経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(または本書提出日)現在において当社が判断したものであります。 (1)経営の基本方針当社は、キャッシュレス決済サービス事業を取巻く経営環境が大きく変化する中、これまでに醸成されてきた社内文化や価値観を改めて明文化し、Corporate Identityである「ミッション(存在意義)・ビジョン(目指す姿)・バリュー(価値観)」を2020年12月に新たに制定いたしました。これらを、経営戦略の策定や経営の意思決定における根幹の考え方と位置づけ、全社一丸となって持続的成長を目指しております。 当社のキャッシュレス決済サービス事業は、社会インフラであり日本中の生活者の暮らしを支えるものとして高い倫理観を持ち続けながらも、「新しい生活を生み出す会社。」として、さらなる便利で安全な消費社会の創出を目指し、「ありえないを、やり遂げる。」の精神で今後もダイナミックにチャレンジを続けてまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、主な連結財務指標としては売上高、親会社株主に帰属する当期純損益を特に重視しておりますが、KPIとしては、①全社の売上高、②「情報プロセシング」分野の売上高、③定常的収益源であるストック収入売上、④加盟店に対する物理的な「ラストワンマイル」であり非財務指標における当社の事業規模を示す当社センターへの接続端末台数、⑤将来の利益源泉となる開発投資を経常的に実施していることから過年度の投資の影響の少ないEBITDAの5点を事業計画上定めております。また、9つのマテリアリティで構成されるサステナビリティ・ステートメントを定め、持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。(3)経営環境2018年4月の経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」において、2025年にキャッシュレス決済比率40%の実現を目指す(将来的には世界最高水準の80%を目指す)ことがうたわれ、「国策」としてキャッシュレス決済が推進されております。この目標に対し経済産業省の発表(2025年3月31日)において、2024年のキャッシュレス決済比率が42.8%に達し、目標を前倒しで達成する等、堅調に上昇しております。これを追い風に、同業界においては、生活様式の変化を踏まえつつ、無人店舗やモバイルを起点とした新たなサービスやソリューションが増加しています。 一般社団法人キャッシュレス推進協議会 「キャッシュレス・ロードマップ 2023」(2023/8)から当社作成 一方、政府の成長戦略により、業界全体の決済手数料減少が推進されることが見込まれているほか、決済手数料を主な収益源としないQR・バーコード決済サービス事業者は、これまでの新規参入段階を経て、現在では勢いを増し市場での存在感を高めています。また、既存の株式会社エヌ・ティ・ティ・データが運営する「CAFIS」及び株式会社日本カードネットワークが運営する「CARDNET」の決済ネットワークに加え、三井住友カード株式会社等が運営する「stera」も拡大しており、業界全体における競争が一層激化しています。このような状況を踏まえ、今後の市場構造や競争環境の動向を注視しております。当社は、決済業界における各プレイヤーと、一部では競合しながらも、競合の少ない電子マネーサービスを強みに、多くのプレイヤーと広く協業し、面を拡大するオープン戦略をとっていることから、市場再編や新規参入にも柔軟に対応していく方針です。マクロでは、雇用人口減少に伴う自動化の発展、特に主な対面市場となっている小売業のニューリテイル(注)化の流れは新規プレイヤーの参入を促す脅威でもあると同時に、新たな市場機会と捉えております。 [ 決済業界の各プレイヤーと当社の関係性 ] (注)小売業において、IT及びデータを活用することで、売上の拡大やコスト削減を図るとともに、消費者に対しオンラインとオフラインの融合等により新しい消費体験を提供するコンセプト (4)経営戦略当社は、これまで市場が求める全ての決済端末に接続しあらゆる決済サービスを高いセキュリティかつワンストップで提供するという方針のもと、クラウド型の電子決済処理で事業を拡大してまいりました。既に接続端末台数は110万台超(2025年3月末時点)、年間で4.9兆円(2025年3月期実績)を超える決済を処理する社会インフラとして拡大しております。[短期成長戦略]今後、短期経営戦略としては、「キャッシュレス決済サービス事業」の面的拡大・岩盤化を推進し、市場成長のフェーズにおいて、ダイレクト営業とホワイトレーベルによる幅広い営業ルートにより圧倒的な規模を追求する「①接続端末の増加戦略」と、汎用電子マネーをフックとしソリューションを複合的に提供することで加盟店に深く入り込む「②クロスセル(注1)戦略」により、ストック収入の成長カーブを引き上げる方針です。 ①接続端末の増加戦略決済事業者との協業による加盟店拡大に加え、金融機関・公共交通・物流事業者等、流通事業者以外の領域拡大により、新たな面の拡大を追求しております。 なお、自社端末としては、新たに新端末「UT-X20」「UT-P11」を市場へ投入するとともに、他社端末での電子マネー対応を支援し、当社決済処理センターでのプロセシングを行う等、引き続きセンター運用強化のために端末レイヤーはオープンに協業を進める戦略です。 ②クロスセル戦略直近では、キャッシュレス推進の追い風を捉え、QR・バーコード決済等の市場に導入される新決済サービスも取込みつつ、端末あたりの定額(決済手段やブランド数に依存するが、処理件数、金額に連動しない)サブスクリプション型の課金体系から一部(QR・バーコード決済精算業務等)の従量課金(GMV課金(注2)、処理件数課金)の導入を進めており、ストック収入による収益拡大と合わせて、定額型・従量型のベストミックスを追求していきます。 [中長期成長戦略]中長期での経営戦略としては、決済インフラを梃に、店舗の高度化を目的とした「総合流通ソリューション」の提供を通じて、新たな収益基盤の構築を目指しております。その取り組みの一環として、特に決済と親和性の高い店舗業務のラストワンマイルであるPOS(販売時点情報管理システム)に着目し、POSのクラウド化およびIoT化サービスを開始しております。また、POSのクラウド化およびIoT化により、クラウドPOSから集約される決済データと非決済データや、その他の店舗ソリューションから集約されるデータの「保全」「連携」「分析」を一貫して提供するデータプラットフォーム「Xinfony Data Hub(シンフォニー データハブ)」の提供も開始しております。同サービスは、競争優位性をさらに高め、収益化の機会を創出する「情報プロセシング」の重要な要素と考えており、今後一層の展開を行ってまいります。店舗を高度化する「総合流通ソリューション」としては、決済、プリペイド、ポイントサービスのほか、マーケティングや、画像認識をはじめとするIoT、広告、医療等、領域を拡大しています。 また、キャッシュレス決済サービス事業及び情報プロセシング事業の更なる拡大のため、業界のロールアップも視野に入れ、積極的にM&Aを行っていき、持続的、非連続的成長に努めてまいります。 (注)1. 契約済や検討中のサービスと併せて、他のサービスを販売すること2.Gross Merchandise Value(流通取引総額) (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① セキュリティ体制の継続的強化及び決済システムの強化電子決済サービスを提供している当社の事業には強固なセキュリティ、セキュアなシステムが求められており、それらを継続して強化していくことが当社の課題であると認識しております。具体的には、クレジットカード業界のセキュリティ基準協議団体(PCI SSC)が定めるPCI DSSの基準に則った運用をしており、決済端末で暗号化されたカード情報は、システムで復号化されるまで、決済処理の経路上でカード情報を取得できないようにしております。また、当社の事業がインターネットを介しての通信ネットワークに依存していることから、システム内の多層化・冗長化に取組んでおります。システム上の観点のみならず、情報セキュリティに関する規程に基づく管理の徹底と社内教育及び研修の実施によりセキュリティの強化に努めてまいります。 ② データセンター移設の遂行当社は2025年3月期にデータセンター移設完了を予定しておりましたが、データ移設工程を進めている段階において、一部不具合を検出したことを受け、複数の追加対策を講じたことから、移設完了予定を2025年6月に延期し、段階的に移行作業を確実に進めてきておりました。しかしながら、提出日現在において一部の取引先様において、ネットワーク環境の再調査が必要なことが判明したため、万全を期して追加検証を実施することといたしました。これにより2025年6月に予定していたデータセンター移設の完了時期を最長2025年9月末まで延期することといたしました。移行作業において、一時的にサービスの停止等を余儀なくされるような予期せぬ事象の発生等が、サービス提供に影響を及ぼす可能性があります。なお今回の完了時期の延期による業績への影響は軽微となる見込みです。 ③ 顧客満足度向上当社のさらなる成長を実現していくために、より多くの顧客に継続的に選ばれるよう、顧客満足度向上に努めることが、当社の事業競争力の強化に資すると考えております。そのために、決済遅延やシステム障害を未然に防止し、常時安定したサービスを提供できるインフラの整備や、顧客の声を反映しながら機能や性能の向上を図る改善サイクルの確立、顧客からのご意見・ご要望に迅速かつ的確に対応できる体制の強化等、サービス品質向上に努めてまいります。 ④ 一時的な赤字計上への対応当期は、データセンター移設およびサービス品質向上に際し、システムの安全性確保やサービスの安定提供を目的に複数の対策を実施したことにより、一時的なコストが増加したほか、フロー収入である端末販売について一部端末にて次期機種の展開を見据えた買い控えや、顧客の計画見直しによる導入遅延や失注により当初計画を下回ったことも重なり、赤字計上する結果となりました。これらは将来的な事業基盤強化を目的とした先行投資および一過性の要因であると認識しており、データセンター移行の確実な遂行と販売施策の強化による売り上げ回復により、収益構造の早期改善に向け努めてまいります。 ⑤ ストック収入による定常的な利益の創出当社の収益モデルは、顧客端末が当社決済処理センターに接続され継続して利用されることで収益が積み上がっていくストック型の構造にありますが、収益を積み上げていくために先行して費用が計上されるインフラ事業的要素があります。顧客基盤の拡大と端末設置台数の増加に伴い、当社決済処理センターへの接続による売上のみで定常的な利益を創出することが課題となるため、コストマネジメントを徹底し利益の創出に取組んでまいります。 ⑥ 「情報プロセシング」事業の拡大当社は決済のみならず流通業が必要とするソリューションを総合的に提供する企業体、そしてデータを保存・分析・連携する「情報プロセシング」を提供する高度なインフラ事業体へと進化を遂げることが戦略的方向性であることから、「情報プロセシング」の安定的な収益化が課題であると認識しております。「情報プロセシング」の新サービスとなる「クラウドPOS」「Xinfony DataHub」「RXクラウド」の提供を開始し、今後はさらなる導入拡大を図るとともに、収益性向上の観点からは、スケールメリットを活かしたコスト効率の改善等利益体質の強化にも注力してまいります。その他のサービスにおいても、顧客等との実証実験などを通じ具体化を図り、取組みを加速させていくことで収益化を図ってまいります。 ⑦ M&A及びアライアンスによる企業価値向上当社は、当連結会計年度において、M&A及びアライアンスにより事業領域を拡大、新たな顧客基盤を獲得してまいりました。引き続き、当社グループの中長期的な持続的成長と企業価値向上のため、M&A及びアライアンスを推進してまいります。 ⑧ 子会社との連携強化と子会社管理体制の確立当社と経営統合した子会社との間で協業の体制を構築するとともに、相互に事業シナジーを創出し、当社グループの企業価値を向上させていくことが必要であると認識しております。当社の経営方針に沿った子会社の経営管理体制を整備し、子会社管理に関する規程等に基づき経営管理を行い子会社管理の体制を確立させ、当社と子会社のサービスの融合、相互送客によりグループシナジーを創出してまいります。 ⑨ 人的資本経営の推進当社の持続的な成長と企業価値の向上には、何事もやりきることができる強い「組織」とそれを構成するあらゆる「人材」が必要不可欠と考えております。事業の拡大に伴う、意欲の高い「人材」を確保し、戦略的な教育と成果に応じた評価と処遇の実行及び安心して働くことができる職場環境の向上をもって、より一層の人的資本経営の推進を行ってまいります。 ⑩ 人件費・外部支出増加への対応近年のIT分野の人材不足、円安や国内外の政情による経済への影響等により、外部委託コストを含む人件費およびサービス提供に必要となる機器やソフトウェアの価格が上昇しており、当社収益を圧迫する要因となっています。更なる事業成長のために、サービス品質を維持・向上させながら、持続可能な収益性を確保するために、引き続きコスト構造の見直しと最適化に努め、適正なコストコントロールを目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(または本書提出日)現在において当社が判断したものであります。 (1)経営の基本方針当社は、キャッシュレス決済サービス事業を取巻く経営環境が大きく変化する中、これまでに醸成されてきた社内文化や価値観を改めて明文化し、Corporate Identityである「ミッション(存在意義)・ビジョン(目指す姿)・バリュー(価値観)」を2020年12月に新たに制定いたしました。これらを、経営戦略の策定や経営の意思決定における根幹の考え方と位置づけ、全社一丸となって持続的成長を目指しております。 当社のキャッシュレス決済サービス事業は、社会インフラであり日本中の生活者の暮らしを支えるものとして高い倫理観を持ち続けながらも、「新しい生活を生み出す会社。」として、さらなる便利で安全な消費社会の創出を目指し、「ありえないを、やり遂げる。」の精神で今後もダイナミックにチャレンジを続けてまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、主な連結財務指標としては売上高、親会社株主に帰属する当期純損益を特に重視しておりますが、KPIとしては、①全社の売上高、②「情報プロセシング」分野の売上高、③定常的収益源であるストック収入売上、④加盟店に対する物理的な「ラストワンマイル」であり非財務指標における当社の事業規模を示す当社センターへの接続端末台数、⑤将来の利益源泉となる開発投資を経常的に実施していることから過年度の投資の影響の少ないEBITDAの5点を事業計画上定めております。また、9つのマテリアリティで構成されるサステナビリティ・ステートメントを定め、持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。(3)経営環境2018年4月の経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」において、2025年にキャッシュレス決済比率40%の実現を目指す(将来的には世界最高水準の80%を目指す)ことがうたわれ、「国策」としてキャッシュレス決済が推進されております。この目標に対し経済産業省の発表(2025年3月31日)において、2024年のキャッシュレス決済比率が42.8%に達し、目標を前倒しで達成する等、堅調に上昇しております。これを追い風に、同業界においては、生活様式の変化を踏まえつつ、無人店舗やモバイルを起点とした新たなサービスやソリューションが増加しています。 一般社団法人キャッシュレス推進協議会 「キャッシュレス・ロードマップ 2023」(2023/8)から当社作成 一方、政府の成長戦略により、業界全体の決済手数料減少が推進されることが見込まれているほか、決済手数料を主な収益源としないQR・バーコード決済サービス事業者は、これまでの新規参入段階を経て、現在では勢いを増し市場での存在感を高めています。また、既存の株式会社エヌ・ティ・ティ・データが運営する「CAFIS」及び株式会社日本カードネットワークが運営する「CARDNET」の決済ネットワークに加え、三井住友カード株式会社等が運営する「stera」も拡大しており、業界全体における競争が一層激化しています。このような状況を踏まえ、今後の市場構造や競争環境の動向を注視しております。当社は、決済業界における各プレイヤーと、一部では競合しながらも、競合の少ない電子マネーサービスを強みに、多くのプレイヤーと広く協業し、面を拡大するオープン戦略をとっていることから、市場再編や新規参入にも柔軟に対応していく方針です。マクロでは、雇用人口減少に伴う自動化の発展、特に主な対面市場となっている小売業のニューリテイル(注)化の流れは新規プレイヤーの参入を促す脅威でもあると同時に、新たな市場機会と捉えております。 [ 決済業界の各プレイヤーと当社の関係性 ] (注)小売業において、IT及びデータを活用することで、売上の拡大やコスト削減を図るとともに、消費者に対しオンラインとオフラインの融合等により新しい消費体験を提供するコンセプト (4)経営戦略当社は、これまで市場が求める全ての決済端末に接続しあらゆる決済サービスを高いセキュリティかつワンストップで提供するという方針のもと、クラウド型の電子決済処理で事業を拡大してまいりました。既に接続端末台数は110万台超(2025年3月末時点)、年間で4.9兆円(2025年3月期実績)を超える決済を処理する社会インフラとして拡大しております。[短期成長戦略]今後、短期経営戦略としては、「キャッシュレス決済サービス事業」の面的拡大・岩盤化を推進し、市場成長のフェーズにおいて、ダイレクト営業とホワイトレーベルによる幅広い営業ルートにより圧倒的な規模を追求する「①接続端末の増加戦略」と、汎用電子マネーをフックとしソリューションを複合的に提供することで加盟店に深く入り込む「②クロスセル(注1)戦略」により、ストック収入の成長カーブを引き上げる方針です。 ①接続端末の増加戦略決済事業者との協業による加盟店拡大に加え、金融機関・公共交通・物流事業者等、流通事業者以外の領域拡大により、新たな面の拡大を追求しております。 なお、自社端末としては、新たに新端末「UT-X20」「UT-P11」を市場へ投入するとともに、他社端末での電子マネー対応を支援し、当社決済処理センターでのプロセシングを行う等、引き続きセンター運用強化のために端末レイヤーはオープンに協業を進める戦略です。 ②クロスセル戦略直近では、キャッシュレス推進の追い風を捉え、QR・バーコード決済等の市場に導入される新決済サービスも取込みつつ、端末あたりの定額(決済手段やブランド数に依存するが、処理件数、金額に連動しない)サブスクリプション型の課金体系から一部(QR・バーコード決済精算業務等)の従量課金(GMV課金(注2)、処理件数課金)の導入を進めており、ストック収入による収益拡大と合わせて、定額型・従量型のベストミックスを追求していきます。 [中長期成長戦略]中長期での経営戦略としては、決済インフラを梃に、店舗の高度化を目的とした「総合流通ソリューション」の提供を通じて、新たな収益基盤の構築を目指しております。その取り組みの一環として、特に決済と親和性の高い店舗業務のラストワンマイルであるPOS(販売時点情報管理システム)に着目し、POSのクラウド化およびIoT化サービスを開始しております。また、POSのクラウド化およびIoT化により、クラウドPOSから集約される決済データと非決済データや、その他の店舗ソリューションから集約されるデータの「保全」「連携」「分析」を一貫して提供するデータプラットフォーム「Xinfony Data Hub(シンフォニー データハブ)」の提供も開始しております。同サービスは、競争優位性をさらに高め、収益化の機会を創出する「情報プロセシング」の重要な要素と考えており、今後一層の展開を行ってまいります。店舗を高度化する「総合流通ソリューション」としては、決済、プリペイド、ポイントサービスのほか、マーケティングや、画像認識をはじめとするIoT、広告、医療等、領域を拡大しています。 また、キャッシュレス決済サービス事業及び情報プロセシング事業の更なる拡大のため、業界のロールアップも視野に入れ、積極的にM&Aを行っていき、持続的、非連続的成長に努めてまいります。 (注)1. 契約済や検討中のサービスと併せて、他のサービスを販売すること2.Gross Merchandise Value(流通取引総額) (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① セキュリティ体制の継続的強化及び決済システムの強化電子決済サービスを提供している当社の事業には強固なセキュリティ、セキュアなシステムが求められており、それらを継続して強化していくことが当社の課題であると認識しております。具体的には、クレジットカード業界のセキュリティ基準協議団体(PCI SSC)が定めるPCI DSSの基準に則った運用をしており、決済端末で暗号化されたカード情報は、システムで復号化されるまで、決済処理の経路上でカード情報を取得できないようにしております。また、当社の事業がインターネットを介しての通信ネットワークに依存していることから、システム内の多層化・冗長化に取組んでおります。システム上の観点のみならず、情報セキュリティに関する規程に基づく管理の徹底と社内教育及び研修の実施によりセキュリティの強化に努めてまいります。 ② データセンター移設の遂行当社は2025年3月期にデータセンター移設完了を予定しておりましたが、データ移設工程を進めている段階において、一部不具合を検出したことを受け、複数の追加対策を講じたことから、移設完了予定を2025年6月に延期し、段階的に移行作業を確実に進めてきておりました。しかしながら、提出日現在において一部の取引先様において、ネットワーク環境の再調査が必要なことが判明したため、万全を期して追加検証を実施することといたしました。これにより2025年6月に予定していたデータセンター移設の完了時期を最長2025年9月末まで延期することといたしました。移行作業において、一時的にサービスの停止等を余儀なくされるような予期せぬ事象の発生等が、サービス提供に影響を及ぼす可能性があります。なお今回の完了時期の延期による業績への影響は軽微となる見込みです。 ③ 顧客満足度向上当社のさらなる成長を実現していくために、より多くの顧客に継続的に選ばれるよう、顧客満足度向上に努めることが、当社の事業競争力の強化に資すると考えております。そのために、決済遅延やシステム障害を未然に防止し、常時安定したサービスを提供できるインフラの整備や、顧客の声を反映しながら機能や性能の向上を図る改善サイクルの確立、顧客からのご意見・ご要望に迅速かつ的確に対応できる体制の強化等、サービス品質向上に努めてまいります。 ④ 一時的な赤字計上への対応当期は、データセンター移設およびサービス品質向上に際し、システムの安全性確保やサービスの安定提供を目的に複数の対策を実施したことにより、一時的なコストが増加したほか、フロー収入である端末販売について一部端末にて次期機種の展開を見据えた買い控えや、顧客の計画見直しによる導入遅延や失注により当初計画を下回ったことも重なり、赤字計上する結果となりました。これらは将来的な事業基盤強化を目的とした先行投資および一過性の要因であると認識しており、データセンター移行の確実な遂行と販売施策の強化による売り上げ回復により、収益構造の早期改善に向け努めてまいります。 ⑤ ストック収入による定常的な利益の創出当社の収益モデルは、顧客端末が当社決済処理センターに接続され継続して利用されることで収益が積み上がっていくストック型の構造にありますが、収益を積み上げていくために先行して費用が計上されるインフラ事業的要素があります。顧客基盤の拡大と端末設置台数の増加に伴い、当社決済処理センターへの接続による売上のみで定常的な利益を創出することが課題となるため、コストマネジメントを徹底し利益の創出に取組んでまいります。 ⑥ 「情報プロセシング」事業の拡大当社は決済のみならず流通業が必要とするソリューションを総合的に提供する企業体、そしてデータを保存・分析・連携する「情報プロセシング」を提供する高度なインフラ事業体へと進化を遂げることが戦略的方向性であることから、「情報プロセシング」の安定的な収益化が課題であると認識しております。「情報プロセシング」の新サービスとなる「クラウドPOS」「Xinfony DataHub」「RXクラウド」の提供を開始し、今後はさらなる導入拡大を図るとともに、収益性向上の観点からは、スケールメリットを活かしたコスト効率の改善等利益体質の強化にも注力してまいります。その他のサービスにおいても、顧客等との実証実験などを通じ具体化を図り、取組みを加速させていくことで収益化を図ってまいります。 ⑦ M&A及びアライアンスによる企業価値向上当社は、当連結会計年度において、M&A及びアライアンスにより事業領域を拡大、新たな顧客基盤を獲得してまいりました。引き続き、当社グループの中長期的な持続的成長と企業価値向上のため、M&A及びアライアンスを推進してまいります。 ⑧ 子会社との連携強化と子会社管理体制の確立当社と経営統合した子会社との間で協業の体制を構築するとともに、相互に事業シナジーを創出し、当社グループの企業価値を向上させていくことが必要であると認識しております。当社の経営方針に沿った子会社の経営管理体制を整備し、子会社管理に関する規程等に基づき経営管理を行い子会社管理の体制を確立させ、当社と子会社のサービスの融合、相互送客によりグループシナジーを創出してまいります。 ⑨ 人的資本経営の推進当社の持続的な成長と企業価値の向上には、何事もやりきることができる強い「組織」とそれを構成するあらゆる「人材」が必要不可欠と考えております。事業の拡大に伴う、意欲の高い「人材」を確保し、戦略的な教育と成果に応じた評価と処遇の実行及び安心して働くことができる職場環境の向上をもって、より一層の人的資本経営の推進を行ってまいります。 ⑩ 人件費・外部支出増加への対応近年のIT分野の人材不足、円安や国内外の政情による経済への影響等により、外部委託コストを含む人件費およびサービス提供に必要となる機器やソフトウェアの価格が上昇しており、当社収益を圧迫する要因となっています。更なる事業成長のために、サービス品質を維持・向上させながら、持続可能な収益性を確保するために、引き続きコスト構造の見直しと最適化に努め、適正なコストコントロールを目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額により開示しております。以下の経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の前連結会計年度の連結財務諸表の数値を用いて比較しております。 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における流動資産は17,246,390千円となり、前連結会計年度末に比べ1,064,094千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が895,828千円増加したことによるものであります。固定資産は9,743,353千円となり、前連結会計年度末に比べ366,881千円増加いたしました。これは主に有形固定資産の器具及び備品が207,108千円、無形固定資産のソフトウエアが658,895千円増加したものの、のれんが61,467千円、ソフトウエア仮勘定が400,840千円減少、投資その他の資産は繰延税金資産を92,166千円取崩したことによるものであります。 この結果、総資産は、26,989,744千円となり、前連結会計年度末に比べ1,430,976千円増加いたしました。 (負債)当連結会計年度末における流動負債は15,028,425千円となり、前連結会計年度末に比べ2,466,701千円増加いたしました。これは主に預り金が2,216,798千円、リース債務が206,303千円増加したことによるものであります。固定負債は1,835,278千円となり、前連結会計年度末に比べ331,904千円減少いたしました。これは主にリース債務が291,644千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、16,863,703千円となり、前連結会計年度末に比べ2,134,797千円増加いたしました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は10,126,040千円となり、前連結会計年度末に比べ703,821千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失682,434千円計上したことによる利益剰余金の減少及びその他有価証券評価差額金75,888千円の減少によるものであります。 この結果、自己資本比率は37.3%(前連結会計年度末は42.2%)となりました。 ②経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大が進むなど、緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇の継続、為替・金融資本市場の変動、アメリカ政府の動向等の影響が海外・国内景気の下振れリスクとなっており、当社グループを取り巻く経済環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。 キャッシュレス業界においては、政府はキャッシュレス決済の推進を国策として、2025年には同決済比率を40%、将来的に世界最高水準となる80%を目指しております(注1)。この目標に対し経済産業省の発表(2025年3月31日)において、2024年のキャッシュレス決済比率が42.8%に達し、目標を前倒しで達成する等、堅調に上昇しております。これを追い風に、同業界においては、生活様式の変化を踏まえつつ、無人店舗やモバイルを起点とした新たなサービスやソリューションが増加しています。 このような経済状況のもとで、電子決済サービスにおいては、当社データセンターに接続する端末は堅調に増加しており、稼働端末台数は約110万台となりました(2025年3月31日)。 ストック収入に当たるセンター利用料、QR・バーコード精算料は、決済処理金額及び決済処理件数の拡大に向けて、大手ドラッグストアでの当社決済端末導入を進めた他、東海道新幹線の車内決済サービス等の新たなユースケースを創出し、また、対応ブランドにアジア他11か国で利用できるAlipay+(アリペイプラス)が加わることで海外決済ブランドを含む多種多様なキャッシュレス決済への対応を低コストで実現しインバウンド消費の活性化に対応するなど、拡大に寄与いたしました。 フロー収入に当たる端末販売については大型案件導入が進んだものの、一部端末にて次世代機種の展開を見据えた買い控えや、顧客の計画の見直しによる導入の遅延や失注、また開発売上は顧客の計画変更に伴うプロジェクト凍結等が発生し、一部の販売機会の損失がありました。 情報プロセシングサービスにおいては、流通事業者が保有する様々なビッグデータの活用が可能となるサービスとして、データの「保全」「連携」「分析」を一貫して提供するデータプラットフォーム「Xinfony Data Hub(シンフォニー データハブ)」の提供を2024年6月より開始し、同年9月には、大手ドラッグストアチェーンにクラウドPOS(販売時点情報管理)システムの本格導入を開始し、競争優位性をさらに高め、収益化の機会を創出しました。しかしながら先進化に向けた設計及び開発に充分なリソースを費やしたことから立ち上がりが遅れ計画どおりの売上獲得には至りませんでした。 また2030年までのさらなる事業成長を見据え、取り扱うデータが飛躍的に増加することが予想されることから、データセンターを移設し基盤を強化することを当年度の重要施策として進めてまいりました。当初、2025年3月末に移設完了予定でしたが、障害発生に伴い安全性担保のため移設プロセスを再検証した結果、移設完了予定を2025年6月末に延期し、段階的に移行作業を確実に進めてきておりました。しかしながら、提出日現在において一部の取引先様において、ネットワーク環境の再調査が必要なことが判明したため、万全を期して追加検証を実施することといたしました。これにより2025年6月に予定していたデータセンター移設の完了時期を最長2025年9月末まで延期することといたしました。なお今回の完了時期の延期による業績への影響は軽微となる見込みです。 連結子会社のウェブスペース社においては、概ね計画通りに推移しました。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は12,300,727千円(前年同期比18.6%増)となりました。売上原価は、障害対応及び保守対応に伴う人件費、サービス品質強化に伴う追加費用、今後更なる事業成長に備え、持続的な成長を可能とする処理能力を確保するため、データセンター移設に伴う一過性の費用等を計上したことから、売上原価8,899,397千円(前年同期比26.3%増)、売上総利益3,401,330千円(前年同期比2.4%増)、営業損失504,561千円(前年同期は777,042千円の営業利益)、経常損失513,215千円(前年同期は765,780千円の経常利益)となりました。また、特別損失として減損損失66,406千円を計上し、法人税等15,004千円の計上及び通期業績の修正に伴う繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額86,302千円の計上により親会社株主に帰属する当期純損失は、682,434千円(前年同期は585,348千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。 なお、当社の事業セグメントはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。(注1)「キャッシュレス・ビジョン」経済産業省(2018年4月) (参考情報) 当社グループは、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社グループの業績評価を行い、当社グループの企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、連結財務諸表及び財務諸表に記載された売上高以外に、当社グループの主要なサービスごとに外部顧客への売上高の推移を下表のとおり把握しています。またEBITDAを経営成績に関する参考指標としており、当該EBITDA及び算出方法は以下のとおりであります。 日本基準に基づくEBITDA=経常利益+減価償却費+支払利息 (単位:千円)連結会計期間第14期第15期第16期第17期第18期売上高---10,370,03612,300,727(売上内訳)--- センター利用料---4,285,3194,646,979決済端末販売売上---1,730,7911,730,523QR・バーコード精算料---2,231,8982,992,427登録設定料等---537,154489,833開発売上---861,756536,925その他---723,1151,904,038経常利益---765,780△513,215調整額:+減価償却費+支払利息--- 1,615,0888,273 1,921,93227,656調整額小計---1,623,3621,949,588EBITDA---2,389,1431,497,841(注)第17期より連結財務諸表を作成しているため第16期以前の各数値については記載しておりません。 (単位:千円)会計期間第14期第15期第16期第17期第18期売上高6,451,0897,139,1597,831,43510,370,03610,938,444(売上内訳) センター利用料3,133,1653,496,5503,822,0144,285,3194,646,979決済端末販売売上1,459,6921,364,4681,360,8861,730,7911,730,523QR・バーコード精算料188,890486,8121,147,7782,231,8982,992,427登録設定料等631,720728,445647,724537,154489,833開発売上820,645897,052636,416861,756536,925その他216,973165,829216,615723,115541,755経常利益158,690712,345535,357818,089△461,480調整額:+減価償却費+支払利息 1,206,4701,981 1,463,9264,624 1,601,425255 1,615,0888,273 1,812,71226,350調整額小計1,208,4521,468,5501,601,6811,623,3621,839,062EBITDA1,367,1432,180,8962,137,0392,441,4521,377,582(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第15期の期首から適用しており、第15期以降は当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、14,069,217千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、3,624,042千円となりました(前年同期比579.6%増加)。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上額581,127千円、売上債権の増加額222,216千円、仕入債務の減少額121,921千円、法人税等の支払額189,094千円による減少があるものの、減価償却費の計上額1,901,382千円、のれん償却額の計上額61,467千円、預り金の増加額2,216,798千円による増加によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、2,644,931千円となりました(前期は4,588,705千円の獲得)。これは主に、有形固定資産の取得による支出599,521千円及び、無形固定資産の取得による支出1,918,202千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は、83,282千円となりました(前期は5,190,151千円の獲得)。これは主に、長期借入金の借入による収入80,000千円、長期借入金の返済による支出76,085千円、リース債務の返済による支出85,341千円によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。b.受注実績 当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため受注実績に関する記載は省略しております。c.販売実績 当社グループは、提供するサービスについて、サービス内容に従って「センター利用料」、「決済端末販売売上」、「開発売上」、「登録設定料等」、「QR・バーコード精算料」、「その他」の6つに売上を区分しております。 センター利用料電子決済処理の月額利用料決済端末販売売上非接触リーダー・ライター等の販売開発売上決済処理サービスに関連する開発売上登録設定料等決済処理センターへの登録料QR・バーコード精算料QR決済処理の利用料その他上記以外の売上 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、上記のサービス別に記載しております。 (単位:千円) サービスの名称当連結会計年度(自2024年4月1日至2025年3月31日)前年同期比(%)センター利用料4,646,9798.4決済端末販売売上1,730,5230.0QR・バーコード精算料2,992,42734.1登録設定料等489,833△8.8開発売上536,925△37.7その他1,904,038163.3合計12,300,72718.6 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自2023年4月1日至2024年3月31日)当連結会計年度(自2024年4月1日至2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社日本カードネットワーク1,741,10616.81,478,12312.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。 ②財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 (売上高、売上原価、売上総利益)売上高は主にセンター利用料及びQR・バーコード精算料が増加したことにより、12,300,727千円(前年同期比18.6%増)となりました。売上原価は主にデータセンター移設に伴う費用や障害対応及び保守対応費用が増加したことにより、8,899,397千円(前年同期比26.3%増)となりました。その結果、売上総利益は、3,401,330千円(前年同期比2.4%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失)販売費及び一般管理費は主に給料及び手当、業務委託料の増加により、3,905,892千円(前年同期比53.5%増)となりました。その結果、営業損失は504,561千円(前年同期は777,042千円の営業利益)となりました。 (営業外損益、経常損失)営業外収益は主に保険解約返戻金の増加により、19,013千円(前年同期比418.1%増)となりました。営業外費用は主に支払利息の増加により、27,666千円(前年同期比85.3%増)となりました。その結果、経常損失は513,215千円(前年同期は765,780千円の経常利益)となりました。 (特別損益、当期純損失)特別利益の計上はありません。特別損失は主に減損損失を計上した結果、67,911千円となりました。法人税等合計は主に法人税、住民税及び事業税を15,004千円、法人税等調整額86,302千円を計上した結果、101,307千円(前年同期比43.9%減)となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、682,434千円となりました。(前年同期は585,348千円の親会社株主に帰属する当期純利益) ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社は、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金や設備投資等の調達につきましては、自己資金、金融機関からの借入及びリースを基本としております。必要な運転資金は、金融機関との当座貸越契約を締結し十分な借入枠を有しております。 ④経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ⑤経営者の問題意識と今後の方針に関して経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。 ⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループが連結財務諸表作成に際して採用している重要な会計方針及び重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。 ⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、第2(事業の状況)(経営方針、経営環境及び対処すべき課題等)(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に記載のとおり、①全社の売上高、②「情報プロセシング」分野の売上高、③ストック収入売上、④接続端末台数、⑤EBITDAの5点を重要指標としております。 前連結会計年度(自2023年4月1日至2024年3月31日)当連結会計年度(自2024年4月1日至2025年3月31日)全社の売上高(千円)10,370,03612,300,727情報プロセシング分野の売上高(千円)618,2821,904,038ストック収入売上(千円)7,054,3728,129,240接続端末台数(台)968,0001,102,000EBITDA(千円)2,389,1431,497,841