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オートサーバー(5589)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

オートサーバーは、国内の中古車取扱事業者向けにインターネット中古車流通サイト「ASNET」を運営しています。主な収益源は「オークション代行サービス」と「ASワンプラサービス」で、これら2つで売上高の93.1%を占めています。ASNETは、入会金や月会費が不要で、全国のオートオークション会場の車両や中古車販売店の在庫車両を横断的に検索・落札できるのが特徴です。ベトナムの子会社はASNETの一部のシステム開発を担当しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

オートサーバーグループは、オートサーバーと非連結子会社であるAUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.の2社で構成されています。主要な事業セグメントは、国内の中古車取扱事業者向けのインターネット中古車流通サイト「ASNET」の運営です。ASNETでは、「オークション代行サービス」と「業者間中古車売買仲介サービス(ASワンプラ)」が主力であり、売上高の大部分を占めています。AUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.はASNETサービス全般に関する開発業務の一部を担っていますが、事業規模や重要性の観点から、実質的には国内のASNET事業が稼ぎ頭となっています。

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FY2025|5,780 文字
3 【事業の内容】(ASNET事業)当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と非連結子会社であるAUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.の2社で構成されております。当社は、国内の中古車取扱事業者を対象としたインターネット中古車流通サイト「ASNET」を運営する事業を行っております。子会社であるAUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.は、ASNETサービス全般に関する開発業務を行っていますが、業務の範囲はASNETの一部のシステム開発に限定されており、その規模及び重要性の観点から以下の記載については当社のみを対象としております。 ASNETでは、国内の中古車取扱事業者を対象に、主要サービスである「オークション代行サービス」、「ASワンプラサービス」(同2サービスによる2025年12月期における売上高割合93.1%)と、付帯サービスとして「陸送手配サービス」、「中古車販売支援サービス」、「カスタマーコミュニケーション支援サービス」、「中古パーツ通販サービス」、「カー用品通販サービス」の、合計7つのサービスを提供しています。 ASNET全般の特徴として、会員の費用面においては、入会時に入会金や保証金等といった費用的負担を必要としていないことが挙げられます。また入会後も、月会費といった固定的な費用を不要とし、ASNETの主要サービスである「オークション代行サービス」と「業者間中古車売買仲介サービス」を利用することができます。他方、サービス面においては、ASNETに掲載している中古車情報(全国各地のオートオークション会場に出品されている車両及び中古車販売店に展示されている業販可能な在庫車両)を、ASNET上で横断的に検索・落札ができることが特徴に挙げられます。同業他社と比較した場合、「オークション代行サービス」においては、参加が可能なオートオークション会場数は国内146会場(サテライト会場含む)と最多(注1)であり、ASNETだけで国内94%(注2)のオートオークション会場の出品車両を検索することができます。また「ASワンプラサービス」においても、2025年12月期の実績において21.3万台(2025年1月から12月平均)の掲載実績があり、これら掲載台数の多さがASNETの強みとなっております。このように、初期費用や固定的な会費を不要とする営業方針と、多くの掲載台数を確保している実績により、ASNETには、年に数台程度しか中古車を売買しない中小規模の中古車事業者、新たに中古車販売業に参入する整備事業者やガソリンスタンド事業者、様々な業販市場に販路を求める中古車販売事業者等、業種や規模に関わりなく中古車を取り扱うあらゆる事業者に加入していただいており、法人・個人を合わせ、会員数は83,749(2025年12月期末時点)となっております。(注1)「オークションガイド2025」(日刊自動車新聞社発行)による(注2)「オークションガイド2025」(日刊自動車新聞社発行)による2024年の中古車(バイク含む)のオークション及び入札会の出品台数は8,122,770台であり、当社が2024年にASNETにおけるオークション代行サービスのうちAA入札サービスにおいて掲載した台数は7,619,101台であったことによります。 a.オークション代行サービス「オークション代行」当サービスは、国内146(2025年12月末現在、サテライト会場含む)のオークション会場の運営事業者と業務提携契約を結び、ASNETを通じて提携先オートオークションに参加することを可能とするサービスです。一般的に、オートオークションへ参加するためには、当該オークション会場に会員として入会しなければならず、そのためにはオークション会場毎もしくはオークション運営事業者毎に、入会時においては入会金の支払い、保証金の預託、複数人の保証人の設定等が必要となります。また中古車販売店舗の設置、古物商許可証を取得してから一定期間(1年以上等)の経過といった要件が求められることもあります。さらに、入会後も、オークションの利用有無に関わらず月会費の支払いを要します。しかし当社が提供する本サービスにおいては、こういった入会金や保証金、月会費等を要さず、ASNETが接続している全てのオートオークションに参加できるようになります。当サービスでは、具体的なサービス内容として、落札を代行する「AA入札」「ASリアル」及び「AAワンプラ」と、出品を代行する「AA代行出品」を提供しております。当社はASNET会員より、サービス利用の都度、ASNET利用規約に基づき車両の取引オークション会場毎に定めた落札手数料や成約手数料等(一部の例外を除き車両取引価格に関わらず一定額)を受領しております。 詳細なサービス内容毎の特徴は以下のとおりです。 ① 「AA入札」は、業務提携を結んでいる国内146(2025年12月末現在、サテライト会場含む)のオークション会場に出品されている車両に対し、入札の予約ができるサービスです。ASNET会員は事前に入札金額を設定し、セリに立ち会う必要なくオークションに参加することができます。当社は設定された入札金額に基づき、オートオークションに入札信号を送信し、セリに参加して車両の落札を代行します。 本サービスは、前述のように会員にとっては加入コストや会費等の固定費が不要であるという費用面の強みに加え、提携会場数が多いという強みがあります。特に後者については、オートオークションにおいて最多(注)の出品台数を持つオークション事業者である株式会社ユー・エス・エスと提携するオークション代行サービスとなっていることが挙げられます。(注)「オークションガイド2025」(日刊自動車新聞社発行)による ② 「ASリアル」は、パソコンにインストールした専用ソフトを通じて、オートオークションのセリの状況をリアルタイムに表示し、かつ、セリに参加することができるサービスであり、業務提携を結んでいるオークション会場のうち、国内52(2025年12月末現在、サテライト会場含まず)のオークション会場で利用が可能です。ASNET会員はセリの状況を見ながら臨機に専用ソフトを操作してオークションに参加する(これを「応札」と呼びます)ことができるため、AA入札に比べ高確度で落札することができます。当社は会員が専用ソフトに入力した応札信号をオートオークションに送信し、セリに参加して車両の落札を代行します。 ③ 「AAワンプラ」は、業務提携を結んでいるオークション会場のうち国内98(2025年12月末現在、サテライト会場含まず)のオークション会場において、オートオークションで落札されなかった車両に業販価格が付され、次回のオークション開催までの期間(凡そ1週間)、時間優先の原則にしたがって即時に落札できるサービスであり、当社はASNET会員による車両の落札を代行します。 本サービスは、提携会場数が多いという強みがあり、特に「AA入札」と同様、最大手のオークション運営事業者である株式会社ユー・エス・エスと提携するオークション代行サービスとなっております。 ④ 「AA代行出品」は、オートオークションへの車両出品を代行するサービスであり、国内87(2025年12月末現在、サテライト会場含む)の会場で利用が可能となっております。 b.業者間中古車売買仲介サービス「ASワンプラ」当サービスは、店頭在庫車両を持つASNET会員より、業販価格を付した車両情報をASNETへ掲載していただき、車両を落札したいASNET会員との売買を当社が仲介するサービスです。当社はASNET会員から直接、出品車両情報の掲載を募るだけでなく、株式会社リクルートカーセンサー、株式会社ファブリカコミュニケーションズ等の中古車小売媒体事業者や中古車買取事業者と提携し、出品情報のシステム連携による掲載を行っております。このほかにも同業他社と業務提携を行っており、ASNETへの豊富な出品車両情報の掲載を実現しております。さらに、販売情報の掲載と購入意思の伝達にとどまらず、車両の輸送手配取り次ぎや、売買後の車両不具合等のサポートにも対応する等、売り手と買い手双方が安心して取引できる体制を整えております。店頭在庫車両を持つASNET会員にとっては、店舗での小売販売と並行しながらASNETにおいて業販を行うことができるため、販売機会を拡大することができます。他方、落札したいASNET会員においては、時間優先の原則にしたがい、一定金額で仕入れを行うことができます。そのため、中古車の無在庫販売や在庫圧縮を志向する中古車販売事業者にとっても親和性の高いサービスとなっております。当サービスでは、出品車両情報の掲載時点では手数料は不要とし、売買が成立した際に、ASNET利用規約に基づきASNET会員である売り手及び買い手の双方から、又は買い手からのみ手数料(一部の例外を除き車両取引価格に関わらず一定額)をいただいております。当サービスはASNET会員からASNETへ直接(システム連携によるものを含む)に車両情報を掲載(出品)していただいている台数が9.3万台(2025年1月から12月平均)、同業他社との業務提携による車両情報の掲載(注)が12.0万台(2025年1月から12月平均)、合計21.3万台の掲載台数を有しており、かつ会員数が多く、多数の取引参加者が存在することが強みとなっております。  (注)当社は、ASワンプラサービスと同種のサービスを行っている他社と業務提携契約を締結し、これら他社から当該他社の利用者が掲載した中古車の出品情報を受信し、これをASNETへ掲載しております。なお、ASNET会員が当該車両を落札した場合、当社は買い手からのみ手数料を受領することとなります。 c.陸送手配サービスASNET会員の落札車両・出品車両の輸送(陸送)の手配を当社が取り次ぐサービスです。ASNET会員は車両の売買時に、当社と提携する9社(2025年12月末現在)の陸送会社から任意の陸送会社を選択して車両輸送の手配を依頼することができます。当社は、ASNET会員からの依頼に基づき、指定された陸送会社へ手配の取り次ぎを行っております。ASNET会員は当サービスを利用することで、車両の売買と同時に陸送を手配することができ、かつ、陸送費用を車両代金等とまとめて当社に支払って一括精算することができる等、陸送手配にかかる各種手続きを簡略化することができます。当サービスの利用にあたり、当社はASNET会員から手数料を受領しておりませんが、当サービスを通じて陸送の受注があった陸送会社から陸送料金の一定割合を手数料として得ております。なおASワンプラサービスにおいては、車両を落札した際の輸送手配として当サービスの利用を条件としております。 d.中古車販売支援サービス当サービスは、ASNET上に掲載されている出品車両情報を利用して、ASNET会員の中古車販売業務を支援するサービスです。当サービスはASNETに出品されている車両情報に、個々のASNET会員があらかじめ設定した条件に基づいて自動で小売価格を計算する機能を有しており、ASNET会員の店舗に来店された消費者が、小売価格で中古車を検索・閲覧することができます。また、車両販売に付随する諸費用、各種税金、リサイクル預託金に加え、ローン計算も含めた見積書作成機能も備えております。ASNET会員は、当サービスを利用することによりASNETに出品されている車両情報を用いて、在庫を持つことなく消費者のニーズにあった車両の販売を提案することが可能となります。当社は、当サービスを「オークション代行」及び「ASワンプラ」両サービスを促進する機能と位置づけ、ASNET会員に対し無償で提供しております。 e.カスタマーコミュニケーション支援サービス当サービスは、スマートフォンアプリ「みるクル」を用いて、ASNET会員の中古車販売業務及びカスタマーコミュニケーション業務を支援するサービスです。ASNET会員からの勧誘に基づき、スマートフォンアプリ「みるクル」をインストールした消費者は、当該アプリを通じてASNET上に掲載されている出品車両情報を検索することができます。また、ASNET会員は消費者との間で、見積、商談、査定、その他問合せ等のコミュニケーションをとることができます。また、ダイレクトメッセージ機能を通じて、定期点検や用品類の販促広報、店舗での各種イベントの案内等のお知らせを送ることも可能です。当社は、当サービスを「オークション代行」及び「ASワンプラ」両サービスを促進する機能と位置づけ、ASNET会員に対し初期登録費用とダイレクトメッセージ機能の利用に係る費用以外は無償で提供しております。 f.中古パーツ通販サービス当サービスは、当社が株式会社JARA(以下「JARA社」といいます。)と業務提携を結び、JARA社が運営する自動車リサイクル部品(リパーツ商品)の検索・通販サービスを、ASNETを通じて利用を可能とするサービスです。本サービスでは購入を希望する中古パーツが自らの車両に適合するのか否かのチェックサービスも提供しており、安心して中古部品を購入することができます。当社は、当サービスにおいて流通した部品取扱高の一定割合をJARA社から手数料として得ております。 g.カー用品通販サービス当サービスは、中古車販売事業を営むASNET会員が、中古車販売において販売機会を持つ各種用品や装備品(タイヤ、ホイール、カーナビゲーション、ドライブレコーダー、オイル等)及び店舗運営に必要な各種販促品(のぼり、車検証入れ等)を、ASNET上で購入することができるサービスです。当社はこれら用品の販売元であるベンダーと商品委託販売契約を締結し、売上の一部を手数料として得ております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
初期費用や月会費が不要で、多くの掲載台数を確保しているため、会員獲得に強み。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
国内146会場と最多のオートオークション会場数と21.3万台の掲載実績。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:中古車流通市場の混乱 / 特定の業務提携先への依存 / サイバー攻撃
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

提供された情報からは、オートサーバーが特許、ブランド、規制ライセンスなどの無形資産を競争優位の源泉としている具体的な証拠は見当たりません。情報・通信業という業種柄、技術革新は速いが、特定の無形資産が長期的な優位性を確立しているかは不明です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

オートサーバーが提供するサービス(例:中古車販売プラットフォーム「オートサーバー」)の利用において、顧客が他のプラットフォームへ移行する際の直接的な金銭的・時間的コストは低いと考えられます。しかし、プラットフォームへの慣れや蓄積された情報(中古車情報など)が、限定的なスイッチング・コストを生む可能性はあります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

提供された情報からは、オートサーバーのサービスにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果が働いているという証拠は見当たりません。中古車プラットフォームは、出品者と購入者のマッチングが中心であり、必ずしもユーザー数が増えるほど価値が指数関数的に増大する構造ではないと考えられます。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

オートサーバーが競合他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるという情報は提供されていません。情報・通信業であり、固定費や開発費はかかるものの、コスト優位性を裏付ける具体的なデータはありません。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

オートサーバーは中古車プラットフォームを運営しており、一定の利用者数や取引量があれば、規模の経済が働く可能性があります。しかし、業界全体におけるシェアや、最適な規模に対してどの程度位置しているかを示すデータはなく、現時点では限定的な規模の優位性しか示唆されません。

ASNETの最大の強みは、初期費用や固定費なしで利用できる点と、圧倒的な掲載台数です。国内146会場と最多のオートオークション会場と提携し、国内94%の出品車両を検索可能。また、「ASワンプラサービス」では月平均21.3万台の掲載実績があります。これにより、中小規模の事業者から新規参入者まで、幅広い中古車取扱事業者が利用しやすく、会員数は83,749に達しています。この広範なネットワークと低コストでの利用が、他社に対する競争優位性となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1)会社の経営方針について 当社は「全ての会員様に利便性を提供すること」を基本理念に、自動車流通支援サービスをコアビジネスと位置づけ、中古車流通に関わる総合的なサービス・情報を取り扱う「ASNET」の運営を行ってまいりました。今後も「顧客満足度向上並びに中古車流通に関わる全ての企業・ユーザーに使いやすく頼られる企業」であり続けることを信念に、新規サービスの事業化に積極的に取組み、ステークホルダーの皆様のご期待に沿える事業成長・企業価値向上の実現に努めてまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる会員制サービスプラットフォーム 「ASNET」を運営する事業を営んでおります。当社は経営上の目標達成状況を判断するための指標として「ASNET」における「取引台数」を用いております。その理由は、当社はASNET事業において顧客による車両の落札、出品若しくは成約の都度、手数料を受領しており、これが売上の大部分を構成しているためです。(なお、ASNETにおける取引台数の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。) (3)経営戦略について 当社は、ASNET事業拡大のための経営戦略として、主に①ASNET会員数の拡大及び②ASNET取引台数の拡大を図ることとしております。うち①については中古車販売店、新車ディーラー、整備板金工場、ガソリンスタンド、輸出事業者等、あらゆる中古車取扱事業者を対象に、当社の営業リソース及び代理店を用いて取り組むこととしております。また②についてはASNETの機能改良及びASNETに掲載されるデータの活用や連携による利用拡大を図ることとしております。 (4)経営環境について 以下に事業セグメントに関連する業界動向について記載いたします。なおASNET事業は、インターネット上で、ASNETの会員である中古車取扱事業者が国内で中古車を出品・落札することを代行又は仲介するサービスを提供しており、当社の属する業界の市場規模及び市況は、(i)中古車全体の流通数及び(ii)中古車売買におけるインターネットを介した取引動向によって左右されます。(i)は新車・中古車の保有者から中古車流通市場に流入する台数の動向が影響を及ぼしますので、自動車市場規模及び中古車流通市場に関する動向及び見通しを記載します。なお中古車については、自動車の名義変更等の諸登録手続きが行われた台数が発表されていることから、一部においてこの数値も用いて説明いたします。また、(ii)に関しては、オートオークション取引におけるインターネット等を介して場外からオークションに参加できるサービスや、店頭取引の動向が重要となるため、それぞれの動向に関する見通しを記載します。 ①自動車市場規模 我が国の中古車業界について、(一社)日本自動車販売協会連合会、(一社)全国軽自動車協会連合会の発表統計によりますと、2025年の登録車及び軽自動車の新車販売台数合計は、一部メーカーにおける生産停止等の影響を受けた前年から回復を見せ、前年同期比3.3%増の456.6万台と増加しました。一方、軽自動車を含む中古自動車登録(届出)台数については前年同期比0.2%減の648.8万台と、ほぼ前年並みに留まりました。なお(一財)自動車検査登録情報協会によりますと、2025年3月末時点での軽自動車を含む自動車保有台数は、8,270万台(前年同期比13.1万台増)と引き続き増加傾向で推移しました。 このように、新車の販売台数や中古車の登録台数は経済情勢等に応じて増減する傾向にありますが、保有台数については引き続き安定的な状況で推移していくと見込んでおります。 ②中古車流通市場 中古車流通市場においては、消費者が新車ないし中古車を購入する際に下取もしくは買取された車両が主な供給源となり、買取事業者・新車ディーラー・リース会社・中古車販売店等を介して業販市場・小売市場(輸出市場を含む)に流入し、最終的な需要者(消費者、解体業者、輸出業者)に流出するという構成となっていることが一般的です。 中古車流通市場のうち業販市場においては、オークション取引が主要な取引形態であり、新車供給・販売の抑制等の影響により出品台数が増減することがございます。加えて、小売需要や諸外国向けの輸出需要の動向等により取引価格が変動することがございますが、いずれにせよ我が国の中古車流通を代表する取引形態であることには変わりありません。なお、近年、大手中古車販売店が仕入元を業販市場(オークションでの落札)から消費者からの買取にシフトする動きや、大手買取業者等が買い取った中古車をオークションでの売却から自社店舗での小売にシフトする動きが見られるほか、新車ディーラーが販売拠点において中古車の取り扱いを強化する動きも見られております。またオークションを介さない取引も徐々に増加傾向にあり、今後、オークション取引のシェアが変動することも考えられます。(注)矢野経済研究所「2023年版 自動車アフターマーケット総覧」 ③ASNET事業を取り巻く環境 自動車の市場規模は、長期的には少子高齢化や人口減少といった構造的な変化等を背景に、緩やかに縮小することも見込まれておりますが、前述のように自動車保有台数は安定的かつ漸増傾向にあり、中古車流通市場が直ちに縮小するような状況にはありません。なお、シェアリングビジネスの普及により自動車に対する一部の消費者のイメージが「保有」から「利用」へシフトすること、国際的な環境規制の強化に対応するため各自動車メーカーでEV(電気自動車)をはじめとする次世代車の普及が計画されていること等により、自動車を取り巻くビジネスモデルが大きく変化することが考えられます。 中短期的には、我が国の家計部門における可処分所得が伸び悩む中、新車の高機能化に伴う価格高騰が進み、今後は自動車保有台数に占める中古車の割合が高まることが見込まれます。さらに、中古車業販市場に目を向ければ、燃料価格の高騰による輸送費の上昇や、人手不足や働き方改革等を背景とした自動車輸送能力の縮小が進む中、売り手から買い手へダイレクトに輸送するといったシンプルな流通構造が求められると見込んでおります。このほか、自動車の検査規格の整備や検査機器の高度化等により中古車の取引に対する不安が抑制され、インターネットを介した流通が拡大すると見込んでおり、当社ASNET事業のうちASワンプラサービスに対するニーズは今後拡大するものと見込まれます。 また、新車の供給不足等により中古車の需要は高まっておりますが、供給量の減少に伴って流通量の減少及び価格の高騰傾向が見られます。しかし、インターネットを介した中古車流通については、オートオークション会場外からインターネットを介して取引に参加するためのシステム整備が進んでおり、主要オートオークションにおける会場外からの取引参加率は概ね50~60%に達する等、そのニーズは今後も堅調に推移するものと見込んでいることに加え、インターネットでの取引がベースとなっている業者間取引の拡大により、当社ASNET事業の属するインターネットを介した中古車流通市場の需要は拡大する見込みです。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、以下の事項を「優先的に対処すべき課題」として認識しております。 ①会員数の増加と利用頻度の向上 当社が手がけるASNET事業を成長させ収益力を強化するには 、「新規会員の獲得」と「既存会員の利用促進」が重要であると考えております。当事業年度においては新車の供給制約の緩和等により新車代替が進んだことで中古車の流通台数が増加した結果、ASNETの総流通台数は前年を上回る結果となり、また、新規会員獲得のための営業施策を引き続き実施した結果、2025年12月末の会員数は83,749、うち新規入会件数3,979件、前年同期比3,136会員の増加、(ただし当該入会会員がASNETで取引を行わないこともあるため、会員数の増加が業績の拡大に繋がるとは限りません。)となりました。2026年度においても、新たな顧客開拓に注力し、新規会員の獲得においては、中古車取扱事業者のほか、自動車関連事業者を含めた幅広い事業者を対象に営業活動を展開するほか、各種広告媒体を通じてASNETの知名度向上を図ります。一方、既存会員の利用促進においては、定期的な営業活動や代理店施策の実施、ANSETの機能強化及び既存サービスの内容拡充を図ることで顧客満足度の向上と稼働会員の増大へと繋げてまいります。(ASNET会員の推移については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 に記載しております。)(注)稼働会員とは、当該年においてASNETで1台以上の車両売買を行ったASNET会員をいいます。 ②中古車情報の取扱車両台数の増加 ASNETの特徴は、全国各地のオートオークション会場にある車両や中古車販売店に展示されている在庫車両をASNET 上で横断的に検索・落札ができることです。この利点を伸ばすためには、提携するオートオークション会場数とASワンプラの出品台数を増やしていくことが重要であると考えます。そのために当社は大手オートオークション会場をはじめとする全国各地のオートオークション会場や大手中古車販売店等と引き続き提携関係を維持しつつ、中古車販売整備システム会社との提携や、新たなオークション会場との提携並びに店頭在庫の出品会員の獲得に努めます。(なお、ASNETにおける掲載台数の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。) ③人材の採用と教育 優れた人材の確保と育成は、企業の成長には欠かせないと考えております。会員獲得のための営業部門やASNETの保守や機能拡充を図るためのシステム部門を中心に、優秀な人材の採用とその育成を図ります。 ④システム機能の向上・刷新 将来に向けたASNET事業の発展・拡大のためには、システム機能の向上が必要不可欠であると考えます。そこで当社は、子会社であるAUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.とともにASNETの開発体制を強化し、機能の拡充やアプリ版の開発等に取組むことでさらなる利便性向上を実現していきます。 ⑤経営組織力の強化と内部統制 経済環境の変化や競争の激化が予想される今後に向けて、的確な内部統制制度の整備運用に努め、スピードと正確性・適正性を両立する強固な経営組織力の構築を目指します。 なお、当社では2025年12月末時点で、取引銀行8行と極度額72億円の当座貸越契約を締結しており、急な資金需要にも耐えられる体制を構築しているため、当社としては現状財務体質に重要な課題はないと考えており、財務上の課題は記載しておりません。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1)会社の経営方針について 当社は「全ての会員様に利便性を提供すること」を基本理念に、自動車流通支援サービスをコアビジネスと位置づけ、中古車流通に関わる総合的なサービス・情報を取り扱う「ASNET」の運営を行ってまいりました。今後も「顧客満足度向上並びに中古車流通に関わる全ての企業・ユーザーに使いやすく頼られる企業」であり続けることを信念に、新規サービスの事業化に積極的に取組み、ステークホルダーの皆様のご期待に沿える事業成長・企業価値向上の実現に努めてまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる会員制サービスプラットフォーム 「ASNET」を運営する事業を営んでおります。当社は経営上の目標達成状況を判断するための指標として「ASNET」における「取引台数」を用いております。その理由は、当社はASNET事業において顧客による車両の落札、出品若しくは成約の都度、手数料を受領しており、これが売上の大部分を構成しているためです。(なお、ASNETにおける取引台数の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。) (3)経営戦略について 当社は、ASNET事業拡大のための経営戦略として、主に①ASNET会員数の拡大及び②ASNET取引台数の拡大を図ることとしております。うち①については中古車販売店、新車ディーラー、整備板金工場、ガソリンスタンド、輸出事業者等、あらゆる中古車取扱事業者を対象に、当社の営業リソース及び代理店を用いて取り組むこととしております。また②についてはASNETの機能改良及びASNETに掲載されるデータの活用や連携による利用拡大を図ることとしております。 (4)経営環境について 以下に事業セグメントに関連する業界動向について記載いたします。なおASNET事業は、インターネット上で、ASNETの会員である中古車取扱事業者が国内で中古車を出品・落札することを代行又は仲介するサービスを提供しており、当社の属する業界の市場規模及び市況は、(i)中古車全体の流通数及び(ii)中古車売買におけるインターネットを介した取引動向によって左右されます。(i)は新車・中古車の保有者から中古車流通市場に流入する台数の動向が影響を及ぼしますので、自動車市場規模及び中古車流通市場に関する動向及び見通しを記載します。なお中古車については、自動車の名義変更等の諸登録手続きが行われた台数が発表されていることから、一部においてこの数値も用いて説明いたします。また、(ii)に関しては、オートオークション取引におけるインターネット等を介して場外からオークションに参加できるサービスや、店頭取引の動向が重要となるため、それぞれの動向に関する見通しを記載します。 ①自動車市場規模 我が国の中古車業界について、(一社)日本自動車販売協会連合会、(一社)全国軽自動車協会連合会の発表統計によりますと、2025年の登録車及び軽自動車の新車販売台数合計は、一部メーカーにおける生産停止等の影響を受けた前年から回復を見せ、前年同期比3.3%増の456.6万台と増加しました。一方、軽自動車を含む中古自動車登録(届出)台数については前年同期比0.2%減の648.8万台と、ほぼ前年並みに留まりました。なお(一財)自動車検査登録情報協会によりますと、2025年3月末時点での軽自動車を含む自動車保有台数は、8,270万台(前年同期比13.1万台増)と引き続き増加傾向で推移しました。 このように、新車の販売台数や中古車の登録台数は経済情勢等に応じて増減する傾向にありますが、保有台数については引き続き安定的な状況で推移していくと見込んでおります。 ②中古車流通市場 中古車流通市場においては、消費者が新車ないし中古車を購入する際に下取もしくは買取された車両が主な供給源となり、買取事業者・新車ディーラー・リース会社・中古車販売店等を介して業販市場・小売市場(輸出市場を含む)に流入し、最終的な需要者(消費者、解体業者、輸出業者)に流出するという構成となっていることが一般的です。 中古車流通市場のうち業販市場においては、オークション取引が主要な取引形態であり、新車供給・販売の抑制等の影響により出品台数が増減することがございます。加えて、小売需要や諸外国向けの輸出需要の動向等により取引価格が変動することがございますが、いずれにせよ我が国の中古車流通を代表する取引形態であることには変わりありません。なお、近年、大手中古車販売店が仕入元を業販市場(オークションでの落札)から消費者からの買取にシフトする動きや、大手買取業者等が買い取った中古車をオークションでの売却から自社店舗での小売にシフトする動きが見られるほか、新車ディーラーが販売拠点において中古車の取り扱いを強化する動きも見られております。またオークションを介さない取引も徐々に増加傾向にあり、今後、オークション取引のシェアが変動することも考えられます。(注)矢野経済研究所「2023年版 自動車アフターマーケット総覧」 ③ASNET事業を取り巻く環境 自動車の市場規模は、長期的には少子高齢化や人口減少といった構造的な変化等を背景に、緩やかに縮小することも見込まれておりますが、前述のように自動車保有台数は安定的かつ漸増傾向にあり、中古車流通市場が直ちに縮小するような状況にはありません。なお、シェアリングビジネスの普及により自動車に対する一部の消費者のイメージが「保有」から「利用」へシフトすること、国際的な環境規制の強化に対応するため各自動車メーカーでEV(電気自動車)をはじめとする次世代車の普及が計画されていること等により、自動車を取り巻くビジネスモデルが大きく変化することが考えられます。 中短期的には、我が国の家計部門における可処分所得が伸び悩む中、新車の高機能化に伴う価格高騰が進み、今後は自動車保有台数に占める中古車の割合が高まることが見込まれます。さらに、中古車業販市場に目を向ければ、燃料価格の高騰による輸送費の上昇や、人手不足や働き方改革等を背景とした自動車輸送能力の縮小が進む中、売り手から買い手へダイレクトに輸送するといったシンプルな流通構造が求められると見込んでおります。このほか、自動車の検査規格の整備や検査機器の高度化等により中古車の取引に対する不安が抑制され、インターネットを介した流通が拡大すると見込んでおり、当社ASNET事業のうちASワンプラサービスに対するニーズは今後拡大するものと見込まれます。 また、新車の供給不足等により中古車の需要は高まっておりますが、供給量の減少に伴って流通量の減少及び価格の高騰傾向が見られます。しかし、インターネットを介した中古車流通については、オートオークション会場外からインターネットを介して取引に参加するためのシステム整備が進んでおり、主要オートオークションにおける会場外からの取引参加率は概ね50~60%に達する等、そのニーズは今後も堅調に推移するものと見込んでいることに加え、インターネットでの取引がベースとなっている業者間取引の拡大により、当社ASNET事業の属するインターネットを介した中古車流通市場の需要は拡大する見込みです。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、以下の事項を「優先的に対処すべき課題」として認識しております。 ①会員数の増加と利用頻度の向上 当社が手がけるASNET事業を成長させ収益力を強化するには 、「新規会員の獲得」と「既存会員の利用促進」が重要であると考えております。当事業年度においては新車の供給制約の緩和等により新車代替が進んだことで中古車の流通台数が増加した結果、ASNETの総流通台数は前年を上回る結果となり、また、新規会員獲得のための営業施策を引き続き実施した結果、2025年12月末の会員数は83,749、うち新規入会件数3,979件、前年同期比3,136会員の増加、(ただし当該入会会員がASNETで取引を行わないこともあるため、会員数の増加が業績の拡大に繋がるとは限りません。)となりました。2026年度においても、新たな顧客開拓に注力し、新規会員の獲得においては、中古車取扱事業者のほか、自動車関連事業者を含めた幅広い事業者を対象に営業活動を展開するほか、各種広告媒体を通じてASNETの知名度向上を図ります。一方、既存会員の利用促進においては、定期的な営業活動や代理店施策の実施、ANSETの機能強化及び既存サービスの内容拡充を図ることで顧客満足度の向上と稼働会員の増大へと繋げてまいります。(ASNET会員の推移については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 に記載しております。)(注)稼働会員とは、当該年においてASNETで1台以上の車両売買を行ったASNET会員をいいます。 ②中古車情報の取扱車両台数の増加 ASNETの特徴は、全国各地のオートオークション会場にある車両や中古車販売店に展示されている在庫車両をASNET 上で横断的に検索・落札ができることです。この利点を伸ばすためには、提携するオートオークション会場数とASワンプラの出品台数を増やしていくことが重要であると考えます。そのために当社は大手オートオークション会場をはじめとする全国各地のオートオークション会場や大手中古車販売店等と引き続き提携関係を維持しつつ、中古車販売整備システム会社との提携や、新たなオークション会場との提携並びに店頭在庫の出品会員の獲得に努めます。(なお、ASNETにおける掲載台数の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。) ③人材の採用と教育 優れた人材の確保と育成は、企業の成長には欠かせないと考えております。会員獲得のための営業部門やASNETの保守や機能拡充を図るためのシステム部門を中心に、優秀な人材の採用とその育成を図ります。 ④システム機能の向上・刷新 将来に向けたASNET事業の発展・拡大のためには、システム機能の向上が必要不可欠であると考えます。そこで当社は、子会社であるAUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.とともにASNETの開発体制を強化し、機能の拡充やアプリ版の開発等に取組むことでさらなる利便性向上を実現していきます。 ⑤経営組織力の強化と内部統制 経済環境の変化や競争の激化が予想される今後に向けて、的確な内部統制制度の整備運用に努め、スピードと正確性・適正性を両立する強固な経営組織力の構築を目指します。 なお、当社では2025年12月末時点で、取引銀行8行と極度額72億円の当座貸越契約を締結しており、急な資金需要にも耐えられる体制を構築しているため、当社としては現状財務体質に重要な課題はないと考えており、財務上の課題は記載しておりません。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績の状況の概要当事業年度における日本経済は、米国の通商政策による影響が一部にみられたものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇や円安の継続、米国の通商政策の不確実性に加え、金融資本市場の変動や日中関係を含む国際情勢にも引き続き注視する必要があり、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社を取り巻く経営環境としては、我が国の中古車業界について、(一社)日本自動車販売協会連合会、(一社)全国軽自動車協会連合会の発表統計によりますと、2025年の登録車及び軽自動車の新車販売台数合計は、一部メーカーにおける生産停止等の影響を受けた前年から回復を見せ、前年同期比3.3%増の456.6万台と増加しました。一方、軽自動車を含む中古自動車登録(届出)台数については前年同期比0.2%減の648.8万台と、ほぼ前年並みに留まりました。なお(一財)自動車検査登録情報協会によりますと、2025年3月末時点での軽自動車を含む自動車保有台数は、8,270万台(前年同期比13.1万台増)と引き続き増加傾向で推移しました。当社のASNET事業は中古車登録台数等に影響を受け、中古車登録台数は新車販売台数に影響を受けることから、当社は今後も新車販売台数並びに中古車登録台数の動向については注視することとしております。 このような状況のもと、当社は我が国の中古車流通市場において確固たる地位を築くべく、下記のように積極的な営業施策の展開による顧客拡大とASNET各種機能のリニューアル、新機能の追加、一部機能のスマホアプリ化等によるASNETサービスの利便性の向上を図りました。 ⅰ)営業施策について当事業年度において、引き続きASNET会員の獲得に努めました。その結果、会員総数は83,749会員、うち新規入会件数3,979件、前年同期末比3,136会員の増加(ただし、当該入会会員がASNETで取引を行わないこともあるため、会員数の増加が業績の拡大に繋がるとは限りません。)となりました。また業容拡大のための営業施策を講じ、オークション代行サービスにおいて提携するオートオークション会場の拡大を行ったほか、ASワンプラサービスにおいては同サービスへ中古車情報を掲載していただくための営業活動を行いました。その結果、オークション代行サービスにおいては接続していた一部のオークション会場の閉鎖もあったものの、接続数は前年同期末と同じ146会場(前年同期末比増減なし)を維持し、ASNETへ掲載した年間取扱情報台数は約1,212万台(前年同期比約114万台増)となりました。掲載台数(単位:台)オークション代行サービスASワンプラ サービス(注)合計2021年8,354,3811,757,88210,112,2632022年8,283,3671,761,05610,044,4232023年9,673,0382,120,46911,793,5072024年8,796,7162,187,92310,984,6392025年9,570,9812,551,14112,122,122 (注)ASワンプラサービスの掲載台数は、当社及び当社が業務提携契約を締結して受信したASワンプラサービスと同種のサービスを行っている他社の掲載台数の、1月から12月各月の平均出品台数(毎日の出品台数の平均値)の合計値です。 ⅱ)ASNET機能の開発・改良について増大するASNETへのトランザクションへの対応やBCP対策の一環として、データセンターに設置するシステム機器の更新・拡張や情報セキュリティ対策の強化を引き続き行ったほか、新たな金融支援サービスの提供、電子車検証の活用による決済処理業務の電子化、ASNETスマホアプリへの自社開発AI機能の導入等も行いました。 ⅲ)ASNET取引台数について当社は中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる会員制サービスプラットフォーム「ASNET」を運営する事業を営んでおり、経営上の目標達成状況を判断するための指標として「ASNET」における「取引台数」を用いております。その理由は、当社はASNET事業において顧客による車両の落札、出品もしくは成約の都度、手数料を受領しており、これが売上の大部分を構成しているためです。ASNET取引台数の推移は、以下のとおりです。取引台数(単位:台)オークション代行サービスASワンプラサービス合計2019年130,64680,533211,1792020年135,78686,702222,4882021年139,37588,985228,3602022年131,77485,908217,6822023年143,77484,399228,1732024年135,88198,893234,7742024年1月10,0698,34918,4182024年2月11,8209,68121,5012024年3月12,8359,33022,1652024年4月11,0868,18619,2722024年5月10,1768,88519,0612024年6月11,6479,00820,6552024年7月11,3709,14520,5152024年8月9,7057,39517,1002024年9月11,3918,07219,4632024年10月12,8908,11721,0072024年11月12,7597,22519,9842024年12月10,1335,50015,6332025年140,072100,036240,1082025年1月11,6297,73519,3642025年2月12,6187,99020,6082025年3月14,5078,01822,5252025年4月13,2517,41720,6682025年5月12,1188,44920,5672025年6月11,9838,37820,3612025年7月11,9599,18321,1422025年8月9,2638,12217,3852025年9月10,7589,43320,1912025年10月12,1829,59721,7792025年11月11,0248,61619,6402025年12月8,7807,09815,878(参考)前年同期からの増減+4,191+1,143+5,334(参考)前年同期比(%)+3.1+1.2+2.3 ⅳ)ASNET会員数について当社はASNET事業を成長させ、収益力を強化するには、「新規会員の獲得」と「既存会員の利用促進」が重要であると考えております。当事業年度においても、新たな顧客開拓に注力し、新規会員の獲得においては、中古車取扱事業者のほか、自動車関連事業者を含めた幅広い事業者を対象に営業活動を展開しております。また、既存会員の利用促進のための定期的な営業活動や代理店施策の実施、ASNETの機能強化及び既存サービスの内容拡充を図っております。 ASNET会員の推移は、以下のとおりです。ASNET会員の推移会員数稼働会員数(注)2019年12月末時点63,59227,8382020年12月末時点67,25428,8842021年12月末時点70,73029,4302022年12月末時点74,75128,3142023年12月末時点77,36129,0732024年12月末時点80,61329,3312025年12月末時点83,74929,245(参考)前年同期末からの増減+3,136△86(参考)前年同期末比(%)+3.9△0.3 (注)稼働会員とは、当該年においてASNETで1台以上の車両売買を行ったASNET会員をいいます。 これらを踏まえた結果、当事業年度の業績につきましては、売上高は6,462,582千円(前年同期比2.8%増)、経常利益は2,390,596千円(前年同期比3.8%減)、当期純利益は1,498,112千円(前年同期比4.1%減)となりました。なお、当社はASNET運営事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。 ②財政状態の状況の概要(資産)当事業年度末における総資産は20,316,127千円となり、前事業年度末に比べ2,161,347千円増加しました。これは主に、現金及び預金が営業活動の結果等により1,706,198千円、オークション代行サービス及びASワンプラサービス等に係る未収入金が93,742千円増加し、豊橋本部新社屋の稼働開始に伴い建物が1,060,957千円増加し、建設仮勘定が715,020千円減少したこと、のれんが償却により235,718千円減少したことによります。(負債)当事業年度末における負債は7,284,057千円となり、前事業年度末に比べ1,109,513千円増加しました。これは主にオークション代行サービス及びASワンプラサービス等に係る未払金が1,084,258千円、預り金が68,747千円増加した一方で、獲得利益の減少に伴う課税所得の減少等により未払法人税等が111,472千円減少したことによります。(純資産)当事業年度末における純資産は13,032,070千円となり、前事業年度末に比べ1,051,834千円増加しました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ12,675千円増加したこと、利益剰余金が、当期純利益計上による1,498,112千円増加と配当金471,627千円の支払いによる減少の結果、1,026,484千円増加したことによります。 ③キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は13,626,990千円と前年同期と比べて1,706,198千円(14.3%)の増加となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は2,732,731千円(前年同期は2,333,665千円の資金の獲得)となりました。これは減少要因として、法人税等の支払額1,028,779千円、未収入金の増加121,092千円等あった一方で、増加要因として、税引前当期純利益2,391,093千円、未払金の増加959,791千円、のれん償却額235,718千円、減価償却費166,979千円等があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、支出した資金は579,337千円(前年同期は1,375,263千円の資金の支出)となりました。これは、豊橋本部新社屋の建築等有形固定資産の取得による支出487,228千円、無形固定資産の取得による支出120,234千円等があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、支出した資金は447,176千円(前年同期は1,002,919千円の資金の支出)となりました。これは、配当金の支払額472,526千円等あった一方で、増加要因として、新株予約権の行使による株式の発行による収入25,350千円があったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績(千円)第10期、第11期における販売実績は、次のとおりであります。区分第10期自2024年1月1日至2024年12月31日第11期自2025年1月1日至2025年12月31日前期比(%)オークション代行サービス2,944,6593,081,816104.7ASワンプラサービス2,903,5822,934,805101.1その他438,864445,960101.6合計6,287,1056,462,582102.8 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容   経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。   なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社が財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(ⅰ)経営成績の分析(売上高) 当事業年度における売上高は6,462,582千円(前年同期比2.8%増)となりました。サービス別では、オークション代行サービス3,081,816千円(前年同期比4.7%増)、ASワンプラサービス2,934,805千円(前年同期比1.1%増)となりました。これは、中古車登録台数の増加や積極的な営業施策の展開による顧客拡大等の結果、主にオークション代行サービス、ASワンプラサービスの車両取扱高が増加したことによります。(売上総利益) 当事業年度における売上原価は1,811,595千円(前年同期比6.9%増)となりました。これは、主に、オークション代行サービス、ASワンプラサービスの車両取扱高が増加したことによります。 これにより、売上総利益は、4,650,986千円(前年同期比1.3%増)となりました。(営業利益) 当事業年度における販売費及び一般管理費は、2,266,218千円(前年同期比8.0%増)となりました。これは主に給与手当590,559千円(前年同期比1.6%増)、のれん償却額235,718千円(前年同期比増減なし)、減価償却費166,979千円(前年同期比4.9%減)があったことによります。 これにより、営業利益は2,384,767千円(前年同期比4.4%減)となりました。(経常利益) 当事業年度における営業外収益は、23,863千円(前年同期比147.5%増)となりました。これは主に受取利息14,444千円(前年同期比1,371.0%増)、違約金収入7,287千円(前年同期比13.1%増)によるものであります。また、営業外費用は、18,035千円(前年同期比0.2%減)となりました。これは主に支払利息17,647千円(前年同期比2.7%増)によるものであります。 これにより、経常利益は2,390,596千円(前年同期比3.8%減)となりました。(当期純利益) 当事業年度における法人税、住民税及び事業税は917,071千円、法人税等調整額は、△24,090千円となりました。 これにより、当期純利益は1,498,112千円(前年同期比4.1%減)となりました。 (ⅱ)財政状態の分析財政状態の分析につきましては、前記「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況の概要」をご参照ください。 (ⅲ)キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析につきましては、前記「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (ⅳ)資本の財源及び資金の流動性当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金需要の主な要因は、車両代金等の立替金の支払いであります。当社は、営業キャッシュ・フロー以外に必要な資金を金融機関からの借入を利用しています。また、成長投資への支出については、営業キャッシュ・フローを財源として、主としてIT投資を行っています。配当についても、営業キャッシュ・フローを財源として、前年度実績以上を維持しつつ、期末発行済株式数を基礎として計算した配当性向30%を目安に行っています。エクイティファイナンスを行う場合には、成長投資への支出や運転資金への充当、借入金の返済等に使用いたします。 (ⅴ)経営成績に影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業活動、法規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保及び育成し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分析・低減し、適切に対応を行ってまいります。 (ⅵ)経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 (ⅶ)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる会員制サービスプラットフォーム「ASNET」を運営する事業を営んでおります。当社は経営上の目標達成状況を判断するための指標として「ASNET」における「取引台数」を用いております。その理由は、当社はASNET事業において顧客による車両の落札、出品若しくは成約の都度、手数料を受領しており、これが売上の大部分を構成しているためです。 (参考情報)当社は、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出された調整後経常利益及び調整後当期純利益を重要な財務指標として位置づけております。当事業年度及び前事業年度の当社の調整後経常利益、調整後当期純利益は以下のとおりであります。(単位:千円) 前事業年度自2024年1月1日至2024年12月31日当事業年度自2025年1月1日至2025年12月31日経常利益2,485,4172,390,596+のれん償却額235,718235,718調整後経常利益(注)12,721,1362,626,314当期純利益1,562,6791,498,112+のれん償却額235,718235,718調整後当期純利益(注)21,798,3971,733,830 (注)1.調整後経常利益=経常利益+のれん償却額   2.調整後当期純利益=当期純利益+のれん償却額

事業リスク

主なリスクとして、中古車流通市場の混乱が挙げられます。経済情勢や為替変動、新車供給の減少などが中古車の需要や価格に影響を与え、業績が悪化する可能性があります。また、大規模災害による物流の遅延や、異業種参入による競争激化、サイバー攻撃による情報流出も事業に大きな影響を及ぼす恐れがあります。さらに、特定の外部委託先への依存やシステム障害、経営者の交代、不正行為の発生、新規事業の失敗などもリスク要因です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,288 文字
3 【事業等のリスク】 記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、提出日現在において当社が判断した投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項としては、以下のようなものがあります。当社はこれらリスク事項の分析のためリスクの影響度及びリスクの発生度合の2つの観点からリスクレベルを算出する評価方法を用いており、リスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)中古車流通市場の混乱 当社が扱う中古車の販売動向は消費者の需要動向の影響を受けやすく、経済情勢や政治情勢、輸出需要や為替の変動等によって中古車の価値や価格も大きく変動します。これらの外部要因により中古車の需要が減退した場合、あるいは過度な価格変動等により中古車の流通市場や輸出市場が混乱して取引が低迷した場合、会社業績に影響が及ぶ可能性があります。 新車販売台数の減少による影響・リスクについては、半導体不足や部品不足、ロックダウン等による労働力供給不足等による新車生産台数の減少や、生産される新車の日本向け供給の減少等、何らかの理由により国内への新車供給が減少する、あるいは新車供給体制が不透明(納期の見通しが立たない等)となると、消費者の自動車乗り換え需要が消化されず、下取り車両の中古車流通市場への供給が細ることとなり、流通量の減少及び中古車価格の高騰等に繋がり、ひいてはASNET事業にマイナスの影響を及ぼすものと思われます。 為替動向による影響・リスクについては、円安により中古車の輸出需要が増加し、中古車流通市場の活性化に繋がってASNET事業にプラスの影響を及ぼすと思われますが、その度合いについては、輸出動向が仕向地や車種、輸出に係る物流状況等に影響を受けるため変化し、かつASNET会員のうち輸出事業を営んでいる会員数が限定的(その理由は、当社がASNET会員に対し一律的な利用可能額の設定をしていること、及び取引1台あたりの手数料額がオークション会場で直接取引を行うことに比べ高いこと、落札前に車両を実際に確認することができない等が考えられます)であることから、当社がメリットを享受できる度合いは限られます。また、円安が続き物価や燃料費等の高騰が長引くこととなれば、消費者における中古車需要の減退に繋がり、中古車の流通が停滞してASNET事業にマイナスの影響を及ぼす恐れがあります。一方、円高になれば、中古車輸出台数が減少しマイナスの影響となりますが、輸出需要が抑制されることで輸出業者による仕入れが減少して中古車価格の相場も下落し、国内向け流通が活性化するため、プラスの影響を及ぼすと思われます。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度、顕在化した場合の影響度については中程度であると判断しております。 (2)天災等による物流の混乱 当社はASNETにおいて取引された中古車が安定的に輸送されるよう、提携輸送業者との情報共有や提携輸送会社の拡大等の対策を講じておりますが、万が一、大規模な災害が発生し、物流の遅延により取引が低迷した場合、会社業績に影響が及ぶ可能性があります。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、当社の事業に影響が及ぶほどのリスク顕在化の可能性の程度は低く、顕在化した場合の影響度については中程度と判断しております。 (3)中古車流通構造の変化及び競合他社の出現 国内の中古車流通市場は成熟しており、安定的に推移するものと見込んでおりますが、成熟した市場環境下において異業種の参入等により競争が激化した場合、あるいは新たな中古車流通の出現等によってASNETの価値が相対的に低下し、当社が競合他社を凌ぎ市場シェアの維持拡大をすることができなかった場合は、会社業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。 (4)サイバー攻撃 当社の運営するASNETは、中古車情報を取り扱う会員制のインターネットサービスであり、会員登録時に取得する個人情報を含め、適切な情報管理が求められる事業です。これらの情報管理にあたってはISO27001/ISMS(認証番号J0322)とプライバシーマーク(認証番号10825169)の認証を受けるとともに、情報セキュリティ確保体制の構築を行うことで適切な取扱いに努めておりますが、サイバー攻撃による外部からの不正アクセスにより情報が流出し、業務遂行に支障が出た場合、会社業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。 (5)特定の外部委託先への依存 当社は経済性や専門性を考慮して、一部のシステム開発業務を社外に委託しております。委託に際しては、委託先事業者の選定を厳密化し、また、特定の事業者に依存しないよう委託先を分散しておりますが、委託先事業者の経営環境などに問題が発生し業務委託が継続できなくなった場合、会社業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度、顕在化した場合の影響度については中程度であると判断しております。 (6)システム・通信回線の障害/不具合の発生 当社はコンピュータシステム及びネットワークの活用により事業を展開しており、安定的なサービス運営を行うため、システムの複合化・多重化やIT統制による内部統制・管理体制の構築等の対策を講じておりますが、当社もしくはASNET会員のいずれかが利用するコンピュータシステムもしくはネットワークに予期せぬ障害によりサービスの提供や業務遂行に支障が出た場合、会社業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度、顕在化した場合の影響度については中程度であると判断しております。 (7)経営者の交代 当社は代表取締役2名体制を構築しておりますが、代表取締役が、何らかの理由により予期せずその職務を遂行することができなくなることなどにより経営体制が大幅に変更となった場合、当社業績にも大きな影響が及ぶ可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。なお当社では今後、指名委員会や取締役会での十分な審議を経ながらサクセッションプランを策定していく方針であります。 (8)不正行為の発生 当社は法令並びに各種ガイドラインに準拠した内部統制の整備を行っており、内部通報制度や代表取締役2名による相互牽制体制の構築、電子稟議システムや業務支援システム(ERP)の構築による業務の電子化等の対策を講じておりますが、万が一、故意又は過失による法令違反行為が発生した場合、賠償責任の発生や取引の停止、社会的信用の失墜等によって会社業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。 (9)新事業や新サービスの展開の失敗 新規事業を展開する際には入念な市場調査等を実施したうえで行う方針ですが、新規事業や新サービスに対する先行投資を行い、想定していた利益が得られなかった場合には、会社業績へ大きな影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。なお提出日現在において、新事業の展開予定はありません。 (10)人材の確保・育成 当社では定期的に採用活動や派遣社員の正社員登用を実施しておりますが、今後、少子高齢化が進み人材獲得競争が激化する中で、優秀な人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合や、優秀な人材の社外流出が生じた場合、会社業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度、顕在化した場合の影響度については中程度であると判断しております。 (11)当社株式の流動性について当社は、代表取締役である萩原外志仁氏及び萩原外志仁氏の資産管理会社である朝日ホールディングス株式会社により、議決権の過半数を所有されており、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は、当事業年度末(2025年12月31日)時点において32.46%となっております。今後は、既存株主への一部売出しの要請、新株予約権の行使による流通株式数の増加等により、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度、顕在化した場合の影響度については中程度であると判断しております。 (12) 特定の事業、業務提携先への依存①特定事業への依存 当社はASNETの運営を主たる事業としており、当該事業に経営資源を集中させております。当社としては積極的な営業活動の展開による会員獲得やASNETの機能強化、提携先各社との関係強化によってASNET事業の優位性を堅持していく方針ですが、万が一、当社が競合他社を凌ぎ市場シェアを維持拡大することができず、ASNET事業の優位性が損なわれた場合は、会社業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。 ②特定の業務提携先への依存 当社が提供するオークション代行サービスにおける取引のうち、株式会社ユー・エス・エス(以下本項において「USS」といいます。)が運営するオークション会場における取引が、取引台数に占める割合において55.6%(2025年12月期)を占めております。そのため、USSとの契約が解消となった場合、会社業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。当社はその対策として、USSに対し、業務提携によるメリット(中小事業者のオートオークションへの参入機会の提供等)を提供し、双方に利点のある業務提携関係を維持しております。従って、本書提出日現在において、当社としてはUSSとの契約が解消されるリスクは低いものと考えております。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は契約更新時、リスクが顕在化する可能性の程度は前述のとおり低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。また、これとは別に、契約条件が変更となり当社の収益に影響を及ぼす可能性もあります。ただしその場合には、当社はASNETにおける手数料の変更等によって一定の収益を確保することとしており、本書提出日現在において、リスクは低いものと考えております。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度であるものの、顕在化した場合の影響度は小さいと判断しております。 (13) 特有の取引慣行に基づく取引に関する損害に係るもの①立替金の回収不能による損害 当社はASNET事業において立替金が発生(例えば、オークション代行サービスにおいてASNET会員が中古車を落札した場合、当社は当該ASNET会員のために落札車両代金をオークション会場に立て替えて支払い、後に当該ASNET会員より支払いを受けることがあります。)し、この回収が不能となった場合、当該立替金が発生する原因となった取引に係る中古車を、取引規約に基づいて回収して売却し、差損が生じる場合には改めて債権回収に努めるものの、なお回収不可となった場合には貸倒処理をしております。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性の時期については、ASNETの利用に伴って立替金が発生するため常時あり、またリスクが顕在化する可能性の程度も中程度であるものの、顕在化した場合の影響度については極めて小さいと判断しております。なお当社は2025年12月期において立替金の回収不可による貸倒損失として2,118千円を計上しております。 ②車両と書類の授受の分離中古車の売買においては、売買後陸運支局における登録手続き(一時抹消、移転登録、新規登録)を行う際、車両だけでは手続きが行えず、「譲渡書類」と呼ばれる車検証や名義人の印鑑証明書及び譲渡証等が必要となります。業者間売買においては、売買成立後、車両は直ちに買い手に引き渡される一方、譲渡書類については代金支払い後の授受となることが一般的です。そのため、書類の授受が適切に行われない場合(例えば輸送中の紛失、取り扱い中の破汚損)、クレームが発生し、場合により書類の再発行費用等の金銭的負担が発生することがあります。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性の時期については、ASNETの利用に伴って書類の授受が発生するため常時あり、またリスクが顕在化する可能性の程度も中程度であるものの、顕在化した場合の影響度については極めて小さいと判断しております。なお当社では書類輸送中の紛失汚損等に備え貨物保険に加入しております。 ③現金決済による運転資金の増加 中古車の業者間売買においては、決済代金は取引後概ね数日~1週間以内に現金で行われることが一般的であり、ASNET事業における決済手段も現金のみとなっております。そのため、ASNETにおける取引量の増加に伴い、一時的な立替えが増加し、運転資金が増加することがあります。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性の時期については、ASNETの利用に伴って現金決済が発生するため常時ではあるものの、リスクが顕在化する可能性の程度は低く、また顕在化した場合の影響度についても小さいと判断しております。 (14) 新型コロナウイルス等の各種感染症拡大によるリスク 各種感染症拡大によるリスクのうち、当社における新型コロナウイルス感染症拡大による影響・リスクについて、短期的には、自動車に対する需要増加及び新車の供給不足に伴う中古車の需要増大や、非接触により仕入販売を行うことができるEC取引への需要が増加したこと等により、ASNETの利用が拡大し、当社ASNET事業にプラスの影響を及ぼしましたが、影響が長期化することで半導体不足や部品不足等による新車の供給の停滞が長引き、消費者における自動車の乗り換えが進まず、使用期間の短い高年式車両等を中心とした下取り車両等の中古車流通市場への供給が細ることとなり、中古車価格の高騰や流通量の減少に繋がっております。また、価格の高騰等によって消費者の需要が減退することで中古車の流通が停滞し、ASNET事業にマイナスの影響を及ぼしております。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は中程度、顕在化した場合の影響度については小さいと判断しております。 (15) 資産の減損 当社は固定資産の保有を圧縮することでリスクを低減する等の対策を講じておりますが、実際にのれんを含む固定資産に減損が生じ、財政状態が毀損した場合には会社業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 のれんは、MBOにより、旧オートサーバーが2016年3月にGTSM市場への上場を廃止し、2016年6月に当社を存続会社とする旧オートサーバーとの合併に伴い計上しております。 当該のれんについては、毎期、のれんを含むより大きな単位で減損の兆候有無を判定しております。本書提出日現在において、のれんに減損の兆候は発生しておらず、また、経営成績や収益性の著しい悪化により、のれんに減損の兆候が発生する見込みもございません。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は極めて低いものの、顕在化した場合の影響度については大きいと判断しております。 (16)調達資金使途上場時の公募増資により調達した資金の用途につきましては、当社のサービスの品質向上並びに新サービスを立ち上げるための設備投資に充当する予定です。しかしながら、計画どおりに資金調達ができたとしても、事業環境の変化等により期待した成果が得られない場合には、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低く、また顕在化した場合の影響度も小さいと判断しております。 (17)法的規制 当社は、古物営業法の法的規制の適用を受けておりますが、当該リスクについてリスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度も低く、顕在化した場合の影響度も小さいと判断しております。 当社は、法的手続きによる権利の保全には万全を期しており、今後も法令等の遵守を徹底し、法令違反の抑制をするとともに社内情報共有の迅速化を行ってまいります。しかしながら、将来において、予測し得ない新たな法令の制定や既存法令の規制が強化され、当社の事業が制約される事態が発生した場合、会社業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (18)特定の個人に株式の保有が集中していることについて 本書提出日現在における当社の発行済株式総数は、7,196,600株であり、このうち4,736,800株(発行済株式総数に対する所有割合65.82%)を当社代表取締役である萩原外志仁氏及び萩原外志仁氏の資産管理会社である朝日ホールディングス株式会社が保有しております。朝日ホールディングス株式会社及び萩原外志仁氏は継続的に当社株式の保有を行う意向であるとしておりますが、何らかの理由により朝日ホールディングス株式会社及び萩原外志仁氏が保有する株式を売却した場合、当社株式の需給バランス及び株価に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低く、また顕在化した場合の影響度も小さいと判断しております。 (19)取引の健全性 当社の運営するASNET上で車両の不具合が秘匿されたまま中古車が売買される等することで、取引の健全性が毀損し、当社に風評被害が発生する可能性があります。ただし、そのような車両が取引された場合には、取引規約に則り取引が取り消されるため、当社が金銭的補償を行うわけではありません。当社では、取引の健全性を確保するための施策として、出品車両の品質基準とクレーム制度を取引規約により確立し、取引規約に基づく運用を行うことや、出品車両の品質に問題のあった会員に対する指導の実施及び著しく出品車両の品質に問題のある会員の排除を行うことで取引の健全性の維持に努めております。 当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性の時期については、ASNETの利用に伴って発生するため常時であるものの、リスクが顕在化する可能性の程度は低く、顕在化した場合の影響度も小さいと判断しております。なお本書提出日現在において、当社として認識している取引の健全性の毀損ないし風評被害は発生しておりません。

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