4761

さくらケーシーエス(4761)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 総合情報サービス提供
    さくらケーシーエスは、金融機関、地方公共団体、一般企業向けに、システムの企画から構築、機器販売、運用管理まで一貫した情報サービスを提供しています。顧客の多様なニーズに応え、ITに関するあらゆる課題を解決するビジネスモデルです。
  • システム構築が主力
    アプリケーションソフトウェアの開発やパッケージソフトの販売など、システム構築が主要な収益源です。金融、公共、製造・流通・サービスといった幅広い業界の顧客に対し、オーダーメイドのシステムを提供し、企業のデジタル化を支援しています。
  • 運用管理と機器販売も展開
    データセンターを活用したクラウドサービスやBPOサービス、ハウジングサービスといったシステム運用管理も手掛けています。また、各種コンピューター機器や周辺機器の販売も行い、顧客の情報システム環境をトータルでサポートしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 金融関連部門
    金融機関向けのシステム構築や運用管理サービスを提供しており、売上高69.76億円、営業利益15.74億円と高い収益性を誇ります。SMBCグループとの取引が中心であり、金融業界特有の高度なニーズに応える専門性が強みです。
  • 公共関連部門
    地方公共団体向けのシステム構築や運用管理を手掛けており、売上高68.98億円、営業利益11.42億円を計上しています。公共分野の安定した需要を背景に、地域社会のデジタル化を支援する重要な役割を担っています。
  • 産業関連部門
    一般事業法人向けに幅広い情報サービスを提供しており、売上高86.61億円、営業利益16.86億円と最も大きな売上と利益を上げています。製造業や流通業など多様な業界の企業に対し、業務効率化や競争力強化に貢献するソリューションを提供しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
FinanceRelated 事業 70 16 22.6%
PublicRelated 事業 69 11 16.6%
IndustryRelated 地域 87 17 19.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,624 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、その他の関係会社2社、連結子会社1社で構成されております。当社及び連結子会社(以下、「当企業集団」という。)は、組織上の事業部門「金融関連部門」、「公共関連部門」及び「産業関連部門」の3つを報告セグメントとしております。「金融関連部門」は金融機関向け、「公共関連部門」は地方公共団体向け、「産業関連部門」は一般事業法人向けのお客さまを対象としており、お客さまのさまざまな情報化ニーズに対して、その企画段階からシステム構築、システム機器販売、システム運用管理まで、総合的な情報サービスを提供しております。また、当企業集団は、その他の関係会社である株式会社三井住友フィナンシャルグループ及び同社のグループ会社(以下、「SMBCグループ」という。)において、総合情報サービス会社と位置付けられ、SMBCグループとは、営業取引以外にも資金取引などがあり、緊密な関係にあります。 当企業集団は、次の品目に関係する事業を行っております。 (注) 当企業集団は、情報サービスの総合的な提供を事業内容としており、各セグメントとも同一の事業内容でありますので、事業の内容として品目別に区分して開示しております。 (1) 情報サービス① システム構築当企業集団の主力品目であり、さまざまな業種(金融、公共、製造・流通・サービスなど)のお客さまに対し、アプリケーション・ソフトウェアの受託開発、パッケージソフトの開発・販売などを行っております。なお、主要取引先は、SMBCグループ、富士通グループ、金融機関、地方公共団体及び一般事業法人であります。 ② システム運用管理クラウドサービスやBPOサービス(*1)、ハウジングサービス(*2)などのデータセンターサービスに加え、データ入力、印刷などを含めたアウトソーシング事業を行っております。なお、主要取引先は、SMBCグループ、金融機関、地方公共団体及び一般事業法人であります。 ③ その他の情報サービスシステム基盤やネットワーク環境など、デジタル基盤に関する設計・構築などを行っております。また、上記①、②及び下記(2)の取引先などに対し、コンピューター保守業務などを行っております。 (2) システム機器販売各種コンピューター機器の選定・販売や関連する周辺機器・備品等の販売を行っております。主要仕入先は、富士通Japan株式会社であり、主要販売先は、SMBCグループ、金融機関、地方公共団体及び一般事業法人であります。 *1 「BPOサービス」とは、Business Process Outsourcingサービスの略で、単なる情報システムのアウトソーシングではなく、お客さまの業務についてその企画・運営から人材の確保まで、一貫して請け負うサービスのことであります。*2 「ハウジングサービス」とは、ユーザーの通信機器や情報発信用のコンピューター(サーバー)を、回線設備の整った事業者の施設に設置するサービスのことであります。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注) 1 ㈱三井住友フィナンシャルグループ及び㈱三井住友銀行は、当社のその他の関係会社であります。2 ㈱三井住友銀行及び㈱日本総合研究所は、㈱三井住友フィナンシャルグループの連結子会社であります。3 三井住友ファイナンス&リース㈱及び富士通Japan㈱は、当社の法人主要株主であります。4 ㈱KCSソリューションズは、当社の連結子会社であります。5 ㈱三井住友フィナンシャルグループ、㈱三井住友銀行及び㈱日本総合研究所とは、主に金融関連部門が取引を行っております。6 三井住友ファイナンス&リース㈱とのリース取引については、金融関連部門、公共関連部門、産業関連部門が取引を行っております。7 富士通Japan㈱とは、金融関連部門、公共関連部門、産業関連部門が取引を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特定の取引先への依存度が高い一方で、専門的な情報サービスを提供しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
情報セキュリティに関する国際規格認証やITサービスマネジメントシステムに関する国際規格認証を取得。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティに関するリスク / 環境変化に伴うお客さまの情報化投資動向に関するリスク / 特定の取引先の動向に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

さくらケーシーエスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的な知的財産権によって裏付けられた無形資産の明確な優位性を示唆する情報は現時点では確認できません。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

金融機関向けシステム開発・保守で長年の実績があり、顧客との間に一定の関係性を築いていると考えられる。しかし、顧客が他社へ移行する際の具体的なコストやリスクに関する情報は乏しく、スイッチング・コストの強度は限定的と推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造にはないため、ネットワーク効果による競争優位性は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ITサービス業界全体として、価格競争は存在するものの、さくらケーシーエスが構造的に他社よりも大幅に低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠は確認できない。効率化努力は行われていると推測される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ITサービス業界は競争が激しいが、さくらケーシーエスが特定のニッチ市場で規模の経済を活かした優位性を確立している兆候は限定的。業界全体で見ると、大手ITベンダーと比較して規模の面で劣後する可能性がある。

  • SMBCグループとの強固な関係
    三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)を主要な取引先とし、営業取引だけでなく資金取引においても緊密な関係を築いています。これにより、安定した事業基盤と大規模案件の獲得機会が確保されており、経営の安定性に寄与しています。
  • 幅広い顧客基盤と総合力
    金融機関、地方公共団体、一般事業法人と多岐にわたる顧客層を持ち、企画から運用まで総合的な情報サービスを提供できる点が強みです。特定の業界に依存せず、多様な顧客の情報化ニーズに対応することで、事業の安定性と成長性を高めています。
  • 高度な情報セキュリティ体制
    個人情報や機密情報を扱う情報サービスにおいて、情報セキュリティ委員会による管理体制強化やプライバシーマーク、ISO/IEC 27001などの国際認証を取得しています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、安心してサービスを提供できる体制が整っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当企業集団の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、不断に変化する事業環境に的確に対応し、ステークホルダーの視点から当社としての企業経営のあり方を明確にするため、次の「経営理念」を掲げております。・ IT価値を提供することにより、社会・お客さまの発展に貢献する。 (社会・お客さまの信用)・ 変化に対応できる強靭な企業体質を構築し、企業価値の向上を図る。 (会社の繁栄)・ 個人価値を自ら向上させ、組織貢献できる社員に活躍の場を提供する。(社員の成長) (2) 経営環境今後のわが国経済の見通しにつきましては、高水準の賃上げ継続や、好調な企業業績などを背景に回復基調が続くと見られる一方で、米国の関税引き上げに起因した世界経済減速の影響が懸念されています。情報サービス産業におきましては、世界的なインフレや円安等による物価上昇に加え、人件費の上昇や人手不足などの状況が続く一方で、生産性向上や業務の効率化、新たなビジネスモデル構築に向けたデジタル化及びDX化ニーズが続くことにより、市場は引き続き好調であることが見込まれます。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当企業集団は、2023年4月より中期経営計画(2023年4月~2026年3月)に取り組んでおります。 本中期経営計画(以下、「本計画」という。)は、「100年企業」として存続していくために築いてきた礎をもとに、「情報セキュリティが確保され続けることを前提としたうえで、収益力の大幅な飛躍とその利益を源泉とした投資サイクルの確立によりサステナブルな成長を目指す」ことを基本方針とし、次の5項目について重点的に取り組んでまいります。 ① 情報セキュリティの強化情報セキュリティの強化は、当社事業の根幹を支え、本計画で掲げる諸施策の実施に欠かせない最も重要な取り組みと考えております。ゼロトラスト(*1)を前提とした情報セキュリティレベル強化に向けたインフラ・環境整備のほか、徹底した社員教育など情報セキュリティ強化に向けた投資活動を継続的に実施してまいります。 ② 原点回帰、収益基盤の維持・強化創業から50年以上にわたり築き上げてきた安定的な収益基盤の維持・強化のため、引き続き社内外のリソース確保と品質管理の強化に取り組んでまいります。また、不採算・低採算を余儀なくされている業務の採算改善・縮小・撤退を引き続き適宜実施することにより、より一層の収益基盤の安定化と強化を進めます。 ③ 創造的分野や自社製品・技術による事業拡大2022年10月に新設した「デジタル基盤事業部」を起点とし、デジタル基盤ビジネスの飛躍的拡大を図るとともに、情報セキュリティビジネスの安定的な拡大を推し進めていきます。加えて、自社ソリューションの強化・拡充や新技術の習得など、新たな事業領域の拡大を図ります。一方で、デジタル基盤ビジネスにおける品質管理手法の確立や、自社製品の開発標準プラットフォームを構築するなど、新たな事業領域においてもビジネス拡大の礎となる情報セキュリティや品質の確保に注力いたします。 ④ 人(社員等)への投資の強化当企業集団の事業活動の源泉である人材への投資を強化してまいります。さらなる処遇の改善を図るとともに、健康経営、ダイバーシティ、ワーク・ライフ・バランスの推進を一層強化し、社員が心身ともに健康で働きがいをもって活躍できる職場環境づくりに一層注力いたします。また、教育・研修等の充実を図り、社員のキャリア形成に向けた意識改革や環境整備を進めてまいります。 ⑤ 社内インフラ投資の強化社内ネットワークの無線化・高速化を進めるとともに、システム投資により社内業務の電子化・ペーパーレス化を推進し、生産性の向上とともに、一層の情報セキュリティ対策の強化を図ってまいります。さらに、執務環境の整備・見直し等による業務の効率化にも取り組んでまいります。 *1 「ゼロトラスト」とは、クラウドサービスの普及やテレワークの拡大等によりネットワークの社内・社外の境界があいまいとなる中、社内・社外にとらわれることなく情報資産にアクセスするものは全て信用せずに確認し、認証・許可を行うことにより情報資産を守る考え方です。 (4) 目標とする経営指標及び経営目標当企業集団では、本計画の推進にあたり、到達点を明確にするために経営指標及び経営目標を設定しております。経営指標としては、引き続き、株主価値及び資本効率重視の観点から「ROE(自己資本利益率)」及び安定配当の基本方針を堅持しつつ株主の皆さまへの還元方針の目安となる「配当性向」を重視いたします。経営目標としては、当社事業の根幹を支える情報セキュリティの強化に加え、女性活躍の推進や社員満足度の向上を掲げ、サステナブルな成長を目指してまいります。これらの経営指標及び経営目標の進捗管理を通じて、本計画の達成を目指してまいります。 項 目計画終了時点の目標実績(当連結会計年度)目標に関する補足事項経営指標①ROE(自己資本利益率)3.5%~4.0%5.9%70%以上の自己資本比率を堅持することにより健全な財務体質を維持しつつ、資本効率の安定的な改善を目指します。②配当性向(連結)30~40%を目安とした安定配当31.3%安定配当方針を堅持しつつ、市場平均水準を意識してまいります。経営目標①情報セキュリティ及びサイバーセキュリティインシデント発生件数0件0件対策の実効性を高めることで、インシデント0件を目指してまいります。②連結売上高セキュリティ投資比率0.5%以上0.6%「(一社)日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会」が推奨する「0.5%以上」を目安とし、継続的な投資を行ってまいります。③部長級に占める女性の割合10%以上8.3%「女性活躍推進法」における行動計画目標として掲げている目標値であります。④社員向け職場アンケートにおける社員満足度の向上年1回のアンケートを実施し、社員の声を反映アンケート結果とベンチマークとの比較をもとに社員満足度向上施策に反映社員満足度の向上により社内活性化を図ってまいります。 (5) 会社の対処すべき課題「(2) 経営環境」に記載しております事業環境下、現中期経営計画については、計数計画並びに主要な施策の多くが想定していた水準を既に達成していることから、2025年度は次のステージを意識した「次期中期経営計画への繋ぎ、布石の1年」と位置づけ、以下の「成長施策」に取り組んでまいります。 ① 収益性の高いビジネスへのリソース投入当面成長が見込まれる「SAPビジネス」にリソースを積極投入してまいります。加えて、ビジネスポートフォリオの再構築に向けて「成長・拡大が見込まれるビジネス」の見極めを進めるとともに、ビジネス間の要員・リソースシフトを円滑に進めるための「ローテーション」制度等の体制を整え、事業をさらに拡大する取組みを進めてまいります。 ② 優秀な人材の確保と育成中途採用のさらなる拡大を行い、業界のトレンドや競争力をもった新たな人材を迎えることで、企業の変革を促進します。また、プロフェッショナルの育成を重視し、継続的な教育プログラムや資格取得支援を行うことで、社員のスキル向上を図ります。さらに、若手社員の意欲を高める仕掛けづくりに取り組み、全社一丸となって優秀な人材を育成する土壌を築いてまいります。 ③ ものづくり力強化自社ソリューション開発において、2024年度に開発した開発標準プラットフォームを利用することにより、システム品質とセキュリティの向上を実現し、開発力の底上げを図ってまいります。また、生成AIやローコードツール(*2)について、導入効果を見極めたうえで順次導入し、開発現場や社内間接業務の生産性向上に繋げてまいります。 *2 「ローコードツール」とは、プログラミングの専門知識が少ないユーザーでもアプリケーションやシステムを開発できるように設計されたソフトウェア開発ツールを指します。これにより、開発者は効率的にアプリケーションを開発でき、開発時間を短縮できます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当企業集団の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、不断に変化する事業環境に的確に対応し、ステークホルダーの視点から当社としての企業経営のあり方を明確にするため、次の「経営理念」を掲げております。・ IT価値を提供することにより、社会・お客さまの発展に貢献する。 (社会・お客さまの信用)・ 変化に対応できる強靭な企業体質を構築し、企業価値の向上を図る。 (会社の繁栄)・ 個人価値を自ら向上させ、組織貢献できる社員に活躍の場を提供する。(社員の成長) (2) 経営環境今後のわが国経済の見通しにつきましては、高水準の賃上げ継続や、好調な企業業績などを背景に回復基調が続くと見られる一方で、米国の関税引き上げに起因した世界経済減速の影響が懸念されています。情報サービス産業におきましては、世界的なインフレや円安等による物価上昇に加え、人件費の上昇や人手不足などの状況が続く一方で、生産性向上や業務の効率化、新たなビジネスモデル構築に向けたデジタル化及びDX化ニーズが続くことにより、市場は引き続き好調であることが見込まれます。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当企業集団は、2023年4月より中期経営計画(2023年4月~2026年3月)に取り組んでおります。 本中期経営計画(以下、「本計画」という。)は、「100年企業」として存続していくために築いてきた礎をもとに、「情報セキュリティが確保され続けることを前提としたうえで、収益力の大幅な飛躍とその利益を源泉とした投資サイクルの確立によりサステナブルな成長を目指す」ことを基本方針とし、次の5項目について重点的に取り組んでまいります。 ① 情報セキュリティの強化情報セキュリティの強化は、当社事業の根幹を支え、本計画で掲げる諸施策の実施に欠かせない最も重要な取り組みと考えております。ゼロトラスト(*1)を前提とした情報セキュリティレベル強化に向けたインフラ・環境整備のほか、徹底した社員教育など情報セキュリティ強化に向けた投資活動を継続的に実施してまいります。 ② 原点回帰、収益基盤の維持・強化創業から50年以上にわたり築き上げてきた安定的な収益基盤の維持・強化のため、引き続き社内外のリソース確保と品質管理の強化に取り組んでまいります。また、不採算・低採算を余儀なくされている業務の採算改善・縮小・撤退を引き続き適宜実施することにより、より一層の収益基盤の安定化と強化を進めます。 ③ 創造的分野や自社製品・技術による事業拡大2022年10月に新設した「デジタル基盤事業部」を起点とし、デジタル基盤ビジネスの飛躍的拡大を図るとともに、情報セキュリティビジネスの安定的な拡大を推し進めていきます。加えて、自社ソリューションの強化・拡充や新技術の習得など、新たな事業領域の拡大を図ります。一方で、デジタル基盤ビジネスにおける品質管理手法の確立や、自社製品の開発標準プラットフォームを構築するなど、新たな事業領域においてもビジネス拡大の礎となる情報セキュリティや品質の確保に注力いたします。 ④ 人(社員等)への投資の強化当企業集団の事業活動の源泉である人材への投資を強化してまいります。さらなる処遇の改善を図るとともに、健康経営、ダイバーシティ、ワーク・ライフ・バランスの推進を一層強化し、社員が心身ともに健康で働きがいをもって活躍できる職場環境づくりに一層注力いたします。また、教育・研修等の充実を図り、社員のキャリア形成に向けた意識改革や環境整備を進めてまいります。 ⑤ 社内インフラ投資の強化社内ネットワークの無線化・高速化を進めるとともに、システム投資により社内業務の電子化・ペーパーレス化を推進し、生産性の向上とともに、一層の情報セキュリティ対策の強化を図ってまいります。さらに、執務環境の整備・見直し等による業務の効率化にも取り組んでまいります。 *1 「ゼロトラスト」とは、クラウドサービスの普及やテレワークの拡大等によりネットワークの社内・社外の境界があいまいとなる中、社内・社外にとらわれることなく情報資産にアクセスするものは全て信用せずに確認し、認証・許可を行うことにより情報資産を守る考え方です。 (4) 目標とする経営指標及び経営目標当企業集団では、本計画の推進にあたり、到達点を明確にするために経営指標及び経営目標を設定しております。経営指標としては、引き続き、株主価値及び資本効率重視の観点から「ROE(自己資本利益率)」及び安定配当の基本方針を堅持しつつ株主の皆さまへの還元方針の目安となる「配当性向」を重視いたします。経営目標としては、当社事業の根幹を支える情報セキュリティの強化に加え、女性活躍の推進や社員満足度の向上を掲げ、サステナブルな成長を目指してまいります。これらの経営指標及び経営目標の進捗管理を通じて、本計画の達成を目指してまいります。 項 目計画終了時点の目標実績(当連結会計年度)目標に関する補足事項経営指標①ROE(自己資本利益率)3.5%~4.0%5.9%70%以上の自己資本比率を堅持することにより健全な財務体質を維持しつつ、資本効率の安定的な改善を目指します。②配当性向(連結)30~40%を目安とした安定配当31.3%安定配当方針を堅持しつつ、市場平均水準を意識してまいります。経営目標①情報セキュリティ及びサイバーセキュリティインシデント発生件数0件0件対策の実効性を高めることで、インシデント0件を目指してまいります。②連結売上高セキュリティ投資比率0.5%以上0.6%「(一社)日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会」が推奨する「0.5%以上」を目安とし、継続的な投資を行ってまいります。③部長級に占める女性の割合10%以上8.3%「女性活躍推進法」における行動計画目標として掲げている目標値であります。④社員向け職場アンケートにおける社員満足度の向上年1回のアンケートを実施し、社員の声を反映アンケート結果とベンチマークとの比較をもとに社員満足度向上施策に反映社員満足度の向上により社内活性化を図ってまいります。 (5) 会社の対処すべき課題「(2) 経営環境」に記載しております事業環境下、現中期経営計画については、計数計画並びに主要な施策の多くが想定していた水準を既に達成していることから、2025年度は次のステージを意識した「次期中期経営計画への繋ぎ、布石の1年」と位置づけ、以下の「成長施策」に取り組んでまいります。 ① 収益性の高いビジネスへのリソース投入当面成長が見込まれる「SAPビジネス」にリソースを積極投入してまいります。加えて、ビジネスポートフォリオの再構築に向けて「成長・拡大が見込まれるビジネス」の見極めを進めるとともに、ビジネス間の要員・リソースシフトを円滑に進めるための「ローテーション」制度等の体制を整え、事業をさらに拡大する取組みを進めてまいります。 ② 優秀な人材の確保と育成中途採用のさらなる拡大を行い、業界のトレンドや競争力をもった新たな人材を迎えることで、企業の変革を促進します。また、プロフェッショナルの育成を重視し、継続的な教育プログラムや資格取得支援を行うことで、社員のスキル向上を図ります。さらに、若手社員の意欲を高める仕掛けづくりに取り組み、全社一丸となって優秀な人材を育成する土壌を築いてまいります。 ③ ものづくり力強化自社ソリューション開発において、2024年度に開発した開発標準プラットフォームを利用することにより、システム品質とセキュリティの向上を実現し、開発力の底上げを図ってまいります。また、生成AIやローコードツール(*2)について、導入効果を見極めたうえで順次導入し、開発現場や社内間接業務の生産性向上に繋げてまいります。 *2 「ローコードツール」とは、プログラミングの専門知識が少ないユーザーでもアプリケーションやシステムを開発できるように設計されたソフトウェア開発ツールを指します。これにより、開発者は効率的にアプリケーションを開発でき、開発時間を短縮できます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要)当連結会計年度における当企業集団の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況当企業集団の当連結会計年度の業績につきましては、公共関連部門のシステム構築が増加した一方で、産業関連部門のシステム構築、システム運用管理及びその他の情報サービスが減少したことなどにより、売上高は、前期比232百万円(1.0%)減の22,537百万円となりました。 一方、損益面につきましては、教育研修の拡充及びベースアップによる給与水準の引き上げなどの人への投資や将来を見据えた社内インフラへの投資を積極的に推進した一方で、収益性の高い案件獲得を進めたことに加え、品質管理の強化による不採算案件も継続して抑制できた結果、営業利益は1,377百万円と前期比250百万円(22.2%)の増益、経常利益も1,493百万円と前期比286百万円(23.7%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益も1,145百万円と前期比250百万円(27.9%)の増益となり、上場来最高益となりました。 売上高・営業利益と売上高営業利益率の推移 PH営業利益と従業員平均年間給与伸び率の推移 (注)従業員平均年間給与伸び率は、第53期の従業員平均年間給与を基準に算出しております。 セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、2024年4月1日付の組織変更に伴い、当連結会計年度より産業関連部門の一部を公共関連部門に集計するよう変更しており、対前期の増減及び増減率については、前期の数値を変更後の区分方法に組み替えた数値に基づいて作成しております。 ① 金融関連部門 SMBCグループ向け取引におけるシステム構築が増加したことから、売上高は6,976百万円と前期比33百万円(0.5%)の増収となり、セグメント利益も1,574百万円と前期比201百万円(14.7%)の増益となりました。 ② 公共関連部門 自治体情報システムの標準化案件によりシステム構築が増加したことを主因として、売上高は6,898百万円と前期比532百万円(8.4%)の増収となり、セグメント利益も1,142百万円と前期比336百万円(41.8%)の増益となりました。 ③ 産業関連部門 システム機器販売が増加した一方で、前期にあったインボイス案件の反動に加え、ERPソリューションにおける低採算案件からの一部撤退やサプライ販売事業の縮小により、売上高は8,661百万円と前期比799百万円(8.4%)の減収となりましたが、収益性の高い案件獲得を進めたことにより、セグメント利益は1,686百万円と前期比2百万円(0.2%)の増益となりました。 当連結会計年度末における財政状態は、期末売上に係る売掛金の増加等により、総資産が前期比1,319百万円増加し、25,556百万円となりました。また、純資産につきましても、利益剰余金が増加したことを主因として、前期比685百万円増加し、19,866百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.4%低下し、77.7%となっております。 (2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末比6,647百万円減少し、3,703百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比2,614百万円減少し、359百万円のプラスとなりました。資金が減少した主な要因は、前期に期末の大口案件に係る売上債権を回収したことによる反動減によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、前期比5,889百万円減少し、6,416百万円のマイナスとなりました。資金が減少した主な要因は、投資有価証券の取得や本社ビルの改修工事に伴う有形固定資産の取得による支出によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、前期比66百万円減少し、590百万円のマイナスとなりました。資金が減少した主な要因は、リース債務の返済及び配当金の支払いによるものであります。 (3) 生産、受注及び販売の実績2024年4月1日付の組織変更に伴い、当連結会計年度より産業関連部門の一部を公共関連部門に集計するよう変更しており、以下の前期比については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えて比較しております。 a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 区分生産高(百万円)前期比(%)金融関連部門 システム構築5,95699.4 システム運用管理75099.6 その他の情報サービス13095.6 小計6,83799.3公共関連部門 システム構築3,740116.4 システム運用管理1,61295.4 その他の情報サービス73399.9 小計6,086108.0産業関連部門 システム構築4,15991.5 システム運用管理2,04089.3 その他の情報サービス76478.5 小計6,96489.2合計19,88897.9 (注) システム構築の生産高については、当連結会計年度の販売実績高に仕掛増減額の販売高相当額を加味し、算出しております。なお、それ以外につきましては、販売高を記載しております。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 区分受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)金融関連部門 システム構築7,195129.02,480189.6 小計7,195129.02,480189.6公共関連部門 システム構築3,783135.555695.5 小計3,783135.555695.5産業関連部門 システム構築3,66473.486863.5 小計3,66473.486863.5合計14,643109.63,905119.8 (注) システム構築以外の業務については、継続業務が大半であり、業務も多岐にわたり把握することが困難なため、システム構築についてのみ記載しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 区分販売高(百万円)前期比(%)金融関連部門 システム構築6,023100.3 システム運用管理75099.6 その他の情報サービス13095.6 システム機器販売72155.5 小計6,976100.5公共関連部門 システム構築3,809120.5 システム運用管理1,61295.4 その他の情報サービス73399.9 システム機器販売74395.3 小計6,898108.4産業関連部門 システム構築4,16489.9 システム運用管理2,04089.3 その他の情報サービス76478.5 システム機器販売1,692107.9 小計8,66191.6合計22,53799.0 (注) 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)富士通㈱3,84816.92,64811.7㈱三井住友銀行2,39810.52,46210.9 なお、上記の販売実績以外に、㈱三井住友銀行の情報システム部門で行っているシステム関連機能については、㈱日本総合研究所を通じて取引しており、同社、同社子会社の㈱日本総研情報サービスへの販売実績は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)㈱日本総合研究所1,7757.81,8438.2㈱日本総研情報サービス1060.51140.5 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当企業集団の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当企業集団の当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社の経営課題は収益力の向上と考えており、外部環境の変化に影響を受けない収益体質への転換を図っております。具体的には、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、「情報セキュリティが確保され続けることを前提としたうえで、収益力の大幅な飛躍とその利益を源泉とした投資サイクルの確立によりサステナブルな成長を目指す」ことを基本方針として、重点的に取り組む5項目を確実に進めてまいります。当企業集団の経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。当企業集団の当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、生成AI活用推進や新データセンター開設など、将来の収益獲得に向けた投資を主因とした投資活動による資金の減少を見込む一方、収益性の高い案件の見極めと柔軟なリソースシフトによる利益率改善を図ることなどを主因として営業活動による資金の増加を見込んでおり、翌連結会計年度末の資金は当連結会計年度末に比べて増加する見込みであります。なお、設備投資の所要資金については、主に自己資金を充当し、必要に応じてリースを利用する予定であります。 セグメントごとの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであり、セグメントごとの課題・対策については、次のとおりであります。 ① 金融関連部門SMBCグループの情報化投資は堅調に推移しております。このため、引き続きSMBCグループ取引に最注力し、既存案件に対する取組方法の見直しを進め、品質と生産性の向上を両立させて利益率の向上を図ってまいります。また、これまで得意としてきた情報系システム等の業務領域を拡大させるとともに、システム基盤の構築案件への取組みを強化してまいります。 ② 公共関連部門自治体との取引は、当連結会計年度から本格化した自治体情報システム標準化が次年度以降も継続する見込みであり、標準化対応を安全に完了させることに注力する一方で、自治体情報システム標準化対応完了後を見据えた商品戦略策定にも取り組んでまいります。また、自治体周辺業務や文教向け自社ソリューションの競争力強化を図ってまいります。 ③ 産業関連部門一般民需分野における情報化投資は、デジタル化・オンライン化など新たな生活様式への対応やDX関連投資等の需要が強まることが見込まれることから、商品・サービスの一層の拡充を図り、ニーズに的確に対応してまいります。また、クラウドやリモートワークの進展による通信量や処理量の増加を背景に、より高度なサービス提供等によるデジタル基盤ビジネスの拡大を図るほか、情報セキュリティに関するサービスの拡充にも注力いたします。加えて、当面成長が見込まれる「SAPビジネス」にリソースを積極投入し、収益力の向上に取り組んでまいります。 (2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当企業集団の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 受注損失引当金当企業集団は、ソフトウェアの請負契約に基づく開発案件のうち、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについては、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額に対して、受注損失引当金を計上しております。開発案件の総原価の見積りに当たっては、お客さまからの要求事項をもとに、見積範囲、システム規模、リスク等を踏まえ、システム開発原価基準に基づき工数、原価を算出し、見積原価額を決定しておりますが、仕様の変更や作業内容に想定外の不具合が生じた等の事象が発生した場合に、総原価の金額に影響を与える可能性があります。このため、一定規模以上の開発案件については、事業部に加え、社内において品質・生産性の全般を管理している品質管理部による「見積検討会」を開催し、見積審査を行うとともに、取締役社長等本部役員をはじめプロジェクト担当部署及びその他の所管部署を構成メンバーとした「システム案件協議会」において案件毎の受託可否の判断のほか進捗状況の確認を行う体制としております。加えて受注損失引当金を計上する案件については決算期毎に品質管理部にて引当金額の妥当性を検証しております。

事業リスク

  • 情報セキュリティリスク
    顧客の個人情報や機密情報を預かるため、サイバー攻撃やシステム障害、人的ミスによる情報漏洩が発生した場合、損害賠償請求や信用失墜により経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。厳格な管理体制と外部専門家の活用でリスク軽減を図っています。
  • 顧客の情報化投資動向リスク
    社会情勢や景気変動、法改正など外部環境の変化が、顧客の情報化投資意欲に影響を与え、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。新規顧客開拓やサービス提供型のストックビジネス強化により、収益の安定化を目指しています。
  • 特定の取引先への依存リスク
    SMBCグループと富士通グループが大口かつ安定した取引先であるため、これらのグループの業績や情報化投資の動向が当社の経営成績に影響を与える可能性があります。両グループ以外のビジネス拡大や直販ビジネス強化でリスク分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,337 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであります。 (1) 情報セキュリティに関するリスク当企業集団は、お客さまへの情報サービスの提供にあたり、個人情報や機密情報を含むさまざまな情報資産をお預かりしております。不正アクセスやサイバー攻撃、コンピューターウイルスといった情報セキュリティ上の問題及びシステムの障害、人的ミス等によりこれらの情報資産を流出させた場合には、お客さまなどからの損害賠償請求や信用失墜などにより、当企業集団の経営成績等に一定の影響を及ぼすことが考えられます。こうしたリスクをサステナビリティに関する重要なリスクとして認識し、リスク回避のための具体的な取り組みを推進しております。また、「情報セキュリティ委員会」において管理体制を含めた情報セキュリティに関する事項全般及び個別の情報セキュリティ対策について協議を実施しているほか、個人情報保護対策としてプライバシーマークを取得しております。また、必要に応じて外部専門家の助言を取り入れるなど、情報セキュリティ管理の高度化を図っております。その他、大量の情報を取り扱うデータセンターサービスやBPOサービスの運営部署においては、第三者機関から情報セキュリティに関する国際規格「ISO/IEC 27001」の認証を受けております。 (2) 環境変化に伴うお客さまの情報化投資動向に関するリスク当企業集団は、金融機関及び地方公共団体、一般事業法人など、幅広い分野・業種のお客さまに対して、情報サービスの総合的な提供を行っております。お客さまにおける情報化投資動向は、社会情勢や景気変動、法令・規制・制度変更など環境変化に左右されるため、これらによって、当企業集団の経営成績等に一定の影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクへの対応策として、新規顧客開拓や既存顧客深耕による顧客基盤の拡大及び事業ポートフォリオの再構築に取り組んでいるほか、サービス提供型のストックビジネスを強化することにより、経営成績等の安定化に取り組んでおります。また、経営成績等の急激な変動に備えるため、内部留保の充実及び十分な現預金残高の確保により、健全な財務体質の維持に努めております。 (3) 特定の取引先の動向に関するリスクその他の関係会社である株式会社三井住友フィナンシャルグループ及び株式会社三井住友銀行の両社を含むSMBCグループ並びに法人主要株主である富士通Japan株式会社を含む富士通グループは、当企業集団の大口かつ安定した取引先であり、両グループの業績及び情報化投資が当企業集団の経営成績等に一定の影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクへの対応策として、両グループとの取引深耕と両グループ以外のビジネス拡大につながる新しい技術への取り組みや新しい事業領域への参入を進めるとともに、両グループの動向に左右されない一般民需分野向け直販ビジネスを強化することにより、影響の軽減を図ってまいります。 (4) システム構築業務に関するリスク当企業集団の主力品目であるシステム構築については、お客さまからの要求が複雑化・大型化・短納期化する傾向にあり、お客さまと合意した品質・納期の未達成やコストの増加などにより不採算化することで、当企業集団の経営成績等に一定の影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクへの対応策として、大規模システム構築案件のリスク管理強化の観点から、関連部門による「見積検討会」において受託是非の検討を行うとともに、取締役社長等本部役員をはじめプロジェクト担当部署及びその他の所管部署を構成メンバーとした「システム案件協議会」において案件毎の受託可否の判断のほか進捗状況確認や対応指示などを行う体制をとっております。さらに、「本部の所管部門による第三者検証」「不採算案件の予兆段階での早期発見」「予兆を発見した案件の個別管理及び全社的対応による早期収束」に加え、「大口不採算となり得る案件を集中対応により早期収束を図る専任組織」を設置するなど、社内管理体制を強化しております。また、こうした体制強化などの組織対応に加え、「プロジェクト管理ツール」によるモニタリングなどシステム面でも対応を強化しており、全社を挙げて不採算案件の発生抑制及び品質の向上に努めております。 (5) システム運用管理業務に関するリスク当企業集団のシステム運用管理業務については、自社保有のデータセンターによる各種サービスやBPOサービスの提供を行っており、大規模な自然災害や設備の不具合、感染症のパンデミック、運用上のミス等によりサービスの提供に重大な支障が生じた場合には、お客さまなどからの損害賠償請求や信用失墜などにより、当企業集団の経営成績等に一定の影響を及ぼすことが考えられます。こうしたリスクへの対応策として、各種設備の維持・強化や他のデータセンター保有事業者との相互協力・バックアップ体制の構築、運用要員の育成、執務環境の整備、一部の運用業務のリモート化など、運営体制の強化に取り組んでおります。また、第三者機関からITサービスマネジメントシステムに関する国際規格「ISO/IEC 20000」及び事業継続マネジメントシステムに関する国際規格「ISO 22301」の認証を受けております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が さくらケーシーエス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →