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Ridge−i(5572)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • カスタムAIソリューション
    Ridge-iは、AIやディープラーニングといった最先端技術を使い、企業が抱える様々な課題を解決する事業を行っています。コンサルティングからAIの開発、導入、そして運用までを一貫してサポートし、顧客のビジネス現場で実際に役立つAIソリューションを提供しています。特に、製造業のAI活用ニーズに応えることで、売上の約70%を占める主力事業となっています。
  • デジタルマーケティング事業
    子会社である株式会社スターミュージック・エンタテインメントを通じて、デジタルマーケティング事業も展開しています。主要な動画配信プラットフォームと提携し、企業向けのマーケティング支援や広告事業、さらには音楽レーベルとしての機能も持ち、楽曲制作やプラットフォームへの提供も行っています。これにより、多角的な収益源を確保しています。
  • フローとストック収益
    主な収益源は、AI活用コンサルティングやAI開発サービスによる「フロー収益」です。これはプロジェクトごとに発生する一時的な収益を指します。加えて、開発したAIシステムの保守・運用サービスからは「ストック収益」を得ており、継続的な収益基盤を築いています。これにより、安定した経営を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • カスタムAIソリューション事業
    この事業は、AIやデータ分析の最先端技術とビジネスの専門知識を組み合わせて、顧客の未解決の課題を解決し、新しい社会を実現することを目指しています。顧客の目的や現場のプロセスを深く理解し、最適なAIソリューションを提案・実装することで、売上高128.03百万円、営業利益16.17百万円を稼ぎ出しています。
  • デジタルマーケティング事業
    この事業は、主要な動画配信プラットフォーム企業と提携し、企業向けのマーケティングコンサルティングや広告事業を展開しています。また、音楽レーベル機能も持ち、独自の楽曲配信や著作権ビジネス、企業向け広告の楽曲制作も手掛けています。売上高131.30百万円、営業利益12.14百万円を計上しており、カスタムAIソリューション事業と並ぶ収益の柱となっています。
  • 二つの事業セグメント
    Ridge-iグループは、以前はカスタムAIソリューション事業のみの単一セグメントでしたが、子会社化によりデジタルマーケティング事業が加わり、現在は二つの報告セグメントで構成されています。これにより、事業の多角化を進め、異なる市場からの収益源を確保することで、経営の安定化と成長を目指しています。
2025-07 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CustomAISolutionBusinessReportableSegment 地域 13 2 12.6%
DigitalMarketingBusinessReportableSegment 地域 13 1 9.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,515 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社と連結子会社1社(株式会社スターミュージック・エンタテインメント)の合計2社で構成されており、カスタムAIソリューション事業とデジタルマーケティング事業を展開しております。当社グループは、様々な社会課題・顧客課題をAI・ディープラーニング等の先端技術を用いて解消するために、現場に入り込んだコンサルテーションに始まり、アセスメント、開発、導入、顧客による運用まで視野に入れた、実用的なソリューションを提供するテクノロジーカンパニーです。 当社グループの報告セグメントは、従来「カスタムAIソリューション事業」のみの単一セグメントでありましたが、前連結会計年度において株式会社スターミュージック・エンタテインメントの株式を取得し子会社化したことにより、当連結会計年度より「カスタムAIソリューション事業」及び「デジタルマーケティング事業」の2事業を報告セグメントとしております。・カスタムAIソリューション事業「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」をミッションとして掲げ、顧客の目的から現場のプロセス、課題を理解し、様々なデータに対応したAIを組み合わせた最適なAIソリューションを提案し、実装することを目指す事業です。 ・デジタルマーケティング事業主要な動画配信プラットフォーム企業と提携し、企業向けマーケティングコンサルティングとクリエイターネットワークを活用した高品質かつ迅速な広告事業、及び独自の原盤配信ビジネスや著作権ビジネスを行う音楽レーベル機能に加え、プラットフォームへの楽曲提供、企業向け広告の楽曲制作を手掛けている事業です。 (1) 事業の概要当社グループは、カスタムAIソリューション事業として、コンサルテーション・プランニングからサービスの実現までを支援するフルカスタムAIの受託研究開発を実施しています。業界のキープレイヤーとの協業によって、個社課題にとどまらずに、業界全体のAI・DX化を進めるAI活用コンサルティング・AI開発サービスを行っており、現状はこのサービスが売上の70%程度を占めております。次に、そのAI活用コンサルティング・AI開発サービスで培った高品質のAIエンジンを、顧客のサービスやSaaSなどのプラットフォーマーへ迅速に提供するとともに、受託開発したシステムの保守等を担うAI保守運用サービスを行っております。また、データの取り扱いに専門的なノウハウが必要な人工衛星データの解析や関連するアルゴリズムを開発する人工衛星データAI解析サービスを行っております。 当社グループはこれらのサービスを展開することで、顧客企業の様々なAI活用に関する課題を解決するためのAIサービスを、戦略策定から開発、保守運用、そしてライセンス提供による顧客企業との共同事業化までを行っております。当社グループの事業は、AI活用コンサルティング・AI開発サービスを中心としたフロー収益を主とし、個別の顧客企業ごとのプロジェクト提供により知見と独自のアルゴリズムを蓄積して、それらを応用するとともに、受託開発したシステムの保守を担うAI保守運用サービスとしてストック収益を得るビジネスモデルとなっております。当社グループの顧客企業については、特定の業界に特化しておりませんが、AIの活用ニーズが高く、またコアなビジネスの現場で利用されるソリューションの開発のため大手製造業が多くなっております。当社グループはカスタムAIソリューション事業において、AI・エンジニアリング・ビジネスの3つの強みに精通したプロフェッショナルが、1つの課題にワンチームとなって挑む体制になっております。これにより、コンサルティングから開発まで一気通貫でのサービス提供が可能となっております。特に日本においてはAI導入率が低い状況ですが、当社グループは各プロフェッショナルが連携することでコンサルティング及び開発フェーズの切れ目でプロジェクトが継続運用されるよう取り組んでおります。また、デジタルマーケティング事業(ソーシャルメディアマーケティングサービス及び音楽サービス)を展開する子会社が加わったことにより、広告代理店や企業向けにマーケティング等を提供するサービスも行っております。 (2) 展開するサービス① AI活用コンサルティング・AI開発サービスカスタムAIソリューション事業の主要サービスであるAI活用コンサルティング・AI開発サービスは、AIの活用ニーズを持つ企業に対して目的・課題に合わせたAIソリューションの提案をもとにコンサルティングや開発を行うビジネスです。当社グループは、顧客企業が現場で効果を体感できるまで開発から導入展開までを一気通貫でサービスを行っております。(a) 実運用まで支援先端技術の導入、データを主軸としたビジネス・オペレーション変革には既存システムの変更など大きな困難が伴い、プロジェクト期間中でも状況に応じて柔軟に新しい手法を取り入れる局面も出てまいります。当社ではクライアントとの強い信頼関係を醸成することで、経営レベルでの意思決定支援から現場での開発スタッフとの連携、そして運用スタッフへの技術や知識の移転まで一貫して支援し、開発期間中の方向転換などを柔軟に調整しながら、クライアント内での継続的な運用と実用性の高い価値の創造を実現しております。 (b) AI×既存技術×人による運用当社グループは、AI(機械学習・深層学習)ですべての課題が解決できるとは考えておりません。AI技術、ルールベースの既存技術(注1)、人による運用のすべてが調和したときに、クライアントにとっての持続的な価値創造が実現できます。当社グループが行うコンサルティングでは、それぞれの技術特性と限界を見極めた上で、システム導入に留まらない最適なビジネス・オペレーションの実現を支援しております。 (c) フルカスタムAIAIでは、目的に応じて様々な手法を選定し組み合わせる必要があります。公開API(注2)や、大手プラットフォームのアプリケーションも日々進化しておりますが、個別ニーズをすべてカバーすることはできません。当社グループでは、クライアントの目的に応じて最適な精度・計算速度・冗長性などのトレードオフを見極めながら、ベストなバランスの性能をもつカスタマイズAIを提供しております。(注) 1.ルールベースの既存技術人の手によって記述されたルールやロジックのみに従って動くプログラム全般のこと。2.公開APIまず、APIとはアプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、あるアプリケーションの機能や管理するデータ等を他のアプリケーションから呼び出して利用するための接続仕様・仕組みを指します。公開APIとは、そうした接続仕様・仕組みを他の企業に公開することを意味します。 (d) AI開発テーマ当社グループは特定の業界に特化していないため、様々な業界のテーマに対してソリューションを提案しております。ただし、これまでの実績によりAIの活用ニーズが高い日本の製造業の顧客が多くなっております。当社グループのAI開発の特徴として、製造業を中心に熟練者・ベテランがもっている技術や知見をAIに実装することで、省人化・後継者問題の解消・業界全体の品質を上げていくことをテーマとしたものが多くあります。 (e) AI/DXプロジェクトのアプローチと流れ当社グループのアプローチの特徴は、顧客企業の目的・業界・課題・プロセスの深い理解を行った上で、様々なデータと技術を組み合わせたAIソリューションの提案をもとに開発を行うことにあります。また、プロジェクトによっては、顧客企業の投資対効果の実現と当社のストック収益を見据えた長期的なパートナーシップに基づきAIサービスの共同開発を行っております。当社グループのAI/DXプロジェクトの流れは、戦略策定、データ収集及びアセスメント、開発及びシステム連携、運用保守となっております。戦略策定は、AIの正しい共通理解の醸成を行いながら顧客企業のDX戦略、業務改善、AI実行テーマの選定支援を行っており、AI知識のあるコンサルタントが顧客企業の業界知見や現場課題を深く理解しつつ支援を行っております。その戦略策定をもとにコンサルタントとAIエンジニアが協力してデータ収集及びアセスメントを行っており、当社グループが多く扱う画像データだけでなく、それ以外の様々なデータを組み合わせたAIを組み込んだシステムの全体像を設計します。次にアセスメントに基づいてPoC(実証実験)や本格開発を行います。本格開発はAIに精通した人材を含むエンジニアが中心となり、運用までを含めた全体設計支援を行いながら顧客企業のシステムと連携したAI開発により実用化を目指します。最後の運用保守では、AI稼働状況のモニタリングツールの開発、運用プロセス策定や運用に向けたツールの整備、顧客企業のAI教育など、開発したAIの運用を顧客企業が行うためのシステム開発と支援を行っております。 (f) AIソリューションの技術と実績当社グループは顧客のニーズに応じて、主にディープラーニング等の技術を中心に、顧客の課題や目的に合わせてディープラーニング以外の技術も組み合わせたAIソリューションの開発を行っており、画像・動画・音声など複数のデータ種類に対応したAIの開発実績があります。直近では、1つのディープラーニング技術だけでは解けない課題も多くなってきており、マルチモーダルAIの開発に取り組んでおります。 マルチモーダルAIとは、複数種類のデータと複数のAI技術を組み合わせて1つのAIソリューションとするものです。当社グループの顧客企業からは、製造現場のベテランの知見や作業をディープラーニング等の技術を組み合わせて再現したい、といった1つのディープラーニングでは解けない課題がでてきております。こうした課題には、画像や音声など複数データと複数のAI技術を組み合わせたマルチモーダルAIが必要となります。当社グループはこれまで画像データや動画データの取扱いに実績と強みを持っていますが、音声や数値データにも対応してきており、今までは解決できなかった課題がマルチモーダルAIにより解決できる可能性があります。また、当社グループはデータ取得に必要なセンシング方法についてもパートナー企業と協力することで、顧客企業のニーズに合ったデータ取得ができるように様々なデータ種類に対応するセンシング機器の取扱いの知見を増やしております。加えて、計算環境や出力方法も顧客企業に合った方法をソリューションとして提案できるようにしております。このように、最新技術を柔軟に取り入れたマルチモーダルAIにより顧客の課題に対応することに当社グループの特徴があります。 ② AI保守運用サービスカスタムAIソリューション事業のサービスのひとつにAIライセンス提供サービスがあります。当社グループはAI活用コンサルティング・AI開発サービスにおいて、AIの知見や経験をもとにして顧客との事業連携・製品開発を通じたカスタマイズ開発を行っております。このカスタマイズ開発や顧客との連携で培った高難易度のAI技術やノウハウをもとにして、その顧客が位置する業界の共通ニーズを狙ったAIエンジンの利用ライセンスやプロダクトの提供を行っております。このため、当社グループのAIエンジンやプロダクトの提供については、パートナー企業の製品やサービスとともに顧客企業へ提供されるものが主となっております。このサービスでは主に2つのサービス提供方法があります。1つはAI開発サービスを提供した顧客企業が直接利用し、顧客企業の利用に合わせてAI利用ライセンス代を対価として受け取るものと、もう1つはすでにサービスを持っているプラットフォーム企業にAIエンジンを提供し、ユーザー企業の利用量に応じて対価を受け取るものがあります。更に、このサービスには受託開発したシステムの保守業務も含まれます。 ③ 人工衛星データのAI解析サービスカスタムAIソリューション事業のサービスのひとつに人工衛星データAI解析サービスがあり、人工衛星データの収集からAIによる解析を行っております。地球を網羅的に捉える衛星データと、顧客が保有する地上データを組み合わせた独自の教師データを作成し、AIにより解析したレポートの提供を行っております。また、継続的に人工衛星データを解析したい顧客に対しては、解析ツールの開発も行っております。これによって、自然災害や社会活動などの環境リスクを可視化しビジネスニーズやSDGsに関する活動に貢献することを目指しております。今後は、人工衛星解析市場の拡大に合わせ、環境テーマ等の様々なニーズを先読みし、官公庁と民間へのアプローチの両輪でサービスを展開していく方針です。 ④ 音楽制作配信サービスデジタルマーケティング事業のサービスのひとつに音楽制作配信サービスがあり、独自の原盤配信ビジネスや著作権ビジネスを行う音楽レーベル機能に加え、プラットフォームへの楽曲提供など豊富な経験をもつ200名以上の音楽クリエイターと提携し、あらゆるニーズに対応できる楽曲制作体制を構築しております。音楽サービスの収益源はデジタルでの原盤配信(印税収入)と楽曲著作権の使用料であり、保有するIP数の蓄積とともに収益が積みあがるビジネスモデルとなっております。 ⑤ ソーシャルメディアマーケティングサービスデジタルマーケティング事業のサービスのひとつにソーシャルメディアマーケティングサービスがあり、主要な動画配信プラットフォーム企業と提携し、企業向けマーケティングコンサルティングと、1,000名以上が所属するクリエイターネットワークを活用した高品質かつ迅速な広告事業を展開しております。2018年からはショート動画市場で強固な地位を確立し、100社以上の企業に対して広告制作や媒体買付けなどのプランニング支援を行っております。今後は、カスタムAIソリューション事業の専門性を広告のマーケティングや制作・媒体配信の領域にも広げ、顧客企業のマーケティング支援や広告制作・配信に特化したAIソリューションなどを新たに展開することや、多くのクリエイターネットワークに対して、生成AI活用や配信支援AIなど、クリエイター向けAIプラットフォームの提供等を行っていく方針です。 (3) 事業系統図 (用語の説明)当社の事業に関わる用語の定義は以下のとおりです。 用語定義AI(人工知能)Artificial Intelligenceの略で、コンピュータープログラムを用いて人間の知能の持つ機能を実現するための技術やシステム機械学習AIの1つの手法。データから反復的に学習し、そこに潜むパターンを見つけ出すことで予測・判断を行うための手法・技術ディープラーニング(深層学習)機械学習のいち手法であり、人間の神経細胞の仕組みを模したシステムであるニューラルネットワークをベースとする技術。画像などを精度高く認識することができるアルゴリズムコンピュータープログラムにおいて問題を解くための計算方法や手順SaaSSoftware as a Serviceの略で、インターネット経由で、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア又はその提供形態IoTInternet of Thingsの略で、家電等のモノについてインターネットを通じて操作や情報を取得する仕組みAPIApplication Programming Interfaceの略で、異なるシステム間を連携して自動でデータを受け渡しするための仕組みDX化Digital Transformationの略で、デジタル技術によって、ビジネスや社会、生活の形・スタイルを変えることフルカスタムAI一からAIモデルの構築を行うことPOCProof of Conceptの略で、新しい概念や理論などが実現可能であることを示すための簡易的な試行。一とおり全体を作り上げる試作の前段階で、要となる新しいアイデアなどの実現可能性を示すために行われるものアセスメント・パイロット検証アセスメントとは、対象を客観的に調査及び評価することで、またパイロット検証とは、提案したソリューションがビジネス上の問題を解決するかどうか検証することアジャイル方針の変更やニーズの変化などに臨機応変に対応することPMOProject Management Officeの略で、組織内における個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行う部門や構造システムのことSARレーダー宇宙から地表などを観測する人工衛星に搭載する技術の一つ点群位置情報と色情報を持った点の情報マイスター高い技術を持った熟練(ベテラン)作業員のことデジタルツインリアル空間にある情報をIoTなどで集め、送信されたデータを元に仮想空間でリアル空間を再現する技術コンステレーション複数の人工衛星を連携させて一つの機能やサービスを達成する方法マルチセンサー複数のセンサーを連携して利用することノイズ除去データに含まれる不要な情報を削除することVRVirtual Realityの略で、人工的につくられた可能空間を現実かのように体感させる技術スマートファクトリーAIやIoTなどの最先端技術や膨大なデータを用いて、生産性向上や業務の効率化を図る工場のことOEMOriginal Equipment Manufacturingの略で、製造メーカーが他社ブランドの製品を生産することSIerSystem Integratorの略で、主に非IT企業や官公庁等のITシステムのコンサルティング、設計、開発、運用、ハードウェアの選定等を一括で請け負うことを事業としている企業MLOps機械学習またはディープラーニングのライフサイクルを管理するための、データサイエンティスト、エンジニア、保守運用担当者のコラボレーションおよびコミュニケーションに関する実践手法センシング対象物の音、光、温度などの物理的、化学的、生物学的特性の量を検出し情報を取得する技術

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑む。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
AI・ディープラーニング等の先端技術を用いた実用的なソリューション提供、人工衛星データAI解析サービス。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:人材の確保及び育成 / 技術革新への対応 / 競合
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点で公開されている情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの無形資産による競争優位性は確認できない。事業内容がAIを活用したシステム開発・提供であるため、将来的なIP創出の可能性はあるが、現時点では評価不能。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

AIを活用したシステム開発・提供事業であり、顧客の業務プロセスに深く組み込まれる可能性がある。一度導入したシステムを他社製品に切り替える際には、データ移行や再学習、従業員の再トレーニングなどのコストが発生する可能性があるため、一定のスイッチング・コストが想定される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、ユーザー数の増加がサービスの価値向上に直結するようなネットワーク効果を持つ事業モデルではない。今後のサービス展開によってはネットワーク効果が生まれる可能性も否定できないが、現時点では評価できる要素はない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

AI開発・提供事業は、高度な専門人材の確保や研究開発費が先行する傾向があり、構造的なコスト優位性を確立しているとは考えにくい。競合他社との価格競争力に関する情報も現時点では乏しい。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

事業開始からの期間が短く、市場におけるシェアや規模の経済性を活かした競争優位性は現時点では見られない。今後の事業拡大により規模の経済が働く可能性はあるが、現時点での評価は困難。

  • 現場密着型フルカスタムAI
    顧客の現場に深く入り込み、課題を徹底的に理解した上で、最適なAIソリューションをフルカスタムで開発・提供しています。単なる技術提供に留まらず、コンサルティングから開発、導入、運用までを一貫して支援することで、顧客が実際にAIの効果を実感できるまで伴走し、高い信頼関係を築いています。
  • AI×既存技術×人による最適化
    AIだけで全ての問題を解決できるとは考えず、AI技術、ルールベースの既存技術、そして人による運用を組み合わせることで、顧客にとって持続的な価値創造を実現しています。それぞれの技術特性と限界を見極め、システム導入だけでなく、最適なビジネスオペレーション全体の実現を支援する点が強みです。
  • 多様な業界と製造業での実績
    特定の業界に特化せず、幅広い業界の課題に対してAIソリューションを提供していますが、特にAI活用ニーズの高い日本の大手製造業に多くの実績があります。熟練者の技術や知見をAIに実装することで、省人化や後継者問題の解消、業界全体の品質向上に貢献しており、これが同社の競争優位性となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」をミッションとして掲げております。企業や各種業界が抱える様々な社会課題・顧客課題をAI・ディープラーニング等の先端技術を用いて解消するために、現場に入り込んだコンサルテーションに始まり、アセスメント、開発、導入、顧客による運用まで視野に入れた、実用的なソリューションを提供しております。また、当社グループの「宇宙関連ビジネス」売上が、カスタムAIソリューション事業の30%程度となってきており引き続き力を入れてまいります。衛星データは、現状において十分に活用されていない知見が多くあり、今後は衛星データを活用した様々なAIソリューションやAIサービスが立ち上がっていくと考えており、当社グループはその分野でいち早く成果をあげ、衛星データ解析の国内トッププレイヤーを目指しております。さらに、当社グループのミッションである社会課題の解決においては、衛星画像による土砂崩れの解析や、ドローンを使った海ごみ解析など、当社が開発・提供する環境モニタリングAIを中心に、SDGsの目標達成に向けて積極的に取り組んでおります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な成長を図るため、成長性、収益性及び効率性を重視した経営が必要と認識しております。このため当社では、売上高、営業利益、従業員数を重要な指標と位置づけて各種経営課題に取り組んでおります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、AIコンサルティング・ソリューション開発による知見・ノウハウ等の価値の蓄積、蓄積した価値の最大化、そして蓄積・最大化した価値を生かした新たな市場を創造し、新たな価値の蓄積を積み上げる、というエコシステムによる事業展開・拡大を目指します。 フェーズ1:先進技術による課題解消の知見・ノウハウ等「価値の蓄積」当社グループは、各業界の大手企業や公的研究機関との共同開発において、様々な社会課題・顧客課題をAI・ディープラーニング等の先端技術を用いて解消するために、現場に入り込んだコンサルテーションに始まり、アセスメント、開発、導入、顧客による運用まで視野に入れたワンストップ対応による実用的なソリューションを提供することで、収益を上げると同時にAI・ディープラーニングによる課題解消の知見・資産を蓄積しております。ここでの蓄積される知見・資産は、顧客の実運用までを徹底支援し、AIのみならず既存技術や人による運用をあわせて組み上げた非常に実践的なソリューションであるため、顧客からの高い評価を獲得し、顧客との継続的・発展的な関係作りの基礎を担っております。 フェーズ2:蓄積した「価値の最大化」次に当社グループは、フェーズ1における様々なプロジェクトや共同開発等によって蓄積した知見・資産といった価値を顧客企業の他の事業や類似するプロセスに拡大することによって、顧客企業にとっての価値の最大化を図ります。この際、既に存在する知見・資産の活用が可能であることから当社グループとしての収益性も向上し、収益の拡大に寄与します。また、蓄積した価値を個別企業のみならず各業界のキープレイヤーとの協業スキームを活用して、業界のAI・DX化を進めることで、より大きな社会課題・ビジネス課題を解消するとともに、コンサルティングやシステム開発を主とするフロー型の収益モデルに加えて、サービス利用料やパートナーによる販売時の手数料収入といったレベニューシェア型で、かつ業界全体の多くの企業や人々に価値を届けるアセット型の収益モデルを実現してまいります。さらには、これらの価値をより持続可能なものにするために、当社グループのAI×SDGsの仕組みである環境問題への貢献を目指す環境モニタリングAI、検査工程の省力化、効率化に寄与するソリューションの提供及びひび割れ検出(設備保守)AIなど社会問題への貢献を目指す社会活動モニタリングAIとの組み合わせによって、SDGsの目標達成の実現手段の1つとして、個別企業や業界に提供することで、様々な観点での「価値の最大化」を目指します。 フェーズ3:蓄積・最大化した価値からの新たな市場創造当社グループの事業ドメインであるAI・ディープラーニングは、まだ手付かずの未知の領域が数多く存在しております。当社グループは、その未知の領域における新たな市場(=新たな価値)を開拓・創造してまいります。具体的には、既に蓄積している知見・資産の価値と、AI・ディープラーニングが活用されていない業界における潜在的な課題を掛け合わせることで、新たな市場を創造します。そのためには、国の研究機関や大学、そして大手企業の基礎研究領域における研究開発にも積極的に先行投資的な活動を行い、新たな市場(=新たな価値)を創造してまいります。これらの方針に従い、当社グループは中長期戦略として4つのドライバー(施策)で顧客企業とともに事業拡大をしていく方針です。①ストック収益の拡大に向けたアクション顧客企業との共同事業案件の確かな推進と、プラットフォーマーへのAIライセンスやAI保守運用サービスの提供による2軸でストック収益を拡大していきます。②コンサルティングファームとの連携による大規模な事業共創案件の獲得業界のリーディングカンパニーへのリーチを増やすために、当社グループがもつAI及びデジタル技術の知見をコンサルティングファームに共有し、補完関係を構築し、中長期テーマを共同で展開していきます。③次世代AIの進化を見据えた研究開発官能検査・生成系AI・マルチモーダルなど、次のAIへの期待に応えるための先行研究と事例を発信し、優秀な研究者・エンジニア採用による事業拡大を目指します。④人工衛星データ解析AIでの国内リーディングポジションの確立とグローバル展開衛星解析AIを強みに、人工衛星解析市場の拡大に合わせ、環境テーマ等のニーズを先読みし、官公庁と民間の両方へのアプローチを行い事業展開を目指します。 (4) 経営環境当社グループは、様々な業界に対してAI活用による課題解決を行っております。当社グループのビジネス市場である国内のAI市場は富士キメラ「2020人工知能ビジネス総調査」によると2021年の1.1兆円から2027年に1.9兆円になる見込みとなっております。その中でも当社のAI活用コンサルティング・AI開発サービスの位置するサービス市場の市場規模は、2021年度が6,248億円、2022年度が7,026億円、2027年度には10,429億円になる見込みとなっております。今後は、労働人口不足、働き方改革、インフラの老朽化など社会問題の解決策としてAI導入が加速すると予想され、AIサービス市場は拡大を続けると見込まれております。その中でも当社グループが狙う市場としては、AI活用があまり進んでいない製造業・サービス業が抱える課題へのAI導入を目指しており、製造業の顧客が多くプロジェクト実績もあることが当社の強みとなっています。 なお直近では、AI市場のうち生成AIの市場規模が急拡大し、様々な業種でAI・DX活用戦略のアップデートが起きており、コンサルテーションニーズが拡大しております。 また人工衛星データ解析AI市場は、JAXA宇宙戦略基金と宇宙関連会社の上場で市場の関心は高まっており、地球観測市場は大きな成長が見込まれます。この市場は官需を中心としたマーケットで、安全保障と環境テーマでの衛星データ利用ニーズが増えてきており、当社グループの衛星データ関連プロジェクトの実績により強みを生かせる市場となっております。 (5) 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上記方針を実現するため、当社グループが認識している課題と対応する具体策は、次のとおりです。 ① 先端技術の研究開発及び開発体制の強化当社グループにとって、AIをはじめとした先端技術の研究による、技術基盤の確立、ソフトウェアの開発は必要不可欠なものであるため、社内のエンジニアの育成だけでなく、AI技術者などの専門的な技術をもつ人材の確保・採用も進めてまいります。また、必要に応じて産学連携や新技術を持つ企業との業務提携、共同研究等を進め、サービスメニューの充実化や事業化に向けた取り組みに注力してまいります。 ② 従業員の働きがいの向上当社グループの財産は、高度な技術・専門性とチャレンジ精神を持った優れた従業員であると認識しております。当社グループは「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」というミッションを掲げ、ビジネス・社会の重要な問題解決に必要な技術を見立て、技術の応用化に向けた開発を一気通貫・迅速に実行するプロフェッショナル集団として事業を遂行しております。今後も当社のミッションを遂行していくためには、従業員の生活・人生を豊かにし、業務においては成果の創出に集中できるような働きがいのある環境づくりが必要であると考え、その実現に取り組んでまいります。 ③ 情報管理体制の強化当社グループのカスタムAIソリューション事業におけるシステム開発や運用等の遂行過程において、顧客の機密情報や個人情報等を取り扱う可能性があります。当社では、情報管理の強化が重要であると考えISO27001の認証を取得しているほか、情報セキュリティに関する情報セキュリティ基本規程を制定し従業員への教育を実施しておりますが、今後も社内での研修強化、情報管理体制強化のためのシステム整備等を継続して実施してまいります。 ④ 内部管理体制の強化当社グループの継続的な発展を実現させるためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であり、そのために財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ることにより適切に運用しておりますが、ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保しつつも、俊敏さも兼ね備えた全社的に効率化された組織体制の構築に向けて更に内部管理体制の強化に取り組んでまいります。 ⑤ 財務基盤の強化当社グループは、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と事業投資の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」をミッションとして掲げております。企業や各種業界が抱える様々な社会課題・顧客課題をAI・ディープラーニング等の先端技術を用いて解消するために、現場に入り込んだコンサルテーションに始まり、アセスメント、開発、導入、顧客による運用まで視野に入れた、実用的なソリューションを提供しております。また、当社グループの「宇宙関連ビジネス」売上が、カスタムAIソリューション事業の30%程度となってきており引き続き力を入れてまいります。衛星データは、現状において十分に活用されていない知見が多くあり、今後は衛星データを活用した様々なAIソリューションやAIサービスが立ち上がっていくと考えており、当社グループはその分野でいち早く成果をあげ、衛星データ解析の国内トッププレイヤーを目指しております。さらに、当社グループのミッションである社会課題の解決においては、衛星画像による土砂崩れの解析や、ドローンを使った海ごみ解析など、当社が開発・提供する環境モニタリングAIを中心に、SDGsの目標達成に向けて積極的に取り組んでおります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な成長を図るため、成長性、収益性及び効率性を重視した経営が必要と認識しております。このため当社では、売上高、営業利益、従業員数を重要な指標と位置づけて各種経営課題に取り組んでおります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、AIコンサルティング・ソリューション開発による知見・ノウハウ等の価値の蓄積、蓄積した価値の最大化、そして蓄積・最大化した価値を生かした新たな市場を創造し、新たな価値の蓄積を積み上げる、というエコシステムによる事業展開・拡大を目指します。 フェーズ1:先進技術による課題解消の知見・ノウハウ等「価値の蓄積」当社グループは、各業界の大手企業や公的研究機関との共同開発において、様々な社会課題・顧客課題をAI・ディープラーニング等の先端技術を用いて解消するために、現場に入り込んだコンサルテーションに始まり、アセスメント、開発、導入、顧客による運用まで視野に入れたワンストップ対応による実用的なソリューションを提供することで、収益を上げると同時にAI・ディープラーニングによる課題解消の知見・資産を蓄積しております。ここでの蓄積される知見・資産は、顧客の実運用までを徹底支援し、AIのみならず既存技術や人による運用をあわせて組み上げた非常に実践的なソリューションであるため、顧客からの高い評価を獲得し、顧客との継続的・発展的な関係作りの基礎を担っております。 フェーズ2:蓄積した「価値の最大化」次に当社グループは、フェーズ1における様々なプロジェクトや共同開発等によって蓄積した知見・資産といった価値を顧客企業の他の事業や類似するプロセスに拡大することによって、顧客企業にとっての価値の最大化を図ります。この際、既に存在する知見・資産の活用が可能であることから当社グループとしての収益性も向上し、収益の拡大に寄与します。また、蓄積した価値を個別企業のみならず各業界のキープレイヤーとの協業スキームを活用して、業界のAI・DX化を進めることで、より大きな社会課題・ビジネス課題を解消するとともに、コンサルティングやシステム開発を主とするフロー型の収益モデルに加えて、サービス利用料やパートナーによる販売時の手数料収入といったレベニューシェア型で、かつ業界全体の多くの企業や人々に価値を届けるアセット型の収益モデルを実現してまいります。さらには、これらの価値をより持続可能なものにするために、当社グループのAI×SDGsの仕組みである環境問題への貢献を目指す環境モニタリングAI、検査工程の省力化、効率化に寄与するソリューションの提供及びひび割れ検出(設備保守)AIなど社会問題への貢献を目指す社会活動モニタリングAIとの組み合わせによって、SDGsの目標達成の実現手段の1つとして、個別企業や業界に提供することで、様々な観点での「価値の最大化」を目指します。 フェーズ3:蓄積・最大化した価値からの新たな市場創造当社グループの事業ドメインであるAI・ディープラーニングは、まだ手付かずの未知の領域が数多く存在しております。当社グループは、その未知の領域における新たな市場(=新たな価値)を開拓・創造してまいります。具体的には、既に蓄積している知見・資産の価値と、AI・ディープラーニングが活用されていない業界における潜在的な課題を掛け合わせることで、新たな市場を創造します。そのためには、国の研究機関や大学、そして大手企業の基礎研究領域における研究開発にも積極的に先行投資的な活動を行い、新たな市場(=新たな価値)を創造してまいります。これらの方針に従い、当社グループは中長期戦略として4つのドライバー(施策)で顧客企業とともに事業拡大をしていく方針です。①ストック収益の拡大に向けたアクション顧客企業との共同事業案件の確かな推進と、プラットフォーマーへのAIライセンスやAI保守運用サービスの提供による2軸でストック収益を拡大していきます。②コンサルティングファームとの連携による大規模な事業共創案件の獲得業界のリーディングカンパニーへのリーチを増やすために、当社グループがもつAI及びデジタル技術の知見をコンサルティングファームに共有し、補完関係を構築し、中長期テーマを共同で展開していきます。③次世代AIの進化を見据えた研究開発官能検査・生成系AI・マルチモーダルなど、次のAIへの期待に応えるための先行研究と事例を発信し、優秀な研究者・エンジニア採用による事業拡大を目指します。④人工衛星データ解析AIでの国内リーディングポジションの確立とグローバル展開衛星解析AIを強みに、人工衛星解析市場の拡大に合わせ、環境テーマ等のニーズを先読みし、官公庁と民間の両方へのアプローチを行い事業展開を目指します。 (4) 経営環境当社グループは、様々な業界に対してAI活用による課題解決を行っております。当社グループのビジネス市場である国内のAI市場は富士キメラ「2020人工知能ビジネス総調査」によると2021年の1.1兆円から2027年に1.9兆円になる見込みとなっております。その中でも当社のAI活用コンサルティング・AI開発サービスの位置するサービス市場の市場規模は、2021年度が6,248億円、2022年度が7,026億円、2027年度には10,429億円になる見込みとなっております。今後は、労働人口不足、働き方改革、インフラの老朽化など社会問題の解決策としてAI導入が加速すると予想され、AIサービス市場は拡大を続けると見込まれております。その中でも当社グループが狙う市場としては、AI活用があまり進んでいない製造業・サービス業が抱える課題へのAI導入を目指しており、製造業の顧客が多くプロジェクト実績もあることが当社の強みとなっています。 なお直近では、AI市場のうち生成AIの市場規模が急拡大し、様々な業種でAI・DX活用戦略のアップデートが起きており、コンサルテーションニーズが拡大しております。 また人工衛星データ解析AI市場は、JAXA宇宙戦略基金と宇宙関連会社の上場で市場の関心は高まっており、地球観測市場は大きな成長が見込まれます。この市場は官需を中心としたマーケットで、安全保障と環境テーマでの衛星データ利用ニーズが増えてきており、当社グループの衛星データ関連プロジェクトの実績により強みを生かせる市場となっております。 (5) 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上記方針を実現するため、当社グループが認識している課題と対応する具体策は、次のとおりです。 ① 先端技術の研究開発及び開発体制の強化当社グループにとって、AIをはじめとした先端技術の研究による、技術基盤の確立、ソフトウェアの開発は必要不可欠なものであるため、社内のエンジニアの育成だけでなく、AI技術者などの専門的な技術をもつ人材の確保・採用も進めてまいります。また、必要に応じて産学連携や新技術を持つ企業との業務提携、共同研究等を進め、サービスメニューの充実化や事業化に向けた取り組みに注力してまいります。 ② 従業員の働きがいの向上当社グループの財産は、高度な技術・専門性とチャレンジ精神を持った優れた従業員であると認識しております。当社グループは「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」というミッションを掲げ、ビジネス・社会の重要な問題解決に必要な技術を見立て、技術の応用化に向けた開発を一気通貫・迅速に実行するプロフェッショナル集団として事業を遂行しております。今後も当社のミッションを遂行していくためには、従業員の生活・人生を豊かにし、業務においては成果の創出に集中できるような働きがいのある環境づくりが必要であると考え、その実現に取り組んでまいります。 ③ 情報管理体制の強化当社グループのカスタムAIソリューション事業におけるシステム開発や運用等の遂行過程において、顧客の機密情報や個人情報等を取り扱う可能性があります。当社では、情報管理の強化が重要であると考えISO27001の認証を取得しているほか、情報セキュリティに関する情報セキュリティ基本規程を制定し従業員への教育を実施しておりますが、今後も社内での研修強化、情報管理体制強化のためのシステム整備等を継続して実施してまいります。 ④ 内部管理体制の強化当社グループの継続的な発展を実現させるためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であり、そのために財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ることにより適切に運用しておりますが、ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保しつつも、俊敏さも兼ね備えた全社的に効率化された組織体制の構築に向けて更に内部管理体制の強化に取り組んでまいります。 ⑤ 財務基盤の強化当社グループは、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と事業投資の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。当社グループは、前連結会計年度が連結初年度であり、また、連結子会社のみなし取得日を前連結会計年度末日としていることから、前連結会計年度においては、貸借対照表のみを連結しているため、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。そのため、経営成績及びキャッシュ・フローに関する記載については、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。 ① 経営成績の分析当連結会計年度(2024年8月1日から2025年7月31日)における我が国経済は、雇用環境の改善が進むなど緩やかな回復傾向が見られ、このような中、生成AI技術への注目の高まりにより、企業の生産性向上や競争力強化を目的としたDX関連の高い需要が継続しており、引き続き様々な場面においてAI導入の流れが加速しております。ただし、円安による輸入コストの上昇や、物価・賃金コストの上昇など、依然として、経済全体としての外部リスク要因は継続しています。当社グループは「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」をミッションとして掲げ、カスタムAIソリューション事業として顧客の目的から現場のプロセス、課題を理解し、様々なデータに対応したAIを組み合わせた最適なAIソリューションの提案から実装までを行っており、特に直近では生成AI関連と衛星データ利用のニーズが増加しております。また、AI技術と親和性の高いデジタルマーケティング事業において、SNS広告のプランニングから制作までとプラットフォームの配信や広告等で利用される音楽制作を展開してまいりました。これらの結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。売上高については、既存顧客からのAIプロジェクトの継続、生成AIテーマ案件の増加及び一部案件の大型化により、また、前連結会計年度末より株式会社スターミュージック・エンタテインメントの連結子会社化を行いデジタルマーケティング事業が加わった結果、2,593,322千円となり、売上総利益については、1,325,959千円となりました。営業利益については、上記のとおり売上高の増加に伴い、283,137千円となりました。販売費及び一般管理費は外注利用、積極的な採用活動や生成AI等の新しい技術に対応するために研究開発等を継続しておりますが、売上高の増加が費用増加を上回っており、営業利益率は10.9%で当初想定を上回りました。経常利益については、290,846千円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等102,722千円及び子会社の株主持分が53.8%のため非支配株主に帰属する当期純利益48,496千円により、139,627千円となりました。当社グループの報告セグメントは、従来「カスタムAIソリューション事業」の単一セグメントでしたが、前連結会計年度末より「カスタムAIソリューション事業」と「デジタルマーケティング事業」の2区分に変更しました。 セグメント別の業績は次のとおりです。a.カスタムAIソリューション事業カスタムAIソリューション事業におきましては、売上高が1,280,324千円、セグメント利益が161,725千円となり、そのサービス別の売上高は、前連結会計年度から継続している大手企業の顧客を中心にしたAIプロジェクトの継続に加えて開始が遅れていた案件やコンサルティングファームとの連携による案件が進捗したことによりAI活用コンサルティング・AI開発の売上高は896,681千円となりました。衛星関連プロジェクトは予定通り大型案件が2025年3月で完了し保守運用フェーズへ移行したことにより売上が上期に多い結果となり年間の人工衛星AI解析の売上高は280,996千円となりました。直近は新年度案件への移行期となっております。AI保守運用サービスについては大型の保守運用が継続しており売上高は102,646千円となりました。 b.デジタルマーケティング事業デジタルマーケティング事業におきましては、売上高が1,312,998千円、セグメント利益が121,412千円となり、そのサービス別の売上高は、大手企業からの広告制作や運用などが増加した一方でプラットフォーマーからの受注が減少しソーシャルメディアマーケティングの売上高は954,621千円、保有する楽曲からの権利収入が増加し音楽制作配信サービスの売上高は358,377千円となりました。 ② 財政状態の分析a.資産当連結会計年度末における流動資産は2,306,169千円となり、前連結会計年度末に比べ162,171千円減少いたしました。これは主に、子会社株式の追加買取や借入金の返済により現金及び預金が288,210千円減少したこと及び直近月の売上高増加により売掛金及び契約資産が119,700千円増加したことによるものであります。また、当連結会計年度末における固定資産は540,149千円となり、前連結会計年度末に比べ34,737千円減少いたしました。これは主にのれんの償却などにより無形固定資産が46,590千円減少したことによるものであります。この結果、総資産は2,846,318千円となり、前連結会計年度末に比べ196,909千円減少いたしました。 b.負債当連結会計年度末における流動負債は369,883千円となり、前連結会計年度末に比べ162,358千円減少いたしました。これは主に前受金を受領していたプロジェクトが進捗し売上計上したことにより契約負債が122,137千円減少したこと及び借入金の全額返済により1年内返済予定の長期借入金が48,106千円減少したことによるものであります。また、当連結会計年度末における固定負債は17,654千円となり、前連結会計年度末に比べ53,003千円減少いたしました。これも借入金の全額返済により長期借入金が47,237千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は387,538千円となり、前連結会計年度末に比べ215,361千円減少いたしました。 c.純資産当連結会計年度末における純資産合計は2,458,780千円となり、前連結会計年度末に比べ18,452千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が139,627千円増加しましたが、一方で子会社株式の追加買取により資本剰余金が87,994千円、非支配株主持分が55,741千円減少したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から288,210千円減少し、1,827,826千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は51,323千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益290,846千円があった一方で、売上債権及び契約資産の増加119,700千円及び大型プロジェクト完了により収益計上したことによる契約負債の減少122,137千円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は53,143千円となりました。これは主に、前連結会計年度に購入したサーバー購入代金の支払いにより有形固定資産の取得による支出43,697千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は286,323千円となりました。これは主に、子会社の株式会社スターミュージック・エンタテインメントの株式を追加取得したことによる支出209,160千円と子会社で長期借入金を全額返済したことによる支出95,343千円があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)カスタムAIソリューション事業1,280,324デジタルマーケティング事業1,312,998合計2,593,322 (注) 1.当連結会計年度の主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先第10期連結会計年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日)販売高(千円)割合(%)荏原環境プラント株式会社293,85111.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり売上高、営業利益又は営業損失(△)、従業員数としております。過年度における当社の各指標の進捗は以下の通りです。(単位:千円) 2021年7月期2022年7月期2023年7月期2024年7月期2025年7月期売上高419,445968,521790,3841,071,9542,593,322営業利益又は営業損失(△)△156,56056,40370,346152,738283,137従業員数(名)31(10)37(8)29(7)41(7)74(10) 売上高は2,593,322千円となりました。これは主に前連結会計年度末に株式会社スターミュージック・エンタテインメントを子会社化したことによりデジタルマーケティング事業の売上高が加わったことによるものです。また、カスタムAIソリューション事業の売上高は1,280,324千円で前事業年度比119.4%となっておりこれは顧客需要の増加にともない生成AI案件が拡大したことによるものです。営業利益は283,137千円となりました。これも主に前連結会計年度末に株式会社スターミュージック・エンタテインメントを子会社化したことによるものです。また、カスタムAIソリューション事業の営業利益は161,725千円で前事業年度比105.9%となっておりこれは売上高増加により増益となっている一方で社員数が横ばいのため外注費率が上昇し売上高総利益率が下がっているためです。従業員数は当連結会計年度より株式会社スターミュージック・エンタテインメントの社員数35名が加わっておりますが、当社の社員数は2名減少し39名となっております。今後はエンジニアの中途採用だけでなく新卒採用も強化して社員数を増やしていく方針です。またデジタルマーケティング事業の社員数も年間5名程度の純増を目指します。従業員数は売上高の伸びにある程度比例するものと考えており、将来の受注見込を考慮して引き続き人材獲得を目指します。 ② 経営者の問題意識と今後の方針に関して当社グループでは、「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」の経営方針を掲げ、技術者を尊重する企業環境の下、先端技術の実用化に取り組んでまいりました。その結果として、ディープラーニングを中心としたAI関連技術を実装することについて、他社に対し優位な立場を築くことができていると考えております。一方で、当社グループが事業を営むカスタムAIソリューション事業においては、技術革新のスピードは非常に早く、その状況を常に注視し、また技術の変化、新技術の登場にいち早く対応することができなければ、当社グループの有する技術的な優位性は失われ得るものです。この優位性を維持し、さらに強固にするために、優秀な人材を継続して確保することが、当社グループにとって最優先の課題となると考えております。現在、AI関連技術を有する人材に対する市場のニーズは強くその獲得競争は激化していると認識しております。当社グループにおいては、「データ・AIを駆使した最先端技術とビジネス知見を用いて、未解決の課題に挑み、新しい社会を実現する」の経営方針をより強く発信し、また最先端の研究をしている大学教授等と共同研究の取り組みを行うことにより、優秀な人材の確保を進める方針です。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。市場動向及び業界動向に対して常に情報を集め、また、優秀な人材の獲得と育成に取り組むとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に迅速かつ最適な対応に努めてまいります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要のうち主なものは、人件費、外注費等の売上原価であります。運転資金は自己資金を基本としております。当事業年度末において、現金及び預金は1,827,826千円であり、十分な流動性を確保していると判断しております。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者の会計方針の選択や適用、資産・負債や収益・費用の計上に際し、合理的な基準による見積りが含まれており、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りによる数値と異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)『財務諸表』注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。なお、当社の財務諸表で採用する重要となる会計方針につきましては「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 『財務諸表』注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 優秀な人材の確保と流出
    AI業界は技術革新が速く、優秀なAIエンジニアやコンサルタントの確保が非常に重要です。人材獲得競争が激しい中で、必要な人材を確保できなかったり、既存の優秀な人材が流出してしまったりすると、事業の拡大や継続的なサービス提供が困難になり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 技術革新への対応遅れ
    AI業界は技術革新のスピードが非常に速いため、常に最新の技術動向を把握し、それに対応した新しいサービスを迅速に提供していく必要があります。もし技術革新に対応できなかった場合や、予期せぬ大きな技術変化が生じた場合、同社の競争優位性が失われ、経営成績や財政状態に影響が出る可能性があります。
  • 情報漏洩とコンプライアンス
    顧客の機密情報を取り扱う機会が多いため、情報漏洩や不正使用のリスクが存在します。厳格な情報管理体制を構築し、ISO27001認証も取得していますが、万が一情報漏洩が発生した場合には、損害賠償や企業イメージの悪化により、事業運営や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,848 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 人材の確保及び育成について当社グループが継続的にユーザーに支持されるサービスを提供していくためには、優秀な人材の確保及び育成が極めて重要な要素であると考えており、対外的な人材獲得及び社内の人材育成に加え、人材流出を防止するための環境整備に取り組んでおります。他方、当社グループの属するIT業界においては、人材獲得競争が非常に激しいことから、必要な人材を適時に十分確保できない場合や当社グループの優秀な人材が流出してしまった場合には、今後の事業展開に制約が加えられることとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) コンプライアンス体制について当社グループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると認識しております。コンプライアンス遵守及びリスク管理のため、代表取締役社長の直轄組織としてコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、原則として四半期に一度当社の現況及び問題点、新たなリスク要因の検討に取り組んでおります。しかしながら、当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報管理について当社グループは、ISO27001の認証を取得しており、機密情報と情報機器等の管理は厳密に行っております。業務の性格上、ユーザーが保有している機密情報(経営戦略上重要な情報等)に触れる場合があります。情報の取り扱いについては、情報セキュリティ基本規程、個人情報保護規程を策定するとともに、適宜社内研修を実施することで周知徹底を図っております。しかしながら、このような対策にも関わらず、情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償等の金銭補償や企業イメージの悪化等により、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 景気動向及び業界環境の変動による影響について企業を取り巻く環境や労働人口減少に伴う企業経営の効率化などの動きにより、当社グループが事業を展開しているAI業界は今後も拡大していくことが予測されるものの、国内外の経済情勢や景気動向、それに伴う設備投資意欲の減退等の理由により、市場の成長が鈍化する可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 技術革新への対応について当社グループが事業を展開しているAI業界は、技術革新が速く、当社グループの優位性を維持するためには、技術革新に即座に対応する必要があります。当社グループでは、各種イベントやセミナーへの参加や社内の定期的な勉強会等を通じて、AI業界の技術革新の動向を把握するとともに、それに対応した新サービスの提供ができるよう努めております。しかしながら、当社グループが技術革新に対応できないような場合、または、当社グループが対応できないような技術革新が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 競合について当社グループは、AI活用コンサルティング・AI開発を主たる事業領域としておりますが、技術革新や顧客ニーズの変化が速く、AI業界へ参入する企業も増加する傾向にあることから、引き続き事業の拡大及び競争力の維持・変化への対応に努めてまいります。当該リスクへの対応として、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めてまいります。しかしながら、当社グループが技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、または、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 事業拡大に伴うリスクについて当社グループでは、今後の成長機会の創出に向けて、研究開発費、広告宣伝費、人件費等を投入し、研究開発と事業拡大を進めるとともに、非連続的な成長のためには、M&Aや資本業務提携も有効な手段の一つと考えております。当社グループでは収益見通しを十分吟味した上でこれらの取組みについて進めておりますが、現在の事業領域と異なる分野に進出した場合において、当該分野における収益化が進まない場合や、M&Aや資本業務提携を行った相手先との収益化や事業計画が予定通りに進捗しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 知的財産権におけるリスク当社グループでは、第三者の知的財産権侵害の可能性について、チェック体制を整備することにより、十分な注意を払うとともに、案件によっては顧問弁護士や弁理士等に調査を依頼することとしております。しかしながら、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せず他社の知的財産権を侵害し、訴訟等の紛争に至った場合、社会的信用の失墜、対応にかかる多額の経費発生等により、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 特定人物への依存について当社の代表取締役社長である柳原尚史は、創業者であるとともに、創業以来、当社グループの事業推進において重要な役割を担ってまいりました。柳原尚史は、サービスの企画から開発、及び運用に至るまで豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会や経営会議等において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進める等組織体制の強化を図ることにより、代表取締役社長の柳原尚史に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により、柳原尚史が当社グループの経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 内部管理体制について当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、及び健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と考えており、人員の増強による内部管理体制の充実に継続的に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大等の理由により、内部管理体制の構築の十分性が確保できない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 小規模組織であることについて当社グループは、2025年7月31日現在において、取締役9名(うち監査等委員3名)、従業員数74名と小規模組織であり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社グループでは、今後の業務拡大に応じた人員増強や従業員の育成により、内部管理体制の一層の充実を図っていきますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 社歴が浅いことについて当社の設立は2016年7月と社歴の浅い会社でありますが、これに対応すべく、各部門において、十分な知識と経験を有する人材の確保を行っております。他方、当社社歴の浅さとAI業界を取り巻く環境の急激性・流動性が相まって、当社グループにおける経営計画の策定には、不確定事項が含まれざるを得ない状況にあり、過年度の財政状態及び経営成績では、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。 (13) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社グループは、取締役及び従業員に対して、業績向上に対する意欲を高めることを目的としたストック・オプション(新株予約権)を発行しております。また、今後もストック・オプション制度などの株式報酬型のインセンティブを活用することが考えられることから、現在付与している新株予約権に加え、今後株式が付与された場合、または、今後付与される新株予約権について、権利が行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は、104,420株であり、発行済株式総数4,307,720株の2.4%に相当しております。 (14) 配当政策について当社グループは、株主に対する利益還元については経営の重要課題の一つと位置付けておりますが、配当を実施しておりません。今後におきましては、経営成績、財政状態、事業計画の達成状況等を勘案しながら、株主への利益配当を検討していく方針であります。しかしながら、当社グループの事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。 (15) 当社株式の流動性について当社グループは、株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準は25%であるところ、流通株式比率は本書提出日現在において38.25%となっております。今後は、大株主への一部売出し要請、ストック・オプションの発行及び行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらにより流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (16) 資金使途について当社グループのカスタムAIソリューション事業においては、提供するAIソリューションの機能性・利便性の向上及び他分野への展開が重要と考えております。そのため、上場時に調達した資金の使途につきましては、システム開発や事業拡大に伴う人件費及び研究開発費用へ積極的に投資していきたいと考えております。しかしながら、AI関連市場は変化が激しく、その変化に柔軟に対応するため、上記計画以外の使途に使用する可能性があります。また、上記計画どおりに資金を使用したとしても当初想定していた事業規模の拡大が進まない可能性があります。なお、将来にわたっては、資金調達の使途の前提となっている事業計画・方向性が見直される可能性があります。 (17) 大規模な自然災害等による影響当社グループは、有事に備えた危機管理体制の整備に努めておりますが、当社グループが事業活動を展開する国や地域において、地震、台風、洪水等の自然災害又は感染症の流行等が想定を上回る規模で発生した場合、被災状況によっては正常な事業活動が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではテレワーク可能な社内管理体制及びそれを可能とする業務システムの運用を行い、それにより当該状況でも従来どおりの事業継続が可能となる事業運営を行っております。 (18) M&A、出資等について2024年6月に子会社化した株式会社スターミュージック・エンタテインメントは、今後の当社グループの業績に貢献するものと見込んでおります。しかしながら、事業環境の変化等により当初の想定を下回る場合、のれんの減損処理等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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