事業の概要
- みがき棒鋼の製造販売サンユウグループは、鉄鋼メーカーから仕入れた材料を加工し、「みがき棒鋼」を製造・販売しています。みがき棒鋼は、表面を研磨して滑らかにし、寸法精度を高めた棒状の鋼材で、主に自動車部品などに使われます。この事業がグループの主要な収益源となっています。
- 冷間圧造用鋼線の製造販売みがき棒鋼と同様に、鉄鋼メーカーから調達した材料を加工し、「冷間圧造用鋼線」を製造・販売しています。冷間圧造用鋼線は、常温で塑性加工(変形させる加工)に適した特性を持つ鋼線で、ねじやボルトなどの部品製造に用いられます。これもグループの重要な事業の一つです。
- 精密機械加工と販売製造したみがき棒鋼の一部は、自社の加工部門で「センタレス加工」や旋盤加工、寸法切断などの精密機械加工を施し、付加価値を高めて販売しています。センタレス加工とは、研削砥石で表面を研磨し、傷や脱炭層を除去して品質を向上させる技術です。これにより、顧客の多様なニーズに対応し、収益機会を拡大しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- みがき棒鋼部門この部門では、サンユウと子会社の大阪ミガキが、日本製鉄などの鉄鋼メーカーから材料を調達し、みがき棒鋼を製造・販売しています。みがき棒鋼は、表面を研磨して滑らかにし、寸法精度を高めた棒状の鋼材で、主に自動車部品などに使用されます。一部は自社で精密機械加工も施し、付加価値を高めています。子会社の大同磨鋼材工業は、主にサンユウから購入したみがき棒鋼の切断加工と販売を行っており、部門内で連携しています。
- 冷間圧造用鋼線部門この部門では、サンユウが、日本製鉄などの鉄鋼メーカーから材料を調達し、冷間圧造用鋼線を製造・販売しています。冷間圧造用鋼線は、常温で塑性加工(変形させる加工)に適した特性を持つ鋼線で、ねじやボルトなどの部品製造に用いられます。この部門は、みがき棒鋼部門と並ぶサンユウグループの主要な事業の一つであり、グループ全体の収益に貢献しています。
- 事業部門別の構成サンユウグループは、セグメント情報を開示していないため、事業部門別に事業内容を説明しています。主要な事業は「みがき棒鋼部門」と「冷間圧造用鋼線部門」の二つで構成されており、これらがグループの収益の柱となっています。各部門は、材料調達から製造、販売までを一貫して行い、グループ会社との連携を通じて効率的な事業運営を図っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループ(当社、及び当社の関係会社)は、当社、子会社2社、及び関連会社1社並びにその他の関係会社1社で構成されており、その主な事業は、みがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線の製造並びに販売業、みがき棒鋼の精密機械加工並びに販売業であります。当社グループの事業内容、及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、セグメント情報を記載していないため、事業部門別に記載しております。(1)みがき棒鋼部門当社、及び子会社である大阪ミガキ㈱は、材料をその他の関係会社である日本製鉄㈱を主とする鉄鋼メーカー数社から商社等を経由して調達しており、みがき棒鋼を製造・販売しております。また、そのうち一部については、当社加工部でセンタレス・旋盤・寸法切等の精密機械加工とその販売を行っております。子会社の大同磨鋼材工業㈱は、主に、当社から購入したみがき棒鋼の切断等の加工とその販売を行っております。(2)冷間圧造用鋼線部門当社は、材料を日本製鉄㈱を主とする鉄鋼メーカー数社から商社等を経由して調達しており、冷間圧造用鋼線を製造・販売しております。当社は、大同磨鋼材工業㈱に対して一部建物を賃貸しております。(注)センタレス加工:研削砥石(センタレスグラインダ)で表面研削を行い、きず、脱炭等を除去し表面品質を向上させる加工。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 鋼材値上げ時の販売価格転嫁が十分でない場合、利益率が低下する可能性があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 みがき棒鋼、冷間圧造用鋼線の製造には特定の生産設備が必要であると推測される |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 維持投資 |
会社が挙げる主要リスク:自動車の生産動向に業績が影響を受ける / 鋼材価格の大幅な変動 / 製造コスト変動にかかるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
サンユウ(5697)の事業内容(鉄鋼二次問屋)において、特筆すべきブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する情報は確認できませんでした。一般的な鉄鋼二次問屋としての事業展開です。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
鉄鋼二次問屋という業態上、顧客は特定のサプライヤーに依存する度合いは限定的です。しかし、長年の取引関係や特定の加工・供給能力により、一部の顧客にとっては乗り換えコストがわずかに存在する可能性があります。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
サンユウの事業モデルは、鉄鋼製品の流通・加工であり、ユーザー数が増えることでサービス価値が向上するネットワーク効果は期待できません。直接的な顧客との関係性が中心となります。
コスト優位★★☆☆☆
鉄鋼二次問屋として、大量仕入れや効率的な物流網の構築により、一定のコスト競争力を維持していると考えられます。しかし、業界全体で価格競争が生じやすく、構造的なコスト優位性は限定的です。
規模の経済★★★☆☆
鉄鋼二次問屋業界において、サンユウは一定の規模を持つプレーヤーであり、仕入れや物流における効率性を追求しています。業界内での地位を維持することで、規模の経済による恩恵を受けている可能性があります。
- 品質管理体制サンユウグループは、製品の品質を重視し、国際的な品質マネジメントシステム規格であるISO9001:2015の認証を取得しています。これにより、製造から検査に至るまでの品質管理・品質保証体制が整備されており、高品質な製品を安定的に供給できる強みがあります。顧客からの信頼獲得に繋がります。
- 関西以西の販売拠点サンユウグループは、主に日本の関西以西の地域を主要な販売拠点としています。この地域に根差した営業活動を通じて、顧客との密接な関係を築き、地域市場における一定のプレゼンスを確立している可能性があります。競合他社との差別化要因となり得ます。
- グループ内の連携による効率化グループ会社である大阪ミガキや大同磨鋼材工業との連携により、材料調達からみがき棒鋼の製造、さらにその後の切断等の加工までを一貫して行える体制を構築しています。これにより、生産効率の向上やコスト削減、顧客ニーズへの柔軟な対応が可能となり、競争優位に繋がる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境、及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、創立以来、当社製品のみがき棒鋼・冷間圧造用鋼線についてお客様のあらゆるニーズに応えられるメーカーを目指して、「誠実」をモットーに技術力を高め、生産設備、及び販売・物流体制を充実してまいりました。これからも当社グループは、取引先はもちろんのこと株主をはじめとするあらゆるステークホルダーを尊重する方針のもと、事業展開を行う所存であります。(a)取引先に対しましては、「クオリティー ファーストの追求」を品質方針に掲げ、全社をあげて品質向上に取り組み、豊富な在庫量と即納体制で多様化するニーズに対応できる製・販体制の構築を目指してまいります。(b)株主に対しましては、高い成長力、高い収益力、活力あふれる企業を目指すことにより、競争力のある企業体質の確立と適切な利益配当を通じ、株主の信頼と期待に応えられるよう努めてまいります。(c)当社グループで働く従業員に対しましては、グループの連携を強化し経営資源を有効に活用することにより収益の最大化を図り、従業員へ福利厚生面での還元を行うとともに、働くことを通して自己実現と社会への貢献ができるような会社であり続けるよう努めてまいります。(d)地域住民の方々に対しましては、企業の社会的責任(CSR)をこれまで以上に果たしながら、ISO9001:2015、ISO14001:2015に基づく企業経営を行い、内部統制及びコンプライアンス体制を強化し、リスク管理の徹底を図ることにより、社会と共生し信頼される企業を目指してまいります。(2)経営戦略等当社グループは、企業の社会的責任(CSR)をこれまで以上に果たしながら、価格競争激化や景況感に陰りが生じる局面においても、耐え得る競争力のある企業体質の確立に努めてまいります。その施策は次のとおりです。① 販売数量のシェアアップみがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線両分野での拡販、及び製品の高付加価値化を推し進めることに加え、製品の三次加工分野への積極的展開を図り、また、必要に応じ同業他社との技術提携、及び販売、製造の協力により業容の拡大を目指してまいります。② 継続的設備投資の実施当社グループは、毎期、継続して効果的な設備投資を実施しております。当期の設備投資額は564,120千円であります。なお、次期の設備投資の総額は670,000千円を予定しております。今後とも、生産性、及び品質の向上を更に推し進めてまいります。③ 社会的責任(CSR)の強化ISO9001:2015、ISO14001:2015に基づく企業経営をはじめ、内部統制体制の整備と徹底、コンプライアンス体制の強化、リスク管理の徹底を図り、社会と共生し信頼される企業を目指してまいります。④ 連結経営の強化グループの連携強化については、経営資源を有効に活用するとともに、営業面ではグループ会社が共同し、新規需要家を開拓するなど、最大限の利益を追求することに努めてまいります。⑤ 海外戦略の取り組み当社グループの主要需要家である自動車メーカーは、海外生産シフトを加速しており、当社グループとしては、中国及びタイ国に設立された日本製鉄㈱を主体とする合弁会社への参加を通じて、海外における現地日系自動車部品メーカーの多様で高度なニーズにも対応してまいります。 (3)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題わが国経済の今後の見通しにつきましては、ウクライナや中東情勢、更なる労務費・諸物価の上昇等の懸念があり、楽観視できない状況が継続している中で、足元の米国トランプ政権の関税政策による自動車等の国際的なサプライチェーンに及ぼす影響、及び世界経済へのマイナス影響が憂慮される状況と認識しています。当業界につきましても、主要需要分野である自動車・建産機業界においても上記の関税政策による影響を免れることが出来ない極めて厳しい状況にあると認識し、今後の動向を慎重に見極めていくことと、変化への備えが何よりも重要であると考えております。このような経営環境下、当社グループにおきましては、保有する生産設備の効率的且つ最適な稼働を図るなどグループ間・事業所間の連携をこれまでにも増して一層強化することにより、グループ内経営資源を有効に活用する等の施策により、連結収益の最大化を追求する所存であります。また、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることが、当社グループ経営上の重要課題であると位置付けており、その徹底を図るため、内部統制・監査室を中心に内部統制についてより一層の整備に取り組んでまいります。また、全ての法令・社内規程の遵守や企業人・社会人として求められる価値観や倫理観に基づく行動を徹底するため、今後とも全社ベースでのコンプライアンス意識の徹底を図るとともに、内部監査機能の充実、社内管理体制の強化に取り組んでまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、顧客指向の立場で収益性の高い事業展開を目指し、また、株主への安定的な利益配当を基本方針としております。そのため、売上高経常利益率、自己資本比率といった収益性・安全性に関する経営指標を重視した事業運営に留意しております。 2024年度目標 2025年度目標売上高経常利益率(ROS)1.7% 2.5%自己資本比率49.2% 52.6%
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境、及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、創立以来、当社製品のみがき棒鋼・冷間圧造用鋼線についてお客様のあらゆるニーズに応えられるメーカーを目指して、「誠実」をモットーに技術力を高め、生産設備、及び販売・物流体制を充実してまいりました。これからも当社グループは、取引先はもちろんのこと株主をはじめとするあらゆるステークホルダーを尊重する方針のもと、事業展開を行う所存であります。(a)取引先に対しましては、「クオリティー ファーストの追求」を品質方針に掲げ、全社をあげて品質向上に取り組み、豊富な在庫量と即納体制で多様化するニーズに対応できる製・販体制の構築を目指してまいります。(b)株主に対しましては、高い成長力、高い収益力、活力あふれる企業を目指すことにより、競争力のある企業体質の確立と適切な利益配当を通じ、株主の信頼と期待に応えられるよう努めてまいります。(c)当社グループで働く従業員に対しましては、グループの連携を強化し経営資源を有効に活用することにより収益の最大化を図り、従業員へ福利厚生面での還元を行うとともに、働くことを通して自己実現と社会への貢献ができるような会社であり続けるよう努めてまいります。(d)地域住民の方々に対しましては、企業の社会的責任(CSR)をこれまで以上に果たしながら、ISO9001:2015、ISO14001:2015に基づく企業経営を行い、内部統制及びコンプライアンス体制を強化し、リスク管理の徹底を図ることにより、社会と共生し信頼される企業を目指してまいります。(2)経営戦略等当社グループは、企業の社会的責任(CSR)をこれまで以上に果たしながら、価格競争激化や景況感に陰りが生じる局面においても、耐え得る競争力のある企業体質の確立に努めてまいります。その施策は次のとおりです。① 販売数量のシェアアップみがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線両分野での拡販、及び製品の高付加価値化を推し進めることに加え、製品の三次加工分野への積極的展開を図り、また、必要に応じ同業他社との技術提携、及び販売、製造の協力により業容の拡大を目指してまいります。② 継続的設備投資の実施当社グループは、毎期、継続して効果的な設備投資を実施しております。当期の設備投資額は564,120千円であります。なお、次期の設備投資の総額は670,000千円を予定しております。今後とも、生産性、及び品質の向上を更に推し進めてまいります。③ 社会的責任(CSR)の強化ISO9001:2015、ISO14001:2015に基づく企業経営をはじめ、内部統制体制の整備と徹底、コンプライアンス体制の強化、リスク管理の徹底を図り、社会と共生し信頼される企業を目指してまいります。④ 連結経営の強化グループの連携強化については、経営資源を有効に活用するとともに、営業面ではグループ会社が共同し、新規需要家を開拓するなど、最大限の利益を追求することに努めてまいります。⑤ 海外戦略の取り組み当社グループの主要需要家である自動車メーカーは、海外生産シフトを加速しており、当社グループとしては、中国及びタイ国に設立された日本製鉄㈱を主体とする合弁会社への参加を通じて、海外における現地日系自動車部品メーカーの多様で高度なニーズにも対応してまいります。 (3)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題わが国経済の今後の見通しにつきましては、ウクライナや中東情勢、更なる労務費・諸物価の上昇等の懸念があり、楽観視できない状況が継続している中で、足元の米国トランプ政権の関税政策による自動車等の国際的なサプライチェーンに及ぼす影響、及び世界経済へのマイナス影響が憂慮される状況と認識しています。当業界につきましても、主要需要分野である自動車・建産機業界においても上記の関税政策による影響を免れることが出来ない極めて厳しい状況にあると認識し、今後の動向を慎重に見極めていくことと、変化への備えが何よりも重要であると考えております。このような経営環境下、当社グループにおきましては、保有する生産設備の効率的且つ最適な稼働を図るなどグループ間・事業所間の連携をこれまでにも増して一層強化することにより、グループ内経営資源を有効に活用する等の施策により、連結収益の最大化を追求する所存であります。また、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることが、当社グループ経営上の重要課題であると位置付けており、その徹底を図るため、内部統制・監査室を中心に内部統制についてより一層の整備に取り組んでまいります。また、全ての法令・社内規程の遵守や企業人・社会人として求められる価値観や倫理観に基づく行動を徹底するため、今後とも全社ベースでのコンプライアンス意識の徹底を図るとともに、内部監査機能の充実、社内管理体制の強化に取り組んでまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、顧客指向の立場で収益性の高い事業展開を目指し、また、株主への安定的な利益配当を基本方針としております。そのため、売上高経常利益率、自己資本比率といった収益性・安全性に関する経営指標を重視した事業運営に留意しております。 2024年度目標 2025年度目標売上高経常利益率(ROS)1.7% 2.5%自己資本比率49.2% 52.6%
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況前連結会計年度末に比べ、流動資産は370,935千円減少し13,797,018千円、固定資産は135,982千円増加し5,499,414千円、資産合計は234,952千円減少し19,296,433千円となりました。また、流動負債は505,876千円減少し8,168,735千円、固定負債は69,464千円減少し580,973千円、負債合計は575,340千円減少し8,749,709千円となりました。純資産は前連結会計年度末に比べ340,387千円増加し10,546,724千円となりました。 ②経営成績の状況当連結会計年度の売上高は24,444,766千円(前期比1.8%増)、売上総利益は3,247,961千円(前期比6.5%増)となりました。営業利益は668,622千円(前期比12.2%増)、経常利益は725,518千円(前期比11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は450,913千円(前期比16.6%増)となりました。 セグメント情報を記載していないため、事業部門別の経営成績を示すと次のとおりであります。まず、みがき棒鋼部門におきましては、売上高は15,552,986千円(前期比2.2%増)となりました。 次に、冷間圧造用鋼線部門におきましては、売上高は8,891,780千円(前期比1.1%増)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,129,061千円となり、前連結会計年度末に比べ210,974千円増加いたしました。 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は1,417,700千円(前連結会計年度比384,180千円)となりました。これは主に、仕入債務の減少270,650千円、法人税等の支払額164,950千円等で資金が減少した一方、税金等調整前当期純利益725,064千円の計上、売上債権の減少511,605千円、及び減価償却費449,116千円等により資金が増加したためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は522,014千円(前連結会計年度比186,838千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が489,792千円、無形固定資産の取得による支出が30,182千円等が発生したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は684,711千円(前連結会計年度比285,526千円)となりました。これは主に、短期借入金の純減額350,000千円、長期借入金の返済による支出158,204千円、配当金の支払額114,345千円等が発生したことによるものです。 ④生産、受注及び販売の実績当社グループは、みがき棒鋼及び冷間圧造用鋼線事業の単一セグメントでありますので、セグメント情報に代えて事業部門別情報を記載いたします。 a.生産実績当連結会計年度の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年比(%)みがき棒鋼及び冷間圧造用鋼線事業 みがき棒鋼部門9,981,930△0.0冷間圧造用鋼線部門8,226,2150.1合 計(千円)18,208,1460.0(注)金額は製造原価により表示しております。b.商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年比(%)みがき棒鋼及び冷間圧造用鋼線事業 みがき棒鋼部門3,119,2455.2冷間圧造用鋼線部門1,957△4.8合 計(千円)3,121,2035.1(注)金額は仕入金額により表示しております。c.受注状況当連結会計年度の受注状況を示すと、次のとおりであります。事業部門の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(千円)前年比(%)受注残高(千円)前年比(%)みがき棒鋼及び冷間圧造用鋼線事業 冷間圧造用鋼線部門8,884,1160.7165,592△3.3合 計8,884,1160.7165,592△3.3(注)1.みがき棒鋼部門は、見込み生産をしておりますので記載しておりません。2.金額は、販売金額によっております。 d.販売実績当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門の名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年比(%)みがき棒鋼及び冷間圧造用鋼線事業 みがき棒鋼部門15,552,9862.2冷間圧造用鋼線部門8,891,7801.1合 計(千円)24,444,7661.8(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績、及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)日鉄物産株式会社2,602,76210.82,847,18911.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態の分析)a.流動資産当連結会計年度末における流動資産の残高は13,797,018千円となり、前連結会計年度末比370,935千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が210,974千円、売掛金が71,063千円、商品及び製品が141,429千円それぞれ増加いたしましたが、受取手形が296,572千円、電子記録債権が286,096千円、原材料及び貯蔵品が181,530千円それぞれ減少したことによるものであります。b.固定資産当連結会計年度末における固定資産の残高は5,499,414千円となり、前連結会計年度末比135,982千円増加いたしました。これは主に、建物及び構築物が49,779千円、機械装置及び運搬具が32,566千円それぞれ減少いたしましたが、建設仮勘定が187,472千円、繰延税金資産が38,843千円それぞれ増加したことによるものであります。なお、当連結会計年度における設備投資の総額は564,120千円であり、また、減価償却実施額は449,116千円であります。c.流動負債当連結会計年度末における流動負債の残高は8,168,735千円となり、前連結会計年度末比505,876千円減少いたしました。これは主に、電子記録債務が3,923,225千円、未払法人税等が71,791千円それぞれ増加いたしましたが、支払手形及び買掛金が4,197,348千円、短期借入金が350,000千円それぞれ減少したことによるものであります。d.固定負債当連結会計年度末における固定負債の残高は580,973千円となり、前連結会計年度末比69,464千円減少いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が29,554千円、長期預り金が15,011千円それぞれ増加いたしましたが、長期借入金が118,216千円減少したことによるものであります。なお、有利子負債の残高は総額で1,904,379千円となり、前連結会計年度末比500,971千円減少いたしました。e.純資産当連結会計年度末における純資産の残高は10,546,724千円となり、前連結会計年度末比340,387千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が336,069千円増加したことによるものであります。 (経営成績の分析)当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要に支えられ、緩やかに回復しましたが、ウクライナ情勢の長期化やパレスチナ紛争による中東の緊張化と円安に起因する資源・エネルギー価格や諸資材物価の高騰などにより厳しい状況が続きました。わが国のみがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線(当業界)の主要需要分野である自動車業界におきましては、中国での競合激化・東南アジアの販売不調に加え、認証不正問題により生産活動の低迷が続きました。また、建産機業界におきましても低調な水準で推移しました。その結果、2024年暦年における当業界の生産量は1,444千トンと前年に比し112千トン減少いたしました(前年比7.2%減)。このような経営環境下、当社グループは全社を挙げて販売数量の確保、コスト削減、及び生産性の向上を推し進めるとともに、鋼材価格・労務費・物流コスト等の上昇を吸収すべく製品販売価格の改定や加工賃の是正、製品歩留りの改善、エネルギー原単位の削減等に努め、収益の確保に取り組みました。これらの結果、販売数量は前年度に対して5%減少いたしましたが、鋼材値上げと加工賃値上げによる製品販売価格の改定の結果、売上高は24,444,766千円(同1.8%増)と増収となりました。損益につきましても、販売数量の低迷、鋼材価格の上昇、及び人財確保に向けた賃金アップ等による影響があったものの、製品販売価格の改定、加工賃の是正、及びエネルギー原単位の削減等の努力に加え、在庫評価益もあり営業利益は668,622千円(同12.2%増)、経常利益は725,518千円(同11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は450,913千円(同16.6%増)と増益となりました。 (経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当連結会計年度における収益、財務体質の各目標とそれに対する実績は次のとおりです。 2024年度(実績) 2024年度(目標)売上高経常利益率(ROS)3.0% 1.7%自己資本比率51.1% 49.2% 当社グループは、主要需要家である自動車業界の生産活動の低迷が続いたことや、建産機業界の需要低迷が継続したことから、販売数量は前期比で減少し、また、人財確保に向けた賃金アップ等によるコストの増加があったものの、鋼材値上げに伴う製品販売価格の改定、加工賃の是正や製品歩留まりの改善等に加え、在庫評価益もあり、売上高経常利益率は目標を上回りました。なお、自己資本比率につきましても、仕入債務や借入金などが減少したことから、自己資本比率は目標を上回りました。株主還元につきましては、剰余金の配当は「連結配当性向年間30%」を目標としております。2024年度の連結配当性向は29.5%と目標をほぼ達成いたしました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの分析「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 b.キャッシュ・フロー指標のトレンド 第76期第77期第78期第79期 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)47.647.348.251.1時価ベースの自己資本比率(%)20.820.717.515.6キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)9.33.92.31.3インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)42.9121.4185.2149.7自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は、期末株価終値(もしくは最終気配値)×期末発行済株式数(自己株式数を除く。)により算出しております。3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しております。4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。c.資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金、及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金、及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,904,379千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,129,061千円となっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金、賞与引当金等の各引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断、減損の兆候の判定等について、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる可能性があります。
事業リスク
- 自動車生産動向への依存サンユウグループの主要な顧客は自動車関連業界であり、みがき棒鋼や冷間圧造用鋼線の需要は自動車の生産動向に大きく左右されます。米国関税政策や自動車メーカーの海外生産移管、部品・鋼材の海外調達増加などにより、将来的に需要が縮小するリスクがあります。海外経済や為替の変動も業績に影響を及ぼす可能性があります。
- 鋼材価格の大幅な変動製品の原材料である鋼材の価格が大きく変動すると、サンユウグループの売上原価に大きな影響を与えます。鋼材価格が上昇した際に、その分の販売価格への転嫁が十分にできない場合や、鋼材価格が下落した際に、高い簿価の在庫を抱えている場合、いずれも利益率が低下し、業績が悪化する可能性があります。
- 製造コストの変動エネルギーコスト(電力料金など)の高騰や、それに伴う副資材コストの上昇、賃上げによる労務費の増加、物流費を含む外注コストの上昇は、サンユウグループの製造コストを押し上げ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これらのコスト増を製品価格に転嫁できない場合、利益が圧迫されるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績、及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)業績が自動車の生産動向に影響を受けること当社グループは、みがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線の製造・販売を主たる事業としておりますが、その主たる需要家は自動車関連業界であります。米国関税政策等による足下の需要の変動に加えて、自動車関連業界各社の海外生産移管の強化や国内外拠点での部品・鋼材の海外調達の増加などの基調に変化はないと考えており、将来的には当該業界における当社グループ製品の需要縮小が懸念されるところであります。また、今後、海外経済や為替の動向の激変により自動車業界の活動水準や調達方針に大きな変動が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、車体メーカー向けの販売と部品ベンダー向けの紐付き需要を的確に補足するように販売力を強化するとともに、必要に応じて海外拠点の構築を検討していきます。(2)鋼材価格の大幅な変動鉄鋼原料価格の大幅な変動は、鉄鋼メーカーの鋼材価格に反映され、当社グループの売上原価に大きな影響を与えます。鋼材値上げ時において原価上昇分の顧客に対する販売価格転嫁が十分でない場合、また、鋼材値下げ時において在庫簿価の高い製品・材料の払出しが続く場合はいずれも利益率が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、原価上昇分の販売価格転嫁をご理解頂けるよう顧客に対するきめ細かな営業活動に注力いたします。(3)製造コスト変動にかかるリスクエネルギーコストの高騰により、今後、更に電力料金等のエネルギーコストの上昇やそれを起点とする副資材コストの上昇、賃上げによる労務費、及び物流を含む外注コストが上昇する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、JK活動等による更なるコスト削減策の実施やグループ内での最適化生産等を通じてコスト削減を図るとともに、加工賃改定に努めてまいります。(4)競合等の影響について当社グループは、主として関西以西を販売拠点としており、同エリアのみがき棒鋼、及び冷間圧造用鋼線の競合先は17社あります。景気の後退局面において競合関係が激化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、協力会社との情報交換を密にし新規取引先や新規案件の開拓に注力するとともに、M&A等によるシェア確保に努めてまいります。(5)退職給付費用について当社グループの退職給付債務は、期末自己都合要支給額、及び年金資産の時価等に基づいて算出されますが、年金資産の運用利回りの悪化は退職給付費用の増大に繁がり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、年金資産の運用利回り悪化の影響を軽減するため、よりリスクの低いリスク・コントロール型バランスファンドで運用しております。(6)人材の確保及び育成について当社グループは、優れた人材の採用、及び育成を最重要課題の一つとして認識し、能力向上のための教育の実施、及び外部研修支援制度の拡充を図るとともに、能力主義を基本とした人事考課を実施しております。しかしながら、これらの施策がうまく機能せず、当社グループの求める人材の確保・育成が計画通り行えない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、外部講師による社内講習会や積極的な外部研修を実施するとともに、当社グループが求める必要な人材の確保に努めてまいります。(7)製品品質について当社グループは、製品の品質を重視しており、ISO9001:2015の認証取得など品質管理・品質保証体制を整備しております。しかしながら、当社グループの生産した製品に起因する損害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、製造・検査等による作業マニュアルの整備、及び適切な運用により、製品トラブルの発生リスクを低減させ、また、製造物賠償責任保険を付与し損害の低減を図っております。(8)地震等自然災害について当社グループは、製造設備の停止による事業活動のマイナス要因を最小限にとどめるため、全ての生産設備において定期的な設備点検を行っております。しかしながら、関西以西を震源地とする大地震が発生した場合には、人的被害や製造設備の倒壊等に伴う生産活動の中断により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、災害発生後すみやかに緊急対策本部の設置・運用できる体制を構築し、また、年1回避難訓練等を実施しております。また、各耐震補強工事を実施し設備の損害リスクの低減を図っております。(9)固定資産の減損会計について当社グループが保有している固定資産について、営業損益が継続してマイナスになるなど、減損の兆候があると判断された場合には、将来の回収可能性を見積り、減損損失の認識の要否を判断し、資産グループから生じる将来キャッシュ・フロー総額が固定資産の帳簿価額を下回っている場合には、固定資産の減損損失が発生し連結経営成績に影響を及ぼす可能性があります。