5981

東京製綱(5981)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

東京製綱グループは、当社と子会社・関連会社で構成され、主に鋼索鋼線(ワイヤーロープなど)、スチールコード(タイヤ補強材)、開発製品(安全施設、橋梁、炭素繊維複合材ケーブルなど)、産業機械(計量機、包装機など)、エネルギー不動産(石油製品販売、不動産賃貸、太陽光発電)の製造販売を行っています。これらの事業に加え、物流、加工、その他の関連サービスも展開しており、多岐にわたる製品とサービスで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

東京製綱グループの事業は主に5つのセグメントに分かれています。最も売上と営業利益が大きいのは「鋼索鋼線関連」で、ワイヤーロープなどの製造販売が中心です。次に「開発製品関連」が売上・利益ともに大きく、安全施設や橋梁、炭素繊維複合材ケーブルなどを手掛けています。「スチールコード関連」はタイヤ補強材の製造販売、「産業機械関連」は計量機や包装機の製造販売、「エネルギー不動産関連」は石油製品販売や不動産賃貸、太陽光発電を行っています。鋼索鋼線関連がグループ全体の収益を牽引している構造です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SteelCableAndWireRelated 事業 289 22 7.7%
SteelCodeRelated 事業 55 0 0.0%
DevelopmentProductsRelated 事業 177 8 4.3%
IndustrialMachineryRelatedReportableSegment 地域 37 2 5.6%
EnergyAndRealEstateRelatedReportableSegment 事業 70 4 5.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,281 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社24社及び関連会社6社で構成され、鋼索鋼線、スチールコード、開発製品、産業機械等の製造販売及びエネルギー不動産等を主な事業内容とし、さらに各事業に関連する物流、加工及びその他のサービス活動を展開しております。当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。鋼索鋼線関連    :当社が製造販売するほか、子会社東京製綱繊維ロープ㈱、関連会社東洋製綱㈱ほかが製造販売し、一部は東綱ワイヤロープ販売㈱で販売しております。スチールコード関連 :子会社東綱スチールコード㈱が製造し、当社が販売しております。開発製品関連    :安全施設、鋼構造物を当社が製造販売するほか、子会社東京製綱インターナショナル㈱、東綱橋梁㈱、関連会社ベカルト東綱メタルファイバー㈱が製造販売しており、一部は当社で仕入れて販売しております。炭素繊維複合材ケーブル(CFCC)等は子会社東京製綱インターナショナル㈱が製造販売しております。土木建築工事は子会社トーコーテクノ㈱ほかで行っております。産業機械関連    :産業機械は子会社長崎機器㈱が製造販売しております。粉末冶金製品は子会社日本特殊合金㈱が製造販売しております。エネルギー不動産関連:石油製品は子会社東綱商事㈱で販売しております。当社にて店舗施設等の不動産賃貸のほか、太陽光発電による売電事業を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。 主要な連結子会社、非連結子会社、持分法適用関連会社及び関連会社は次のとおりであります。連結子会社1 東京製綱繊維ロープ㈱繊維索・網の製造販売2 東綱橋梁㈱橋梁の設計・施工3 日本特殊合金㈱粉末冶金製品の製造販売4 ㈱新洋鋼索・鋼線・フィルタの加工販売5 東綱商事㈱石油製品・高圧ガスの販売6 トーコーテクノ㈱土木建築工事7 九州トーコー㈱土木建築工事8 長崎機器㈱計量機・包装機の製造販売9 東綱ワイヤロープ販売㈱鋼索・鋼線の販売10 東綱スチールコード㈱スチールコード及び関連製品の製造11 日綱道路整備㈱塗装工事、舗装工事、防水・防蝕工事12 八弘綱油㈱綱油、防錆油の加工、石油製品の製造・販売13 Tokyo Rope Vietnam Co.,Ltd.エレベータロープの製造販売14 東京製綱(香港)有限公司鋼索・鋼線の販売15 東京製綱インターナショナル㈱炭素繊維複合材の製造・販売 道路・防災関連施設の設計・製造・施工16 Tokyo Rope USA, Inc.炭素繊維複合材ケーブルの製造・販売17 北海道トーコー㈱倉庫管理・運送、建設資材の販売、安全施設の施工 非連結子会社 1 東京製綱テクノス㈱クレーン、索道メンテナンスサービス2 東京製綱(上海)貿易有限公司鋼索・鋼線の販売持分法適用関連会社 1 江蘇東綱金属製品有限公司橋梁用ワイヤの製造販売2 江蘇法爾勝纜索有限公司橋梁用ケーブルの製造販売3 ベカルト東綱メタルファイバー㈱金属繊維の製造 関連会社 1 東洋製綱㈱鋼索の製造販売

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場価格の低下が財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
超高強度スチール、高機能繊維、炭素繊維など多くの先端素材によるケーブル製造のラインナップ。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:景気の動向 / 原材料などの供給リスク / 海外拠点におけるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東京製綱は長年の歴史を持ち、ワイヤーロープ分野で一定のブランド認知はあるが、特許や独占的IPによる明確な優位性は限定的。特定の用途向け製品開発力は存在するものの、それが持続的な競争優位の源泉となるほどの無形資産とは言い難い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

一部のインフラ(橋梁、船舶係留)や特殊用途向けワイヤーロープでは、品質や信頼性に対する要求が高く、一度採用された製品からの切り替えには、安全基準や性能評価の観点から一定のハードルが存在する。しかし、汎用品においてはスイッチング・コストは低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ワイヤーロープの製造・販売事業において、ネットワーク効果が働くようなプラットフォームやサービスは存在しない。ユーザーが増えることで製品価値が向上するような構造は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

金属製品の製造業として、原材料調達や生産効率の改善努力は行われていると考えられる。しかし、グローバルな競争環境や素材価格の変動リスクを考慮すると、構造的に圧倒的なコスト優位性を確立しているとは断定しにくい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ワイヤーロープ業界において、東京製綱は国内有数のメーカーであり、一定の生産規模と販売網を有している。これにより、国内市場においては寡占的な地位を築き、規模の経済による効率的な事業運営が可能となっている。しかし、グローバル市場ではより巨大な競合も存在する。

東京製綱グループは、長年にわたる鋼索鋼線事業で培った技術力とノウハウを基盤としています。特に、橋梁や安全施設、炭素繊維複合材ケーブルといった開発製品においては、専門的な技術と製造販売体制を構築しており、これが競争優位性につながっていると考えられます。また、国内外に多数の子会社を持つことで、多様な製品の製造から販売、施工までを一貫して手掛けることができ、幅広い顧客ニーズに対応できる点が強みと言えるでしょう。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、グローバル市場における競争力強化施策の実行と成長戦略の展開により、収益力と財務体質の強化を図り、お客様の視点に立った製品、サービスの提供等を通して、21世紀においても社会に一層貢献できる企業価値の高い会社を目指します。中長期的ビジョンとして、当社グループでは≪「トータル・ケーブル・テクノロジー」の追求により、世界の安全・安心を支える≫を掲げております。当社は、ワイヤ、ワイヤロープ及び繊維ロープとそれらの派生商品(エンジニアリング事業等)を広範に保持し、日本のあらゆる産業へ提供する中で、技術を蓄積してきました。これに加え診断技術等のソフト面やカーボンファイバー等異素材の技術開発にも取組んでおります。これを踏まえ、当社は、ケーブルに関して様々な対応が可能な世界的にもユニークかつ競争力あるサプライヤーとして、新たな成長のステージに挑戦してまいります。(2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標当社は、2024年5月に2025年3月期から2027年3月期の事業運営の指針となる中期経営計画『TCTRX』を策定いたしました。TCTRXの最終年度である2027年に当社は、創業140周年を迎えます。TCTRXの取組としては、「①重点育成事業への経営資源投入強化」、「②既存事業の競争力強化」、「③全ステークホルダーにとって魅力ある会社作り」を基本方針として定め、各種施策に取組み、前中計期間で回復した「事業基盤の維持と収益力の強化」を図ってまいります。また、当社の企業理念である「共存共栄」と共通の精神を持つSDGsが目標とする2030年を達成の目途に、SDGsの理想を実現できる高収益力と強固な財務体質を確保し、トータル・ケーブル・テクノロジーを追求することで、世界の安全・安心を支える150年企業を目指してまいります。2027年3月期 TCTRX目標売上高680億円D/E レシオ0.5未満営業利益45億円EPS200円/株以上EBITDA65億円総還元性向40.0%以上ROE8.4%以上 (3) 経営環境及び対処すべき課題2026年3月期の国内経済は、賃金の上昇傾向が継続し企業の設備投資も拡大傾向が続くと予想され、緩やかな上昇傾向が継続するものと予想されます。しかし、米国の関税政策に伴う各国のサプライチェーンの混乱や世界経済の停滞などの影響により下押しされるリスクも存在し、不確実性が高い状況が続くと想定されます。このような環境の中、当社グループにおいては、前期からスタートした中期経営計画TCTRXを推し進めてまいります。TCTRXの2年目となる2026年3月期の連結業績は、売上高640億円、営業利益40億円、経常利益39億円、親会社株主に帰属する当期純利益32億円を見込んでおります。TCTRX最終年である2027年3月期には当初の目標を達成するべく、更なる経営の効率性向上に邁進いたします。グループ全体として、既存事業における収益力の維持・向上を図ると共に、将来の事業の柱となりうる重点育成事業を推進し、更なる財務基盤強化と株主還元を両立させてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、グローバル市場における競争力強化施策の実行と成長戦略の展開により、収益力と財務体質の強化を図り、お客様の視点に立った製品、サービスの提供等を通して、21世紀においても社会に一層貢献できる企業価値の高い会社を目指します。中長期的ビジョンとして、当社グループでは≪「トータル・ケーブル・テクノロジー」の追求により、世界の安全・安心を支える≫を掲げております。当社は、ワイヤ、ワイヤロープ及び繊維ロープとそれらの派生商品(エンジニアリング事業等)を広範に保持し、日本のあらゆる産業へ提供する中で、技術を蓄積してきました。これに加え診断技術等のソフト面やカーボンファイバー等異素材の技術開発にも取組んでおります。これを踏まえ、当社は、ケーブルに関して様々な対応が可能な世界的にもユニークかつ競争力あるサプライヤーとして、新たな成長のステージに挑戦してまいります。(2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標当社は、2024年5月に2025年3月期から2027年3月期の事業運営の指針となる中期経営計画『TCTRX』を策定いたしました。TCTRXの最終年度である2027年に当社は、創業140周年を迎えます。TCTRXの取組としては、「①重点育成事業への経営資源投入強化」、「②既存事業の競争力強化」、「③全ステークホルダーにとって魅力ある会社作り」を基本方針として定め、各種施策に取組み、前中計期間で回復した「事業基盤の維持と収益力の強化」を図ってまいります。また、当社の企業理念である「共存共栄」と共通の精神を持つSDGsが目標とする2030年を達成の目途に、SDGsの理想を実現できる高収益力と強固な財務体質を確保し、トータル・ケーブル・テクノロジーを追求することで、世界の安全・安心を支える150年企業を目指してまいります。2027年3月期 TCTRX目標売上高680億円D/E レシオ0.5未満営業利益45億円EPS200円/株以上EBITDA65億円総還元性向40.0%以上ROE8.4%以上 (3) 経営環境及び対処すべき課題2026年3月期の国内経済は、賃金の上昇傾向が継続し企業の設備投資も拡大傾向が続くと予想され、緩やかな上昇傾向が継続するものと予想されます。しかし、米国の関税政策に伴う各国のサプライチェーンの混乱や世界経済の停滞などの影響により下押しされるリスクも存在し、不確実性が高い状況が続くと想定されます。このような環境の中、当社グループにおいては、前期からスタートした中期経営計画TCTRXを推し進めてまいります。TCTRXの2年目となる2026年3月期の連結業績は、売上高640億円、営業利益40億円、経常利益39億円、親会社株主に帰属する当期純利益32億円を見込んでおります。TCTRX最終年である2027年3月期には当初の目標を達成するべく、更なる経営の効率性向上に邁進いたします。グループ全体として、既存事業における収益力の維持・向上を図ると共に、将来の事業の柱となりうる重点育成事業を推進し、更なる財務基盤強化と株主還元を両立させてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における当社グループの財政状態は、総資産が87,369百万円となりました。現金及び預金の増加により流動資産は増加となりました。また、固定資産においても、株価の変動等により投資有価証券が減少したものの、海外子会社において換算為替レートの円安に伴う固定資産の増加により、総資産は前連結会計年度末より1,525百万円増加いたしました。負債については、借入金が増加したものの、仕入債務等の減少により、前連結会計年度末より592百万円減少の50,683百万円となりました。純資産については、前連結会計年度に係る株主配当金の支払、その他有価証券評価差額金の減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加、円安に伴う為替換算調整勘定の増加により、前連結会計年度末より2,117百万円増加し、36,685百万円となりました。経営成績については、売上高62,867百万円(前期比2.1%減)、営業利益3,585百万円(前期比8.1%減)、経常利益3,875百万円(前期比18.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,247百万円(前期比59.2%増)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。a.鋼索鋼線関連当事業の経営成績は、売上高28,947百万円(前連結会計年度比3.4%増)、営業利益2,239百万円(前連結会計年度比15.2%減)となりました。b.スチールコード関連当事業の経営成績は、売上高5,513百万円(前連結会計年度比26.3%減)、営業利益1百万円(前連結会計年度は242百万円の損失)となりました。c.開発製品関連当事業の経営成績は、売上高17,710百万円(前連結会計年度比1.9%減)、営業利益767百万円(前連結会計年度比0.3%減)となりました。d.産業機械関連当事業の経営成績は、売上高3,711百万円(前連結会計年度比9.1%減)、営業利益209百万円(前連結会計年度比34.1%減)となりました。e.エネルギー不動産関連当事業の経営成績は、売上高6,984百万円(前連結会計年度比5.4%増)、営業利益367百万円(前連結会計年度比11.6%減)となりました。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,023百万円増加し、5,962百万円になっております。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益から減価償却費の影響等収入要素と仕入債務の減少などの支出要素を加味した結果、2,416百万円の収入(前連結会計年度は3,432百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により、1,645百万円の支出(前連結会計年度は301百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金が増加したものの、配当金の支払や自己株式の取得により、31百万円の支出(前連結会計年度は3,966百万円の支出)となりました。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)鋼索鋼線関連26,959△2.9スチールコード関連5,854△22.7開発製品関連19,59312.1産業機械関連3,71132.8合計56,1190.9 (注) 上記の金額は販売価格によっております。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)鋼索鋼線関連28,9663.05,1070.4スチールコード関連5,387△25.8244△34.0開発製品関連16,385△5.07,071△15.8産業機械関連3,70718.8613△0.6合計54,447△2.413,036△9.9 (注) 上記の金額は外部顧客に対する受注に基づくものであります。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)鋼索鋼線関連28,9473.4スチールコード関連5,513△26.3開発製品関連17,710△1.9産業機械関連3,711△9.1エネルギー不動産関連6,9845.4合計62,867△2.1 (注) 上記の金額は外部顧客に対する売上に基づくものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。a.貸倒引当金当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失について、過去からの損失発生実績に基づいた見積り額により貸倒引当金を計上しております。過去からの実績と大きな相違があった場合、引当の過不足が生じる可能性があります。b.投資の減損当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の取引先等の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性の高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価格の下落が一時的でないと判断した場合には、投資の減損を計上しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。c.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて決定した課税所得の見積りを前提とし、合理的にその回収可能性を検討し判断して計上しております。将来の事業計画に変動をもたらす経済環境の変化などにより、繰延税金資産の計上に影響が生じる可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。d.退職給付費用従業員退職給付費用及び債務は、数理計算で設定されている前提条件に基づいて算出されており、これらの前提条件には、将来の給与・賃金水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。未認識数理計算上の差異の償却は、退職給付費用の一部を構成しており、前提条件の変化や前提条件と実際との結果の差異の影響を費用として認識したものであります。当連結会計年度において、この償却費は74百万円ありました。e.固定資産の減損当社グループは固定資産の減損会計において、独立したキャッシュフローを生み出す資産の合理的なグルーピングを行い、グルーピングされた資産ごとの将来キャッシュフローの見積りから、減損の判定及び減損額の算定を行っております。なお、当連結会計年度において、172百万円の減損損失を計上いたしました。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等の状況に関する分析当連結会計年度における当社グループの売上高は、鋼索鋼線関連において鋼索製品の売上は増加したものの、スチールコード関連で収益性改善を第一に事業活動を展開したことによる販売量の減少影響があり、売上高は62,867百万円(前期比2.1%減)と減少いたしました。利益面においては、操業コストの低減などに努めるとともに、諸資材・人件費等を含む物価上昇に対応した製品価格改定を進めてまいりましたが、物価上昇と製品価格改定のタイムラグの影響もあり、当連結会計年度における営業利益は3,585百万円(前期比8.1%減)、経常利益は3,875百万円(前期比18.5%減)といずれも減少となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に対して固定資産の減損損失等が減少したことにより3,247百万円(前期比59.2%増)と増加いたしました。b.経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。c.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度末の借入金及びリース債務からなる有利子負債残高は24,460百万円となっており、また、現金及び現金同等物を5,962百万円保有しております。設備投資の資金調達については、基本的に自己資金及び借入金に拠る方針であります。d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等TCTRXの目標数値及び当連結会計年度における各指標の状況については下表のとおりです。なお、TCTRXの詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標」に記載のとおりであります。 [『TCTRX』の目標数値と当連結会計年度における各指標の状況] 当連結会計年度2027年3月期売上高628億円680億円営業利益35億円45億円EBITDA60億円65億円ROE9.1%8.4%以上D/Eレシオ0.670.5未満EPS205円/株200円/株以上総還元性向40.2%40.0%以上 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。a.鋼索鋼線関連鋼索製品・繊維ロープ製品の売上が増加し、当セグメントの売上高は28,947百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。利益面では、前年度堅調だった付加価値の高いハイエンド製品の減少と人件費・研究費等の費用の増加もあり、営業利益は2,239百万円(前連結会計年度比15.2%減)となりました。b.スチールコード関連収益性の改善を第一に事業活動を展開した結果、タイヤ用スチールコードの販売量は減少し、当セグメントの売上高は5,513百万円(前連結会計年度比26.3%減)と減少したものの、償却負担軽減を含む原価低減の影響により営業利益は1百万円(前連結会計年度は242百万円の営業損失)と大きく改善いたしました。c.開発製品関連橋梁事業の売上が増加したものの、工事等の遅れにより国内防災事業、CFCC事業の売上が減少し、当セグメントの売上高は17,710百万円(前連結会計年度比1.9%減)、営業利益は767百万円(前連結会計年度比0.3%減)となりました。d.産業機械関連産業機械事業の売上が減少し、売上・利益ともに減少いたしました。当セグメントの売上高は3,711百万円(前連結会計年度比9.1%減)、営業利益は209百万円(前連結会計年度比34.1%減)となりました。e.エネルギー不動産関連石油製品の売上が増加し、当セグメントの売上高は6,984百万円(前連結会計年度比5.4%増)となりました。利益面では、主に商業施設の修繕費等運営費用が増加したことから、営業利益367百万円(前連結会計年度比11.6%減)となりました。

事業リスク

主なリスクとして、世界経済や日本経済の景気変動が、主要顧客であるタイヤ業界や建設業界の活動に影響を与え、業績に響く可能性があります。また、線材や亜鉛などの原材料の供給停止・遅延、価格高騰も、財政状態や経営成績に影響を及ぼすリスクです。さらに、海外事業拠点における政治・経済的混乱や法的規制、大規模災害や感染症の発生、為替変動なども、事業活動に制約をもたらす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,411 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 景気の動向世界並びに日本経済の動向により、当社グループの主要需要業界であるタイヤ業界や建設業界などの活動水準が影響を受けた場合には、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。(2) 原材料などの供給リスク当社グループは主材料である線材や亜鉛・心綱等を購入しておりますが、いずれの材料も数社の仕入先に依存し材料供給リスクに備えております。しかしながら、仕入先の業績不振、操業停止等に起因する原材料の供給停止や遅延、また世界的な需給逼迫による仕入量の制約、鉄鉱石や原料炭の価格高騰に起因する鋼材価格の上昇が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 海外拠点におけるリスク当社グループは、アメリカ、ベトナム等に海外事業拠点を有しておりますが、当該国における政治・経済的混乱、疫病・テロといった社会的混乱、法的規制などにより、当社グループの事業活動が制約される可能性があります。これらの混乱や規制等に関する動向は、現地及び国内の情報網を利用し、早々に情報を入手し対応するよう努めております。(4) 株価の下落当社グループは、取引先との中長期的な経営戦略を共有するために株式を保有しており、その時価が下落した場合、当該株式について、減損処理が必要となる可能性があります。また、従業員の退職給付に関して、株価の下落により年金資産が目減りし、退職給付費用が増加する可能性があります。(5) 固定資産の減損に関するリスク当社グループは、多額の固定資産を所有しており、経営環境の変化などに伴う収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、その回収可能性を反映させるように固定資産の帳簿価額を減額し損失を計上することになるため、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 取引先の信用リスク当社グループは、取引先に対して様々な形で信用供与を行っており、債権の回収が不可能になる等の信用リスクを負っております。これらのリスクを回避するため、当社グループでは取引先の信用状態に応じて、信用限度額の設定や必要な担保・保証の取得等の対応策を講じております。しかし、取引先の信用状態の予期せぬ悪化や経営破綻等により債権が回収不能となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7) 競合のリスク当社グループの国内・海外における生産・販売活動における競争環境は厳しさを増しております。当社グループでは、継続的なコスト削減と同時に新製品の開発、新規事業の展開を推進しておりますが、市場価格の低下が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8) 為替変動リスク当社は、製品等の輸出入及び原材料の輸入において外貨建取引を行っていること並びに外貨建の資産を保有していることから、急激な為替変動に伴う為替リスクを有しており、そのヘッジのため適宜先物為替予約を行っております。しかしながら、為替予約でのリスクヘッジには限界があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。(9) 災害・事故・感染症等の発生当社グループの生産拠点等において、地震・火災等の大規模な災害、設備事故や大規模な感染症等が発生した場合、生産活動に支障をきたすことになり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10) 環境、気候変動のリスク当社グループは、事業活動により発生する廃棄物や有害物質等について、環境関連法令の適用を受けておりますが、製品の開発・設計・製造・販売・施工が地球環境に密接に関わり合っている事を認識し、自然環境との調和と地域社会との共生を目指し、また、事業活動を通じたSDGs達成への取組を全従業員で実践していくことを環境方針の基本理念としております。また、当社グループはTCFD提言への賛同を表明しており、気候変動が当グループの事業活動に与える影響に関し、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」のカテゴリを踏まえ、機会とリスクの両面から対応、開示を進めております。当該取組状況、取組方針の概要は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動」に記載のとおりです。(11) 知的財産権に関するリスク当社グループは、新製品開発を通じて多くの新技術やノウハウを生み出しており、これらの知的財産を特許出願し、権利保護と経営資源としての活用を図っております。しかし、当社グループの知的財産権への無効請求、第三者からの知的財産権侵害等が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12) 法的規制などに関するリスク当社グループは、国内外での事業において各国の法的規制を受けており、コンプライアンス、財務報告の適正性確保をはじめ、適切な内部統制システムを構築・運用しておりますが、将来法令違反等が発生する可能性は皆無ではなく、また法規制等の変更により、法令遵守のための費用が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13) 訴訟などのリスク当社グループでは、コンプライアンスの徹底に努めておりますが、法令違反等の有無に関わらず、万が一当社グループに対する重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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