3901

マークラインズ(3901)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 自動車産業特化の情報提供
    マークラインズは、自動車産業に特化した情報プラットフォームを中核に、コンサルティング、人材紹介、市場予測情報販売など多角的なサービスを提供しています。完成車メーカーから部品メーカーまで、自動車産業のサプライチェーンを構成する国内外5,400社以上の企業が利用しており、業界のあらゆる情報を一元的に提供することで、顧客の調達・マーケティング活動を支援し収益を得ています。
  • 情報プラットフォームの仕組み
    同社の情報プラットフォームは、自動車開発の「車台(プラットフォーム)」の概念を情報に応用したものです。世界各国の自動車産業情報をデータベース化し、契約企業は新規取引先の開拓、市場分析、技術戦略立案などに活用できます。有料会員だけでなく、無料登録会員も一部コンテンツを利用でき、国内外50万人以上のユーザーが利用することで、情報価値を高めています。
  • ストック型ビジネスモデル
    情報プラットフォーム事業は、ニュースのような「フロー情報」ではなく、独自に収集・整理・分析した「ストック情報」を有料で提供するビジネスモデルです。部品別シェア、部品メーカー情報、自動車販売・生産台数、モデルチェンジ予測、EV・自動運転関連情報など、多岐にわたる専門性の高い情報コンテンツを継続的に提供することで、安定した収益を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 情報プラットフォーム事業
    マークラインズの主力事業であり、売上高383.48百万円、営業利益189.72百万円と最も大きな収益を上げています。自動車産業に特化したデータベースを提供し、部品別シェア、部品メーカー情報、販売・生産台数、モデルチェンジ予測など、多岐にわたる専門情報を国内外の自動車関連企業に提供しています。
  • コンサルティング事業
    売上高48.60百万円、営業利益0.87百万円を計上しており、情報プラットフォーム事業に次ぐ規模の事業です。自動車産業の専門知識を活かし、顧客企業の経営課題解決を支援するコンサルティングサービスを提供しています。
  • 市場予測・情報販売事業
    売上高30.45百万円、営業利益9.13百万円を計上しています。自動車市場の将来予測や特定の技術動向に関する詳細なレポートを提供し、顧客企業の戦略立案をサポートしています。この事業は売上規模に対して利益率が高い傾向にあります。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
InformationPlatformBusinessReportableSegment 地域 38 19 49.5%
PromotionalAdvertisingBusinessReportableSegment 地域 1 1 76.2%
AutomotiveForecastingAndMarketIntelligenceServicesReportableSegment 事業 3 1 30.0%
VehicleAndPartsProcurementAgentServiceReportableSegment 事業 5 0 6.1%
SalesOfTeardownAnalysisDataReportableSegment 事業 1 0 24.2%
AutomotiveFundBusinessReportableSegment 地域 0 0 45.3%
ConsultingBusinessReportableSegment 地域 5 0 1.8%
RecruitmentBusinessReportableSegment 地域 1 -0 -37.1%
VehicleTeardownAndMeasurementBusinessReportableSegment 地域 1 -0 -36.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,001 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社9社(MarkLines North America, Inc.、麦柯莱依斯信息咨詢(上海)有限公司、MarkLines (Thailand) Co., Ltd. 、MarkLines Europe GmbH、MarkLines Mexicana S.A. de C.V.、MarkLines (Shenzhen) Co., Ltd.、MarkLines India Pvt. Ltd.、株式会社自動車ファンド、及び株式会社マークラインズソフト開発)及び関連会社1社(自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合)で構成されており、自動車産業に特化したトータルソリューションを情報プラットフォーム事業を中心に、コンサルティング、車両分解・計測、人材紹介、市場予測情報販売、プロモーション広告、車両・部品調達代行、分解調査データ販売及び自動車ファンドの9つの事業を通じて提供する「自動車産業ポータル」を運営しております。  一台の自動車を開発、生産、販売するには、完成車メーカーのほか、それを支える部品メーカー、材料メーカー、設備・機械メーカー、ソフトウェアベンダー、商社・運輸など多くの関連企業が製品やサービスを提供して自動車産業のサプライチェーンを形成しています。  当社のサービスは、これらのサプライチェーンを形成する国内外の完成車メーカーから中小の部品メーカーなど、当連結会計年度末現在、5,400社以上の企業に利用されています。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (1) 情報プラットフォーム事業 「自動車産業ポータル」の中核を成すのが、情報プラットフォームです。自動車において、プラットフォームとは車台を意味します。この車台=プラットフォームを、複数の車種で共有し、車両開発の短縮化や製造コストの低減を図ることは、価格競争の厳しい昨今の自動車業界において主流の開発概念となっております。 当社は、このコンセプトに着眼し、多くの自動車産業関連企業が当社のデータベースへアクセスすることで、上記と同様の効果を生み出し、情報戦略の効率化が図れるツールとして、情報プラットフォームを構築いたしました。この情報プラットフォームは、自動車関連企業が共通に必要としながら、入手するには手間やコストがかかる世界各国の自動車産業の情報を、手軽に入手できるインターネットを通じた情報提供サービスであり、利用者に対して、企業の調達活動とマーケティング活動をサポートするものです。  契約企業の登録会員(ユーザー)は、情報プラットフォームにアクセスし、「情報データベース」を利用することで、新規取引先の開拓、市場分析、顧客動向調査、技術戦略立案など、多方面に活用できます。一方、1週間以内であれば無料で全てのコンテンツを閲覧できる無料登録会員サービスがあります。登録後1週間経過した無料登録会員は、引き続き一部コンテンツの利用が可能です。情報は日本語のほか、英語、中国語でも提供しておりますので、北米、欧州、中国、韓国、タイなどの外国企業も利用しており契約企業数の約59%を占めております。当連結会計年度末現在、5,400社以上の自動車関連企業が採用し、国内外の無料登録会員を含む50万人以上(2026年2月現在)のユーザーが利用することで、ページビュー数を伸ばしております。また、日本の会社が中国、米国などの現地子会社でも採用することにより、本社や現地スタッフとの情報共有が図れます。 ◎ 地域別法人契約社数の推移                                        (単位:社)年日本中国アジア北米欧州その他契約企業数合計2021年2,007641697421418244,2082022年2,134740822460476284,6602023年2,252850939586510375,1742024年2,3279101,064711553515,6162025年2,2528621,045734528555,476 [法人会員の職種別構成] 一般的にネットでの情報は無料との考え方が根強くありますが、ニュースのような「フロー情報」ではなく、当社の情報部が、プレスリリース収集・取材・アンケート・外部機関からの買い入れなどの手法で一元的に収集、整理、分析し、業界の実務家向けに使い易いようデータベース化した「ストック情報」として提供することで、情報を有料化しています。 主なメニューを以下に記載いたします。① 部品別シェア・供給情報・部品別シェア・供給情報約300品目にわたる部品のサプライチェーン情報(部品別・車種別納入情報)を提供しております。 ・分析レポート(リチウムイオン電池、駆動モーター、コックピット等)リチウムイオン電池、駆動モーター等の部品分類ごとにおける主要サプライヤーの事業動向をレポートに取りまとめて提供しております。 ② 部品メーカー情報・70,000社部品メーカー検索新興国を含めた世界の自動車部品メーカーの情報を70,000社以上の規模でカバーするデータベースです。部品名や部品分類(約1,000種類)から世界の部品メーカーを検索し、拠点位置を地図上にプロットすることもできます。加工別分類では、樹脂成形などの加工法を検索キーとして、当該工法で製造する部品の逆引きが可能です。 ・400社主要部品メーカーレポート世界の主要自動車生産国における部品メーカー約400社の動向を詳細かつタイムリーにレポートします。事業動向や、ニュースだけでなく、展示会出展の写真やパネル情報もカバーしております。 ・ SDV/車載ソフトウェアベンダーレポートSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)への取り組みが注目される中、注目の車載ソフトウェアベンダーについて、製品(サービス)や導入企業、パートナー、最新のニュースなどを分かりやすくまとめたレポートを掲載しています。 ・世界の展示会取材世界各地で開催される技術展示会やモーターショーの展示・講演内容を取材し、画像やレポートを掲載しております。主要部品メーカーへのインタビュー取材にも取り組んでいます。 ③ 自動車販売台数/生産台数・販売/生産台数情報販売台数は64カ国、生産台数は43カ国の年次・月次データを提供しており、国別・メーカー別・モデル別・パワートレイン別にデータベース検索を行うことができます。また、世界31カ国の国別・メーカー別・機種別エンジン基数データ(年次)も提供しております。 ・ダッシュボード販売/生産台数データを「自動車メーカー別」「モデル別」「国別」「パワートレイン別」の切り口で視覚的に分析することができます。 ・カスタマイズ集計(2025年から実装)販売台数データについて必要な項目を組み合わせて集計することができます。集計項目「メーカー/ブランド」「モデル名」「国/地域」「パワートレイン」「セグメント」は複数選択可能で、並べ替えもできます。 ④ OEM拠点/供給メーカー世界各国にある完成車メーカーの工場別生産モデル、生産能力、生産実績など、を収載。生産モデルごとに部品供給情報およびモデル詳細を表示する機能を2025年に実装。メーカー、国で絞り込み、エクセルへの出力や地図表示ができます。 ⑤ モデルチェンジ予測主要自動車メーカーの販売モデルについて、モデルチェンジの変遷と2030年頃までの予測情報を提供しており、そのカバー率は、世界自動車生産台数の約90%(商用車除く)に相当します。 ⑥ EV・自動運転EV (電気自動車)、PHV (プラグインハイブリッド車)、EREV/REEV(レンジエクステンダーEV)、FHV (フルハイブリッド車)、MHV (マイルドハイブリッド車)、FCV (燃料電池車)の主要モデルを掲載対象としており、フルモデルチェンジ・マイナーチェンジ毎にデータを更新しています。 ⑦ 自動車産業ニュース主要国(日本、中国、米国、欧州など)の自動車産業動向について、現地で入手している情報や各社プレスリリース、各種メディアとの提携など、質の高い記事をタイムリーに配信しています。毎日40件、年間1万件超のグローバルニュースを提供。これまで蓄積されたデータベースからキーワード検索やタグでの絞り込みもできます。 ⑧ 市場・技術レポートEV、SDV、自動運転、メーカー/地域動向、展示会取材、分解調査など、自動車業界に関するテーマを幅広くカバーしています。毎月20本以上掲載しており、新技術、各社の戦略、市場予測などのトレンドが把握できます。 (2) 車両・部品調達代行事業ベンチマーキング活動に必要な車両及び部品の調達を代行するサービスを提供する事業です。幅広い国・地域に亘り、部品から車両にいたるまで様々な案件に対応することが可能です。 (3) 分解調査データ販売事業国内外の提携先による電動車、駆動モーター、インバーターなどの多彩な分析調査データ及び当社エキスパートエンジニアが手掛けたe-Axleなどの分析調査/コスト分析レポートを販売する事業です。 (4) 市場予測情報販売事業英国の調査会社GlobalData社による自動車市場予測情報を提供する事業です。将来7~12年間に及ぶ全世界のパワートレイン別(EV/FCV/PHEV/HV)・モデル別の販売予測など多彩なメニューを提供するサービスです。 (5) コンサルティング事業コンサルティング事業は、注目度の高いEV関連のコンサルティングや市場調査、販路開拓支援、また、コスト比較分析、実験評価等を、顧客の依頼に個別対応して行う事業です。当社の蓄積情報や独自の知見、社内外専門家のネットワーク等を駆使して提供する付加価値の高いサービスです。 (6) プロモーション広告事業情報プラットフォームの会員に対し、自社の製品・サービスを販促することができる下記サービスを提供する事業です。① PRメール潜在顧客(購買・設計担当者等)に向けて、契約企業が新製品・新技術や企業ニュースなどをE-mailで配信することができるサービスです。配信先は、会員登録時にエンジンやHV/EVなど興味のある分野を任意に選択し、情報を必要としている会員のみですので、効率的な販促活動が可能になるサービスです。 ② 製品情報加工機械、装置・測定機器などの生産システムやプラスチック成形などの部品加工技術、自動車の設計、製造に関する製品・技術情報が「情報プラットフォーム」の「外注先・調達先情報」や各情報コンテンツに画像とともに掲載されることにより、会員に向け視覚的に、かつ効果的なPRが出来るサービスです。 ③ バナー広告不特定多数ではなく、自動車関連産業に従事する会員が有料で閲覧するサイトであるため、効率的なPRが可能となります。製品・サービスの販売促進・企業の知名度向上のほか、展示会・イベント等の告知等にも効果的なPRが可能となるサービスです。 (7) 人材紹介事業自動車業界に特化した人材紹介事業です。自動車関連企業からの求人要望に対し、求職者を求人企業に紹介し、マッチングに成功した場合、当該求人企業から紹介手数料を得る仕組みです。 (8) 車両分解・計測事業車両の分解調査、3Dスキャンによる計測、分解部品の販売など一貫したリバースエンジニアリング関連のサービスを提供する事業です。 (9) 自動車ファンド事業カーボンニュートラルに向けた動きが世界規模で広がる中、自動車産業では電動化、自動運転などの研究開発活動が加速し事業再編やベンチャー企業の誕生など新たな資金需要が生まれています。この流れを受け立ち上げた自動車産業に特化したベンチャーキャピタル事業です。新たな技術を生み出し将来の産業界に大きく貢献する可能性のあるベンチャー企業及び社歴のある中堅企業でも、自らがイノベーションを起こして再成長を期す企業を投資対象とし、産業界を資金面から支援するサービスです。 [事業系統図]上述の事項を事業系統図によって示すと下記の通りとなります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
情報プラットフォーム事業は定額料金制を採用し、為替変動に対応して料金改定が可能。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
日本の完成車メーカー全社、海外の有力メーカーが組織的に活用し、50万人以上の自動車関連事業従事者と繋がっている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:特定事業(情報プラットフォーム)への依存 / 自動車産業の業況悪化 / 為替変動による収益への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

マークラインズは自動車業界に特化した情報サービスを提供しているが、特許やブランド、規制ライセンスといった明確な無形資産による競争優位性は見出しにくい。情報提供プラットフォームとしての信頼性は存在するものの、参入障壁としては限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車業界のサプライヤーやメーカーは、長年にわたり使用してきた情報システムやデータプラットフォームからの乗り換えに一定のコストや手間を伴う可能性がある。しかし、競合サービスの出現やコストパフォーマンスによっては乗り換えも十分に考えられるため、スイッチングコストは限定的。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

プラットフォーム上に多くの自動車メーカーやサプライヤーが集まることで情報の価値は高まる可能性があるが、現時点では明確なネットワーク効果が確認できるほどの規模や相互依存性は見られない。情報提供が主であり、ユーザー間の直接的な交流や依存性は低い。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

マークラインズのビジネスモデルは、情報収集・分析・提供が中心であり、他社と比較して構造的に低いコストでサービス提供できるような優位性は見当たらない。情報収集の効率化は図られていると考えられるが、それが直接的なコスト優位に繋がるかは不明。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

自動車業界に特化した情報サービスとしては一定の規模を持つと考えられるが、業界全体の規模に対して寡占状態を形成しているとは言えない。競合他社も存在し、市場シェアが突出しているわけではないため、効率規模による優位性は弱い。

  • 自動車産業特化の専門性
    マークラインズは自動車産業に特化し、完成車メーカーから部品メーカー、材料メーカー、ソフトウェアベンダーまで、幅広いサプライチェーン企業を顧客としています。この深い専門性と業界ネットワークにより、他社が容易に模倣できない独自のデータベースと情報収集力を構築しており、これが競争優位の源泉となっています。
  • 網羅的な情報データベース
    同社の情報プラットフォームは、約300品目の部品サプライチェーン情報、70,000社以上の部品メーカー情報、64カ国の販売台数データ、主要メーカーのモデルチェンジ予測など、自動車産業に関する膨大なデータを網羅しています。この広範かつ詳細なデータベースは、顧客企業にとって不可欠な情報源となっており、スイッチングコストを高める要因と考えられます。
  • グローバルな顧客基盤と多言語対応
    マークラインズのサービスは、日本語だけでなく英語、中国語でも提供されており、北米、欧州、中国、韓国、タイなど海外企業が契約企業数の約59%を占めています。これにより、グローバルな自動車産業の動向をカバーし、多様な地域の企業にサービスを提供できる強みがあり、市場規模の拡大に寄与しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループの基本方針は次のとおりです。① 使命○ 情報・サービスを通じて自動車産業の発展と豊かな社会づくりに貢献する。快適、安全で環境性能の高いクルマがより低コストで消費者に供給できれば、世界でより多くの人がクルマの楽しさや便利さを感じてもらえます。マークラインズは『自動車産業ポータル』の運営を通じて自動車産業に関わる企業のお客様に、情報や各種サービスをグローバルに提供していくことにより、その実現に貢献します。 ② 共有する価値観○ オープン当社の出発点はグローバル化の進展とともに自動車業界の系列構造が、よりオープンな関係に変化していくなかで、地域・グループを超えて情報サービスを提供することでした。マークラインズは開かれたB2B取引支援の運営体として数多くの多彩なお客様が集まっていただける場を提供します。社内においても、年令、性別、学歴、国籍を問わず人材を登用するオープンポリシーを貫いています。 ○ 相互繁栄当社はお客様、株主、従業員、パートナーなど多くのステークホルダーとの関係があります。当社が将来に亘って質の高いサービスを生み出し成長するには、それぞれとのバランスの取れた関係が大切と考えます。長期的な視点からWin Winの関係を構築して参ります。 ○ 諸行無常(=すべて変化する)この世のすべての行いは常無きもの、自動車業界を取り巻く環境も刻々と変化し、事業機会を生み出します。当社が存在するのも世界が変化するからに他なりません。私たちは世界の動きを、分かり易く迅速にお伝えするとともに、お客様のご要望に沿った個別のプロジェクト調査も行い、変化を綿密に調べます。また、今日できなかったことも明日できる、との信念のもと、わたしたち自身も変化し続けます。当社グループが、持続的かつ収益力のある成長企業であり続けるために、世界で存在感のある企業を目指し、ビジネスモデルの変革を実行して参ります。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視している経営指標は、次のとおりです。 ① 利益成長率連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率を重視する理由は、真に強い企業となるためには、継続して安定した利益成長を遂げていくことが重要と考えているためであり、前期比20%以上の利益成長率の達成を目標としております。2025年12月期の連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率は、それぞれ5.4%、3.6%の減益となりました。 ② 株主資本利益率(ROE)株主資本利益率(ROE)を重視する理由は、株主資本を使用してどのくらい利益を上げたのか、株主・投資家へのリターンの尺度とされているためであります。2025年12月期連結会計年度の株主資本利益率(ROE)は23.1%となりました。当社は、収益力の向上と業績に応じた株主還元策等を踏まえて、中期的にROE30%の維持と資本効率の向上に努めてまいります。 ③ 配当性向株主の皆さまへの利益配分を重要な経営方針と位置づけ中長期に株式を保有していただくため、連結配当性向について45%を目途に安定的かつ継続的に配当を実施することを基本方針としております。第25期連結会計年度の配当性向は、44.8%となります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、EV、SDV化など変化の潮流の中にある自動車産業において一段の成長を実現するために下記のような活動を積極的に行ってまいります。 ① 生成AIによるサービス価値の飛躍的向上2026年1月に情報プラットフォーム法人会員向けに、新機能「マークラインズ生成AI β版」の提供を開始しました。本機能は、当社が保有する自動車関連データから、利用者が自然言語で質問するだけで、必要かつ信頼性の高い「データ」を提示するとともに、当社サイト内の豊富な情報を活用して「分析」し、その結果を文章で生成するものです。当該機能は試験運用を目的とするβ版として提供しており、利用者からのフィードバックをもとに機能改善を進め正式版として改めてリリースする予定です。正式版のリリース後も機能のブラッシュアップを進め下記の実現を目指してまいります。・一般の生成AIでは検索できない外部から守られたマークラインズの独自情報を活用し、自動車業界のユーザーが業務において安心してご利用いただける正確かつ示唆に富んだ回答を提示する。・質問に対する回答の延長線上にユーザーが抱えている課題・問題に対するソリューションを提供する。 ② 専有データ基盤 x 一次情報一般の生成AIが検索できない当社が独自収集する一次情報の価値がこれまで以上に高まっています。当社では、当該コンテンツを今まで以上に充実させることでデータ基盤の増強を図ってまいります。(当社独自の一次情報の例)・顧客との信頼関係を活用したインタビュー記事・当社独自の知見を活用した分析レポート・ベンチマークセンターで取り扱う車両本体や各種コンポーネントなどの現物を分析/計測するなどして得られる情報 ③ 情報プラットフォーム既存契約の価格改定サービスの提供開始以来20年以上に亘って利用料金を据え置いてきましたが、提供しているサービスの著しい向上および他社との価格比較を踏まえ既存契約についても価格改定に踏み切りました。2025年末に更新を迎える契約から順次、価格改定を進めており2026年末には当該活動を完了する予定です。これに伴い、既存契約の平均単価は今後2年間に亘って毎月段階的に引きあがる見込みです。 ④ 米中欧印の新規契約獲得/アップセル促進中国・米国・欧州・インドは大きな潜在市場である一方、契約数および利用人数はなお限定的であり、今後の開拓余地は大きいと認識しております。当社グループでは、北米および中国において統括機能を設置するなど契約獲得を推進してまいります。また、大手企業については、開発部門における利用拡大を目的に、IDを一定期間トライアル提供するなど利用人数の増加を図ってまいります。 ⑤ リバースエンジニアリング分野の強化当社が提供している様々なサービスの認知度向上を図るため2025年度に各自動車メーカー向けに技術展示会を開催しました。当該活動の成果を創出するため、ベンチマークセンターにおいて提携先の拡大および人員体制強化を図り、業績が好調なトヨタグループを中心に各メーカーからの受注を促進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループの基本方針は次のとおりです。① 使命○ 情報・サービスを通じて自動車産業の発展と豊かな社会づくりに貢献する。快適、安全で環境性能の高いクルマがより低コストで消費者に供給できれば、世界でより多くの人がクルマの楽しさや便利さを感じてもらえます。マークラインズは『自動車産業ポータル』の運営を通じて自動車産業に関わる企業のお客様に、情報や各種サービスをグローバルに提供していくことにより、その実現に貢献します。 ② 共有する価値観○ オープン当社の出発点はグローバル化の進展とともに自動車業界の系列構造が、よりオープンな関係に変化していくなかで、地域・グループを超えて情報サービスを提供することでした。マークラインズは開かれたB2B取引支援の運営体として数多くの多彩なお客様が集まっていただける場を提供します。社内においても、年令、性別、学歴、国籍を問わず人材を登用するオープンポリシーを貫いています。 ○ 相互繁栄当社はお客様、株主、従業員、パートナーなど多くのステークホルダーとの関係があります。当社が将来に亘って質の高いサービスを生み出し成長するには、それぞれとのバランスの取れた関係が大切と考えます。長期的な視点からWin Winの関係を構築して参ります。 ○ 諸行無常(=すべて変化する)この世のすべての行いは常無きもの、自動車業界を取り巻く環境も刻々と変化し、事業機会を生み出します。当社が存在するのも世界が変化するからに他なりません。私たちは世界の動きを、分かり易く迅速にお伝えするとともに、お客様のご要望に沿った個別のプロジェクト調査も行い、変化を綿密に調べます。また、今日できなかったことも明日できる、との信念のもと、わたしたち自身も変化し続けます。当社グループが、持続的かつ収益力のある成長企業であり続けるために、世界で存在感のある企業を目指し、ビジネスモデルの変革を実行して参ります。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視している経営指標は、次のとおりです。 ① 利益成長率連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率を重視する理由は、真に強い企業となるためには、継続して安定した利益成長を遂げていくことが重要と考えているためであり、前期比20%以上の利益成長率の達成を目標としております。2025年12月期の連結営業利益及び連結経常利益の利益成長率は、それぞれ5.4%、3.6%の減益となりました。 ② 株主資本利益率(ROE)株主資本利益率(ROE)を重視する理由は、株主資本を使用してどのくらい利益を上げたのか、株主・投資家へのリターンの尺度とされているためであります。2025年12月期連結会計年度の株主資本利益率(ROE)は23.1%となりました。当社は、収益力の向上と業績に応じた株主還元策等を踏まえて、中期的にROE30%の維持と資本効率の向上に努めてまいります。 ③ 配当性向株主の皆さまへの利益配分を重要な経営方針と位置づけ中長期に株式を保有していただくため、連結配当性向について45%を目途に安定的かつ継続的に配当を実施することを基本方針としております。第25期連結会計年度の配当性向は、44.8%となります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、EV、SDV化など変化の潮流の中にある自動車産業において一段の成長を実現するために下記のような活動を積極的に行ってまいります。 ① 生成AIによるサービス価値の飛躍的向上2026年1月に情報プラットフォーム法人会員向けに、新機能「マークラインズ生成AI β版」の提供を開始しました。本機能は、当社が保有する自動車関連データから、利用者が自然言語で質問するだけで、必要かつ信頼性の高い「データ」を提示するとともに、当社サイト内の豊富な情報を活用して「分析」し、その結果を文章で生成するものです。当該機能は試験運用を目的とするβ版として提供しており、利用者からのフィードバックをもとに機能改善を進め正式版として改めてリリースする予定です。正式版のリリース後も機能のブラッシュアップを進め下記の実現を目指してまいります。・一般の生成AIでは検索できない外部から守られたマークラインズの独自情報を活用し、自動車業界のユーザーが業務において安心してご利用いただける正確かつ示唆に富んだ回答を提示する。・質問に対する回答の延長線上にユーザーが抱えている課題・問題に対するソリューションを提供する。 ② 専有データ基盤 x 一次情報一般の生成AIが検索できない当社が独自収集する一次情報の価値がこれまで以上に高まっています。当社では、当該コンテンツを今まで以上に充実させることでデータ基盤の増強を図ってまいります。(当社独自の一次情報の例)・顧客との信頼関係を活用したインタビュー記事・当社独自の知見を活用した分析レポート・ベンチマークセンターで取り扱う車両本体や各種コンポーネントなどの現物を分析/計測するなどして得られる情報 ③ 情報プラットフォーム既存契約の価格改定サービスの提供開始以来20年以上に亘って利用料金を据え置いてきましたが、提供しているサービスの著しい向上および他社との価格比較を踏まえ既存契約についても価格改定に踏み切りました。2025年末に更新を迎える契約から順次、価格改定を進めており2026年末には当該活動を完了する予定です。これに伴い、既存契約の平均単価は今後2年間に亘って毎月段階的に引きあがる見込みです。 ④ 米中欧印の新規契約獲得/アップセル促進中国・米国・欧州・インドは大きな潜在市場である一方、契約数および利用人数はなお限定的であり、今後の開拓余地は大きいと認識しております。当社グループでは、北米および中国において統括機能を設置するなど契約獲得を推進してまいります。また、大手企業については、開発部門における利用拡大を目的に、IDを一定期間トライアル提供するなど利用人数の増加を図ってまいります。 ⑤ リバースエンジニアリング分野の強化当社が提供している様々なサービスの認知度向上を図るため2025年度に各自動車メーカー向けに技術展示会を開催しました。当該活動の成果を創出するため、ベンチマークセンターにおいて提携先の拡大および人員体制強化を図り、業績が好調なトヨタグループを中心に各メーカーからの受注を促進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績の状況2025年度における当社を取り巻く事業環境は、連結売上高のおよそ7割を占める日系メーカー(海外現地法人含む)がトランプ政権による関税政策、中国メーカーとの競争激化などにより業績面で苦戦を強いられる状況となりました。これらの影響から当社グループが展開する各事業のサービスに対する受注動向も低調に推移する一年となりました。このような状況下、当社グループは当連結会計年度において成長戦略に挙げたテーマに取り組んで参りました。情報プラットフォーム事業については、販売台数カスタマイズ集計機能を新たに実装し、メーカー、モデル、パワートレインなど様々な切り口で台数データを集計可能にするとともに、これまで蓄積してきた一次情報についてコンテンツ間でシステム的に連携し関連情報を一度に閲覧できるようにするなどユーザーエクスペリエンスの向上を図りました。また、中国に関する情報や中南米の台数情報を拡充するなどコンテンツを増強しました。営業面においては、当期からこれまでの契約社数増に重点をおいた活動から顧客あたりの売上高向上を推進する方針へと転換しました。また、インド子会社及び前期に設立した深圳子会社においては、現地におけるローカル企業の契約獲得を推進するため営業人員の採用を進めましたが想定していたほどの成果が出ておらず、新規受注の停滞や解約の増加により売上高、セグメント利益ともに伸びが頭打ちとなりました。このような状況の改善を図るため、第4四半期において、当社独自の「マークラインズ生成AI」の開発にリソースを集中し、2026年1月13日をもって当該サービスのβ版の提供を開始しました。情報プラットフォーム事業以外の事業について、プロモーション広告事業は、引き続きリピート受注が好調に推移し、売上高、セグメント利益ともに増加しました。市場予測情報販売事業は、販売本数が前期比で増加するとともに平均販売単価も上昇した結果、売上高、セグメント利益ともに増加しました。車両・部品調達代行事業は、第3四半期において受注が落ち込み売上高、セグメント利益とも前期比で減少しました。分解調査データ販売事業は、下期において受注が低迷し売上高、セグメント利益ともに大幅な減少となりました。自動車ファンド事業は、関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」から毎期定額で受領する管理報酬を売上として計上しているため、売上高は横ばいで推移しました。コンサルティング事業は、自動車/大手部品メーカーから付加価値の高い案件発注が増加傾向にあり平均受注単価は向上しましたが、特に第4四半期においては前年同四半期ほどの勢いが見られず売上高、セグメント利益ともに対前期で減少しました。人材紹介事業は、引き続き低調に推移しました。車両分解・計測事業は、前期で計上したような大型の計測案件はなかったものの受注件数が増加したことにより売上高は増加しました。この結果、売上高は5,570百万円(前期比0.1%増加)、また、営業利益については、前年下期に設立したベンチマークセンター、深圳子会社、及び福岡コールセンターに係る固定費増の影響も受け2,095百万円(前期比5.4%減少)、経常利益は、持分法による投資損失31百万円を計上したものの受取利息及び受取配当金等を計上したことから2,146百万円(前期比3.6%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,519百万円(前期比3.7%減少)となりました。 また、四半期ごとの業績については以下のとおり推移しました。 ○ 四半期毎の連結業績の推移 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円)増減率 (%)第1四半期連結会計期間売上高1,5891,587△0.1 営業利益644590△8.4第2四半期連結会計期間売上高1,1961,342+12.2 営業利益469481+2.6第3四半期連結会計期間売上高1,2051,232+2.2 営業利益471464△1.6第4四半期連結会計期間売上高1,5711,408△10.4 営業利益630559△11.3連結会計年度売上高5,5625,570+0.1 営業利益2,2162,095△5.4 ○ 第1四半期連結会計期間第1四半期連結会計期間は、前年同四半期において車両分解・計測事業で一過性の売上が計上されるなど前年同四半期の業績が特に好調だった反動を受けたこと、深圳子会社及び福岡コールセンターの体制整備に時間を要していること、さらにBYDなど新興メーカーの台頭が一部の自動車/部品メーカーの業績悪化を招き当社サービスへの受注動向に影響を与えたことにより売上高は前年同四半期に及びませんでした。また、利益面においては、2024年下期に設立したベンチマークセンター、深圳子会社、及び福岡コールセンターに係る固定費増の影響も受け対前年同四半期で8.4%の減少となりました。 ○ 第2四半期連結会計期間第2四半期連結会計期間は、米国の関税政策に係る影響が見通せないことから多くの自動車/部品メーカーが予算執行を差し控えており、当社の市場予測情報販売、プロモーション広告事業を除く各サービスの受注動向に影響を与えました。ただ、前述のとおり市場予測情報販売、及びプロモーション広告事業が引き続き好調に推移したこと、及びコンサルティング、車両分解・計測、分解調査データ販売事業における受注が対前年同四半期で改善したことなどから売上高、営業利益ともに増加しました。 ○ 第3四半期連結会計期間第3四半期連結会計期間は、米国と多くの国との間で関税率が合意に至るなど米国による関税政策の行方は一応の決着を見ましたが、米国の関税が日系・欧州メーカーの業績に与える影響は大きく、また、中国市場においても競争が激化しており自動車業界を取り巻く環境は厳しさが増しています。このような状況から当社が展開している各サービスの受注も第2四半期に続き苦しい状況が続きました。為替が今期の4月を底に再び円安基調で推移した結果、情報プラットフォーム事業の売上が対前年同四半期で増加するなど連結全体では2.2%の増加となりましたが、人件費など固定費増加の影響を吸収しきれず営業利益は1.6%の減少となりました。 ○ 第4四半期連結会計期間第4四半期連結会計期間は、自動車業界を取り巻く環境が引き続き厳しい状況で推移する中、当社が運営する各事業の業績も影響を受けました。特にコンサルティング事業、及び分解調査データ販売事業の受注が前年同四半期との比較で減少したことから、売上高、営業利益ともに減少しました。 各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。 ○ 事業セグメント別損益(連結ベース) 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円)増減率(%)情報プラットフォーム事業売上高3,6293,834+5.6セグメント利益1,8691,897+1.5プロモーション広告事業売上高113136+20.2セグメント利益96103+7.5市場予測情報販売事業売上高295304+3.0セグメント利益8791+4.2車両・部品調達代行事業売上高494462△6.6セグメント利益5028△44.0分解調査データ販売事業売上高186116△37.8セグメント利益6428△56.4自動車ファンド事業売上高3939-セグメント利益517+241.2コンサルティング事業売上高625486△22.4セグメント利益658△86.6人材紹介事業売上高7891+15.9セグメント損失(△)△33△33-車両分解・計測事業売上高98100+2.0セグメント利益又は損失(△)10△36-その他売上高---セグメント損失(△)-△8-売上高 計5,5625,570+0.1営業利益 計2,2162,095△5.4 ○ 情報プラットフォーム事業:売上高3,834百万円(前期比5.6%増加)、セグメント利益(営業利益)1,897百万円(前期比1.5%増加)当連結会計年度における情報プラットフォーム事業は、日系・欧米メーカーの業績不振などを背景に、新規契約が停滞するとともに解約が増加しました。一方で、これまでに獲得した契約の積み上がりに加え、人民元高の進行による増収効果もあり、売上高は前期比5.6%の増加となりました。 情報プラットフォーム事業地域別売上高地域前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (百万円)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円)増減率(%)日本1,3611,377+1.2中国644670+4.1アジア663714+7.8北米512585+14.3欧州420450+7.1その他2835+27.1合計3,6293,834+5.6 〇 プロモーション広告事業:売上高136百万円(前期比20.2%増加)、セグメント利益(営業利益)103百万円(前期比7.5%増加)当連結会計年度のプロモーション広告事業は、リピート顧客からの受注が安定的に推移したこと、及び案件当たりの受注額が上昇したことにより好調に推移しました。さらに、PRメール配信数の増加も手伝って売上高はおよそ2割の増加となりました。 〇 市場予測情報販売事業:売上高304百万円(前期比3.0%増加)、セグメント利益(営業利益)91百万円(前期比4.2%増加)当連結会計年度の市場予測情報販売事業は、第3四半期において顧客の予算削減などを理由とした解約が一時的に増加しました。一方で、BYDなど中国メーカーの躍進により自動車産業界の勢力図が大きく変化する可能性が高まっていることや、米国の関税政策によりサプライチェーン戦略を見直す機運が高まっていることから、台数予測情報に対する需要は引き続き高水準で推移しました。その結果、売上高、セグメント利益ともに増加しました。 ○ 車両・部品調達代行事業:売上高462百万円(前期比6.6%減少)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前期比44.0%減少)当連結会計年度における車両・部品調達代行事業は、上期において車両本体など単価の高い調達案件が増加し、売上高の増加に寄与しました。一方で、第3四半期において受注が低調に推移したことから、通期では売上高およびセグメント利益ともに前期比で減少しました。 ○ 分解調査データ販売事業:売上高116百万円(前期比37.8%減少)、セグメント利益(営業利益)28百万円(前期比56.4%減少)当連結会計年度における分解調査データ販売事業は、米国、欧州におけるEV化の一時的な減速を受け、Tesla Cybertruckを初めとするEV関連の分析レポートの販売が想定を下回りました。また、提携先であるMunro & Associatesが分析レポート作成業務から事実上撤退したことによりレポートのラインアップ強化を図ることができませんでした。この結果、売上高およびセグメント利益ともに前期比で減少しました。 ○ 自動車ファンド事業:売上高39百万円(前期比-)、セグメント利益(営業利益)17百万円(前期比241.2%増加)当連結会計年度の自動車ファンド事業は、体制に大きな変更がなかったため売上高は横ばいで推移しましたが、セグメント利益については固定費の減少を受け増加しました。 〇 コンサルティング事業:売上高486百万円(前期比22.4%減少)、セグメント利益(営業利益)8百万円(前期比86.6%減少)当連結会計年度のコンサルティング事業は、トランプ政権による関税政策の発表と主要顧客である日系メーカーの新事業年度のスタート時期が重なったことにより日本の自動車/大手部品メーカーの予算執行が4月以降滞り、受注が低調に推移しました。その結果、売上高およびセグメント利益ともに減少しました。当該事業の受注増を図るため主要な自動車メーカー向けに技術展示会を開催したことにより足元では引き合いが増加傾向にあります。 ○ 人材紹介事業:売上高91百万円(前期比15.9%増加)、セグメント損失(営業損失)△33百万円(前期△33百万円)当連結会計年度の人材紹介事業は、成約件数が40件(前期37件)となりました。一部の自動車メーカーにおいて採用抑制の動きが継続する中、業績は低調に推移しておりますが、前期の第3四半期を底にゆるやかな改善傾向を示しております。 ○ 車両分解・計測事業:売上高100百万円(前期比2.0%増加)、セグメント利益又は損失(営業損失)△36百万円(前期10百万円)前期8月より神奈川県厚木市で稼働しているベンチマークセンターは、当該地域の自動車メーカーの業績悪化を受け受注が当初想定を下回りました。一方で、同センター稼働以降、認知度向上に向けた取り組みを継続した効果により多様な案件の引き合いが増加し、売上高は前期比2%の増加となりました。利益面については固定費増を受けセグメント損失を計上しました。 ○ その他:売上高-百万円(前期比-)、セグメント損失(営業損失)△8百万円(前期比-)その他は報告セグメントに含まれない事業セグメントである車載ソフトウェア開発受託事業で構成されています。当該事業を推進する株式会社マークラインズソフト開発は2025年4月に設立が完了し事業活動を開始しております。これに伴い固定費が発生しセグメント損失を計上しております。 (2) 財政状態(資 産)当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末と比較し、55百万円増加の8,808百万円となりました。この増加の主な内訳は、投資有価証券の2,238百万円増加等であります。また、本社移転に伴い建物及び構築物が49百万円増加いたしました。一方、減少の内訳は、現金及び預金の2,258百万円減少、売掛金の94百万円減少、商品の29百万円減少等であります。 (負 債)当連結会計年度における負債合計は、前連結会計年度末と比較し、97百万円増加の2,234百万円となりました。この増加の主な内訳は、未払金の53百万円増加、未払消費税等の95百万円増加、一方、減少の内訳は、未払法人税等の51百万円減少等であります。 (純資産)当連結会計年度における純資産合計は、前連結会計年度末と比較し、42百万円減少の6,574百万円となりました。この減少の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益1,519百万円の計上及び配当金634百万円の支払いによる利益剰余金の884百万円増加、自己株式の取得により999百万円減少したことによるものです。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比較して2,258百万円減少の3,802百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる増減要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、1,809百万円(前連結会計年度に営業活動により獲得した資金は1,540百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の2,146百万円、売上債権の減少額97百万円、未払金の増加額21百万円、未払消費税の増加額137百万円、減価償却費の99百万円、持分法による投資損失の31百万円、利息及び配当金の受取額33百万円あり、一方、主な減少要因は、前受金の減少額12百万円、投資有価証券売却益の13百万円、受取利息及び受取配当金の45百万円及び法人税等の支払額686百万円等であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、2,489百万円(前連結会計年度に投資活動により使用した資金は564百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出36百万円、無形固定資産の取得による支出43百万円、投資有価証券の取得により支出2,262百万円、敷金及び保証金の差入による支出174百万円があったことによります。  (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、1,590百万円(前連結会計年度に財務活動により使用した資金は473百万円)となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出999百万円、配当金の支払額634百万円等があったことによります。 (4) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績当社グループは生産活動を行っていないため該当事項はありません。 ② 受注実績当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)コンサルティング事業395,742△39.154,850△62.2合計395,742△39.154,850△62.2 (注) セグメント間取引については相殺消去しております。 ③ 販売実績当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)情報プラットフォーム事業3,834,884+5.6プロモーション広告事業136,015+20.2市場予測情報販売事業304,556+3.0コンサルティング事業486,008△22.4分解調査データ販売事業116,029△37.8車両・部品調達代行事業462,186△6.6車両分解・計測事業100,172+2.0 自動車ファンド事業39,200- 人材紹介事業91,317+15.9合計5,570,370+0.1 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため記載を省略しております。 (5) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容)文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。 この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。  ② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容(売上高)当連結会計年度における連結売上高は、セグメント別では全体の68.8%を占める情報プラットフォーム事業が前期比5.6%増加となりました。情報プラットフォーム以外の事業については、プロモーション広告事業は好調に推移しましたがその他の事業が低調だったため前期比10.2%減少となりました。この結果、全体では前期比ほぼ横ばいで推移し0.1%増加の5,570百万円となりました。 (売上総利益)当連結会計年度において、売上総利益は前期比2.3%増加の3,701百万円となり、売上総利益率は65.1%から66.4%となりました。これは、主に情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業など限界利益率の高い事業の売上高の全体に占める割合が上昇したこと及びコンサルティング事業の内製化推進が売上総利益率を高める要因となりました。固定費につきましては、人員体制強化に伴う人件費及びベンチマークセンターの減価償却費などが増加したものの、外注費が減少したことにより、売上原価比率が前期の34.9%から33.6%へと減少したことによります。 (営業利益)当連結会計年度において、営業利益は前期比5.4%減少の2,095百万円となり、売上高営業利益率は前期39.8%から37.6%へと減少しました。これは、売上総利益が増加したものの、人員増強による人件費及びオフィス移転関連等の販売費及び一般管理費が増加したことによります。 (経常利益)当連結会計年度において、経常利益は前期比3.6%減少の2,146百万円となりました。これは、営業外収益として受取利息40百万円及び受取配当金5百万円を計上したこと及び関連会社である「自動車産業支援ファンド2021投資事業有限責任組合」が計上した投資先に係る投資損失引当金のうち当社グループ持分相当額を追加計上したものの、保有する投資有価証券の売却を通して投資有価証券売却益を計上したこと等によります。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等を合計で631百万円計上したこと及び非支配株主に帰属する当期純損失を4百万円計上したことに伴い前期比3.7%減少の1,519百万円となりました。この結果、当連結会計年度における株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の26.0%から2.9ポイント減少し、23.1%となりました。  ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資金需要は、経営活動に必要な運転資金(人件費、ソフトウエア・データベースの保守維持、業務委託費、データ購入費用、取材費用等)が大半を占めており、その資金の主な財源は、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金を源泉として、全て自己資金で充当しております。預入期間が3か月を超える定期預金を除いた現金及び現金同等物の期末残高は、3,802百万円であります。  ④ 経営戦略の現状と見通し2025年度における当社を取り巻く事業環境は、連結売上高のおよそ7割を占める日系メーカー(海外現地法人含む)がトランプ政権による関税政策、中国メーカーとの競争激化などにより業績面で苦戦を強いられる状況となり、当社の受注動向も低調に推移する一年となりました。このような環境の下、当社では、中核事業である情報プラットフォームの収益基盤の強化を図るため、当社サイト内の豊富な情報を活用し「データ」と「分析」を組み合わせた回答を返す当社独自の生成AI機能「マークラインズ生成AI β版」を2026年1月から提供開始しました。さらに、契約数の増加を追求する方針から顧客当たり単価の引き上げも重視することで収益の最大化を図る方針に転換したことを背景に、20年以上に亘って既存顧客について据え置いてきた契約金額の改定を2025年末より進めております。これらの効果が2026年度で発現し平均契約単価が上昇すると見込んでおります。また、日系メーカーにおいては4月で新事業年度に切り替わり2026年3月期で生じた関税等の悪影響を織り込んだ上で新たに策定した予算を前提に事業活動を推進していくことになるため、当社サービスへの受注動向は回復するものと見込んでおります。さらに、コスト面においては、2024年度中に設立したベンチマークセンター、及び深圳子会社に係る固定費負担が一巡し、利益水準の引き上げ要因となる見込みです。以上を踏まえ、2026年12月期の連結業績予想について、売上高は引き続き過去最高を更新する6,150百万円、連結営業利益及び連結経常利益について、前期は過去最高益の更新には至らなかったものの当期は増収効果や固定費増が限定的になり再び過去最高を更新する見込みであることから連結営業利益で2,350百万円、連結経常利益は2,380百万円を計上する見込みです。さらに、親会社株主に帰属する当期純利益については、1,660百万円を見込んでおります。なお、業績見通しの前提となる為替レートの条件は、1米ドル=157円、1ユーロ=186円、1人民元=22.5円となっております。

事業リスク

  • 特定事業への依存
    マークラインズの売上高は、情報プラットフォーム事業に大きく依存しており、2025年12月期には連結売上高の68.8%を占める見込みです。この中核事業の進捗が計画を下回った場合、会社全体の業績や財務状況、キャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。他の事業の拡大も進めていますが、現状では情報プラットフォーム事業の動向が重要です。
  • 自動車業界の景気変動
    同社の主要事業は自動車業界に特化しているため、自動車需要の大幅な落ち込みや、EV・SDV・自動運転といった技術革新による業界構造の変化が、事業に大きな影響を与える可能性があります。景気後退時には新規契約の停滞や既存契約の解約増加につながり、業績や財務状況、キャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 為替変動リスク
    海外事業を展開しており、海外向け料金は円貨建て料金をベースに米ドル、ユーロ、中国元などで換算されています。急激な円高が発生し、料金改定が間に合わない場合や、改定による実質的な値上げが海外企業の新規契約停滞や解約につながる可能性があります。これにより、業績や財務状況、キャッシュ・フローに影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,583 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しています。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の防止及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、当連結会計年度末現在における当社グループの判断に基づいています。当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えています。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。 (1) 事業内容について① 特定事業への依存について当社グループの売上高のうち、情報プラットフォーム事業売上高が占める割合は2024年12月期連結会計年度で65.3%、2025年12月期連結会計年度で68.8%となっております。現在、コンサルティング事業、人材紹介事業、市場予測情報販売事業、プロモーション広告事業、車両・部品調達代行事業、分解調査データ販売事業、車両分解・計測事業及び自動車ファンド事業を展開する等、事業領域の拡大並びに係る各事業の売上高の増加を図りながら、収益構成を変化させてきており、情報プラットフォーム事業売上高への依存度は近年低下傾向にあります。ストックビジネスである情報プラットフォーム事業は、当社の中核事業であり、安定した収益成長を続けております。一方で連結売上高に占める割合が高い当該事業売上高が計画どおり進捗しない場合には、当初の収益計画から下方に乖離する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② 自動車業界に特化した情報提供サービス事業について当社グループの主要な事業である情報プラットフォーム事業は、自動車業界に特化した情報提供サービス事業です。自動車は、EV、SDV及び自動運転などの進展により大きく変化しております。そのため、自動車業界には完成車メーカー、部品メーカー以外に原材料・素材から電気・電子機器、機械、情報通信、ソフトウェア等の多種多様な産業が幅広く携わっており、当社の契約企業も直接的・間接的に自動車業界に携わる多様な産業・業界に及んでおります。そのため、収益自体は特定の顧客・業界に依存はしておりませんが、自動車需要が大幅に落ち込む等、総合産業である自動車産業の業況に著しく大きな影響を与える景気後退があった場合には、新規契約の停滞、契約企業の解約が増加する可能性があります。その場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ③ 情報プラットフォーム事業以外の事業について・コンサルティング事業、人材紹介事業、市場予測情報販売事業、プロモーション広告事業、車両・部品調達代行事業、車両分解・計測並びに分解調査データ販売事業各事業ごとの成長戦略に基づき売上高増加を図っております。しかしながら、事業展開が計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ・自動車ファンド事業新たな技術を生み出し将来の自動車産業に大きく寄与する可能性のあるベンチャー企業、及び社歴のある中堅企業でも、自らが再イノベーションを起こして再成長を期す企業を対象に投資を行っております。投資にあたっては、対象企業の財務内容等の詳細な事前審査を行い、十分にリスク検討しておりますが、投資先企業の事業が計画通りに進捗せず、業績が悪化した場合には投資が回収できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 海外事業について当社グループは、当連結会計年度末現在、アメリカ合衆国、中華人民共和国、タイ王国、ドイツ連邦共和国、メキシコ合衆国及びインド共和国に海外子会社を有し、情報プラットフォーム事業及びプロモーション広告事業を海外展開しております。これら子会社を通じた事業の海外展開が、計画どおりに進まず、当社グループの業容が拡大しない場合には、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (2) 為替の変動について当社グループの主要事業である情報プラットフォーム事業は、利用するパソコンの契約台数に応じて、基本年間60万円から240万円の定額料金制を採用しております。一方、海外向け価格は、現在、円貨建て料金をベースに米ドル、ユーロ、英ポンド及び中国元の4通貨で換算した料金体系にしており、為替変動により円貨建て料金価格と外貨建て料金価格との間に大きな乖離が生じた場合に対応して適時に外貨建て料金を改定しております。しかしながら、急激で極端な円高が料金価格改定直後に発生した場合には対応出来ない可能性がある他、料金価格改定を行った場合においても、海外企業にとっては実質利用料金の値上げとなるため、海外新規契約の停滞や海外企業の退会等につながる可能性もあります。そのため、急激で極端な円高が起こった場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。なお、外貨で受領する海外契約企業からの利用料金については、為替変動が当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに与える影響を極力回避する目的で入金都度、円に換金することで多額の外貨を長期間保有しない方針を採っております。 (3) 特定の人物への依存について当社代表取締役酒井誠は、当社グループの経営方針、経営戦略の策定をはじめとする事業推進において重要な役割を担っております。当社グループは、同氏に依存しない体制作りに努めておりますが、グループ全体を取り纏めていくという点で、現時点ではなお同氏の影響がかなり大きい状況にあります。現在のところ、同氏が退任する予定はありませんが、何らかの理由により業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 情報コンテンツについて① 情報の入手先について当社グループは、台数統計情報のコンテンツにおいて外部から購入もしくは提携により取得した情報を提供しております。当社グループでは情報の入手先の開拓・多様化に努めておりますが、取得価格の上昇、提携解消等その他、自然災害等の予期せぬ理由で係る情報の継続的な取得が困難になり、かつ、当該情報の代替購入先の開拓が間に合わなかった場合には継続的な情報提供サービスが行えなくなる可能性があります。その場合、当社グループのサービスに対する評価を損なうことで、新規契約、既存契約に影響を及ぼし、財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② 著作権権利侵害・提供情報の誤謬について当社グループが情報プラットフォーム上で提供する情報コンテンツは、著作権等権利侵害が発生しないよう、チェックリストに基づく確認と査読者による確認の複数チェック体制により運用しております。また、著作権等権利侵害が発生しないよう入社時研修の実施等対策を講じております。2001年のサービス開始以来、著作権利侵害に該当する事実はないと判断しております。一方、提供する情報については、コンテンツ作成者以外の査読・確認等による複数体制で誤謬防止に努めております。しかしながら、コンテンツ内容の誤謬により、当社グループの評価に影響を与える可能性や、第三者の著作物を過失により無断転用する等の権利侵害などにつき、損害賠償を求められる可能性を否定できず、そのような場合、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ③ 他社からの知的財産侵害を防御するための社内体制について当社グループは、特許・実用新案権・意匠権は有しておりませんが、同名の類似サービスを排除できるよう、社名について、商標権(日本・中国・アメリカ合衆国)を取得しております。当社グループのコンテンツが他社により無断転用或いは無断転載されることによる当社著作権への侵害を防止するため、情報プラットフォーム会員規約を制定し、著作権等、当社への権利が侵害された場合には、会員資格の停止などの対抗措置を取ることを可能としております。また常に利用者による異常なアクセスを監視し、万が一、会員規約に違反する行為が発覚した場合には、コンプライアンス・リスク統制委員会で措置の検討を行うか、早急な対応が要求される場合は代表取締役社長と人事総務部長との間で対応措置を検討することとしております。 (5) システムに関するリスク ① システム障害について当社グループが情報プラットフォームにて提供する自動車情報は、インターネットのネットワークを利用して情報提供サービスを行っており、24時間365日年中無休で安定したサービスを提供する必要があります。そのため、信頼の置けるデータセンターの活用や日進月歩する情報セキュリティー関連技術の導入、サーバーの冗長化等継続的な設備投資や保守管理を行い、最適な環境下でサービス提供ができるよう努めております。しかしながら、予期しない自然災害・停電やコンピュータ・ウイルス並びに不正アクセス等による予想しないシステム障害の発生により、サービス提供が停止する可能性があります。当社グループでは、サービスの保証については利用規約に免責条項の規定を設けておりますが、損害賠償請求が提起され、係る規定の適用が認められない場合は、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。  ② システム開発・保守の外部委託について当社が運営する「自動車産業ポータル」に係るシステムの開発及び保守の一部を、現在、グループ外のシステム会社に委託しております。当該システム会社とは安定的に取引を行っておりますが、契約更新ができなかったり、委託条件が悪化する可能性があります。その場合、開発スケジュールに支障をきたしたり、他の外部委託先との契約がシームレスに締結できなかったことにより、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 (6) 技術革新について① 技術革新に対応する投資について当社グループが提供するサービスは、インターネット技術に密接に関連しています。インターネット関連技術は技術革新が早く、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループでは、適宜新しいシステム技術やセキュリティー関連技術等を取り入れながらシステムの構築、運営、また、適時にシステム・リノベーションを行い、サービス水準を維持、向上させております。 しかしながら、システム・リノベーションが計画どおりにシームレスで移行出来ない場合は、一時的に新規契約が停滞する可能性を否定できず、収益に影響を与える可能性があります。また、インターネット分野での技術革新のスピードは著しいものがあり、当社グループが想定しない新技術、新サービスが生み出された場合には、それらに対応するために、設備投資及び費用の支出が必要になり、当社グループの財政状態、業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ② 情報検索の機能向上について当社グループが情報プラットフォーム上で提供している情報コンテンツは、当社グループが調査・収集を行った独自情報や調査・編集した高付加価値の情報で構成されております。また、当社グループでは、契約企業のご要望を反映しながら、より詳細な調査情報の提供、情報のカバー範囲を新興国に広げる等、日々継続してコンテンツの強化に努めております。一方で、AI等による情報検索技術が発達してきております。今後、コンテンツの内容によっては、検索技術の向上が新規契約見込会員等の当該コンテンツに関連した情報入手を容易にさせる可能性があり、無料登録会員の登録数減少等契約数に影響を及ぼす可能性があります。 その場合、新規契約数に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (7) 競合について当社グループが行なう情報プラットフォーム(自動車業界のポータルサイト)事業と全く類似の事業は国内外を通じて存在していないものと認識していますが、当社グループの顧客層を対象とした情報サービスを部分的に提供している競合企業は存在しております。当社グループの最大の強みは、6万人以上の完成車メーカーの社員を含む、自動車関連事業従事者50万人以上(2026年2月現在、無料登録会員含む)とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることにあります。これに、日本の完成車メーカー全社、海外の有力メーカーが組織的に活用しているという自動車業界における情報プラットフォームの利用実績も併せ、新規参入障壁は高いと認識しております。また、提供する情報の質、量及び領域の拡充を常時図るとともに、利便性の維持向上による差別化を推進しております。以上のことから、現在、部分的に情報サービスを提供する他社と激しく競合する環境にはないと判断しておりますが、今後、部分的に競合する他社における事業領域の拡大や、当社グループの事業モデルを模倣したサービスを行なう同業他社が出現した場合、一時的に収益性が低下すること等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (8) 法的規制について① 個人情報保護について当社グループは、個人情報を含む顧客情報を保有及び管理しています。これらの情報資産を適切に保護することは業務運営上最重要事項として認識しており、個人情報保護法に則した社内規程の整備、入社時の社員教育の他、個人情報を取扱う役職員を限定し、個人情報へのアクセスにあたってはシステムの採用やパスワードにより制限を行う等、個人情報の漏えい防止策を講じております。 しかしながら、外部からの不正な手段によるサーバー内への侵入などの犯罪や従業員の過誤等により個人情報等重要なデータが消去または不正に入手される可能性は否定できません。このような事態が発生した場合には社会的な信用を失うこととなる他、損害賠償負担等、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 有料職業紹介事業について当社グループでは、日本国内で有料人材紹介事業を展開・運営しております。当社は当該事業を展開するにあたり、厚生労働大臣の許可を受けております。当社が有している有料職業紹介事業許可証の取消しについては、職業安定法第32条に欠格事由が定められております。現時点では、当社に許可取消しとなる事由に該当する事実はありません。当該事業の全体売上高に占める割合は、2025年12月期連結会計年度において1.6%ではありますが、当該許可の取消しにより、当社グループ全体の評価を損なう可能性があります。その場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (9) 人材の確保及び育成について当社グループでは、業容の拡大及びサービス内容の多様化に対応して、優秀な人材を適時に確保し、当社グループの企業ビジョンを共有化できる人材を育成していくことが重要であると考えています。しかしながら、雇用環境の変化等により当社グループの事業に必要な知識、技術、経験等を有する人材に対する需要が労働市場で高まり、必要な人員拡充が計画どおり進まない場合や、何らかの事由により人材の社外流出があった場合には、業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

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