に大きな影響を与える可能性があります。さらに、情報漏洩やシステム障害が発生した場合、損害賠償責任や信用失墜につながるリスクがあります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,960 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであり、各リスクに対して発生可能性と影響度をそれぞれ評価しています。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下の通り記載しております。当社グループのリスク管理体制に関しましては、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 イ 企業統治の体制の概要 (グループ・リスクマネジメント委員会)」に記載のとおりであります。なお文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。 1.業界及び景気動向の変動による影響(発生可能性:中、影響度:大)クライアント企業を取り巻く労働人口減少やIoT化の進展、企業競争環境の激化などの動向により、当社グループの関連市場は大幅な拡大が予測されています。しかし当社グループのクライアント企業や当社グループが提供するサービスの導入予定企業の業績による影響、他の経営改革案件や技術への投資変更による影響を受ける可能性があります。また、当社グループにおいては国内外の経済情勢の変動に伴う事業環境の悪化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 2.人材の確保・維持及び育成(発生可能性:高、影響度:大)当社グループは、優秀な戦略コンサルティング素養とデータサイエンス素養を併せ持つ人材を獲得・確保・維持・育成を進めることで事業を推進・拡大しております。しかしながら、内部における人材育成・教育、並びに外部からの人材採用が想定通りに進まないことなどによる人的リソースの不足がある場合、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。 3.技術革新による影響(発生可能性:低、影響度:中)当社グループが事業を展開するアナリティクス・AI業界は、技術の変化やそれに対するクライアント企業のニーズの変化、競合の新サービス・アルゴリズムの展開などにより日々変化しております。当社グループは不変的な経営課題設定力や問題解決力と汎用的なアナリティクス力を主軸とし、それに対して最先端の機械学習・深層学習技術・自然言語処理技術などを組み合わせていく形をとることで技術革新の変化が直接的に当社グループのサービス品質や業績に影響が出にくいビジネスモデルを構築しております。しかしながら予想以上の破壊的なイノベーションの進展などにより、当社グループの競争力に影響を及ぼすような代替技術や高度技術の大幅な汎用化等が発生した場合、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。 4.情報及び情報システムの管理(発生可能性:低、影響度:大)当社グループは、事業推進において、クライアント企業から経営戦略上重要な経営機密・営業機密・人事機密などの情報を受領し、分析することによって助言等の業務を行っております。情報の取扱いについては、各種規程の整備や認証の取得に加え、社員を含む関連する当事者(業務委託先を含む)からの誓約書の提出、コンプライアンス教育などを実施し、適切な運用を行っております。また、クライアント企業から受領した情報・データに関しては施錠できる環境下での保管、社員個々人のID及びパスワードでのみアクセス可能なクラウド環境での運用を行っております。当社グループは複数のクラウドサービスと契約しており、いずれかのサービスに障害が起きても、他のクラウドサービスにて業務が継続できる対応体制を整えております。更には、各クラウドサービスのリージョンにおいても冗長構成となっていることに加え、仮にリージョン内での障害が発生しても、当社グループは他リージョンへの切り替えによる復旧体制を構築しており、数時間のサービス提供遅延は出るものの、復旧に向けて迅速に対応できる体制を整えております。また、顧客企業が契約するクラウドサービス上に各種プログラム・アルゴリズムを構築する案件も多いため、クラウドサービスの障害は当社グループのソリューション提供に間接的には影響を受けるものの、直接的な被害が生じることはありません。しかしながら、ヒューマンエラー、その他予期せぬ要因による情報漏洩の発生、悪意を持った外部からのクラウド環境の破壊等による情報の破損や滅失が発生した場合、当社グループが損害賠償責任を負う可能性や、クライアント企業からの信用失墜により当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが契約するクラウドサービス全てが同時にシステムエラー、人為的な破壊行為、自然災害等や当社グループの想定していない事象の発生により停止した場合や、コンピューター・ウイルスやハッカーの侵入その他の不具合等によりシステム障害が同時に生じた場合、又は契約が解除される等により全てのクラウドサービスの利用が継続できなくなった場合には、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。 5.コンプライアンス体制(発生可能性:中、影響度:大)当社グループは、事業の推進並びに拡大に対して、コンプライアンス体制が有効かつ適切に機能することが重要であると認識しております。そのためコンプライアンスに関しては、総務人事部が主管となり毎月の全社会議における周知徹底を行うとともに、社内規程・規則を策定しております。また、当社グループは、経営体質の強化及び経営の透明性・健全性を一層向上させることを目的に、グループ・リスクマネジメント委員会を任意の委員会として設置しています。同委員会は経営基盤強化本部長を委員長とし、執行役員、Division Leader等の部署長、子会社役員により構成され、オブザーバーとして常勤監査役、内部監査室長が参加しています。リスクマネジメントに関する統括的監督機能を持ち、当社グループ全体の各種リスクに対する対応方針及び組織ごとのリスク対策について指示・監督等を行い、その状況を取締役会に報告しております。しかし、故意あるいは想定できない重大なコンプライアンス違反や法令違反があった場合、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの企業価値及び業績や事業に影響を与える可能性があります。 6.特定の売上先への依存(発生可能性:高、影響度:大)当社グループが提供するサービスはクライアント企業に深く関与し、クライアント企業の変革を共に推進するという性質上、特定のクライアント企業に関連する売上金額が高まる傾向にあります。単一のクライアント企業でありつつも、複数の部門部署別での契約の締結や分野の違う案件の獲得などを行っておりますが、クライアント企業自体の業績悪化、カウンターキーパーソンの異動・転出、当社グループに対するクライアント企業内評価の変動等が発生した場合、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。具体的には、当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、西日本旅客鉄道㈱1,049,843千円(43.8%)、㈱TRAILBLAZER 527,642千円(22.0%)、アサヒグループジャパン㈱284,596千円(11.9%)であります。 7.新規事業について(発生可能性:中、影響度:大)当社グループのプロダクト領域は、そのサービス特性から業界を横断してサービスを提供することが可能なビジネスモデルです。今後も、多種多様な業界向けに新サービス・事業の展開を推進してまいります。また同時に、プロダクト以外のサービスにおいても、将来の事業拡大に向けた投資を推進しております。これら拡大・推進に伴い、人的並びにシステム・ソフトウェアに対する投資の増加といった支出が追加的に発生する可能性があります。加えて、今後はM&Aの活用による非連続な成長を目指します。これらの将来に向けた積極的な投資・M&A活動により、利益率の低下を引き起こす可能性があります。また新規事業及び買収企業・事業の開始・拡大・展開が計画通りに進展しない場合、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。 8.知的財産権(発生可能性:中、影響度:大)当社グループが、第三者の知的財産権を侵害する可能性につきましては、特許事務所と密な連絡体制をとることにより、調査可能な範囲で対応を行っております。しかしながら密な調査・把握をもってしても、当社グループが意図せず第三者の知的財産権を侵害してしまう可能性を完全に排除することは困難です。この場合、損害賠償請求や知財ロイヤリティ料金の支払等により当社グループの事業、企業価値及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの知的財産権に対する第三者による侵害に対しては、同種サービス・事業の継続的な調査・把握を行っております。しかしながら密な調査・把握をもってしても、当社グループの知的財産権に対する第三者による侵害を完全に予防することは困難です。この場合、知的財産権の保護が損なわれることにより当社グループの事業、企業価値及び業績に影響を与える可能性があります。 9.法的規制・制度の動向による影響(発生可能性:低、影響度:大)当社グループが、データアナリティクスに用いているデータは個人が特定できない統計データであることに加え、データ収集・保管を行っているクライアント企業やデータ提供企業自身が顧客やデータ入手先よりデータ分析許諾を得たデータのみです。またデータの授受・分析環境への送信などにおいてはインターネットを用いることから、現在の関連する法律としては、個人情報保護法となりますが、現時点では当社グループが行う事業そのものを規制する法律・法令はありません。また、当社グループが扱うデータは前述の通り、個人を特定できないデータがほとんどでありますが、重要データとの認識に鑑み、個人情報保護に関するJIS Q15001(プライバシーマーク)の認証を取得しております。しかしながら、今後の法律・法令の変化や規制・制度の適用基準の変化、業界の自主的ルールの策定などが行われた場合、当社グループの事業、企業価値及び業績に影響を与える可能性があります。 10.特定の業務委託先への依存(発生可能性:中、影響度:大)当社グループの事業推進並びに展開に際しては、高度な技術力と不確定な要件からアジャイル的にプロジェクトを進めていく経験・知見が重要になります。そのため、当社グループは特定領域の専門家に業務を委託しております。複数の委託先への業務分散を推進しておりますが、特に高度な技能等が必要になる案件の増加により、必要な業務委託先を確保することができない場合、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。 11.自然災害(発生可能性:低、影響度:大)当社グループによる予測が不可能かつ突発的な、大規模な地震等の自然災害、事故、戦争などにより、当社グループの各事業所並びに従業員の自宅をはじめとした社会インフラが壊滅的な損害を被る可能性があります。このような自然災害に備え、強固なビルへの入居、従業員安否確認の連絡フロー整備、データのクラウド上での保存、食料等の備蓄等の準備並びに注意喚起を行っておりますが、想定を著しく超える範囲での損害の場合は、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び業績に影響を与える可能性があります。また当社グループが被災しない場合でも顧客企業や外部パートナー企業の被災により、間接的に損害を被る可能性もあります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が ギックス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →