4040

南海化学(4040)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 多角的な化学品事業
    南海化学は、1906年創業の老舗化学品メーカーとして、多岐にわたる化学品を提供しています。苛性ソーダや次亜塩素酸ソーダなどの基礎化学品から、食品添加物や健康食品に使われる機能化学品、さらには農薬や廃硫酸のリサイクル、各種塩の製造販売まで、幅広い事業を展開し、安定的な収益基盤を築いています。
  • 環境・社会貢献を重視
    企業理念として「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」を掲げています。廃硫酸のリサイクルを行う「環境リサイクル事業」や、農業の生産性向上に寄与する「アグリ事業」など、持続可能な社会の実現に貢献する事業を積極的に推進しており、社会的なニーズに応えることで事業の成長を目指しています。
  • 地域密着型と海外展開
    基礎化学品事業では、製品の特性上、輸送コストを考慮し関西地方を中心に供給を行っています。一方で、連結子会社を通じて中国でも事業を展開しており、国内外の市場ニーズに対応しています。特に、梅干しの産地である和歌山県南部地区の梅干加工業者や全国の食品メーカーに塩を供給するなど、地域経済との結びつきも強いです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 化学品事業
    このセグメントは、南海化学グループの主力事業であり、売上高163.46億円、営業利益21.08億円と最も大きな収益を上げています。基礎化学品(苛性ソーダ、次亜塩素酸ソーダなど)、機能化学品(食品添加物、健康食品など)、アグリ(農薬クロルピクリン)、環境リサイクル(廃硫酸リサイクル)の4つの分野で構成され、幅広い化学製品を提供しています。
  • 各種塩事業
    このセグメントは、売上高45.53億円、営業利益3.59億円を計上しています。オーストラリアやメキシコから輸入した原塩を加工し、食品用や道路の凍結防止剤として販売しています。特に、和歌山県南部地区の梅干加工業者や全国の食品メーカー、道路管理者などに供給しており、特定の用途に特化した事業展開が特徴です。
  • 事業の地域構成と季節変動
    化学品事業は、輸送コストの観点から関西地方を中心に供給していますが、中国にも連結子会社を有し海外展開も行っています。各種塩事業は国内市場が中心です。また、各種塩製品や農薬は冬期から春先にかけて売上・利益が計上される傾向があり、夏場は収益が減少する季節変動や天候による影響を受ける可能性があります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ChemicalBusinessReportableSegment 地域 163 21 12.9%
VariousSaltBusinessesReportableSegment 地域 46 4 7.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,446 文字
3 【事業の内容】当社グループは1906年の創業以来、化学品メーカーとして歩み続けてきました。現在は、「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」を企業理念に掲げ、様々な製品の基礎原料として使われる苛性ソーダや殺菌、消毒に使われる次亜塩素酸ソーダをはじめとする「基礎化学品事業」、酢酸ナトリウム(食品用日持ち向上剤)、グルコサミンをはじめとする「機能化学品事業」、土壌殺菌剤として使われる農薬クロルピクリンをはじめとする「アグリ事業」、廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」、及び塩の加工・販売に関する「各種塩事業」の5事業を展開しております。また、当社及び当社の関係会社は、当社及び国内外の連結子会社5社並びに持分法適用関連会社2社により構成されております。当社グループの事業における報告セグメントの概要及び位置付けは次のとおりであり、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。セグメントの名称 主な事業内容会社名化学品事業 (基礎化学品)苛性ソーダ、合成塩酸、次亜塩素酸ソーダなどのクロール・アルカリ製品、水の衛生管理に利用される塩素系殺菌・消毒剤、工場排水や下水排水に利用される水処理凝集剤の製造・販売業務南海化学㈱(当社)如皋市四友合成化工有限公司(連結子会社)如皋南海水処理剤有限公司(連結子会社)ATNグラファイト・テクノロジー㈱ (持分法適用関連会社)(機能化学品)食品添加物や健康食品の製造・販売、医療機器の洗浄剤、樹脂等の添加剤の受託製造業務南海化学㈱(当社)(アグリ)クロルピクリン及びクロルピクリン錠剤の製造・販売業務南海化学㈱(当社) (環境リサイクル)硫酸リサイクル並びに当該技術を応用したリサイクル業務エヌシー環境㈱(連結子会社)サンワ南海リサイクル㈱(持分法適用関連会社) 各種塩事業各種塩の製造・販売業務㈱エヌエムソルト(連結子会社)  (注)報告セグメントについては、「化学品事業」と「各種塩事業」に区分しておりますが、「化学品事業」に おける取扱品目が多岐にわたることから、以下の説明においては、「化学品事業」を基礎化学品・機能化学 品・アグリ・環境リサイクルに分類しております。 上記に掲げている報告セグメント別の事業の詳細は、次のとおりです。 [化学品事業](基礎化学品)当事業は当社和歌山工場のほか、連結子会社である如皋市四友合成化工有限公司、如皋南海水処理剤有限公司、持分法適用関連会社であるATNグラファイト・テクノロジー㈱にて行っております。当事業では、塩水の電気分解により生成される苛性ソーダを中心に、併産される塩素や水素を活用した各種製品の製造及び販売を行っております。具体的には、当社が長年取扱っている水資源関連・医療・食品等の分野で漂白や殺菌、中和用に利用されるクロール・アルカリ製品(合成塩酸、次亜塩素酸ソーダなど)、浄化槽やプール水及び魚肉の解体場、食品工場等の衛生管理に利用される塩素系殺菌・消毒剤(高度さらし粉など)、工場排水や下水排水などに利用される水処理凝集剤などのほかに、重亜硫酸ソーダ、含鉄バンドの取扱拡大を図っており、商社経由あるいはメーカー直販の商流にて、原料メーカーや中間製品メーカーといった製造業を中心に提供しております。製品の特性や輸送コストの観点から、遠隔地への供給には適していないものが多く、関西地方を中心に供給を行っております。 (機能化学品)当事業は、当社において、各種食品の日持ち向上剤として使用される酢酸ナトリウムなどの食品添加物やグルコサミンなどの健康食品の製造・販売と、医療機器の洗浄剤、樹脂等の添加剤の受託製造業務を行っております。 (アグリ)当事業は当社土佐工場にて行っております。当事業では、農薬の一種である土壌殺菌剤として使用されているクロルピクリンの製造・販売を行っております。クロルピクリンは液剤と錠剤があり、液剤は高濃度品(濃度99.5%)と低濃度品(濃度80%)、錠剤は液剤を特殊な方法で固形化した新しいタイプの商品となっております。クロルピクリンは液剤タイプが主流ではありますが、農業従事者の皆様により安全に安心してご使用いただくため、当社独自の固形化技術による錠剤タイプの普及活動に重点を置き、営業活動を行っております。クロルピクリンは、畑地をクリーンにする農薬の一つとして、1948年にたばこ向けに実用化されて以降、用途は野菜、花き等に広がっており、今後も適用作物の拡大に努めております。 化学品事業における基礎化学品、機能化学品、アグリの事業系統図は、次のとおりであります。              [基礎化学品、機能化学品]          [アグリ](注)基礎化学品、機能化学品の販売先メーカーは主に化学工業、鉄鋼・製紙、化粧品・洗剤等の業界になります。 (環境リサイクル)当事業は連結子会社であるエヌシー環境㈱及び持分法適用関連会社であるサンワ南海リサイクル㈱が行っております。当事業では、石油精製業者などの廃硫酸供給業者より廃硫酸を引取り、硫酸を精製し各種メーカーへ販売しております。 化学品事業における環境リサイクルの事業系統図は、次のとおりであります。 [各種塩事業]当事業は連結子会社である㈱エヌエムソルトが行っております。当事業では、オーストラリアやメキシコから輸入した原塩(天日塩)を、洗滌(せんでき)などの加工工程を経て、食品関係や道路の凍結防止など様々な用途に用いられる塩を製造し、国内有数の梅干しの原産地である和歌山県南部地区の梅干加工業者や全国の食品メーカーをはじめとした各種メーカーに販売しております。また、凍結防止剤として、道路を維持管理する団体などに販売しております。 各種塩事業の事業系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社による生産能力増強や低価格販売により、製品価格の下落が生じる可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
塩水の電気分解による苛性ソーダ製造設備や、廃硫酸リサイクル等の環境リサイクル設備。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:国内外の経済情勢・需要変動・競争 / 原材料の調達と価格変動 / 製品の品質トラブル
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

南海化学は特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスによる明確な無形資産の優位性を示唆する情報は現時点では確認できません。事業内容は基礎化学品が中心であり、差別化要因としての無形資産の寄与は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

一部の特殊化学品や受託製造においては、顧客との長年の取引関係や仕様の適合性から、一定のスイッチング・コストが存在する可能性があります。しかし、汎用性の高い製品が多く、顧客が代替品に切り替えるリスクは比較的小さいと考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

南海化学の事業モデルは、製品の利用者が増えることで価値が増大するネットワーク効果を生み出す構造にはありません。化学品メーカーとしてのビジネスであり、プラットフォーム型ビジネスとは異なります。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年にわたる操業で培われた生産ノウハウや、一部原料の調達における効率性、スケールメリットの活用により、同業他社と比較してコスト競争力を持つ可能性があります。特に、特定の製品群においては、生産効率の高さが強みとなり得ます。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定の化学品分野において、国内市場で一定のシェアを確保しており、生産規模の経済を活かした事業運営を行っていると考えられます。これにより、効率的な生産体制を維持し、価格競争力に寄与している可能性があります。

  • 多様な化学品製造技術
    南海化学は、苛性ソーダを核としたクロール・アルカリ製品の製造技術を長年培ってきました。さらに、食品添加物や健康食品、医療機器洗浄剤、農薬(クロルピクリン)など、幅広い分野で独自の化学品製造技術を有しており、多様な顧客ニーズに対応できる強みがあります。
  • 環境リサイクル技術
    廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」を展開しており、石油精製業者などから排出される廃硫酸を精製し、新たな製品として各種メーカーに販売しています。これは、環境負荷低減に貢献するとともに、資源の有効活用を図る独自のビジネスモデルであり、環境意識の高まりとともに需要が増す可能性があります。
  • 農薬クロルピクリンの技術と普及
    土壌殺菌剤クロルピクリンの製造・販売において、液剤だけでなく、農業従事者がより安全に使える錠剤タイプの開発・普及に注力しています。独自の固形化技術は、安全性と利便性を高め、農業分野における同社の競争力を強化する要因となり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは1906年の創業以来、化学品メーカーとして歩み続けてきました。現在は、「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」を企業理念に掲げ、様々な製品の基礎原料として使われる苛性ソーダや殺菌、消毒に使われる次亜塩素酸ソーダをはじめとする「基礎化学品事業」、酢酸ナトリウム(食品用日持ち向上剤)、グルコサミンをはじめとする「機能化学品事業」、土壌殺菌剤として使われる農薬クロルピクリンをはじめとする「アグリ事業」、廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」、及び塩の加工・販売に関する「各種塩事業」の5事業を展開しています。特に、2013年にそれまでの親会社であった㈱中山製鋼所から独立したタイミングを機に、それまでの化学品のシナジーを生かしたプロダクトアウト型から、顧客のニーズをふまえ商品開発を行うマーケットイン型の企業へと大きく企業体質を転換しており、顧客に近接した工場立地と、硫黄、水素などの原料を自社製造できるコスト競争力を強みに、商品提案力に磨きをかけ、さらなる発展に繋げていく方針です。 (2) 経営環境及び中長期的な経営戦略当連結会計年度における世界経済は、全体として緩やかな成長を維持したものの、世界情勢の緊迫化、米国の通商政策を巡る動き、中国経済の減速など依然として先行き不透明な状況が続きました。日本国内においても、個人消費の回復に伴う緩やかな回復基調が見られる一方、原材料価格の高止まりによる物価の上昇、海外からの安価な化学品の流入、為替相場の大幅な変動、政局の不安定化など、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような経済情勢のもと、当社グループは2027年3月期までの中期経営計画の初年度として「サステナブルな明日を創る」のスローガンのもと、重点施策である、①収益基盤の強化、②環境リサイクル事業領域拡大、③サステナブル経営の推進の達成に向け、諸施策を適切に実施いたしました。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、企業価値の向上と株主利益の増大を図るため、事業の収益性と設備投資を効果的に実施しながら成長性を高めるため、主な経営指標(KPI)として、売上高、経常利益及び資産効率を示すROE(自己資本利益率)を掲げております。2025年度の目標値は売上高22,900百万円、経常利益1,750百万円、ROE11.2%(土地売却影響を除く)であります。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (4) 経営上及び財務上の対処すべき課題当社は2023年4月に東京証券取引所スタンダード市場に上場を果たし、今後も引き続き上場企業として相応しいガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底の下でステークホルダーの満足度向上に向けた施策を実施してまいります。具体的には、2026年3月期が2年目となる3ヵ年の新中期経営計画に基づいた各施策を実行してまいります。 ① 収益基盤の強化~強い事業を更に強く事業ポートフォリオの最適化を常に意識し、あらゆる業務の効率化の推進による筋肉質な体質強化に取り組んでまいります。加えて、当社の強みである地域立脚を活かし差別化が図れる事業や、顧客ニーズに応える既存製品の高付加価値化へのリソース集中にも注力してまいります。 ② 環境リサイクル事業領域拡大~成長への布石造り当社の環境リサイクル事業の中心である廃硫酸リサイクル事業を伸長させていくとともに、2023年10月から当社土佐工場にて開始いたしました脱塩事業を拡大してまいります。加えて、当社の強みを活かした新たなリサイクル事業の創出にも取り組んでまいります。 ③ サステナブル経営の推進~経済価値・社会価値・環境価値の同時実現環境リサイクル事業は、その先駆者として事業拡大を通じて環境・社会に貢献してまいります。また、BCPも念頭に置いた安心・安全な持続的製販体制の強化に努めてまいります。加えて、人材育成、DE&I施策推進により、人的資本投資も拡充していきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは1906年の創業以来、化学品メーカーとして歩み続けてきました。現在は、「化学品事業を通じて地球環境と豊かな社会の創生に貢献する」を企業理念に掲げ、様々な製品の基礎原料として使われる苛性ソーダや殺菌、消毒に使われる次亜塩素酸ソーダをはじめとする「基礎化学品事業」、酢酸ナトリウム(食品用日持ち向上剤)、グルコサミンをはじめとする「機能化学品事業」、土壌殺菌剤として使われる農薬クロルピクリンをはじめとする「アグリ事業」、廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」、及び塩の加工・販売に関する「各種塩事業」の5事業を展開しています。特に、2013年にそれまでの親会社であった㈱中山製鋼所から独立したタイミングを機に、それまでの化学品のシナジーを生かしたプロダクトアウト型から、顧客のニーズをふまえ商品開発を行うマーケットイン型の企業へと大きく企業体質を転換しており、顧客に近接した工場立地と、硫黄、水素などの原料を自社製造できるコスト競争力を強みに、商品提案力に磨きをかけ、さらなる発展に繋げていく方針です。 (2) 経営環境及び中長期的な経営戦略当連結会計年度における世界経済は、全体として緩やかな成長を維持したものの、世界情勢の緊迫化、米国の通商政策を巡る動き、中国経済の減速など依然として先行き不透明な状況が続きました。日本国内においても、個人消費の回復に伴う緩やかな回復基調が見られる一方、原材料価格の高止まりによる物価の上昇、海外からの安価な化学品の流入、為替相場の大幅な変動、政局の不安定化など、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような経済情勢のもと、当社グループは2027年3月期までの中期経営計画の初年度として「サステナブルな明日を創る」のスローガンのもと、重点施策である、①収益基盤の強化、②環境リサイクル事業領域拡大、③サステナブル経営の推進の達成に向け、諸施策を適切に実施いたしました。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、企業価値の向上と株主利益の増大を図るため、事業の収益性と設備投資を効果的に実施しながら成長性を高めるため、主な経営指標(KPI)として、売上高、経常利益及び資産効率を示すROE(自己資本利益率)を掲げております。2025年度の目標値は売上高22,900百万円、経常利益1,750百万円、ROE11.2%(土地売却影響を除く)であります。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (4) 経営上及び財務上の対処すべき課題当社は2023年4月に東京証券取引所スタンダード市場に上場を果たし、今後も引き続き上場企業として相応しいガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底の下でステークホルダーの満足度向上に向けた施策を実施してまいります。具体的には、2026年3月期が2年目となる3ヵ年の新中期経営計画に基づいた各施策を実行してまいります。 ① 収益基盤の強化~強い事業を更に強く事業ポートフォリオの最適化を常に意識し、あらゆる業務の効率化の推進による筋肉質な体質強化に取り組んでまいります。加えて、当社の強みである地域立脚を活かし差別化が図れる事業や、顧客ニーズに応える既存製品の高付加価値化へのリソース集中にも注力してまいります。 ② 環境リサイクル事業領域拡大~成長への布石造り当社の環境リサイクル事業の中心である廃硫酸リサイクル事業を伸長させていくとともに、2023年10月から当社土佐工場にて開始いたしました脱塩事業を拡大してまいります。加えて、当社の強みを活かした新たなリサイクル事業の創出にも取り組んでまいります。 ③ サステナブル経営の推進~経済価値・社会価値・環境価値の同時実現環境リサイクル事業は、その先駆者として事業拡大を通じて環境・社会に貢献してまいります。また、BCPも念頭に置いた安心・安全な持続的製販体制の強化に努めてまいります。加えて、人材育成、DE&I施策推進により、人的資本投資も拡充していきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における世界経済は、全体として緩やかな成長を維持したものの、世界情勢の緊迫化、米国の通商政策を巡る動き、中国経済の減速など依然として先行き不透明な状況が続きました。日本国内においても、個人消費の回復に伴う緩やかな回復基調が見られる一方、原材料価格の高止まりによる物価の上昇、海外からの安価な化学品の流入、為替相場の大幅な変動、政局の不安定化など、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような経済情勢のもと、当社グループは2027年3月期までの中期経営計画として「サステナブルな明日を創る」のスローガンのもと、重点施策である、①収益基盤の強化、②環境リサイクル事業領域拡大、③サステナブル経営の推進の達成に向け、諸施策を適切に実施いたしました。以上の結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は20,900百万円(前期比4.6%増)となり、損益面につきましては、営業利益は1,306百万円(前期比16.5%減)、経常利益は1,456百万円(前期比18.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,015百万円(前期比12.4%減)となりました。なお、当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 <化学品事業>基礎化学品につきましては、一部製品においては需要減により販売数量が減少したものの、地域に根ざした販売体制のさらなる強化に取り組みました。機能化学品、およびアグリにつきましては、安定供給体制の構築に向けて、サプライチェーンの整備に努めました。環境リサイクルにつきましては、廃硫酸リサイクルの新規顧客獲得推進等を積極的に行いました。以上の結果、化学品事業における当連結会計年度の売上高は16,346百万円(前期比2.6%減)、セグメント利益は2,108百万円(前期比12.8%減)となりました。 <各種塩事業>各種塩事業には、降雪の影響を受けて凍結防止剤の出荷が増加した結果、売上高は4,553百万円(前期比42.0%増)、セグメント利益359百万円(前期比75.6%増)となりました。 (2) 財政状態及び経営成績の状況① 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末の資産合計は22,471百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,213百万円増加しました。流動資産につきましては、売掛金が117百万円、原材料及び貯蔵品が307百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ408百万円増加し9,505百万円となりました。また固定資産につきましては、建物及び構築物が237百万円、建設仮勘定が1,672百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,806百万円増加し12,951百万円となりました。繰延資産につきましては、14百万円となりました。(負債)当連結会計年度末の負債合計は13,967百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,211百万円増加しました。流動負債につきましては、連結子会社である富士アミドケミカル㈱において受領した不動産売買契約に係る手付金の入金及び長期前受金からの振り替えにより、前受金が2,798百万円増加しました。一方で買掛金が298百万円、短期借入金が512百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,847百万円増加し9,837百万円となりました。また固定負債につきましては、長期借入金が901百万円増加しました。一方で長期前受金が流動負債の前受金に1,300百万円振り替え、減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ635百万円減少し4,130百万円となりました。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は8,503百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,001百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金が894百万円増加したことなどによるものであります。 ② 経営成績の状況当社グループの売上高、売上総利益、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は以下のとおりとなりました。 (売上高)当連結会計年度の売上高は20,900百万円(前期比4.6%増)となりました。シェア拡大による殺菌剤の増加、電解製品(苛性ソーダ誘導品、塩素誘導品)の価格是正の浸透や輸出商材の販売国多角化、各種塩事業における冬季の路面凍結材の増加等により、増収となりました。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は15,388百万円(前期比6.3%増)、売上総利益は5,512百万円(前期比0.1%増)となりました。価格是正の浸透、輸出品の増加等により、売上総利益が増加しました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,206百万円(前期比6.8%増)、営業利益は1,306百万円(前期比16.5%減)となりました。主に退職給付費用等の増加による人件費が増加しました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の経常利益は1,456百万円(前期比18.2%減)となりました。営業外損益におきましては、営業外収益は補助金収入や持分法投資利益等の減少などにより前期比105百万円の減少、営業外費用は連結子会社である富士アミドケミカル㈱操業停止に関わる休止固定資産費用が減少したことなどにより前期比39百万円の減少となりました。 (特別損益、税金等調整前当期純利益)当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,347百万円(前期比18.9%減)となりました。特別損益におきましては、特別利益は環境対策引当金戻入額や受取保険金等の発生により前期比微増、特別損失は減損損失の減少や、前連結会計年度その他に含まれる棚卸資産除却損の発生がなかったこと等から、前期比8百万円の減少となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,015百万円(前期比12.4%減)となりました。法人税、住民税及び事業税273百万円、法人税等調整額23百万円の計上により法人税等合計は前期比187百万円減少しましたが、税金等調整前当期純利益の減少等により、前期比減少となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,703百万円となり、前連結会計年度末と比較して7百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は181百万円(前年同期は2,654百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,347百万円、減価償却費1,136百万円、その他に含まれる連結子会社である富士アミドケミカル㈱の土地の売却原価となる土壌対策工事代金の増加1,595百万円などによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は490百万円(前年同期は1,944百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,035百万円、有形固定資産の売却に係る手付金収入1,500百万円などによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により得られた資金は243百万円(前年同期は327百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増減額の減少512百万円、長期借入れによる収入2,006百万円、長期借入金の返済による支出899百万円などによるものであります。 (3) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)化学品事業9,52097.2各種塩事業1,615120.7報告セグメント計11,135100.1合計11,135100.1 (注)金額は製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ② 受注実績当社グループは見込生産を行っていることから、当該記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)化学品事業16,34697.4各種塩事業4,553142.0報告セグメント計20,900104.6合計20,900104.6 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容財政状態及び経営成績の状況につきましては、「(2) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(2) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社グループは、化学工業薬品の製造・販売業務を営んでおり、原材料の仕入れから製造工程を経て販売に至るまでにおいて支払と売上代金回収の間には一定期間タイムラグが生じることから、運転資金が必要となっております。また、製造においては設備投資が発生するため設備資金が必要となっており、これらの所要資金については、銀行からの借入を基本としております。運転資金については、毎月月末に資金繰りを勘案した上で当座貸越により調達しております。また設備資金については、大規模な設備投資が発生した場合に設備投資の支払時期に長期借入金にて調達することを基本としております。上記記載のとおり、当社グループの事業運営を円滑に遂行するための資金調達チャネルは十分に確保されており、適正な水準の資金の流動性を維持・確保できているものと認識しております。 ③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、固定資産の減損会計、繰延税金資産の回収可能性の判断や見積りついては、過去の実績や合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積りには不確実性があるため、前提条件や事業環境の変化により見積りと将来の実績が異なる場合があります。会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営戦略の現状と見通し経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。   ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長を遂げるためには、様々な課題に対処することが必要であると認識しております。

事業リスク

  • 経済情勢・需要変動・競争
    国内外の経済状況の変化や市場の縮小、競合他社の増産や低価格販売は、製品の価格下落やシェア低下を招き、会社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。特に化学品市場は景気変動の影響を受けやすいため、注意が必要です。
  • 原材料の調達と価格変動
    製品製造に必要な原材料が確保できなかったり、価格が急激に変動したりすると、会社の経営成績や財務状態に大きな影響を与える可能性があります。調達先の分散化や価格転嫁などの対策は講じているものの、リスクを完全に排除することは困難です。
  • 突発的な事故や災害の発生
    製造設備の故障や事故による生産活動の中断は、会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、主要な製造拠点が南海トラフ地震や台風の影響を受けやすい地域にあるため、大規模な自然災害が発生した場合、設備の損壊や生産停止により、会社の経営成績や財務状態に深刻な影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,433 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループでは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避や発生した場合の対応に最善を尽くす方針としております。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、当社グループに係る全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外にも予測が困難な事業等のリスクがあるものと考えられます。 (1) 国内外の経済情勢・需要変動・競争国内外の顧客や市場の動向、経済情勢の変動により、当社グループの製品マーケットの縮小や市況の下落が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、競合他社による生産能力増強や低価格販売などの事業展開により、当社グループの製品マーケットのシェア低下や需給バランスが崩れることによる製品価格の下落が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 原材料の調達当社グループの製品で使用する原材料が確保できない場合、あるいは原材料価格が急激に変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。このため、調達先の分散化や多様化により、原材料の安定的な調達に努めるとともに、原材料価格の上昇に対しては、原価の低減や販売価格の改定などの施策を行うことにより経営成績及び財政状態への影響の軽減を図っております。 (3) 製品の品質当社グループでは、品質管理体制を整備し品質の維持に努めておりますが、予期せぬ品質トラブルが発生した場合には、顧客からの信用の低下や当社グループの社会的信用の低下を招く可能性があります。これらに対しては、製造物賠償責任保険に加入し、影響額を最小限にとどめる取組みを行っているものの、損害賠償や補償の履行により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 法的規制・環境規制当社グループでは、法令や規則の遵守徹底を基本として事業活動を行うとともに、化学物質を製造し、又は取り扱う事業者として、化学物質の開発から製造・流通・使用・最終消費を経て廃棄に至る全ライフサイクルにわたって「環境・安全・健康」を確保することを経営方針として公約し、環境・安全・健康面の対策を実行し、改善を図っていく自己管理活動である「レスポンシブル・ケア活動」を推進しておりますが、これらの規制の動向により、過去、現在及び将来の当社グループの事業活動に関し、法的又は社会的責任の観点から対応を行う場合には、事業活動に対する制約の拡大やコストの増加が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 訴訟等当社グループでは、コンプライアンスの徹底が最重要かつ第一義であると役職員が認識した上で各自の職務にあたっておりますが、当社グループの事業活動に関連して訴訟、その他の法的手段が提起された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産の保護当社グループは、知的財産権の重要性を認識し、知的財産の権利化、第三者が保有する知的財産権の侵害防止に取り組んでおります。しかしながら、広範囲に事業を展開する中で、当社グループの知的財産権が侵害される可能性や第三者が保有する知的財産権を侵害する可能性があり、こうした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 突発的な事故や災害の発生 当社グループでは、全ての製造設備を対象とした定期的な点検や必要に応じての修繕を行うことにより、安全かつ安定的な工場設備の操業に努めておりますが、不具合や事故による製造設備の損壊に起因する生産活動の中断により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの製造拠点は主に和歌山県及び高知県に立地しており、南海トラフを震源とする地震災害の影響を受ける可能性があり、また台風による風水害の影響を受けやすいことからBCP策定ワーキンググループによる対策検討を実施し、その影響の最小化を図っておりますが、当該製造設備の損壊に起因する生産活動の中断により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 設備投資当社グループは、今後の需要予測、損益等を総合的に勘案して、戦略的に設備投資を実施しております。しかしながら、人手不足による建設費・物流費の高騰などにより実際の投資額が予定額を大幅に上回った場合や、製品・原燃料市況の変化等により計画通りの収益が得られなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 固定資産の減損当社グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に関する会計基準」を適用しておりますが、固定資産又は資産グループが属する製造拠点の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等があった場合には、固定資産の減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 経営成績の季節変動及び天候影響当社グループの事業は、降雪時の路面凍結防止剤などに用いられる各種塩製品や、農薬などの取扱製品については、その特性上、冬期から春先(11月から翌年5月頃)にかけて売上高及び利益が計上される結果、夏場である会計期間第2四半期は収益が減少する傾向となっております。また、降雪時の路面凍結防止剤などに用いられる各種塩製品は天候に左右されやすい傾向があるため、天候の変動により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 情報セキュリティ当社グループでは、コンピュータシステムによって、販売・受注・出荷・生産・在庫・購買・給与・財務・経理といった事業活動に必要な業務情報の一元管理を行っており、当該管理体制には万全を期すとともに、情報セキュリティを含めたコンプライアンス研修などを実施しております。しかしながら、予期せぬコンピュータシステムの停止や外部からのサイバー攻撃などによる事業活動の停滞、あるいは重要情報の漏えいや紛失による対外的信用の低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 人材の採用及び育成当社グループは、人材戦略を事業活動における最重要課題の一つとして捉えており、今後の事業展開には適切な人材の確保・育成が必要と認識しております。多様な人材の積極的な採用や育成を通じた最適な人材の確保、生産工程の省人化等による人的資源の有効活用に努めておりますが、適切な人材を十分に確保できなかった場合、当社グループの事業遂行に制約を受け、または機会損失が生じるなど、売上高の減少等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 金利変動当社グループは、設備投資資金、運転資金を銀行からの借入により賄っており、業容拡大等に伴う設備投資、運転資金の増加は今後も想定されます。当社グループは借入金比率の低減を図り財務体質の強化に努めてまいりますが、金利の上昇傾向が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 繰延税金資産の取崩し当社グループは、税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討した上で繰延税金資産を計上しておりますが、実際の課税所得が見積りと異なり、回収可能性の見直しが必要となった場合、又は税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当事業年度の記載項目につきましては、改めてリスクの精査を行った結果、昨年までの記載項目を整理するとともに、「内部管理体制」については一定の整備が完了したこと、「新株予約権(ストック・オプション)による希薄化」については株式への転換が進み個数が減少したことを踏まえ、項目を削除いたしました。

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