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トレードワークス(3997)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 金融ITソリューション提供
    証券会社や金融情報システムサービス事業者向けに、インターネット取引システムや金融DXソリューションを提供しています。株式、FX、CFD、暗号資産など幅広い金融商品に対応し、システムの企画・開発から保守・運用まで一貫して支援することで収益を得ています。特に、米国株式システムは国内証券会社で多数導入実績があります。
  • セキュリティサービス
    Webサイトやネットワークの脆弱性診断、多要素認証システムの提供、サイバーセキュリティに関するコンサルティングを通じて、顧客企業の安全な事業運営を支援しています。サイバーリスクの低減と不正アクセス防止に貢献し、安定的な収益源となっています。
  • 投資助言サービス
    株式、FX、暗号資産を対象としたオンライン投資助言サービスを提供しています。金融商品取引法に基づく登録を有し、最先端技術を活用して投資家をサポートすることで、助言料を収益としています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 金融ITソリューション事業
    主に証券会社や金融情報システムサービス事業者向けに、インターネット証券取引システム「Trade Agent」やFX/CFD取引システム「TradePower FX/CFD」などの開発・保守・運用を提供しています。株式、FX、暗号資産など幅広い金融商品に対応し、SaaS型クラウドサービスへの転換を進めています。
  • セキュリティサービス事業
    Webアプリケーションやネットワークの脆弱性診断、セキュリティコンサルティング、多要素認証システム「SpotPath」の提供を通じて、顧客のサイバーリスク低減と安全なサービス運用を支援しています。脆弱性の発見から不正アクセス防止まで一貫したサービスを提供しています。
  • システム開発・ITコンサルティング事業
    非金融セクターの事業会社向けに、IT人材サービスや業務系システムの受託開発サービスを提供しています。顧客の業務効率化やIT活用支援、システム運用支援を行い、金融以外の分野でもITの側面から企業の成長をサポートしています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,817 文字
3【事業の内容】 当社は、創業以来『情報通信技術で社会に貢献及びお客様の繁栄に寄与し、最も信頼されるパートナー』であることを経営の基本方針として事業に取り組んでおり、証券フロントシステムを中心とした金融ITソリューションの提供を通じて、金融市場の高度化・デジタル化を支援してまいりました。 当社グループの主力製品には、金融機関向けインターネット取引システムの企画・開発及びASP(Application Service Provider)サービスとして提供する各種取引プラットフォームがあり、株式、FX、CFD、暗号資産、デジタル証券、NFT、DeFi等の幅広い領域を対象としております。 特に、米国株式システムでは、国内証券会社において多数の導入実績を有し、24時間取引対応の高信頼基盤とリアルタイム処理により、安定した米国株取引システムを提供しております。加えて、金融情報システムサービス事業者向けには、システムの開発、保守、運用サービスを提供し、安定的な業務運営を支援するとともに、次世代技術領域では、ブロックチェーン、Web3等を活用したサービス・プラットフォームを展開しております。さらに、セキュリティ領域においては、脆弱性診断、多要素認証システムの提供、サイバーセキュリティに関するコンサルティング等を通じて、お客様の安全な事業運営に貢献しております。また、投資助言事業として、株式、FX及び暗号資産を対象としたオンライン投資助言サービスを提供しております。 なお、当社グループは単一セグメントですが、提供する製品やサービス等の内容は次のとおりです。 1.金融ITソリューション主に証券会社や金融情報システムサービス事業者向けのシステムの開発・保守・運用を行っております。従来までのフロー型ビジネス(パッケージ製品販売や請負開発)、また製品導入後の製品保守・運用サービスに加えて、顧客ニーズに対応したストック型ビジネス(SaaS(注1)型クラウドサービス)として、顧客に対し機能の提供のみを行うサービスが主流となっております。現在当社は以下の主な製品及びサービスに記載している「Trade Agent」を主力製品と位置づけ、積極的に事業展開しております。 [主な製品及びサービス](1) 金融取引ソリューション ① インターネット証券取引システム「Trade Agent」「Trade Agent」は、証券会社のインターネット顧客向けの取引システム。国内株式・米国株式・先物オプション・FX・投資信託・債券・暗号資産・デジタル証券・NFT・DeFiなど、様々な金融商品に対応するマルチアセット対応と、パソコン・スマートフォン・タブレットで利用可能なマルチチャネル対応が特徴です。インターネット取引黎明期からシステム導入実績のある当社の主力ソリューションです。また、Web3.0に代表される次世代金融向けにコネクティビティと拡張性を備えたサーバレスアーキテクチャの「TradeAgent NanoCask」を提供しております。  ② FX/CFD 取引システム ASP サービス「TradePower FX/CFD」「TradePower FX/CFD」は、金融機関がこれまで個別に開発・導入してきた取引システムを共通基盤化し、低コスト・短期間で FX/CFD サービスを展開できるシェアリング型 ASP プラットフォームです。カスタマイズ可能なフロント機能に加え、業務システム、マーケット情報の提供までを基本サービスとして備えたオールインワンの統合型ソリューションです。  ③ 投資家向けインターネット外国為替証拠金取引システム「TRAdING STUDIO」「TRAdING STUDIO」は、FX会社のインターネット顧客向けの取引システムです。高機能チャート及びFX為替市場分析システム(シグナルマップ)を搭載した機能付きフロントシステムとして、機能性や操作性を追求したチャート画面が特色のソリューションです。 (2) 金融DXソリューション ① 投資家向け付帯サービス金融機関の個人投資家顧客向けに、ロイヤルティ向上を目的とした付帯サービスを企画・開発・提供しております。高付加価値なEコマースサービス、特典配信、資産管理等をデジタル基盤上で統合し、金融資産と実物資産を一体的に管理可能とする点が特徴です。金融機関の差別化及び非金利収益の創出に寄与するソリューションとして展開しております。  ② 生成AI関連生成AIを活用した金融機関向け業務支援ソリューションとして、証券業務、コンプライアンス、バックオフィス業務等における効率化・高度化を目的としたAIエージェントの実証・検討を進めております。金融分野の業務知見を活かし、実用性と拡張性を備えたサービス提供を目指しております。 (3) Web3関連ソリューション企業及び金融機関向けに、NFT(注2)やウォレット技術を活用した特典配信やデジタル証明等のサービスを提供しております。デジタル証券やステーブルコイン等の新たな金融技術動向を踏まえ、既存の金融システムと連携可能な設計とし、実用性と拡張性を重視したWeb3基盤を構築しております。当社が展開するサービスの一つである「toku-chain」は、ブロックチェーン及びNFT技術を活用した特典配信プラットフォームを提供しております。金融機関や事業会社向けに、顧客属性に応じた特典やクーポンを配信する仕組みを提供しており、既存のWebサービスや業務システムと連携可能な実用性と拡張性を備えたソリューションです。 (4) システムコンサルティング・システム保守運用顧客の業務課題に応じたシステムコンサルティングを提供し、要件定義から設計・導入までを支援するとともに、導入後のシステム保守運用を通じて、安定稼働と継続的な業務効率化を実現しております。顧客企業の成長をITの側面から支援するため、豊富な実績と高度な専門性を有する人材により、高品質なサービスを提供しております。 2.セキュリティサービスセキュリティサービス事業は、顧客のWeb/ネットワーク環境に対する脆弱性の「発見・可視化」から、定期的な自動診断による「継続的な点検」、さらに多要素認証基盤による「不正アクセス防止」までを一気通貫で提供し、サイバーリスクの低減と安全なサービス運用を支援する事業です。 [主な製品及びサービス](1)セキュリティ診断サービスWebアプリケーションやネットワーク、クラウド環境等を対象に、専門的な手法により脆弱性の有無を診断・評価するサービスを提供しております。潜在的なセキュリティリスクを可視化し、情報漏えいや不正アクセスの防止、システムの安全性向上に寄与しております。 (2)セキュリティコンサルティング顧客企業の事業特性やIT環境を踏まえ、セキュリティ方針の策定、対策立案、運用体制の構築を支援するサービスです。継続的なリスク管理とガバナンス強化を通じ、安定した事業運営を支えております。また、証券会社向けに、FIDO2(パスキー認証(注3))・電話認証・Authenticatorなど各種認証を搭載した独立認証基盤「SpotPath」を提供しております。当サービスを導入することで、シンプルな開発で複数のユーザーの環境やリテラシーに応じた多要素認証を提供することが可能です。 3.システム開発・ITコンサルティング(1)IT人材サービスIT人材サービスは、非金融セクターの事業会社を対象に、IT業務推進やシステム運用を支援する技術者を提供する事業です。業務改善やIT活用支援、システム運用支援等を通じ、顧客の業務効率化及びIT活用力の向上に貢献しております。 (2)受託開発サービス受託開発サービスは、非金融セクターの事業会社を対象に、業務系システムを中心とした各種システムの設計・開発・導入を行う事業です。要件定義から開発、保守まで一貫して対応し、顧客の業務高度化を支援しております。 4.投資助言サービス金融商品取引法に基づく投資助言・代理業及び金融商品仲介業の登録を有し、株式、FX及び暗号資産を対象とした最先端の技術を活用したオンライン投資助言サービス及び金融コンサルティングを提供しております。 [用語解説](注1) SaaSとは、Software as a Serviceの略称で、クラウドを利用した「顧客に対し機能の提供」のみを行うサービス形態です。(注2) NFTとは(Non-Fungible Token)の略称。NFTとは、ブロックチェーンを基盤にして作成された非代替性のデジタルデータのことです。日本語では「非代替性トークン」と訳されています。「トークン(Token)」とは、一般的に、仮想通貨や暗号資産を指しますが、認証デバイス、データ、資産など、その言葉が使用されている業界や文脈によって、その都度の意味は異なります。「非代替性」とは、替えが利かない唯一無二という意味です。(注3) パスキー認証とは、パスワードを使わずにログインできる認証方式です。FIDO2規格に基づき、端末(スマートフォンやPC)に保存された秘密鍵と、生体認証(指紋・顔)やPINを組み合わせて本人確認を行います。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
業界の高い専門知識とシステム構築ノウハウにより安定した事業基盤を築いているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
証券フロントシステムを中心とした金融ITソリューション提供における専門的な知識とシステム構築ノウハウ。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:戦略投資に関するリスク / システム及びサービスの不具合等に関するリスク / 証券業界の動向と法的規制に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報が入手できないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価不能。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社は主に金融機関向けのシステム開発・提供を行っている。一度導入されたシステムは、その複雑性や運用コストから、他社製品への切り替えには一定のハードルが想定される。しかし、具体的な顧客数や契約期間、乗り換えコストに関する詳細データは不明。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加によってサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す構造ではない。個別の金融機関との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

情報通信業におけるコスト優位性は、規模の経済や効率的な開発プロセスに依存する。同社の具体的なコスト構造や競合他社との比較データは不明だが、システム開発においては、経験豊富なエンジニアの確保や効率的な開発手法がコスト競争力に影響を与える可能性がある。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

金融機関向けシステム市場は、一定の規模を持つが、同社がその中でどの程度のシェアを持ち、効率的な規模の経済を享受しているかは不明。大手システムインテグレーターと比較すると、規模の優位性は限定的である可能性も考えられる。

  • 金融ITの専門性と実績
    創業以来、金融ITソリューションに特化し、証券フロントシステムを中心に豊富な実績とノウハウを蓄積しています。特にインターネット取引黎明期からのシステム導入実績を持つ「Trade Agent」は、マルチアセット・マルチチャネル対応で、顧客にとって信頼性の高いパートナーとしての地位を確立しています。
  • 幅広い金融商品対応力
    株式、FX、CFD、暗号資産、デジタル証券、NFT、DeFiといった多様な金融商品に対応するシステムを提供しています。これにより、金融機関は一つのプラットフォームで幅広いサービスを展開でき、顧客の多様なニーズに応えられるため、競合に対する優位性となっています。
  • 次世代技術への対応
    ブロックチェーン、Web3、生成AIといった最新技術を積極的に取り入れ、サービス・プラットフォームを展開しています。例えば、Web3関連ソリューションではNFTやウォレット技術を活用した特典配信プラットフォーム「toku-chain」を提供し、金融機関のDX推進と新たな収益機会創出を支援しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、1999年の創業以来、『情報通信技術で社会に貢献及びお客様の繁栄に寄与し、最も信頼されるパートナー』であることを経営の基本方針として、事業に取り組んでおります。 (2)経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、デジタル技術の飛躍的な進展とDX推進の本格化を背景に、金融領域を取り巻く環境が質・量の両面で大きく変容しております。また、金融のデジタル化が加速度的に進むことで、企業の業務プロセスは単なる効率化にとどまらず、データ活用を前提とした高度化・再設計を迫られています。同時に、規制対応は国際的な潮流や新たなリスク類型への目配りを求められ、その複雑性は一段と増しています。さらに、金融サービスのグローバル化は競争の地平を広げる一方で、求められる品質水準やセキュリティ、ガバナンスの要件を引き上げ、サービス提供は24時間365日へと常時稼働を前提とする局面に移行しつつあります。こうした複合的な変化が同時並行で進むなか、外部環境は従来にない速度で変化し続けております。また、機械学習、とりわけ生成AIの進展は著しく、企業活動の広範な領域において競争環境の再編を促しております。従来のAI活用が「予測」「分類」「最適化」といった限定的な用途に留まりがちだったのに対し、生成AIは文章・画像・音声・プログラムなど多様なアウトプットを高い水準で生成できるようになったことにより、知的労働の一部がソフトウェアによって代替・拡張され、業務設計や価値提供の前提が変化しつつあります。 (3)経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ネット証券はじめ証券業界向けITソリューションを主軸に、「品質と安定性」及び「変化への適応力」の両立を重視した経営を進めてまいりました。近年、証券業界を取り巻く環境は、デジタル化の進展、業務の高度化、規制対応の複雑化、金融サービスのグローバル化、ならびに24時間365日化の加速により、システムインフラに求められる役割そのものが大きく変化しています。当社はこれらを一過性の変化ではなく、中長期的な構造変化として捉え、継続的に対応していく必要があると考えています。このような環境下、当社は本年度において、収益性の改善を伴う成長を重視し、事業の質を高めながら安定的な利益創出力の強化に取り組んでまいります。特に、売上総利益率および営業利益率の改善を重要な経営指標として位置付け、付加価値の高い案件運営と生産性向上を通じた収益力の強化を推進いたします。現行中期経営計画の最終年度となる本年度は、これまで培ってきた証券IT分野での知見を基盤としつつ、AI等自動化技術の活用による開発・運用の高度化を通じて、付加価値生産性の向上と収益力の強化を推進いたします。 ① 市場競争力強化証券ITで培った知見を基盤に、AI等の自動化技術を活用して開発・運用を高度化し、短いリードタイムでも高品質・高安定性を両立できる体制を確立します。開発標準化、品質管理・テスト効率化を徹底し、継続的な提供価値の向上を図ります。 ② 顧客基盤の強化当社は売上高のさらなる拡大に向けて、国内展開において、新たに東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社と資本業務提携を締結しました。大手総合証券ならびに同社グループの顧客基盤に対し、業務効率化・サービス高度化を支えるDXを推進してまいります。本資本業務提携は、当社の証券IT基盤および運用ノウハウが、国内証券業界における中核インフラとして評価されたものと認識しており、今後の事業展開における信頼性向上にも寄与するものと考えております。本提携を通じて、同社グループにおける具体的な案件創出と展開を推進してまいります。また、海外展開においては、段階的に実績を積み上げる方針のもと推進しております。本年度は米Alpaca社との業務提携を起点に、今夏頃を目途として海外現地法人向けシステム提供に向けた準備を進めてまいります。あわせて、当社が培った証券ITの知見を、グローバルに通用するAPI・プラットフォームと接続し、国際市場でも再現性ある展開を可能とする基盤の構築を図ります。③ 人的資本経営の推進従業員一人ひとりが働きがいを持って成長できるよう、経営理念・ビジョン・行動指針を基軸とし、多様な個性や能力を持つグループ全従業員が活躍できる人事制度や人材育成体系へと進化させるための人材投資を推進しています。事業戦略との連動を重視し、「働きがいと個の成長を醸成する人事制度の導入」「多様なチームワークを機能させる環境整備」「個人のキャリア形成と組織力向上を支える教育機会の提供」を柱とした施策を進め、個人の成長とチームでの協働を掛け合わせ、人的資本の価値を最大限に引き出してまいります。 ④ グループシナジーの強化トレードワークスグループとしてさらに成長すべく、グループ方針である「お客様の期待を超える商品・サービスの継続的な提供を通じてあらゆるお客様のさらなる満足の確保、維持、向上」に沿った形で、グループ間の更なる連携やシナジーの強化を推進してまいります。 ⑤ 企業価値向上とコーポレート・ガバナンスの強化当社はコンプライアンスを遵守し、外部報告の信頼性を確保する内部統制システムを構築・運用することが、ステークホルダーに対する社会的責任を果たしていくことだと考えております。また、当社の企業価値を向上していくためには、経営の効率性を追求し、事業活動より生じるリスクをコントロールすることが必要であると考えております。当社はこれらの考えを実現させるために必要不可欠なコーポレート・ガバナンスの強化を今後も図ってまいります。 本年度は、次期中期経営計画に繋げ「将来にわたり信頼され続ける企業であるための準備期間」と位置付けています。本年度業績予想の達成に向け、利益率改善を軸に着実な実行を積み重ねてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、営業利益率、親会社株主に帰属する当期純利益であります。2026年12月期の目標値は、売上高5,700百万円、営業利益480百万円、営業利益率8.4%、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円であります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、1999年の創業以来、『情報通信技術で社会に貢献及びお客様の繁栄に寄与し、最も信頼されるパートナー』であることを経営の基本方針として、事業に取り組んでおります。 (2)経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、デジタル技術の飛躍的な進展とDX推進の本格化を背景に、金融領域を取り巻く環境が質・量の両面で大きく変容しております。また、金融のデジタル化が加速度的に進むことで、企業の業務プロセスは単なる効率化にとどまらず、データ活用を前提とした高度化・再設計を迫られています。同時に、規制対応は国際的な潮流や新たなリスク類型への目配りを求められ、その複雑性は一段と増しています。さらに、金融サービスのグローバル化は競争の地平を広げる一方で、求められる品質水準やセキュリティ、ガバナンスの要件を引き上げ、サービス提供は24時間365日へと常時稼働を前提とする局面に移行しつつあります。こうした複合的な変化が同時並行で進むなか、外部環境は従来にない速度で変化し続けております。また、機械学習、とりわけ生成AIの進展は著しく、企業活動の広範な領域において競争環境の再編を促しております。従来のAI活用が「予測」「分類」「最適化」といった限定的な用途に留まりがちだったのに対し、生成AIは文章・画像・音声・プログラムなど多様なアウトプットを高い水準で生成できるようになったことにより、知的労働の一部がソフトウェアによって代替・拡張され、業務設計や価値提供の前提が変化しつつあります。 (3)経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ネット証券はじめ証券業界向けITソリューションを主軸に、「品質と安定性」及び「変化への適応力」の両立を重視した経営を進めてまいりました。近年、証券業界を取り巻く環境は、デジタル化の進展、業務の高度化、規制対応の複雑化、金融サービスのグローバル化、ならびに24時間365日化の加速により、システムインフラに求められる役割そのものが大きく変化しています。当社はこれらを一過性の変化ではなく、中長期的な構造変化として捉え、継続的に対応していく必要があると考えています。このような環境下、当社は本年度において、収益性の改善を伴う成長を重視し、事業の質を高めながら安定的な利益創出力の強化に取り組んでまいります。特に、売上総利益率および営業利益率の改善を重要な経営指標として位置付け、付加価値の高い案件運営と生産性向上を通じた収益力の強化を推進いたします。現行中期経営計画の最終年度となる本年度は、これまで培ってきた証券IT分野での知見を基盤としつつ、AI等自動化技術の活用による開発・運用の高度化を通じて、付加価値生産性の向上と収益力の強化を推進いたします。 ① 市場競争力強化証券ITで培った知見を基盤に、AI等の自動化技術を活用して開発・運用を高度化し、短いリードタイムでも高品質・高安定性を両立できる体制を確立します。開発標準化、品質管理・テスト効率化を徹底し、継続的な提供価値の向上を図ります。 ② 顧客基盤の強化当社は売上高のさらなる拡大に向けて、国内展開において、新たに東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社と資本業務提携を締結しました。大手総合証券ならびに同社グループの顧客基盤に対し、業務効率化・サービス高度化を支えるDXを推進してまいります。本資本業務提携は、当社の証券IT基盤および運用ノウハウが、国内証券業界における中核インフラとして評価されたものと認識しており、今後の事業展開における信頼性向上にも寄与するものと考えております。本提携を通じて、同社グループにおける具体的な案件創出と展開を推進してまいります。また、海外展開においては、段階的に実績を積み上げる方針のもと推進しております。本年度は米Alpaca社との業務提携を起点に、今夏頃を目途として海外現地法人向けシステム提供に向けた準備を進めてまいります。あわせて、当社が培った証券ITの知見を、グローバルに通用するAPI・プラットフォームと接続し、国際市場でも再現性ある展開を可能とする基盤の構築を図ります。③ 人的資本経営の推進従業員一人ひとりが働きがいを持って成長できるよう、経営理念・ビジョン・行動指針を基軸とし、多様な個性や能力を持つグループ全従業員が活躍できる人事制度や人材育成体系へと進化させるための人材投資を推進しています。事業戦略との連動を重視し、「働きがいと個の成長を醸成する人事制度の導入」「多様なチームワークを機能させる環境整備」「個人のキャリア形成と組織力向上を支える教育機会の提供」を柱とした施策を進め、個人の成長とチームでの協働を掛け合わせ、人的資本の価値を最大限に引き出してまいります。 ④ グループシナジーの強化トレードワークスグループとしてさらに成長すべく、グループ方針である「お客様の期待を超える商品・サービスの継続的な提供を通じてあらゆるお客様のさらなる満足の確保、維持、向上」に沿った形で、グループ間の更なる連携やシナジーの強化を推進してまいります。 ⑤ 企業価値向上とコーポレート・ガバナンスの強化当社はコンプライアンスを遵守し、外部報告の信頼性を確保する内部統制システムを構築・運用することが、ステークホルダーに対する社会的責任を果たしていくことだと考えております。また、当社の企業価値を向上していくためには、経営の効率性を追求し、事業活動より生じるリスクをコントロールすることが必要であると考えております。当社はこれらの考えを実現させるために必要不可欠なコーポレート・ガバナンスの強化を今後も図ってまいります。 本年度は、次期中期経営計画に繋げ「将来にわたり信頼され続ける企業であるための準備期間」と位置付けています。本年度業績予想の達成に向け、利益率改善を軸に着実な実行を積み重ねてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、営業利益率、親会社株主に帰属する当期純利益であります。2026年12月期の目標値は、売上高5,700百万円、営業利益480百万円、営業利益率8.4%、親会社株主に帰属する当期純利益300百万円であります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、デジタル技術の飛躍的な進展とDX推進の本格化を背景に、金融領域を取り巻く環境が質・量の両面で大きく変容しています。金融のデジタル化が加速度的に進むことで、企業の業務プロセスは単なる効率化にとどまらず、データ活用を前提とした高度化・再設計を迫られています。同時に、規制対応は国際的な潮流や新たなリスクの類型への目配りを求められ、その複雑性は一段と増しています。さらに、金融サービスのグローバル化は競争の地平を広げる一方で、求められる品質水準やセキュリティ、ガバナンスの要件を引き上げ、サービス提供は24時間365日へと常時稼働を前提とする局面に移行しつつあります。こうした複合的な変化が同時並行で進むなか、外部環境は従来にない速度で変容しております。また、機械学習、とりわけ生成AIの進展は著しく、企業活動の広範な領域において競争環境の再編を促しております。従来のAI活用が「予測」「分類」「最適化」といった限定的な用途にとどまりがちだったのに対し、生成AIは文章・画像・音声・プログラムなど多様なアウトプットを高い水準で生成できるようになったことにより、知的労働の一部がソフトウェアによって代替・拡張され、業務設計や価値提供の前提が変化しつつあります。 当社はこの変化に迅速かつ柔軟に対応しながら、ネット証券はじめ証券業界向けITソリューションを主軸に、「品質と安定性」及び「変化への適応力」の両立を重視した経営を進めてまいりました。 当社グループは、証券・金融業界向けのパッケージソフトを核とした付加価値の高いソリューションを顧客に提供しており、その対象とする市場に向けて、請負開発などの新規及び追加のシステム提案によるスポットビジネスを広げるとともに、保守及びシステム提供による安定的なストックビジネスを展開しており、DX推進の流れを受け、業務効率と生産性向上等を達成するために必要不可欠である仮想化やクラウド化などシステムインフラ構築分野、それらクラウド環境へのサイバーセキュリティ対策の整備、老朽化や事業基盤強化に対応する基幹システムの再構築に注力してまいりました。 なお、従来金融ソリューション事業、FXシステム事業、デジタルコマース事業と3つの事業区分で運営をしておりましたが、部門横断的にリソースを柔軟に配分できるように当連結会計年度は組織変更により事業本部へ一本化いたしました。また、2025年3月31日に国内外の多様なアセットに対し、適切な取引機会をリアルタイムで提供するデジタル金融アドバイザリーサービスを主な事業とする会社を新たなグループ子会社として取得するとともに、同年6月にWeb3の分野において独自のウォレット開発やセキュアなブロックチェーン技術を有する会社をグループ子会社として取得後、同年9月には予定通り吸収合併しました。このようなグループ全体の開発技術力の強化と金融関連周辺事業の拡充を図り、更なる企業成長への基盤強化に努めてまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高5,052,458千円(前年同期比10.0%増)、営業利益259,797千円(前年同期は営業損失55,267千円)、経常利益258,433千円(前年同期は経常損失53,210千円)、親会社株主に帰属する当期純利益56,888千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失151,690千円)となりました。 (株式会社トレードワークス) 主力である証券システム事業の拡大に加え、コール取引システム等、金融分野における新たな事業領域の獲得が順調に進展いたしました。また、プロジェクト管理精度の向上および原価構造の改善により、収益性の高い事業構造への転換が進行いたしました。以上の結果、売上高は3,994,173千円(前年同期比12.2%増)となりました。 (その他グループ会社) ソフトウエア受託開発及びITコンシェルジュサービス事業におきましては、新規顧客及び既存顧客へのSalesforceによる開発業務のサービス提供や生産管理システムパッケージソフト会社へのシステムサービスの提供が順調に推移し、SES事業におきましても受注が堅調に推移いたしました。また、投資助言サービス事業に関しては契約者数が堅調に増加いたしました。一方、事業展開の初期段階にあることから、収益化に向けたプロダクト改善を継続して進めております。以上の結果、売上高は1,058,284千円(同2.6%増)となりました。 ②財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末と比べ320,509千円増加し、2,050,833千円となりました。これは主に、売掛金及び契約資産が増加したことによるものです。固定資産は前連結会計年度末と比べ790,739千円増加し、1,964,691千円となりました。これは主に、投資有価証券、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定が増加したことによるものです。この結果、総資産は前連結会計年度末と比べ1,111,248千円増加し、4,015,525千円となりました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末と比べ273,267千円増加し、1,391,084千円となりました。これは主に、運転資金の調達による短期借入金の増加及び未払法人税等が増加したことによるものです。固定負債は前連結会計年度末と比べ243,343千円増加し、751,158千円となりました。これは主に、固定負債のその他が増加したことによるものです。この結果、総負債は前連結会計年度末と比べ516,610千円増加し、2,142,242千円となりました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は前連結会計年度末と比べ594,637千円増加し、1,873,283千円となりました。これは主に、第三者割当増資による資本金及び資本剰余金の増加によるものです。この結果、自己資本比率は44.4%となりました。 ③当期のキャッシュ・フローの概況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比べ168,922千円増加し、949,063千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は312,098千円(前年同期は278,455千円の収入)となりました。これは主に、売上債権及び契約資産の増加額236,960千円があった一方で、税金等調整前当期純利益163,930千円の計上、減価償却費132,740千円及び棚卸資産の減少額118,126千円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は906,100千円(前年同期は397,299千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出451,619千円、投資有価証券の取得による支出272,000千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は762,924千円(前年同期は307,939千円の収入)となりました。これは主に、株式の発行による収入539,755千円及び長期借入れによる収入300,000千円があったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績当社グループは、生産実績を定義することが困難であるため、生産に関する事項は記載しておりません。また、当社グループはシステム開発事業及びこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、受注実績及び販売実績につきましては、従来セグメント別の記載に代えて事業の区分別に記載しておりました。しかし、当連結会計年度に行った組織変更により事業本部へ一本化したことに伴い、当連結会計年度より受注実績及び販売実績の記載についてはグループ全社合計値としております。 a.生産実績当社グループは、生産実績を定義することが困難であるため、生産に関する事項は記載しておりません。 b.受注実績当連結会計年度のグループ全体の受注実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)グループ合計5,071,57511.1939,8482.1 c.販売実績当連結会計年度のグループ全体の販売実績は、次のとおりであります。 当連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)販売高(千円)前年同期比(%)グループ合計5,052,45810.0(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)三菱UFJeスマート証券株式会社786,84417.1568,64511.3株式会社DMM FinTech457,24110.0653,65212.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照下さい。 b.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は、5,052,458千円となりました。主な要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は3,806,754千円となりました。主な内訳は、労務費1,396,911千円、外注加工費2,278,982千円であります。以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は1,245,704千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は985,906千円となりました。主な内訳は、役員報酬147,769千円、給料手当247,484千円、支払手数料72,312千円であります。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は259,797千円となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は16,550千円となりました。主な内訳は、受取保険料10,915千円であります。当連結会計年度の営業外費用は17,914千円となりました。主な内訳は、支払利息11,043千円であります。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は258,433千円となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別損失は94,503千円となりました。主な内訳は、投資有価証券評価損70,039千円であります。 以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は163,930千円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は56,888千円となっております。 ②経営成績に重要な影響を与える要因についての分析当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向及び業界動向を注視しつつ、技術革新への迅速な対応を行うために、優秀な人材の確保及び適切な教育を実施するとともに、事業体制及び内部管理体制を強化し、社会ニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対し適切な対応を行ってまいります。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの概要につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③当期のキャッシュ・フローの概況」をご参照下さい。当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループの主たる事業であるシステム開発・保守・運用に係る人件費、外注加工費等の運転資金及びM&Aのための投資であり、これら資金は自己資金及び銀行からの借入金で充当することを基本方針としています。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、営業活動上必要な流動性を確保しているものと考えております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は949,063千円となっております。 ④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、営業利益及び営業利益率を中長期的な経営の重要指標としております。当連結会計年度におきましては、営業利益が259,797千円となりました。中長期的な企業価値向上のため、利益の向上に向け経営施策の実施に取り組んでまいります。 ⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たりましては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績、又は現在の状況下で最も合理的と判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。当社グループの重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 戦略投資の収益化リスク
    従来の開発・フロー型から利用型・ストック型ビジネスモデルへの転換のため、データセンター増強など積極的な戦略投資を継続しています。しかし、利用者を十分に獲得できなかったり、標準化が進まず想定以上のコストがかかったりした場合、期待した収益が見込めず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • システム障害・サービス不具合リスク
    提供するシステムやサービスは、アクセスの急増、インターネット回線トラブル、未知のウイルス、自然災害など予測困難な要因により不具合が発生する可能性があります。これにより顧客に機会損失や利益逸失が生じ、重大な過失の場合は高額な損害賠償請求や信用力低下につながり、業績に影響を与えるリスクがあります。
  • 証券業界の動向と法的規制リスク
    事業の中心が証券業界であるため、景気減退や株式市況の急激な変動により証券会社のIT設備投資が減退した場合、受注減少につながり業績に影響を及ぼす可能性があります。また、証券業界を取り巻く法令や規制の改正、解釈変更があった場合も、事業運営や業績に悪影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,963 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記述しております。記載したリスクはいずれも事業及び業績に影響を与えうる「重要なリスク」ですが、中でも中長期的な会社の経営戦略と関連性の高いリスクを「特に重要なリスク」として定義しております。当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当社株式への投資に関連するリスク及び将来において発生する可能性のあるリスク等、すべてのリスクを網羅するものではありません。 (特に重要なリスク)(1)戦略投資に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、従来の「開発・フロー型」から「利用型・ストック型」へとビジネスモデルの転換を推進していくにあたって、データセンター増強などの積極的な戦略的投資を継続して実施しております。早期のモデル転換と高収益体制の構築に取り組んでいるものの、利用者を十分に獲得できず、期待した収益が見込めない可能性や、標準化が進展しないために想定以上のコストを費やす可能性があるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]利用者の獲得にあたっては、営業活動においてはお客様のニーズを汲み取り、多様化する顧客ニーズに対応できるシステム利用サービスに取り組んでおります。また、利用型・ストック型のビジネスモデルに向けた業務の標準化をさらに推し進めてまいります。 (2)システム及びサービスの不具合等に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループの事業においては、サービス提供にあたりシステム基盤が重要な役割を果たしております。事業拡大による取り扱いデータ量の増大に対処し、安定的なシステム基盤の運用管理に対処していくため、当社グループでは、十分な安全対策が施されたクラウド基盤の活用を推進しており、機動的な拡張や運用管理の効率化に取り組むとともに、重要な情報システムやネットワーク設備については、これらの機器設備を二重化するなど障害対策に取り組んでおります。また、ファイアウォールによる外部からの不正アクセスの防止等によるセキュリティ対策に努めておりますが、このような取り組みにもかかわらず、アクセスの急激な増加やインターネット回線のトラブル、未知のコンピュータウイルスの発生、停電、自然災害等の予測困難な様々な要因によって、当社グループの提供したシステム及びサービスに不具合が発生した場合、顧客に機会損失又は利益の逸失を生じさせる可能性があります。さらに、それらが当社グループの責による重大な過失の場合、高額な損害賠償請求や著しい信用力の低下等を引き起こす可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]当社グループはシステム開発やサービスの提供にあたっては、システムリスク管理委員会において品質管理基準を設定するとともに、それを遵守することによって、製品及びサービスの信頼性及び安全性を確保・維持することに努めております。 (3)証券業界の動向と法的規制に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは証券業界を中心とした事業展開を行っておりますが、証券業界は景気や株式市況の影響を大きく受ける業界であります。そのため、景気減退や急激な市況変動などの事態が発生し、証券会社の業績が著しく悪化した場合には、IT設備投資方針が大きく減退する可能性があります。その場合には、受注の減少など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、証券業界を取り巻く諸法令や規制の改正、慣行及び法令解釈等の変更があった場合、将来的に金融機関のシステムを制限する法令や規制が実施された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]証券業界の動向を注視しながら受注予測を行い、また、その対策を検討しております。また、当社グループのシステム及びサービスを提供する範囲を証券業界以外にも広げることによって、証券会社の業績悪化に備えることにも努めております。 (4)技術革新への対応におけるリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、業界の高い専門的な知識とシステム構築ノウハウにより、安定した事業基盤を築いておりますが、当社グループが属する情報サービス業界においては、技術革新が非常に激しく、また、それに伴う顧客のニーズも常に変化をしております。今後、当社グループの想定外の急激な技術革新が起こり、その対応に遅れが生じた場合、当社グループの有する技術・サービスの陳腐化、業界における他社との競争力の低下などにつながり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]当社グループは、技術革新の変化に迅速に対応すべく、積極的に最新の技術に対応したシステム及びサービスの開発を進めております。 (5)開発遅延によるリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループの提供する製品やサービスは、顧客から他社差別化や社内業務都合などの理由で独自仕様を求められる事があり、その要求は詳細化・複雑化する傾向にあります。また、システム開発過程においても諸要件の増加・変更が発生する場合があります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたことで、開発プロジェクトのスピードが鈍化するという形で、当該リスクが一部顕在化したものもあります。その結果、当初の見積り以上の想定外の作業工数の増加が発生した場合、プロジェクトの採算が悪化し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、何らかの当社グループ都合の理由による納期遅延が発生した場合には、多額の損害賠償請求等を受ける可能性もあり、当社グループの信頼性が損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]プロジェクト管理の徹底を図ることによって柔軟に人員を配置するとともに、大型プロジェクトにも対応できるエンジニアを増加させるために人材育成にも注力してまいります。 (6)四半期毎の業績の変動について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループの売上は、システムの開発と、保守・運用・クラウドサービス利用料で構成されております。保守・運用・クラウドサービス利用料におきましては、契約に基づいて月次で売上高を計上しているため、四半期毎の業績に大きな変動はありませんが、開発案件におきましては、開発規模の大きな製品の納入及び多くの製品の納入が同時期となる場合があります。一方で、開発規模の小さな製品しか納入されない時期もあり、四半期毎の売上高は平準化されないことがあります。そのため、四半期決算の業績はその影響を受け著しく変動することがあり、場合によっては営業損失を計上する可能性があります。[リスクへの対応策]当社グループは、ストック型ビジネスモデルへの転換を推進し、クラウドサービス等のストック型収入の拡大により売上の平準化に努めてまいります。 なお、当社グループの最近3連結会計年度の四半期別売上高は下記のとおりであります。2023年12月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)998,068608,778968,4091,178,5863,753,841構成比(%)26.616.225.831.4100.0 2024年12月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)1,066,655872,9541,232,2001,419,7134,591,524構成比(%)23.219.026.830.9100.0 2025年12月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)893,2891,156,5631,493,4001,509,2055,052,458構成比(%)17.722.929.629.9100.0   (7)収益認識に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、受託開発の請負契約について、履行義務の充足に係る進捗度に応じて一定期間にわたり収益を認識しております。進捗度は見積総原価に対する発生原価の割合により算定しており、見積総原価には開発工数等に関する一定の仮定及び見積りが含まれております。開発内容の変更や想定外の作業の発生等により見積総原価が変動した場合には、収益認識額が変動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]当社グループは内部統制の充実に努めるとともに、内部監査部門や財務経理部部門によるチェックを実施しております。 (重要なリスク)(1)特定の販売先の依存について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループの主要取引先への売上が50%以上を占める場合があり、主要取引先の経営方針等の変更により取引が打ち切りになった場合や取引金額が引き下げられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]当社グループは、新規顧客開拓に注力し取引先の分散化を図り、売上の平準化を図ってまいります。 (2)人材の確保・育成に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループの事業はシステム開発を行う技術者の人員数や能力に大きく依存するため、優秀な人材の確保、育成が想定どおりに進まない場合や、十分かつ適切な人員が確保されない場合に、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]継続的に事業を展開し成長していくために、今後も積極的な採用活動を行うとともに、人材の育成を推進してまいります。また、プロジェクトマネジメント力の更なる強化や金融知識や技術教育の充実・強化を通じて、顧客のニーズに応えるための提案力や技術力を育成することで自社開発力を高めてまいります。 (3)外注先に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループのシステム開発は、基本的には当社グループ従業員にて対応しており、常に自社の人材の確保・育成に注力しておりますが、大規模案件や複数案件などの発生により開発の規模が当社グループの想定を上回った場合や当社グループの従業員で対応するより原価の低減を期待できる場合には、外注先からの技術者による対応を行っております。しかしながら、当社グループの必要に応じた技術者が確保できなかった場合や技術者の技術レベルが当社グループの要求を維持できなかった場合、若しくは、何らかの理由で外注先が当社グループとの取引を継続できなかった場合など、受注が想定どおり遂行できなかったときには、当社グループの信頼は失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、業界全体で技術者不足などの理由により外注単価が高騰し、外注費用が当社グループの想定を大幅に上回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]外注先との安定的な取引関係を保ち、新規外注先の開拓に努め、技術者の不足に対応してまいります。また、積極的な採用活動や教育研修を通じ、優秀な人材の確保・育成に努め、外注先に依存しない体制を整備してまいります。 (4)知的財産権の侵害等に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループが開発・設計するソフトウエアやプログラムについて、当社グループの認識していない範囲で知的財産権が成立していた場合、当社グループは第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。また、これが訴訟等に発展した場合には、損害賠償、使用差し止め請求、ロイヤリティの支払い要求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]第三者の知的財産権を侵害しないよう当社グループが運営する事業の製品の機能、デザイン、呼称に関する知的財産権の獲得に努めるとともに、第三者の知的財産権の侵害の可能性については、顧問弁護士及び特許事務所との連携により可能な範囲で対応は行っております。なお、当連結会計年度末現在において、過去に第三者から知的財産権の侵害に関して訴訟を提起されたことはありません。 (5)個人情報及び機密情報等の管理に関するリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループでは、業務執行上、個人情報及び機密情報等を保持しています。万が一、外部からの悪意による不正アクセス行為、従業員の故意又は過失による不正利用、製品の重大な不具合等による重要情報の漏洩、紛失、消失、改ざんなど、想定外の事象が発生した場合、当社グループの信用は著しく失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]当社では、個人情報保護規程及び情報セキュリティ管理基本規程を定め、全従業員に対し周知・教育を行うなど、これら重要情報の厳格な管理を行っております。また、当社は2013年にプライバシーマークを取得しており、有価証券報告書提出日現在まで継続しております。 (6)自然災害、電力供給によるリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社の本社事業所及びデータセンターは、東京都内に拠点を有しております。また、当社の顧客も主に首都圏を中心に営業拠点を構えており、万が一、地震・津波等の大規模な自然災害やそれに起因する大規模停電、電力不足等予期せぬ事態が発生した場合、当社の業績や事業活動に大きな影響を及ぼす恐れがあります。[リスクへの対応策]当社は、南海トラフ巨大地震や首都圏直下地震などの大規模な地震をはじめとする災害が発生した場合、当事務所では電力停止及び電力不足に対する自家発電設備の導入が施されており、災害などに備え、必要とされる安全対策や事業継続・早期復旧のための対策を進めております。 (7)小規模組織によるリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]2025年12月末現在、当社(提出会社)の従業員数は154名(臨時雇用者を除く)と小規模で事業展開しており、業務遂行体制や内部管理体制も現在の組織に応じたものになっております。役職員の業務遂行上支障が生じた場合、あるいは役職員が社外流出した場合には、当社の業務に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、採用を通じて業容の拡大に伴い、社内で適切な情報が生成されない場合や適時に伝達されない場合には、事業活動が円滑に遂行されない結果として業績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]今後も事業規模に応じて業務遂行体制及び内部管理体制の一層の充実に努める方針であります。また、金融知識や技術を有する人材の採用と教育に継続して努めていくことで、業務遂行に影響が及ぶリスクの低減に努めております。さらに、内部統制の適切な整備と運用及び適時の更新によって、業務を属人化させず仕組み化することに努めてまいります。 (8)関係会社株式及びのれんの減損によるリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社の保有する関係会社株式の実質価額が取得原価よりも著しく下落し、かつ、回復する見込みがないと判断した場合、減損損失が計上され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、企業買収に伴って取得した子会社の将来の超過収益力として連結財務諸表にのれんを計上し、その効果の及ぶ期間にわたり償却を行っております。のれんの回収可能性については、子会社の業績や将来の事業計画を基に判断を行っておりますが、市場環境の悪化等により当初想定していた超過収益力が見込めなくなった場合には、のれんの減損損失が計上され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]関係会社の業績や財政状態をモニタリングし、減損の兆候の早期把握に努めております。 (9)投資有価証券の減損によるリスク[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社は事業上の関係構築や取引関係の維持強化等を目的とした投資有価証券を保有しております。市場価格の変動や発行会社の財政状態の悪化により、投資有価証券の時価又は実質価額が取得原価よりも著しく下落し、かつ、回復する見込みがないと判断した場合、減損損失が計上され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。[リスクへの対応策]定期的に時価や発行会社の財政状態を把握し、減損の兆候の早期把握に努めております。

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