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サイエンスアーツ(4412)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • ライブコミュニケーションプラットフォーム
    サイエンスアーツは、フロントラインワーカー向けのライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」を提供しています。これは、スマートフォンやタブレットにアプリをインストールすることで、トランシーバーのように複数人と同時に音声通話ができるサービスです。音声通話だけでなく、通話履歴の再生、音声テキスト化、翻訳、テキストチャット、映像配信、位置情報共有、AIアシスタントといった多機能を提供し、業務効率向上に貢献しています。
  • サブスクリプション型課金モデル
    Buddycomの料金体系はサブスクリプション型で、初期費用なしでID単位の月額料金を支払います。年契約と月契約があり、必要な機能に応じて3つのプラン(Talk Lite、Talk Enterprise、Livecast Enterprise)とオプション(Buddycomベル、Buddycom AI、セーフティーサポート)を選択できます。このモデルにより、新規契約が継続的な売上拡大に繋がり、安定した収益基盤を築いています。
  • アクセサリー販売
    Buddycomはライセンスのみでも利用可能ですが、多くの顧客がイヤホンマイクやヘッドセットなどのアクセサリーと併用しています。これらのアクセサリーは、PTT(押しながら話す)機能や8時間以上の連続使用時間など、現場での使いやすさを重視して開発されており、市販品との差別化を図っています。アクセサリーの販売も継続的な収益源となっており、Buddycomの利用体験を向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • Buddycom事業
    サイエンスアーツの主要な収益源であり、ライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」の提供と関連アクセサリーの販売を行っています。2025年8月期の売上高は16億5,462万円で、そのうちサブスクリプション(Buddycom利用料)の売上が9億878万5千円と全体の約54.9%を占めています。この事業は、安定したサブスクリプション収益とアクセサリー販売による継続的な収益で構成されています。
  • 地域別売上(日本)
    報告セグメントは「Buddycom事業」のみであり、地域別では日本国内での売上が中心です。2025年8月期の売上高は16億5,307万円、営業利益は1億593万7千円を計上しています。販売代理店を通じて全国展開しており、特定の地域に依存せず幅広い顧客層にサービスを提供しています。
  • 旧データベース事業
    Buddycom事業開始以前の主力事業であった、ハイブリッド型データベース「ALTIBASE」のライセンス販売とサポートも行っています。新規顧客へのライセンス販売は終了しており、現在は既存顧客へのサポートを継続しています。この事業は、現在の主要な収益源ではありませんが、過去からの顧客基盤を維持しています。
2025-08 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BuddycomBusinessReportableSegment 地域 17 1 6.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,410 文字
3 【事業の内容】当社は、店舗や交通インフラを始めとしたフロントラインワーカー※1をつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」を提供しております。また、「Buddycom」でユーザーが使用するイヤホンマイク等のアクセサリーの販売を行っております。当社は主たる事業であるBuddycom事業の割合が高く、開示情報として重要性が乏しいことから、Buddycom事業について主に記載しております。 (1)「Buddycom」の概要「Buddycom」はクラウドで提供するホリゾンタル※2SaaS※3であり、インターネット通信網(4G、5G、Wi-Fi)を利用して、スマートフォンやタブレットにアプリをインストールすることで、トランシーバーや無線機のように複数人へ一斉にコミュニケーションすることを可能にするサービスです。音声通話だけでなく、通話履歴の再生、音声テキスト化、翻訳、テキストチャット、映像配信、位置情報の共有に加え、AIを利用したデジタルアシスタントでのコミュニケーションが可能です。スマートフォンやタブレット向けのアプリのほか、Windows向けにも提供しております。主に店舗や交通インフラなどの現場部門でご利用頂いており、円滑なコミュニケーションを提供することを通して、業務効率やお客様サービスの向上にお役立ていただいております。料金体系については、サブスクリプション型の課金体系としており、お客様が必要とする機能に応じて3つのプランに加えて、オプションをご選択いただいております。初期費用はなく、ID単位で下表のとおりの料金を、年契約であれば一括前払いで、月契約であれば月ごとにお支払いいただきます。 Buddycomの料金プラン(税抜)プラン名Talk LiteTalk EnterpriseLivecast Enterprise料金年契約600円/月1,200円/月2,600円/月月契約1,000円/月1,800円/月3,900円/月機能音声通話〇〇〇映像配信 〇音声テキスト化 〇〇同時翻訳 〇〇高セキュリティ 〇〇 オプション名料金機能Buddycomベル二次元コード一枚ごとに1,000円/月Buddycomに音声で通知が届く、スタッフ呼び出し二次元コード。専用ボタンを設置不要しなくとも、スマートフォンで二次元コードを読み込み、ニーズに合わせてボタンを選択すれば通知が届きます。多言語対応も可能です。BuddycomAIIDごとに1,500円/月OpenAIと連携し、Buddycomから音声でAIと会話することができます。セーフティーサポートIDごとに500円/月ボタンを1タップすることで、設定したグループへ緊急通知を行い、録音した会話の音声、音声をリアルタイムに文字起こししたテキスト、位置情報を自動で共有できます。 コミュニケーションツールを提供している企業は当社以外にも多数ありますが、当社はフロントラインワーカーをメインターゲットとし、音声通話を主体として常時接続された状態で提供することで、刻々と状況が変わる現場で、手がふさがっていても円滑にコミュニケーションができ、誰でもかんたんに・早く・間違わないで使えるようにすることで、差別化を図っております。また、電話やトランシーバー、他社のIP無線アプリと比較しても、テキスト化や同時翻訳、映像配信といった機能が豊富で、ユーザー数・グループ数が無制限(1グループ当たり2,000ユーザーへの同時発信を検証済)と大規模な運用を可能にしている点において優位性があります。「Buddycom」の2025年8月期における解約率※4は0.42%、NRR※5は118.0%となっており、新規契約が翌期以降の売上拡大に貢献し、継続契約が蓄積することで収益が安定する、安定性と成長性を両立するサブスクリプション型ビジネスとなっております。またセンサー、カメラ、ロボット、業務システムなど様々な企業との外部連携に対応し、お客様へ提供する付加価値向上を行っております。 Buddycom事業の各指標は以下のとおりとなります。項目2023年8月期2024年8月期2025年8月期売上高(千円)771,8621,184,7751,654,620うちサブスクリプション(Buddycom利用料売上)売上高(千円)498,777654,209908,785サブスクリプション(Buddycom利用料売上)売上高比率64.6%55.2%54.9%ARR(千円)※7557,602739,0581,068,797 (2)アクセサリーの概要当社のBuddycomはライセンスのご購入だけでもご利用は可能ですが、実際には多くのお客様がイヤホンマイクやヘッドセットなど当社の販売するアクセサリーと一緒にご利用されております。Buddycomの契約中は常にアクセサリーをご利用されるため、定期的な更新/アップデート需要が存在し、数年単位で見た際には継続的な収益となっております。当社が販売するアクセサリーは、PTT※6に対応することでスマートフォンを開かずにBuddycomをご利用すること、そして、いずれの商品も最大連続使用時間が8時間以上となっており、業務時間中にバッテリーが極力切れないことで市販品と差別化を図りました。その他、各現場の利用状況や環境、働き方に合わせて、Buddycomの機能を最大限に活用いただくため、当社は様々なアクセサリーを提供しております。例えば、映像配信が容易なウェアラブルカメラや、米軍MIL規格に準拠した防水・防塵・耐久性に優れたスピーカーマイク、パチンコ店などの騒音環境でも使用可能なイヤホンマイクがございます。お客様の様々なニーズに対応できるように、当社はアクセサリーの多様化と共同開発に積極的に取り組んでおります。結果として、Buddycomをご契約いただくお客様の大半は当社からアクセサリーを購入しており、その機器のうち80%以上が当社の出資先製品や独占販売権を持つ製品で構成されています。 (3)販売チャネル当社は販売代理店を通じた販売を行っており、これにより少人数で販売しながらも、全国各地のお客様への対応が可能な体制を確立しております。セールスパートナーの主な業種は、携帯電話の通信サービスを提供する通信事業者や、オフィス用品を扱う製造業、卸売・小売業となっております。その他、Buddycom事業を立ち上げた当初のお客様や、webよりお買い求めいただいたお客様については直接販売しております。 [事業系統図] 以上の内容を事業系統図に示すと、次のとおりであります。 (4)その他事業当社はBuddycom事業を始める以前に主力事業としていた、大容量データに対応したディスク型のデータベースと、高速アクセスに対応したメモリ型データベースを併せ持つ『ALTIBASE』というハイブリッド型データベースのライセンスの販売、及びサポートを提供しております。新規顧客へのライセンスの販売は終了しており、引き続き利用中の顧客に対してのサポートを継続中です。 ※1 フロントラインワーカー:机の前に座らない最前線で活躍する労働者のこと。農業、教育、ヘルスケア、小売、ホスピタリティ、製造、輸送、建設業界などの従事者です。※2 ホリゾンタル:「水平」を意味する単語。特定の業界・業種に関係なく「業務課題」を解決するサービス。※3 SaaS:Software as a Serviceの略称。ユーザー側のコンピュータにソフトウェアをインストールするのではなく、ネットワーク経由でソフトウェアを利用する形態のサービス。※4 解約率:ID数の月次解約率。「当月の解約ID数÷前月の契約IDの総数」で算出し、期中の平均を取った値。※5 NRR:Net Revenue Retentionの略称。既存顧客の売上継続率。「前期までに獲得した顧客の当期末月の売上÷前期末月の売上」で算出。※6 PTT:Push to Talkの略称。無線機やインカムのように押しながら話す通話方式のこと。※7 ARR:Annual Recurring Revenueの略称。各期末月のBuddycom利用料売上を12倍して算出。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
競合多数だが、機能の豊富さ、大規模運用対応、フロントラインワーカー特化で差別化
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
多様な環境下で培ったIP無線のノウハウ、音声通話主体で常時接続、豊富な機能
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:競合会社の参入と競合激化 / 技術革新への対応 / 特定事業への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、サイエンスアーツの事業において、強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的な知的財産権に裏付けられた無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できません。事業の成長は技術革新やサービス提供能力に依存していると考えられます。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社の主力サービス「Buddycom」は、現場業務のコミュニケーション効率化を目的としており、導入企業は業務プロセスに組み込んでいる可能性が高いです。そのため、他社サービスへの切り替えには一定の学習コストや業務フロー変更の負担が伴うと考えられますが、現時点ではその度合いは限定的と評価します。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

Buddycomは主に企業内のクローズドなコミュニケーションツールとして利用されており、ユーザー数の増加がサービス自体の価値を指数関数的に高めるようなネットワーク効果は現時点では確認されていません。プラットフォームとしての広がりよりも、個々の導入企業における利用拡大が主と考えられます。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

サイエンスアーツの事業モデルにおいて、競合他社と比較して構造的に低いコストで製品やサービスを提供できるようなコスト優位性は現時点では明確ではありません。価格競争力よりも、機能性や導入サポートが差別化要因となっていると考えられます。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

情報通信業におけるSaaSビジネスとして、一定の規模の顧客基盤を構築することで、開発・運用コストの効率化やサービス改善への投資余力が増す可能性はあります。しかし、現時点では業界全体から見て、規模の経済が競争優位に直結するほどの寡占状態や圧倒的なシェアは確認されていません。

  • フロントラインワーカー特化
    Buddycomは、店舗や交通インフラなどのフロントラインワーカーに特化しており、音声通話を主体とした常時接続サービスを提供しています。これにより、手がふさがっていても円滑なコミュニケーションが可能となり、刻々と状況が変わる現場での迅速な情報共有を実現します。この特定のニーズに合わせた設計が、他社との差別化要因となっています。
  • 豊富な機能と拡張性
    音声通話に加え、音声テキスト化、同時翻訳、映像配信、位置情報共有、AIアシスタントなど、多岐にわたる機能を搭載しています。また、ユーザー数・グループ数が無制限(1グループあたり2,000ユーザーへの同時発信を検証済)で大規模な運用に対応できる点も強みです。さらに、センサー、カメラ、ロボット、業務システムなど様々な外部連携に対応し、顧客への付加価値向上を図っています。
  • 安定した収益基盤と成長性
    2025年8月期の解約率は0.42%と低く、NRR(既存顧客の売上継続率)は118.0%と高い水準を維持しています。これは、既存顧客からの継続的な収益が安定しているだけでなく、顧客単価の向上も実現していることを示します。ARR(年間経常収益)も順調に増加しており、サブスクリプションモデルによる安定性と成長性を両立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」というミッションを掲げ、フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」を提供することにより、あらゆる業種で音声や動画を利用し現場の課題を解決することを目指しております。当社は、Buddycomの開発を自社で内製化することにより、安定的な稼働と、新たな機能の追加を機動的に実現できる体制となっております。また、セールスパートナーを活用した販売網を持ち、あらゆる業種・業態において有効なホリゾンタルサービスとして、全国各地のお客様への販売を行っております。 (2) 目標とする経営指標当社は、中長期的に安定した売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、当社は達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを重視しております。また、当社では事業本来の稼ぐ力を重視しつつ、事業活動の効率性とのバランスを考慮することで、持続的かつ質の高い事業成長を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社の提供するBuddycomは、単なる音声によるコミュニケーションにとどまらず、インターネットを介したクラウドサービスであることを活かし、独自に開発した技術によって、音声のほか、画像や動画などのコンテンツのやり取りを可能にし、インターネットにつながる環境であれば世界中どこにいてもつながり、さらにはやり取りしたデータやコンテンツがデジタル化されて蓄積されるなど、これまでにはない新しいコミュニケーションツールとして成長を続けており、鉄道会社、航空会社、GMS(General merchandise store=総合スーパー)、介護施設、工場、商業施設、大規模小売店舗、公共・自治体など、あらゆる業種・業態において有効なホリゾンタルなサービスとして、お客様にご利用いただいております。今後もブランディング・マーケティングを強化し、更なる機能を拡充することにより、お客様が支えているミッションクリティカルな現場に欠かせないコミュニケーションツールとしてより多くの企業・ユーザーにご活用いただくことにより、よりよい社会の実現を目指してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」というミッションを掲げ、フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」を提供することにより、あらゆる業種で音声や動画を利用し現場の課題を解決することを目指しております。当社の提供するBuddycomの利用企業数・ユーザー数は順調に増加しております。今後利用企業数・ユーザー数の増加、ARPUの向上により更なる成長ペースの加速を志向しております。このような経営環境において、当社が対処すべき主な課題は、以下のとおりであります。 ① 優秀な人材の確保と育成当社は、更なる事業拡大と成長スピードの向上を実現していくうえで、優秀な人材を継続的に雇用し、定着させることが重要であると認識しております。そのため、採用体制の強化、教育・研修制度及び人事評価制度の拡充等の施策を進めてまいります。 ② 技術力、製品力の向上新規顧客の獲得、※ARPUの向上及び既存顧客の満足度向上のため、技術面、サービス面において一層の向上が求められます。当社では、顧客のニーズに合ったBuddycomの新機能追加、イヤホンマイクやヘッドセット、ウェアラブルカメラといった様々なIoT機器との接続連携、エコパートナーが持つネットワークやソリューションとの連携等の開発体制の強化に努めてまいります。  ※ ARPU:Average Revenue Per Userの略。1ユーザー当たりの平均売上 ③ 営業力の強化当社の提供するBuddycomの利用企業数・ユーザー数の増加に伴い、Buddycom利用料売上も順調に増加しておりますが、まだ増加の余地があり、更なる成長スピードの向上が必要であります。そのために、ブランディング・マーケティングを強化することによる知名度向上、販売代理店の戦略的活用等の推進による効率的な営業により、売上増加スピードの加速を目指してまいります。 ④ 内部管理体制の強化当社は、急速な事業環境の変化に適応し、継続的な成長を維持していくために、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。このため事業規模や成長ステージに合わせ、バックオフィス機能を拡充していくとともに、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、中長期的に安定した売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、当社は達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを採用しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」というミッションを掲げ、フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」を提供することにより、あらゆる業種で音声や動画を利用し現場の課題を解決することを目指しております。当社は、Buddycomの開発を自社で内製化することにより、安定的な稼働と、新たな機能の追加を機動的に実現できる体制となっております。また、セールスパートナーを活用した販売網を持ち、あらゆる業種・業態において有効なホリゾンタルサービスとして、全国各地のお客様への販売を行っております。 (2) 目標とする経営指標当社は、中長期的に安定した売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、当社は達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを重視しております。また、当社では事業本来の稼ぐ力を重視しつつ、事業活動の効率性とのバランスを考慮することで、持続的かつ質の高い事業成長を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社の提供するBuddycomは、単なる音声によるコミュニケーションにとどまらず、インターネットを介したクラウドサービスであることを活かし、独自に開発した技術によって、音声のほか、画像や動画などのコンテンツのやり取りを可能にし、インターネットにつながる環境であれば世界中どこにいてもつながり、さらにはやり取りしたデータやコンテンツがデジタル化されて蓄積されるなど、これまでにはない新しいコミュニケーションツールとして成長を続けており、鉄道会社、航空会社、GMS(General merchandise store=総合スーパー)、介護施設、工場、商業施設、大規模小売店舗、公共・自治体など、あらゆる業種・業態において有効なホリゾンタルなサービスとして、お客様にご利用いただいております。今後もブランディング・マーケティングを強化し、更なる機能を拡充することにより、お客様が支えているミッションクリティカルな現場に欠かせないコミュニケーションツールとしてより多くの企業・ユーザーにご活用いただくことにより、よりよい社会の実現を目指してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」というミッションを掲げ、フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」を提供することにより、あらゆる業種で音声や動画を利用し現場の課題を解決することを目指しております。当社の提供するBuddycomの利用企業数・ユーザー数は順調に増加しております。今後利用企業数・ユーザー数の増加、ARPUの向上により更なる成長ペースの加速を志向しております。このような経営環境において、当社が対処すべき主な課題は、以下のとおりであります。 ① 優秀な人材の確保と育成当社は、更なる事業拡大と成長スピードの向上を実現していくうえで、優秀な人材を継続的に雇用し、定着させることが重要であると認識しております。そのため、採用体制の強化、教育・研修制度及び人事評価制度の拡充等の施策を進めてまいります。 ② 技術力、製品力の向上新規顧客の獲得、※ARPUの向上及び既存顧客の満足度向上のため、技術面、サービス面において一層の向上が求められます。当社では、顧客のニーズに合ったBuddycomの新機能追加、イヤホンマイクやヘッドセット、ウェアラブルカメラといった様々なIoT機器との接続連携、エコパートナーが持つネットワークやソリューションとの連携等の開発体制の強化に努めてまいります。  ※ ARPU:Average Revenue Per Userの略。1ユーザー当たりの平均売上 ③ 営業力の強化当社の提供するBuddycomの利用企業数・ユーザー数の増加に伴い、Buddycom利用料売上も順調に増加しておりますが、まだ増加の余地があり、更なる成長スピードの向上が必要であります。そのために、ブランディング・マーケティングを強化することによる知名度向上、販売代理店の戦略的活用等の推進による効率的な営業により、売上増加スピードの加速を目指してまいります。 ④ 内部管理体制の強化当社は、急速な事業環境の変化に適応し、継続的な成長を維持していくために、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。このため事業規模や成長ステージに合わせ、バックオフィス機能を拡充していくとともに、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、中長期的に安定した売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、当社は達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを採用しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況第22期事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況経営成績の状況は次のとおりであります。当事業年度における我が国経済は、企業収益や雇用情勢・所得環境が改善するなか、各種政策の効果もあり緩やかな回復が見られましたが、為替相場の円安等による物価上昇、米国の通商政策の動向、不安定な国際情勢等により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。当社が事業展開する国内のソフトウェア市場におきましては、働き方改革や人手不足の解消などの課題解決に向けコミュニケーションの促進や業務の自動化・効率化につながるソフトウェアの導入や生成AIの活用による機能強化や高付加価値化が進み、2025年度は3兆628億円※1が見込まれております。また、フロントラインワーカーが働く最前線の現場においては、法人向けモバイル通信端末市場の拡大、AIや画像認識等の精度向上、ウェアラブルカメラ等ハードウェアの開発と導入コストの低減、5Gの普及による映像等大容量データの活用など、様々な分野のイノベーションの発展に伴い、更なるDX化の拡大が期待されます。当社の提供するサービス「Buddycom」の国内における潜在市場規模については、約1,900億円と推計※2しております。当社は「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」ことをミッションに掲げ、「フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム」の新たな市場の創出を図りながら、開発・販売を行ってまいります。このような経営環境のもと、当社の主力サービスであるBuddycomの開発及び販売に注力いたしました。売上高は順調に推移した一方、Buddycomの開発及び販売強化のための人員増加による採用費及び人件費の増加等により、販売費及び一般管理費も増加いたしました。以上の結果、当事業年度における売上高は1,654,620千円(前年同期比39.7%増)、営業利益は107,256千円(前年同期営業損失31,275千円)、経常利益は92,700千円(前年同期経常損失34,000千円)、当期純利益は112,172千円(前年同期当期純損失31,848千円)となりました。 ※1 株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2025年版」(2025年7月)※2 国内における全ての潜在顧客、フロントラインワーカーに導入された場合の、顧客による年間支出総金額。(日本のフロントラインワーカー人口(2025年4月の総務省統計局「2025年度 労働力調査年報」より当社推計)×ID当たりの平均年間課金額) セグメント別の業績は、以下のとおりであります。 (Buddycom事業)Buddycom事業におきましては、マーケティング強化による知名度の向上、営業人員の増強、代理店営業力の強化、SMB※1向けの販売強化等により契約社数は増加し、当事業年度末の契約社数は1,562社(前事業年度末1,077社)となり、ARR※2は1,068,797千円(前事業年度末739,058千円)となりました。以上の結果、当事業年度における、Buddycom利用料売上が908,785千円(前年同期比38.9%増)、アクセサリー売上が744,285千円(前年同期比41.7%増)となり、セグメント売上高は1,653,070千円(前年同期比40.2%増)、セグメント利益は105,937千円(前年同期セグメント損失35,786千円)となりました。 ※1SMB:Small and Medium-sized Businessの略称。当社では従業員数が500人未満の企業と定義。※2ARR:Annual Recurring Revenueの略称。各期末月のBuddycom利用料売上を12倍して算出。 (その他)ALTIBASE事業を「その他」に含めております。ALTIBASE事業については、積極的には展開しない方針であり、当事業年度におけるその他の売上高は1,550千円(前年同期比71.4%減)となり、セグメント利益は1,318千円(前年同期比70.8%減)となりました。 また、当事業年度末の財政状態は、次のとおりであります。 (総資産)当事業年度末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ1,124,348千円増加し、2,077,806千円(前事業年度末比117.9%増)となりました。 (流動資産)当事業年度末における流動資産につきましては、前事業年度末に比べ1,082,137千円増加し、1,834,628千円(前事業年度末比143.8%増)となりました。これは主に、現金及び預金の増加(前事業年度末比1,016,928千円増)、売掛金の増加(前事業年度末比50,145千円増)等によるものであります。 (固定資産)当事業年度末における固定資産につきましては、前事業年度末に比べ42,210千円増加し、243,178千円(前事業年度末比21.0%増)となりました。これは主に、敷金の差入による敷金の増加(前事業年度末比7,943千円増)、繰延税金資産の増加(前事業年度末比33,820千円増)等によるものであります。 (負債合計)当事業年度末における負債合計につきましては、前事業年度末に比べ206,941千円増加し、683,834千円(前事業年度末比43.4%増)となりました。 (流動負債)当事業年度末における流動負債につきましては、前事業年度末に比べ226,367千円増加し、610,690千円(前事業年度末比58.9%増)となりました。これは主に、前受収益の増加(前事業年度末比137,117千円増)、未払法人税等の増加(前事業年度末比36,133千円増)、買掛金の増加(前事業年度末比32,890千円増)、未払消費税等の増加(前事業年度末比17,536千円増)等によるものであります。 (固定負債)当事業年度末における固定負債につきましては、前事業年度末に比べ19,425千円減少し、73,144千円(前事業年度末比21.0%減)となりました。これは主に、長期借入金の減少(前事業年度末比12,996千円減)、繰延税金負債の減少(前事業年度末比6,730千円減)等によるものであります。 (純資産)当事業年度末における純資産につきましては、前事業年度末に比べ917,406千円増加し、1,393,972千円(前事業年度末比192.5%増)となりました。これは、資本金の増加(前事業年度末比398,772千円増)、資本準備金の増加(前事業年度末比398,772千円増)、当期純利益計上による利益剰余金の増加(前事業年度末比112,172千円増)等によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,574,273千円(前事業年度末比1,016,928千円増、182.5%増)となりました。また、当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動により獲得した資金は、290,705千円(前年同期は1,149千円の収入)となりました。これは主に、前受収益の増加額137,117千円(前年同期は前受収益の増加額36,813千円)、税引前当期純利益92,700千円(前年同期は税引前当期純損失34,000千円)、仕入債務の増加額32,890千円(前年同期は仕入債務の減少額9,174千円)等の収入要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動により支出した資金は、26,883千円(前年同期は32,583千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出18,939千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出47,532千円)敷金の差入による支出7,943千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動により獲得した資金は、753,104千円(前年同期は89,024千円の収入)となりました。これは、新株式の発行による収入767,208千円、長期借入金の返済による支出21,792千円(前年同期は長期借入金の返済による支出19,976千円)等によるものであります。 ③ 仕入、受注及び販売の実績a 仕入実績当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度 (自 2024年9月1日   至 2025年8月31日)金額(千円)前年同期比(%)Buddycom事業463,540123.6 (注)金額は、仕入価格によっております。 b 受注実績当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注から売上計上まで短期間であり、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度 (自 2024年9月1日   至 2025年8月31日)金額(千円)前年同期比(%)Buddycom事業1,653,070140.2その他1,55028.6合計1,654,620139.7  (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前事業年度 (自 2023年9月1日   至 2024年8月31日)当事業年度 (自 2024年9月1日   至 2025年8月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)ソフトバンク株式会社338,46028.6641,58038.8株式会社リコー126,13610.6 159,0179.6NTTドコモビジネス株式会社119,29310.1 150,4839.1オープンリソース株式会社127,13110.7 68,6904.2 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5.経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 ② 財政状態の分析当事業年度の財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ③ 経営成績の分析(売上高)当事業年度の売上高は、1,654,620千円(前年同期比39.7%増)となりました。これは主に、当社の主力サービスであるBuddycomの契約社数及び利用ユーザー数が増加したことにより、Buddycom利用料売上が908,785千円(前年同期比38.9%増)、アクセサリー売上が744,285千円(前年同期比41.7%増)となったこと等によります。なお、ARRは1,068,797千円(前事業年度末739,058千円)となっております。(売上原価、売上総利益)当事業年度の売上原価は、644,625千円(前年同期比27.2%増)となりました。これは主に、Buddycom利用ユーザー数の増加及びアクセサリー売上の増加等によるものであります。この結果、売上総利益は、1,009,995千円(前年同期比49.0%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度の販売費及び一般管理費は、902,739千円(前年同期比27.3%増)となりました。主な要因は、Buddycomの開発及び販売強化のための人員増加による人件費の増加(前年同期比114,918千円増)、外形標準課税の適用に伴う租税公課の増加(前年同期比15,182千円増)等によるものであります。この結果、営業利益は107,256千円(前年同期営業損失31,275千円)となりました。(営業外収益、営業外費用、経常利益)当事業年度において、営業外収益は受取利息1,942千円等により2,054千円、営業外費用は株式交付費14,011千円等により16,610千円となりました。この結果、経常利益は、92,700千円(前年同期経常損失34,000千円)となりました。(当期純利益)当事業年度において特別利益、特別損失は発生しておりませんが、法人税、住民税及び事業税を21,078千円、税効果会計による法人税等調整額を40,551千円計上した結果、当期純利益は112,172千円(前年同期当期純損失31,848千円)となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は、中長期的に安定した売上収益を拡大させることが重要であると考えております。そのため、当社は達成状況を判断するための経営上の指標としてARRを重視しております。当該指標について、第18期事業年度末(2021年8月31日)は295,703千円、第19期事業年度末(2022年8月31日)は440,472千円、第20期事業年度末(2023年8月31日)は557,602千円、第21期事業年度末(2024年8月31日)は739,058千円、第22期事業年度末(2025年8月31日)は1,068,797千円となっております。今後も、サービスの機能強化や新規顧客の獲得に注力することによりARRを増加させてまいります。 ⑦ 資本の財源及び資金の流動性について当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、当社サービスを拡大していくための開発人員及び営業人員の人件費、また研究開発に係る費用であります。これらの資金については自己資金又は金融機関からの借入にて充当する方針です。 ⑧ 経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

事業リスク

  • 競合激化と優位性の喪失
    国内ソフトウェア市場の拡大に伴い、Buddycomと同様のビジネスモデルを持つ競合企業が増加する可能性があります。これにより、当社の優位性が失われたり、主要顧客との取引が縮小したりするリスクがあります。独自のノウハウと新規顧客獲得戦略で差別化を図っていますが、競争激化は業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 技術革新への対応
    当業界は技術革新のスピードが速く、常に新しい技術を取り入れ、開発環境を進化させる必要があります。当社の想定を超える技術革新が生じた場合、それに対応できないことで事業活動や業績に悪影響が出る可能性があります。技術者の採用・教育や開発環境の整備を進めていますが、変化への追随は重要な課題です。
  • 特定事業への依存
    当社の主な事業はライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」の提供であり、経営資源をこの事業に集中させています。Buddycomは多様な業種・業態で利用されるホリゾンタルサービスであり、販売代理店を通じて全国展開していますが、Buddycom事業の成長に問題が生じた場合、会社の財政状態や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,457 文字
3 【事業等のリスク】当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらのリスクに対し発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。なお、本項記載の将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1) 競合会社の参入と競合激化について当社が事業展開する国内のソフトウェア市場は、近年拡大を続けているため、当社のビジネスモデルと同様のビジネスモデルを掲げる新たな競合企業が誕生し、今後も増加する可能性があります。当社は、多様な環境下で培ったIP無線のノウハウを活用し、また独自の新規顧客獲得戦略を採用することにより、他社との差別化を図り、継続的な事業成長に努めておりますが、そのような競合企業の参入又は既存競合企業との競合激化により、当社の優位性が失われ、そのような競合企業と当社の主要顧客企業との間で取引が開始され、当社と当該顧客企業との取引が縮小される可能性は否定できず、かかる事態となった場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 技術革新について当業界においては、技術革新のスピードが速いため、先進のノウハウと開発環境を保有し、かつそれらを継続的に進化させていく必要があります。当社においては、常に新しい技術を利用したシステム構築に挑戦しており、迅速な環境変化に対応できるよう技術者の採用・教育、開発環境の整備等を進めております。しかしながら、当社の想定を超える技術革新等による著しい環境変化等が生じた場合、当該変化に当社が対応することができず、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 (3) 特定事業への依存について当社は、フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」の提供を主な事業としており、当該事業に経営資源を集中させております。「Buddycom」は、セールスパートナーを活用した販売網により、あらゆる業種・業態において有効なホリゾンタルサービスとして、全国各地への販売を行っており、特定の業種・業態や地域に依存はしておりません。また、エコパートナーと連携して商品開発や事業活動に取り組むことにより、相互作用しながら共存共栄する仕組みであるパートナーエコシステムを構築しております。しかしながら、Buddycom事業の成長に何らかの問題が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 人材の確保と育成について当社は、優秀な人材に裏付けられた高い技術力と提案力により事業を拡大してまいりました。今後も業容拡大のために、優秀な人材を確保し、教育・育成していくことが必要不可欠であり、採用活動の強化と教育研修の充実を推進してまいります。しかしながら、優秀な人材の採用・確保及び教育・育成が計画通りに進まない場合や、優秀な人材が社外流出した場合には、事業規模拡大の制約、顧客に提供するサービスの質の低下、それに起因する競争力の低下等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 小規模組織における管理体制について当社は、当事業年度末で従業員58名と比較的小規模組織で運営しており、内部管理体制も組織規模に応じたものとなっております。今後の事業の拡大及び多様化に対応して、人員の増強と内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (6) 情報セキュリティについて当社は、事業の性格上顧客の個人情報及び機密情報を保有する場合があります。当社では、個人情報及び機密情報の外部漏洩の防止は勿論のこと、不適切な利用、改ざん等の防止のため、情報管理を事業運営上の重要事項と考えております。そのため「情報セキュリティ基本方針」「個人情報保護方針」を制定するとともに、役員及び従業員を対象とした社内教育を実施するなど情報管理を徹底する体制を構築しております。外部サービス提供者の利用に関しては、外部委託先のSOC2レポート又はISO27001など外部機関の認証取得を確認すること等としており、ユーザー側の対策として、パスワードに文字制限を設定し、また、アクセス権の制御、認証の設定等を可能とする機能を実装しております。しかしながら情報漏洩などにより社会的信用が失墜した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 大株主について当社の代表取締役会長である平岡秀一は、同氏の資産管理会社である合同会社平岡秀一事務所の所有株式を含めると、当事業年度末日現在において当社の発行済株式総数の45.8%を所有しております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) システムのトラブルについて当社は、安定的なサービス運用を行うために、サーバー設備等の増強やマルチリージョン化、コンピュータシステムのバックアップ体制の構築、社内運用体制の強化を行っておりますが、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故等による予期せぬトラブルの発生、コンピュータウイルス、電気供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期にわたる中断や停止等、現段階では予想不可能な事由による大規模なシステムトラブルが生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社では、受注データや請求データ等を社内システムにて管理しております。一方で、一部情報を手入力した管理台帳も作成しており、売上や請求については、管理台帳と社内システムのデータにてその正確性を確認しております。システムトラブルが発生したこと等によりこれらの社内システムのデータが何らかの影響を受けた場合には、財務報告にも影響を及ぼす可能性があります。 (9) 訴訟について当社は、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社の提供したサービスに不備等があり、予期せぬトラブルが発生した場合又は取引先との関係に何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因した損害賠償の請求、訴訟を提起される可能性があります。その場合、損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 知的財産権について近年、当業界においては、自社技術保護のための特許申請が増加する傾向にあります。当社も自社技術保護、他社との差別化及び競争力のあるサービスを永続的に提供するため、知的財産権の取得・保護活動を行っていく方針であります。当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、当社は、知的財産権の保護のため、かかる侵害者に対する訴訟及びその他防衛策を講じるなど、当該対応に経営資源を割くことを余儀なくされることになり、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社では、第三者の知的財産権を侵害しないよう努めており、現時点において侵害はないものと認識しておりますが、将来的において第三者の知的財産権への侵害が生じてしまう可能性は否定できません。当社がサービスを提供するうえで第三者の知的財産権を侵害していることが発覚した場合、当社への損害賠償請求、信用の低下により、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 (11) 販売代理店との関係について当社は、受注活動の大部分を販売代理店に委託しております。これは、きめ細やかな顧客フォローや信用能力などで優れた販売代理店を活用することが有効だと判断しているものであり、今後も販売代理店とのパートナーシップを維持・強化していく方針です。現在は友好な関係を構築しておりますが、何らかの理由による販売代理店との契約解消、もしくは販売代理店の経営状態が悪化した場合には、現状の受注活動に影響する可能性があります。 (12) 既存顧客の継続率及び単価向上について当社の「Buddycom」のビジネスモデルは、サブスクリプションモデルであり、新規ユーザーの獲得に加えて、継続率の維持・向上が重要であると考えております。また、音声のみならず、テキスト、画像、動画、位置情報の共有等様々な機能を開発・提案を行うことにより、ARPU※の向上を目指しております。当社の事業計画には、一定の解約を踏まえた継続率、ARPUの向上を見込んでおりますが、想定した継続率やARPUの向上が実現しない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 自然災害について大地震、台風等の自然災害や事故、それに伴う二次災害、パンデミック等の発生によって事業継続が危ぶまれる事態に備えて、当社では、サテライトオフィス、複数サーバーやバックアップ体制等、事業継続のために必要な対策をとっておりますが、想定をはるかに超える大規模な災害等が発生した場合には、業務の全部又は一部が停止し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 配当政策について当社は設立以来、当期純利益を計上した場合においても、内部留保の充実による財務基盤の強化、事業展開における投資資金としての活用を重視し、配当を実施した実績はありません。当社は株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しており、今後の経営成績及び財政状態、事業環境などを総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりつつ配当について検討していく方針であります。 (15) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社取締役及び従業員に対するストック・オプション制度を採用しております。そのため、付与されている新株予約権の行使が行われた場合には、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。当事業年度末日現在における新株予約権における潜在株式は240,000株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計8,459,500株の2.8%に相当します。

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