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Zenken(7371)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • WEBマーケティング事業
    Zenkenグループは、主にWEBマーケティングを通じて企業の集客を支援しています。クライアントの強みを引き出し、特定のキーワードで検索する「意欲ある」ユーザーをWEBメディアに集客し、商品購入やサービス契約(コンバージョン)に繋がりやすい見込み客としてクライアントに送客することで収益を得ています。特にBtoB分野の中堅・中小企業をターゲットに、ニッチな商材の認知度向上と顧客マッチングを促進しています。
  • 海外人材紹介・教育事業
    ITや介護分野における海外人材の紹介、および美容業界特化の求人メディア運営を通じて収益を得ています。インドのトップ大学と提携し、日本のIT企業への就職を希望する学生と企業をマッチング。また、インドネシアなどからの介護人材紹介と、日本語教育プログラム「ZENKEN NIHONGO 介護」を提供し、紹介手数料や日本語教育料が主な収益源です。
  • 語学研修・留学斡旋事業
    企業向けの語学研修(TOEIC対策、ビジネス英語など)や、アメリカ大学奨学金プログラムのアジア総代理店として、米国をはじめとする海外大学への留学斡旋を行っています。独自のカリキュラムと経験豊富な講師陣による高品質な研修や、留学斡旋手数料が収益の柱となっています。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • マーケティング事業
    Zenkenグループの主力事業で、売上高37.10億円、営業利益9.49億円と最も大きな収益を上げています。主にWEBマーケティングを通じて、企業の集客支援を行っており、特にBtoB分野の中堅・中小企業をターゲットに、ニッチな商材の認知度向上と顧客マッチングを促進しています。グループ全体の約7割の売上を占める稼ぎ頭です。
  • 海外人材事業
    売上高13.58億円、営業利益0.65億円のセグメントです。IT・介護分野における海外人材の紹介や、美容業界特化の求人メディア「美プロ」の運営を行っています。インドのトップ大学と提携したIT人材紹介や、インドネシアなどからの介護人材紹介、日本語教育プログラム提供を通じて、日本の労働力不足という社会課題解決に貢献しています。
  • 不動産事業
    売上高4.67億円、営業利益3.26億円のセグメントです。有価証券報告書には詳細な事業内容は記載されていませんが、介護施設の運営を行っていることから、海外介護人材活用のロールモデルを目指す介護施設の運営がこのセグメントに含まれる可能性があります。グループ全体の収益に一定の貢献をしています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MarketingReportableSegment 事業 37 9 25.6%
OverseasHumanResourcesReportableSegment 事業 14 1 4.8%
RealEstateReportableSegment 事業 5 3 69.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2024|3,968 文字
3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社1社、非連結子会社3社の計5社で構成されております。当社グループでは、グローバル・インバウンド(日本国内における国際化)に向けて、「IT(コンテンツマーケティング事業、メディア事業)」「語学(法人向け語学研修事業、留学斡旋事業、日本語教育事業)」を中心に事業展開を推進してまいりました。これらの事業を推進するなかで、我が国においては、よりいっそう生産年齢人口の減少が進み、労働力の減少が深刻な社会課題となってまいりました。このような、事業環境の変化を踏まえて、当社グループの事業展開、経営資源配分等の意思決定プロセスを見直し、当連結会計年度より注力分野を「マーケティング」と「海外人材」と定めて事業を推進しております。 (1) マーケティングセグメントマーケティングセグメントでは、WEBマーケティング事業として、主にWEBを用いて営業面の労働力の減少を補うべく、従来のコンテンツマーケティング事業とメディア事業の連携を強化して事業を推進しております。 WEBマーケティング事業では、クライアントの特徴や強みを明らかにするWEBの集客メディアを制作・運用し、目的が明確な「意欲ある」ユーザーに訴求しております。当該ユーザーは、自らWEBでキーワード検索を行い、ユーザー自身の目的やニーズに合った商品・サービスに関する情報を収集しているため、コンバージョン※に至る可能性の高い見込み客であると想定されます。当社の提供するWEBの集客メディアは、クライアントに対して当該「意欲ある」ユーザーの送客を行うため、クライアントは自社の営業人員に頼らない効率的な営業活動が可能となると考えております。当社が注力するBtoB業種では、日本中の中堅・中小企業がWEB上における“ニッチトップ”を確立し、その企業が提供するサービスや商材を必要とする顧客とのマッチングを促進させることで、日本経済の活性化に貢献します。例えば、「液体充填機」「攪拌脱泡機」「ハイスピードカメラ」など世の中に知られていないニッチな商材を扱う数多くの企業をWEBマーケティングの力によって、ユーザーニーズとクライアントの有するバリューを結び付け、コンバージョン見込みが高いユーザーを送客するメディアを運営しております。※コンバージョン:消費者や見込み顧客が、商品の購入やサービスの加入などを行うこと また、サービス提供体制として、専門的なメディアを「高品質」に制作する体制を構築しております。通常WEBサイト制作は、ディレクターが外部の業者に各工程を依頼・発注して制作しますが、当社では、コンサルティングから制作・編集・運用までをワンストップで提供できるサービス体制を構築しております。まず、コンサルティングでは、クライアントの競合優位性を顕在化させ、最適な市場のポジショニングをコンサルティングします。また、メディアの記事制作に関しては、労働集約的な面がありますが、ライター募集メディア「ライターステーション」(2024年6月末で1,300名超のライターが登録)を自社運営し、あらゆる業種(2024年6月末の取引先728件)の専門的なメディア制作に対応できるよう多数のライターを安定的に確保しております。更に、クライアントの業種に応じて関連法規に準拠しているか顧問弁護士指導のもとリーガルチェックを行う体制を構築しており、高品質のサービス提供体制を構築しております。メディアの運用に関しても、SEO※対策が必要ですが、常に変化する検索エンジンのアルゴリズムに対して柔軟かつ迅速に対応できるノウハウを長年のサービス提供を通じて蓄積していることも当社の特徴であると考えております。 ※SEO(Search Engine Optimization):検索エンジンの検索結果ページで、ホームページが表示される順位を上げる手法 上記サービス体制によるメディア制作費及び運用費を主な収益としまして、2024年6月期におきましては、年間で245件のメディアを公開するとともに、970件のメディアを運用しております(平均継続期間43.4ヶ月)。なお、当社が注力している検索市場は、ニーズが多い市場を見極めながら随時見直しをおこなっており、2024年6月期では前年度に引き続き需要が旺盛なBtoBの業種への事業展開を特に注力しております。 (主な関係会社)当社 (2) 海外人材セグメント 海外人材セグメントでは、主にIT・介護の海外人材の紹介や美容業界に特化した求人を紹介する「美プロ」などのメディアの運営等を行う人材事業のほか、法人向け語学研修や、留学斡旋、日本語教育等を行う教育事業を行っております。 ① 人材事業 a. 海外IT人材事業 国内のIT人材は、2030年には最大で79万人、中位シナリオで約45万人(出所:経済産業省「IT人材需給 に関する調査」(2019年3月))も人手が不足すると見込まれるほど人手不足が慢性化しております。そこで、インドのIT都市ベンガルールの上位大学と提携し(Indian Institute of Technology Hyderabad、R. V. College of Engineering、B.M.S. College of Engineering等)、ジャパンキャリアセンターを大学内に設け、インドでICT教育を受けて日本企業への就労を希望する学生と、IT人材不足に悩む日本の企業とのマッチングの機会を設けております。紹介手数料と、日本語教育料などを主な収益としております。 b. 海外介護人材事業 日本の介護人材不足に対応するため、インドやインドネシアを中心とした特定技能人材の紹介と定着サポートを推進しております。定着率の課題解決を目指し、長く日本で働けるために必要な資格「介護福祉士」の資格取得を目指した5年間にわたる語学教育プログラム「ZENKEN NIHONGO 介護」の提供も行っております。また、2022年7月に譲受した埼玉県久喜市の介護施設を海外介護人材活用のロールモデルとすることを目指し、介護施設の運営も行っております。紹介手数料と登録支援料、日本語教育料を主な収益としております。 c. その他 美容業界に特化した求人情報を紹介する「美プロ」などのメディアを運営しております。当事業は、クライアントからの各メディアへの広告料を主な収益としております。 ② 教育事業a. 法人向け語学研修事業 主に企業向けに、クライアントから受託した内容の語学研修を実施しております。TOEIC対策講座やビジネス英語講座、海外赴任直前の集中講座など、実務に必要な語学力を身につけるカリキュラムや教材、サービスメニューがあります。提供する講座内容は、大半を独自で開発し、講師を経験者に限定・事前に研修を受けることを条件に採用することで、品質の維持・向上に努めております。研修の形態も、オフィスや研修所に講師を派遣するスタイルのみならず、オンラインレッスン(Linguage Speak)等のクライアントのニーズに合わせた総合的なサービスを提供しております。授業料と教材費を主な収益としております。その他、中学高校向けオンライン英会話も行っております。 b. 留学斡旋事業 当社は、アメリカ大学奨学金プログラム※のアジア総代理店として指名を受けて、米国の大学への正規留学を主軸に、海外の大学の学位取得等を目的とする留学を主に斡旋しております。 また、大学生を対象とした留学だけでなく、米国・カナダ・英国・オーストラリア・ニュージーランドへの正規高校留学や、米国の高校への交換留学、企業の若手・中堅社員を中心とした海外留学派遣のサポートも行っております。また、円安の影響もあり、マレーシアを軸とした東南アジアへの留学の需要も高まっており、アジアへの留学派遣にも注力しております。斡旋手数料を主な収益としております。 ※アメリカ大学奨学金プログラム:アメリカ大学給付型奨学金留学プログラム(英語名:American University Scholarship Programs for Japanese Students)は、American Collegiate Scholarship Association を運営する 米国フロリダ州にあるInternational Doorways to Education & Athletics(IDEA)と米国大学スカラーシップ協会日本事務局を運営する当社がアメリカの大学で学ぶ留学生の支援を目的に実施するプログラムです。 c. 日本語教育事業 法務省と文部科学省から正式認可を得て、2017年10月に新宿にリンゲージ日本語学校を開校いたしました。日本語を母国語としない外国人向けのプログラムで、“日本の企業で十分に就業できるレベル”までの教育を念頭に置いております。授業料を主な収益としております。 (主な関係会社)当社、全研ケア株式会社 (3) 不動産セグメント当社が所有するオフィス用ビル「全研プラザ」及び「Zenken Plaza Ⅱ」の賃貸をしております。「全研プラザ」及び「Zenken Plaza Ⅱ」は、新宿駅から徒歩5分という好立地にあります。「全研プラザ」は、1階~10階の764坪をまとめて貸し出しております。また、「Zenken Plaza Ⅱ」は、1フロア約50坪のスペースを、10フロア分、貸し出すことが可能です。不動産賃料を主な収益としております。 (主な関係会社)当社 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
専門的なメディア制作体制と多数のライター確保、ワンストップサービス提供。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
WEBマーケティングにおける高品質なメディア制作・運用ノウハウ、SEO対策、生成AI活用能力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:優秀な人材の採用と育成に係るリスク / 特定事業への高い依存度について / 技術革新について
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。事業内容が人材紹介・派遣サービスであるため、特定の技術的IPや強力なブランドによる優位性は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

求職者にとっては、複数の求人サイトやエージェントを利用することが一般的であり、乗り換えコストは低いと考えられます。一方で、企業側にとっては、採用活動における時間的・金銭的コスト、および採用ミスマッチのリスクを考慮すると、一定のスイッチング・コストが存在する可能性があります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

求職者と企業のマッチングプラットフォームですが、現時点では明確なネットワーク効果(ユーザー増による価値増)を示すデータや仕組みは確認できません。プラットフォームの利用者が増えることで、より多くの求人や求職者が集まる可能性はありますが、それが直接的な競争優位に繋がるほどの強固なものではないと判断されます。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

人材紹介・派遣業界は一般的に労働集約的な側面があり、構造的なコスト優位性を確立することは困難です。Zenkenが他社と比較して著しく低い運営コストや採用コストを実現しているという情報は確認できませんでした。効率化によるコスト削減の努力は考えられますが、それが持続的な競争優位となるかは不透明です。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

人材紹介・派遣業界は多数の企業が存在する競争環境にあります。Zenkenの事業規模が業界全体に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えません。特定のニッチ市場や地域に特化している可能性はありますが、業界全体を代表するような規模の経済による優位性は限定的と考えられます。

  • 高品質なWEBメディア制作体制
    WEBマーケティング事業では、コンサルティングから制作、編集、運用までをワンストップで提供できる体制を構築しています。自社運営のライター募集メディア「ライターステーション」には1,300名超のライターが登録しており、多様な業種の専門的な記事制作に対応可能です。また、顧問弁護士によるリーガルチェック体制も整え、高品質なサービス提供を強みとしています。
  • SEO対策のノウハウ蓄積
    長年のサービス提供を通じて、常に変化する検索エンジンのアルゴリズムに柔軟かつ迅速に対応できるSEO対策のノウハウを蓄積しています。これにより、クライアントのWEBメディアが検索結果で上位表示されやすくなり、効果的な集客に繋がる可能性が高まります。平均継続期間43.4ヶ月という実績も、このノウハウの有効性を示唆しています。
  • 海外人材ネットワークと教育プログラム
    海外人材セグメントでは、インドのトップIT大学との提携や、インド・インドネシアを中心とした特定技能介護人材の紹介ネットワークを構築しています。また、介護人材向けの5年間におよぶ日本語教育プログラム「ZENKEN NIHONGO 介護」を提供することで、単なる紹介に留まらず、人材の定着支援までを一貫して行える点が強みです。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは「そこにない未来を創る」をパーパスとして掲げ、社会課題の解決に結びつく事業活動を推進しております。 国内外に山積する社会課題の中でも、当社が特に目を向けているのが、「日本の少子高齢化による生産年齢人口の減少」です。この生産年齢人口の減少による労働力人口不足は、ダイレクトに国力低下へとつながります。当社は、日本を拠点に事業活動を行う一企業として、この問題を今すぐに取り組むべき最重要課題として位置づけ、課題解決に貢献する活動に尽力しております。 日本人の労働人口減少が進む一方で、世界では急激に人口が増加し続けており、日本で働く海外人材も年々増え続けています。それはつまり、これからの日本企業にとって、海外人材の採用や育成、受け入れ環境の整備や定着のための取り組みが大変重要な施策となることを示しています。 当社は、1975年の創業より培ってきた豊かなリソースやノウハウを活かし、マーケティング事業と海外人材事業を軸とした様々なソリューションを提供することで、持続可能な社会の創出の実現に貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は、既存事業のさらなる成長を目指しつつ、成長市場領域である人材領域、特に海外IT・海外介護人材事業での事業開発に取り組み、新たな収益事業を創造することで、企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。そのため、現時点で当社の特に重視する経営指標は、「売上高」「営業利益」の2指標であります。 (3) 中期経営計画、経営環境① 中期成長戦略(2022年8月公表)の振返り当社は、WEBマーケティング事業の更なる拡大を目指しつつ、成長市場領域である人材領域、特に海外IT・海外介護人材事業での海外人材事業の拡大に取り組み、新たな収益事業を創造することで、企業価値を向上させていくことを中期成長戦略に掲げ、事業を展開してまいりました。 イ.主力事業:WEBマーケティング事業の更なる拡大a.法規制等の影響を踏まえ、BtoCからBtoBへと重点顧客をシフトb.ターゲット市場の見直しの結果、ニッチトップの製造業などのBtoB顧客を中心とした事業構造への転換に成功c.但し依然として、法規制や社会環境の変化に伴う解約リスクへの対応は課題 ロ.成長事業:海外人材事業の拡大a.エンジニア人材関連事業は、単月黒字化を達成b.特定技能人材関連事業(介護・宿泊)は、介護関連法人からの受注の増加・宿泊関連企業からの受注により、2026年6月期は黒字化の見通しc.一部領域や業界においては、依然、日本企業や社会の海外人材受け入れへの抵抗感が残るが、当社の主力事業として、海外人材事業の営業・啓蒙活動を強化 ② 新たに作成した、中期経営計画『Road to 250』の概要2026年6月期から2030年6月期までの5ヶ年を対象とした中期経営計画『Road to 250』(2025年8月14日公表)を策定し、企業価値の最大化と持続的成長の実現に向けた具体的な道筋を明示いたしました。本計画では、海外人材事業の更なる成長を中核に据えるとともに、WEBマーケティング事業においても市場環境の変化を的確に捉え、当社独自のノウハウを活かした新たな価値提供の強化を図ってまいります。加えて、株主還元の強化、M&A戦略の推進、資本効率の向上といった経営基盤の強化にも注力し、時価総額250億円の達成と、東証プライム市場への上場を視野に入れた企業体質の進化を目指します。 イ.事業構造の転換a.エンジニアリング、介護・宿泊等の領域を最重要ターゲットに定め、海外人材セグメントの成長スピードを加速。同セグメントの売上構成比25%から43%へb.マーケティングセグメントは既存のメディア制作・運用で培ったノウハウや顧客基盤を活かし、事業を強化 ロ.株主還元とM&A戦略の同時強化a.「累進配当」を基本方針とし、DOE2.5%と連結配当性向50%のいずれか高い方を基準とするb.本中期経営計画期間では累計100億円程度のM&A投資枠を設定 ハ.プライム市場上場を見据えた時価総額250億円の達成a.連結業績において売上高130億円、営業利益30億円、当期純利益20億円等を目標として設定b.上記の目標達成や各種施策の実行を通じた企業価値向上により、時価総額250億円超(2030年6月期)を経営目標とし東証プライム市場を目指す ③ 経営環境当社グループでは、グローバル・インバウンド(日本国内における国際化)に向けて、WEBマーケティング事業を中心とした「マーケティング」セグメント、海外のIT人材・介護人材を日本企業へ紹介等を行う人材事業と教育事業(語学研修・教育、留学斡旋等)を営む「海外人材」セグメント、保有不動産の賃貸事業を行う「不動産」セグメントの3つのセグメントにおいて事業展開を進めております。当社を取り巻く経営環境として、日本の中小企業の多くが「売上・受注の停滞、減少」及び「求人難」を当面の経営上の問題点と認識(出所:全国中小企業動向調査結果(2025年4-6月期実績、7-9月期以降見通し))しており、これは、企業の持続的成長において「人材不足の解消」と「マーケティング機能の強化」が喫緊の経営課題となっていると考えられます。これらの環境認識を成長機会と捉え、中期経営計画『Road to 250』の実現に向けて取り組んでまいります。 出所:中期経営計画『Road to 250』(2025年8月14日公表) (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)~(3)の記載事項を実現するための対処すべき課題は以下のとおりであります。 ① 優秀な人材の採用と育成 当社グループが、事業を拡大、経営の強化を実現していく上で、必要な人材の継続的な確保と育成は最重要課題の一つです。多様なバックグラウンドを活かして、様々な挑戦を続け、自ら主体性をもって決断し、あらゆる課題解決の立役者になれる人材を採用・育成するとともに、多様な人材がそれぞれの特性や能力を最大限に活かせるような社内環境の整備にも取り組んでまいります。人材戦略については、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ② 事業構造の転換 当社グループは、主力のマーケティングセグメントが全体の売上高の約7割を占めており、当該事業に経営資源を集中させております。米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化や事業環境の変化等により当該事業が縮小し、その変化への対応が適切でない場合、当社グループ業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。そのようなリスクへの対処として、事業構造を転換し収益源の多様化を進めることが課題となります。マーケティングセグメントにつきましては、従来のWEBマーケティングによる国内集客支援に加え、海外集客支援や集客後の成約に至るまでのトータルコンサルティングにより顧客成果の最大化を目指すことで、更なる事業成長を図ってまいります。海外人材セグメントにつきましては、エンジニアリング、介護・宿泊等の領域を最重要ターゲットに定めており、深刻化する人材不足への対応として、地方自治体や業界団体との連携を強化し、人材不足に課題を抱える企業等と就労意欲の高い海外人材のマッチング機会の創出により、海外人材セグメントの成長スピードを加速させてまいります。これらの取り組みが、当社グループの収益源の多様化に繋がると考えております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは「そこにない未来を創る」をパーパスとして掲げ、社会課題の解決に結びつく事業活動を推進しております。 国内外に山積する社会課題の中でも、当社が特に目を向けているのが、「日本の少子高齢化による生産年齢人口の減少」です。この生産年齢人口の減少による労働力人口不足は、ダイレクトに国力低下へとつながります。当社は、日本を拠点に事業活動を行う一企業として、この問題を今すぐに取り組むべき最重要課題として位置づけ、課題解決に貢献する活動に尽力しております。 日本人の労働人口減少が進む一方で、世界では急激に人口が増加し続けており、日本で働く海外人材も年々増え続けています。それはつまり、これからの日本企業にとって、海外人材の採用や育成、受け入れ環境の整備や定着のための取り組みが大変重要な施策となることを示しています。 当社は、1975年の創業より培ってきた豊かなリソースやノウハウを活かし、マーケティング事業と海外人材事業を軸とした様々なソリューションを提供することで、持続可能な社会の創出の実現に貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は、既存事業のさらなる成長を目指しつつ、成長市場領域である人材領域、特に海外IT・海外介護人材事業での事業開発に取り組み、新たな収益事業を創造することで、企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。そのため、現時点で当社の特に重視する経営指標は、「売上高」「営業利益」の2指標であります。 (3) 中期経営計画、経営環境① 中期成長戦略(2022年8月公表)の振返り当社は、WEBマーケティング事業の更なる拡大を目指しつつ、成長市場領域である人材領域、特に海外IT・海外介護人材事業での海外人材事業の拡大に取り組み、新たな収益事業を創造することで、企業価値を向上させていくことを中期成長戦略に掲げ、事業を展開してまいりました。 イ.主力事業:WEBマーケティング事業の更なる拡大a.法規制等の影響を踏まえ、BtoCからBtoBへと重点顧客をシフトb.ターゲット市場の見直しの結果、ニッチトップの製造業などのBtoB顧客を中心とした事業構造への転換に成功c.但し依然として、法規制や社会環境の変化に伴う解約リスクへの対応は課題 ロ.成長事業:海外人材事業の拡大a.エンジニア人材関連事業は、単月黒字化を達成b.特定技能人材関連事業(介護・宿泊)は、介護関連法人からの受注の増加・宿泊関連企業からの受注により、2026年6月期は黒字化の見通しc.一部領域や業界においては、依然、日本企業や社会の海外人材受け入れへの抵抗感が残るが、当社の主力事業として、海外人材事業の営業・啓蒙活動を強化 ② 新たに作成した、中期経営計画『Road to 250』の概要2026年6月期から2030年6月期までの5ヶ年を対象とした中期経営計画『Road to 250』(2025年8月14日公表)を策定し、企業価値の最大化と持続的成長の実現に向けた具体的な道筋を明示いたしました。本計画では、海外人材事業の更なる成長を中核に据えるとともに、WEBマーケティング事業においても市場環境の変化を的確に捉え、当社独自のノウハウを活かした新たな価値提供の強化を図ってまいります。加えて、株主還元の強化、M&A戦略の推進、資本効率の向上といった経営基盤の強化にも注力し、時価総額250億円の達成と、東証プライム市場への上場を視野に入れた企業体質の進化を目指します。 イ.事業構造の転換a.エンジニアリング、介護・宿泊等の領域を最重要ターゲットに定め、海外人材セグメントの成長スピードを加速。同セグメントの売上構成比25%から43%へb.マーケティングセグメントは既存のメディア制作・運用で培ったノウハウや顧客基盤を活かし、事業を強化 ロ.株主還元とM&A戦略の同時強化a.「累進配当」を基本方針とし、DOE2.5%と連結配当性向50%のいずれか高い方を基準とするb.本中期経営計画期間では累計100億円程度のM&A投資枠を設定 ハ.プライム市場上場を見据えた時価総額250億円の達成a.連結業績において売上高130億円、営業利益30億円、当期純利益20億円等を目標として設定b.上記の目標達成や各種施策の実行を通じた企業価値向上により、時価総額250億円超(2030年6月期)を経営目標とし東証プライム市場を目指す ③ 経営環境当社グループでは、グローバル・インバウンド(日本国内における国際化)に向けて、WEBマーケティング事業を中心とした「マーケティング」セグメント、海外のIT人材・介護人材を日本企業へ紹介等を行う人材事業と教育事業(語学研修・教育、留学斡旋等)を営む「海外人材」セグメント、保有不動産の賃貸事業を行う「不動産」セグメントの3つのセグメントにおいて事業展開を進めております。当社を取り巻く経営環境として、日本の中小企業の多くが「売上・受注の停滞、減少」及び「求人難」を当面の経営上の問題点と認識(出所:全国中小企業動向調査結果(2025年4-6月期実績、7-9月期以降見通し))しており、これは、企業の持続的成長において「人材不足の解消」と「マーケティング機能の強化」が喫緊の経営課題となっていると考えられます。これらの環境認識を成長機会と捉え、中期経営計画『Road to 250』の実現に向けて取り組んでまいります。 出所:中期経営計画『Road to 250』(2025年8月14日公表) (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)~(3)の記載事項を実現するための対処すべき課題は以下のとおりであります。 ① 優秀な人材の採用と育成 当社グループが、事業を拡大、経営の強化を実現していく上で、必要な人材の継続的な確保と育成は最重要課題の一つです。多様なバックグラウンドを活かして、様々な挑戦を続け、自ら主体性をもって決断し、あらゆる課題解決の立役者になれる人材を採用・育成するとともに、多様な人材がそれぞれの特性や能力を最大限に活かせるような社内環境の整備にも取り組んでまいります。人材戦略については、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ② 事業構造の転換 当社グループは、主力のマーケティングセグメントが全体の売上高の約7割を占めており、当該事業に経営資源を集中させております。米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化や事業環境の変化等により当該事業が縮小し、その変化への対応が適切でない場合、当社グループ業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。そのようなリスクへの対処として、事業構造を転換し収益源の多様化を進めることが課題となります。マーケティングセグメントにつきましては、従来のWEBマーケティングによる国内集客支援に加え、海外集客支援や集客後の成約に至るまでのトータルコンサルティングにより顧客成果の最大化を目指すことで、更なる事業成長を図ってまいります。海外人材セグメントにつきましては、エンジニアリング、介護・宿泊等の領域を最重要ターゲットに定めており、深刻化する人材不足への対応として、地方自治体や業界団体との連携を強化し、人材不足に課題を抱える企業等と就労意欲の高い海外人材のマッチング機会の創出により、海外人材セグメントの成長スピードを加速させてまいります。これらの取り組みが、当社グループの収益源の多様化に繋がると考えております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって景気は緩やかな回復基調が続いております。また、我が国経済の先行きについては緩やかな回復が続くことが期待されていますが、一方で、米国の通商政策や金融資本市場の変動等の影響、物価上昇の継続による消費者マインドの下振れの影響等により、依然として不透明な状況が続いております。 当社グループでは、グローバル・インバウンド(日本国内における国際化)に向けて、WEBマーケティング事業を中心とした「マーケティング」セグメント、海外のIT人材・介護人材を日本企業へ紹介等を行う人材事業と教育事業(語学研修・教育、留学斡旋等)を営む「海外人材」セグメント、保有不動産の賃貸事業を行う「不動産」セグメントの3つのセグメントにおいて事業展開を進めてまいりました。 WEBマーケティング業界については、インターネット広告費の成長率(前年比109.6%)が広告費全体の成長率(前年比104.9%)を上回り広告全体を牽引していることが示されたように(出所:株式会社電通「2024年 日本の広告費」)、成長性の高い業界であると考えられます。但し、例えば単純なSEO対策といった差別化しにくい均質的なサービスによる競争に陥ることなく、差別化されたサービスを提供できることが事業成長のための重要な要件になっており、その差別化されたサービスに関する高度なノウハウの蓄積とそれを実現する専門的な制作者をいかに多く確保するか、制作体制の充実が競争力の鍵になっていると考えられます。 そのような環境下で、当社グループにおいては、ニッチな商品・サービスの集客に特化したメディアの制作・運用をWEBマーケティング事業の柱としてきました。これまでに累計8,000件を超える専門メディアを制作し、クライアント企業の商品・サービスの特徴と合致するニーズを持つユーザーをマッチングさせる制作技術とノウハウの蓄積を進めてきました。また、優れたノウハウ・知見を持った社内の制作人員・運用人員の充実と、専門性の高い外部ライターを備えるよう努めてまいりました。その結果、この分野においては、他に強い競合がいると意識することなく事業拡大に注力することができる状態になっていると考えております。また、足元においては営業において生成AIの活用に積極的に取り組むことにより、提案営業の生産性を高める成果を得ております。こうした生成AIの活用を全社的な取組みとし、制作や運用を含めた社内の各部署における生産性を高める試みも推進しております。 海外人材については、日本国内における労働力は毎年逼迫してきており、需要は増えていくものと考えられます。例えば、国内のIT人材は2030年には最大で約79万人、中位シナリオで約45万人(出所:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年3月))も人手が不足すると見込まれるほど人手不足が慢性化しています。また、海外人材採用を促進する政策は、特定技能外国人の2024年から5年間の受け入れ枠が82万人とそれまでの約2.4倍になるなど強化されてきています。そして、需要が増えていく中で、今後、海外人材を紹介する企業は増加していくものと予想されます。海外人材の紹介においては、海外において日本で働く意向を持つ優秀な人材をいかに確保し、日本で就業した後には定着に向けて支援することができるかが、競争力と事業成長の鍵になると思われます。そのような環境下で、当社グループは、海外のIT人材輩出地の中でも教育水準・将来的な人材供給力等の観点からインド南部の都市ベンガルールに着目し、拠点を設けて事業化に取り組んできました。そこでは、現地の大学と提携してジャパンキャリアセンターを設けるなど、日本での就職を希望する卒業予定者等を累計で2万人以上集めております。今後は、日本国内の就業先の開拓に本格的に取り掛かり、定着に向けた支援を行ってまいります。また、介護人材不足に対応するために、主にインド、インドネシアの介護分野における特定技能外国人を現地の政府系機関や人材送出機関と提携し、日本国内の介護施設への紹介を進めています。そして、介護福祉士の資格取得を目指した5年間にわたる独自の日本語教育プログラムも提供し、長く日本で活躍することができる人材の育成の支援も行っております。このような取り組みが評価され、複数の地方自治体から外国人介護人材の受け入れ・定着に向けた支援業務を受託することができました。また、2024年8月からは、インドの政府系機関とのネットワークを活用し、宿泊施設向けの特定技能外国人の紹介に向けた協働や、株式会社日本旅行と宿泊業界向けの日本語教育のプログラム開発についての協働も開始いたしました。 また、2024年12月1日付で本社移転を実行しており、当連結会計年度において、本社移転に伴う一時費用153,956千円を販売費及び一般管理費として計上するとともに、資産除去債務戻入益99,715千円を特別利益として計上しております。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は5,536,925千円と前期と比べ90,178千円(1.6%)の減収、営業利益は386,367千円と前期と比べ36,667千円(10.5%)の増益、経常利益は400,320千円と前期と比べ9,485千円(2.4%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は342,190千円と前期と比べ98,652千円(40.5%)の増益となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 イ.マーケティングセグメント当セグメントでは、主に「WEBマーケティング事業」として、顧客のWEB検索市場におけるマーケティング戦略に向けて、ニッチな商品・サービスに特化した専門メディアの制作・運用を通じた集客支援を中心に行っております。当連結会計年度においては、主に専門メディアの少ないニッチな市場(例えば、電機・機械等のBtoBの業種)向けを中心に293件(前期比48件増)のメディアを新規公開するとともに、978件(前期比8件増)のメディアを運用しています(平均継続期間43.6カ月)。売上高においては、新規顧客獲得を継続的に進めておりましたが、前連結会計年度において運用メディア数が減少した影響が残っており、減収となりました。なお、外注費等を中心に費用の見直しを進め、利益の改善を進めております。その結果、売上高は3,710,291千円と前期と比べ105,486千円(2.8%)の減収、セグメント利益は948,513千円と前期と比べ41,670千円(4.6%)の増益となりました。 ロ.海外人材セグメント当セグメントは、人材事業と教育事業から成り立っております。人材事業では、IT・介護業界向けの海外人材の紹介と、美容業界に特化した求人を紹介する「美プロ」などのメディアの運営等を行っております。また、教育事業では、法人向け語学研修、留学斡旋や日本語教育等を行っております。人材事業における当連結会計年度の売上高は、630,980千円と前期と比べ85,136千円(15.6%)の増収となりました。これは、海外のIT人材、介護人材の紹介等が増えたことによるものです。IT人材に関しては、当連結会計年度において99名(前期比22名増)の日本企業への入社が実現しております。また、採用イベントが48回と前期と比べて11回増加しているほか、内定者日本語教育プログラムの受講人数が225名と前期と比べて146名増加しております。介護人材の紹介等については、入職後の登録支援機関としての登録人数や日本語教育プログラムの受講人数が増加したこと等によるものです。教育事業における当連結会計年度の売上高は、727,275千円と前期と比べ71,382千円(8.9%)の減収となりました。これは、法人向け語学研修事業等において受注の伸び悩み等があったことによるものです。なお、費用の見直しを進め、利益の改善を進めております。その結果、売上高は1,358,256千円と前期と比べ13,754千円(1.0%)の増収、セグメント利益は64,814千円(前期のセグメント損失は111,725千円)となりました。 ハ.不動産セグメント当セグメントにおきましては、「全研プラザ」、「Zenken Plaza Ⅱ」の賃貸を中心に行っており、高稼働を維持しております。その結果、不動産セグメントの売上高は467,167千円と前期と比べ1,543千円(0.3%)の増収、セグメント利益は325,868千円と前期と比べ6,356千円(2.0%)の増益となりました。 また、財政状態については次のとおりであります。 (資産)流動資産の残高は5,104,063千円(前連結会計年度末比297,662千円の増加)となりました。これは主に、営業活動の結果や短期貸付金の回収等により現金及び預金が702,539千円増加したものの、売掛金が144,974千円減少したことや、その他に含まれる短期貸付金等の減少により、その他が272,549千円減少したことによるものです。固定資産の残高は9,388,134千円(前連結会計年度末比93,447千円の減少)となりました。これは主に、本社移転に伴い建物及び構築物(純額)が89,452千円減少したことによるものです。以上の結果、当連結会計年度末の資産合計は、14,492,197千円(前連結会計年度末比204,214千円の増加)となりました。 (負債)流動負債の残高は1,241,903千円(前連結会計年度末比40,363千円の減少)となりました。これは主に、未払法人税等が48,913千円減少したこと等によるものであります。固定負債の残高は879,453千円(前連結会計年度末比106,992千円の増加)となりました。これは主に、本社移転に伴う資金の借入により長期借入金が38,970千円増加したこと等によるものであります。以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は、2,121,357千円(前連結会計年度末比66,628千円の増加)となりました。 (純資産)当連結会計年度末の純資産合計は、12,370,839千円(前連結会計年度末比137,585千円の増加)となりました。これは主として、剰余金の配当206,087千円の一方、親会社株主に帰属する当期純利益342,190千円を計上したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、4,307,655千円と前期と比べ702,539千円(19.5%)の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、606,347千円の資金の獲得(前期は682,965千円の獲得)となりました。これは主な要因として、税金等調整前当期純利益498,354千円が前期と比べ140,744千円(39.4%)増加したことや、売上債権の減少144,974千円(前期は売上債権の増加61,785千円)があったものの、法人税等の支払額185,302千円等(前期は法人税等の還付額117,148千円)を計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、282,311千円の資金の獲得(前期は522,366千円の支出)となりました。これは主な要因として、敷金及び保証金の回収による収入228,191千円(前期は敷金及び保証金の差入による支出184,665千円)等を計上したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、186,118千円の資金の支出(前期は496,961千円の支出)となりました。これは主な要因として、配当金の支払額205,937千円等を計上したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループは事業種類別のセグメントから構成されており、「マーケティングセグメント」、「海外人材セグメント」及び「不動産セグメント」の3つを報告セグメントとしております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 イ.生産実績提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 ロ.受注実績提供するサービスの性質上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 ハ.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)マーケティングセグメント3,710,291△2.8海外人材セグメント1,358,2561.0不動産セグメント467,1670.3その他1,2100.9合計5,536,925△1.6 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ. 経営成績(売上高・売上原価・売上総利益)当連結会計年度の売上高は5,536,925千円(前期比1.6%減)となり、前連結会計年度に比べて90,178千円減少しました。マーケティングセグメントで売上高が105,486千円減少したこと等によるものです。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に含めて記載しております。売上原価は、2,474,182千円(前期比7.6%減)となりました。以上の結果、売上総利益は3,062,742千円(前期比3.9%増)となりました。 (販売費及び一般管理費・営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,676,374千円(前期比3.0%増)となり、前連結会計年度に比べて77,885千円増加しました。本社移転に伴う一時費用153,956千円を販売費及び一般管理費として計上しております。以上の結果、営業利益は386,367千円(前期比10.5%増)となりました。セグメント別の利益については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に含めて記載しております。 (営業外収益・営業外費用・経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、43,741千円(前期比19.0%減)となり、前連結会計年度に比べて10,273千円減少しました。主な減少要因は、貸倒引当金戻入額の減少によるものです。営業外費用は、29,788千円(前期比131.3%増)となり、前連結会計年度に比べて16,908千円増加しました。主な増加要因は、貸倒引当金繰入額の増加等によるものです。以上の結果、経常利益は400,320千円(前期比2.4%増)となりました。 (特別利益・特別損失・親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別利益は、99,715千円(前連結会計年度は49,006千円)となりました。主な増加要因は、資産除去債務戻入益99,715千円によるものです。 ロ.財政状態の分析財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に含めて記載しております。 ハ.キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。 ニ.経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。また、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ③ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要の主なものは、人件費、業務委託費等であります。資金の流動性を安定的に確保することを目的とし、資金需要の額や使途に合わせて自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達することを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段の方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。

事業リスク

  • 優秀な人材の確保と育成
    Zenkenグループの成長は従業員に支えられており、事業拡大には継続的な人材確保と育成が不可欠です。採用計画の未達や幹部人材の流出は、事業運営に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。人事部が人材戦略を構築し、採用計画の立案や研修機会の充実で対応しています。
  • 特定事業への高い依存度
    売上高の約7割をマーケティングセグメントが占めており、この事業への依存度が高い状況です。事業環境の変化によりマーケティング事業が縮小した場合、グループ全体の業績に大きな影響を与える可能性があります。海外人材事業など、事業領域の拡大を通じて収益源の多様化を図ることでリスク分散を目指しています。
  • 技術革新と競合の激化
    インターネット広告市場はChatGPTのような生成AIの台頭など、技術革新が著しく、新たな企業の参入による競争激化も予測されます。予期せぬ技術進歩や競合の出現により、サービスの優位性が失われると業績に影響が出る可能性があります。業界動向の注視、技術者の確保、生成AIの利活用推進などで対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,337 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している特に重要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、当社グループはリスク管理を実施することで、以下のリスクに対してその発生可能性を一定程度低い水準まで抑えられていると考えております。また、これらのリスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える定量的な影響の程度につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (特に重要なリスク)リスク項目リスクの説明リスクへの対応策優秀な人材の採用と育成に係るリスク当社グループの成長を支えるのは働く従業員であり、今後も当社グループが事業を拡大していく上で、必要な人材の継続的な確保と育成は最重要課題の一つです。採用活動が計画通りに進まず、また幹部人材及び予想を上回る人材の社外流出があった場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。・人事部において、人材戦略を構築・推進・市場動向を見据えた 採用計画の立案・研修、教育機会の充実特定事業への高い依存度について当社グループは、主力のマーケティングセグメントが全体の売上高の約7割を占めており、当該事業に経営資源を集中させております。事業環境の変化等により当該事業が縮小し、その変化への対応が適切でない場合、当社グループ業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。・事業領域の拡大を通じた収益源の多様化 (海外人材事業等) (重要なリスク)リスク項目リスクの説明リスクへの対応策技術革新について当社グループが事業を展開するインターネット広告市場は、特に米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化など劇的な変化が起きています。当社グループでは、生成AIの活用に積極的に取り組みながら、新技術の利活用とその影響について情報収集に努め、技術革新への対処を進めております。しかしながら、予期しない技術の進歩、新たなプラットフォームの出現等により、当社グループのサービスの優位性を保つことが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・業界動向の注視・インターネット利用に関する最新情報の収集と影響の分析・技術者の確保・生成AIにかかる専門担当の設置・生成AIの技術動向、インターネット広告業界・諸分野への影響に関する最新情報収集と分析・生成AIの利活用の実践を通じた知見と社内ノウハウの蓄積・その他関連技術の注視競合に係るリスク当社グループが事業を展開するインターネット広告市場は、今後も新たな企業の参入等、あらゆる面で競争の激化が予測されます。そのため、優れた競合事業者の登場、競合事業者のサービス改善及び、より付加価値の高いビジネスモデルの出現等により、当社グループの競争力が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・業界動向の注視・サービス提供体制の維持、向上による競合他社との差別化に向けた取り組みWEBマーケティング事業の運営体制について当社グループの主力事業であるWEBマーケティング事業は、検索エンジンを活用したマーケティング活動を支援するものであり、頻繁に行われる表示順位判定基準(アルゴリズム)の変更に迅速に対応していく必要があります。そのため、今後も「Google」等が実施する検索エンジンのシステム変更に速やかに対応することができる保証はなく、その対応が適切に実施されなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・特定の技術者に依存しない運営体制構築・業務のマニュアル化・運用メディアの多数保有による変更影響の分散・上位表示を実現するコンテンツ制作法規制について当社グループは、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、著作権法、クライアントの事業に関連する法律等の規制を受けております。そのため、万一これらの違反に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・法令やインターネット広告業界の自主規制、各種ガイドライン等の遵守を徹底した事業運営の実施・各事業部、管理本部における法規制の改廃等の情報収集の実施個人情報に係るリスク当社グループは事業を通じて取得した個人情報を所有しております。そのため、個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜、顧客の取引停止等の損害が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・JIS Q 15001が要求する事項の内部規程の策定と個人情報の適切な管理・社内体制の整備と教育 リスク項目リスクの説明リスクへの対応策情報システムに係るリスク当社グループは、情報システムを活用した事業を展開しております。そのため、電気供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期に渡る中断や停止等、現段階では予測不可能な事由によるシステムトラブルが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・情報システム部門における稼働状況の監視、定期的バックアップ・情報管理規程の策定による情報管理の徹底、教育知的財産権に係るリスク契約条件の解釈の齟齬等により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、又は第三者が当社グループの知的財産権を侵害するような場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・当社グループの主要サービスの商標権の取得・弁護士等との連携による最善策を講じるための体制整備訴訟発生リスク 当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されていません。しかしながら、当社グループは、国内外で事業を展開しており、取引先や提携先、その他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・リスク・コンプライアンス規程の策定と教育・弁護士等との連携による最善策を講じるための体制整備自然災害、事故等当社グループは国内事業に加えて海外事業も展開しており、地震や台風等の自然災害、火災等の事故、広範囲な感染症、テロの発生、政治、経済情勢の急激な変化等により、当社グループの事業活動が停滞又は停止するような被害を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・BCP(事業継続計画)の策定と継続的改善・保険によるリスク移転内部管理体制の構築に係るリスク当社グループは、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制が追い付かない状況が生じる可能性があります。その場合には、適切な事業運営が困難になり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・事業規模に応じた内部管理体制の構築・コーポレート・ガバナンスの強化

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