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FY2025|5,447 文字|出典 docID: S100W6I5
3 【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社ココペリ)、連結子会社2社により構成されており、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaS(注)モデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。(注)Software as a Serviceの略称。サービス提供者がソフトウエア・アプリケーションの機能をクラウド上で提供し、ユーザー側はネットワーク経由で利用する形態のサービスを指します。 (1) ミッション・ビジョン当社グループは「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションのもと、「中小企業にテクノロジーを届けよう。」というビジョンを掲げ、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaSモデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (2) 取り巻く環境・背景中小企業は日本の企業全体の99.7%を占め、労働市場においては全労働者のうち約70%が中小企業に勤めており(「2016年経済センサス」総務省・経済産業省)、現在の日本経済を支えているだけではなく、将来の日本経済においても重要な存在であると当社グループでは考えています。しかし、中小企業は人材不足や販路開拓のリソース不足、資金不足、事業承継など、多岐にわたる深刻な経営課題に直面しています。この結果、従業員一人当たりの労働生産性は、大企業の半分以下に留まっております(「中小企業白書2022年版」中小企業庁)。一方、中小企業の成長を支える重要な役割を担う地域金融機関もまた、厳しい経営環境に直面しています。融資を中心とした従来のビジネスモデルでは収益性を維持することが困難な状況であり、中小企業の本業支援等によるコンサルティング業務やDX(デジタルトランスフォーメーション)(注)の実施が喫緊の経営課題となっております。そのような状況の中、中小企業が地域金融機関に対し、人材育成やビジネスマッチング(販売先紹介)など事業に対するソリューション提供を求めており(「金融機関の取組の評価に関する企業アンケート調査」金融庁(同庁の委託に基づき帝国データバンクが2018年にアンケート調査を実施))、政府の「成長戦略2019」においても中小企業支援機関としての地域金融機関の機能強化が掲げられるなど、その役割は今後さらに重要性を増していくものと認識しております。当社グループは、上記のような「中小企業が抱える課題」と「地域金融機関が抱える課題」をテクノロジーの力で解決していくことに事業機会と捉え、両者が抱える課題の解決を通じて日本経済の発展に貢献してまいります。(注)デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革することと定義します。 (3) 事業概要当社は、日本全国の地域金融機関(2025年3月末時点78社)と連携し、各金融機関に対してSaaS形式の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を主として提供しております。「Big Advance」は、各金融機関の取引先の中小企業に対し、経営課題の解決や成長支援につながる機能を提供しています。2018年4月の「Big Advance」リリース以降、地域金融機関及び中小企業のニーズを継続的に収集し、PDCAサイクルを通じで機能改善と新機能追加を図ってまいりました。地域金融機関と連携して地域の中小企業へのサービスを提供することで、経営支援プラットフォームの活用効果を最大化するとともに、地域金融機関のビジネス変革を支援するソリューションとしても機能しております。このビジネスモデルは、「Big Advance」に参加する全てのステークホルダーがメリットを享受できるWin-Winのビジネスモデルを構築しています。当社は、今後も「Big Advance」が中小企業の成長促進及び地方創生に不可欠なビジネスプラットフォームとなるべく、事業を推進してまいります。(注)当社グループはビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略し、サービス別に記載しております。 (4) サービス概要① 中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」当社は、地域金融機関と連携し、中小企業向けの経営支援プラットフォーム「Big Advance」を提供しています。各金融機関には「○○ Big Advance」という名称で導入され、その取引先中小企業へサービスが提供されます。「Big Advance」の最大の特徴は、金融機関の枠を超えて全国の会員企業情報を連携できる点です。これにより、地域や金融機関の限定された範囲を超え、会員企業同士の新たなビジネス創出を可能にする広域のネットワークを発揮し、これまでにない金融機関による中小企業への経営支援を実現しております。当社は、「Face to Face」と「テクノロジー」の融合をコンセプトに掲げ、金融機関と会員企業のリレーションの強化を通じて、より充実した経営支援をの実現を目指しています。 収益モデル「Big Advance」は、金融機関からの収益とレベニューシェア収益で構成されるサブスクリプション型(継続課金型)の収益モデルを採用しています。・金融機関からの収益:サービス導入時の初期導入費用に加え、毎月運用・保守費を月額固定形式で受領します。・レベニューシェア収益:金融機関が会員企業より受領する月額利用料に対して、レベニューシェア方式を採用しています。 この収益モデルは、金融機関数の増加に加え、「Big Advance」会員企業数の増加が当社グループと金融機関双方の収益最大化につながるWin-Winの関係を構築しています。導入金融機関においては、「Big Advance」からの月額利用料やマッチング成約手数料が収益を押し上げるだけでなく、中小企業への本業支援を通じた貸出残高の増加にも寄与しています。 新規会員企業の獲得に加え、既存の会員企業が継続的利用し、解約しない限り当該利用料が積み上がるストック型の収益モデルであるため、新規会員企業数が解約数を下回らない限り、収益は前事業年度を上回ることから、安定的に収益確保が可能です。また、会員企業にサービスを継続利用してもらうことで関係性を深め、アップセル・クロスセル(注)による更なる収益機会の獲得を見込んでいます。 基本性能「Big Advance」の基本機能は以下の通りです。中小企業の事業運営や日常業務に有用な多数の機能を搭載しており、月額利用料は3,000円(税抜)と安価な価格設定にてワンパッケージとして提供しています。これにより、高額な初期費用をかけることなく、中小企業が業務のDXを推進できるよう貢献しています。 (注)アップセルとは、当社グループが現在提供している商品やサービスに加えて、質及び金額ともにより上位の商品やサービスを提供し、利用者が現在利用する商品やサービスに代わり上位の商品やサービスを購入することであります。一方、クロスセルとは、利用者が現在利用している商品やサービスに加えて、別の商品やサービスも購入することをいいます。 本書提出日における「Big Advance」基本機能(月額3,000円)は以下の通りです。機能名内容ビジネスマッチング地域や金融機関の枠を越え、会員企業同士すなわち「Big Advance」を導入している全ての取引先とマッチングが可能金融機関連絡チャット金融機関とチャットで連絡が可能補助金・助成金毎週更新される全国の補助金・助成金の情報を検索することが可能。ホームページ自動作成フォーマットに文言を記載するだけで、簡単にホームページの作成が可能共通ドメインでの多数のサイト運営によりSEO効果(注)を発揮し、ホームページ14,195件(2025年3月末)を作成福利厚生「FUKURI」従業員向けクーポンサイト。会員企業は使用するだけなく、自社も新規顧客を増やすツールとしてクーポンを発行することが可能安否確認災害時に、従業員の安否確認が可能ビジネスチャット社内チャットで、社内コミュニケーションが可能*社内チャット:ID数は無制限、ルーム数は上限10従業員アカウント従業員用のアカウントを発行することで、ビジネスチャット、福利厚生「FUKURI」、安否確認などの機能を各従業員向けに提供。また、従業員アカウントは無制限に追加可能 (注)Webサイトが、検索サイトの検索順位の上位に表示されることです。 ビジネスマッチング機能は、会員企業が自社の案件ニーズを入力することにより、他の会員企業から商談依頼を受けたり、他の会員企業へ商談依頼をすることができます。従来、金融機関が行ってきたビジネスマッチングは、その金融機関内における企業同士の案件ニーズのマッチングに留まっていましたが、「Big Advance」では、金融機関を越えて、「Big Advance」を利用している全会員企業の案件ニーズが検索できるため、地域や金融機関の枠を越えた広域マッチングを実現しています。結果として、導入金融機関へのヒアリング等を通じて、従来マッチングの意向を示した企業のうち、実際に面談を実施した企業の割合は、「Big Advance」導入後に向上していることを確認できており、地域金融機関の収益機会の増加に寄与しています。そのため、新たなビジネスマッチングの機会の創出により、新たな付加価値が創造され企業の業績が向上することはもちろん、地方創生にもつながるものと考えます。ビジネスチャット機能により、企業における業務時間の多くを占めるコミュニケーションを効率化し、中小企業の経営課題であった労働生産性の改善を実現していると考えます。また、地域金融機関におけるIT化の遅れ等により電話もしくは対面が基本であった当該金融機関とのコミュニケーションもチャットで行うことができるようになるため、金融機関との情報共有の頻度が増え、一層のリレーション強化に加えて、適切な金融サービスを受けることにつながります。そのほか、補助金・助成金機能においては、従来は各中小企業が個別に官庁のホームページ等を確認し情報収集する必要があったものの、中小企業に代わり当社グループが補助金及び助成金に係る情報を官庁より収集し週次で更新していることから、会員企業にとって効率的な情報取得を可能としています。また、ホームページの自動作成機能を活用することにより、15分程度で簡単にスマートフォンに対応したホームページを開設することが可能です。手軽に情報発信することができる上に、共通ドメインで多数のサイトを運営することによりSEO効果を発揮するため、2025年3月末時点では14,195件のホームページ作成に寄与しており、会員企業の認知度向上に貢献しております。「FUKURI」は会員企業の従業員向け福利厚生サイトとして、旅行やレジャー、グルメ、ショッピングなどのお得なクーポンを掲載してます。2025年3月末時点では使用できるクーポンを1万店舗以上に拡大しており、会員企業の従業員満足度の向上に貢献しています。「Big Advance」は月額3,000円の価格水準で提供しております。会員企業は月額3,000円で様々な経営支援サービスを利用することができるため、会員企業の発展に貢献できるものと考えています。 なお、2022年3月期から2025年3月期までの当社グループにおける「Big Advance」の導入金融機関数、会員企業数の推移は以下の通りです。2018年6月末から2025年3月末にかけて、導入金融機関数は1社から78社、会員企業数は1,036社から60,172社に増加しております。結果として42都道府県(2025年3月末)の導入に至っております。 2023年3月期2024年3月期2025年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期導入金融機関数(社)838383848585858280797878会員企業数(社)(注)71,18572,39370,95171,13866,82166,91164,90864,34463,56462,37561,06560,172 (注)会員企業数は、パートナー企業数(無料会員企業数)を除いた有料会員企業数を指します。 ② DX Solutions 金融機関向けに、金融機関のDXを推進し業務効率化を支援するため、業務規定や手引書などをAIに学習させ、FAQに自動回答するチャットボットサービスである、専門性AI FAQ「SAF(サフ)」を提供するほか、セキュリティを確保したファイル送受信・共有サービス「WebFile」等の提供も行っております。中小企業向けには、補助金活用コンサルティングサービスを提供し、中小企業の事業成長及びDXの支援を行っております。これらのDX支援サービスを通じて、中小企業や金融機関のデジタル化を多角的に支援し、生産性と業務効率化を向上することで、持続的な成長を支える経営基盤の構築に貢献しています。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
FY2024|5,758 文字|出典 docID: S100TVIA
3 【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社ココペリ)、連結子会社2社により構成されており、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaS(注)モデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (注)Software as a Serviceの略称。サービス提供者がソフトウエア・アプリケーションの機能をクラウド上で提供し、ユーザー側はネットワーク経由で利用する形態のサービスを指します。 (1) ミッション・ビジョン当社グループは「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションのもと、「中小企業にテクノロジーを届けよう。」というビジョンを掲げ、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaSモデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (2) 取り巻く環境・背景中小企業は、日本の企業全体の99.7%を占め、労働市場において、全労働者のうち約70%が中小企業に勤めており(「2016年経済センサス」総務省・経済産業省)、現在の日本経済を支えているだけではなく、将来の日本経済においても重要な存在であると当社グループでは考えています。その一方で、中小企業は人材不足や販路開拓のリソース不足、資金不足、事業承継等多くの深刻な経営課題を抱えており、従業員一人当たり付加価値額を表す労働生産性についても大企業の半分以下に留まっています(「中小企業白書2022年版」中小企業庁)。中小企業の労働生産性を10%改善することによる経済効果は16兆円(「2016年経済センサス」及び「中小企業白書2022年版」より弊社独自に算出)とされており、中小企業の成長が地域経済や日本経済に及ぼす効果は小さくありません。一方、中小企業の成長を支える存在である地域金融機関を取り巻く経営環境も厳しさを増しています。融資を中心とした従来のビジネスモデルでは収益性を保つことが困難な状況であり、中小企業の本業支援等によるコンサルティング業務やDX(デジタルトランスフォーメーション)(注)の実施など、地域金融機関は大きな転換点を迎えていると考えております。そのような状況の中、中小企業が地域金融機関に求めることとして、人材育成やビジネスマッチング(販売先紹介)など事業に対するソリューション提供が挙げられます(「金融機関の取組の評価に関する企業アンケート調査」金融庁(同庁の委託に基づき帝国データバンクが2018年にアンケート調査を実施))。また、政府の「成長戦略2019」では、中小企業支援機関としての地域金融機関の機能強化が掲げられ、地域を支える金融機関の役割は益々大きくなってまいります。上記のような「中小企業が抱える課題」と「地域金融機関が抱える課題」をテクノロジーの力で解決していくことで、当社グループは日本経済の発展に寄与することができると考えております。 (注)デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革することと定義します。 (3) 事業概要当社グループは、日本全国の地域金融機関(2024年3月末時点82社)と連携し、各金融機関に対してSaaS形式のDX支援プラットフォーム「Big Advance」を主として提供しております。「Big Advance」は、各金融機関の取引先の中小企業に対して、課題解決や成長支援につながる機能を提供しております。地域金融機関及び中小企業のニーズを汲んだサービスの構築を実現しており、2018年4月の「Big Advance」リリース以降も継続的に金融機関及び中小企業のニーズを収集し、PDCAを回すことで、継続的な機能改善及び新機能追加を図ってまいりました。地域金融機関と連携して地域の中小企業にサービスを提供することにより、DX支援プラットフォームの活用効果を最大化すると同時に、地域金融機関のビジネス変革を支援するソリューションとしても効果を発揮しており、「Big Advance」に参加する全てのステークホルダーがメリットを享受できるWin-Winのビジネスモデルを構築しています。今後も、「Big Advance」が中小企業の成長、そして地方創生に欠かせないビジネスプラットフォームとなるべく、事業を推進してまいります。なお、当社グループはビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略し、サービス別に記載しております。 (4) サービス概要① 中小企業向けDX支援プラットフォーム「Big Advance」当社グループは地域金融機関と連携し、中小企業のDX支援プラットフォーム「Big Advance」を金融機関ごとに「○○ Big Advance」という名称で提供し、各金融機関がそれぞれの取引先中小企業に対してサービスを提供しています。金融機関ごとにサービスを展開するものの、各金融機関の取引先の枠を超えて全国の会員企業の情報を連携していることから、地域や金融機関の枠を超えて会員企業同士の新しいビジネスが創出されるなどのネットワーク効果を発揮し、「Big Advance」はこれまでにない形での金融機関による中小企業への経営支援を実現しております。「Big Advance」は「Face to Face」と「テクノロジー」の融合をコンセプトに掲げ、金融機関と会員企業のリレーションをさらに強化し、各金融機関が会員企業に対してより充実した経営支援を可能にするサービスの提供を目指しています。「Big Advance」では金融機関より、サービス導入時の初期導入費用に加えて、毎月運用・保守費を受領しております。運用・保守費はサブスクリプション型(継続課金型)であり、金融機関より月額固定形式で受領する収益、金融機関と会員企業との間の月額利用料に対するレベニューシェア方式を採用した収益により構成されています。そのため、金融機関数の増加による収益拡大に加えて、「Big Advance」会員企業数の増加が、当社グループと金融機関双方の収益の最大化につながるため、win-winの関係を築いております。また、導入金融機関においては、「Big Advance」月額利用料及びマッチング成約手数料等が収益を押し上げると同時に、「Big Advance」を通して中小企業への本業支援を行った結果として、貸出残高の増加に寄与しております。新規の会員企業の増加に加え、既存の会員企業が継続的に利用し、解約しない限りは、当該利用料が積み上がるストック型の収益モデルであり、新規の会員企業数が解約数を下回らない限り収益は前事業年度を上回ることから、安定的に収益を確保することが可能です。そして会員企業にサービスを継続利用してもらうことで関係性を深め、アップセル・クロスセル(注)による更なる収益機会の獲得を見込むことができます。「Big Advance」の基本機能は以下の通りです。中小企業にとって事業及び日常業務の運営に有用な機能が多数搭載されている中で、高価なソフトウエアに対する大きな初期費用をかけずに、月額利用料は3,000円(税抜)と安価な設定にてワンパッケージの機能を提供しており、中小企業にとって導入し易い形で業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実施することが可能となっております。 (注)アップセルとは、当社グループが現在提供している商品やサービスに加えて、質及び金額ともにより上位の商品やサービスを提供し、利用者が現在利用する商品やサービスに代わり上位の商品やサービスを購入することであります。一方でクロスセルとは、利用者が現在利用している商品やサービスに追加して、別の商品やサービスも購入することをいいます。 本書提出日における「Big Advance」基本機能(月額3,000円)は以下の通りです。機能名内容ビジネスマッチング地域や金融機関の枠を越え、会員企業同士すなわち「Big Advance」を導入している全ての取引先とマッチングが可能金融機関連絡チャット金融機関とチャットで連絡が可能補助金・助成金毎週更新される全国の補助金・助成金の情報を取得。士業相談を活用することにより、補助金・助成金の申請も可能ホームページ自動作成フォーマットに文言を記載するだけで、簡単にホームページの作成が可能共通ドメインでの多数のサイト運営によりSEO効果(注1)を発揮し、ホームページ14,972件(2024年3月末)を作成福利厚生「FUKURI」従業員向けクーポンサイト。会員企業は使用するだけなく、自社も新規顧客を増やすツールとしてクーポンを発行することが可能安否確認災害時に、従業員の安否確認が可能ビジネスチャット社内チャットで、社内コミュニケーションが可能*社内チャット:ID数は無制限、ルーム数は上限10オープンイノベーション1,940社以上の大手パートナー企業(注2)とのマッチングが可能従業員アカウント従業員用のアカウントを発行することで、ビジネスチャット、福利厚生「FUKURI」、安否確認などの機能を各従業員向けに提供。また、従業員アカウントは無制限に追加可能 (注)1.Webサイトが、検索サイトの検索順位の上位に表示されることです。2.当社グループ及び導入金融機関が承認した無料で会員登録を行うことが可能な企業であり、会員企業とのマッチングや情報発信を希望する企業・団体です。上場企業や地方公共団体等が該当します。 ビジネスマッチング機能は、会員企業が自社の案件ニーズを入力することにより、他の会員企業から商談依頼を受けたり、他の会員企業へ商談依頼をすることができます。従来、金融機関が行ってきたビジネスマッチングは、その金融機関内における企業同士の案件ニーズのマッチングに留まっていましたが、「Big Advance」では、金融機関を越えて、「Big Advance」を利用している全会員企業の案件ニーズが検索できるため、地域や金融機関の枠を越えた広域マッチングを実現しています。結果として、導入金融機関へのヒアリング等を通じて、従来マッチングの意向を示した企業のうち、実際に面談を実施した企業の割合は、「Big Advance」導入後に向上していることを確認できており、地域金融機関の収益機会の増加に寄与しています。そのため、新たなビジネスマッチングの機会の創出により、新たな付加価値が創造され企業の業績が向上することはもちろん、地方創生にもつながるものと考えます。ビジネスチャット機能により、企業における業務時間の多くを占めるコミュニケーションを効率化し、中小企業の経営課題であった労働生産性の改善を実現していると考えます。また、地域金融機関におけるIT化の遅れ等により電話もしくは対面が基本であった当該金融機関とのコミュニケーションもチャットで行うことができるようになるため、金融機関との情報共有の頻度が増え、一層のリレーション強化に加えて、適切な金融サービスを受けることにつながります。そのほか、補助金・助成金機能においては、従来は各中小企業が個別に官庁のホームページ等を確認し情報収集する必要があったものの、中小企業に代わり当社グループが補助金及び助成金に係る情報を官庁より収集し週次で更新していることから、会員企業にとって効率的な情報取得を可能としています。さらに補助金等の申請時に相談したい事項がある場合、士業相談を活用することにより、士業への相談も可能です。また、ホームページの自動作成機能を活用することにより、15分程度で簡単にスマートフォンに対応したホームページを開設することが可能です。手軽に情報発信することができる上に、共通ドメインで多数のサイトを運営することによりSEO効果を発揮するため、2024年3月末時点では14,972件のホームページ作成に寄与しており、会員企業の認知度向上に貢献しております。「FUKURI」は会員企業の従業員に対する福利厚生に役立つ、旅行やレジャー、グルメ、ショッピング等のお得なクーポンを掲載したサイトであり、2024年3月末時点では951件以上のクーポンを登録しており、会員企業の従業員満足度の向上に寄与していると認識しております。「Big Advance」は月額3,000円の価格水準で提供しております。会員企業は月額3,000円で様々なDX支援サービスを利用することができるため、会員企業の発展に貢献できるものと考えています。 なお、2022年3月期から2024年3月期までの当社グループにおける「Big Advance」の導入金融機関数、会員企業数の推移は以下の通りです。2018年6月末から2024年3月末にかけて、導入金融機関数は1社から82社、会員企業数は1,036社から64,344社に増加しております。結果として42都道府県(2024年3月末)の導入に至っております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期導入金融機関数(社)717582838383838485858582会員企業数(社)(注)56,78763,78867,55072,05071,18572,39370,95171,13866,82166,91164,90864,344 (注)会員企業数は、パートナー企業数(無料会員企業数)を除いた有料会員企業数を指します。 ② DX Solutions 士業が効率的に企業を支援できるよう、士業事務所向けの業務・顧問先管理ツールの他、中小企業向けに補助金活用コンサルティングサービス、セキュアなファイル送受信・共有サービス「WebFile」等の提供を行っております。中小企業や士業のデジタル化支援を通じ、中小企業の経営支援に寄与致しております。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
FY2023|5,917 文字|出典 docID: S100R2S7
3 【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社ココペリ)、連結子会社1社により構成されており、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaS(注)モデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (注)Software as a Serviceの略称。サービス提供者がソフトウエア・アプリケーションの機能をクラウド上で提供し、ユーザー側はネットワーク経由で利用する形態のサービスを指します。 (1) ミッション・ビジョン当社グループは「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションのもと、「中小企業にテクノロジーを届けよう。」というビジョンを掲げ、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaSモデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (2) 取り巻く環境・背景中小企業は、日本の企業全体の99.7%を占め、労働市場において、全労働者のうち約70%が中小企業に勤めており(「2016年経済センサス」総務省・経済産業省)、現在の日本経済を支えているだけではなく、将来の日本経済においても重要な存在であると当社グループでは考えています。その一方で、中小企業は人材不足や販路開拓のリソース不足、資金不足、事業承継等多くの深刻な経営課題を抱えており、従業員一人当たり付加価値額を表す労働生産性についても大企業の半分以下に留まっています(「中小企業白書2022年版」中小企業庁)。中小企業の労働生産性を10%改善することによる経済効果は16兆円(「2016年経済センサス」及び「中小企業白書2022年版」より弊社独自に算出)とされており、中小企業の成長が地域経済や日本経済に及ぼす効果は小さくありません。一方、中小企業の成長を支える存在である地域金融機関を取り巻く経営環境も厳しさを増しています。融資を中心とした従来のビジネスモデルでは収益性を保つことが困難な状況であり、中小企業の本業支援等によるコンサルティング業務やDX(デジタルトランスフォーメーション)(注)の実施など、地域金融機関は大きな転換点を迎えていると考えております。そのような状況の中、中小企業が地域金融機関に求めることとして、人材育成やビジネスマッチング(販売先紹介)など事業に対するソリューション提供などが挙げられます(「金融機関の取組の評価に関する企業アンケート調査」金融庁(同庁の委託に基づき帝国データバンクが2018年にアンケート調査を実施))。また、政府の「成長戦略2019」では、中小企業支援機関としての地域金融機関の機能強化が掲げられ、地域を支える金融機関の役割は益々大きくなってまいります。上記のような「中小企業が抱える課題」と「地域金融機関が抱える課題」をテクノロジーの力で解決していくことで、当社グループは日本経済の発展に寄与することができると考えております。 (注)デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革することと定義します。 (3) 事業概要当社グループは、日本全国の地域金融機関(2023年3月末時点84社)と連携し、各金融機関に対してSaaS形式の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を主として提供しております。「Big Advance」は、各金融機関の取引先の中小企業に対して、課題解決や成長支援につながる機能を提供しております。地域金融機関及び中小企業のニーズを汲んだサービスの構築を実現しており、2018年4月の「Big Advance」リリース以降も継続的に金融機関及び中小企業のニーズを収集し、PDCAを回すことで、継続的な機能改善及び新機能追加を図ってまいりました。地域金融機関と連携して地域の中小企業にサービスを提供することにより、経営支援プラットフォームの活用効果を最大化すると同時に、地域金融機関のビジネス変革を支援するソリューションとしても効果を発揮しており、「Big Advance」に参加する全てのステークホルダーがメリットを享受できるWin-Winのビジネスモデルを構築しています。今後も、「Big Advance」が中小企業の成長、そして地方創生に欠かせないビジネスプラットフォームとなるべく、事業を推進してまいります。なお、当社グループはビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略し、サービス別に記載しております。 (4) サービス概要① 中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」当社グループは地域金融機関と連携し、中小企業の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を金融機関ごとに「○○ Big Advance」という名称で提供し、各金融機関がそれぞれの取引先中小企業に対してサービスを提供しています。金融機関ごとにサービスを展開するものの、各金融機関の取引先の枠を超えて全国の会員企業の情報を連携していることから、地域や金融機関の枠を超えて会員企業同士の新しいビジネスが創出されるなどのネットワーク効果を発揮し、「Big Advance」はこれまでにない形での金融機関による中小企業への経営支援を実現しております。「Big Advance」は「Face to Face」と「テクノロジー」の融合をコンセプトに掲げ、金融機関と会員企業のリレーションをさらに強化し、各金融機関が会員企業に対してより充実した経営支援を可能にするサービスの提供を目指しています。「Big Advance」では金融機関より、サービス導入時の初期導入費用に加えて、毎月運用・保守費を受領しております。運用・保守費はサブスクリプション型(継続課金型)であり、金融機関より月額固定形式で受領する収益、金融機関と会員企業との間の月額利用料に対するレベニューシェア方式を採用した収益により構成されています。そのため、金融機関数の増加による収益拡大に加えて、「Big Advance」会員企業数の増加が、当社グループと金融機関双方の収益の最大化につながるため、win-winの関係を築いております。また、導入金融機関においては、「Big Advance」月額利用料及びマッチング成約手数料等が収益を押し上げると同時に、「Big Advance」を通して中小企業への本業支援を行った結果として、貸出残高の増加に寄与しております。新規の会員企業の増加に加え、既存の会員企業が継続的に利用し、解約しない限りは、当該利用料が積み上がるストック型の収益モデルであり、新規の会員企業数が解約数を下回らない限り収益は前事業年度を上回ることから、安定的に収益を確保することが可能です。そして会員企業にサービスを継続利用してもらうことで関係性を深め、アップセル・クロスセル(注)による更なる収益機会の獲得を見込むことができます。「Big Advance」の基本機能は以下の通りです。中小企業にとって事業及び日常業務の運営に有用な機能が多数搭載されている中で、高価なソフトウエアに対する大きな初期費用をかけずに、月額利用料は3,000円(税抜)と安価な設定にてワンパッケージの機能を提供しており、中小企業にとって導入し易い形で業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実施することが可能となっております。 (注)アップセルとは、当社グループが現在提供している商品やサービスに加えて、質及び金額ともにより上位の商品やサービスを提供し、利用者が現在利用する商品やサービスに代わり上位の商品やサービスを購入することであります。一方でクロスセルとは、利用者が現在利用している商品やサービスに追加して、別の商品やサービスも購入することをいいます。 本書提出日における「Big Advance」基本機能(月額3,000円)は以下の通りです。機能名内容ビジネスマッチング地域や金融機関の枠を越え、会員企業同士すなわち「Big Advance」を導入している全ての取引先とマッチングが可能金融機関連絡チャット金融機関とチャットで連絡が可能。補助金・助成金毎週更新される全国の補助金・助成金の情報を取得。士業相談を活用することにより、補助金・助成金の申請も可能士業相談全国の士業(注3)に24時間相談可能ホームページ自動作成フォーマットに文言を記載するだけで、簡単にホームページの作成が可能共通ドメインでの多数のサイト運営によりSEO効果(注2)を発揮し、ホームページ14,937件(2023年3月末)を作成福利厚生「FUKURI」従業員向けクーポンサイト。会員企業は使用するだけなく、自社も新規顧客を増やすツールとしてクーポンを発行することが可能安否確認災害時に、従業員の安否確認が可能ビジネスチャット社内チャットで、社内コミュニケーションが可能*社内チャット:ID数は無制限、ルーム数は上限10オープンイノベーション1,800社以上の大手パートナー企業(注1)とのマッチングが可能従業員アカウント従業員用のアカウントを発行することで、ビジネスチャット、福利厚生「FUKURI」、安否確認などの機能を各従業員向けに提供。また、従業員アカウントは無制限に追加可能 (注)1.当社グループ及び導入金融機関が承認した無料で会員登録を行うことが可能な企業であり、会員企業とのマッチングや情報発信を希望する企業・団体です。上場企業や地方公共団体等が該当します。2.Webサイトが、検索サイトの検索順位の上位に表示されることです。3.士業は、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士の8士業を指します。「SHARES」に参加する全ての士業について、国家資格を保有していることを確認しています。 ビジネスチャット機能により、企業における業務時間の多くを占めるコミュニケーションを効率化し、中小企業の経営課題であった労働生産性の改善を実現していると考えます。また、地域金融機関におけるIT化の遅れ等により電話もしくは対面が基本であった当該金融機関とのコミュニケーションもチャットで行うことができるようになるため、金融機関との情報共有の頻度が増え、一層のリレーション強化に加えて、適切な金融サービスを受けることにつながります。ビジネスマッチング機能は、会員企業が自社の案件ニーズを入力することにより、他の会員企業から商談依頼を受けたり、他の会員企業へ商談依頼をすることができます。従来、金融機関が行ってきたビジネスマッチングは、その金融機関内における企業同士の案件ニーズのマッチングに留まっておりますが、「Big Advance」では、金融機関を越えて、「Big Advance」を利用している全会員企業の案件ニーズが検索できるため、地域や金融機関の枠を越えた広域マッチングを実現しています。結果として、導入金融機関へのヒアリング等を通じて、従来マッチングの意向を示した企業のうち、実際に面談を実施した企業の割合は、「Big Advance」導入後に向上していることを確認できており、地域金融機関の収益機会の増加に寄与しています。そのため、新たなビジネスマッチングの機会の創出により、新たな付加価値が創造され企業の業績が向上することはもちろん、地方創生にもつながるものと考えます。そのほか、「FUKURI」は会員企業の従業員に対する福利厚生に役立つ、旅行やレジャー、グルメ、ショッピング等のお得なクーポンを掲載したサイトであり、2023年3月末時点では1,500件以上のクーポンを登録しており、会員企業の従業員満足度の向上に寄与していると認識しております。また、ホームページの自動作成機能を活用することにより、15分程度で簡単にスマートフォンに対応したホームページを開設することが可能です。手軽に情報発信することができる上に、共通ドメインで多数のサイトを運営することによりSEO効果を発揮するため、2023年3月末時点では14,937件のホームページ作成に寄与しており、会員企業の認知度向上に貢献しております。補助金・助成金機能においては、従来は各中小企業が個別に官庁のホームページ等を確認し情報収集する必要があったものの、中小企業に代わり当社グループが補助金及び助成金に係る情報を官庁より収集し週次で更新していることから、会員企業にとって効率的な情報取得を可能としています。さらに補助金等の申請時に相談したい事項がある場合、士業相談を活用することにより、士業への相談も可能です。「Big Advance」は月額3,000円の価格水準で提供しております。会員企業は月額3,000円で様々な経営支援サービスを利用することができるため、会員企業の発展に貢献できるものと考えています。 なお、2021年3月期から2023年3月期までの当社グループにおける「Big Advance」の導入金融機関数、会員企業数の推移は以下の通りです。2018年6月末から2023年3月末にかけて、導入金融機関数は1社から84社、会員企業数は1,036社から71,138社に増加しております。結果として42都道府県(2023年3月末)の導入に至っております。 2021年3月期2022年3月期2023年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期導入金融機関数(社)344257607175828383838384会員企業数(社)(注)15,99927,91438,77349,78356,78763,78867,55072,05071,18572,39370,95171,138 (注)会員企業数は、パートナー企業数(無料会員企業数)を除いた有料会員企業数を指します。 ② DX Solutionsについて 中小企業向けの法人ポータルサイトを地域金融機関に提供や、士業が効率的に企業を支援できるよう、士業事務所向けの業務・顧問先管理ツールの提供、中小企業向けに補助金活用コンサルティングサービスの提供等を行っています。士業の業務効率化や顧問先企業へのコンサルティング業務に貢献することで、間接的に中小企業の活性化に寄与できるものと考えております。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
FY2022|7,868 文字|出典 docID: S100OFB9
3 【事業の内容】(1) ミッション・ビジョン当社は「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションのもと、「中小企業にテクノロジーを届けよう。」というビジョンを掲げ、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaS(注)モデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (注)Software as a Serviceの略称。サービス提供者がソフトウエア・アプリケーションの機能をクラウド上で提供し、ユーザー側はネットワーク経由で利用する形態のサービスを指します。 (2) 取り巻く環境・背景中小企業は、日本の企業全体の99.7%を占め、労働市場において、全労働者のうち約70%が中小企業に勤めており(「2016年経済センサス」総務省・経済産業省)、現在の日本経済を支えているだけではなく、将来の日本経済においても重要な存在であると当社では考えています。その一方で、中小企業は人材不足や販路開拓のリソース不足、資金不足、事業承継等多くの深刻な経営課題を抱えており、従業員一人当たり付加価値額を表す労働生産性についても大企業の半分以下に留まっています(「中小企業白書2020年版」中小企業庁)。中小企業の労働生産性を10%改善することによる経済効果は18兆円(「2016年経済センサス」及び「中小企業白書2020年版」より弊社独自に算出)とされており、中小企業の成長が地域経済や日本経済に及ぼす効果は小さくありません。一方、中小企業の成長を支える存在である地域金融機関を取り巻く経営環境も厳しさを増しています。融資を中心とした従来のビジネスモデルでは収益性を保つことが困難な状況であり、中小企業の本業支援等によるコンサルティング業務やDX(デジタルトランスフォーメーション)(注)の実施など、地域金融機関は大きな転換点を迎えていると考えております。そのような状況の中、中小企業が地域金融機関に求めることとして、人材育成やビジネスマッチング(販売先紹介)など事業に対するソリューション提供などが挙げられます(「金融機関の取組の評価に関する企業アンケート調査」金融庁(同庁の委託に基づき帝国データバンクが2018年にアンケート調査を実施))。また、政府の「成長戦略2019」では、中小企業支援機関としての地域金融機関の機能強化が掲げられ、地域を支える金融機関の役割は益々大きくなってまいります。上記のような「中小企業が抱える課題」と「地域金融機関が抱える課題」をテクノロジーの力で解決していくことで、当社は日本経済の発展に寄与することができると考えております。 (注)デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革することと定義します。 (3) 事業概要当社は、日本全国の地域金融機関(2022年3月末時点83社)と連携し、各金融機関に対してSaaS形式の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を主として提供しております。「Big Advance」は、各金融機関の取引先の中小企業に対して、課題解決や成長支援につながる機能を提供しております。地域金融機関及び中小企業のニーズを汲んだサービスの構築を実現しており、2018年4月の「Big Advance」リリース以降も継続的に金融機関及び中小企業のニーズを収集し、PDCAを回すことで、継続的な機能改善及び新機能追加を図ってまいりました。また、当社では地域金融機関が保有する、取引先に関する各種ビッグデータや、中小企業のソリューション活用の活動ログデータを元にしたAI(人工知能)の研究を行っており、各AIをAPI(注1)で利用可能にしたAIモジュール(注2)「FAI」を開発しております。地域金融機関と中小企業の「Face to Face」の信頼感をベースにし、AIモジュール「FAI」などの先進的な「テクノロジー」を融合させてサービスを提供している点が当社事業の特徴です。地域金融機関と連携して地域の中小企業にサービスを提供することにより、経営支援プラットフォームの活用効果を最大化すると同時に、地域金融機関のビジネス変革を支援するソリューションとしても効果を発揮しており、「Big Advance」に参加する全てのステークホルダーがメリットを享受できるWin-Winのビジネスモデルを構築しています。今後も、「Big Advance」が中小企業の成長、そして地方創生に欠かせないビジネスプラットフォームとなるべく、事業を推進してまいります。 なお、当社はビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略し、サービス別に記載しております。 (注)1.Application Programming Interfaceの略称であり、ソフトウエアコンポーネントが互いにやり取りするために使用するインターフェイスの仕様を指します。APIを活用することにより、ソフトウエアの機能を共有することが可能となります。 2.モジュールとは、ソフトウエアを構成する機能のことであり、仕様が規格化・標準化された個々の構成要素をいいます。 (4) サービス概要① 中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」当社は地域金融機関と連携し、中小企業の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を金融機関ごとに「○○ Big Advance」という名称で提供し、各金融機関がそれぞれの取引先中小企業に対してサービスを提供しています。金融機関ごとにサービスを展開するものの、各金融機関の取引先の枠を超えて全国の会員企業の情報を連携していることから、地域や金融機関の枠を超えて会員企業同士の新しいビジネスが創出されるなどのネットワーク効果を発揮し、「Big Advance」はこれまでにない形での金融機関による中小企業への経営支援を実現しております。「Big Advance」は「Face to Face」と「テクノロジー」の融合をコンセプトに掲げ、金融機関と会員企業のリレーションをさらに強化し、各金融機関が会員企業に対してより充実した経営支援を可能にするサービスの提供を目指しています。「Big Advance」では金融機関より、サービス導入時の初期導入費用に加えて、毎月運用・保守費を受領しております。運用・保守費はサブスクリプション型(継続課金型)であり、金融機関より月額固定形式で受領する収益、金融機関と会員企業との間の月額利用料に対するレベニューシェア方式を採用した収益により構成されています。そのため、金融機関数の増加による収益拡大に加えて、「Big Advance」会員企業数の増加が、当社と金融機関双方の収益の最大化につながるため、win-winの関係を築いております。また、導入金融機関においては、「Big Advance」月額利用料及びマッチング成約手数料等が収益を押し上げると同時に、「Big Advance」を通して中小企業への本業支援を行った結果として、貸出残高の増加に寄与しております。新規の会員企業の増加に加え、既存の会員企業が継続的に利用し、解約しない限りは、当該利用料が積み上がるストック型の収益モデルであり、新規の会員企業数が解約数を下回らない限り収益は前事業年度を上回ることから、安定的に収益を確保することが可能です。そして会員企業にサービスを継続利用してもらうことで関係性を深め、アップセル・クロスセル(注)による更なる収益機会の獲得を見込むことができます。「Big Advance」の基本機能は以下の通りです。中小企業にとって事業及び日常業務の運営に有用な機能が多数搭載されている中で、高価なソフトウエアに対する大きな初期費用をかけずに、月額利用料は3,000円(税抜)と安価な設定にてワンパッケージの機能を提供しており、中小企業にとって導入し易い形で業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実施することが可能となっております。 (注)アップセルとは、当社が現在提供している商品やサービスに加えて、質及び金額ともにより上位の商品やサービスを提供し、利用者が現在利用する商品やサービスに代わり上位の商品やサービスを購入することであります。一方でクロスセルとは、利用者が現在利用している商品やサービスに追加して、別の商品やサービスも購入することをいいます。 本書提出日における「Big Advance」基本機能(月額3,000円)は以下の通りです。機能名内容ビジネスチャット金融機関とチャットで連絡が可能。また社内チャットとしても利用可能。*社内チャット:ID数は無制限、ルーム数は上限10ビジネスマッチング地域や金融機関の枠を越え、会員企業同士すなわち「Big Advance」を導入しているすべての取引先とマッチングが可能オープンイノベーション1,800社以上の大手パートナー企業(注1)とのマッチングが可能福利厚生「FUKURI」従業員向けクーポンサイト。会員企業は使用するだけなく、自社も新規顧客を増やすツールとしてクーポンを発行することが可能ホームページ自動作成フォーマットに文言を記載するだけで、簡単にホームページの作成が可能共通ドメインでの多数のサイト運営によりSEO効果(注2)を発揮し、ホームページ13,062件(2022年3月末)を作成補助金・助成金毎週更新される全国の補助金・助成金の情報を取得。士業相談を活用することにより、補助金・助成金の申請も可能士業相談全国2,668名(2022年3月末)の士業(注3)に24時間相談可能安否確認災害時に、従業員の安否確認が可能事業承継金融機関へ事業承継の相談が可能従業員アカウント従業員用のアカウントを発行することで、ビジネスチャット、福利厚生「FUKURI」、安否確認などの機能を各従業員向けに提供。また、従業員アカウントは無制限に追加可能 (注)1.当社及び導入金融機関が承認した無料で会員登録を行うことが可能な企業であり、会員企業とのマッチングや情報発信を希望する企業・団体です。上場企業や地方公共団体等が該当します。2.Webサイトが、検索サイトの検索順位の上位に表示されることです。3.士業は、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士の8士業を指します。「SHARES」に参加する全ての士業について、国家資格を保有していることを確認しています。 ビジネスチャット機能により、企業における業務時間の多くを占めるコミュニケーションを効率化し、中小企業の経営課題であった労働生産性の改善を実現していると考えます。また、地域金融機関におけるIT化の遅れ等により電話若しくは対面が基本であった当該金融機関とのコミュニケーションもチャットで行うことができるようになるため、金融機関との情報共有の頻度が増え、一層のリレーション強化に加えて、適切な金融サービスを受けることにつながります。ビジネスマッチング機能は、会員企業が自社の案件ニーズを入力することにより、他の会員企業から商談依頼を受けたり、他の会員企業へ商談依頼をすることができます。従来、金融機関が行なってきたビジネスマッチングは、その金融機関内における企業同士の案件ニーズのマッチングに留まっておりますが、「Big Advance」では、金融機関を越えて、「Big Advance」を利用している全会員企業の案件ニーズが検索できるため、地域や金融機関の枠を越えた広域マッチングを実現しています。結果として、導入金融機関へのヒアリング等を通じて、従来マッチングの意向を示した企業のうち、実際に面談を実施した企業の割合は、「Big Advance」導入後に向上していることを確認できており、地域金融機関の収益機会の増加に寄与しています。そのため、新たなビジネスマッチングの機会の創出により、新たな付加価値が創造され企業の業績が向上することはもちろん、地方創生にもつながるものと考えます。また当社が2015年6月にリリースした士業相談プラットフォーム「SHARES」と「Big Advance」をAPI連携することにより、「Big Advance」を利用する企業が法務、労務、税務などの経営課題をスムーズに士業に相談することが可能になりました。 「SHARES」には弁護士、税理士、行政書士などの8士業が2,668名(2022年3月末)登録しており、企業が見積りを依頼してから、およそ1時間で適した士業を紹介することが可能です。気軽に相談ができる顧問を持たない中小企業にとって、単発で安価に士業に相談し、スピーディーに経営課題を解決できることは非常に重要であり、サービス開始以降順調に利用企業数を伸ばしています(2022年3月末の「Big Advance」会員企業数は72,050社)。そのほか、「FUKURI」は会員企業の従業員に対する福利厚生に役立つ、旅行やレジャー、グルメ、ショッピング等のお得なクーポンを掲載したサイトであり、2022年3月末時点では1,400件以上のクーポンを登録しており、会員企業の従業員満足度の向上に寄与していると認識しております。また、ホームページの自動作成機能を活用することにより、15分程度で簡単にスマートフォンに対応したホームページを開設することが可能です。手軽に情報発信することができる上に、共通ドメインで多数のサイトを運営することによりSEO効果を発揮するため、2022年3月末時点では13,062件のホームページ作成に寄与しており、会員企業の認知度向上に貢献しております。補助金・助成金機能においては、従来は各中小企業が個別に官庁のホームページ等を確認し情報収集する必要があったものの、中小企業に代わり当社が補助金及び助成金に係る情報を官庁より収集し週次で更新していることから、会員企業にとって効率的な情報取得を可能としています。さらに補助金等の申請時に相談したい事項がある場合、「SHARES」を活用することにより、士業への相談も可能です。「Big Advance」は月額3,000円の価格水準で提供しております。会員企業は月額3,000円で様々な経営支援サービスを利用することができるため、会員企業の発展に貢献できるものと考えています。 なお、2020年3月期から2022年3月期までの当社における「Big Advance」の導入金融機関数、会員企業数の推移は以下の通りです。2018年6月末から2022年3月末にかけて、導入金融機関数は1社から83社、会員企業数は1,036社から72,050社と継続的に増加しております。結果として42都道府県(2022年3月末)の導入に至っております。 2020年3月期2021年3月期2022年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期導入金融機関数(社)81223263442576071758283会員企業数(社)(注)3,1745,2719,08712,79215,99927,91438,77349,78356,78763,78867,55072,050 (注)会員企業数は、パートナー企業数(無料会員企業数)を除いた有料会員企業数を指します。 また、2018年4月以降の会員企業数の四半期推移は以下の通りです。 ② AI(人工知能)モジュール「FAI」について「FAI」は、企業の様々なビッグデータから意味や妥当性を抽出し、最適な結果を分析・予測するAIモジュールの総称です。主にニューラルネットワーク(注1)のアルゴリズムを用いて、精度の高いモデル(特許取得済)(注2)を実装しています。「FAI」の各モジュールは以下の通りです。モジュール名出力(アウトプット)の提供先内容(a)企業評価モジュール金融機関企業のデフォルト確率や格付劣化確率を算出(b)レコメンドモジュール中小企業企業ごとに、最適なビジネスマッチングニーズ情報を提示(c)融資判定モジュール金融機関企業の融資可能金額や融資可否を算出(d)資金ニーズ予測モジュール金融機関企業の借入ニーズを予測(e)経営インテリジェンスモジュール中小企業・金融機関企業の経営戦略に基づいた経営課題等を提示(f)OCRモジュール金融機関決算書のPDFデータを高い頻度で読み取り (a) 企業評価モジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、対象企業のデフォルト確率や、格付が劣化する確率を出力するAIモジュールです。独自のアルゴリズムを開発しており、高い精度を実現しております。 (b) レコメンドモジュール「Big Advance」のビジネスマッチング機能の中において、企業ごとに最適なマッチング先を提示するAIモジュールです。大量に登録される各社のニーズデータの中から最適なニーズを検索する手間を省き、マッチングの質と量を向上させることでより効率的な経営支援が可能になります。 (c) 融資判定モジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、対象企業に対する融資可能金額や融資可否を出力するAIモジュールです。金融機関が保有する企業の口座入出金データから融資可能な金額を算出するため、中小企業は決算書を提出する必要がなくなることに加え、よりリアルタイムに近い業況にて融資審査を受けることが可能となります。 (d) 資金ニーズ予測モジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、企業の借入ニーズを予測するAIモジュールです。金融機関において、企業の借入ニーズを精度高く把握することができるため、中小企業は最適なタイミングで金融機関からの融資提案を受けることが可能となります。 (e) 経営インテリジェンスモジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、企業の経営課題の提示や類似企業を抽出するAIモジュールです。出力された経営課題を金融機関あるいは中小企業に提示することにより、早期の課題発見と課題解決を実現します。 (f) OCRモジュール企業の決算書をOCRを使って高い精度で読み取るAIモジュールです。金融機関は企業の与信判断に利用する決算データを効率的に活用することができます。 (注)1.人間の脳の構造を模倣した数理的モデルのことを指します。 2.特許取得済:特許第6354059号「財務情報分析システム、及びプログラム」 特許第6516309号「財務分析システム及び財務分析プログラム」 特許第6581282号「人工知能を利用した倒産確率算出システム」 ③ ITサポートサービスについて 士業が効率的に企業を支援できるよう、税理士の業務・顧問先管理ツールの提供等を行なっています。士業の業務効率化や顧問先企業へのコンサルティング業務に貢献することで、間接的に中小企業の活性化に寄与できるものと考えております。 事業系統図 (注)システムインテグレーターの意味で、システム開発業務を引き受ける企業のことをいいます。
FY2021|8,457 文字|出典 docID: S100LNTI
3 【事業の内容】(1) ミッション・ビジョン当社は「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションのもと、「中小企業にテクノロジーを届けよう。」というビジョンを掲げ、中小企業の成長を支援するBtoB・SaaS(注)モデルのビジネスプラットフォーム事業を展開しております。 (注)Software as a Serviceの略称。サービス提供者がソフトウエア・アプリケーションの機能をクラウド上で提供し、ユーザー側はネットワーク経由で利用する形態のサービスを指します。 (2) 取り巻く環境・背景中小企業は、日本の企業全体の99.7%を占め、労働市場において、全労働者のうち約70%が中小企業に勤めており(「2016年経済センサス」総務省・経済産業省)、現在の日本経済を支えているだけではなく、将来の日本経済においても重要な存在であると当社では考えています。その一方で、中小企業は人材不足や販路開拓のリソース不足、資金不足、事業承継等多くの深刻な経営課題を抱えており、従業員一人当たり付加価値額を表す労働生産性についても大企業の半分以下に留まっています(「中小企業白書2020年版」中小企業庁)。中小企業の労働生産性を10%改善することによる経済効果は18兆円(「2016年経済センサス」及び「中小企業白書2020年版」より弊社独自に算出)とされており、中小企業の成長が地域経済や日本経済に及ぼす効果は小さくありません。一方、中小企業の成長を支える存在である地域金融機関を取り巻く経営環境も厳しさを増しています。融資を中心とした従来のビジネスモデルでは収益性を保つことが困難な状況であり、中小企業の本業支援等によるコンサルティング業務やDX(デジタルトランスフォーメーション)(注)の実施など、地域金融機関は大きな転換点を迎えていると考えております。そのような状況の中、中小企業が地域金融機関に求めることとして、人材育成やビジネスマッチング(販売先紹介)など事業に対するソリューション提供などが挙げられます(「金融機関の取組の評価に関する企業アンケート調査」金融庁(同庁の委託に基づき帝国データバンクが2018年にアンケート調査を実施))。また、政府の「成長戦略2019」では、中小企業支援機関としての地域金融機関の機能強化が掲げられ、地域を支える金融機関の役割は益々大きくなってまいります。上記のような「中小企業が抱える課題」と「地域金融機関が抱える課題」をテクノロジーの力で解決していくことで、当社は日本経済の発展に寄与することができると考えております。 (注)デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革することと定義します。 (3) 事業概要当社は、日本全国の地域金融機関(2021年3月末時点60社)(注1)と連携し、各金融機関に対してSaaS形式の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を主として提供しております。「Big Advance」は、各金融機関の取引先の中小企業に対して、課題解決や成長支援につながる機能を提供しております。地域金融機関及び中小企業のニーズを汲んだサービスの構築を実現しており、2018年4月の「Big Advance」リリース以降も継続的に金融機関及び中小企業のニーズを収集し、PDCAを回すことで、継続的な機能改善及び新機能追加を図ってまいりました。また、当社では地域金融機関が保有する、取引先に関する各種ビッグデータや、中小企業のソリューション活用の活動ログデータを元にしたAI(人工知能)の研究を行っており、各AIをAPI(注2)で利用可能にしたAIモジュール(注3)「FAI」を開発しております。地域金融機関と中小企業の「Face to Face」の信頼感をベースにし、AIモジュール「FAI」などの先進的な「テクノロジー」を融合させてサービスを提供している点が当社事業の特徴です。地域金融機関と連携して地域の中小企業にサービスを提供することにより、経営支援プラットフォームの活用効果を最大化すると同時に、地域金融機関のビジネス変革を支援するソリューションとしても効果を発揮しており、「Big Advance」に参加する全てのステークホルダーがメリットを享受できるWin-Winのビジネスモデルを構築しています。今後も、「Big Advance」が中小企業の成長、そして地方創生に欠かせないビジネスプラットフォームとなるべく、事業を推進してまいります。 なお、当社はビジネスプラットフォーム事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略し、サービス別に記載しております。 (注)1.例外として1社のみ事業会社が含まれます。なお、当該企業はある特定の地域の複数の金融機関より出資された組織を株主に有し、当該金融機関の取引先企業が「Big Advance」を利用し、当該金融機関がその取引先企業を集客する観点で、他の地域金融機関と特段変わりはありません。 2.Application Programming Interfaceの略称であり、ソフトウエアコンポーネントが互いにやり取りするために使用するインターフェイスの仕様を指します。APIを活用することにより、ソフトウエアの機能を共有することが可能となります。 3.モジュールとは、ソフトウエアを構成する機能のことであり、仕様が規格化・標準化された個々の構成要素をいいます。 (4) サービス概要① 中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」当社は地域金融機関と連携し、中小企業の経営支援プラットフォーム「Big Advance」を金融機関ごとに「○○ Big Advance」という名称で提供し、各金融機関がそれぞれの取引先中小企業に対してサービスを提供しています。金融機関ごとにサービスを展開するものの、各金融機関の取引先の枠を超えて全国の会員企業の情報を連携していることから、地域や金融機関の枠を超えて会員企業同士の新しいビジネスが創出されるなどのネットワーク効果を発揮し、「Big Advance」はこれまでにない形での金融機関による中小企業への経営支援を実現しております。「Big Advance」は「Face to Face」と「テクノロジー」の融合をコンセプトに掲げ、金融機関と会員企業のリレーションをさらに強化し、各金融機関が会員企業に対してより充実した経営支援を可能にするサービスの提供を目指しています。「Big Advance」では金融機関より、サービス導入時の初期導入費用に加えて、毎月運用・保守費を受領しております。運用・保守費はサブスクリプション型(継続課金型)であり、金融機関より月額固定形式で受領する収益、金融機関と会員企業との間の月額利用料に対するレベニューシェア方式を採用した収益により構成されています。そのため、金融機関数の増加による収益拡大に加えて、「Big Advance」会員企業数の増加が、当社と金融機関双方の収益の最大化につながるため、win-winの関係を築いております。また、導入金融機関においては、「Big Advance」月額利用料及びマッチング成約手数料等が収益を押し上げると同時に、「Big Advance」を通して中小企業への本業支援を行った結果として、貸出残高の増加に寄与しております。新規の会員企業の増加に加え、既存の会員企業が継続的に利用し、解約しない限りは、当該利用料が積み上がるストック型の収益モデルであり、新規の会員企業数が解約数を下回らない限り収益は前事業年度を上回ることから、安定的に収益を確保することが可能です。そして会員企業にサービスを継続利用してもらうことで関係性を深め、アップセル・クロスセル(注)による更なる収益機会の獲得を見込むことができます。「Big Advance」の基本機能は以下の通りです。中小企業にとって事業及び日常業務の運営に有用な機能が多数搭載されている中で、高価なソフトウエアに対する大きな初期費用をかけずに、月額利用料は3,000円(税抜)と安価な設定にてワンパッケージの機能を提供しており、中小企業にとって導入し易い形で業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実施することが可能となっております。 (注)アップセルとは、当社が現在提供している商品やサービスに加えて、質及び金額ともにより上位の商品やサービスを提供し、利用者が現在利用する商品やサービスに代わり上位の商品やサービスを購入することであります。一方でクロスセルとは、利用者が現在利用している商品やサービスに追加して、別の商品やサービスも購入することをいいます。 本書提出日における「Big Advance」基本機能(月額3,000円)は以下の通りです。機能名内容ビジネスチャット金融機関とチャットで連絡が可能。また社内チャットとしても利用可能。*社内チャット:ID数は無制限、ルーム数は上限10ビジネスマッチング地域や金融機関の枠を越え、会員企業同士すなわち「Big Advance」を導入しているすべての取引先とマッチングが可能オープンイノベーション1,300社以上の大手パートナー企業(注1)とのマッチングが可能福利厚生「FUKURI」従業員向けクーポンサイト。会員企業は使用するだけなく、自社も新規顧客を増やすツールとしてクーポンを発行することが可能ホームページ自動作成フォーマットに文言を記載するだけで、簡単にホームページの作成が可能共通ドメインでの多数のサイト運営によりSEO効果(注2)を発揮し、ホームページ6,835件(2021年3月末)を作成補助金・助成金毎週更新される全国の補助金・助成金の情報を取得。士業相談を活用することにより、補助金・助成金の申請も可能士業相談全国2,414名(2021年3月末)の士業(注3)に24時間相談可能安否確認災害時に、従業員の安否確認が可能事業承継金融機関へ事業承継の相談が可能従業員アカウント従業員用のアカウントを発行することで、ビジネスチャット、福利厚生「FUKURI」、安否確認などの機能を各従業員向けに提供。また、従業員アカウントは無制限に追加可能 (注)1.当社及び導入金融機関が承認した無料で会員登録を行うことが可能な企業であり、会員企業とのマッチングや情報発信を希望する企業・団体です。上場企業や地方公共団体等が該当します。2.Webサイトが、検索サイトの検索順位の上位に表示されることです。3.士業は、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士の8士業を指します。「SHARES」に参加する全ての士業について、国家資格を保有していることを確認しています。 ビジネスチャット機能により、企業における業務時間の多くを占めるコミュニケーションを効率化し、中小企業の経営課題であった労働生産性の改善を実現していると考えます。また、地域金融機関におけるIT化の遅れ等により電話若しくは対面が基本であった当該金融機関とのコミュニケーションもチャットで行うことができるようになるため、金融機関との情報共有の頻度が増え、一層のリレーション強化に加えて、適切な金融サービスを受けることにつながります。ビジネスマッチング機能は、会員企業が自社の案件ニーズを入力することにより、他の会員企業から商談依頼を受けたり、他の会員企業へ商談依頼をすることができます。従来、金融機関が行なってきたビジネスマッチングは、その金融機関内における企業同士の案件ニーズのマッチングに留まっておりますが、「Big Advance」では、金融機関を越えて、「Big Advance」を利用している全会員企業の案件ニーズが検索できるため、地域や金融機関の枠を越えた広域マッチングを実現しています。結果として、導入金融機関へのヒアリング等を通じて、従来マッチングの意向を示した企業のうち、実際に面談を実施した企業の割合は、「Big Advance」導入後に向上していることを確認できており、地域金融機関の収益機会の増加に寄与しています。そのため、新たなビジネスマッチングの機会の創出により、新たな付加価値が創造され企業の業績が向上することはもちろん、地方創生にもつながるものと考えます。また当社が2015年6月にリリースした士業相談プラットフォーム「SHARES」と「Big Advance」をAPI連携することにより、「Big Advance」を利用する企業が法務、労務、税務などの経営課題をスムーズに士業に相談することが可能になりました。「SHARES」には弁護士、税理士、行政書士などの8士業が2,414名(2021年3月末)登録しており、企業が見積りを依頼してから、およそ1時間で適した士業を紹介することが可能です。気軽に相談ができる顧問を持たない中小企業にとって、単発で安価に士業に相談し、スピーディーに経営課題を解決できることは非常に重要であり、サービス開始以降順調に利用企業数を伸ばしています(2021年3月末の「Big Advance」会員企業数は49,783社)。そのほか、「FUKURI」は会員企業の従業員に対する福利厚生に役立つ、旅行やレジャー、グルメ、ショッピング等のお得なクーポンを掲載したサイトであり、2021年3月末時点では1,600件以上のクーポンを登録しており、会員企業の従業員満足度の向上に寄与していると認識しております。また、ホームページの自動作成機能を活用することにより、15分程度で簡単にスマートフォンに対応したホームページを開設することが可能です。手軽に情報発信することができる上に、共通ドメインで多数のサイトを運営することによりSEO効果を発揮するため、2021年3月末時点では6,835件のホームページ作成に寄与しており、会員企業の認知度向上に貢献しております。補助金・助成金機能においては、従来は各中小企業が個別に官庁のホームページ等を確認し情報収集する必要があったものの、中小企業に代わり当社が補助金及び助成金に係る情報を官庁より収集し週次で更新していることから、会員企業にとって効率的な情報取得を可能としています。さらに補助金等の申請時に相談したい事項がある場合、「SHARES」を活用することにより、士業への相談も可能です。「Big Advance」は月額3,000円の価格水準で提供しております。会員企業は月額3,000円で様々な経営支援サービスを利用することができるため、会員企業の発展に貢献できるものと考えています。 なお、2019年3月期から2021年3月期までの当社における「Big Advance」の導入金融機関数、会員企業数の推移は以下の通りです。2018年6月末から2021年3月末にかけて、導入金融機関数は1社から60社、会員企業数は1,036社から49,783社と継続的に増加しております。結果として38都道府県(2021年3月末)の導入に至っております。 2019年3月期2020年3月期2021年3月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期導入金融機関数(社)1112812232634425760会員企業数(社)(注2)1,0361,6991,9232,4243,1745,2719,08712,79215,99927,91438,77349,783 (注)1.導入金融機関数は、「Big Advance」のサービス開始に至っている地域金融機関の社数であり、地域金融機関同様に事業会社1社を含みます。なお、当該企業はある特定の地域の複数の金融機関より出資された組織を株主に有し、当該金融機関の取引先企業が「Big Advance」を利用し、当該金融機関が取引先企業を集客する観点で、他の地域金融機関と特段変わりはありません。 2.会員企業数は、パートナー企業数(無料会員企業数)を除いた有料会員企業数を指します。 また、2018年4月以降の会員企業数の四半期推移は以下の通りです。 ② AI(人工知能)モジュール「FAI」について「FAI」は、企業の様々なビッグデータから意味や妥当性を抽出し、最適な結果を分析・予測するAIモジュールの総称です。主にニューラルネットワーク(注1)のアルゴリズムを用いて、精度の高いモデル(特許取得済)(注2)を実装しています。「FAI」の各モジュールは以下の通りです。 モジュール名出力(アウトプット)の提供先内容(a)企業評価モジュール金融機関企業のデフォルト確率や格付劣化確率を算出(b)レコメンドモジュール中小企業企業ごとに、最適なビジネスマッチングニーズ情報を提示(c)融資判定モジュール金融機関企業の融資可能金額や融資可否を算出(d)経営インテリジェンスモジュール中小企業・金融機関企業の経営戦略に基づいた経営課題等を提示(e)OCRモジュール金融機関決算書のPDFデータを高い頻度で読み取り (a) 企業評価モジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、対象企業のデフォルト確率や、格付が劣化する確率を出力するAIモジュールです。独自のアルゴリズムを開発しており、高い精度を実現しております。 (b) レコメンドモジュール「Big Advance」のビジネスマッチング機能の中において、企業ごとに最適なマッチング先を提示するAIモジュールです。大量に登録される各社のニーズデータの中から最適なニーズを検索する手間を省き、マッチングの質と量を向上させることでより効率的な経営支援が可能になります。 (c) 融資判定モジュール財務データや口座入出金、定性情報から、対象企業に対する融資可能金額や融資可否を出力するAIモジュールです。金融機関が保有する企業の口座入出金データから融資可能な金額を算出するため、中小企業は決算書を提出する必要がなくなることに加え、よりリアルタイムに近い業況にて融資審査を受けることが可能となります。 (c) 資金ニーズ予測モジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、企業の借入ニーズを予測するAIモジュールです。金融機関において、企業の借入ニーズを精度高く把握することができるため、中小企業は最適なタイミングで金融機関からの融資提案を受けることが可能となります。 (d) 経営インテリジェンスモジュール財務データや口座入出金データ、定性情報から、企業の経営課題の提示や類似企業を抽出するAIモジュールです。出力された経営課題を金融機関あるいは中小企業に提示することにより、早期の課題発見と課題解決を実現します。 (e) OCRモジュール企業の決算書をOCRを使って高い精度で読み取るAIモジュールです。金融機関は企業の与信判断に利用する決算データを効率的に活用することができます。 「FAI」は金融機関向けシステムベンダーである日本ユニシス株式会社が提供する金融機関向け営業支援ツール「CoreBAE」内のモジュールとしても採用されております。さらに、これらの各AIモジュールを「Big Advance」とAPI連携させることにより、独自性の高い経営支援サービスの提供の実現を予定しています。 (注)1.人間の脳の構造を模倣した数理的モデルのことを指します。 2.特許取得済:特許第6354059号「財務情報分析システム、及びプログラム」 特許第6516309号「財務分析システム及び財務分析プログラム」 特許第6581282号「人工知能を利用した倒産確率算出システム」 ③ ITサポートサービスについて 士業が効率的に企業を支援できるよう、税理士の業務・顧問先管理ツールや士業事務所などのホームページ作成等を行なっています。士業の業務効率化や顧問先企業へのコンサルティング業務に貢献することで、間接的に中小企業の活性化に寄与できるものと考えております。 事業系統図(注)1.例外として1社のみ事業会社が含まれます。なお、当該企業はある特定の地域の複数の金融機関より出資された組織を株主に有し、当該金融機関の取引先企業が「Big Advance」を利用し、当該金融機関が取引先企業を集客する観点で、他の地域金融機関と特段変わりありません。2.システムインテグレーターの意味で、システム開発業務を引き受ける企業のことをいいます。