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ヤオコー(8279)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 食品スーパー 決算3月

事業の概要

ヤオコーグループは、株式会社ヤオコーを中核に、子会社6社と関連会社1社で構成され、食品を中心とした小売業を主要業務としています。スーパーマーケット事業が主力で、ヤオコー、エイヴイ、フーコット、せんどうといったスーパーマーケットを展開し、食品の販売を通じて収益を得ています。その他、店舗関連業務、飲食料品の卸売・輸入、食品製造・加工補助なども行い、グループ全体で食品小売事業を多角的に支える構造です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ヤオコーグループの事業セグメントは、食品を中心としたスーパーマーケット事業が中心です。株式会社ヤオコーが食品スーパーを運営するほか、連結子会社の株式会社エイヴイ、株式会社フーコット、株式会社せんどうも同様に食品スーパーを展開しています。その他、株式会社ヤオコービジネスサービスが各種店舗関連業務を、株式会社小川貿易が飲食料品の卸売・輸入業を、株式会社ヤオコーハーモニーが食品製造・加工・包装等の補助業務を担っています。海外では、SOPHIE INVESTMENT JOINT STOCK COMPANYがベトナムの食品スーパーへの出資を行っていますが、事業の大部分は国内の食品小売業が占めています。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|566 文字
3 【事業の内容】当社グループは株式会社ヤオコー(当社)、子会社6社及び関連会社1社で構成されており、食品を中心とした小売業を主要業務としております。事業内容と当社及び関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 事業内容会社名主要業務スーパーマーケット事業当社食品を中心としたスーパーマーケット株式会社エイヴイ食品を中心としたスーパーマーケット株式会社フーコット食品を中心としたスーパーマーケット株式会社せんどう (注)1食品を中心としたスーパーマーケット株式会社ヤオコービジネスサービス各種店舗関連業務株式会社小川貿易飲食料品等の卸売及び輸入業株式会社ヤオコーハーモニー (注)2食品製造・加工・包装等の補助、その他付帯業務SOPHIE INVESTMENT JOINT STOCK COMPANYGreen Sky Investment and Development Company Limited(食品を中心としたスーパーマーケット)への出資 (注) 1 当連結会計年度において、持分法適用関連会社であった株式会社せんどうの株式の一部を譲り受け、連結子会社としております。2 当連結会計年度において、株式会社ヤオコーハーモニーを新規設立し、非連結子会社としております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
「消費の二極化」に対応するため「価格コンシャス強化」やディスカウント業態の出店で「価格対応」に取り組んでいるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
スーパーマーケット事業は国内需要に依存し、多様な競合が存在するため、ブランド力や競争力強化が重要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:消費動向の変化への対応遅れ / 競争激化と特定事業分野への依存 / 労働力不足、人件費などの増加
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

ヤオコーは「高品質PB戦略」を長年展開し、顧客からの信頼とブランドロイヤルティを築いている。特に「ヤオコーブランド」の商品は、競合他社との差別化要因となり、価格競争に巻き込まれにくい。このブランド力は、新規顧客獲得や既存顧客維持に貢献している。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

食品スーパーという業態の性質上、顧客は価格や利便性で容易に競合に乗り換える可能性がある。ヤオコーの高品質PBは一定の顧客維持に寄与するものの、スイッチングコストは限定的である。特に、近隣に競合店が多い地域では、顧客の選択肢は多い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

食品スーパー事業において、ネットワーク効果はほとんど見られない。顧客数が増加しても、個々の顧客の購買体験や店舗の価値が直接的に向上するわけではない。プラットフォーム型ビジネスとは異なり、ネットワーク効果による競争優位性は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

ヤオコーは効率的な物流システムや店舗運営により、一定のコスト管理を行っていると考えられる。しかし、食品スーパー業界全体として、仕入れコストや人件費の上昇圧力は常に存在するため、構造的なコスト優位性を確立しているとは言い難い。PB商品の開発・製造における効率化がコスト抑制に寄与している可能性はある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ヤオコーは首都圏を中心に約170店舗を展開する中堅食品スーパーであり、一定の規模を持つ。この規模により、仕入れ交渉力や物流効率において、小規模店舗よりも有利な立場にある。しかし、イオンやセブン&アイ・ホールディングスのような巨大小売グループと比較すると、規模の経済性は限定的である。

ヤオコーグループは、食品を中心としたスーパーマーケット事業を主軸とし、多様な業態の子会社(エイヴイ、フーコットなどのディスカウント業態)を持つことで、消費者の価格志向の変化に対応できる柔軟性を持っています。また、地域に密着した店舗展開と、食品の品質管理を徹底することで顧客からの信頼を得ています。さらに、自社で店舗関連業務や食品製造・加工補助を行う子会社を持つことで、効率的な運営と品質維持に努めている点が強みと言えます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「地域のすべての方々の食生活をより豊かに、より楽しく」を長期ビジョンに掲げております。「お客さまに価格以上の価値を提供し続ける」、「働く全員が仕事に誇りを持ち、生活を楽しめる会社にする」、「無駄をなくし、生産性の高い独自のモデルを構築する」、「すべての関係者と協力しながら社会課題の解決に貢献する」、これらを実現することで持続的な成長を図ってまいります。 (2) 経営戦略当社グループは、スーパーマーケットを営む単一セグメントであり、当社を含むライフスタイル業態とディスカウント業態の2つの業態で構成されております。単一セグメントでありながら、異なるビジネスモデルを持つグループ各社が自律的な成長を果たすことで、グループでの商圏シェアの向上を図ってまいります。 (ライフスタイル業態)当社は、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、「豊かで楽しく健康的な食生活提案型スーパーマーケット」づくりを進めております。当社は、小商圏高頻度来店型の食品スーパーマーケットであることから、地域ごとに異なるニーズに対してきめ細かく対応し、店舗の近くにお住まいのすべてのお客さまにご満足いただけるよう、「チェーンとしての個店経営」「全員参加の商売」「徹底した現場主義」を運営方針としております。当社の強みは、「商品力」と「販売力」であり、名物商品の「おはぎ」、プライベートブランド商品の開発など、当社でしか購入できない商品の開発に取り組むとともに、店舗における旬・主力商品の提案、クッキングサポートの展開、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)の活用など販売力強化にも取り組んでおります。(注)「ミールソリューション」とは、お客さまの毎日の食事の献立の提案や料理のアドバイスなど食事に関する問題の解決のお手伝いをすること。「価格コンシャス」とは、お客さまが買いやすい値段、値頃(ねごろ)を常に意識して価格設定を行うこと。「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)」とは、ロイヤルカスタマーの維持拡大を図るための販売促進に関するマーケティング政策のことで、ポイントカード等でお客さまの購買データを分析して、個々のお客さまに最も適した商品・サービスを提供すること。 せんどうは、生鮮食品に圧倒的な強みを持つ食品スーパーマーケットを運営し、千葉県市原市を中心にドミナントエリアを形成しております。 (ディスカウント業態)エイヴイでは、主に広域のお客さまの「まとめ買い」ニーズに対応するために、圧倒的な品揃えと低価格を実現することで、競合他社との差別化を図っております。具体的には、プロセスセンターの活用、自社でのシステム開発、効率的な店舗オペレーションによる運用などのノウハウを積み重ね、徹底的に「ローコストオペレーション」を追求しており、神奈川県横須賀市を中心に横浜や県央エリアなどへの出店も進めております。また、同一のフォーマットであるフーコットは、埼玉県内や東京都の多摩エリアでの新規出店を進めており、エイヴイとは異なる地域でのディスカウント業態の出店も進めることで、グループでの商圏シェアの向上を図ってまいります。 (3) 目標とする経営指標「500店舗、売上高1兆円」を長期の数値目標としております。また、「売上高経常利益率4%以上」を継続的に確保することで、各ステークホルダーに対する適切な還元や持続的な成長を実現するための成長投資が可能になると考えております。 (4) 当社における目指す姿当社は、「生活者の日常の消費生活をより豊かにすることによって地域文化の向上・発展に寄与する」を経営理念に掲げており、地域にお住まいのすべての方々に、毎日の生活での「幸せ」をご提供し続ける、地域のコミュニティの中心として、食に関わる生活文化を継承・創造することが当社の「存在意義」だと考えております。当社の経営方針である「豊かで楽しく健康的な食生活提案型スーパーマーケット」を実現することで、地域の皆さまに対して、当社の店舗に買い物に行くことで、健康で幸せな生活を送ることができる、食に関する様々な悩みが解決される、人とのつながりや豊かな暮らしについて学ぶ機会があるという価値を提供し、持続的な成長を図ってまいります。 (5) 第11次中期経営計画の概要(2025年3月期~2027年3月期)第11次中期経営計画期間におきましては、「グループでより強くなる」をメインテーマに掲げて、ライフスタイル業態とディスカウント業態の各社が自律的な成長を果たすことで、商圏シェアの向上を図るとともに、「グループ売上高1兆円体制」に向けた基盤づくりについても進めてまいります。 ① グループとしての商圏シェアアップ・ ライフスタイル業態とディスカウント業態でのシェア向上・ ライフスタイル業態でのM&Aの継続検討② グループ共通機能の強化(グループ売上高1兆円に向けた基盤づくり)・ 人事、財務、内部統制、店舗開発、物流、システム、製造・ 経営人材の育成、人材交流・学び合い③ 成長市場への投資と協業・ ベトナム市場での成長支援と協業・ 国内ベンチャーとの協業と新たな価値の創出 ヤオコー単体 第11次中期経営計画の骨子当社は、第10次中期経営計画期間においては、「『2割強い店づくり』の実現」をメインテーマに掲げ、取り組みを進めました。コロナ禍という特殊な与件があったものの、EDLPによる集客、企画を通じた販売力強化、AI自動発注導入によるカイゼンの進化などで「利益創出・投資・成長」のサイクルが着実に回り始め、1店舗当たりの売上高を大きく増加させることが出来ました。一方で、「働きやすさの実現」、「旗艦店の進化」などでは課題も残りました。第11次中期経営計画期間におきましては、変化を捉えて自ら変化し「価値」を生み出せる企業しか勝ち残れないとの強い危機意識を持ち、各種施策に取り組んでまいります。 ① メインテーマ「シン・ヤオコー:昭和モデルから令和モデルへの構造転換」・ 専業主婦・パートタイムモデルから共働き・フルタイムモデルへ・ 店舗だけからサプライチェーン全体で価値を生み出すモデルへ・ 店舗だけから店舗を超えて商品・サービスを提供できるモデルへ・ 紙ベース・属人管理モデルから、デジタルベース・自動化モデルへ・ 資源消費型モデルから資源循環型モデルへ ② 目指すこと・ 地域社会にもっと大きな価値を生んでいく・ 人が価値を生む仕事に集中できる仕組みをつくる・ 1店舗当たりの支持を高めることで価値創造と働きやすさを同時実現(目標:1店舗平均売上高30億円) ③ 重点施策・重点目標イ 商品・販売戦略・ 顧客別対応の進化・ 生鮮部門の構造改革と集客力向上・ SPA型商品開発によるカテゴリー強化ロ 運営戦略・ デジタルを活用したカイゼンの進化・ サプライチェーン全体での省人化とムダの削減・ 省エネ・リサイクルの継続ハ 育成戦略・ 人が集まり、人が育つ職場づくり・ 心身の健康を高める働きやすさの実現・ グループ売上高1兆円に向けた次世代リーダーの育成ニ 出店・成長戦略・ ドーナツエリアを中心とした出店継続・ 各フォーマットでのチャレンジと深化・ ネットスーパーの黒字化と新サービスの立ち上げ (6) 優先的に対処すべき課題 ① 少子高齢化少子高齢化に伴うマーケットの縮小が想定されますが、過疎化が進む地方や欧米諸国などと比較しても、当社グループの出店エリアでのシェアは依然低く、グループ各社が各々の強みを磨き、自律的な成長を果たしていくことで、まだまだ成長の余地はあると考えております。また、マーケットの縮小に合わせて極小商圏でも運営を可能にする店舗フォーマットづくりに取り組んでまいります。 ② 労働力不足従業員ひとりひとりが「働き甲斐」を持てる企業集団を目指してまいります。特に当社においては、店舗作業の「カイゼン」の取組みと同時に、業務効率化を目的としたIT・機器の導入、店舗作業の省力化を目的としたデリカ・生鮮センターの積極活用など積極的な設備投資も継続しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「地域のすべての方々の食生活をより豊かに、より楽しく」を長期ビジョンに掲げております。「お客さまに価格以上の価値を提供し続ける」、「働く全員が仕事に誇りを持ち、生活を楽しめる会社にする」、「無駄をなくし、生産性の高い独自のモデルを構築する」、「すべての関係者と協力しながら社会課題の解決に貢献する」、これらを実現することで持続的な成長を図ってまいります。 (2) 経営戦略当社グループは、スーパーマーケットを営む単一セグメントであり、当社を含むライフスタイル業態とディスカウント業態の2つの業態で構成されております。単一セグメントでありながら、異なるビジネスモデルを持つグループ各社が自律的な成長を果たすことで、グループでの商圏シェアの向上を図ってまいります。 (ライフスタイル業態)当社は、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、「豊かで楽しく健康的な食生活提案型スーパーマーケット」づくりを進めております。当社は、小商圏高頻度来店型の食品スーパーマーケットであることから、地域ごとに異なるニーズに対してきめ細かく対応し、店舗の近くにお住まいのすべてのお客さまにご満足いただけるよう、「チェーンとしての個店経営」「全員参加の商売」「徹底した現場主義」を運営方針としております。当社の強みは、「商品力」と「販売力」であり、名物商品の「おはぎ」、プライベートブランド商品の開発など、当社でしか購入できない商品の開発に取り組むとともに、店舗における旬・主力商品の提案、クッキングサポートの展開、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)の活用など販売力強化にも取り組んでおります。(注)「ミールソリューション」とは、お客さまの毎日の食事の献立の提案や料理のアドバイスなど食事に関する問題の解決のお手伝いをすること。「価格コンシャス」とは、お客さまが買いやすい値段、値頃(ねごろ)を常に意識して価格設定を行うこと。「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)」とは、ロイヤルカスタマーの維持拡大を図るための販売促進に関するマーケティング政策のことで、ポイントカード等でお客さまの購買データを分析して、個々のお客さまに最も適した商品・サービスを提供すること。 せんどうは、生鮮食品に圧倒的な強みを持つ食品スーパーマーケットを運営し、千葉県市原市を中心にドミナントエリアを形成しております。 (ディスカウント業態)エイヴイでは、主に広域のお客さまの「まとめ買い」ニーズに対応するために、圧倒的な品揃えと低価格を実現することで、競合他社との差別化を図っております。具体的には、プロセスセンターの活用、自社でのシステム開発、効率的な店舗オペレーションによる運用などのノウハウを積み重ね、徹底的に「ローコストオペレーション」を追求しており、神奈川県横須賀市を中心に横浜や県央エリアなどへの出店も進めております。また、同一のフォーマットであるフーコットは、埼玉県内や東京都の多摩エリアでの新規出店を進めており、エイヴイとは異なる地域でのディスカウント業態の出店も進めることで、グループでの商圏シェアの向上を図ってまいります。 (3) 目標とする経営指標「500店舗、売上高1兆円」を長期の数値目標としております。また、「売上高経常利益率4%以上」を継続的に確保することで、各ステークホルダーに対する適切な還元や持続的な成長を実現するための成長投資が可能になると考えております。 (4) 当社における目指す姿当社は、「生活者の日常の消費生活をより豊かにすることによって地域文化の向上・発展に寄与する」を経営理念に掲げており、地域にお住まいのすべての方々に、毎日の生活での「幸せ」をご提供し続ける、地域のコミュニティの中心として、食に関わる生活文化を継承・創造することが当社の「存在意義」だと考えております。当社の経営方針である「豊かで楽しく健康的な食生活提案型スーパーマーケット」を実現することで、地域の皆さまに対して、当社の店舗に買い物に行くことで、健康で幸せな生活を送ることができる、食に関する様々な悩みが解決される、人とのつながりや豊かな暮らしについて学ぶ機会があるという価値を提供し、持続的な成長を図ってまいります。 (5) 第11次中期経営計画の概要(2025年3月期~2027年3月期)第11次中期経営計画期間におきましては、「グループでより強くなる」をメインテーマに掲げて、ライフスタイル業態とディスカウント業態の各社が自律的な成長を果たすことで、商圏シェアの向上を図るとともに、「グループ売上高1兆円体制」に向けた基盤づくりについても進めてまいります。 ① グループとしての商圏シェアアップ・ ライフスタイル業態とディスカウント業態でのシェア向上・ ライフスタイル業態でのM&Aの継続検討② グループ共通機能の強化(グループ売上高1兆円に向けた基盤づくり)・ 人事、財務、内部統制、店舗開発、物流、システム、製造・ 経営人材の育成、人材交流・学び合い③ 成長市場への投資と協業・ ベトナム市場での成長支援と協業・ 国内ベンチャーとの協業と新たな価値の創出 ヤオコー単体 第11次中期経営計画の骨子当社は、第10次中期経営計画期間においては、「『2割強い店づくり』の実現」をメインテーマに掲げ、取り組みを進めました。コロナ禍という特殊な与件があったものの、EDLPによる集客、企画を通じた販売力強化、AI自動発注導入によるカイゼンの進化などで「利益創出・投資・成長」のサイクルが着実に回り始め、1店舗当たりの売上高を大きく増加させることが出来ました。一方で、「働きやすさの実現」、「旗艦店の進化」などでは課題も残りました。第11次中期経営計画期間におきましては、変化を捉えて自ら変化し「価値」を生み出せる企業しか勝ち残れないとの強い危機意識を持ち、各種施策に取り組んでまいります。 ① メインテーマ「シン・ヤオコー:昭和モデルから令和モデルへの構造転換」・ 専業主婦・パートタイムモデルから共働き・フルタイムモデルへ・ 店舗だけからサプライチェーン全体で価値を生み出すモデルへ・ 店舗だけから店舗を超えて商品・サービスを提供できるモデルへ・ 紙ベース・属人管理モデルから、デジタルベース・自動化モデルへ・ 資源消費型モデルから資源循環型モデルへ ② 目指すこと・ 地域社会にもっと大きな価値を生んでいく・ 人が価値を生む仕事に集中できる仕組みをつくる・ 1店舗当たりの支持を高めることで価値創造と働きやすさを同時実現(目標:1店舗平均売上高30億円) ③ 重点施策・重点目標イ 商品・販売戦略・ 顧客別対応の進化・ 生鮮部門の構造改革と集客力向上・ SPA型商品開発によるカテゴリー強化ロ 運営戦略・ デジタルを活用したカイゼンの進化・ サプライチェーン全体での省人化とムダの削減・ 省エネ・リサイクルの継続ハ 育成戦略・ 人が集まり、人が育つ職場づくり・ 心身の健康を高める働きやすさの実現・ グループ売上高1兆円に向けた次世代リーダーの育成ニ 出店・成長戦略・ ドーナツエリアを中心とした出店継続・ 各フォーマットでのチャレンジと深化・ ネットスーパーの黒字化と新サービスの立ち上げ (6) 優先的に対処すべき課題 ① 少子高齢化少子高齢化に伴うマーケットの縮小が想定されますが、過疎化が進む地方や欧米諸国などと比較しても、当社グループの出店エリアでのシェアは依然低く、グループ各社が各々の強みを磨き、自律的な成長を果たしていくことで、まだまだ成長の余地はあると考えております。また、マーケットの縮小に合わせて極小商圏でも運営を可能にする店舗フォーマットづくりに取り組んでまいります。 ② 労働力不足従業員ひとりひとりが「働き甲斐」を持てる企業集団を目指してまいります。特に当社においては、店舗作業の「カイゼン」の取組みと同時に、業務効率化を目的としたIT・機器の導入、店舗作業の省力化を目的としたデリカ・生鮮センターの積極活用など積極的な設備投資も継続しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況イ 財政状態(資産)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ33,796百万円増加し、376,206百万円となりました。これは主に、現金及び預金、売掛金、商品及び製品、新規出店・既存店の改装等に係る投資により有形固定資産が増加したためであります。(負債)当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ15,767百万円増加し、190,274百万円となりました。これは主に、社債が減少したものの、買掛金、借入金、流動負債その他に含まれている契約負債が増加したためであります。(純資産)当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ18,029百万円増加し、185,931百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したほか、株式会社せんどうが連結子会社化したことにより非支配株主持分が増加したためであります。 ロ 経営成績既存店売上高が大きく増加したことや株式会社せんどうが連結子会社化したことに伴い、当社グループの売上高は前期比で大きく上昇しました。特に当社においては、原料価格などの上昇が続く中で、価格対応を強化するなどにより、トップラインの確保(お客さまの満足度向上)に注力しました。結果として、利益面では、売上増加を主要因とする営業総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を上回り、当連結会計年度における売上高は708,290百万円(前期比19.0%増)、営業利益は33,402百万円(同13.9%増)、経常利益は32,583百万円(同12.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20,176百万円(同10.6%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ418百万円増加し、48,498百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は43,183百万円(前期比6,020百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益及び減価償却費を計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は37,009百万円(前期比10,223百万円増)となりました。これは主に、新規出店・既存店改装に係る投資による支出があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は5,755百万円(前期比2,320百万円減)となりました。これは主に、長期借入金の増加があったものの、配当金の支払及び転換社債の償還によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、部門別に販売及び仕入の状況を記載しております。(販売実績)部門別前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)売上高(百万円)構成比(%)売上高(百万円)構成比(%)前期比(%)生鮮食品193,83032.6235,75333.3121.6デリカ食品78,24413.192,31713.0118.0加工食品162,92527.4195,70827.6120.1日配食品138,29323.2160,69022.7116.2住居関連22,0543.723,8193.4108.0合計595,348100.0708,290100.0119.0 (注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。2 当連結会計年度において、販売実績が著しく増加しております。これは主に、株式会社せんどうを連結の範囲に含めたことによるものであります。 (仕入実績)部門別前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)仕入高(百万円)構成比(%)仕入高(百万円)構成比(%)前期比(%)生鮮食品147,34633.5181,11734.4122.9デリカ食品37,9828.645,3738.6119.5加工食品132,24430.1157,82330.0119.3日配食品105,11223.9123,94323.5117.9住居関連17,2493.918,5353.5107.5合計439,934100.0526,792100.0119.7 (注)1 上記の金額は、実際仕入額によっております。2 当連結会計年度において、仕入実績が著しく増加しております。これは主に、株式会社せんどうを連結の範囲に含めたことによるものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ 経営成績の分析当社グループは、「地域のすべての方々の食生活をより豊かに、より楽しく」を長期ビジョンとして掲げ、企業価値の創造と持続的な成長に向け取り組んでおります。消費者の価格ニーズが一層高まるなか、「消費の二極化」が加速することを想定して、グループ全体で価格対応を進めてまいります。 当連結会計年度のわが国経済は、緩やかな回復基調が続き、金融政策も正常化に進む一方で、物価上昇や世界経済の不確実性などにより、景気の先行きは不透明な状況が続いております。食品スーパーマーケット業界においても、消費者の節約志向が強まるなか、人件費や建築資材などの高騰が続き、業界再編も含め、業態を越えた企業間競争が加速するなど大変厳しい経営環境となっております。 当社は、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、第11次中期経営計画のメインテーマとして「シン・ヤオコー:昭和モデルから令和モデルへの構造転換」を掲げております。当期におきましては、「おいしさ」「品揃え」「提案」「安さ」の4つの価値を同時実現するべく、以下の重点施策に取り組んでまいりました。 [商品・販売戦略]商品面につきましては、当社の独自化・差別化につながる品揃えを実現するべく、ミールソリューションの充実に注力しております。また、バリューチェーン全体で競争優位を実現するため、製造小売業へ踏み込み、SPA型の商品開発の拡大を図っております。さらに、プライベートブランド商品の品質・価格面での更なる磨き込みを行っております。販売面につきましては、二極化対応を継続し、価格コンシャスを強化してまいりました。EDLP(常時低価格施策)や「厳選100品」に加え、生鮮の頻度品などの価格政策に取り組むとともに、集客強化を図るべく、単品量販を推進する「日本一企画」、地方の特産品を品揃えする「産地フェア」や「豊洲祭り」などを実施いたしました。また、顧客別対応の更なる進化のため、販促・品揃えを中心に「南北政策」を推進しております。キャッシュレス決済サービス「ヤオコーPay」については、「ヤオコーアプリ」に加え「ヤオコーカード」でも利用が可能となったことで、利用率は徐々に上昇しております。 [運営戦略]生産性向上のために、自動化による業務改善やデジタルを活用したカイゼンに取り組んでおります。グロッサリー商品を対象としたAIによる需要予測に基づく自動発注システムの活用は順調に推移し、生産性向上に寄与しています。また、レジ部門においてはフルセルフレジの導入を進めております。さらに、電子棚札や業務支援アプリを順次導入するなどペーパーレス化を推進し、社員の働きやすい環境を整備しております。倉庫管理システムや自動倉庫型仕分けシャトルを導入した草加物流センターでは、順次管轄店舗を拡大、安定稼働を図ってまいりました。6月には、神奈川エリアの物流能力向上のため、横浜センターを移転しました。また、循環型社会に向けて廃棄削減、節電、リサイクル推進の取組みを進めております。 [育成戦略]チームで成果を出せる自立した人材育成を目的に、目標課題設定の在り方ほか人事考課制度を変更し、全社で定着化に向けた取組みを進めております。カイゼンと並行して、業務区分を見直すなど労働環境整備を推進しております。また、女性やシニア活躍のための働きやすさ改善を図っていくと同時に健康経営にも取り組んでまいります。 [出店・成長戦略]当連結会計年度は、5月に武蔵浦和店(埼玉県さいたま市)、6月に浦和三室店(埼玉県さいたま市)、9月に久喜吉羽店(埼玉県久喜市)と東鷲宮店(埼玉県久喜市)、10月に川口SKIPシティ店(埼玉県川口市)と渋川店(群馬県渋川市)、11月に新百合ヶ丘店(神奈川県川崎市)、3月に綾瀬店(神奈川県綾瀬市)を開設いたしました。また、12月には学園前店(千葉県千葉市)においてスクラップ&ビルドによるリニューアルを実施いたしました。なお、久喜吉羽店については、ミドル・シニア層をメインターゲットにする北エリアの旗艦店と位置づけており、同店におけるチャレンジや施策などについては社内で共有してまいります。また、店舗を拠点とするヤオコーネットスーパーは25店舗で展開しており、今後も拡大の予定です。 グループ各社の概況は以下の通りです。株式会社エイヴイは、神奈川県を中心にドミナントエリアを形成し、「圧倒的な低価格」と「徹底したローコスト運営」を基本方針とし、その具現化を図る施策や取組みを鋭意進めており、10月には平塚店(神奈川県平塚市)を開設いたしました。株式会社フーコットは、「美味しいもの、圧倒的な品揃え、低価格とそれらを支えるローコストオペレーションの徹底追求」を経営方針とし、埼玉県を中心に5店舗を運営しております。株式会社せんどうは、2024年4月1日付にて連結子会社となっており、千葉県市原市を中心にドミナントエリアを形成し、生鮮食品に圧倒的な強みを持つ食品スーパーマーケットを運営しております。 2025年3月31日現在の店舗数は、グループ全体で239店舗(ヤオコー195店舗、エイヴイ14店舗、フーコット5店舗、せんどう25店舗)となっております。また、2025年1月14日付で適時開示しております通り、「グループ売上高1兆円体制」に向けた基盤づくりを進めるべく、2025年10月1日(予定)付で「株式会社ブルーゾーンホールディングス」を設立するための準備を進めています。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は708,290百万円(前期比19.0%増)、営業利益は33,402百万円(同13.9%増)、経常利益は32,583百万円(同12.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20,176百万円(同10.6%増)となりました。 ロ 目標とする経営指標に基づく経営成績等に関する分析当社グループの目標とする経営指標につきましては、「売上高経常利益率4%以上」の継続的な確保を目指しております。上記「イ 経営成績の分析」に記載しております戦略課題に取り組んだ結果、新規出店及び既存店売上高の増加や株式会社せんどうが連結子会社化したことにより、当連結会計年度における売上高は708,290百万円(前期比19.0%増)となりました。利益面につきましては、売上高の増加を主因とした売上総利益及び営業収入の増加が、人件費や地代家賃などの増加による経費増を上回った結果、営業利益は33,402百万円(前期比13.9%増)となりました。結果として、当連結会計年度における売上高経常利益率は4.6%となり、当社グループが目標とする経営指標を達成することができました。  ハ 経営成績に重要な影響を与える要因当連結会計年度においては、物価上昇が続き、消費の二極化が進む中で、当社グループ全体で価格対応を進めました。当社においては、節約志向に対応した価格強化や企画を通じた販売力の強化などにより、一品単価の上昇に加え、客数の増加により、既存店売上高の昨年比は106.0%と好調に推移しました。なお、物価上昇や所得格差拡大の影響により、中長期的には更なる消費の二極化が想定されます。また、人手不足の深刻化、建築費や金利の上昇に伴う新店や改装投資の負担増加、業態の垣根を越えた競争の激化など、引き続き当社を取り巻く経営環境は不透明な状況が見込まれます。 ニ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、既存店の改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。当連結会計年度においては、業績の堅調な推移により安定的にキャッシュ・フローを創出できた結果、十分な流動性を確保しているものと考えております。当社グループでは、財務健全性を図りながら、適正な株主還元と厳しい競争環境を勝ち抜くための成長投資を継続していく計画であります。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社グループの経営陣は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績、現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項」に記載しておりますが、以下の会計方針及び見積りが連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。 イ 固定資産の減損当社グループは、店舗に係る有形固定資産をはじめとする多額の固定資産を保有しており、店舗の収益性が低下するなど、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損処理を行っております。回収可能価額の評価にあたっては、資産グループの時価や割引後将来キャッシュ・フロー等様々な仮定を用いて合理的に見積りを行っておりますが、今後、地価等の大幅な下落や店舗を取り巻く競争環境の激化等、想定を上回る変化が生じた場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。 ロ 繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の計上にあたっては、回収可能性を考慮して、繰延税金資産総額から評価性引当額を減額しております。繰延税金資産の回収可能性については、当社グループの業績の推移などから将来の課税所得を合理的に見積り判断しておりますが、今後、課税所得の予測に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。 ハ 退職給付費用及び退職給付債務退職給付費用及び債務は、割引率、死亡率、退職率等の数理計算上の前提条件に基づき算出しております。今後、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合には、将来の退職給付費用及び債務が変動する可能性があります。 ニ 資産除去債務の計上当社グループは、主に店舗用に賃借した土地建物において、不動産賃借契約に基づき返還時に必要とされる原状回復義務等に備えるため、資産除去債務を計上しております。計上にあたっては、過去の実績を基に算定した原状回復費用の見込み額を現在価値に割り引いて算出しているため、今後、過去の実績と実際の原状回復費用が異なる場合や見積りに影響する新たな事実等が発生した場合には、資産除去債務の見積り額が変動する可能性があります。

事業リスク

ヤオコーグループは、少子高齢化による消費市場の縮小や「消費の二極化」の加速、スーパーマーケット業界での競争激化に直面しています。また、労働力不足と人件費の増加は、労働集約型産業である同社にとって大きな課題です。さらに、テクノロジーの急速な進展への対応遅れや、気候変動、商品の品質管理問題、商業施設のテナント撤退リスク、固定資産の減損、自然災害や感染症の発生、システムトラブル、個人情報漏洩なども事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,051 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 消費動向少子高齢化に伴いマーケットの縮小が見込まれる一方で、国内外のマクロ経済の先行きが極めて不透明な中で、「消費の二極化」と言われる状況が加速する可能性があります。当社や連結子会社せんどうでは、旬・主力商品の価格対応、節約志向の強いヤングファミリー層向けの商品開発など「価格コンシャス強化」に取り組んでいます。また、ディスカウント業態である連結子会社エイヴイ、フーコットの出店によりグループ全体で「価格対応」に取り組んでまいります。一方、こうした消費動向の変化の対応に遅れた場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 競争激化と特定事業分野への依存当社グループは、スーパーマーケット、GMS、ドラッグストア、コンビニエンスストア、特定の食領域に特化した専門店や店舗を有しないEコマースなどとも競合関係にあります。また、当社グループは、国内需要に依存したスーパーマーケットを展開する単一のセグメントであります。グループ各社が自律的な成長を果たせず、当社グループの競争力が強化できない場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 労働力不足、人件費などの増加当社グループが展開するスーパーマーケットは労働集約産業である一方で、生産年齢人口が大きく減少していくことが予想されております。労働環境の改善、勤務制度の整備、教育やインセンティブプランの設定などを通じた「働き甲斐」の向上への取組み、ダイバーシティや「健康経営」の推進など人材確保に向けた様々な取組みを行っておりますが、これらが計画通りに進まない場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、社会保障費の増大、最低賃金の引き上げなどにより、中長期に渡って従業員に関する費用が増加していくことが見込まれます。「カイゼン」やITシステムや各種センターを活用した店舗作業削減などの施策に取り組んでおりますが、これら施策が進捗通りに進まない場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) テクノロジーの進展デジタルデバイスが浸透したことにより、日本国内においても耐久消費財を中心にECをはじめとするオンライン取引が大きく伸長しております。当社においては、今後も、ネットスーパーを拡大させる計画であり、基幹システムの刷新など情報システム分野での設備投資は積極的に行っております。当社グループの成長に寄与するテクノロジーについては、設備投資や外部企業との連携などにより積極的に取り込んでいく計画ではありますが、想定以上にテクノロジーが大きく進展した場合などについては、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 気候変動、環境問題当社グループは、季節の商品販売動向に基づいて、販売計画を立てておりますが、想定外の気候的な変動により、売上の減少や過剰在庫を招くなど、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。環境問題に対しては、当社は、マイバッグ運動、食品ロスの軽減、自社エコセンターによるリサイクル推進、節電や再生エネルギーの活用など積極的に取り組んでおります。環境問題への取組み方針を策定し、脱炭素、リサイクルに向けて対応を進めてまいりますが、対処が遅れたり解決できない場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 商品の品質管理当社グループは、生鮮食品からドライ・加工食品、日配食品など食品中心に広範囲にわたって商品を扱っております。食品の安全性・衛生管理については、お客さまに安心してお買い物いただけるよう、トレーサビリティ(商品履歴の管理)、成分表示、衛生管理等を徹底し、品質管理及び商品の表示に関する担当組織の強化を図り、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を徹底し、安全で衛生的な店づくりを心がけておりますが、食中毒や食品事故等が発生した場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼすほか、社会的信用・ブランドイメージが大きく毀損する可能性があります。 (7) デベロッパーリスク当社グループは、自社で展開するスーパーマーケットをメインに、ドラッグストア、生活雑貨や衣料品を取り扱う企業などをテナントとして誘致して、住宅地又はロードサイドなど、日常生活圏に立地している生活密着型の商業施設を運営しております。商業施設の中では景気変動の影響は小さいと想定しておりますが、景気後退に伴うテナントの撤退、賃料減額などにより、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8) 固定資産の減損当社グループは、店舗に係る有形固定資産など多額の固定資産を保有しております。出店判断時点での売上予測と売上実績が大きく乖離するなど、店舗の収益性が低下することで各店舗の帳簿価額が回収できない場合については、減損処理を行っております。2024年3月期は2,517百万円、2025年3月期は2,019百万円の減損損失を計上しており、当社グループは蓋然性の高い出店計画・投資計画を立てるべく取り組んでおりますが、今後も減損損失を計上する可能性があり、当社グループの財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 自然災害・感染症の発生当社グループは、店舗を含め多数の事業拠点を有しております。各拠点では自然災害や感染症などに対する防災や事業継続性の確保に努めております。しかしながら、想定をはるかに超えた状況が発生し、事業拠点に物理的な損害が生じた場合、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらには人的被害が発生した場合などには当社グループの財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10) システムトラブル当社グループは、通信ネットワークやコンピューターシステムを使用し、商品の調達や発注・販売など多岐にわたるオペレーションを実施しております。システムの運用・管理には万全を期しておりますが、想定外の自然災害や事故等により設備に甚大な被害があった場合や、コンピューターウイルスの不正侵入又は従業員の過誤等によるシステム障害が発生した場合は、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 個人情報の管理当社グループでは、ヤオコーカード会員情報など個人情報を保有しております。個人情報の管理につきましては、情報管理責任者を選任し、情報の保管等について社内ルールを設けるなど個人情報の保護に関する法律等に基づく保護措置を講じておりますが、コンピューターシステムのトラブルや犯罪行為等により顧客情報が流出する可能性があり、その場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響を及ぼすほか、社会的信用・ブランドイメージが大きく毀損する可能性があります。

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