7670

オーウエル(7670)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 主要事業の多角化:オーウエルグループは、コーティング関連事業とエレクトロニクス関連事業の2つの柱で収益を上げています。コーティング関連では塗料や表面処理剤、塗装・計測機器、完成工事などを提供し、エレクトロニクス関連ではホールICやソフトウェア、LED照明製品を扱っています。これにより、特定の産業や製品に依存しない安定した事業基盤を築いています。
  • 広範な顧客基盤とサプライチェーン:同社グループは、約3,000社の販売先と約2,000社の仕入先を持つ広範な取引ネットワークを構築しています。これにより、多様な産業に商品・サービスを供給し、安定的な事業運営を可能にしています。特に自動車業界への取引が約5割を占めており、この分野での強固な関係性が収益の大きな部分を支えています。
  • 技術とサービスの総合提供:コーティング関連事業では、塗料の選定から塗装工法、塗装環境まで、顧客の課題解決に貢献するトータルソリューションを提供しています。技術センターでの研究開発や、塗装請負、塗料調色加工を通じて、高品質な製品とサービスを一貫して提供できる体制を整えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コーティング関連事業:この事業は、塗料や表面処理剤、化成品・物資、塗装・計測機器、完成工事などを提供しています。売上高は489.72億円、営業利益は24.82億円と、同社グループの主要な収益源となっています。汎用塗料(建築用など)と工業用塗料(自動車用など)を扱い、塗料の選定から塗装工法までトータルなソリューションを提供しています。
  • エレクトロニクス関連事業:この事業では、ホールIC(磁気センサー)、ソフトウェア(カーナビゲーション向けなど)、LED照明製品(植物プラント向けなど)を提供しています。売上高は204.43億円、営業利益は5.74億円です。ホールICは車載向け用途で実績があり、国内外の複数拠点で在庫を保有し安定供給体制を構築しています。
  • 多角的な事業展開と地域構成:オーウエルグループは、コーティングとエレクトロニクスの2つの事業セグメントで構成されており、広範な産業に商品・サービスを供給しています。海外にも積極的に進出しており、連結子会社17社、持分法適用関連会社4社を含む計22社でグローバルに事業を展開しています。これにより、特定の市場や地域に偏らない事業ポートフォリオを構築しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PaintRelatedBusinessReportableSegment 地域 490 25 5.1%
ElectricalAndElectronicsComponentsBusinessReportableSegment 地域 204 6 2.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,508 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社17社、持分法適用関連会社4社の計22社で構成されており、コーティング関連事業、エレクトロニクス関連事業の2つの事業において、様々な商品・サービスを広範な産業に供給していることから、販売先は約3,000社、仕入先は約2,000社と取引があります。これら各事業の事業内容及びグループ各社の位置付けは以下のとおりであります。 なお、事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 報告セグメント製品カテゴリ主要な商品・サービス主な関係会社コーティング関連事業塗料・表面処理剤汎用塗料当社サンマルコ㈱オーウエルスーパービルド㈱オー・エー・シー㈱㈱オーウエルカラーセンターO-WELL VIETNAM CO., LTD.PT. O WELL INDONESIAO-WELL MEXICO COATINGS & ELECTRONICS S.A. DE C.V.その他5社(持分法適用関連会社1社含む)工業用塗料化成品・物資防音材プラスチックシート耐熱セラミック製品接着剤合成樹脂製品塗装・計測機器塗装機器計測機器完成工事塗装ライン関連工事内外装リフォーム関連工事エレクトロニクス関連事業ホールICホールIC当社ユニ電子㈱O-WELL KOREA CORPORATIONO-WELL (THAILAND) CO., LTD.奥唯(深圳)科技貿易有限公司UNI-ELECTRONICS (HONG KONG) LTD.その他4社(持分法適用関連会社3社含む)ソフトウエアソフトウエアLED照明製品LED照明製品 (1) コーティング関連事業① 塗料・表面処理剤a.当社グループの主力取扱商品である塗料は、その用途により「汎用塗料」と「工業用塗料」に大別されます。汎用塗料 :建築用塗料に代表される、塗料メーカーが市場分析し、自主的に企画、設計、開発、製造、販売する塗料です。工業用塗料:自動車用塗料に代表される、いわゆる生産ラインで連続的に量産される工業製品に使用される塗料であり、固有の条件に配慮して設計、開発した塗料です。当社グループは、製品ごとに、塗膜になるまでのプロセス即ち塗料の選定、塗装仕様、塗装工法、塗装環境等について、様々な顧客の課題解決に寄与する商品、サービスの提供を行っております。 b.技術センター神奈川事業所に技術センターを有し、塗料業界の中で最も高いレベルの品質が要求される自動車業界で培った塗膜形成技術を基盤として、塗料と塗装設備・機器・装置等とのトータルプランニング、提案をはじめ、新材料、新工法の開発等を行っております。c.塗装請負塗装・塗膜に対するお客様の高度な生産要求に対し、塗装請負専門のグループ会社オー・エー・シー株式会社と共に、トータルなエンジニアリング機能を発揮し、QCD(品質・コスト・納期)の改善を実現致します。d.塗料調色加工塗料の調色工場にて、少量・多品種・短納期の対応を実現することで、塗料メーカーの課題を解決すると共に、お客様の効率的な生産に寄与します。 ② 化成品・物資当社グループでは、塗料以外にも顧客の製品や生産現場における様々な課題解決に寄与する商品を提供しております。主な取扱商品につきましては、以下のとおりであります。a.防音材:自動車ボディ及び自動車部品等に採用されております。b.プラスチックシート:PCM鋼板(プレコートメタル鋼板の略称で、加工する前の鋼帯の状態で予め塗装された鋼板)、自動車ボディ、その他の保護資材として活用されております。c.耐熱セラミック製品:自動車排気ガス浄化用触媒コンバータの保持材として採用されております。d.接着剤:建材関連、自動車関連等で使用されております。e.合成樹脂製品:マスキング材や建材関連で使用する発泡ウレタン等を取り扱っております。f.その他:テープ類、インク、研磨剤等を取り扱っております。 ③ 塗装・計測機器当社グループでは、塗料だけでなく、塗装機器及び塗装に関連する計測機器等の販売も行っております。塗装機器は、顧客の製品に使われる塗料、素材や生産現場、環境に合わせて、求められる最適な機器・装置の選定が必要となります。当社グループでは、長年にわたる塗料の販売を行うことに加えて、塗装技術に関するノウハウの蓄積も行っていることにより、顧客に対して適切な塗装・計測機器の提案が可能となっております。 ④ 完成工事当社グループでは、塗料や機器の販売にとどまらず、顧客の塗装ラインに関連する工事の請負も行っております。塗装ラインにおける前処理から塗装、乾燥工程までの設備、機器、装置、搬送、制御の全て、または一部の設計・施工を請負います。また、グループ会社であるサンマルコ株式会社では、建物の内外装のリフォーム関連工事も行っております。塗り替え、防水工事から、ガラスフィルム、内装フィルム施工等の工事を請負います。 (2) エレクトロニクス関連事業① ホールICホールICは磁気センサーであり、磁界の変化や強さを検出し、被計測体の位置や回転等を検知するセンサーであります。その用途には車載向けと民生向けがありますが、車載向け用途では、変速制御やブレーキ制御、ステアリング制御、エンジン制御等に採用実績があります。当社はホールICの専業的な代理店として事業拡大を行い、品質、技術、グローバル物流、外観検査に至るまで最適な役割を担い、BCP(Business Continuity Plan)対応も踏まえ、国内外の複数拠点で在庫を保有し、災害等が発生しても安定して供給できる体制を整えております。 ② ソフトウエア主にカーナビゲーション等の車載向けソフトウエアの販売をしております。 ③ LED照明製品LED照明製品は、植物プラント向け、組み込み市場に向けた製品を設計・開発し、協力会社にて製造し、当社ブランドで販売しております。 事業系統図につきましては、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
塗料の選定、塗装仕様、塗装工法、塗装環境等について顧客の課題解決に寄与。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
塗料業界で最も高いレベルの品質が要求される自動車業界で培った塗膜形成技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済状況、需要動向の急激な変動 / 特定の仕入先への依存 / 顧客の海外展開
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

オーウエルは卸売業であり、特許やブランド力、規制ライセンスといった明確な無形資産の優位性は見られない。特定の技術やノウハウに依存するビジネスモデルではない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

既存顧客との取引関係は存在するが、特定のシステム連携や長年の取引による慣性以上の強いスイッチング・コストは確認できない。競合他社への乗り換えは比較的容易と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

卸売業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は発生しない。顧客数や取引量の増加が直接的なサービス価値向上に繋がる構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

特定の仕入れルートや効率的な物流網を構築している可能性はあるが、業界全体で価格競争が激しい卸売業において、持続的かつ圧倒的なコスト優位性を確立している証拠は乏しい。規模の経済による効率化の余地はある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している可能性はあるが、業界全体を俯瞰した場合、オーウエルが圧倒的な規模の経済を享受し、寡占的な地位を築いているとは言えない。市場シェアの拡大余地は存在する。

  • 自動車業界での技術力:コーティング関連事業では、塗料業界で最も高い品質が求められる自動車業界で培った塗膜形成技術を基盤としています。この高い技術力は、塗料と塗装設備・機器・装置のトータルプランニングや新材料・新工法の開発に活かされており、他社との差別化要因となっています。
  • ホールICの安定供給体制:エレクトロニクス関連事業の主力商品であるホールICは、車載向けと民生向けに幅広く利用されています。同社はホールICの専業代理店として、品質、技術、グローバル物流、外観検査まで最適な役割を担い、国内外の複数拠点での在庫保有により、災害時でも安定供給できる体制を構築しており、顧客からの信頼を得ています。
  • 多様な製品とソリューション:塗料だけでなく、防音材、プラスチックシート、耐熱セラミック製品、接着剤、合成樹脂製品といった化成品・物資、さらには塗装・計測機器、塗装ライン関連工事、内外装リフォーム関連工事まで、幅広い商品とサービスを提供しています。これにより、顧客の多様なニーズにワンストップで応えることができ、顧客との関係性を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、企業理念として「社会的使命」を「最適整合の創造」、「企業目標」を「意欲あふれる快心企業」と定め、その達成のためのポリシーとして「1.顧客志向の実践」「2.理と情との調和」「3.社会との共感」、行動指針として「1.違いをつくる思考」「2.先を行く元気」「3.あたたかい言動」のもとに、社会課題を解決し、株主の期待に応える企業グループを目指しております。 (2) 経営環境当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。 ① コーティング関連事業米国の相互関税政策の動向、不安定な世界情勢や物価上昇、人口減少を背景とした日本市場の縮小とそれに伴う日系ものづくり企業の対応~競争の激化等、我々を取り巻く国内外の経済環境は益々不透明な状況が継続すると推測されます。ものづくり企業の持続的な発展と成長には、量から質へ、ハードウエアからソフトウエアへと新たな付加価値の付与・創造がこれまで以上に求められると同時に、地域ごとの政治経済情勢を踏まえたグローバルサプライチェーンマネジメントの確立や更なる環境負荷低減~CN(カーボンニュートラル)の実現に向けた取組も継続的に求められると考えております。 ② エレクトロニクス関連事業デジタル技術の社会への浸透・実装は加速度的に進み、日常生活からものづくり現場まで、なくてはならないサービスやアプリケーションが数多く生まれ、既に活用されており、その活用はビジネスシーンにインパクトを与えつつあることから、当社主力製品であるホールICをはじめとしたセンサーやソフトウエアの需要は拡大していくと見込んでおります。 (3) 中期経営戦略当社グループは、2024年3月15日に、2024年度から2026年度までの中期経営計画「MAP24-26」を公表しております。当社グループでは、中期経営計画を、「My Action Plan=私の計画」の頭文字をとり、かつ、「進むべき地図=MAP」の意味を込めて「MAP」と称しています。また、「24-26」は2024年度から2026年度の3年間を表しています。 ① 10年後の目指す姿、ビジョン「グローバルブランドO-Wellの樹立」を10年後の目指す姿とし、当社グループが主体者として、ビジョン「ものづくり現場の発展・進化をリードし、持続可能な世界の創造・実現に貢献する」の実現を目指してまいります。 ② 方針世界のものづくり現場が、DXやSXといった社会的な概念が浸透・実現される中、当社グループは中期経営方針「提供価値を革新し、創造する」のもと、グローバルに展開するお客様の課題解決手段として、「商材提供」型から、「ワンストップソリューション提供」型へと提供価値を強化してまいります。 ワンストップで広範囲の課題を解決し、ビジネスを拡大していくことを踏まえて、2025年3月期よりセグメント名称を「塗料関連事業」「電気・電子部品事業」から、我々が事業を展開する分野・領域を表現した「コーティング関連事業」「エレクトロニクス関連事業」に変更致しました。 コーティング関連事業においては、中期重点方針「コーティングの未来を創る」のもと、培ってきた塗膜形成力を核(コア)とした機能拡大を図ると同時に、未来のものづくりのイノベーションの中においても、我々の新たな提供価値を創造してまいります。 エレクトロニクス関連事業においては、中期重点方針「提供価値を拡大する」のもと、これまで育んできたエレクトロニクス分野ビジネスで、我々の発揮する機能を、さらに付与し、さらに拡大してまいります。 (当社グループの事業領域) 経営基盤においては、中期重点方針「資本効率を向上する」のもと、今後も社会的責任を果たしながら、持続的な発展と成長を遂げるために、保有・調達する資源(人、もの、金、情報、時間、知的財産)を、適切かつ効率良く活用してまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、ROEを成長性と収益性の観点から、重要な経営指標としております。中期経営計画「MAP24-26」の最終年度である2026年度の目標値は売上高770億円、営業利益18億円、経常利益20億円、当期純利益13億円、ROE8.0%超であります。各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① コーティング関連事業「塗膜形成力をマネタイズする」製造現場においては、働き手不足により、人財確保や技能伝承が困難になってきたことを背景として、これまで以上に急速かつ力強くDXに向けた具体的な取組が本格化しております。当社グループのコーティング関連事業における機能の核は「塗膜形成力の発揮=塗装工程の課題解決力」であります。その具現化であるOLDAS(塗装現場管理システム)の実装による塗装工程の省人化・高度化の実現や請負事業においては、塗装だけでなく、その周辺工程も取り込む等、請負範囲の拡大を図ることで、国内外において塗膜形成力をマネタイズしていかなければならないと考えております。 ② エレクトロニクス関連事業「考動の解像度を上げる」エレクトロニクス関連事業においては、現在発揮している、営業、グローバル物流、技術サポート、品質管理について、取引先からの期待に応え続けることはもとより、今後はソフトウエアをはじめ、組合せや組込み等、新たな機能を付与・追加することにより、新たなビジネスモデルの構築をしていかなければなりません。そのためには、「どこの、誰に、どんな価値を、どうやって提供するのか?」について、考動の解像度を上げていくことで、我々が担う機能から果たす役割を拡大していく必要があると考えております。 ③ グローバルビジネスの創出・拡大外部環境の変化~地域・政治・経済等のダイナミックかつ急激な変化に伴い、国内外のものづくり企業が抱える課題は、大きく見直され、変化し、新しい課題が設定されております。それに対して当社グループは、仮説構築~検証に向け、お客様の各部各層との対話や層別アクションをこれまで以上に高く、広く、深くすることでお客様の課題をしっかりと掴み、現有するプレゼンスを活かし、それぞれにソリューションを提供・創出することで新たな価値を提供し、新たなビジネスへとつなげてまいります。 ④ 投資計画の充実と実行MAP24-26における10年後の目指す姿「グローバルブランドO-Wellの樹立」に向けて、更なる企業価値の向上(PBR1.0倍超)すべく、また継続的に事業そのものの収益や効率を上げていくためにも、継続して政策保有株式の縮減を実行し、得た資金について、今後の更なる成長に向けた投資の充実させ、実行してまいります。 ⑤ 人的資本経営の実現に向けた、新しい人事制度の策定働く人は、企業の主体者であり、資本であり、価値であると考えております。人財の獲得競争が苛烈化し、流動化が進む中、人財の確保~育成~活躍に向け、「必要な人物像~最適な人的ポートフォリオ」を描き、社内外に説明し、課題を明らかにし、その解決を計画から実行していく必要があります。新しい人事制度(等級、評価、報酬)の策定は、その方策の骨組みとして位置付けであり、当社グループで働く人が持続的に「将来価値を生み出す資本」となり得る制度~運用となることを目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、企業理念として「社会的使命」を「最適整合の創造」、「企業目標」を「意欲あふれる快心企業」と定め、その達成のためのポリシーとして「1.顧客志向の実践」「2.理と情との調和」「3.社会との共感」、行動指針として「1.違いをつくる思考」「2.先を行く元気」「3.あたたかい言動」のもとに、社会課題を解決し、株主の期待に応える企業グループを目指しております。 (2) 経営環境当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。 ① コーティング関連事業米国の相互関税政策の動向、不安定な世界情勢や物価上昇、人口減少を背景とした日本市場の縮小とそれに伴う日系ものづくり企業の対応~競争の激化等、我々を取り巻く国内外の経済環境は益々不透明な状況が継続すると推測されます。ものづくり企業の持続的な発展と成長には、量から質へ、ハードウエアからソフトウエアへと新たな付加価値の付与・創造がこれまで以上に求められると同時に、地域ごとの政治経済情勢を踏まえたグローバルサプライチェーンマネジメントの確立や更なる環境負荷低減~CN(カーボンニュートラル)の実現に向けた取組も継続的に求められると考えております。 ② エレクトロニクス関連事業デジタル技術の社会への浸透・実装は加速度的に進み、日常生活からものづくり現場まで、なくてはならないサービスやアプリケーションが数多く生まれ、既に活用されており、その活用はビジネスシーンにインパクトを与えつつあることから、当社主力製品であるホールICをはじめとしたセンサーやソフトウエアの需要は拡大していくと見込んでおります。 (3) 中期経営戦略当社グループは、2024年3月15日に、2024年度から2026年度までの中期経営計画「MAP24-26」を公表しております。当社グループでは、中期経営計画を、「My Action Plan=私の計画」の頭文字をとり、かつ、「進むべき地図=MAP」の意味を込めて「MAP」と称しています。また、「24-26」は2024年度から2026年度の3年間を表しています。 ① 10年後の目指す姿、ビジョン「グローバルブランドO-Wellの樹立」を10年後の目指す姿とし、当社グループが主体者として、ビジョン「ものづくり現場の発展・進化をリードし、持続可能な世界の創造・実現に貢献する」の実現を目指してまいります。 ② 方針世界のものづくり現場が、DXやSXといった社会的な概念が浸透・実現される中、当社グループは中期経営方針「提供価値を革新し、創造する」のもと、グローバルに展開するお客様の課題解決手段として、「商材提供」型から、「ワンストップソリューション提供」型へと提供価値を強化してまいります。 ワンストップで広範囲の課題を解決し、ビジネスを拡大していくことを踏まえて、2025年3月期よりセグメント名称を「塗料関連事業」「電気・電子部品事業」から、我々が事業を展開する分野・領域を表現した「コーティング関連事業」「エレクトロニクス関連事業」に変更致しました。 コーティング関連事業においては、中期重点方針「コーティングの未来を創る」のもと、培ってきた塗膜形成力を核(コア)とした機能拡大を図ると同時に、未来のものづくりのイノベーションの中においても、我々の新たな提供価値を創造してまいります。 エレクトロニクス関連事業においては、中期重点方針「提供価値を拡大する」のもと、これまで育んできたエレクトロニクス分野ビジネスで、我々の発揮する機能を、さらに付与し、さらに拡大してまいります。 (当社グループの事業領域) 経営基盤においては、中期重点方針「資本効率を向上する」のもと、今後も社会的責任を果たしながら、持続的な発展と成長を遂げるために、保有・調達する資源(人、もの、金、情報、時間、知的財産)を、適切かつ効率良く活用してまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、ROEを成長性と収益性の観点から、重要な経営指標としております。中期経営計画「MAP24-26」の最終年度である2026年度の目標値は売上高770億円、営業利益18億円、経常利益20億円、当期純利益13億円、ROE8.0%超であります。各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① コーティング関連事業「塗膜形成力をマネタイズする」製造現場においては、働き手不足により、人財確保や技能伝承が困難になってきたことを背景として、これまで以上に急速かつ力強くDXに向けた具体的な取組が本格化しております。当社グループのコーティング関連事業における機能の核は「塗膜形成力の発揮=塗装工程の課題解決力」であります。その具現化であるOLDAS(塗装現場管理システム)の実装による塗装工程の省人化・高度化の実現や請負事業においては、塗装だけでなく、その周辺工程も取り込む等、請負範囲の拡大を図ることで、国内外において塗膜形成力をマネタイズしていかなければならないと考えております。 ② エレクトロニクス関連事業「考動の解像度を上げる」エレクトロニクス関連事業においては、現在発揮している、営業、グローバル物流、技術サポート、品質管理について、取引先からの期待に応え続けることはもとより、今後はソフトウエアをはじめ、組合せや組込み等、新たな機能を付与・追加することにより、新たなビジネスモデルの構築をしていかなければなりません。そのためには、「どこの、誰に、どんな価値を、どうやって提供するのか?」について、考動の解像度を上げていくことで、我々が担う機能から果たす役割を拡大していく必要があると考えております。 ③ グローバルビジネスの創出・拡大外部環境の変化~地域・政治・経済等のダイナミックかつ急激な変化に伴い、国内外のものづくり企業が抱える課題は、大きく見直され、変化し、新しい課題が設定されております。それに対して当社グループは、仮説構築~検証に向け、お客様の各部各層との対話や層別アクションをこれまで以上に高く、広く、深くすることでお客様の課題をしっかりと掴み、現有するプレゼンスを活かし、それぞれにソリューションを提供・創出することで新たな価値を提供し、新たなビジネスへとつなげてまいります。 ④ 投資計画の充実と実行MAP24-26における10年後の目指す姿「グローバルブランドO-Wellの樹立」に向けて、更なる企業価値の向上(PBR1.0倍超)すべく、また継続的に事業そのものの収益や効率を上げていくためにも、継続して政策保有株式の縮減を実行し、得た資金について、今後の更なる成長に向けた投資の充実させ、実行してまいります。 ⑤ 人的資本経営の実現に向けた、新しい人事制度の策定働く人は、企業の主体者であり、資本であり、価値であると考えております。人財の獲得競争が苛烈化し、流動化が進む中、人財の確保~育成~活躍に向け、「必要な人物像~最適な人的ポートフォリオ」を描き、社内外に説明し、課題を明らかにし、その解決を計画から実行していく必要があります。新しい人事制度(等級、評価、報酬)の策定は、その方策の骨組みとして位置付けであり、当社グループで働く人が持続的に「将来価値を生み出す資本」となり得る制度~運用となることを目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、米国新政権発足による経済政策の動向、ウクライナや中東地域をめぐる紛争、物価上昇等の懸念による先行き不透明な状況の中、一部に足踏みが残るものの雇用・所得環境が改善する動きから、緩やかな回復基調で推移致しました。 当社グループが主に関連する塗料業界におきましては、日本塗料工業会の集計によりますと、2025年3月時点で出荷数量では前期比1.6%減の148万トン、出荷金額では前期比1.5%増の7,432億円となりました。 当社グループはこのような状況のもと、「商材提供」型から「ワンストップソリューション提供」型へと提供価値を革新すべくセグメント名称を変更し、コーティング関連事業においては、培ってきた塗膜形成力を核(コア)とした機能拡大を図り、我々の新たな提供価値の創造を推進してまいりました。エレクトロニクス関連事業においては、我々の発揮する機能を、さらに付与し、拡大することに取り組んでまいりました。また、これらの事業を展開する上で、社会的責任を果たしながら、持続的な発展と成長を遂げるために、人的資本を充実させ、保有・調達する資源を、適切かつ効率良く活用することに努めてまいりました。 その結果、財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末の31,530百万円に比べ1,584百万円(5.0%)減少し、29,945百万円となりました。その主な内訳は、売掛金が1,130百万円、電子記録債権が523百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末の16,895百万円に比べ1,020百万円(6.0%)減少し、15,874百万円となりました。その主な内訳は、投資有価証券が990百万円減少したことによるものであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末の22,790百万円に比べ3,080百万円(13.5%)減少し、19,710百万円となりました。その主な内訳は、電子記録債務が1,075百万円、支払手形及び買掛金が872百万円、短期借入金が867百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末の4,631百万円に比べ61百万円(1.3%)減少し、4,569百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が150百万円増加し、繰延税金負債が122百万円、長期未払金が95百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末の21,002百万円に比べ536百万円(2.6%)増加し、21,539百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が1,350百万円増加し、その他有価証券評価差額金が625百万円減少したことによるものであります。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は69,416百万円(前連結会計年度比2.3%減)、営業利益は1,239百万円(前連結会計年度比33.2%増)、経常利益は1,592百万円(前連結会計年度比31.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,779百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(コーティング関連事業)コーティング関連事業では、主たるお客様である自動車業界における国内生産台数をはじめ、鉄鋼や建設機械等の産業においても前連結会計年度と比較して生産が減少する中、塗装関連機器の拡販や販売製品のシェア拡大等を進めてまいりましたが、前連結会計年度と比較して完成工事高が減少したこと等により、減収増益となりました。その結果、コーティング関連事業の業績は、売上高は前連結会計年度比1.5%減の48,972百万円、セグメント利益は前連結会計年度比1.6%増の2,482百万円となりました。 (エレクトロニクス関連事業)エレクトロニクス関連事業では、主たるお客様である自動車業界における国内生産台数が減少したこと等により売上高は減少となりましたが、当社子会社であるユニ電子㈱において、前連結会計年度に原価として計上された一過性の次世代カーナビゲーションソフトウエアの開発費の影響がなくなったことから、当連結会計年度ではセグメント利益は増加となりました。その結果、エレクトロニクス関連事業の業績は、売上高は前連結会計年度比4.2%減の20,443百万円、セグメント利益は前連結会計年度比27.1%増の574百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ152百万円(2.4%)増加し、6,545百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、624百万円の収入となりました。これは主に、売上債権の減少額2,097百万円、利息及び配当金の受取額273百万円の収入、仕入債務の減少額1,981百万円の支出によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、1,042百万円の収入となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入1,276百万円、固定資産の取得による支出153百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、1,572百万円の支出となりました。これは主に、短期借入金の純減少額868百万円、配当金の支払429百万円、自己株式の取得による支出197百万円によるものであります。 ③ 仕入、受注及び販売の実績a.仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)コーティング関連事業41,43797.5エレクトロニクス関連事業18,73696.5合計60,17397.2     (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。    2.金額は、仕入価格によっております。 b.受注実績受注と販売との差異は僅少であるため、受注高の記載は省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)コーティング関連事業48,97298.5エレクトロニクス関連事業20,44395.8合計69,41697.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、経営者によって一定の会計基準の範囲内で見積りを行い、その結果を資産・負債や収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果はこの見積りと異なる場合があります。重要な会計方針及び見積りの内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(注記事項)(連結財務諸表作成の基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (注記事項) (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績は、売上高は69,416百万円(前連結会計年度比2.3%減)、営業利益は1,239百万円(前連結会計年度比33.2%増)、経常利益は1,592百万円(前連結会計年度比31.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,779百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。 a.売上高及び売上総利益前連結会計年度と比較して完成工事高が減少したこと等により売上高は減少しましたが、当社子会社であるユニ電子㈱において、前連結会計年度に原価として計上された一過性の次世代カーナビゲーションソフトウエアの開発費の影響がなくなったこと等により売上総利益は増加しました。その結果、売上高は69,416百万円(前連結会計年度比2.3%減)、売上総利益は9,134百万円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。 b.販売費及び一般管理費、営業利益販売費及び一般管理費は、7,895百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。これは主に、賞与や販売雑費等が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は1,239百万円(前連結会計年度比33.2%増)となりました。 c.営業外収益、営業外費用及び経常利益営業外収益につきましては、為替差益等の増加により、449百万円(前連結会計年度比25.5%増)となりました。営業外費用につきましては、支払利息等の増加により96百万円(前連結会計年度比27.3%増)となりました。その結果、経常利益は1,592百万円(前連結会計年度比31.3%増)となりました。 d.親会社株主に帰属する当期純利益税金等調整前当期純利益が2,558百万円(前連結会計年度比15.4%増)となり、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,779百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。 e.キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況の分析)「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当社グループの運転資金需要は、商品仕入の他、人件費、物流費等の販売費及び一般管理費が主なものであります。また、設備資金需要は、塗装技術開発機能の強化、営業所の維持管理・保守などを目的とした設備投資が主なものであります。今後、グローバルな事業展開の継続にあたり、成長市場への進出、事業拡大のための投資を行っていく予定であります。当社グループは、事業活動のための適切な資金の調達及び適切な流動性を安定的に確保することを基本方針としております。短期的な運転資金の需要に対しては、主に自己資金やシンジケートローンによるコミットメントライン等により、また長期的な運転資金の需要に対しては、必要に応じて金融機関からの長期借入を行っております。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④ 経営戦略の現状と見通し中期経営計画につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。2026年3月期の連結業績予想につきましては、売上高は71,000百万円(当連結会計年度比2.3%増)、営業利益は1,250百万円(当連結会計年度比0.8%増)、経常利益は1,500百万円(当連結会計年度比5.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,000百万円(当連結会計年度比43.8%減)を見込んでおります。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 自動車業界への高い依存度:同社グループは、自動車業界向けの取引が全体の約5割を占めています。そのため、自動車生産や販売動向の急激な変動は、同社グループの財政状態や経営成績に大きな影響を与える可能性があります。需要の減退や取引先の購買方針変更もリスク要因となります。
  • 特定仕入先への依存リスク:コーティング関連事業では複数の主要塗料メーカーと特約店契約を結んでいますが、エレクトロニクス関連事業のホールICはTDK-Micronas GmbH1社のみから仕入れています。この特定仕入先との関係に問題が生じた場合、代替品の確保や事業展開に影響が出る可能性があります。
  • 海外事業と為替変動リスク:同社グループは顧客の海外展開に合わせて、中国、韓国、ベトナム、インドネシア、タイ、メキシコなど複数の国に進出しています。これらの国や地域での政治・経済・社会情勢の変動(カントリーリスク)や、エレクトロニクス関連事業における外貨建て取引の為替変動は、同社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,383 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 感染症の拡大によるリスク当社グループの従業員に新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対して、速やかにその状況を把握・確認し、迅速かつ適切に対処するとともに、被害を最小限に食い止めるための管理体制を構築しております。 (2) 自然災害当社グループが事業活動を展開する国や地域において、自然災害が発生し、社会のインフラ機能が低下し、業務の停止を余儀なくされた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対して、当社が定めた緊急事態対策要領や対策マニュアルに基づき、速やかにその状況を把握・確認し、迅速かつ適切に対処するとともに、被害を最小限に食い止めるための管理体制を構築しております。 (3) 経済状況、需要動向の急激な変動当社グループは、様々な製品を広範な産業に供給しておりますが、現在、自動車業界向け取引が5割程度を占めており、自動車生産及び自動車販売動向の影響を受けております。また、需給環境の変動や取引先の購買方針の変更等により、当社グループの納入品に対する需要が減退する可能性があります。このようなリスクが顕在化した場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対して、中期経営計画「MAP24-26」に沿って、新たな需要を創造すべく活動しております。中期経営計画「MAP24-26」につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (4) 為替相場の変動当社グループのエレクトロニクス関連事業におけるホールICの取引については、外貨建の取引において為替変動リスクにさらされております。国内外で発生する外貨建取引につきましては、主に為替予約等によるヘッジ取引により、為替変動リスクの軽減に努めておりますが、為替相場の変動規模によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 顧客の海外展開当社グループの多くの顧客は、企業活動のグローバル展開を進めております。当社グループも顧客の動きに併せて海外の進出を進めておりますが、顧客の海外の製造拠点が閉鎖された場合や、国内の製造拠点が加速的に当社の進出していない海外に移管された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) カントリーリスク当社グループが進出した国(中国、韓国、ベトナム、インドネシア、タイ、メキシコ、インド、シンガポール)または地域において、政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態により、社会的混乱が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 特定の仕入先への依存当社グループは、コーティング関連事業については、日本ペイントグループ各社、関西ペイントグループ各社、大日本塗料株式会社、日本特殊塗料株式会社、神東塗料株式会社等、国内の主たる塗料メーカーを仕入先として、それぞれ特約店契約を締結し、仕入を行っております。エレクトロニクス関連事業においては、ホールICはTDK-Micronas GmbH1社のみから仕入れており、同社とは非独占的代理店・販売店契約を締結しております。現時点では継続的で良好な関係を構築しておりますが、今後、契約の維持に問題が生じた場合には、別の仕入先を選定し、既存顧客への代替商品の供給を確保することが必要となるため、当社グループの財政状態及び経営成績並びに事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 株式市場の変動当社グループは、事業上の関係緊密化を図るために取引先等の有価証券を保有しておりますが、2025年3月末時点で投資有価証券10,419百万円を保有しており、総資産に対して22.7%を占めております。当社では、保有している投資有価証券について定期的に保有の意義と可否の見直しを行うことにより、リスク低減を図っておりますが、保有する有価証券の多くは時価のある有価証券であるため、株価の動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。現時点において必要な減損等の処理はしておりますが、経営環境の著しい悪化による収益性の低下等により、減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 売上債権の回収当社グループは、取引先ごとに個別に与信限度額を設定し、その範囲内で取引を行う等、与信管理には細心の注意を払っております。しかし、取引先の急激な経営の悪化や倒産等により、売上債権の回収に支障が出た場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 法規制当社グループの事業は、事業を展開する様々な国において、事業投資の許可、国家安全保障等による輸出入制限等の政府規制を受けるとともに、国内においても、主なものに、消防法に基づく危険物の取扱に関する規制、毒物及び劇物取締法に基づく保健衛生上の規制、産業廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく環境汚染に対する規制、下請代金支払遅延等防止法に基づく親事業者の規制、建設業法に基づく営業許可の規制、関税法に基づく保税蔵置場の規制等の法的規制を受けております。これらの法規制の変更や規制の強化により、その対応のための設備投資や関連費用が発生する場合や今後法令違反等が発生することで、これらの許認可等が停止もしくは取消しとなった場合または許認可が更新できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 品質リスク当社グループが、当社ブランドで製造委託し、販売している製品は、厳重な品質管理体制のもと製造、出荷しております。不具合等が発生した場合には迅速な対応を行う管理体制を構築していますが、製造物責任法に関する問題が発生した場合には、社会的評価、企業イメージ低下のリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 重要な訴訟のリスク当社グループは、コンプライアンス体制の構築に努めており、将来問題となる懸念のあるものについては、顧問弁護士と連携し、訴訟リスクに対しては細心の注意を払って業務を遂行しておりますが、何らかの要因により訴訟を提起される可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 情報管理に関するリスク当社グループは、顧客情報等の重要な情報の管理については、「情報管理規程」、「個人情報取扱規程」等の社内規程を制定し、コンピュータシステム面においても十分なセキュリティ対策を講じておりますが、 不測の情報漏洩やシステム障害が発生する可能性は否めず、その場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 資金使途に関するリスク当社グループが計画している自己資金の使途については、設備投資、子会社への融資、運転資金及び借入金の返済に充当することを予定しております。しかしながら、上記資金使途へ予定どおり投資した場合においても想定どおりの投資効果が得られない可能性があります。また、当社グループを取り巻く外部環境の急激な変化等により、現在計画している資金使途以外の目的に変更する可能性があります。

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