事業の概要
- 化粧品の製造販売:ミルボンは、シャンプー、トリートメント、染毛剤、パーマ液などのヘアケア製品を中心に、スキンケアやメイクアップ化粧品、健康食品、美容器具の製造・販売を行っています。美容室向けのプロフェッショナル製品が主力で、美容師を通じて最終消費者に届けられるビジネスモデルです。
- 単一セグメント事業:同社グループは、化粧品の製造・販売を主軸とする単一セグメントで事業を展開しています。これは、事業内容が多岐にわたるものの、すべてが化粧品関連事業として一体的に運営されていることを意味し、セグメント別の詳細な業績開示は行っていません。
- 多岐にわたる製品ラインナップ:ヘアケア用剤(シャンプー、トリートメント、整髪料など)、染毛剤(酸化染毛剤、ヘアブリーチなど)、パーマネントウェーブ用剤(縮毛矯正剤含む)、化粧品(スキンケア、メイクアップ)、その他(健康食品、美容器具)の5つの区分で幅広い製品を提供し、美容市場の多様なニーズに対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ヘアケア用剤事業:シャンプー、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアクリーム、液状・泡状整髪料、セットローション、ヘアスプレーなど、髪の健康と美しさを保つための幅広い製品を提供しています。これは同社グループの主要な収益源であり、美容室を通じてプロフェッショナルなケアを提案しています。
- 染毛剤事業:酸化染毛剤、酸性染毛料、毛髪染色料、ヘアブリーチなど、髪の色を変化させるための製品を製造・販売しています。美容室でのカラーリング施術に不可欠な製品であり、トレンドに合わせた多様な色展開と品質が求められる分野です。
- パーマネントウェーブ用剤事業:チオグリコール酸系パーマネントウェーブ用剤、システイン系パーマネントウェーブ用剤、縮毛矯正剤など、髪にウェーブをかけたり、ストレートにするための製品を提供しています。美容師の技術と組み合わせて、顧客の求めるヘアスタイルを実現するための重要な製品群です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社9社及び関連会社1社により構成されており、化粧品の製造、販売を主な事業としているほか、これに附帯するサービス業務等を営んでおります。 なお、当社グループの事業については、上記事業のみの単一セグメントであるため、セグメントに関連付けた記載はしておりません。 当社グループは、製造または取り扱い品目を次の5つに分けております。区分主要品目ヘアケア用剤シャンプー、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアクリーム、液状・泡状整髪料、セットローション、ヘアスプレー染毛剤酸化染毛剤、酸性染毛料、毛髪染色料、ヘアブリーチパーマネントウェーブ用剤チオグリコール酸系パーマネントウェーブ用剤システイン系パーマネントウェーブ用剤、縮毛矯正剤化粧品スキンケア、メイクアップ化粧品その他健康食品、美容器具等 また、当社グループの事業に係わる位置付けは次のとおりであります。 (事業系統図)(注)海外取引は国によっては販売経路が異なります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 「TAC製品開発システム」により顧客ニーズを製品に反映し、プレミアムブランドを展開。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 「TAC製品開発システム」による製品開発と「オージュア」「ミルボン」などのブランド力。 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:地政学影響による事業継続困難や関税引き上げ / 災害・BCPによる業務停止や周辺被害 / グループガバナンスの不整合や意思決定の遅延
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
ミルボンは美容室専売のヘアケア製品で高いブランド認知度を確立。長年の研究開発による独自の処方や、美容師との強固なリレーションシップが、他社が容易に模倣できない無形資産となっている。特に「オージュア」シリーズは高価格帯ながらも顧客ロイヤルティが高い。
スイッチングコスト★★★★☆
美容室専売というチャネルと、美容師によるカウンセリングを通じたパーソナライズされた製品提案が、顧客のスイッチング・コストを高めている。一度美容師との信頼関係が構築され、自分に合った製品を見つけた顧客は、他社製品への乗り換えを躊躇する傾向がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果は限定的。製品の価値は主に個々の製品性能と美容師の推奨に依存し、ユーザー数が増えることで製品価値が直接的に向上するような構造は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
製造委託が中心であり、自社工場による圧倒的なコスト優位性は見られない。ただし、長年のノウハウ蓄積による効率的な生産管理や、美容室への直接販売による中間マージン削減の可能性はある。
規模の経済★★☆☆☆
美容室専売市場においては一定のシェアを持つが、業界全体で見ると寡占度はそれほど高くない。グローバル展開は進めているものの、規模の経済による圧倒的な優位性を確立するには至っていない。
- 美容室向け専門性:ミルボンは美容室向けのプロフェッショナル製品に特化しており、美容師との強固な関係性を築いています。これにより、製品開発から販売、アフターサポートまで、美容室のニーズに合わせたきめ細やかなサービスを提供し、顧客ロイヤルティを高めています。
- 研究開発力と製品品質:長年の経験と研究開発に基づき、高品質なヘアケア製品や化粧品を提供しています。特に染毛剤やパーマ液といった専門性の高い製品群において、美容師の技術を最大限に引き出す製品開発力が強みであり、これがブランドの信頼性につながっています。
- グローバル展開とブランド力:海外にも子会社や関連会社を展開し、グローバル市場での事業拡大を図っています。日本国内で培った高い製品力とブランドイメージを海外市場にも展開することで、国際的な競争力を強化し、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、ヘアデザイナーを通じて、美しい生き方を応援する事業を展開しております。 顧客と長期的な信頼関係を結ぶため、当社グループは顧客との約束をコーポレートステートメントに表し、その象徴としてスローガンを制定しております。 ―コーポレートステートメント― すべては、美しく生きるために。 私たちは、一人ひとりに、自分らしさ、心の豊かさ、人生の彩りを価値にして届けます。ヘアデザイナーと向き合い、ともに教え育み、今を超えようと、磨き上げた結晶から、生まれ落ちる美しさ。それは、私たちだけが創れる確かな価値。美しい髪を自信に、新しい世界にはばたけるよう、私たちは、今ここにない未来を創り続けます。 ―コーポレートスローガン― 『美しさを拓く。』 Find Your Beauty 当社グループにとって企業価値の源泉は、以下の①から③と考えています。 ①販売力=フィールドパーソンシステム 当社グループは、美容室とヘアデザイナーを支援するために、独自の営業体制を確立しています。単なる商品販売ではなく、美容室、エンドユーザーの声を真摯に聴き、課題を発見、対処法を考え提案します。美容室への教育活動を中核に、美容室の増収・増益に貢献します。当社グループでは、そのような活動を行う営業部員をフィールドパーソンと呼んでいます。 フィールドパーソンを育てるために、9ヶ月間に及ぶ社内研修を実施しています。ヘアケアやカラーリング、パーマなどの基本的な美容技術に加え、美容業界の幅広い知識・経営分析・企画立案などの様々なスキルを習得しています。競合他社が真似のできない、当社グループ独自のビジネスモデルとなっています。 ②商品開発力=TAC製品開発システム 美容室の現場で成功しているヘアデザイナー、さらにエンドユーザーに学びながら、美容ソフトと製品を開発するのが当社グループ独自の「TAC(Target Authority Customer)製品開発システム」です。 ヘアカラー客が他店と比べて飛びぬけて多い美容室、ヘアケア客が飛びぬけて多い美容室など、テーマによって顧客からダントツの人気を集めている美容室・ヘアデザイナーには、成功技術(哲学、考え方、ヘアデザイン、美容技術)が存在しています。その成功技術を一般の美容室でも使えるように標準化し、それをサポートする製品を創ります。 ③市場戦略=フィールド活動システム どのような市場環境においても、成長する美容室は存在しています。当社グループでは、成長している、または、成長する可能性の大きい美容室にフィールドパーソンの活動を集約することで、市場環境が悪化しても、当社グループも一緒に成長できるマーケティングを展開しています。 (2)中期事業構想(2022-2026) 当社グループは、2022年度(第63期)より、次の未来を見据えた中期事業構想(2022-2026)「Stage for the Future」を策定し、2022年2月10日に公表いたしました。 中期目標として「本質的な社会・生活者視点での“プロフェッショナル価値”を生み出し、グローバルメーカーとしての企業体を創造し、アジアNo.1、世界ベスト5をめざす」と掲げました。 また、中期目標の実現に向けて、グローバル戦略においては、グローバル市場を7つのリージョン(日本、韓国、中華圏、ASEAN、北米、EU,中東)として捉え、長期のグローバル戦略として、リージョン毎の開発・生産体制の構築に取り組み、髪質や文化・価値観の違いに対応し、地域の美容産業の発展に貢献します。 一方、日本市場においては、事業基盤の強化から、時代に呼応した美容室のあり方改革「サロンソーシャルイノベーション」を掲げ、美容室の新たな形「ビューティプラットフォーム構想」と、美を通じた心の豊かさの実現を中核とした「サステナビリティコミットメント5つの最重要課題」の推進を連動させ、実現していきます。 「ビューティプラットフォーム構想」においては、デジタルとリアルが融合した顧客体験の場をつくる「スマートサロン戦略」、そして、ヘアケア・スキンケア・ビューティヘルスケアという3つのケア構想による「ビューティライフケア戦略」の推進によりこれを実現していきます。 「サステナビリティコミットメント5つの最重要課題」においては、①美しさを通じた心の豊かさの実現、②再生・循環型の生産・消費活動、③人にやさしい調達活動、④公正かつ柔軟な経営体制、⑤働きがいのある職場環境、の5つを最重要課題として設定し、取り組みを進めてまいります。 そして、これらの実現の先に、美容室と共に地域の人々の美しい生き方を応援し、未来に繋がる豊かな社会と、住み続けられる街づくりをめざします。 本質的な社会・生活者視点での“プロフェッショナル価値”を生み出すグローバルメーカーとしての企業体を創造し、アジアNo.1、世界ベスト5をめざす。 Stage for the Future「サロンソーシャルイノベーション」×「サステナビリティコミットメント」ミルボンは美容室と共に、地域の人々の美しい生き方を応援し、未来につながる豊かな社会と、住み続けられる街づくりをめざします。 ①美しさを通じた心の豊かさの実現②再生・循環型の生産・消費活動③人にやさしい調達活動④公正かつ柔軟な経営体制⑤働きがいのある職場環境 (3)対処すべき課題 国内経済の先行きについては、物価上昇の継続が個人消費に影響を及ぼす可能性がある一方、雇用環境および所得環境の改善が続くことから、全体としては緩やかな回復基調が継続するものと見込んでおります。一方で、米国や中国など海外市場の動向については依然として不確実性が高く、米国におけるインフレの長期化、紛争や地政学リスクの継続、それらが消費マインドに与える影響などを踏まえ、先行き不透明な状況が続くものと想定しております。 このような状況のもと、当社は2022年に公表した中期事業構想(2022-2026)の最終年度を迎えます。この間、国内外においては様々な環境変化がございましたが、海外市場においては、7つのリージョンにおける投資の優先順位をあらためて検証し、重点的な活動を推進した結果、高い成長力を維持しております。次期の海外売上高については、当期比9.2%増の成長を見込んでおり、当社の売上成長の軸となる計画ですが、あわせて海外事業全体の収益性改善にも取り組む方針です。 一方、国内市場において、当社のヘアケア用剤はプレミアムブランド「オージュア」やプロフェッショナルブランド「エルジューダ」など、店販品を中心に安定した売上成長を維持しているものの、染毛剤など業務用品の競争環境への対応が課題となっております。特に競争環境が激しくなっている染毛剤市場においては、新たな高付加価値ブランドを投入することで売上回復を図る計画です。また、スモールマス市場の拡大に対応し、ターゲット顧客に適合した価値と価格が見合う商品の提案を進め、美容室および代理店と一体となった成長を実現してまいります。さらに、フィールドパーソンの生産性向上に向け、DXやAIなどの活用も含めた効率化にも取り組んでまいります。これらと並行して、引き続きサステナビリティコミットメント5つの最重要課題の実現に向けた取り組みを推進し、社会課題の解決にも取り組んでまいります。なお、昨今のコスト構造の大幅な変化および当連結会計年度における国内売上高の大幅な予想下振れを踏まえ、中期事業構想(2022-2026)の最終年度となる翌連結会計年度の連結売上高、営業利益の成長見通しにつきましては、計画値から引き下げることといたしました。見直し後の2026年度の目標値は下記のとおりであります。 2026年度中期末目標(修正前)2026年度中期末目標(修正後)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)売上高国内海外58,00043,70014,300100.075.324.754,80039,88014,920100.072.827.2売上総利益37,60064.834,72063.4販管費29,20050.328,42051.9営業利益8,40014.56,30011.5経常利益8,34014.46,18011.3親会社株主に帰属する当期純利益5,94010.24,3007.8
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、ヘアデザイナーを通じて、美しい生き方を応援する事業を展開しております。 顧客と長期的な信頼関係を結ぶため、当社グループは顧客との約束をコーポレートステートメントに表し、その象徴としてスローガンを制定しております。 ―コーポレートステートメント― すべては、美しく生きるために。 私たちは、一人ひとりに、自分らしさ、心の豊かさ、人生の彩りを価値にして届けます。ヘアデザイナーと向き合い、ともに教え育み、今を超えようと、磨き上げた結晶から、生まれ落ちる美しさ。それは、私たちだけが創れる確かな価値。美しい髪を自信に、新しい世界にはばたけるよう、私たちは、今ここにない未来を創り続けます。 ―コーポレートスローガン― 『美しさを拓く。』 Find Your Beauty 当社グループにとって企業価値の源泉は、以下の①から③と考えています。 ①販売力=フィールドパーソンシステム 当社グループは、美容室とヘアデザイナーを支援するために、独自の営業体制を確立しています。単なる商品販売ではなく、美容室、エンドユーザーの声を真摯に聴き、課題を発見、対処法を考え提案します。美容室への教育活動を中核に、美容室の増収・増益に貢献します。当社グループでは、そのような活動を行う営業部員をフィールドパーソンと呼んでいます。 フィールドパーソンを育てるために、9ヶ月間に及ぶ社内研修を実施しています。ヘアケアやカラーリング、パーマなどの基本的な美容技術に加え、美容業界の幅広い知識・経営分析・企画立案などの様々なスキルを習得しています。競合他社が真似のできない、当社グループ独自のビジネスモデルとなっています。 ②商品開発力=TAC製品開発システム 美容室の現場で成功しているヘアデザイナー、さらにエンドユーザーに学びながら、美容ソフトと製品を開発するのが当社グループ独自の「TAC(Target Authority Customer)製品開発システム」です。 ヘアカラー客が他店と比べて飛びぬけて多い美容室、ヘアケア客が飛びぬけて多い美容室など、テーマによって顧客からダントツの人気を集めている美容室・ヘアデザイナーには、成功技術(哲学、考え方、ヘアデザイン、美容技術)が存在しています。その成功技術を一般の美容室でも使えるように標準化し、それをサポートする製品を創ります。 ③市場戦略=フィールド活動システム どのような市場環境においても、成長する美容室は存在しています。当社グループでは、成長している、または、成長する可能性の大きい美容室にフィールドパーソンの活動を集約することで、市場環境が悪化しても、当社グループも一緒に成長できるマーケティングを展開しています。 (2)中期事業構想(2022-2026) 当社グループは、2022年度(第63期)より、次の未来を見据えた中期事業構想(2022-2026)「Stage for the Future」を策定し、2022年2月10日に公表いたしました。 中期目標として「本質的な社会・生活者視点での“プロフェッショナル価値”を生み出し、グローバルメーカーとしての企業体を創造し、アジアNo.1、世界ベスト5をめざす」と掲げました。 また、中期目標の実現に向けて、グローバル戦略においては、グローバル市場を7つのリージョン(日本、韓国、中華圏、ASEAN、北米、EU,中東)として捉え、長期のグローバル戦略として、リージョン毎の開発・生産体制の構築に取り組み、髪質や文化・価値観の違いに対応し、地域の美容産業の発展に貢献します。 一方、日本市場においては、事業基盤の強化から、時代に呼応した美容室のあり方改革「サロンソーシャルイノベーション」を掲げ、美容室の新たな形「ビューティプラットフォーム構想」と、美を通じた心の豊かさの実現を中核とした「サステナビリティコミットメント5つの最重要課題」の推進を連動させ、実現していきます。 「ビューティプラットフォーム構想」においては、デジタルとリアルが融合した顧客体験の場をつくる「スマートサロン戦略」、そして、ヘアケア・スキンケア・ビューティヘルスケアという3つのケア構想による「ビューティライフケア戦略」の推進によりこれを実現していきます。 「サステナビリティコミットメント5つの最重要課題」においては、①美しさを通じた心の豊かさの実現、②再生・循環型の生産・消費活動、③人にやさしい調達活動、④公正かつ柔軟な経営体制、⑤働きがいのある職場環境、の5つを最重要課題として設定し、取り組みを進めてまいります。 そして、これらの実現の先に、美容室と共に地域の人々の美しい生き方を応援し、未来に繋がる豊かな社会と、住み続けられる街づくりをめざします。 本質的な社会・生活者視点での“プロフェッショナル価値”を生み出すグローバルメーカーとしての企業体を創造し、アジアNo.1、世界ベスト5をめざす。 Stage for the Future「サロンソーシャルイノベーション」×「サステナビリティコミットメント」ミルボンは美容室と共に、地域の人々の美しい生き方を応援し、未来につながる豊かな社会と、住み続けられる街づくりをめざします。 ①美しさを通じた心の豊かさの実現②再生・循環型の生産・消費活動③人にやさしい調達活動④公正かつ柔軟な経営体制⑤働きがいのある職場環境 (3)対処すべき課題 国内経済の先行きについては、物価上昇の継続が個人消費に影響を及ぼす可能性がある一方、雇用環境および所得環境の改善が続くことから、全体としては緩やかな回復基調が継続するものと見込んでおります。一方で、米国や中国など海外市場の動向については依然として不確実性が高く、米国におけるインフレの長期化、紛争や地政学リスクの継続、それらが消費マインドに与える影響などを踏まえ、先行き不透明な状況が続くものと想定しております。 このような状況のもと、当社は2022年に公表した中期事業構想(2022-2026)の最終年度を迎えます。この間、国内外においては様々な環境変化がございましたが、海外市場においては、7つのリージョンにおける投資の優先順位をあらためて検証し、重点的な活動を推進した結果、高い成長力を維持しております。次期の海外売上高については、当期比9.2%増の成長を見込んでおり、当社の売上成長の軸となる計画ですが、あわせて海外事業全体の収益性改善にも取り組む方針です。 一方、国内市場において、当社のヘアケア用剤はプレミアムブランド「オージュア」やプロフェッショナルブランド「エルジューダ」など、店販品を中心に安定した売上成長を維持しているものの、染毛剤など業務用品の競争環境への対応が課題となっております。特に競争環境が激しくなっている染毛剤市場においては、新たな高付加価値ブランドを投入することで売上回復を図る計画です。また、スモールマス市場の拡大に対応し、ターゲット顧客に適合した価値と価格が見合う商品の提案を進め、美容室および代理店と一体となった成長を実現してまいります。さらに、フィールドパーソンの生産性向上に向け、DXやAIなどの活用も含めた効率化にも取り組んでまいります。これらと並行して、引き続きサステナビリティコミットメント5つの最重要課題の実現に向けた取り組みを推進し、社会課題の解決にも取り組んでまいります。なお、昨今のコスト構造の大幅な変化および当連結会計年度における国内売上高の大幅な予想下振れを踏まえ、中期事業構想(2022-2026)の最終年度となる翌連結会計年度の連結売上高、営業利益の成長見通しにつきましては、計画値から引き下げることといたしました。見直し後の2026年度の目標値は下記のとおりであります。 2026年度中期末目標(修正前)2026年度中期末目標(修正後)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)売上高国内海外58,00043,70014,300100.075.324.754,80039,88014,920100.072.827.2売上総利益37,60064.834,72063.4販管費29,20050.328,42051.9営業利益8,40014.56,30011.5経常利益8,34014.46,18011.3親会社株主に帰属する当期純利益5,94010.24,3007.8
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績の分析①売上高及び売上総利益 当連結会計年度の連結売上高は528億63百万円(前期比3.0%増)となりました。この主な要因して、海外市場における売上成長が加速したことがあります。特に米国では、人員強化および製品ブランディングの推進に注力し、代理店との連携が進展したことで、ヘアケア用剤・染毛剤ともに売上が大きく伸長しました。さらに、美容技術水準が高く市場規模も大きいEUでは、ドイツを中心に高い売上成長を継続いたしました。韓国では、第1四半期に政治的混乱の影響を受けたものの、その後は政府による消費刺激策もあり、売上成長トレンドを回復しました。 国内においては、プロフェッショナルブランド「エルジューダ」が5月の価格改定後も堅調な販売を維持し、また「milbon:iD」の会員数拡大に伴い店販品売上が好調に推移するなど、ヘアケア用剤は順調な成長を続けました。一方、染毛剤については、カラー市場全体の停滞や、一部サロンにおける材料費抑制を目的とした低価格ブランドへの切り替えにより競争が続いております。このような状況下、当社は高付加価値カラー戦略を推進し、オーガニック認証機関ICEAの認証を有する「ヴィラロドラ カラー」は引き続き高い成長を維持したものの、「オルディーブアディクシー」などのファッションカラーの販売減により、染毛剤全体では減収となりました。 売上総利益は331億76百万円(同1.8%増)、売上総利益率は62.8%となりました。この主な要因は染毛剤を中心に国内売上高が伸び悩んだこと、上期に計上した化粧品売上の減少に伴う商品評価損の影響があったことによるものであります。 ②販売費及び一般管理費、営業利益 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は275億23百万円(同6.9%増)、営業利益は56億52百万円(同17.4%減)となりました。この主な要因は人員増やベースアップに伴う人件費の増加、万博関連費用の計上による広告宣伝費の増加、海外売上の拡大に伴う物流費の増加などによるものであります。 ③営業外損益、経常利益 当連結会計年度の営業外収益は1億36百万円、営業外費用は3億33百万円となりました。この結果、経常利益は54億55百万円(同21.7%減)となりました。 ④特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の特別利益は固定資産の売却益などにより2億91百万円、特別損失は投資有価証券評価損の計上などにより、8億20百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は34億37百万円(同31.5%減)となり、1株当たり当期純利益は106円26銭となりました。 連結品目別売上高、国内海外別売上高及び生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。 (連結品目別売上高)(単位:百万円) 品目前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率(%)金額構成比(%)金額構成比(%)ヘアケア用剤31,32461.133,46663.32,1426.8染毛剤17,20033.516,89631.9△304△1.8パーマネントウェーブ用剤1,5473.01,4352.7△111△7.2化粧品8681.76641.3△204△23.5その他3750.74010.8256.7合計51,316100.052,863100.01,5463.0 (国内海外別売上高)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率(%)金額構成比(%)金額構成比(%)国内売上高38,68475.439,20674.25211.3海外売上高12,63124.613,65725.81,0258.1合計51,316100.052,863100.01,5463.0 (生産、受注及び販売の実績)①生産実績 当連結会計年度の品目別内訳を示すと、次のとおりであります。(単位:千円) 品目当連結会計年度(自 2025年 1月 1日至 2025年12月31日)増減率(%)ヘアケア用剤35,536,8710.4染毛剤17,533,4974.0パーマネントウェーブ用剤1,459,504△8.9その他317,835△53.5合計54,849,7080.5(注)金額は販売価格で表示しております。 ②受注実績 当社グループは見込み生産を行っておりますので、該当する事項はありません。 ③販売実績 当連結会計年度の品目別内訳を示すと、次のとおりであります。(単位:千円) 品目当連結会計年度(自 2025年 1月 1日至 2025年12月31日)増減率(%)ヘアケア用剤33,466,5076.8染毛剤16,896,102△1.8パーマネントウェーブ用剤1,435,609△7.2化粧品664,010△23.5その他401,0616.7合計52,863,2913.0(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年 1月 1日 至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年 1月 1日 至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社トピー商事5,78111.37,58714.4株式会社ガモウ4,3848.55,29310.0株式会社MASS-HD3,5757.04,1887.9 (2)財政状態の分析 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して10億97百万円減少の578億1百万円となりました。 流動資産は前連結会計年度末と比較して18億34百万円減少の291億1百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金が20億13百万円減少した一方で、商品及び製品が1億86百万円増加したことによるものであります。 固定資産は前連結会計年度末と比較して7億37百万円増加の287億円となりました。 流動負債は前連結会計年度末と比較して15億22百万円減少の76億85百万円となりました。主な変動要因は、未払金が5億55百万円、未払法人税等が7億93百万円それぞれ減少したことによるものであります。 固定負債は前連結会計年度末と比較して1億83百万円増加の10億57百万円となりました。 純資産は前連結会計年度末と比較して2億41百万円増加の490億58百万円となりました。主な変動要因は、自己株式の取得及び消却により自己株式が4億13百万円減少(純資産は増加)したほか、退職給付に係る調整累計額が6億87百万円、為替換算調整勘定が4億98百万円それぞれ増加した一方で、自己株式の消却、剰余金の配当等により利益剰余金が16億56百万円減少、その他有価証券評価差額金が3億98百万円減少(純資産は増加)したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の82.9%から84.9%となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,499円20銭から1,543円67銭となりました。 (3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて22億64百万円減少し、115億13百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は53億83百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益49億26百万円の計上、減価償却費23億17百万円、投資有価証券評価損8億6百万円、法人税等の支払額21億12百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は30億14百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出29億48百万円、有形固定資産の売却による収入4億円、無形固定資産の取得による支出3億85百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は48億65百万円となりました。これは主に自己株式の取得による支出20億円、株主さまへの配当金支払額28億64百万円によるものであります。 (4)重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。 連結財務諸表の作成に際し、決算日現在における資産・負債の報告事項及び偶発債務の開示並びに連結会計期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。ただし、事前に予測不能な事象の発生等により実際の結果が現時点の見積りと異なる場合も考えられます。 当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。 (5)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 (6)資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備投資需要であります。 運転資金需要のうち主なものは、当社グループの原材料の仕入れ等の製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。また、設備投資需要につきましては、主に新拠点設立、既存拠点の移転・増強、生産設備の取得等に伴う固定資産の購入によるものであります。なお、一般的な余剰資金の運用につきましては、安全性を第一に考慮し運用商品の選定を行っております。 (7)経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営方針等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営方針」に記載しております。 なお、文中の目標比及び表中の2025年度修正計画の数値は、2025年8月8日に公表しました「連結業績予想の修正に関するお知らせ」の数値に基づいて計算したものであります。 2025年度の実績につきましては、売上高528億63百万円(目標比1.1%増)、営業利益56億52百万円(同6.6%増)、経常利益54億55百万円(同5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34億37百万円(同14.6%増)となりました。 2026年度の目標につきましては、売上高548億円(前期比3.7%増)、営業利益63億円(同11.4%増)、経常利益61億80百万円(同13.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益43億円(同25.1%増)を計画しております。 2025年度の計画、実績及び2026年度の計画につきましては以下のとおりであります。(単位:百万円) 2025年度修正計画構成比(%)2025年度実績構成比(%)増減額増減率(%)2026年度計画構成比(%)売上高国内海外52,30038,90013,400100.074.425.652,86339,20613,657100.074.225.85633062571.10.81.954,80039,88014,920100.072.827.2売上総利益32,92663.033,17662.82500.834,72063.4販管費27,62652.827,52352.1△103△0.428,42051.9営業利益5,30010.15,65210.73526.66,30011.5経常利益5,1809.95,45510.32755.36,18011.3親会社株主に帰属する当期純利益3,0005.73,4376.543714.64,3007.8 中期事業構想につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題(2)中期事業構想(2022-2026)」に記載しております。
事業リスク
- 地政学リスクとサプライチェーン:事業および生産拠点を展開する国・地域での社会情勢や外交関係の緊張が長期化すると、人的被害やサプライチェーンの寸断により事業継続が困難になる可能性があります。また、各国の関税引き上げは売上高や利益に直接的な悪影響を及ぼす懸念があります。
- 災害・BCPと事業停止:自然災害、異常気象、感染症などにより、従業員やその家族への被害、営業・生産拠点の損壊による業務停止が発生する可能性があります。これにより、製品の安定供給が滞り、売上や顧客からの信頼に大きな影響を与えるリスクがあります。
- グループガバナンスの不備:人材、資金、情報に関する統制が不十分な場合、意思決定の遅延や経営資源の最適配分の阻害が生じる可能性があります。特に海外子会社での法令違反や不正行為は、企業価値を大きく損ない、グループ全体の健全な経営に悪影響を及ぼす懸念があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスクを、リスクカテゴリマップとして抽出・分析しております。以下に記載している事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月27日)現在における状況です。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものですが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。 (1)リスクマネジメントの考え方と体制 当社グループでは、経営理念の実現および事業継続に多大な負の影響を及ぼす事項を「リスク」と定義し、その発生可能性を低減することおよびリスクが顕在化し危機発生した場合の損害の拡大を防止し、当社グループの企業価値を向上することをリスクマネジメント基本方針と定め、リスクマネジメントの推進体制や仕組みの整備・改善に取り組んでおります。 この方針に基づいて、当社グループで発生し得るリスクをまとめた「リスク事項一覧表」の見直しを行い、各部門および子会社は業務の遂行によって発生した事象を把握・対応し、社内取締役、常勤監査役および執行役員から構成される経営会議にて四半期毎に報告しております。当連結会計年度においては主に、地政学リスクへの対応プロセス、生産拠点における品質管理体制、製品および当社グループのブランド価値向上について各部門が連携し、これらのリスク低減のための現状把握、プロセスの検討、ルールの明確化および改善を実施するとともに、社員に対するコンプライアンス研修(会社資産の取扱い、ハラスメント、インサイダー取引)等の活動を実施しました。 また、当社グループは、代表取締役 社長執行役員を委員長とし、取締役、常勤監査役および執行役員を委員とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、原則として年3回開催することとしております。この委員会では、当社グループを取り巻くリスクのうち、重要度と優先度、リスクの顕在化可能性や時期、中期事業構想の達成を阻害する可能性と影響度等を踏まえ、特に全社で対応を進めるべきリスクである「全社リスク」を選定し、リスクマネジメント委員会の委員の中から各全社リスクの責任者を選任し、対策を進めております。全社リスクの対応における進捗等は、リスクマネジメント委員会より、半期に一度、取締役会に報告し、同委員会が取締役会の監督・モニタリングを受ける体制を整えております。 (2)リスクの抽出と分析 当社グループでは、2024年度に重要リスクカテゴリの見直しを実施しました。この変更内容を踏まえ、2025年度においてもリスクの抽出および分析を継続し、重要リスクカテゴリを影響度と発生可能性に基づきマッピングしたリスクマップについて、社内取締役、常勤監査役および執行役員による議論を経て改定を行いました。2025年12月時点における重要リスクカテゴリマップは下記のとおりであり、2026年度は当該リスクマップを基礎としてリスクマネジメントを推進してまいります。なお、重要リスクカテゴリは一般的な指標によるものではなく、当社グループの事業環境および特性を踏まえ、独自に定義・評価したものです。 (2026年度重要リスクカテゴリマップ) ※◎は2026年度における全社リスクとなります。 (影響度の目安)レベルレベルの意味(定量的)売上への影響(定性的)影響範囲大重大な影響1%以上の影響がある社会全体中中程度の影響1%未満の影響がある業界・関係者小軽微な影響ほとんど影響がない社内のみ※売上への影響、影響範囲の両方を満たすことが条件ではありません (発生可能性の目安)レベル発生時期大1年以内に発生する可能性がある中3年以内に発生する可能性がある小5年以内に発生する可能性がある (3)当社グループ重要リスクカテゴリ 重要リスクカテゴリごとの当社グループにおける影響、2025年度に実施した主要な対応および今後の取組みについては以下のとおりです。これらの内容は、当社グループの事業環境の変化や将来の影響を踏まえ、重要リスクカテゴリごとに整理のうえ記載しております。 重要リスクカテゴリ①地政学影響度:大発生可能性:中(リスク内容と影響)社会情勢や外交関係の緊張により、当社が事業および生産拠点を展開する国・地域においても不安定な状況が長期化しており、人的被害の発生やサプライチェーンの寸断によって事業継続が困難となる可能性があります。さらに各国の関税引き上げが売上高や利益に直接影響を及ぼす可能性が高まっています。(対応)当社が事業および生産拠点を展開する国・地域において、現地社員の安全を確保するとともに、国外生産拠点の操業停止による事業への影響を最小化するための対応策を検討しています。特に不安定な状況が続く地域では、情報収集および報告体制を見直し、変化により迅速に対応できる体制を構築しました。また、各国の関税による影響を把握し、影響範囲の特定とコスト構造の見直しを進めています。 重要リスクカテゴリ②災害・BCP影響度:大発生可能性:中(リスク内容と影響)自然災害、異常気象、感染症などにより、当社社員やその家族への被害、営業拠点や生産拠点の建物・設備の損壊による業務停止が発生する可能性があります。また、営業拠点や生産拠点での事故により、従業員や周辺地域に被害が及ぶおそれがあります。(対応)拠点ごとの防災状況を確認し、特に生産拠点では自動倉庫保管品の耐震対策を実施するとともに、避難訓練や災害対策マニュアルの更新を行っています。さらに、物流拠点や受注拠点を分散することで、製品の安定供給を維持できる体制を整えていきます。 重要リスクカテゴリ③サステナビリティへの対応影響度:小発生可能性:中(リスク内容と影響)カーボンプライシングの導入や再生可能エネルギー価格の高騰により、原材料などの調達コストが増加し、売上や利益が圧迫される可能性があります。また、気候変動に伴う異常気象による災害や物流停滞により、製品の安定供給に支障が生じるおそれがあります。(対応)法規制や国際的な動向を継続的に把握し、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証などに適合した原材料の使用を進めるとともに、石油由来プラスチックの削減や自家消費型発電の拡大を推進し、持続可能な事業体制の構築を進めています。 重要リスクカテゴリ④グループガバナンス影響度:大発生可能性:大(リスク内容と影響)当社グループにおいて、人材・資金・情報といった経営資源に関する統制が十分に機能しない場合、ガバナンスの不整合や意思決定の遅延、経営資源の最適配分の阻害が生じるおそれがあります。特に、人材管理において人事制度が整備されていない、または運用が不透明な場合、コンプライアンス意識の低下や不正行為の発生につながり、企業価値を毀損するリスクがあります。また、海外子会社において、各国・地域の法規制に適合した体制が構築できていない場合、統制不備による不正リスク、法令違反、ガバナンスの形骸化が生じる可能性があります。これらが発生した場合、当社グループ全体として、一貫性が損なわれ、経営の健全性や企業価値に悪影響を及ぼす懸念があります。(対応)グループ全体で統制が適切に機能するよう、全社における人材・情報・業務プロセスの管理体制を順次整備しています。特に海外子会社や海外拠点においては、各国・地域の法規制や慣習に適合した制度構築を進めるとともに、現地法に準拠したコンプライアンス研修を実施し、不正防止やガバナンス意識の定着を図り、グループ全体で一貫性のあるガバナンス体制の確立を推進しています。なお、グループガバナンスは 2026 年度における全社リスクとして位置づけており、特に海外拠点におけるガバナンス強化を重点テーマとして取り組んでまいります。 重要リスクカテゴリ⑤労務・人事計画・人材育成影響度:大発生可能性:大(リスク内容と影響)社員のモチベーション低下や心身の不調による休職・離職が増加した場合、人材不足や生産性の低下を招くおそれがあります。また、人材獲得競争が激化する中、キャリアや働き方に関する価値観の多様化に迅速に対応できない場合、優秀な人材の流出により事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。(対応)社員の職位や役割に応じた研修を提供し、受講を推進するとともに、採用手法や育成カリキュラムの見直しを進め、社員が最大限能力を発揮できる環境を整備しています。 重要リスクカテゴリ⑥金利・為替・税制影響度:中発生可能性:中(リスク内容と影響)税制や会計基準の変更による負担増、主要取引先の信用悪化、関税率の引き上げ、為替変動などにより、当社の業績や財務状況が中期経営計画と乖離する可能性があります。また、事業環境や市場動向によっては、追加負担や減損が発生するおそれがあります。(対応)市場拡大による収益改善を図るとともに、税制変更には税額控除の活用、会計基準改正には少額リース契約の分割検討を進めています。さらに、取引先の与信管理を強化し、債権保険の補償額を見直すほか、為替動向や税制変更に応じた制度構築を行い、グループ全体で財務面の安定化に取り組んでいます。 重要リスクカテゴリ⑦事業投資影響度:大発生可能性:大(リスク内容と影響)投資判断時に想定していなかった市場環境や経営環境の悪化により、当初の投資計画と乖離し、期待される効果が得られず資産の減損が発生する可能性があります。さらに、海外事業投資では、各国の政治状況や外交関係の緊張により事業継続が困難となり、売上や利益率の低下、資本効率の悪化、企業価値の低下につながる可能性があります。(対応)新規事業や投資状況を継続的にモニタリングし、その結果を取締役会や経営会議に報告しています。加えて、3,000万円以上の投資案件は投資委員会での審議を経て取締役会または経営会議で決議し、その後も投資完了報告や成果報告を行うことで、適切な事業投資の実施を確保しています。 重要リスクカテゴリ⑧海外事業・海外物流影響度:大発生可能性:大(リスク内容と影響)貿易ルートにおける異常気象や現地状況の変化により物流が停滞し、輸送日数や費用の増加、余剰在庫の発生によって一時的な販売網の混乱や販路の喪失が生じる可能性があります。また、各国での薬事規制の変更により処方変更が必要となり、廃棄増加や欠品が発生し、コスト増や販売機会の損失につながるおそれがあります。(対応)物流環境の変化に対しては、物流会社との定期的な情報交換や輸送ルートの迅速な切り替えにより影響を最小化する体制を構築しています。また、各国の薬事規制情報を早期に収集し、規制対象成分の使用回避や現地法に対応できる海外工場への生産移管を進めています。 重要リスクカテゴリ⑨新規事業・研究・デジタル化の遅れ影響度:大発生可能性:中(リスク内容と影響)新規事業の展開や研究開発が遅延した場合、新製品等の市場投入タイミングを逸し、開発費用等の回収が困難となり、収益性の悪化につながるおそれがあります。また、システムインフラの更新やAI等の先端技術の導入が遅れることで、業務効率化やデータ活用の高度化が進まず、中長期的な成長機会を逸失する懸念があります。(対応)新規事業や研究開発の遅延を防ぐため、社内横断の進捗管理体制を強化し、開発プロセスの可視化およびマイルストン管理の精度向上に取り組んでいます。また、市場投入の遅れによる機会損失を最小化するため、事業性評価を早期段階から多角的に実施し、優先順位の見直しや追加リソース投入の判断を迅速に行える体制を整えています。さらに、中長期的な成長機会を損なわないよう、AI 活用を含む先端技術を継続的に取り入れるための体制整備を進めています。 重要リスクカテゴリ⑩情報漏洩影響度:大発生可能性:大(リスク内容と影響)不正アクセスや外部からのシステム侵入、社員の個人情報や管理者ID・パスワードの流出、SNSやメールの誤送信などにより、機密情報や個人情報が漏えいし、財産的損害や信用の失墜、顧客やステークホルダーからの信頼低下、さらには多額の賠償責任が発生する可能性があります。また、近年増加しているランサムウェアなどのサイバー攻撃により、システム停止や業務中断、データ暗号化による復旧コストの増大など、事業継続に重大な影響を及ぼす懸念があります。(対応)不正アクセスやマルウェアの検知、SOC(Security Operation Center)サービスによる監視強化など、IT基盤の強化を進めています。さらに、不正なネットワーク通信の遮断、特権ID・パスワードの再設定、パスワードポリシーの見直しを実施予定です。社員へのセキュリティ教育を継続的に行い、情報管理の徹底を図っています。また、攻撃手法の変化に対応するため、セキュリティ体制を継続的に改善し、バックアップ体制の強化やメール誤送信防止システムの導入も進めています。 重要リスクカテゴリ⑪品質管理影響度:大発生可能性:中(リスク内容と影響)処方変更の管理ミスや生産工程での重大な不具合により、皮膚や毛髪に異常が生じ、大規模な自主回収が必要となる可能性があります。また、各国の薬事法規制に適合できない場合、日本から現地への輸出停止や現地法人への罰則につながるおそれがあります。これらの事象は、製品品質への信頼低下や追加コストの発生、ブランド価値の毀損を招き、事業継続や収益性に重大な影響を及ぼす可能性があります。(対応)製品の使用方法に関する注意喚起を徹底し、導入講習やモニター会での指導を強化しています。品質管理については、軽微なミスを防止するため、2025年度より人員を増強し、海外工場製品や貿易出荷品の品質管理を強化しています。また、各国の薬事法規制に関しては、生産現場や現地法人と連携して情報収集を進めるとともに、品質委員会による逸脱管理やトラブル対応、定期的なGMP(Good Manufacturing Practice)教育および理解度テスト、設備メンテナンスプログラムの実施を通じて、品質問題の未然防止と市場対応力の向上に取り組んでいます。 重要リスクカテゴリ⑫表示・情報発信影響度:中発生可能性:大(リスク内容と影響)開示情報の誤りや開示遅延、不適切な情報発信により、ステークホルダーからの信頼低下や株価の下落、金融商品取引法違反による課徴金や上場廃止といった重大な影響を受ける可能性があります。さらに、広告表現の不適切さによる評判の悪化、知的財産権侵害による訴訟、模倣品の流通による顧客の健康被害、ブランド価値の毀損、風評被害の懸念も高まっています。(対応)情報発信に伴う懸念事項を事前に洗い出し、広報による外部発信における危機管理体制を強化しています。特に事実関係、数値、表現の正確性を担保するため、多層チェック体制を構築し、適時開示フローの整理、責任者の明確化、承認プロセスの厳格化を実施しました。また、広告表現の適正化に向けた事前チェック体制の強化と社内教育を推進し、社員による情報発信や知的財産権の尊重を徹底できる環境を整備しています。さらに、模倣品流通による顧客の健康被害を防止するため、コーポレートサイト等で模倣品に関する情報や当社の見解を発信しています。 重要リスクカテゴリ⑬販売戦略影響度:中発生可能性:大(リスク内容と影響)新製品の売上が計画を下回った場合や、ヘアカラー市場での競争激化や低価格化によりシェアが低下し、売上減少によって中期経営計画が未達となる可能性があります。また、並行輸入や模倣品の流通によるブランド価値の毀損、景気動向による高価格帯製品の需要減少も懸念されます。これらの要因は資産回転率や利益率の悪化につながり、企業価値や事業の継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。(対応)販売戦略の強化に向け、製品開発部門と営業部門が連携し、顧客や製品特性に応じた販促活動を実施しています。現場での販売・教育活動の選択肢を広げ、売上向上施策を推進しています。また、定期的なモニタリングを行い、その結果を経営会議で報告することで、迅速な戦略方針の決定を可能にしています。さらに、ビューティープラットフォーム戦略を基盤に、広告・デジタルマーケティング領域でのブランディング活動を強化し、販売領域の拡大とブランド価値の向上に取り組んでいます。 重要リスクカテゴリ⑭原材料・資材・物流コスト上昇影響度:大発生可能性:大(リスク内容と影響)原材料費や物流費の高騰により製造原価率が上昇し、利益率が低下する可能性があります。特に原材料価格の上昇は製品コストに直接影響し、収益性の悪化や価格改定の必要性を招くおそれがあります。また、物流費の増加は国内外の輸送コストを押し上げ、販売戦略や在庫管理に影響を与え、利益率の悪化につながる可能性があります。(対応)処方や製品仕様の検討段階から原材料費を見直し、抜本的なコスト低減を図っています。さらに、資材をまとめて購入することで単価を下げる交渉を実施し、値上げの抑制に努めています。また、工場との連携を強化し、グローバル調達ネットワークの再構築を進めるとともに、協力会社と物流方針を共有し、コストダウンや業務効率化を実現するため、総合的なコスト最適化に取り組んでいます。