事業の概要
- 高齢化社会型人材サービス: 高齢化社会の進展に伴う労働力不足を解消するため、シニア層と介護分野に特化した人材サービスを提供しています。具体的には、働く意欲のある55歳以上の「アクティブシニア」を企業に派遣・紹介する「シニアワーク事業」と、看護師や介護士を介護施設などに派遣・紹介する「シニアケア事業」の二本柱で収益を上げています。全国に展開する支店を通じて、人材派遣、人材紹介、業務請負、紹介予定派遣といった多様なサービスを提供し、企業の人手不足解消とシニアの雇用創出を両立させるビジネスモデルです。
- 人材派遣・紹介の仕組み: 企業から人材のニーズを受け、登録しているスタッフを派遣したり、直接雇用を希望する企業に紹介したりすることで収益を得ています。人材派遣では、スタッフはキャリア社と雇用契約を結び、派遣先の企業で働きます。キャリア社は派遣先企業から派遣料金を受け取り、スタッフに給与を支払います。人材紹介では、企業に求職者を紹介し、採用が決定した場合に紹介料金を受け取る仕組みです。これにより、企業は必要な人材を確保でき、スタッフは仕事を得ることができます。
- 業務請負と紹介予定派遣: 業務請負では、特定の業務の完成を目的として、キャリア社が責任を持って業務を遂行します。人材派遣と異なり、注文主(企業)からスタッフへの直接の指揮命令はありません。紹介予定派遣は、一定期間派遣として働いた後、派遣先の企業に直接雇用されることを前提としたサービスです。これにより、企業とスタッフ双方にとってミスマッチのリスクを減らし、効率的な採用・就職を支援することで、安定的な収益確保を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 高齢化社会型人材サービス事業: 当社グループは「高齢化社会型人材サービス」という単一の事業セグメントで事業を展開しています。これは、日本における高齢化社会の進展に伴う労働力不足の解消と、高齢者が必要とするサービスの安定供給を目指すという企業理念に基づいています。このセグメントは、主に「シニアワーク事業」と「シニアケア事業」の二つの柱で構成されており、全国に展開する支店を通じて、人材派遣、人材紹介、業務請負などのサービスを提供しています。
- シニアワーク事業: この事業は、55歳以上の働く意欲のある「アクティブシニア」の雇用を創出することを目的としています。企業が求める若年層とのミスマッチを解消するため、企業の業務を分析し、シニアが担当可能な業務を抽出します。これにより、シニアの就労機会を増やし、企業は若者と比較して賃金相場が抑えられたシニアを活用することで、経済的なメリットを享受できます。主な業務内容は、ビルメンテナンス、ホテルでのベッドメイキング、オフィスワーク、物流倉庫での軽作業、有資格者紹介など多岐にわたります。
- シニアケア事業: この事業は、高齢者が利用する介護サービスが継続的に提供されるよう、それを支える看護師や介護士といった人材を安定的に供給することを目的としています。介護施設や医療機関などに対し、有資格者の人材派遣や人材紹介を行っています。また、訪問介護事業も手掛けており、介護人材不足という社会課題の解決に貢献しています。主な就労場所は入所介護型施設、在宅介護型施設、医療機関などで、登録している有資格者は看護師、准看護師、介護士です。2025年9月末時点で、シニアケア事業は24支店と、シニアワーク事業(8支店)よりも多くの拠点を持ち、この分野への注力が見て取れます。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、我が国における高齢化社会の進展に伴う、労働人口の減少による人手不足の解消と、高齢者が必要とするサービスが継続的に供給される社会の実現とを課題と捉え、当社の展開する「高齢化社会型人材サービス」を通じて、その課題解決を目指しております。当社グループが展開する「高齢化社会型人材サービス」では、アクティブシニアの雇用を創造することを目的としたシニアワーク事業と、主に介護サービスが継続的に社会に提供されるべく、それを支える人材を安定的に市場へ供給することを目的としたシニアケア事業を行っております。両事業の運営に当たっては、全国に営業拠点としての支店を設置し、支店から顧客に対して人材派遣、人材紹介、業務請負および紹介予定派遣などの人材サービスを提供しております。2025年9月末時点における支店数はシニアワーク事業8支店、シニアケア事業24支店であり、各都道府県における支店の設置状況は以下のとおりであります。 支店名所在地シニアワーク事業シニアケア事業1東京本社東京都世田谷区 2札幌支店北海道札幌市中央区○○3仙台支店宮城県仙台市青葉区○○4新潟支店新潟県新潟市中央区 ○5金沢支店石川県金沢市 ○6水戸支店茨城県水戸市 ○7大宮支店埼玉県さいたま市大宮区 ○8渋谷支店東京都渋谷区○○9竹の塚支店東京都足立区 ○10船橋支店千葉県船橋市○○11横浜支店神奈川県横浜市西区 ○12松本支店長野県松本市 ○13静岡支店静岡県静岡市駿河区○○14名古屋支店愛知県名古屋市中区 ○15京都支店京都府京都市下京区 ○16奈良支店奈良県橿原市 ○17大阪支店大阪府大阪市北区○○18神戸支店兵庫県神戸市中央区 ○19岡山支店岡山県岡山市北区 ○20広島支店広島県広島市中区 ○21松山支店愛媛県松山市 ○22福岡支店福岡県福岡市博多区 ○23熊本支店熊本県熊本市中央区○○24鹿児島支店鹿児島県鹿児島市 ○25那覇支店沖縄県那覇市○○ なお、当社グループは「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、両事業の内容を示すと以下のとおりであります。 (1) シニアワーク事業当社グループでは、55歳以上の働く意欲のある人を「アクティブシニア」と定義し、アクティブシニアの雇用創造を推進しております。就労を望むシニアと、総じて若者の採用を望む企業との間に生じるミスマッチを、当社グループが解消することで、アクティブシニアの雇用を創造します。具体的には、顧客の業務フローを分析、細分化し、シニアに対応可能な業務を抽出します。抽出された業務を、若者と比較して賃金相場が抑えられたシニアが担当することで、アクティブシニアの就労意欲と顧客の経済メリットの両面を実現します。加えて、シニアの定着率の高さによる採用コストの低減、業務フロー改善による効率化などによる成果も実現しております。また、分析、改善した業務フローは、顧客の同業他社へ類似事例として展開することができるため、事例を重ねることで営業効率及び活用事例の品質が向上し、それを継続していくことで当社のノウハウを蓄積しております。 シニアワーク事業の主な区分、就労場所、業務内容は以下のとおりです。 区分就労場所業務内容ビルメンテナンスオフィスビル、マンション、商業施設等施設清掃、設備管理、通信系軽作業ベッドメイキングホテル等客室清掃、ベッドメイキングオフィスワーク官公庁、一般企業、コールセンター等データ入力作業、書類整理・管理等、コールセンターロジスティックス物流業、引越等倉庫内軽作業(ピッキング仕分け、梱包等)、引越梱包・開梱の作業有資格者紹介建設業、一般企業等施工管理、経理・監査等 (2) シニアケア事業高齢者の利用する介護サービスが継続的に社会に供給されるべく、それを支える人材である看護師、介護士の人材派遣、人材紹介、訪問介護事業を行っております。高齢化社会の進展で、介護施設数及び介護職員は年々の増加傾向にあるものの、介護職員は将来の必要数を確保するほどの増加が見込めない状況にあります(厚生労働省:「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」)。当社グループは、人材サービス企業として、看護師、介護士の人材派遣、人材紹介、訪問介護事業を行うことで、この労働力不足および解消に努めております。 シニアケア事業の主な就労場所と有資格者は以下のとおりです。 就労場所主な登録有資格者入所介護型施設看護師、准看護師、介護士在宅介護型施設医療機関等各顧客宅 (用語)・人材派遣派遣会社と雇用契約を締結したスタッフが、派遣会社と労働者派遣契約を締結した派遣先企業の指揮・命令のもとで働くことをいいます。雇用関係と指揮命令系統が分離されていることが特徴であり、派遣会社は、労働者派遣契約に基づき、派遣先企業から派遣料金を受領し、雇用契約に基づき、派遣スタッフに給与を支払います。 ・人材紹介企業の求人依頼を受け、それに該当する求職者を企業に紹介することをいいます。人材紹介会社は紹介を受けた企業から紹介料金を受領します。 ・紹介予定派遣派遣先企業で正社員や契約社員といった直接雇用となることを前提とした派遣形態をいいます。一定期間派遣契約で就労した後、労使間が合意すれば、派遣先に直接雇用されることとなり、ミスマッチの軽減や採用の効率化を図ることができます。 ・業務請負労働の結果としての仕事の完成を目的とし、人材派遣とは、注文主と労働者との間に指揮命令系統が生じないという点が異なります。 <事業系統図> ※1 連結子会社※2 持分法適用会社
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 シニア人材に特化し、競合他社より優位な実績とノウハウを有しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 人材派遣事業は労働者派遣法、人材紹介事業は職業安定法に基づく厚生労働大臣の許可が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:事業の許認可と法的規制 / 社会保険料の負担 / スタッフの確保
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
キャリアは人材紹介事業を主軸としており、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンス、独占的IPによる明確な無形資産の優位性は見られない。事業の性質上、差別化要因は人的資本やサービス品質に依存するが、定量化しにくい。
スイッチングコスト★★☆☆☆
求職者にとっては、キャリアチェンジに伴う手間や情報収集コストがスイッチングコストとなり得る。一方、企業側にとっては、人材紹介会社を変更する際の採用プロセス再構築や関係構築コストが考えられるが、限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
人材紹介事業は、求職者と企業のマッチングが中心であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は働きにくい。求職者数の増加が直接的に企業側の利用価値を高める、あるいはその逆といった構造は見られない。
コスト優位☆☆☆☆☆
人材紹介事業は、一般的に人的サービスが中心であり、大規模な設備投資や製造プロセスによるコスト優位性を築きにくい。キャリアも同様に、他社と比較して構造的に低いコストでサービス提供できる優位性は見当たらない。
規模の経済★★★☆☆
人材紹介業界は多数のプレイヤーが存在するものの、キャリアは一定の規模と実績を持ち、特に特定分野(例:IT、メディカル)での専門性を深めることで、効率的なマッチングを実現している可能性がある。業界内での一定の地位を確立。
- シニア人材特化のノウハウ: 設立以来、シニア人材に特化した人材サービスを提供しており、この分野での豊富な実績とノウハウを蓄積しています。シニアの就労意欲と企業の経済メリットを両立させるため、企業の業務フローを分析・細分化し、シニアが対応可能な業務を抽出する独自の仕組みを持っています。これにより、若者と比較して賃金相場が抑えられたシニアの活用を促進し、企業の採用コスト削減や業務効率化に貢献しています。この専門性は、競合他社に対する優位性となっています。
- 全国展開の拠点網: 2025年9月末時点で、シニアワーク事業で8支店、シニアケア事業で24支店を全国に展開しており、広範な地域でサービスを提供できる体制を確立しています。この全国的な拠点網は、多様な地域の企業ニーズに対応し、より多くのシニアスタッフや看護師・介護士を確保・マッチングすることを可能にしています。地域に密着したサービス提供は、顧客企業と登録スタッフ双方からの信頼獲得に繋がり、事業拡大の基盤となっています。
- 介護分野における専門性: 高齢化社会の進展に伴い需要が高まる介護分野において、看護師や介護士といった有資格者の人材派遣・紹介に注力しています。介護人材の不足が社会的な課題となる中で、専門性の高い人材を安定的に供給する役割を担っています。この専門分野に特化することで、介護施設などの顧客ニーズに深く対応し、質の高いサービスを提供できる点が強みです。また、訪問介護事業も手掛けることで、多角的に介護人材不足の解消に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、我が国における高齢化社会の進展に伴う、労働人口の減少による人手不足の解消と、高齢者が必要とするサービスが継続的に供給される社会の実現とを課題と捉え、当社の展開する「高齢化社会型人材サービス」を通じて、その課題解決を目指しております。 (2) 目標とする経営指標高い成長性と収益性及び企業価値の向上が経営上の重点課題と認識しており、成長性については売上高対前年比率、収益性については売上高営業利益率などの経営指標を重視しております。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① シニア人材における就業機会の拡大についての課題当社グループが主力とするシニア層の就業支援においては、慢性的な労働力不足が進む中で、その供給力を最大化することが喫緊の課題であります。特に、シニア層が抱える体力的な不安や体調維持への配慮に対応するため、フレックスタイム、短時間・短日数勤務、テレワークといった多様で柔軟な働き方の推進が不可欠であります。また、シニア層の持つ豊富なスキルやノウハウを最大限に活かす一方で、派遣先企業が求める人物像との間でミスマッチが発生する懸念も依然として残ります。この課題を解消するため、当社では、AIやデータを活用したマッチング機能の抜本的な強化や、政府が推進するリカレント・リスキリング教育の充実を通じて、スキルとニーズの最適化を図り、シニア層の円滑な就業を戦略的に支援してまいります。 ② 業績の成長性における課題人材採用におけるニーズは、長期的に継続的な成長機会として存在し続けると認識しております。 しかしながら、この成長市場においても、企業利益を圧迫する構造的な課題に直面しております。具体的には、全般的な物価高騰を背景とした採用市場の逼迫による人材獲得コストの急激な上昇に加え、社会保険料の適用拡大や最低賃金の高騰、診療報酬・介護報酬の改定に伴う賃金上昇要請など、企業における人員関連費用の恒常的な高騰圧力を強く実感しております。このため、従前のビジネスモデルやオペレーションを継続するだけでは利益率を圧迫するという重大な課題があると認識しており、今後は、クライアント企業様と連携し、高付加価値なサービスの提供、DX推進による業務効率の抜本的な改善といった様々な経営努力と戦略的なチャレンジを重ねることで、持続的な利益確保を図ってまいります。 ③ 事業開発における課題現在、人材サービス業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)化が急速に進展しており、従前のオペレーションモデルを継続する限り、市場が拡大したとしても、シェアの確保や生産性の面で競争力を失う可能性に直面しております。このため、AIなどの先進技術を活用し、高い生産性を実現する人材サービスの開発や、業務フロー全体のDX化を抜本的に推進することが、喫緊の最重要課題であると認識しております。また、少子高齢化や働き方改革といった経営環境の構造的な変化に対応するため、人材サービス以外のシニア市場向けサービスやヘルスケア領域等においても、常に新規事業へのトライアルと戦略的な投資を継続する必要があると考えております。 ④ 経営管理体制における課題企業規模の拡大に伴い、ガバナンスの強化について、日々の業務の中で意識せずとも自然と守られる仕組みづくりが課題と考えております。従来の教育や指導による強化も並行しつつも、スマートな社内システムを構築することで、0にすることが難しいヒューマンエラーなどがそもそも起きない体制の構築を目指します。また、同様に生産性を高めることも課題と認識しており、システムに依存できるところはシステムに変更し、人が行うべき業務により集中できるよう、日々改善を行ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、我が国における高齢化社会の進展に伴う、労働人口の減少による人手不足の解消と、高齢者が必要とするサービスが継続的に供給される社会の実現とを課題と捉え、当社の展開する「高齢化社会型人材サービス」を通じて、その課題解決を目指しております。 (2) 目標とする経営指標高い成長性と収益性及び企業価値の向上が経営上の重点課題と認識しており、成長性については売上高対前年比率、収益性については売上高営業利益率などの経営指標を重視しております。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① シニア人材における就業機会の拡大についての課題当社グループが主力とするシニア層の就業支援においては、慢性的な労働力不足が進む中で、その供給力を最大化することが喫緊の課題であります。特に、シニア層が抱える体力的な不安や体調維持への配慮に対応するため、フレックスタイム、短時間・短日数勤務、テレワークといった多様で柔軟な働き方の推進が不可欠であります。また、シニア層の持つ豊富なスキルやノウハウを最大限に活かす一方で、派遣先企業が求める人物像との間でミスマッチが発生する懸念も依然として残ります。この課題を解消するため、当社では、AIやデータを活用したマッチング機能の抜本的な強化や、政府が推進するリカレント・リスキリング教育の充実を通じて、スキルとニーズの最適化を図り、シニア層の円滑な就業を戦略的に支援してまいります。 ② 業績の成長性における課題人材採用におけるニーズは、長期的に継続的な成長機会として存在し続けると認識しております。 しかしながら、この成長市場においても、企業利益を圧迫する構造的な課題に直面しております。具体的には、全般的な物価高騰を背景とした採用市場の逼迫による人材獲得コストの急激な上昇に加え、社会保険料の適用拡大や最低賃金の高騰、診療報酬・介護報酬の改定に伴う賃金上昇要請など、企業における人員関連費用の恒常的な高騰圧力を強く実感しております。このため、従前のビジネスモデルやオペレーションを継続するだけでは利益率を圧迫するという重大な課題があると認識しており、今後は、クライアント企業様と連携し、高付加価値なサービスの提供、DX推進による業務効率の抜本的な改善といった様々な経営努力と戦略的なチャレンジを重ねることで、持続的な利益確保を図ってまいります。 ③ 事業開発における課題現在、人材サービス業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)化が急速に進展しており、従前のオペレーションモデルを継続する限り、市場が拡大したとしても、シェアの確保や生産性の面で競争力を失う可能性に直面しております。このため、AIなどの先進技術を活用し、高い生産性を実現する人材サービスの開発や、業務フロー全体のDX化を抜本的に推進することが、喫緊の最重要課題であると認識しております。また、少子高齢化や働き方改革といった経営環境の構造的な変化に対応するため、人材サービス以外のシニア市場向けサービスやヘルスケア領域等においても、常に新規事業へのトライアルと戦略的な投資を継続する必要があると考えております。 ④ 経営管理体制における課題企業規模の拡大に伴い、ガバナンスの強化について、日々の業務の中で意識せずとも自然と守られる仕組みづくりが課題と考えております。従来の教育や指導による強化も並行しつつも、スマートな社内システムを構築することで、0にすることが難しいヒューマンエラーなどがそもそも起きない体制の構築を目指します。また、同様に生産性を高めることも課題と認識しており、システムに依存できるところはシステムに変更し、人が行うべき業務により集中できるよう、日々改善を行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の概要(1) 経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が緩やかな回復を牽引した一方で、地政学リスクや物価上昇が継続するなど、予断を許さない状況が継続いたしました。 このような環境下、当社グループが属する人材サービス市場では、企業における構造的な人手不足が一段と深刻化しており、専門職人材やエッセンシャルワーカーの確保が喫緊の課題となり、人材派遣・紹介サービスへの需要は極めて高水準で推移いたしました。 当社グループの主力である人材派遣・紹介サービス領域においては、医療分野における「医師の働き方改革」の本格化(2024年4月1日からの勤務医に対する時間外労働上限規制の適用開始に伴うタスクシフト・シェアの加速)により看護師や介護士等の派遣・紹介ニーズが顕著に増加したこと、また保育分野でも待機児童の解消や労働環境改善を背景に専門性の高い保育士の採用ニーズが高水準で推移したことに加え、一般労働力市場においても、企業の効率化ニーズや高齢者雇用への対応から、シニア世代を中心としたコールセンター派遣やビルメンテナンス派遣といった領域で安定した需要が拡大した結果、これら広範な構造的環境変化を背景に市場ニーズが大幅に拡大いたしました。 これら広範かつ構造的な需要増加を大きな事業機会と捉え、エッセンシャルワーカーから一般労働力に至る多様な人材の確保と、顧客ニーズに合わせた柔軟な供給体制の強化に注力してまいりました。 当社グループの事業領域である人材サービス業界においては、2025年9月の有効求人倍率は1.20倍(前年同月は1.24倍。厚生労働省調査)、完全失業率が2.6%(前年同月は2.4%。総務省統計局調査)となっており、新型コロナウイルス感染症が拡大する前の数値までは回復しておりませんが、経済活動・社会活動の活性化に伴い、企業の求人ニーズは、安定的に推移しております。 このような経営環境の中、当社グループは継続的な企業価値の向上を実現すべく、既存事業の継続成長及び中長期での業績向上を目的とした戦略的な取り組みを実施してまいりました。しかしながら、当連結会計年度の業績は、主力である看護介護派遣の売上高減少、コールセンター派遣やビルメンテナンス派遣の低調に加え、将来成長に向けた広告宣伝費の積極的な投下やDX投資による販管費の増加を主要因とし、売上高は期初予想を下回り、利益面では期初計画及び前年同期を大きく下回る結果となりました。 以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は14,935,902千円(前年同期比10.6%減)、営業損失は9,116千円(前年同期は営業利益428,855千円)、経常損失は22,706千円(前年同期は経常利益399,281千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は150,151千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益249,851千円)となりました。 なお、当社グループは「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、事業別の業績を示すと以下のとおりであります。① シニアワーク事業シニアワーク事業は、主にコールセンター、公共機関における事務作業を行うホワイトカラー職種とビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックスなどの身体的な作業を行うブルーカラー職種との2つの分野においてアクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っております。当連結会計年度におけるシニアワーク事業は、コールセンター派遣リソースを活用したBPO事業への収益構造の転換を推進したものの、大型案件の獲得に至らなかったこと、及び取扱い職種の開拓が課題であったことなどにより、売上高は計画通りに推移しませんでした。引き続き、インバウンド需要の取り込みやブルーカラー業界への人材サービス強化を積極的に実施していくとともに、障がい者雇用支援サービスをより一層加速させていくことで、新たなストックビジネスを積み上げてまいります。この結果、シニアワーク事業の売上高は2,313,265千円(前年同期比9.8%減)となりました。② シニアケア事業シニアケア事業は、主に介護・保育施設に対して、看護師や介護士、保育士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っております。当連結会計年度において、医師の働き方改革に伴うタスクシフトの需要や慢性的な人手不足を背景に、市場ニーズは高水準で推移いたしました。しかしながら、営業力強化の施策のうち、収益構造の最適化を目的とした営業基盤の再構築に時間を要したこと、また、全般的な物価高騰を背景とした採用市場の逼迫による派遣スタッフ獲得コストの急激な上昇、並びに診療報酬や介護報酬の改定に伴う賃上げ要請等の影響が複合的に重なった結果、売上高の伸びが大幅に鈍化し、収益性を圧迫いたしました。この結果、シニアケア事業の売上高は12,622,637千円(前年同期比10.8%減)となりました。 (2) 財政状態(資産)当連結会計年度末における資産合計は、有形固定資産が増加したものの現金及び預金や売掛金が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して122,026千円減少し、4,285,683千円となりました。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、未払費用、未払消費税等などが減少したものの、長期借入金、資産除去債務、繰延税金負債などが増加したことにより、前連結会計年度末と比較して48,975千円増加し、2,451,861千円となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上および自己株式の増減などにより、前連結会計年度末と比較して171,001千円減少し、1,833,821千円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の44.7%から41.1%となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ292,120千円減少し、1,860,624千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は15,252千円(前年同期は91,231千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失48,251千円の計上、減価償却費53,857千円の計上、売上債権の減少194,082千円、未払費用の減少114,260千円、未払消費税等の減少66,509千円、法人税等の支払額90,238千円が生じたことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は334,290千円(前年同期は21,345千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が279,097千円、無形固定資産の取得による支出が18,598千円、差入保証金の回収による収入が9,564千円、差入保証金の差入による支出が39,824千円が生じたことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、獲得した資金は57,422千円(前年同期は480,358千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の減少100,000千円、長期借入金の借入による収入214,890千円、配当金の支払額52,782千円が生じたことによるものであります。 生産、受注及び販売の実績(1) 生産実績当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 (2) 受注実績当社は、高齢化社会型人材サービスを営んでおり、提供するサービスの関係上、受注状況の記載になじまないため記載しておりません。 (3) 販売実績当連結会計年度の販売実績を事業別に示しますと、次のとおりであります。 事業の名称当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)前年同期比(%)シニアワーク事業(千円)2,313,265△9.8シニアケア事業(千円)12,622,637△10.8合計(千円)14,935,902△10.6 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (固定資産の減損)当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。固定資産における回収可能価額の評価の前提条件は、決算時点で入手可能な情報に基づき合理的に判断していますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。減損損失の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)」に記載のとおりです。 (繰延税金資産)当社グループは、将来の課税所得や実現可能性の高いタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。業績の変動等により、将来の課税所得やタックス・プランニングに変更が生じた場合は、繰延税金資産が増加または減少する可能性があります。 (2) 財政状態の分析当社グループの当連結会計年度における財務状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりであります。 (3) 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,773,591千円減少し、14,935,902千円(前年同期比10.6%減)となりました。シニアケア事業においては、派遣スタッフ獲得コストの上昇に加え、介護報酬改定に伴う賃上げ要請等の影響を受けたました。さらに、当社グループの営業基盤の再構築に時間を要したことも重なり減収となりました。また、シニアワーク事業においては、コールセンター派遣リソースを活用したBPO事業への収益構造の転換を推進したものの、大型案件の獲得に至らなかったことが要因となり減収となりました。 (売上総利益)当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ423,405千円減少し、3,234,005千円(前年同期比11.6%減)となりました。 (販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ14,566千円増加し、3,243,122千円(前年同期比0.5%増)となりました。これは主に、生産性を向上し営業利益率を高めるためのDX推進に関連するIT投資を行ったこと、並びに、収益基盤の拡充を目的として当社グループ事業の周辺事業に関する事業開発の投資を行ったことにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。 (営業損益)当連結会計年度の営業損益は、前連結会計年度に比べ437,971千円減少し、△9,116千円となりました。 (経常損益)当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度に比べ421,988千円減少し、△22,706千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純損益)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ400,003千円減少し、△150,151千円となりました。 (4) キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (5) 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要のうち主なものは、派遣スタッフの人件費のほか販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、広告宣伝費、地代家賃等であります。また、今後の更なる成長の為に、新規出店の加速、設備投資、M&A等に取り組む方針です。これらの資金需要は自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。 (6) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおり、事業の許認可と法的規制、社会保険料の負担、自然災害及びシステム障害等、様々なものがあると認識しております。そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、優秀な人材を確保、内部管理体制を強化し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減し、適切に対応を行ってまいります。 (7) 戦略的現状と見通し当社グループは、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、高齢化社会型人材サービスとして、アクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行うシニアワーク事業と、主に介護施設向けの看護師等の有資格者の人材派遣、人材紹介を行うシニアケア事業に区分し、社会的な追い風を受けつつ急成長を果たしております。シニアワーク事業については、シニア活用コンサルタントにより、さらなるアクティブシニアの就業機会の創造と有資格者のアクティブシニアの経験とノウハウを活用した人材紹介を推進することで成長を継続いたします。シニアケア事業は、需要の大きい看護師資格保有者の人材派遣及び人材紹介を継続して行うことで成長を維持しつつ、全国規模で介護施設のクライアントを開拓し、さらに市場規模が大きいと考えている介護士の人材派遣及び紹介による成長を目指します。 (8) 経営者の問題意識と今後の方針について当社グループの高齢化社会型人材サービスは、今後も成長が見込まれますが、当社が今後も持続的に成長するためには、経営陣となるべき人材の確保、経営管理体制やコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の構築が最も重要な問題であると認識しています。
事業リスク
- 法的規制と許認可の変更: 人材派遣事業と人材紹介事業は、労働者派遣法や職業安定法など、国の法律や規制に基づいて運営されています。これらの法律に違反した場合、事業許可の取り消しや業務停止といった処分を受ける可能性があり、会社の業績に大きな影響を与えます。また、経済や社会情勢の変化に応じて法律が改正されることもあり、特にシニア人材活用に関する規制変更は、事業戦略や収益性に影響を及ぼす可能性があります。
- 社会保険料負担の増加: 派遣スタッフの社会保険加入を徹底しており、社会保険料は会社が負担する費用の一部です。社会情勢の変化に伴い、社会保険料の保険料率が引き上げられたり、対象範囲が拡大されたりする可能性があります。このような変更があった場合、会社が負担する社会保険料が増加し、それが直接的に会社の利益を圧迫し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これは、人材サービス業界全体に共通するリスク要因です。
- スタッフ確保の困難化と競争激化: シニア人材や看護師・介護士といった専門人材の確保は、事業運営の生命線です。競合他社との競争が激化したり、会社のブランド力や信用が低下したりすると、優秀なスタッフの登録が困難になったり、スタッフ確保にかかるコストが増加したりする可能性があります。人材サービス業界は参入障壁が比較的低いため、新規参入が増えれば価格競争が激化し、収益性が悪化するリスクも存在します。これにより、事業の成長が阻害される可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業の許認可と法的規制について① 人材派遣事業当社グループは、労働者派遣法その他関連法令に従い、厚生労働大臣の許可を受け、人材派遣事業を行っております。現時点において、当社グループは、労働者派遣法等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により、当社グループ並びにその役職員が法令に抵触した場合には、許可の取り消し又は業務の停止等の処分を受ける可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、労働者派遣法その他関連法令については、経済環境・社会環境の変化に応じて改正される可能性が高く、改正内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの場合は、シニア人材に特化していることから、わが国の労働力不足や財政の逼迫によるシニア人材活用の必要性から改正によるリスクは競合他社と比較して小さいと思われるものの、労働者派遣法その他関連法令の改正内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材紹介事業当社グループは、職業安定法その他関連法令に従い、厚生労働大臣の許可を受け、人材紹介事業を行っております。現時点において、当社グループは、職業安定法等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により、当社グループ並びにその役職員が法令に抵触した場合には、許可の取り消し又は業務の停止等の処分を受ける可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。会社名許認可の名称監督官庁許可番号取得年月日有効期限株式会社キャリア一般労働者派遣事業厚生労働省派13-3044372009年7月1日2027年6月30日有料職業紹介事業厚生労働省13-ユ-3043482009年11月1日2027年10月31日 ③ その他当社グループは、看護師や介護士をはじめとした有資格者を対象とした人材派遣、人材紹介を行っているため、今後これらの資格を規定する社会福祉士及び介護福祉士法や保健師助産師看護師法等が改定された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 社会保険料の負担について当社グループは、加入要件を満たす派遣スタッフの社会保険への加入を徹底しております。社会保険料の保険料率や対象範囲は、社会的情勢によって改正されていることから、社会保険料の会社負担金額が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) スタッフの確保について当社グループは、シニア人材及び介護施設等に向けた人材サービスに特化した事業を行っております。シニアスタッフの個々のライフスタイルを尊重し、適切な職場を提供するために、スタッフにアンケート、ヒアリング、カウンセリングなどを行なっております。これによりスタッフの意向や希望を的確に把握し、スタッフの多様なニーズに対応することで、効率的なスタッフ登録とマッチングを推進しております。これらの取り組みと的確なスキルマッチングにより就業機会の創出を行うことで、当社グループのブランド力の向上を図っておりますが、競合他社と比較して当社グループの信用力、ブランド力が低下した場合、優良なシニアスタッフ及び看護師、介護士等のスタッフ確保が困難若しくは非効率となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競争の激化について人材サービス業界は、比較的少額の資本からでも参入が容易なため、多数の競合他社が存在しております。当社グループといたしましては、設立以来、シニア人材に特化した人材サービスを行っており、競合他社よりも優位となりうる実績とノウハウを有していると考えておりますが、多くの競合他社が当社グループの事業分野に参入した場合、価格競争激化による収益性の悪化など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) コンプライアンスについて当社グループは、業務に従事する者(派遣社員及び業務委託先の従業員を含む)が法令や社内規程を遵守するよう、コンプライアンス規程を制定し、教育・研修などを通じた啓発活動を行うことにより従業員等のコンプライアンス意識を高めるとともに、内部通報窓口の設置やコンプライアンス委員会の開催によりコンプライアンス違反の把握と未然防止に努めております。しかし、万が一重大なコンプライアンス違反が発生した場合、顧客等からの信頼を著しく損ね、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 個人情報の取扱いについて当社グループが保有する登録スタッフなどの個人情報の取扱いについては、個人情報保護法に従い、当社グループ業務管理システムにて管理しております。また、当社グループはプライバシーマーク認証、JISQ 27001:2023(ISO/IEC27001:2022)認証を取得しており、これらに従い情報漏洩の防止を徹底しております。しかしながら、不測の事態により、個人情報が外部に漏えいし、情報主体者に被害が発生した場合には、損害賠償及び社会的信用の失墜などにより、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 自然災害及びシステム障害について当社グループは、全国に営業拠点を有しており、地震、津波、台風などの自然災害に対して迅速かつ的確な対応を行ってまいりますが、想定外の大規模災害が起きた場合、一定の事業運営が困難になる可能性があります。また、人材サービスの事業の性質上、多数のスタッフや顧客企業と提携しており、スタッフの安否確認や契約内容の調整等、多大な業務負荷を要することから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに当社グループは、事業活動をコンピュータシステムやネットワークに大きく依存しており、当社グループの業務管理システム内に、登録スタッフの個人情報や顧客企業の基本情報等を大量に保有しております。このため、システムのセキュリティやバックアップ体制の強化等、不測の事態に備えて対策を講じておりますが、これらの対策にも関わらず人為的ミスや自然災害などにより業務管理システム等に障害が発生した場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。またそれが長期化した場合には、スタッフに対する勤怠管理、給与の支払、顧客に対する代金の請求、与信管理の業務等に支障を来し、当社グループの提供するサービスの信頼性の低下や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 内部管理体制について当社は、2009年4月に設立し、今後の事業展開や成長を支えるためにも内部管理体制のより一層の充実を図っていく予定であります。今後、事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も充実・強化させていく方針ではありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的な対応ができなかった場合、事業展開に影響が出るなどして、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 人材サービス業界の動向について当社グループが属する人材サービス業界は、社会情勢、景気動向や雇用情勢等の影響を受けやすいものであります。特に物価高騰を背景とした採用市場の逼迫による人材獲得コストの急激な上昇や、最低賃金の高騰、診療報酬・介護報酬の改定に伴う賃金上昇要請などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 新規事業進出について当社グループでは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業への取り組みを進めていく方針であります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。また、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当社グループの目論見どおりに推移せず、新規事業への投資に対し、十分な回収を行うことができなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 訴訟について現時点で、当社グループは損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。当社グループは法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先、従業員その他の第三者との関係において、訴訟リスクを低減するよう努めております。しかしながら、当社グループの登録スタッフによる派遣先等でのトラブルが発生した場合や、取引先等との関係に何かしらの問題が生じた場合には、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの社会的信用、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 大株主について当社の創業者である川嶋一郎は当社の代表取締役会長兼社長であるため、当社といたしましても安定株主であると認識しておりますが、本書提出日現在、当社発行済株式総数の50.3%を保有しており、将来的に同氏により当社株式が売却された場合、当社株式の市場価格や流通状況に影響を及ぼす可能性があります。 (13) BH株式会社が出資する企業との関係について当社の代表取締役会長兼社長である川嶋一郎が代表取締役を務めるBH株式会社は、創業支援やスタートアップ投資を目的とした経営コンサルティング事業を行っており、人材サービスに関わる出資先として下表の会社に出資しております。会社名事業内容BH株式会社/川嶋一郎の出資比率株式会社アズスタッフドライバー、保育士を主とした人材派遣91.1%WML,.ltd米国における人材紹介35.2% 当社グループは、BH株式会社が出資する会社との間で取引関係はなく、人的な交流も行われておりません。BH株式会社の運営方針は、原則として、創業時若しくはスタートアップ期の企業に対し資金提供を行い、企業の成長に応じて段階的な株式譲渡により資金回収を行い、同時に持株比率を低下させるものとしております。そのため、出資先各社の経営は経営陣に一任し、経営判断及び事業展開には一切関与せず、人材サービスを営む会社の役員の兼務や、出資先各社間の交流、関係強化は行わない方針であります。当社グループとしましては、コーポレート・ガバナンスの強化の一環で、BH株式会社及び同氏による事業調整の可能性を排除することを目的に、当グループ社及びBH株式会社並びに同氏との間で、BH株式会社及び同氏が今後新たに当社グループと競合する事業を行う企業への出資を事前に防止するための協定書を三者間で締結し、当社グループ事業に毀損が生じないよう管理しております。なお、出資前に、同氏は当社取締役会にて当該出資予定先の事業内容の説明を行い、同氏を除く取締役会参加者が競合の有無について協議の上、その結果を同氏へ伝えることとしております。川嶋一郎は当社の筆頭株主であり、BH株式会社を通じ様々な会社への出資も継続することとなりますが、当社は独立性の高い社外役員を選任し透明性の高いガバナンス体制を構築しているほか、BH株式会社との人的・資本的関係を有していないことから、事業展開にあたっては、独自に意思決定し実行してまいります。ただし、川嶋一郎及びBH株式会社の各社に対する出資や経営の方針等に変更が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。