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雨風太陽(5616)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 産直アプリ運営
    全国の生産者と消費者を直接つなぐ「ポケットマルシェ」アプリが主力事業です。消費者は新鮮な食材を生産者から直接購入でき、生産者は自由に価格設定し、規格外品も販売できます。この取引から得られる販売手数料が主な収益源です。2025年12月末時点で約9,000人の生産者と約90万人のユーザーが登録しており、安定した収益基盤となっています。
  • 多角的なサービス展開
    ポケットマルシェで築いた生産者と消費者のネットワークを活用し、サブスクリプションサービス、食材付き情報誌「食べる通信」の運営、ふるさと納税プラットフォーム「ポケマルふるさと納税」も提供しています。これにより、手数料収入だけでなく、定期購入代金やコミッションフィー、自治体からの手数料など、多様な収益源を確保しています。
  • 地域活性化事業
    地方自治体からの委託事業である自治体支援サービスや、子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」も展開しています。これらの事業は、都市と地方の交流を促進し、地域を持続可能にすることを目指しており、事業の社会的意義と収益性を両立させています。旅行事業や自治体からの委託費も収益に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 個人向けサービス
    このセグメントは、主に一般消費者向けの食品事業と旅行事業で構成されています。主力は産直アプリ「ポケットマルシェ」で、生産者と消費者を直接つなぎ、販売手数料を得ています。その他、定期購入のサブスクリプションサービスや食材付き情報誌「食べる通信」の運営、ふるさと納税プラットフォームも含まれます。売上高は7億2,623万7千円、営業利益は1億7,087万6千円と、会社の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • 法人向けサービス
    このセグメントは、主に自治体向けの支援サービスを提供しています。地方自治体からの委託事業が中心で、地域活性化や生産者支援を目的としたサービスを展開しています。売上高は3億169万2千円、営業利益は4,833万円であり、個人向けサービスに次ぐ規模で会社の収益に貢献しています。
  • 食品・旅行・自治体事業の運営
    会社全体としては、食品事業(ポケットマルシェ、サブスク、食べる通信、ふるさと納税)、旅行事業(ポケマルおやこ地方留学)、自治体事業(自治体支援サービス)の3つの事業を運営しています。これらの事業は相互に連携し、生産者と消費者のネットワークを最大限に活用することで、都市と地方を「かきまぜる」というミッションの実現を目指しています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PersonalServiceReportableSegment 事業 7 2 23.5%
CorporateServiceReportableSegment 事業 3 0 16.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,778 文字
3 【事業の内容】(1) ミッション現在の日本において、都市と地方、生産者と消費者は分断され、本来支え合っているはずのお互いの顔が見えなくなっていると考えています。私たちの使命は、都市と地方をかきまぜ、場所と場所、人と人とをつなげて、境目をなくすこと。分断を乗り越えていくためのサービスを提供するのが当社です。私たちは、全国の生産者を媒介に、都市と地方をつなぐことで地域を持続可能にし、将来にわたって活力ある日本社会を残したいと願う会社です。当社のミッションは、「都市と地方をかきまぜる」ことであり、ミッション実現のために提供するサービスは、顔の見える生産者とコミュニケーションを取りながら食材を直接購入できる産直アプリ「ポケットマルシェ」、地方に長期滞在し生産者の下で自然体験をする子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」、ふるさと納税の仕組みを用い地方へ分散納税しながら生産者から返礼品が直接届く「ポケマルふるさと納税」などです。なお、当社は、生産と消費を直接繋ぎ取引された「『顔の見える取引』にかかる流通総額」、「生産者と消費者のコミュニケーション数」、「都市と地方を往来して過ごした日数」をインパクト指標(金銭的なリターンと並行して、事業活動から生まれる社会的なインパクトを測定する指標。「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳述。)として設定し、ミッションの実現を目指しております。 (2) 当社概要当社は、「個人向けサービス」及び「法人向けサービス」の2つのセグメントで、主に食品事業、旅行事業、自治体事業の3つの事業運営を行っております。代表取締役社長の高橋は、2013年、NPO法人東北開墾を立ち上げ、食材付き情報誌「東北食べる通信」を創刊し、2014年にはグッドデザイン金賞を受賞するなど、生産現場の裏側を直接消費者に届ける仕組みに手応えを感じ、一般社団法人日本食べる通信リーグを創設し、「食べる通信」のモデルを日本全国へ展開しました。なお、2020年にNPO法人東北開墾より東北食べる通信事業、一般社団法人日本食べる通信リーグより日本食べる通信リーグ事業の事業譲受を行っており、2025年6月に東北食べる通信事業を第三者に譲渡しております。「食べる通信」での成功体験を踏まえ、当社を設立し、2016年からは、生産者から直接購入できる産直アプリ「ポケットマルシェ」の運営を行ってまいりました。「ポケットマルシェ」は、生産者と消費者が直接コミュニケーションできる顔の見える産直ECプラットフォームです。一次産品の出品専用に設計されているため生産者による出品が容易であり、野菜・果物・魚介類を中心としながら、多数の生産者が多様な食材を出品しています。都市圏在住者を中心とする消費者は、バラエティ豊かな四季折々の食材を産地から直接購入でき、直接生産者とコミュニケーションが取れる機能により、顔の見える生産者と継続的な取引が可能です。この生産者と消費者を繋げる仕組みによって、2025年12月末時点で生産者と消費者の間で累計1,274万回以上のやり取りが発生しており、安定した売上成長と収益の基盤となっています。また、そこで築いた生産者と消費者のネットワークを活用することで、自治体からの委託事業を中心とした自治体支援サービス、地方に長期滞在し生産者の下で自然体験をする「ポケマルおやこ地方留学」を展開しております。当社の収益は、「ポケットマルシェ」における商品代金に応じた手数料収入に加え、当社が販売主体であるサブスクリプションサービスの売上、「日本食べる通信リーグ」に加盟する「食べる通信」の発行主体からのコミッションフィー、ふるさと納税における自治体・生産者からの手数料収入、自治体向け支援サービスの委託費、「ポケマルおやこ地方留学」の売上等から構成されています。 (3) サービス概要当社では、顔の見える生産者から直接食材を購入することのできるサービスとして、産直アプリ「ポケットマルシェ」を筆頭に、定期的に旬の食材が届くサブスクリプションサービス、食材付き情報誌「食べる通信」プラットフォームの運営、ふるさと納税プラットフォーム「ポケマルふるさと納税」を提供しています。また、そうしたサービスで築いた基盤を活用して、自治体支援サービスや都市と地方の間の人流を生み出す子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」を展開しています。これらのサービス群は、生産者と消費者が個人として直接繋がることができる点で中間業者を介在するこれまでの流通体系とは異なっており、双方のコミュニケーションが高い継続率でつながると同時に、当社の運用コストを抑えることに寄与しています。当社は、「個人向けサービス」及び「法人向けサービス」の2つのセグメントで、主に食品事業、旅行事業、自治体事業の3つの事業運営を行っております。なお、当事業年度より報告セグメントの区分方法を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。 ・個人向けサービスセグメント①食品事業(a) 産直アプリ「ポケットマルシェ」全国の農家・漁師から、直接やりとりをしながら旬の食べ物を買うことができるプラットフォームとして、2016年9月よりサービスを提供しています。生産者からは「自由な値付けで、規格外も1個から販売ができる」「全作業がスマホで完結できる」ところに魅力を感じていただき、2025年12月末時点で全国各地の約9,000人の生産者が登録しています。また、新鮮で安心安全な食材を生産者から直接購入できる点を評価いただき、2025年12月末時点で約90万人のユーザーが登録しています。当社は、取引に対する販売手数料によって収益を得ております。 (特徴1) 全国各地の多様な食材が揃う2025年12月末時点で、全国各地の生産者約9,000人が登録しており、約14,000品の商品が並んでいます。四季折々の最旬の食材が並んでおり、その他のプラットフォームでは入手が難しい希少品種や、大手流通では販売することができない規格外商品も出品されています。また、当社で出品審査を行っており、プラットフォームの安全安心も担保しています。 (特徴2) 直接コミュニケーションができる[メッセージ機能]生産者と消費者がクローズドで1対1のコミュニケーションを取れる機能です。注文の前後に、個別の要望を伝えたり、食材の調理方法や保存方法を生産者に直接質問することも可能であり、相互のコミュニケーションを促進しています。また、生産者からの発送連絡や問い合わせについても、メッセージ機能を使用して行われます。[コミュニティ機能]生産者は、専用のコミュニティウォールを持っており、購入者は、ごちそうさまを伝える、 食べ方を聞く、などの会話ができます。こちらは、サービス開始から、購入者の約3人に1人(2020-2023年平均)がコミュニティへの投稿を行っております。(b) サブスクリプションサービス全国各地の生産者とのネットワークを利用して、さまざまなテーマを設定し、基本的には毎月食材が届くサブスクリプション型のサービスを展開しています。具体的には「お試し 王道フルーツ定期便」「桃の最旬リレー定期便」「トマト好きさんの定期便」といった定期便を提供しており、顧客の定期購入代金が売上となります。 (c) 食材付き情報誌「食べる通信」生産者を綿密に取材し、食べ物を作っている人のストーリーと、その人が生産した食材が一緒に届く食材付き情報誌「食べる通信」の発行主体が加盟する「日本食べる通信リーグ」を運営しています。発行人を各地で募り地域ごとに独自性を持った食べる通信が全国15地域(2025年12月末時点)にて発刊されており、「日本食べる通信リーグ」に加盟する「食べる通信」の発行主体からのコミッションフィーを得ています。 (d) ふるさと納税プラットフォーム「ポケマルふるさと納税」契約自治体の域内で生産されたポケマル出品物の「全生産者の全商品」が自動的に返礼品となり、ポケマルでのいつもの買い物がふるさと納税になるサービスです(特許取得済)。利用にかかる手数料として自治体からの手数料収入、取引に対する生産者からの販売手数料によって収益を得ています。 ②旅行事業(e) 子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」全国に広がる生産者ネットワークを活用し、農業体験や漁業体験を中心とした自然体験を提供し、日本のあらゆる地方を観光資源化するサービスです。ターゲットに合わせた体験プログラムの開発を行い、自社サービスとして子ども向けの「ポケマルおやこ地方留学」を企画運営しております。「ポケマルおやこ地方留学」は、生産地のもとへ親子で訪問して、親はワーケーションをしながら、子どもは生産者のもとで自然に触れ、命の大切さを学ぶ地方留学プログラムであり、参加者から収益を得ております。2025年夏季は全国7地域(北海道(厚真)、北海道(函館・道南)、青森・岩手、岩手、和歌山、瀬戸内、長崎)で開催し、これまでに全国15箇所で514家族が地方で滞在しました。 (f) 宿泊予約サイト「STAY JAPAN」2025年4月に宿泊予約サイト「STAY JAPAN」を事業譲受けしております。「STAY JAPAN」は、民泊、農泊や古民家泊など、地域の暮らしや文化に根差した「持続可能な観光」を発信する宿泊予約サイトで、その地域ならではの個性的な宿泊施設を約1,000件掲載し、ユニークな宿泊体験を提供しております。宿泊施設が宿泊客への宿泊等サービスを提供するよう手配することによって手数料収入を得ています。③その他の個人向けサービス(g) 結婚相談所「ちほ婚!」2024年10月に結婚相談所「ちほ婚!」を開設しており、当社が持つ全国約9,000名の「ポケットマルシェ」登録生産者やその繋がりで獲得した地方在住の会員や、Webメディアを通じて「地方婚」の魅力を発信することで獲得した都市在住の会員に対して、結婚相談所連盟であるIBJが有する婚活会員約9万名とのマッチングの機会を提供しております。これにより、会員に結婚相談カウンセリング、お見合いセッティング、交際管理等の結婚相手紹介サービスを提供することで収益を得ております。 ・法人向けサービスセグメント④自治体事業(h) 自治体支援サービス中央省庁や地方自治体が持つ予算を用いた委託事業において、食領域では「ポケットマルシェ」上で特定商品の送料無料施策や地域プロモーション等を実施しています。その他にも、関係人口領域における「ふるさと住民登録制度」の創設を受けたふるさと住民登録促進、二地域居住推進や、旅行領域における「おやこ地方留学」や「STAY JAPAN」を活かした海業や農泊に関連するサービス提供を実施しており、自治体からの委託費が売上となります。 (i) 法人向け食材販売企業の顧客向けプレゼントキャンペーンや福利厚生サービス、飲食店に食材を提供するなど、他企業との連携にて一定量の食材をまとめて販売することで、食材費や企画費として収益を得ております。 ⑤その他の法人向けサービス(j) インパクト共創に関するサービス社会的価値を創出するためのインパクト共創に関連する活動として、代表取締役社長の高橋による講演・執筆や、一般社団法人の運営サポートを行っており、これによる手数料収入等の収益を得ております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
生産者と消費者の直接コミュニケーションによる継続的な取引が可能であり、ネットワーク効果が期待できるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
生産者と消費者の間で累計1,274万回以上のやり取りが発生しており、強固なネットワークを構築している。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:インターネット関連市場の発展阻害 / システムトラブルによるサービス停止 / 情報セキュリティ侵害による顧客情報漏洩
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

提供された情報からは、雨風太陽が特定のブランド力、特許、規制ライセンス、または独占的IPを有していることを示す具体的な証拠は見当たりません。情報通信業という業種自体は無形資産と関連が深いですが、個別の企業としての強固な無形資産の存在は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

情報通信サービスを提供する企業として、一定の顧客基盤が存在する可能性はありますが、顧客がサービスを乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストに関する具体的な情報は提供されていません。現時点では、乗り換え障壁が非常に高いとは言えない状況です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

雨風太陽の事業内容やサービスに関して、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果を生み出す構造は、提供された情報からは確認できません。プラットフォーム型ビジネスのような特徴は見られません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

情報通信業において、雨風太陽が構造的に競合他社よりも低コストでサービスを提供できるような優位性を示す具体的な証拠はありません。規模の経済や独自の技術によるコスト削減の可能性はありますが、現時点では不明です。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

雨風太陽が属する情報通信業界において、最適な規模で事業を展開し、寡占的な地位を築いていることを示すデータは提供されていません。市場シェアや事業規模に関する情報が不足しています。

  • 生産者と消費者の直接交流
    産直アプリ「ポケットマルシェ」は、生産者と消費者がメッセージ機能やコミュニティ機能を通じて直接コミュニケーションできる点が強みです。これにより、消費者は食材への理解を深め、生産者は顧客の声を直接聞くことができ、双方の継続的な関係構築に繋がっています。累計1,274万回以上のやり取りが発生しており、高いエンゲージメントを誇ります。
  • 多様な食材と出品の容易さ
    約9,000人の生産者が約14,000品目の多様な食材を出品しており、市場では手に入りにくい希少品種や規格外品も購入できます。一次産品に特化した設計により、生産者はスマートフォン一つで簡単に出品できるため、多くの生産者を引きつけ、プラットフォームの品揃えを豊かにしています。
  • 地域ネットワークと社会貢献性
    NPO法人東北開墾や日本食べる通信リーグでの経験を活かし、全国の生産者との強固なネットワークを構築しています。このネットワークは、地域活性化を目指す「ポケマルおやこ地方留学」や自治体支援サービスにも活用され、金銭的リターンだけでなく社会的なインパクトも重視する事業モデルは、ブランド価値を高め、持続的な成長を支える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営方針当社は、「都市と地方をかきまぜる」をミッションに掲げています。このミッションの下、ヒト・モノ・カネのあらゆる側面で都市と地方をつなぐサービスを提供することで、株主価値、企業価値及び社会的インパクトの最大化を図ってまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、都市と地方をかきまぜる複数のサービスを展開しており、「ポケットマルシェ」を筆頭にした各種サービスを統合し、「売上高」に加えて、インパクト指標として「『顔の見える取引』にかかる流通総額」「生産者と消費者のコミュニケーション数」「都市と地方を往来して過ごした日数」の成長を通じて、企業価値の向上を図ってまいります。 ・「売上高」当社が提供するサービスの売上高成長は、当社の企業価値の向上を直接的に示す指標であると考えています。 ・「『顔の見える取引』にかかる流通総額」「都市と地方の分断」の解消にむけて、当社のサービスは、生産者と消費者や宿泊施設と宿泊客といった間で「顔の見える取引(誰から購入しているかが見える化されている取引を指し「顔の見える取引」にかかる流通総額は、当社「ポケットマルシェ」「食べる通信」「ポケマルふるさと納税(寄付額)」「ポケマルおやこ地方留学」「STAY JAPAN」のサービス利用金額の合算で算出)」ができるように設計されています。「顔の見える取引」が伸びることは、当社サービスの認知や当社サービスに対する継続的な満足度を示していると考えています。 ・「生産者と消費者のコミュニケーション数」生産者と消費者のコミュニケーション数は、「ポケットマルシェ上での投稿およびメッセージの数」によって計測されます。前述のとおり、当社は「都市と地方をかきまぜる」というミッションのもと各種サービスを提供している中で、「生産者と消費者との分断の解消」は重要なテーマと捉えており、この指標は生産者と消費者との分断の解消度合いを象徴的に示していると考えています。 ・「都市と地方を往来して過ごした日数」当社のサービスを通じて、都市と地方を往来して過ごした日数を計測しております。具体的には、2022年から開始した子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」や2025年に事業譲受けした宿泊予約サイト「STAY JAPAN」等により、都会と地方の往来による人流創出を加速しています。 (3) 経営環境当社は、複数サービスを展開しているため、各サービスの関わる市場が異なります。主に、①食品EC市場(食品事業)、②自治体支援サービス市場(自治体事業)、③旅行市場(旅行事業)の3つを特に重要な市場として想定しております。これらの市場において、生産者と消費者のユーザー基盤、継続的な購買を促進する仕組み等の強みを競争優位性の源泉とし、事業展開を継続していきたいと考えています。 ① 食品EC市場(食品事業)食品EC市場は、2024年で3兆1,163億円となっており、前年度からは106.4%に成長しています。また、食品市場のEC化率は、過去からは伸長して2024年に4.5%となったものの、物販系分野全体の9.8%と比較した際にまだ伸びしろのある状況です(経済産業省「令和6年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」(2025年8月26日))。さらに、従来の卸売市場を経由せず、直接、産地から小売事業者や消費者等に流通させる産直サービスは、消費者意識の高まり等を背景として、2027年には2022年比で111.2%に成長すると予測されております(矢野経済研究所「産直ビジネスの市場実態と将来展望」(2023年6月6日))。 ② 自治体支援サービス市場(自治体事業)行政予算を対象とした事業であり、国及び地方自治体の予算には限りがあるため、市場全体が大きく成長することはない領域と考えております。一方で、2025年12月末時点で、2025年度の委託事業における取引自治体数は67であり、全国の1,765自治体のうち一部に過ぎません。今後も自社サービスを活かした食領域、関係人口領域、旅行領域に関連する事業において価値を提供できると見込んでおります。特に、内閣官房「新しい地方経済・生活環境創生会議」の有識者構成員として就任した当社代表の高橋が提唱した、都市と地方を恒常的につなぐ制度インフラである「ふるさと住民登録制度」が、2025年6月に閣議決定された「地方創生2.0基本構想」の中で正式に創設されることとなり、国や自治体における「ふるさと住民登録制度」に関連する予算の増加が見込まれております。また、当社に登録する生産者は、2025年12月末時点で全国1,605の自治体に分布しており、これは日本の全1,765自治体(「e-Stat 政府統計の総合窓口」2024年12月末時点)の90.9%に該当します。この全国に広がる生産者のネットワークを活用することで全体の市場に対して当社の参入余地はまだ大きく、成長を見込んでおります。 ③ 旅行市場(旅行事業)新型コロナウイルスによる行動抑制の緩和により、インバウンドを中心に人流は大きく回復しております。また、テレワーク、ワーケーションといった新たな働き方は一定定着し、今後もそのような勤務形態は継続することになると考えられます。そうした状況下で、当社が開催する子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」の提供する長期ワーケーションや子供の体験アクティビティのニーズは高まり、さらに、2025年4月に事業譲受けしました宿泊予約サイト「STAY JAPAN」を通じてインバウンド需要を取り込むことにより、今後も更なる成長を見込んでおります。 (4) 経営戦略(3)で記述した通り、食品EC市場の拡大が続いてきました。その中でも産直EC市場は、2016年、産直アプリ「ポケットマルシェ」を当社がリリースしたことに端を発する比較的新しい市場です。当社の「ポケットマルシェ」はプラットフォームとしての一面を持つため、流通規模が拡大するにつれて、取引に携わる生産者数や出品数、自治体数等が増加し、それに伴い、プラットフォームとしての価値も高まっていく構造にあります。また、売上高の成長に対して、運営に伴うコストの売上高比率は下がる傾向にあり、売上高広告宣伝費比率は低くなっています(2020年:92%、2021年:43%、2022年:29%、2023年:6%、2024年:6%、2025年:6%)。また、生産者や消費者が増えることによって、それらを基盤とした自治体支援サービスや、「ポケマルおやこ地方留学」等のサービス展開も促進され、更なる企業価値の向上につながる好循環があります。さらには、プラットフォーム型のビジネスであるため、売上高成長に伴い、売上高に対する費用の割合は減少していく傾向にあるため、営業利益率が高まる傾向にあります。こうした基本的な考え方に基づく、当社の具体的な経営戦略は以下の通りです。 ① 食品事業の収益性向上(a) 「ポケットマルシェ」の継続利用産直アプリ「ポケットマルシェ」の重要な特徴は、ユーザーが長く利用し続けることにあります。そのため、継続購入ユーザー数(2回目以上の購入者数)が積み上がっていく傾向にあり、購入者全体に占めるリピート率(購入者数全体に占める継続購入ユーザー数の割合)は約8割、1ヶ月の平均購入回数は約2.5回(2022年の継続購入ユーザーの平均値)であり、ロイヤリティの高い顧客が安定した売上を支える要因となっております。 消費者が買い続ける行動は、(1)同じ生産者から何度も買う行動、(2)初めて購入する生産者から買う行動、の2つに分解することができます。それらは、双方がやり取りできる機能があることによって(1)が発生するとともに、全国各地に生産者がいて旬の食材が移り変わることで(2)が生まれます。いずれも、当社プラットフォームの特徴によるものであり、競合優位性のポイントであると考えております。 (b) 新規ユーザーの獲得「ポケットマルシェ」の新規ユーザーは、広告経由と広告以外経由に大きく分類でき、後者は認知拡大によるサービスでの指名検索やSEO対策(検索エンジン最適化)による検索流入で広告費をかけずに獲得できている状況です。食品EC市場は2024年において3兆1,163億円と大きいため、市場からは今後も継続的な獲得が可能と捉えており、SEO対策を更に強化することで、1人あたり獲得コストを抑えたうえで新規ユーザーの獲得拡大を図ってまいります。 (c) クロスセル(顧客が利用しているサービスに加え、追加で別のサービスも利用してもらうこと)によるLTV(顧客生涯価値)向上「ポケットマルシェ」のユーザーに対して、ポケマルふるさと納税、フルーツ、野菜、チーズ等の定期便のサブスクリプションサービスなどの複数サービスの利用を促進し、クロスセルによるLTVの向上を図ってまいります。 ② 関連サービスの成長(a) 自治体事業2020年度に、新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要を背景として、「ポケットマルシェ」は生産者数・消費者数・流通額が大きく伸長しました。それと時を同じくして、EC化を進展したい自治体からの引き合いも大きく伸びることとなり、取引自治体数は継続的に積み上がってまいりました。また、近年は食領域以外の関係人口領域や旅行領域に関連する事業の取引自治体数が増加しております。特に、内閣官房「新しい地方経済・生活環境創生会議」の有識者構成員として就任した当社代表の高橋が提唱した、都市と地方を恒常的につなぐ制度インフラである「ふるさと住民登録制度」が、2025年6月に閣議決定された「地方創生2.0基本構想」の中で正式に創設されることとなり、国や中長期で関係人口のモデルとなる自治体とのモデル事業の組成や事務局としての連携により、横展開が可能な事業を構築することで更なる取引数の増加を見込んでおります。また、当社は、2026年2月に関係人口創出拠点「HANAMAKI BASE」を岩手県花巻市の中心地にて開業し、同施設内へ本店移転しております。2013年のNPO創業以来、「関係人口」という概念を提唱し、都市と地方の分断を解消すべく全国の自治体と連携して数多くの関係人口創出事業に関わってきた知見から、地域に深く根を下ろすためには「6泊7日以上の滞在」「落ち着いて仕事ができる環境」「地元の方々との交流」という3つの要素が不可欠であることを導き出しました。「HANAMAKI BASE」は、これら3つの要素(宿泊・仕事・交流)を複合的に組み合わせた本社オフィス、コワーキングスペース、宿泊施設、交流ラウンジを備えた施設であり、創業の地である花巻市における関係人口創出のモデルケースを自ら体現・構築することで、関係人口領域のソリューション開発に活かしてまいります。 (b) 旅行事業「ポケマルおやこ地方留学」の2025年度夏季プログラムは、全国7箇所で催行され、186家族が参加しました。また、事業開始後4年目を終え、ツアーグランプリ2024 国土交通大臣賞を受賞するなど、関係人口創出型の旅行プログラムとして社会的にも高く評価されており、リピート率は28.4%と高い水準になっております。当社が「ポケットマルシェ」を通じて獲得した約9,000人(2025年12月末時点)の生産者が提供する農漁業体験や2025年4月に株式会社百戦錬磨から譲り受けた宿泊予約サイト「STAY JAPAN」が有する約1,000件の宿泊施設での宿泊体験の提供により、今後も更なるサービス成長を見込んでおります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① ポケットマルシェの拡大産直アプリ「ポケットマルシェ」が売上の面において中心となるサービスであるとともに、登録している生産者と消費者が他のサービスの基盤となっていることから、当サービスが当社において重要な位置付けとなります。そのため、当サービスの認知度向上による新規消費者の獲得や既存消費者のリテンション率を向上することが必要であり、SEO、広告やクーポンといったマーケティング施策により継続して拡大を進めてまいります。また、生産者や消費者の利用するプロダクトのユーザビリティ向上にも引き続き努めてまいります。 ② サービス展開の加速当社は、産直アプリ「ポケットマルシェ」を軸として事業展開を行ってまいりましたが、依然として全体の売上高に占める食品事業の割合が高い状態が継続しております(食品事業の売上高比率は2023年12月期66.7%、2024年12月期69.5%、2025年12月期64.0%)。中長期に亘って成長するために、「ポケットマルシェ」に続く柱を確立していくことが重要であると考えております。 ③ 優秀な人材の採用と育成今後の事業拡大及び収益基盤の拡充にあたり、優秀な人材の確保及びその定着を図ることは引き続き重要であると考えております。当社のミッションや事業内容に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を進めるとともに、社内の環境整備や仕組みの構築を進めてまいります。 ④ 経営管理と内部管理体制の強化当社のさらなる成長のためには、事業拡大に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。今後も金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。 ⑤ 財務上の課題当社は過年度において継続的な事業成長を図るため、サービスに関する開発や体制強化に伴う人員増強への投資を行った結果として、当事業年度まで営業赤字が継続しております。産直アプリ「ポケットマルシェ」は、プラットフォーム型のビジネスであることから、売上高に占める費用の割合の逓減とともに収益性は高まっており、当事業年度において上場来初の経常黒字化を達成しましたが、事業全体の成長を通じて営業利益や当期純利益の黒字化を図っていくことが重要な課題と認識しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営方針当社は、「都市と地方をかきまぜる」をミッションに掲げています。このミッションの下、ヒト・モノ・カネのあらゆる側面で都市と地方をつなぐサービスを提供することで、株主価値、企業価値及び社会的インパクトの最大化を図ってまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、都市と地方をかきまぜる複数のサービスを展開しており、「ポケットマルシェ」を筆頭にした各種サービスを統合し、「売上高」に加えて、インパクト指標として「『顔の見える取引』にかかる流通総額」「生産者と消費者のコミュニケーション数」「都市と地方を往来して過ごした日数」の成長を通じて、企業価値の向上を図ってまいります。 ・「売上高」当社が提供するサービスの売上高成長は、当社の企業価値の向上を直接的に示す指標であると考えています。 ・「『顔の見える取引』にかかる流通総額」「都市と地方の分断」の解消にむけて、当社のサービスは、生産者と消費者や宿泊施設と宿泊客といった間で「顔の見える取引(誰から購入しているかが見える化されている取引を指し「顔の見える取引」にかかる流通総額は、当社「ポケットマルシェ」「食べる通信」「ポケマルふるさと納税(寄付額)」「ポケマルおやこ地方留学」「STAY JAPAN」のサービス利用金額の合算で算出)」ができるように設計されています。「顔の見える取引」が伸びることは、当社サービスの認知や当社サービスに対する継続的な満足度を示していると考えています。 ・「生産者と消費者のコミュニケーション数」生産者と消費者のコミュニケーション数は、「ポケットマルシェ上での投稿およびメッセージの数」によって計測されます。前述のとおり、当社は「都市と地方をかきまぜる」というミッションのもと各種サービスを提供している中で、「生産者と消費者との分断の解消」は重要なテーマと捉えており、この指標は生産者と消費者との分断の解消度合いを象徴的に示していると考えています。 ・「都市と地方を往来して過ごした日数」当社のサービスを通じて、都市と地方を往来して過ごした日数を計測しております。具体的には、2022年から開始した子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」や2025年に事業譲受けした宿泊予約サイト「STAY JAPAN」等により、都会と地方の往来による人流創出を加速しています。 (3) 経営環境当社は、複数サービスを展開しているため、各サービスの関わる市場が異なります。主に、①食品EC市場(食品事業)、②自治体支援サービス市場(自治体事業)、③旅行市場(旅行事業)の3つを特に重要な市場として想定しております。これらの市場において、生産者と消費者のユーザー基盤、継続的な購買を促進する仕組み等の強みを競争優位性の源泉とし、事業展開を継続していきたいと考えています。 ① 食品EC市場(食品事業)食品EC市場は、2024年で3兆1,163億円となっており、前年度からは106.4%に成長しています。また、食品市場のEC化率は、過去からは伸長して2024年に4.5%となったものの、物販系分野全体の9.8%と比較した際にまだ伸びしろのある状況です(経済産業省「令和6年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」(2025年8月26日))。さらに、従来の卸売市場を経由せず、直接、産地から小売事業者や消費者等に流通させる産直サービスは、消費者意識の高まり等を背景として、2027年には2022年比で111.2%に成長すると予測されております(矢野経済研究所「産直ビジネスの市場実態と将来展望」(2023年6月6日))。 ② 自治体支援サービス市場(自治体事業)行政予算を対象とした事業であり、国及び地方自治体の予算には限りがあるため、市場全体が大きく成長することはない領域と考えております。一方で、2025年12月末時点で、2025年度の委託事業における取引自治体数は67であり、全国の1,765自治体のうち一部に過ぎません。今後も自社サービスを活かした食領域、関係人口領域、旅行領域に関連する事業において価値を提供できると見込んでおります。特に、内閣官房「新しい地方経済・生活環境創生会議」の有識者構成員として就任した当社代表の高橋が提唱した、都市と地方を恒常的につなぐ制度インフラである「ふるさと住民登録制度」が、2025年6月に閣議決定された「地方創生2.0基本構想」の中で正式に創設されることとなり、国や自治体における「ふるさと住民登録制度」に関連する予算の増加が見込まれております。また、当社に登録する生産者は、2025年12月末時点で全国1,605の自治体に分布しており、これは日本の全1,765自治体(「e-Stat 政府統計の総合窓口」2024年12月末時点)の90.9%に該当します。この全国に広がる生産者のネットワークを活用することで全体の市場に対して当社の参入余地はまだ大きく、成長を見込んでおります。 ③ 旅行市場(旅行事業)新型コロナウイルスによる行動抑制の緩和により、インバウンドを中心に人流は大きく回復しております。また、テレワーク、ワーケーションといった新たな働き方は一定定着し、今後もそのような勤務形態は継続することになると考えられます。そうした状況下で、当社が開催する子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」の提供する長期ワーケーションや子供の体験アクティビティのニーズは高まり、さらに、2025年4月に事業譲受けしました宿泊予約サイト「STAY JAPAN」を通じてインバウンド需要を取り込むことにより、今後も更なる成長を見込んでおります。 (4) 経営戦略(3)で記述した通り、食品EC市場の拡大が続いてきました。その中でも産直EC市場は、2016年、産直アプリ「ポケットマルシェ」を当社がリリースしたことに端を発する比較的新しい市場です。当社の「ポケットマルシェ」はプラットフォームとしての一面を持つため、流通規模が拡大するにつれて、取引に携わる生産者数や出品数、自治体数等が増加し、それに伴い、プラットフォームとしての価値も高まっていく構造にあります。また、売上高の成長に対して、運営に伴うコストの売上高比率は下がる傾向にあり、売上高広告宣伝費比率は低くなっています(2020年:92%、2021年:43%、2022年:29%、2023年:6%、2024年:6%、2025年:6%)。また、生産者や消費者が増えることによって、それらを基盤とした自治体支援サービスや、「ポケマルおやこ地方留学」等のサービス展開も促進され、更なる企業価値の向上につながる好循環があります。さらには、プラットフォーム型のビジネスであるため、売上高成長に伴い、売上高に対する費用の割合は減少していく傾向にあるため、営業利益率が高まる傾向にあります。こうした基本的な考え方に基づく、当社の具体的な経営戦略は以下の通りです。 ① 食品事業の収益性向上(a) 「ポケットマルシェ」の継続利用産直アプリ「ポケットマルシェ」の重要な特徴は、ユーザーが長く利用し続けることにあります。そのため、継続購入ユーザー数(2回目以上の購入者数)が積み上がっていく傾向にあり、購入者全体に占めるリピート率(購入者数全体に占める継続購入ユーザー数の割合)は約8割、1ヶ月の平均購入回数は約2.5回(2022年の継続購入ユーザーの平均値)であり、ロイヤリティの高い顧客が安定した売上を支える要因となっております。 消費者が買い続ける行動は、(1)同じ生産者から何度も買う行動、(2)初めて購入する生産者から買う行動、の2つに分解することができます。それらは、双方がやり取りできる機能があることによって(1)が発生するとともに、全国各地に生産者がいて旬の食材が移り変わることで(2)が生まれます。いずれも、当社プラットフォームの特徴によるものであり、競合優位性のポイントであると考えております。 (b) 新規ユーザーの獲得「ポケットマルシェ」の新規ユーザーは、広告経由と広告以外経由に大きく分類でき、後者は認知拡大によるサービスでの指名検索やSEO対策(検索エンジン最適化)による検索流入で広告費をかけずに獲得できている状況です。食品EC市場は2024年において3兆1,163億円と大きいため、市場からは今後も継続的な獲得が可能と捉えており、SEO対策を更に強化することで、1人あたり獲得コストを抑えたうえで新規ユーザーの獲得拡大を図ってまいります。 (c) クロスセル(顧客が利用しているサービスに加え、追加で別のサービスも利用してもらうこと)によるLTV(顧客生涯価値)向上「ポケットマルシェ」のユーザーに対して、ポケマルふるさと納税、フルーツ、野菜、チーズ等の定期便のサブスクリプションサービスなどの複数サービスの利用を促進し、クロスセルによるLTVの向上を図ってまいります。 ② 関連サービスの成長(a) 自治体事業2020年度に、新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要を背景として、「ポケットマルシェ」は生産者数・消費者数・流通額が大きく伸長しました。それと時を同じくして、EC化を進展したい自治体からの引き合いも大きく伸びることとなり、取引自治体数は継続的に積み上がってまいりました。また、近年は食領域以外の関係人口領域や旅行領域に関連する事業の取引自治体数が増加しております。特に、内閣官房「新しい地方経済・生活環境創生会議」の有識者構成員として就任した当社代表の高橋が提唱した、都市と地方を恒常的につなぐ制度インフラである「ふるさと住民登録制度」が、2025年6月に閣議決定された「地方創生2.0基本構想」の中で正式に創設されることとなり、国や中長期で関係人口のモデルとなる自治体とのモデル事業の組成や事務局としての連携により、横展開が可能な事業を構築することで更なる取引数の増加を見込んでおります。また、当社は、2026年2月に関係人口創出拠点「HANAMAKI BASE」を岩手県花巻市の中心地にて開業し、同施設内へ本店移転しております。2013年のNPO創業以来、「関係人口」という概念を提唱し、都市と地方の分断を解消すべく全国の自治体と連携して数多くの関係人口創出事業に関わってきた知見から、地域に深く根を下ろすためには「6泊7日以上の滞在」「落ち着いて仕事ができる環境」「地元の方々との交流」という3つの要素が不可欠であることを導き出しました。「HANAMAKI BASE」は、これら3つの要素(宿泊・仕事・交流)を複合的に組み合わせた本社オフィス、コワーキングスペース、宿泊施設、交流ラウンジを備えた施設であり、創業の地である花巻市における関係人口創出のモデルケースを自ら体現・構築することで、関係人口領域のソリューション開発に活かしてまいります。 (b) 旅行事業「ポケマルおやこ地方留学」の2025年度夏季プログラムは、全国7箇所で催行され、186家族が参加しました。また、事業開始後4年目を終え、ツアーグランプリ2024 国土交通大臣賞を受賞するなど、関係人口創出型の旅行プログラムとして社会的にも高く評価されており、リピート率は28.4%と高い水準になっております。当社が「ポケットマルシェ」を通じて獲得した約9,000人(2025年12月末時点)の生産者が提供する農漁業体験や2025年4月に株式会社百戦錬磨から譲り受けた宿泊予約サイト「STAY JAPAN」が有する約1,000件の宿泊施設での宿泊体験の提供により、今後も更なるサービス成長を見込んでおります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① ポケットマルシェの拡大産直アプリ「ポケットマルシェ」が売上の面において中心となるサービスであるとともに、登録している生産者と消費者が他のサービスの基盤となっていることから、当サービスが当社において重要な位置付けとなります。そのため、当サービスの認知度向上による新規消費者の獲得や既存消費者のリテンション率を向上することが必要であり、SEO、広告やクーポンといったマーケティング施策により継続して拡大を進めてまいります。また、生産者や消費者の利用するプロダクトのユーザビリティ向上にも引き続き努めてまいります。 ② サービス展開の加速当社は、産直アプリ「ポケットマルシェ」を軸として事業展開を行ってまいりましたが、依然として全体の売上高に占める食品事業の割合が高い状態が継続しております(食品事業の売上高比率は2023年12月期66.7%、2024年12月期69.5%、2025年12月期64.0%)。中長期に亘って成長するために、「ポケットマルシェ」に続く柱を確立していくことが重要であると考えております。 ③ 優秀な人材の採用と育成今後の事業拡大及び収益基盤の拡充にあたり、優秀な人材の確保及びその定着を図ることは引き続き重要であると考えております。当社のミッションや事業内容に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を進めるとともに、社内の環境整備や仕組みの構築を進めてまいります。 ④ 経営管理と内部管理体制の強化当社のさらなる成長のためには、事業拡大に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。今後も金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。 ⑤ 財務上の課題当社は過年度において継続的な事業成長を図るため、サービスに関する開発や体制強化に伴う人員増強への投資を行った結果として、当事業年度まで営業赤字が継続しております。産直アプリ「ポケットマルシェ」は、プラットフォーム型のビジネスであることから、売上高に占める費用の割合の逓減とともに収益性は高まっており、当事業年度において上場来初の経常黒字化を達成しましたが、事業全体の成長を通じて営業利益や当期純利益の黒字化を図っていくことが重要な課題と認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態の状況(資産)当事業年度末における流動資産は864,617千円となり、前事業年度末に比べ76,700千円減少いたしました。これは主に売掛金が25,808千円増加しましたが、現金及び預金が85,231千円、未収入金が23,512千円減少したことによるものであります。固定資産は142,353千円となり、前事業年度末に比べ40,756千円増加いたしました。これは主に関係会社社債が30,000千円減少しましたが、ソフトウエアが25,149千円、建設仮勘定が23,760千円、土地が11,713千円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は1,006,971千円となり、前事業年度末に比べ35,944千円減少いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は456,289千円となり、前事業年度末に比べ35,797千円減少いたしました。これは主に預り金が7,032千円増加しましたが、短期借入金が40,000千円、未払法人税等が5,382千円減少したことによるものであります。固定負債は204,879千円となり、前事業年度末からの増減はありませんでした。 この結果、負債合計は、661,168千円となり、前事業年度に比べ35,797千円減少いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は345,802千円となり、前事業年度末に比べ146千円減少いたしました。これは主に繰越利益剰余金が701,567千円増加しましたが、資本準備金が423,853千円、資本金が277,861千円減少したことによるものであります。 ② 経営成績の状況当事業年度における我が国経済は、雇用や所得環境の改善による個人消費の回復基調を維持しており、米などの食料品、原材料や資材価格の上昇幅は緩やかになりつつある一方、地政学的リスクの長期化や金融政策の正常化に伴う金利動向などの影響により先行き不透明な状況が続いております。このような状況下において、当社は、各事業の成長及び食品事業や管理部門における運営の効率化等により、当事業年度において上場来初となる経常損益の黒字化を実現しました。 当事業年度における当社の業績は、売上高1,027,929千円(前年同期比0.6%増)、営業損失7,221千円(前年同期は営業損失155,811千円)、経常利益20,518千円(前年同期は経常損失160,490千円)、当期純損失4,146千円(前年同期は当期純損失163,866千円)となりました。 セグメント別の概況につきましては、以下の通りであります。なお、当事業年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、当事業年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。報告セグメントの変更については、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に詳細を記載しております。 (個人向けサービス)当事業年度における個人向けサービスの売上高は726,237千円(前年同期比3.7%減)、営業利益は170,876千円(前年同期は営業利益73,591千円)となりました。食品事業については、産直アプリ「ポケットマルシェ」を利用する生産者は約9,000名、利用するユーザー数は88万人を突破しました。物価高騰の中、本サービスにおいても出品単価・購入単価共に上昇の傾向となりましたが、運営の効率化を進めることで、販売管理費の削減を実現しており、サービスとしての収益力を前年比で大幅に向上しました。旅行事業については、宿泊予約サイト「STAY JAPAN」を2025年4月1日に譲り受け、運営を開始しております。また、子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」を全国7地域で夏休みに催行しており、参加家族数は前年の143家族と比較して約30%増加し、186家族475名が参加しました。 (法人向けサービス)当事業年度における法人向けサービスの売上高は301,692千円(前年同期比12.8%増)、営業利益は48,330千円(前年同期は営業利益31,943千円)となりました。自治体事業については、「新しい地方経済・生活環境創生会議」において当社代表の高橋が有識者構成員として提言した「ふるさと住民登録制度」の創設を背景とした関係人口領域、個人向け旅行サービスのアセットを活かした海業や農泊等の旅行領域での新規案件の受託が増えました。結果として、令和7年度の国や地方公共団体からの受託事業の総数が目標として定めた60を超える67と単年度では過去最高の案件数となり、事業の営業利益は過去最高の水準となりました。 また、当社が主要な経営指標と置いているインパクト指標については、サービス開始より、「『顔の見える取引』にかかる流通総額」は累計で約130億2,315万円、「生産者と消費者のコミュニケーション数」は累計で1,274万5,813件、「都市と地方を往来して過ごした日数」は累計で18,114日となっております。なお、当社は2025年4月に株式会社百戦錬磨より、旅行予約サイト「STAY JAPAN」を含む旅行サービス(OTA)事業を譲り受けております。これに伴い、当事業年度より「STAY JAPAN」の実績をインパクト指標に含めており、同時にインパクト指標の名称と集計範囲を一部変更しております。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ85,231千円減少し、当事業年度末には458,160千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は4,449千円となりました。これは主に補助金の受取額26,377千円、未収入金の減少額23,512千円により増加しましたが、売上債権の増加額25,808千円、未払金の減少額21,978千円により減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は44,781千円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出32,904千円、有形固定資産の取得による支出12,009千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は36,000千円となりました。これは、新株予約権の行使による収入4,000千円により増加しましたが、短期借入金の純減少額40,000千円により減少したことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b 受注実績当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c 販売実績第11期事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)個人向けサービス726,23796.3法人向けサービス301,692112.8 (注) 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が10%未満であるため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析財政状態の分析につきまして、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析(売上高)当事業年度の売上高は1,027,929千円(前年同期比0.6%増)となりました。これは主に、自治体事業における自治体支援サービスの成長によるものです。 (売上原価、売上総利益)当事業年度の売上原価は353,132千円(前年同期比0.5%減)となりました。これは主に、食品事業において産直アプリ「ポケットマルシェ」で販売する自社開発商品(サブスク・アソート)のうち、収益性の低い商品を整理したことによるものです。この結果、当事業年度の売上総利益は674,797千円(前年同期比1.2%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失)当事業年度の販売費及び一般管理費は682,019千円(前年同期比17.1%減)となりました。これは主に、食品事業において前事業年度は補助事業による支払送料が一時的に増加したこと、当事業年度より開発費の資産計上を開始したことにより人件費が減少したこと、組織運営の効率化により全社費用が減少したことによるものであります。この結果、当事業年度の営業損失は7,221千円(前年同期は営業損失155,811千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益又は経常損失)当事業年度の営業外収益は33,085千円(前年同期比1,000%増)となりました。これは主に、補助金収入26,377千円を計上したことによるものであります。当事業年度の営業外費用は5,344千円(前年同期比30.5%減)となりました。これは主に、チャージバック損失1,975千円の減少によるものであります。この結果、当事業年度の経常利益は20,518千円(前年同期は経常損失160,490千円)となりました。 (特別損失、税引前当期純損失)当事業年度は特別損失29,362千円を計上しました。これは、のれんの減損損失29,362千円を計上したことによるものであります。この結果、当事業年度の税引前当期純損失は8,843千円(前年同期は税引前当期純損失160,490千円)となりました。 (法人税、住民税及び事業税、当期純損失)当事業年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計)は△4,696千円となりました。これは主に、繰延税金資産の計上による法人税等調整額(益)5,559千円を計上したことによるものであります。この結果、当事業年度の当期純損失は4,146千円(前年同期は当期純損失163,866千円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の運転資金需要のうち主なものは、事業規模の拡大による人件費及び広告宣伝費であります。当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の資本の財源及び資金の流動性については、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。当事業年度末における短期及び長期借入金残高は250,000千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は458,160千円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • インターネット市場の変化
    主力サービスである産直アプリ「ポケットマルシェ」はインターネット関連市場に依存しており、技術革新や新たな法的規制によって市場の利便性が損なわれると、事業の成長が阻害され、会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。常に最新の技術動向や法規制に対応していく必要があります。
  • システムトラブルと情報セキュリティ
    オンラインプラットフォームの運営が主要なため、システムダウンや外部からの不正アクセス、情報漏洩のリスクがあります。これにより、顧客情報の流出やサービス停止が発生した場合、会社の財政状態、経営成績、企業イメージに重大な影響を与える可能性があります。厳重なセキュリティ対策と継続的なシステム強化が不可欠です。
  • 国内農水産業環境の変化
    日本の農水産業における過疎高齢化や自然環境の悪化が進むと、生産者の離職が増加し、プラットフォームへの出品量が減少する可能性があります。これにより、商品の多様性が失われ、ユーザーの利用意欲が低下することで、会社の財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,920 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、文中の将来に対する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1) インターネット関連市場について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社は産直アプリ「ポケットマルシェ」の運営を主力サービスとし、同サイトからの販売手数料収入が主な収益源となっております。同サービスの持続的な成長のためには、インターネットにおける技術の改善、環境の整備、そして利用の拡充が今後とも継続することが重要な要因と考えております。しかしながら、革新的な新技術や新たな法的規制の導入などにより、インターネット関連市場の利便性が損なわれ、今後のインターネット関連市場の発展が阻害される場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) システムトラブルについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社はオンラインプラットフォームの運営が主要なサービスであります。安定的な運用のため、継続的にシステム強化及びセキュリティ対策に注力しているものの、システムへの一時的な過負荷、ソフトウェアの不具合、外部からの不正アクセスによるシステムへの侵入、火事やその他自然災害、予期せぬ電力供給の停止、事故等によって、当社のシステムがダウンした場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、第三者からのサーバー等への侵入に対して、ネットワーク監視システム等で常時モニタリングを行い、データの送受信にあたっては暗号化を行う等のセキュリティ対策を講じております。しかしながら、外部からの悪意あるアクセスにより顧客情報及び顧客の有する重要な情報を不正に入手される可能性や、データが改竄される可能性、または各サービスへの急激なアクセス増加に伴う負荷や自然災害等に起因するデータセンターへの電力供給の停止等、予測不可能な要因によってシステムが停止する可能性は否定できません。このような事態が生じた場合には、当社に対する法的責任の追及、企業イメージの悪化等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 個人情報の管理について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、オンラインプラットフォームの運営が主力サービスであり、そこで扱っている会員等の個人情報につきまして、外部からの不正アクセスや、故意または過失による情報漏洩、商品発送を行う生産者による情報漏洩、またそれら以外の想定していない事態は完全には排除できないことから、個人情報の外部流出等が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応し、ISMS(※)を取得、データの暗号化、厳格なアクセスコントロール、並びに外部機関から定期的にシステム診断を受けること等に努めているほか、情報セキュリティ基本規程をはじめとする情報システムに関する各種規程・マニュアルを制定し、全社員を対象とした社内教育を徹底しております。また、発送情報を取り扱う生産者に対しても、発送情報へのアクセスを一定期間のみに制限するシステム制御を行うとともに注意喚起を徹底しております。(※)ISMS(Information Security Management System 情報セキュリティマネジメントシステム):組織における情報資産のセキュリティを管理するための枠組み。 (5) 自然災害等について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)大地震、台風、火山の噴火等の自然災害及び事故、火災等により、システム開発・運用業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限、配送網の分断、混乱等の不測の事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 国内の農水産業環境の変化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)自然環境の変化、過疎高齢化等による自然環境の悪化に伴い、国内の農水産業に関わる生産者の離職が増加した場合、プラットフォームへの出品量が減少する可能性があります。その場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 特定の第三者に対する依存度について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、ユーザーの決済手段として、クレジットカード決済、コンビニ決済等の外部の事業者が提供するサービスを導入しています。また、当社は商品の配送について主としてヤマト運輸株式会社に依っております。今後これらの事業者との取引条件の変更、事業方針等の見直し及び配送状況の変化等があった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がありますが、通常より良好な関係を維持継続できるよう努めております。 (8) 新規事業について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、今後さらなる事業拡大及び非連続的な成長を目指し、新サービスや新規事業に取り組んでいく方針であります。新規投資においては、将来性を考慮し慎重な判断を行う考えではありますが、人材、システム開発、固定資産や広告宣伝費等の追加投資が発生する可能性があります。そのような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、新サービスや新規事業の属する市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができない可能性があり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分や減損により損失が生じる可能性があり、そのような場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 特定人物への依存について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社の創業者である代表取締役社長 高橋博之は、経営方針や事業戦略の決定など、当社の事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。何らかの理由により同人による業務執行が困難となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がありますが、同人に過度に依存しないよう、経営幹部人材の拡充、採用・育成及び権限委譲による分業体制の構築などにより、経営組織の強化に取り組んでいます。 (10)税務上の繰越欠損金について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:大)当社は、事業開始後継続してサービスに関する開発や拡大に伴う人材の採用を行ってきたことから、創業以来当期純損失を計上しており、第11期事業年度末日には当社において税務上1,883,704千円の繰越欠損金が存在しております。繰越欠損金は、一般的に将来の課税所得から控除することが可能であるため、繰越欠損金を利用することにより将来の税額を減額することができます。しかしながら繰越欠損金の利用額と利用期間には、税務上、一定の制限も設けられております。よって計画どおりに課税所得が発生しない場合、繰越欠損金を計画どおり利用できないこととなるため、通常の税率に基づく法人税等が課税されることになり、当期純利益やキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (11)法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社では事業運営にあたり、不当景品類及び不当表示防止法、特定商取引に関する法律、著作権法、意匠法、商標法、個人情報の保護に関する法律、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律(電子消費者契約法)、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律、電気通信事業法、旅行業法、地方税法、食品表示法、健康促進法、計量法といった法令の影響を受けます。これらの法令の改正や新たな法令の制定、監督官庁の見解の変更、社会構造の変化等想定外の事態の発生等により当社の展開する事業が法令に抵触した場合やオンラインプラットフォーム出品者である生産者が各種法令を遵守せずプラットフォームの評価が下がった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクに対しては、顧問弁護士等の外部専門家と協議し、法改正等の情報収集を行い、従業員教育等を徹底するとともに、法令遵守体制の構築と強化を図っております。また、オンラインプラットフォームの出品者である生産者が遵守すべき各種法令についても、プラットフォームの出品状況の監視を行うとともに、生産者への注意喚起を徹底しております。 (12)物価上昇について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)農水産物の収穫までにかかる燃料費をはじめとする各種の費用高騰により生産者がオンラインプラットフォームに出品する際の金額が上昇する場合、また、物流業者での燃料費・人件費等の上昇を受け配送費用が上昇する場合、消費者の購買意欲に影響を与え、ひいては当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)食の安全性について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、全国の農家・漁師から、直接やりとりをしながら旬の食べ物を買うことができるプラットフォームを運営しております。万一、食材への異物混入や食中毒等の衛生問題が発生した場合、原則としては販売主体である生産者の販売責任ではあるものの、消費者の「食の安全性」に対する不安心理が高まり、当社のブランドイメージの失墜やサービス利用者数が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。そうしたトラブルを防止するため、出品の監視を行うとともに、梱包や配送にあたっての注意事項を生産者に教育することに取り組んでおります。 (14)サービスの健全性の維持について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社が運営する産直アプリ「ポケットマルシェ」では、サービス内における法令違反や公序良俗違反等の禁止事項を利用規約に明記するとともに、出品状況やメッセージ等の監視を行うことで、法令に反した出品をなくすと同時に生産者・消費者間のトラブルを未然に防止し、プラットフォームの健全性を確保しております。しかしながら、詐欺その他の法令違反行為等が行われた場合や、禁止事項を発見または排除することができないことにより、プラットフォームとしての健全性を確保できない場合において、当社のサービスに対する信頼性が低下し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)業績の季節性について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社の四半期における業績は、第4四半期(10月~12月)において、売上高及び営業利益が偏重する傾向にあります。これは、自治体事業における自治体支援サービスの実施が集中すること、ふるさと納税の需要が年末にピークになること等によるものです。一方、当社の第2四半期(4月~6月)は、自治体支援サービスが、自治体年度のスタートとともに、自治体の事業発注先の選定などの準備期間にあたる等の理由から、他の四半期と比較して売上が減少する傾向があります。したがって、当社の上半期又は四半期別の業績のみを基に、当社の通期の業績を見通すことは困難であることに留意する必要があります。当社は、当該季節的要因を踏まえた予算を策定し、売上高及び利益の確保に努めておりますが、何らかの事情により計画通りに需要が伸びなかった場合等には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、直近2年間の四半期ごとの売上高、年間売上高に占める割合及び営業損失は以下の通りであります。 第10期事業年度(2024年12月期)第11期事業年度(2025年12月期)売上高(千円)構成比(%)営業利益又は営業損失(△)(千円)売上高(千円)構成比(%)営業利益又は営業損失(△)(千円)第1四半期192,13018.8△72,533235,37222.9△19,153第2四半期187,24918.3△85,899170,38416.6△48,959第3四半期299,82429.3△12,300271,90926.5△9,548第4四半期342,47433.511,701350,26334.170,439 (16)感染症の影響について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)感染症・伝染病の流行等によって、拡散脅威や外出禁止令による経済活動の停滞が起きる可能性があります。感染症の再流行・長期化が起きることで、オンラインプラットフォームでの取引は拡大するものの、子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」の需要が減少することや、イベントの開催自粛などにより新規営業活動が想定通りに進まなくなるなどのリスクがあると考えております。このような事態が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績並びに今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (17)知的財産権について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、運営するサービス名について複数の商標登録を行っており、今後もオンライン・オフラインを問わず新たなサービスを展開する際にも、関連する商標登録を行っていく方針としております。また当社が運営するインターネットサイトに掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないように監視・管理を行っておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、このような事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクに対しては、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集するとともに、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、社内の管理体制を構築することにより対応しております。 (18)人材の確保について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社は今後の事業拡大及び収益基盤の拡充のためには、優秀な人材を確保及び育成することが不可欠と認識しております。しかしながら、当社の採用基準を満たす優秀な人材を十分に採用できない場合や、採用後の育成が十分に進まなかった場合には、当社の事業拡大の制約となり、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のある重要なリスクと認識しております。当社では、今後の事業の成長に応じて採用活動を行うとともに、成長ポテンシャルの高い人材の育成を同時に進め、内部管理体制及び業務執行体制の充実を図っていく方針であります。 (19)配当政策について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と考えております。しかしながら、現時点では、当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、もって将来に向けての事業拡大と効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針でおります。将来的には、各事業年度の経営成績と必要な内部留保を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点においては配当の実施及びその実施時期等については未定であります。 (20)社歴の浅いことについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社は2015年2月の設立から本書提出日まで約11年と社歴が浅いため、業績に影響を与えうる全ての事象を網羅的に経験していると断じることが出来ず、不測の事象により事業計画の達成を阻害する要因が生じうる可能性を残しております。創業以来蓄積してきた経営ノウハウや過去データに基づく将来予測を可能な限り精緻に実施していくことで、当該リスクが顕在化する可能性を最小化できるよう努めてまいります。 (21)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社は取締役・従業員・外部協力者に対し、長期的な企業価値向上に資するインセンティブとして新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保のため新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。これらが権利行使された場合等には、当社株式が新たに発行又は交付されることにより、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、これらの株式が一度に大量に市場に流入することとなった場合等には適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。本書提出日の前月末現在(2026年2月28日)でこれらの新株予約権に係る潜在株式数は160,250株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計2,580,800株の6.21%に相当します。 (22)競合他社の影響について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社と同様にEC事業、旅行事業を営んでいる有力な競合企業が存在しておりますが、当社は生産者と消費者のユーザー基盤、継続的な購買を促進する仕組み等の強みを活かしております。しかしながら、有力な競合企業が、その資本力、営業力等を現状以上に活用してサービスや商品の販売に取り組み、当社の想定している以上に競争が激化した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社及び競合他社においてシステムや手数料等の経済条件の変更がなされた際に、当社の提供するサービスと明確な差異が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。産直アプリ「ポケットマルシェ」の販売手数料については、経済状況を鑑み2022年1月に15%から20%へ、2024年4月に20%から23%へそれぞれ引き上げを行っており、今後も状況に応じて変更の可能性があります。 (23)過年度の継続的な損失計上について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)当社は、事業開始後継続してサービスに関する開発や拡大に伴う人材の採用を行ってきたことから、創業以来当期純損失を計上しております。これにより安定したプラットフォーム運営をはじめとする各種サービスの売上獲得に寄与しており、今後は利益を継続的に計上することが可能になると考えております。ただし、当社が想定した以上の業界の変化、競争の激化等が発生した場合には、当期純損失計上が続き、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (24)内部管理体制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の整備、運用が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (25)訴訟等について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:中)本書提出日現在において当社を当事者とする訴訟等の法的手続はありません。しかしながら、将来訴訟等による請求を受け、またはその他の形で当社を当事者とする訴訟等の法的手続が行われる可能性はあります。また、当社サービスの利用者による違法行為やトラブル、第三者の権利侵害があった場合には、当社の利用規約において当社は損害賠償責任を負わない旨を定めておりますが、当社サービスの利用者による違法行為等により、当社に対する訴訟を提起される可能性があります。このような事態が生じた場合、当社の事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。 (26)投資有価証券の評価損について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、事業の展開上必要な企業への出資を行っており、今後もその可能性があります。これらの投資有価証券の評価基準及び評価方法として、市場価格のない株式等以外のものは期末の時価にて評価するため、株式市況等の変動により評価損を計上する可能性があります。また、市場価格のない株式等は実質価額で評価するため、発行会社の財務状況や今後の見通しなどに鑑み、時価が著しく下落し、その回復が見込めない場合には評価損を計上する可能性があります。そのような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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