3683

サイバーリンクス(3683)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 流通クラウドサービス: サイバーリンクスは、食品小売業向けの基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」を主力とし、大手食品卸売業向けEDIサービスなどをクラウドで提供しています。これにより、顧客企業のITコスト削減や経営効率化を支援し、業界全体の発展に貢献するビジネスモデルです。
  • 官公庁向けシステム: 地方自治体向けに行政情報システムの導入、保守・運用サービスを提供しており、防災行政無線システムなどの通信システムの施工・保守も手掛けています。公共機関のIT化を支援することで収益を上げています。
  • モバイル通信代理店: NTTドコモの二次代理店として、和歌山県内で10店舗のドコモショップを運営しています。携帯電話の販売や関連サービス提供を通じて、安定的な収益を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 流通クラウド事業: 食品小売業向け基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」や食品卸売業向けEDIサービスなどを提供しており、当社の主力事業の一つです。最新年度の売上高は53.01億円で、食品流通業界のIT化を支えることで収益を上げています。
  • 官公庁クラウド事業: 地方自治体向けに行政情報システムの導入・保守や通信システムの施工・保守を提供しています。最新年度の売上高は84.77億円と、セグメントの中で最も大きく、公共分野のITインフラを支える重要な事業です。
  • モバイルネットワーク事業: NTTドコモの二次代理店として、和歌山県内でドコモショップを10店舗運営しています。最新年度の売上高は42.09億円で、携帯電話の販売や関連サービスを通じて安定的な収益を確保しています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CloudBusinessForDistributionIndustryReportableSegment 地域 53
CloudBusinessForGovernmentOfficesReportableSegment 地域 85
TrustServiceBusinessReportableSegment 地域 1
MobileForResale 事業 42
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|929 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社2社(株式会社南大阪電子計算センター及び株式会社シナジー)で構成され、「気高く、強く、一筋に」の経営理念のもと、共同利用型によるクラウドサービス「シェアクラウド」を提供することで、顧客企業のITコストの削減や経営の効率化を支援するとともに、業界プラットフォームとして、顧客企業だけでなく業界全体の発展に貢献するべく事業を推進しております。 当社グループにおける各事業の位置付け等は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 各セグメントの事業内容と主要な関係会社は以下のとおりであります。 (流通クラウド事業)流通食品小売業向け基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」を主力とした食品小売業向けサービス、大手食品卸売業を主要顧客としたEDI等の卸売業向けサービス、商品画像データベース、多言語対応販売管理システム等をクラウドで提供しております。(主な関係会社)当社 (官公庁クラウド事業)地方自治体向けに行政情報システム等の導入、保守・運用サービス、防災行政無線システムをはじめとする通信システムの施工・保守を提供しております。(主な関係会社)当社、株式会社南大阪電子計算センター及び株式会社シナジー (トラスト事業)ブロックチェーン技術を活用したデジタル証明書発行サービス「CloudCerts」の提供のほか、マイナンバーカードを活用したトラストサービスを展開しております。(主な関係会社)当社 (モバイルネットワーク事業)株式会社NTTドコモの一次代理店であるコネクシオ株式会社と締結している「代理店契約」に基づき、二次代理店として和歌山県下にドコモショップ10店舗を運営しております。(主な関係会社)当社 (注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。ブロックチェーン技術:情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録を暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種であり、暗号資産に用いられる基盤技術のこと。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
物価上昇による原価増を業務効率化で対応し、必要に応じてサービス料金改定で価格転嫁を図る。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
食品小売業向け基幹業務クラウドサービスや地方自治体向け行政情報システム等の専門技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:顧客の投資・購買意欲の低下 / 市場ニーズ・環境変化と技術革新への対応 / 情報セキュリティに関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

提供された財務サマリに時系列データが含まれておらず、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPに関する具体的な情報は確認できませんでした。そのため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

サイバーリンクスは主に企業向けにクラウド型IP電話サービスを提供しています。一度導入すると、システム連携や運用ノウハウの蓄積により、他社サービスへの乗り換えには一定の手間やコストが発生する可能性があります。しかし、乗り換えによる損失が極めて大きいとは断定できません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

IP電話サービスは、利用者が増えることで通話相手が増えるというネットワーク効果を持つ可能性があります。しかし、サイバーリンクスが提供するサービスにおいて、顕著なネットワーク効果が働いていることを示す具体的なデータや情報は現時点では確認できません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

クラウド型サービスであるため、初期投資を抑えやすいという側面はありますが、競合他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性があるという情報は確認できません。技術革新や運用効率化によるコスト削減の余地はありますが、現時点での明確な優位性とは言えません。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

IP電話サービス市場におけるサイバーリンクスの市場シェアや、業界全体に対する規模の経済性の優位性を示す具体的なデータは提供されていません。一定の顧客基盤は有していると考えられますが、業界全体を代表するような規模の経済性を持つとは断定できません。

  • 業界特化型クラウド: 食品流通業界に特化した基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」は、業界の深い知見とニーズに対応した機能を提供することで、顧客のスイッチングコストを高め、競争優位性を確立しています。これにより、特定の市場で強い地位を築いています。
  • 地域密着型サービス: 官公庁クラウド事業では、地方自治体向けに行政情報システムや通信システムの導入・保守を地域密着型で提供しています。これにより、顧客との信頼関係を構築し、大手SI事業者とは異なるきめ細やかなサポートで競争力を維持しています。
  • 情報セキュリティ体制: ISO27001やプライバシーマークの認証取得、CSIRTの設置など、厳格な情報セキュリティ管理体制を構築しています。個人情報や企業情報の漏洩・改ざんリスクへの対策を徹底することで、顧客からの信頼を獲得し、事業継続性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「気高く、強く、一筋に」の経営理念のもと、最優良のサービスをお客様に提供し続け、社会に貢献することを事業目的としております。技術の進歩やトレンド変化の激しい情報サービス業界において、社会にとって、またお客様にとって何が必要なのかを見極め、総合的で高品質なサービスを提供することで社会に貢献してまいります。当社グループは「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」をキーワードに、高機能かつ安価なサービスを提供することでITコストを削減し、顧客企業だけでなく、業界全体の活性化に貢献できるものと考えております。このような考えに基づき、アプリケーションから仮想化技術を利用したITインフラまで、クラウド事業者として様々なサービスを提供しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、開発、設備、人材について積極的に先行投資を行うことのできる安定した財務体質を構築するため、情報処理料収入や保守料収入など継続的に得られる事業収入を柱とするストック型ビジネスモデルを経営の根幹として考えております。この継続的に得られる事業収入額は、「定常収入」として経営上の重要指標と位置付けております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2026年2月25日に、2026年12月期を初年度とする新たな「中期経営計画(2026~2030年度)」を公表いたしました。同計画は、「人々の豊かな暮らしに貢献し、誰からも選ばれるITカンパニーへ。」をビジョンに掲げ、顧客、従業員、投資家・地域社会の三つのステークホルダーから選ばれる企業となることを目指してまいります。このビジョンの実現に向け、①事業戦略、②人的資本投資戦略、③財務・非財務戦略の三つを中核とする経営戦略を策定し、各戦略および数値計画に基づき、目標達成に向けて以下の取組を推進してまいります。 ①事業戦略流通クラウド事業においては、「@rmsV6」や「AI自動発注」等を中心に、中大規模食品スーパーマーケットへの展開を加速させてまいります。さらに、AI機能を取り込んだ次世代基幹システムの開発や、企業間連携プラットフォームの業界への浸透を進め、食品流通業界全体の生産性向上の実現に取り組んでまいります。また、一部の周辺サービスについてはドラッグストアなどの非食品小売分野への展開も進めてまいります。さらに、専門店向け販売・在庫管理システム「RetailPro」の提供を通じ、日本ブランド専門店の海外進出支援にも取り組んでまいります。官公庁クラウド事業においては、成長ドライバーの「全国クラウドサービス」と、安定した収益基盤となる「地域密着型サービス」の二軸をバランスよく展開することで、持続的な成長と収益の安定化の両立を実現してまいります。特に「ActiveCity」については、小規模自治体を中心に導入を加速させ、シェア拡大に注力するとともに、AI機能の実装によりさらなる付加価値を図ってまいります。トラスト事業においては、デジタル証明書発行サービスや、マイナンバーカードを活用した本人認証サービスを通じて、利便性と堅牢性を両立したデジタルトラストサービスの展開に取り組んでまいります。具体的には、デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」のさらなる拡大を図るとともに、単なる紙の証明書のデジタル化にとどまらず、「Verifiable Credentials(VC)(注)」としての価値提供の拡充を進め、ウォレット機能の開発やデジタル証明書を流通させるためのプラットフォームの構築にも取り組んでまいります。モバイルネットワーク事業においては、顧客基盤の維持・強化および応対品質の向上に努めるとともに、誰もがデジタル技術の利便性を享受できるよう地域のお客様をサポートしてまいります。具体的には、生活をサポートする店舗への進化を目指し、金融商品の取扱開始を見据え、スタッフに対する金融系資格の取得支援を進めるほか、地域のデジタルデバイド解消に貢献する出張型サービス等を展開してまいります。また、本部への業務集約を図り、店舗運営の生産性向上を推進してまいります。 ②人的資本投資戦略当社グループは、人的資本を当社グループの持続的成長を支える重要な経営基盤と位置付け、全ての社員が健康で豊かに、効率よく働ける環境の実現に向けた取組を進めてまいります。そのために、社員が安心して働ける環境づくりや心理的安全性の確保に取り組むとともに、戦略的な人材育成を実現する体系的な教育制度の整備等、社員が思い描くキャリアの実現と多様な強みが発揮できる人事制度の再構築を進めてまいります。 ③財務・非財務戦略当社グループは、財務の健全性を維持しつつ、株主資本コスト(7~10%)を上回るROE(自己資本利益率)を確保することを基本方針とし、 資本コストおよび株価を意識した経営を推進しております。この方針のもと、事業戦略の着実な推進に加えて、AI活用をはじめとした全社的な生産性向上を図るとともに、余剰現預金の抑制やグループ全体での最適な資本運用を進めることで、資本効率の一層の向上に取り組んでまいります。株主還元においては、累進配当の継続および配当性向の引き上げを基本方針とし、安定的かつ継続的な還元に努めてまいります。さらに、IR活動の強化により当社グループの戦略や成長性に対する理解促進を図るとともに、地域貢献活動等を通じて当社グループに共感いただけるファンづくりにも取り組んでまいります。 (数値計画) 2025年12月期(実績)2030年12月期(計画)定常収入87億円126億円売上高181億円221億円経常利益18.5億円30.0億円ROE15.3%13.0%以上 (注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。Verifiable Credentials(VC):デジタル署名による真正性・改ざん防止等の 機能を実現することができる機械可読かつ汎用的なデータ形式(デジタル証明書)及びデータ流通の形態のこと。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題コロナ禍を契機に多様化した生活様式や働き方が定着し、さらにAIの急速な普及により、社会全体のデジタル化は一層加速しております。あらゆる産業で新たなビジネスモデルの展開が進み、企業は競争力の維持・強化に向けて、DXを強力に推進しております。特にクラウドサービスやAI関連分野への投資需要は高水準で推移しております。また、官公庁・自治体においても、総務省が示している「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を背景に、情報システムの標準化・共通化、行政手続のオンライン化、AIの活用等が推進され、生産性向上や業務効率化に向けた投資が継続するものとみられます。一方、労働市場では、DXの進展に伴いデジタル人材の需要が高まり続けており、情報サービス業界においても優秀な人材の確保や育成などが課題となっております。こうした状況に対応するため、当社グループでは、働きがいのある職場環境の整備や、AIの積極活用による業務効率や開発効率の向上、業務フローの自動化による運用の省人化などの取組を推進してまいります。このような経営環境のもと、当社グループは、新たに策定した2030年度を最終年度とする「中期経営計画(2026年度~2030年度)」に基づき、「LINK Smart ~もたず、つながる時代へ~」というブランドコンセプトのもと、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質なクラウドサービスの充実と積極的な展開を図りつつ、以下の項目を対処すべき重要課題として取り組んでまいります。 ① 安心、安全なクラウドサービスの提供ITは幅広く経済活動を支える情報基盤であり、特にクラウドサービスにおいては自然災害、サイバー攻撃、システム障害、電力トラブルなどにより、万一停止した場合における企業活動等への影響は大きく、社会的に深刻な事態を招くおそれがあります。当社グループのクラウドサービスが、流通サプライチェーンや地域住民の安心安全にかかわる重要な役割を担っていることを強く認識しております。近年深刻化しているサイバー攻撃等の脅威に対しては、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、継続的な監視体制やセキュリティ対策の強化に取り組んでおります。また、自然災害に対しては、発災時におけるシステム復旧体制の構築、テレワーク活用による運用・開発体制の分散化、クラウドサービスの基盤となるハードウェア・ミドルウェアの運用管理の強化、オフィス立地の見直し等により、安定的かつ継続的なサービス提供を実現してまいります。 ② クラウドサービスの拡充当社グループは、顧客が必要とするすべての機能をクラウド上で連携し、安価で高機能なサービスを提供することが使命と考えております。クラウドへの関心が高まる中、各分野において、積極的なサービス開発に取り組むとともに、サービス拡充のスピードアップを図るため、資本提携や業務提携等の可能性を検討しながら進めてまいります。また、当社グループのサービスの提供を通じて、顧客における生産性向上の実現に取り組んでまいります。 ③ IT技術の蓄積・応用より高度で付加価値の高い競争力のあるサービスを提供していくため、AI等の先進的なIT技術を積極的に活用し、開発効率の向上と提供価値の最大化を同時に推進することが重要であると認識しております。当社グループは、事業環境の変化にいち早く対応し、新たな価値を創造していくため、これらのIT技術の蓄積・応用に取り組んでまいります。 ④ 人材の確保及び育成当社グループの事業が継続して成長していくためには、次世代を担う優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。少子高齢化による労働力人口の減少や、価値観の多様化等により、今後ますます人材確保が難しくなる中、認知度向上施策の実施等による採用力の強化や、多様な働き方への対応、また、待遇面の向上に努めるとともに、戦略立案力やリーダーシップを最大限に発揮できる人材育成に努めてまいります。 ⑤ 豊かに、効率よく働ける環境づくり従業員一人ひとりが能力と熱意を最大限に発揮することが、事業の健全な成長に不可欠であると考えております。Work Smart「一人ひとりが主役 ~健康で活き活きと働きがいのある職場づくり~」をビジョンに、豊かに、効率よく働ける環境の実現に向けて、人事制度の刷新等を進めてまいります。具体的には、キャリアパスに沿った階層別体系や、戦略的に育てる教育体系の整備、積極的なAIの活用による生産性向上等に取り組んでまいります。また、テレワークが定着する中で顕在化してきた会社への帰属意識の醸成等の課題にも対応してまいります。 ⑥ 資本コストや株価を意識した経営の実現へ向けた対応当社グループは、「効率的に稼ぐ力の底上げ」と「将来への期待の醸成」により企業価値向上を図る必要性を認識しております。財務の健全性に配慮しつつ、株主資本コストを上回るROEを追求し、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑦ グループ連携の強化当社グループ企業との相乗効果を発揮するため、営業面、技術面での連携や人事交流を推進し、事業拡大に努めてまいります。また、データセンターや業務システム等の社内インフラの共通化により、コストの最適化やコミュニケーションの円滑化を図ってまいります。当社グループ企業に対するマネジメントにつきましては、取締役及び監査役の派遣を行うなど、経営全般を支援してまいります。 ⑧ 内部管理体制の強化内部統制システムの適正な維持を重要な対処すべき課題と認識しております。引き続き、財務情報の精度及び正確性確保を目的に、経理体制の整備、適切な業務プロセスの構築に取り組んでまいります。 ⑨ サステナビリティへの取組当社は、「気高く、強く、一筋に ~皆で創り出す仕事を通じて社会の発展に貢献を~」を経営理念として掲げ、事業に取り組んでおります。この経営理念に基づき、当社の提供する情報技術やサービスを通じて、すべてのステークホルダーの皆様とともに、持続可能な社会の実現に貢献し続ける企業を目指しております。当社は、優先的に取り組むべき課題として、環境、社会、ガバナンスの観点から、以下のとおり、7つの「重要課題(マテリアリティ)」を設定し、取組を推進してまいります。 環境地球環境への貢献豊かな食文化を守り、発展させる社会デジタル化の推進で効率的で豊かな社会文化と教育を通じて、子どもたちの未来を育む健康で活き活きと働きがいのある職場づくり持続可能な安心・安全社会を実現ガバナンスガバナンス機能の強化
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「気高く、強く、一筋に」の経営理念のもと、最優良のサービスをお客様に提供し続け、社会に貢献することを事業目的としております。技術の進歩やトレンド変化の激しい情報サービス業界において、社会にとって、またお客様にとって何が必要なのかを見極め、総合的で高品質なサービスを提供することで社会に貢献してまいります。当社グループは「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」をキーワードに、高機能かつ安価なサービスを提供することでITコストを削減し、顧客企業だけでなく、業界全体の活性化に貢献できるものと考えております。このような考えに基づき、アプリケーションから仮想化技術を利用したITインフラまで、クラウド事業者として様々なサービスを提供しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、開発、設備、人材について積極的に先行投資を行うことのできる安定した財務体質を構築するため、情報処理料収入や保守料収入など継続的に得られる事業収入を柱とするストック型ビジネスモデルを経営の根幹として考えております。この継続的に得られる事業収入額は、「定常収入」として経営上の重要指標と位置付けております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2026年2月25日に、2026年12月期を初年度とする新たな「中期経営計画(2026~2030年度)」を公表いたしました。同計画は、「人々の豊かな暮らしに貢献し、誰からも選ばれるITカンパニーへ。」をビジョンに掲げ、顧客、従業員、投資家・地域社会の三つのステークホルダーから選ばれる企業となることを目指してまいります。このビジョンの実現に向け、①事業戦略、②人的資本投資戦略、③財務・非財務戦略の三つを中核とする経営戦略を策定し、各戦略および数値計画に基づき、目標達成に向けて以下の取組を推進してまいります。 ①事業戦略流通クラウド事業においては、「@rmsV6」や「AI自動発注」等を中心に、中大規模食品スーパーマーケットへの展開を加速させてまいります。さらに、AI機能を取り込んだ次世代基幹システムの開発や、企業間連携プラットフォームの業界への浸透を進め、食品流通業界全体の生産性向上の実現に取り組んでまいります。また、一部の周辺サービスについてはドラッグストアなどの非食品小売分野への展開も進めてまいります。さらに、専門店向け販売・在庫管理システム「RetailPro」の提供を通じ、日本ブランド専門店の海外進出支援にも取り組んでまいります。官公庁クラウド事業においては、成長ドライバーの「全国クラウドサービス」と、安定した収益基盤となる「地域密着型サービス」の二軸をバランスよく展開することで、持続的な成長と収益の安定化の両立を実現してまいります。特に「ActiveCity」については、小規模自治体を中心に導入を加速させ、シェア拡大に注力するとともに、AI機能の実装によりさらなる付加価値を図ってまいります。トラスト事業においては、デジタル証明書発行サービスや、マイナンバーカードを活用した本人認証サービスを通じて、利便性と堅牢性を両立したデジタルトラストサービスの展開に取り組んでまいります。具体的には、デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」のさらなる拡大を図るとともに、単なる紙の証明書のデジタル化にとどまらず、「Verifiable Credentials(VC)(注)」としての価値提供の拡充を進め、ウォレット機能の開発やデジタル証明書を流通させるためのプラットフォームの構築にも取り組んでまいります。モバイルネットワーク事業においては、顧客基盤の維持・強化および応対品質の向上に努めるとともに、誰もがデジタル技術の利便性を享受できるよう地域のお客様をサポートしてまいります。具体的には、生活をサポートする店舗への進化を目指し、金融商品の取扱開始を見据え、スタッフに対する金融系資格の取得支援を進めるほか、地域のデジタルデバイド解消に貢献する出張型サービス等を展開してまいります。また、本部への業務集約を図り、店舗運営の生産性向上を推進してまいります。 ②人的資本投資戦略当社グループは、人的資本を当社グループの持続的成長を支える重要な経営基盤と位置付け、全ての社員が健康で豊かに、効率よく働ける環境の実現に向けた取組を進めてまいります。そのために、社員が安心して働ける環境づくりや心理的安全性の確保に取り組むとともに、戦略的な人材育成を実現する体系的な教育制度の整備等、社員が思い描くキャリアの実現と多様な強みが発揮できる人事制度の再構築を進めてまいります。 ③財務・非財務戦略当社グループは、財務の健全性を維持しつつ、株主資本コスト(7~10%)を上回るROE(自己資本利益率)を確保することを基本方針とし、 資本コストおよび株価を意識した経営を推進しております。この方針のもと、事業戦略の着実な推進に加えて、AI活用をはじめとした全社的な生産性向上を図るとともに、余剰現預金の抑制やグループ全体での最適な資本運用を進めることで、資本効率の一層の向上に取り組んでまいります。株主還元においては、累進配当の継続および配当性向の引き上げを基本方針とし、安定的かつ継続的な還元に努めてまいります。さらに、IR活動の強化により当社グループの戦略や成長性に対する理解促進を図るとともに、地域貢献活動等を通じて当社グループに共感いただけるファンづくりにも取り組んでまいります。 (数値計画) 2025年12月期(実績)2030年12月期(計画)定常収入87億円126億円売上高181億円221億円経常利益18.5億円30.0億円ROE15.3%13.0%以上 (注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。Verifiable Credentials(VC):デジタル署名による真正性・改ざん防止等の 機能を実現することができる機械可読かつ汎用的なデータ形式(デジタル証明書)及びデータ流通の形態のこと。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題コロナ禍を契機に多様化した生活様式や働き方が定着し、さらにAIの急速な普及により、社会全体のデジタル化は一層加速しております。あらゆる産業で新たなビジネスモデルの展開が進み、企業は競争力の維持・強化に向けて、DXを強力に推進しております。特にクラウドサービスやAI関連分野への投資需要は高水準で推移しております。また、官公庁・自治体においても、総務省が示している「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を背景に、情報システムの標準化・共通化、行政手続のオンライン化、AIの活用等が推進され、生産性向上や業務効率化に向けた投資が継続するものとみられます。一方、労働市場では、DXの進展に伴いデジタル人材の需要が高まり続けており、情報サービス業界においても優秀な人材の確保や育成などが課題となっております。こうした状況に対応するため、当社グループでは、働きがいのある職場環境の整備や、AIの積極活用による業務効率や開発効率の向上、業務フローの自動化による運用の省人化などの取組を推進してまいります。このような経営環境のもと、当社グループは、新たに策定した2030年度を最終年度とする「中期経営計画(2026年度~2030年度)」に基づき、「LINK Smart ~もたず、つながる時代へ~」というブランドコンセプトのもと、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質なクラウドサービスの充実と積極的な展開を図りつつ、以下の項目を対処すべき重要課題として取り組んでまいります。 ① 安心、安全なクラウドサービスの提供ITは幅広く経済活動を支える情報基盤であり、特にクラウドサービスにおいては自然災害、サイバー攻撃、システム障害、電力トラブルなどにより、万一停止した場合における企業活動等への影響は大きく、社会的に深刻な事態を招くおそれがあります。当社グループのクラウドサービスが、流通サプライチェーンや地域住民の安心安全にかかわる重要な役割を担っていることを強く認識しております。近年深刻化しているサイバー攻撃等の脅威に対しては、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、継続的な監視体制やセキュリティ対策の強化に取り組んでおります。また、自然災害に対しては、発災時におけるシステム復旧体制の構築、テレワーク活用による運用・開発体制の分散化、クラウドサービスの基盤となるハードウェア・ミドルウェアの運用管理の強化、オフィス立地の見直し等により、安定的かつ継続的なサービス提供を実現してまいります。 ② クラウドサービスの拡充当社グループは、顧客が必要とするすべての機能をクラウド上で連携し、安価で高機能なサービスを提供することが使命と考えております。クラウドへの関心が高まる中、各分野において、積極的なサービス開発に取り組むとともに、サービス拡充のスピードアップを図るため、資本提携や業務提携等の可能性を検討しながら進めてまいります。また、当社グループのサービスの提供を通じて、顧客における生産性向上の実現に取り組んでまいります。 ③ IT技術の蓄積・応用より高度で付加価値の高い競争力のあるサービスを提供していくため、AI等の先進的なIT技術を積極的に活用し、開発効率の向上と提供価値の最大化を同時に推進することが重要であると認識しております。当社グループは、事業環境の変化にいち早く対応し、新たな価値を創造していくため、これらのIT技術の蓄積・応用に取り組んでまいります。 ④ 人材の確保及び育成当社グループの事業が継続して成長していくためには、次世代を担う優秀な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。少子高齢化による労働力人口の減少や、価値観の多様化等により、今後ますます人材確保が難しくなる中、認知度向上施策の実施等による採用力の強化や、多様な働き方への対応、また、待遇面の向上に努めるとともに、戦略立案力やリーダーシップを最大限に発揮できる人材育成に努めてまいります。 ⑤ 豊かに、効率よく働ける環境づくり従業員一人ひとりが能力と熱意を最大限に発揮することが、事業の健全な成長に不可欠であると考えております。Work Smart「一人ひとりが主役 ~健康で活き活きと働きがいのある職場づくり~」をビジョンに、豊かに、効率よく働ける環境の実現に向けて、人事制度の刷新等を進めてまいります。具体的には、キャリアパスに沿った階層別体系や、戦略的に育てる教育体系の整備、積極的なAIの活用による生産性向上等に取り組んでまいります。また、テレワークが定着する中で顕在化してきた会社への帰属意識の醸成等の課題にも対応してまいります。 ⑥ 資本コストや株価を意識した経営の実現へ向けた対応当社グループは、「効率的に稼ぐ力の底上げ」と「将来への期待の醸成」により企業価値向上を図る必要性を認識しております。財務の健全性に配慮しつつ、株主資本コストを上回るROEを追求し、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑦ グループ連携の強化当社グループ企業との相乗効果を発揮するため、営業面、技術面での連携や人事交流を推進し、事業拡大に努めてまいります。また、データセンターや業務システム等の社内インフラの共通化により、コストの最適化やコミュニケーションの円滑化を図ってまいります。当社グループ企業に対するマネジメントにつきましては、取締役及び監査役の派遣を行うなど、経営全般を支援してまいります。 ⑧ 内部管理体制の強化内部統制システムの適正な維持を重要な対処すべき課題と認識しております。引き続き、財務情報の精度及び正確性確保を目的に、経理体制の整備、適切な業務プロセスの構築に取り組んでまいります。 ⑨ サステナビリティへの取組当社は、「気高く、強く、一筋に ~皆で創り出す仕事を通じて社会の発展に貢献を~」を経営理念として掲げ、事業に取り組んでおります。この経営理念に基づき、当社の提供する情報技術やサービスを通じて、すべてのステークホルダーの皆様とともに、持続可能な社会の実現に貢献し続ける企業を目指しております。当社は、優先的に取り組むべき課題として、環境、社会、ガバナンスの観点から、以下のとおり、7つの「重要課題(マテリアリティ)」を設定し、取組を推進してまいります。 環境地球環境への貢献豊かな食文化を守り、発展させる社会デジタル化の推進で効率的で豊かな社会文化と教育を通じて、子どもたちの未来を育む健康で活き活きと働きがいのある職場づくり持続可能な安心・安全社会を実現ガバナンスガバナンス機能の強化
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復しております。先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向などの景気を下押しするリスクに留意する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。当社グループがサービスを提供する市場におきましては、人口減少等の社会構造の変化や、コロナ禍を契機に加速した働き方の多様化などを背景にDXやデジタル化に向けた投資需要は高まり続けております。流通食品小売業においては、物価高の影響により、消費者の「節約志向」「買い控え傾向」が根強く続いております。さらに、仕入価格や光熱費、物流費、人件費の上昇等、コスト面での負担も重なり厳しい経営環境が続いております。中長期的には、人口減少に伴い、市場の縮小や、事業を担う人材の不足の深刻化が懸念されることに加え、業界内でのM&Aの活発化や、異業種からの参入による業界の垣根を越えた競争の激化などが想定されます。このように厳しさを増す経営環境を打開するには、DXの推進等による店舗運営の効率化や、卸売業・製造業との連携によるサプライチェーンの最適化等、生産性向上に向けた取組を進めることが不可欠であります。足元では、企業間の垣根を越えた物流の効率化に向けた取組が進むなど、非競争領域における協業やリソースの共同利用の考え方が着実に広がりを見せております。官公庁においては、総務省から示されている「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」に基づき、原則として2026年3月までにガバメントクラウド(注)を活用した標準準拠システムへの移行が進められており、官公庁および自治体におけるDXの本格的な展開が期待されます。また、マイナンバーカードと健康保険証・運転免許証との一体化をはじめとするマイナンバーカードの利用促進や行政手続の簡素化など、住民サービスの向上と行政の効率化に向けた取組も進展しております。また、上記のように、商取引、行政手続など、あらゆる場面においてDXが推進される中、紙・対面に基づく様々なやりとりをサイバー空間において実現するためのデータ流通基盤となる「トラストサービス」へのニーズが飛躍的に高まっており、簡易かつ信頼性の高いサービスへの需要が今後拡大していくと考えられます。携帯電話販売市場においては、端末の高価格化等による買い替えサイクルの長期化、オンラインショップでの販売や中古端末の流通拡大により、店頭での販売台数が減少傾向にあり、店舗数・店舗規模について、NTTドコモよりマーケットに合わせた戦略的な出店、効率化の方針が示されております。一方で、2026年3月に予定されている3Gサービス終了に伴う端末買い替え需要が拡大しております。このような状況のもと、「LINK Smart~もたず、つながる時代へ~」をブランドコンセプトに、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質かつ高機能なクラウドサービスの提案を積極的に進めてまいりました。また、当社は、WorkSmart「一人ひとりが主役~健康で活き活きと働きがいのある職場づくり~」をビジョンに掲げ、2025年度は最大9.0%(全社平均3.9%)となる給与水準の引き上げを実施いたしました。今後も持続的な待遇向上をはじめ、人的資本投資を進めてまいります。以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高18,136百万円(前期比14.3%増)、営業利益1,846百万円(前期比47.0%増)、経常利益1,857百万円(前期比46.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,303百万円(前期比60.1%増)となり、過去最高業績を達成いたしました。 「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、当社グループは定常収入を経営上の重要指標と位置づけております。当連結会計年度における定常収入は、サービス提供の拡大等により608百万円増加し、8,734百万円(前期比7.5%増)となり、順調に推移しました。 当連結会計年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりであります。 <流通クラウド事業>流通クラウド事業におきましては、小売業向けEDIサービス「BXNOAH」や、卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」等の普及拡大による定常収入の増加、「@rmsV6」の導入作業の進行に伴う売上の増加、各種サービス料金を改定したことによる売上の増加等により、増収となりました。一方、給与水準の引き上げや採用に伴う労務費・人件費の増加、「@rmsV6」の開発に係るソフトウェア償却費の増加等により減益となりました。具体的には、中大規模顧客向けの新バージョン「@rmsV6」が、2025年3月に1社(既存顧客におけるバージョンV3からの切替)、同年4月に1社(新規顧客)稼働いたしました。また、導入及び開発の強化に向けた人材採用を実施し、体制強化を図りました。小売業向け生鮮発注システム「せんどねっとV2」については、生鮮EDIに対する市場の需要が高まっており、豊富な導入実績を有する当社サービスへの引き合いが増加しております。こうした市場環境の変化を的確に捉えた営業展開の推進も奏功し、大手スーパーマーケット等複数の顧客での稼働が開始したほか、新規受注の獲得も順調に進展いたしました。卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」については、他社サービスと当社サービスを併用していた大手顧客において当社サービスへの完全移行が完了するなど、シェア拡大を進めました。さらに、「C2Platform」の商談支援サービスについては、一般社団法人日本加工食品卸協会がメーカー・卸売業間における商談業務の標準化推進を目的に新たに構築した商談支援システム「N-Sikle」のエンジンとして2024年12月に稼働を開始しており、卸売業界向けへの展開に向けた取組を進めました。以上の結果、当連結会計年度における売上高は5,301百万円(前期比8.1%増)、セグメント利益(経常利益)は778百万円(前期比7.1%減)となりました。 <官公庁クラウド事業>官公庁クラウド事業におきましては、自治体における基幹システムの統一・標準化関連案件、文書管理システム、防災行政無線工事、ネットワーク工事等の各種案件の進行により増収、増益となりました。自治体DX関連サービスに関しましては、各サービスの全国展開に向けた取組を推進いたしました。文書管理システム「ActiveCity」について、複数の団体において稼働を開始し、それに伴い定常収入が増加いたしました。加えて、営業活動にも注力し、大田区や船橋市など大型案件を含む多くの受注を獲得いたしました。さらに、文書検索の大幅な効率化を図るため、AI技術を持つ企業を取得しました。また、2025年3月より、電子認証サービス「マイナサイン」が東京都町田市の運用する図書館情報システムとの連携を開始し、オンライン窓口「みんなの窓口」が奈良市で稼働を開始しました。さらに、2025年7月開催の展示会(自治体DX展)に出展し、今後のさらなるサービス展開に向けた取組にも注力いたしました。以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,477百万円(前期比24.3%増)、セグメント利益(経常利益)は1,202百万円(前期比135.9%増)となりました。 <トラスト事業>トラスト事業におきましては、デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」のサービス提供拡大や受託開発案件の進行により増収となり、赤字幅は縮小いたしました。「CloudCerts」については、新規顧客によるデジタル証明書の発行が開始されたほか、同サービスで発行したデジタル学生証が沖縄県内における一部の公共交通機関の通学証明書として利用可能となるなど、ユースケースの拡大も進展いたしました。また、官公庁クラウド事業と連携した自治体向け市場の開拓を進め、和歌山県内の高等学校向けeスポーツ大会の大会公式認定証や、同県内で開催された子ども向けプログラミングコミュニティの会員証に「CloudCerts」が採用されました。さらに、2025年4月開催の展示会(Japan DX Week)に出展し、新規受注の獲得、案件創出などの営業活動に注力しました。以上の結果、当連結会計年度における売上高は147百万円(前期比82.3%増)、セグメント損失(経常損失)は61百万円(前期はセグメント損失81百万円)となりました。 <モバイルネットワーク事業>モバイルネットワーク事業におきましては、NTTドコモが定めるインセンティブ体系の変更に対応して各指標の目標達成に注力し、増収、増益となりました。また、2026年3月に控えている3Gサービスの終了に伴い、端末の買い替えが拡大いたしました。以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,209百万円(前期比3.6%増)、セグメント利益(経常利益)は377百万円(前期比40.8%増)となりました。 (注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。ガバメントクラウド:政府共通のクラウドサービスの利用環境。クラウドサービスの利点を最大限に活用することで、迅速、柔軟、かつセキュアでコスト効率の高いシステムを構築可能とするもの。 当連結会計年度における生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 (生産実績)当社グループは生産活動を行っていないため、記載すべき事項はありません。 (仕入実績)当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)流通クラウド事業407100.3官公庁クラウド事業2,395125.0トラスト事業0105.8モバイルネットワーク事業2,63998.6合計5,443108.9 (注) 金額は、仕入価格によっております。 (受注実績)当社グループは受注生産を行っていないため、受注実績の記載を省略しております。 (販売実績)当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)流通クラウド事業5,301108.1官公庁クラウド事業8,477124.3トラスト事業147182.3モバイルネットワーク事業4,209103.6合計18,136114.3 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)コネクシオ㈱3,28920.73,41418.8 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は15,791百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,239百万円増加しました。流動資産は、1,802百万円の増加となりました。これは主に、契約資産が739百万円、現金及び預金が615百万円、仕掛品が145百万円、売掛金が122百万円増加したことによるものです。固定資産は、437百万円の増加となりました。これは主に、取得等によりソフトウエアが355百万円、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が271百万円、土地が134百万円、繰延税金資産が70百万円増加したことと、本勘定への振替等によりソフトウエア仮勘定が411百万円、償却等によりのれんが42百万円減少したことによるものです。負債は、1,236百万円の増加となりました。これは主に、借入により短期借入金が1,250百万円、買掛金が176百万円、未払法人税等が106百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が105百万円増加したことと、返済により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が472百万円減少したことによるものです。純資産は、1,003百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上により1,303百万円増加した一方で配当金の支払により189百万円減少したことと、自己株式の取得により156百万円減少したことによるものです。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ615百万円増加し、2,141百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは1,581百万円の資金の増加(前連結会計年度は、1,151百万円の資金の増加)となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益1,845百万円、減価償却費1,052百万円、のれん償却額165百万円となっております。資金の減少の主な要因は、売上債権の増加額910百万円、法人税等の支払額513百万円となっております。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは1,213百万円の資金の減少(前連結会計年度は、1,261百万円の資金の減少)となりました。資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出619百万円、有形固定資産の取得による支出563百万円となっております。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは244百万円の資金の増加(前連結会計年度は、299百万円の資金の減少)となりました。資金の増加の主な要因は、短期借入金の純増額1,100百万円となっております。資金の減少の主な要因は、長期借入金の返済による支出472百万円、配当金の支払額189百万円となっております。 当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料及び商品の仕入のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、長期資金需要は設備投資及びM&A投資であり、設備資金需要の主なものは、データセンター設備の増強のためのサーバー機器等への投資、ソフトウェア開発に係る費用などであります。当社グループは、運転資金については自己資金より充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入により調達を行っております。また、長期資金については、自己資金で不足する場合は長期借入金等により調達を行っております。当社グループの当連結会計年度末における設備の新設、改修等に係る投資予定金額とその資金調達の方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除去等の計画」に記載のとおりであります。当社グループは複数の取引金融機関との間で当座貸越契約を締結し、資金需要を鑑み必要に応じて資金の借入を行える体制を整えております。これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,576百万円となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 顧客投資意欲の変動: 食品流通業界の再編や少子高齢化による消費活動の減退、官公庁の予算削減やシステム標準化、マイナンバーカード利活用の遅れなどにより、顧客の情報システム投資意欲が低下する可能性があります。これにより、新規顧客獲得の低迷や既存顧客からの受注減少が生じ、サイバーリンクスの業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 市場・技術変化への対応: 急速な技術革新や代替技術の出現、市場ニーズの変化に対応が遅れた場合、新サービスの開発が適切な時期に行えず、競争力を確保できない可能性があります。また、開発中の予期せぬ不具合や仕様変更により、開発コストが増加し、採算が悪化するリスクがあります。
  • 情報セキュリティ侵害: 個人情報や企業情報を多数保有しているため、サイバー攻撃や内部不正、操作ミスなどにより情報漏洩が発生する可能性があります。これにより、損害賠償責任の発生、社会的信用の失墜、取引先との契約解除など、サイバーリンクスの業績に重大な影響を与える恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,905 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当社グループでは、事業等のリスクを、中長期的な経営方針・経営戦略との関連性や、将来の経営成績に与える影響の程度、発生の蓋然性等に応じて「特に重要なリスク」「重要なリスク」に分類しております。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (特に重要なリスク)(1) 顧客の投資、購買意欲等による影響について流通クラウド事業の顧客である食品流通業界は、国民生活を支える重要な産業であり景気変動の影響を受けにくい性質がありますが、中長期的には、少子高齢化・人口減少等により、消費者の購買活動減退や、合従連衡による大手集約といった環境変化が生じる可能性があります。当社グループとしては、常に魅力的なサービスを追求するとともに、様々な規模の顧客と取引関係を築くべく戦略的な事業展開を図っておりますが、業界における情報システムに対する投資意欲が低下した場合は、新規顧客開拓の低迷や既存顧客からの追加サービスの受注減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。官公庁クラウド事業においては、国や自治体等の政策の動向を注視し、適時に適切なサービスを提供できる体制を整えておりますが、公共事業にかかる予算削減、情報システム投資の見送り、規模縮小、方針変更、市町村合併等による自治体数の減少、自治体間におけるシステムの統合、入札制度の見直し等の影響を受けます。特にデジタル庁から示されている「デジタル社会の実現に向けた重点計画」に基づき、地方自治体情報システムの標準化・共通化が推進されており、自治体基幹システムのビジネスモデルが大きく変容した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。トラスト事業においては、ブロックチェーン技術を利用したデジタル証明書発行サービスや、マイナンバーカードを利用した信頼性が高くかつ低廉なサービスを提供していく方針です。一方で、顧客の紙からデジタル証明書への切り替え需要が伸びない、マイナンバーカードの利活用が進まない等の理由により、顧客の投資意欲が活発化しない場合には、見込んでいる収益を計上することができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。モバイルネットワーク事業においては、リアル店舗の特性を活かした顧客満足度の高いサービスを強みとしておりますが、人口減少・少子高齢化による市場の縮小や、オンラインでの携帯電話端末購入の普及などの影響による販売代理店の整理統合や役割の見直し、携帯電話端末の高価格化による買い替えサイクルの長期化、通信キャリアの施策変更による携帯電話の買い控え、中古端末販売の増加等に起因する携帯電話端末の販売台数の減少等が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 市場のニーズや環境の変化と、技術革新への対応について流通クラウド事業、官公庁クラウド事業及びトラスト事業においては、顧客や市場のニーズに対応した競争力のあるサービスの提供を目的として、継続的なバージョンアップ開発や、当社グループの成長を牽引する新サービスの開発に取り組んでおります。中でも、大幅なバージョンアップ開発や新サービス開発については、時流を先読みし、将来の市場におけるニーズを分析した上で取り組んでおり、戦略上の必要に応じてM&Aなどの手法とも組み合わせて、適切な時期に、顧客や市場にサービスを提供しております。しかしながら、時流を読み誤り、予想以上の急速な技術革新や代替技術・競合商品の出現、依存する技術標準・基盤の変化等が生じた場合には、新サービス開発等を適切な時期に行えず、市場投入のタイミングを逸する可能性や、顧客ニーズや市場動向の変化への対応が遅れ十分な競争力を確保できない可能性があり、新サービス等の投入による効果を十分に得ることができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、開発体制の強化による開発期間の短縮化や、AIを活用した開発手法を採用するなど、開発ニーズに柔軟に対応するための取組も推進しておりますが、新サービス等の開発中における急速な技術革新や、市場が要求するサービスの内容が変化することに伴う仕様の大幅な変更、予期し得ない不具合等が発生した場合には、開発工数が大幅に増加し、採算が悪化する等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスクについて当社グループは、業務に関連して多数の個人情報及び企業情報を保有しているため、情報リスク管理規程をはじめとする諸規程を制定しているほか、個人情報に関しては個人情報保護方針を公表しております。また、社内教育により情報管理への意識向上を図っており、加えて、モバイルネットワーク事業においては、株式会社NTTドコモが実施する研修への参加や、同社による業務監査を受けることなどを通じて情報漏洩の防止に努めております。さらに、ISO27001情報セキュリティ適合性評価制度の認証を取得し、社内の情報資産に関するリスク分析と改善を通じて、情報資産の漏洩や改ざん、不正利用等の防止に取り組むとともに、個人情報に関してはプライバシーマークを取得しております。また、近年深刻化しているランサムウェア攻撃等のサイバー攻撃による情報漏洩や、データ改ざんのリスクに対しては、継続的な監視体制やセキュリティ対策の強化、具体的にはCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置するなど、対応を強化しております。しかしながら、これらの施策にもかかわらず、機器の誤動作や紛失、操作ミス、サイバーテロ等により個人情報や企業情報が漏洩した場合、損害賠償責任の負担、社会的信用の失墜、得意先や仕入先との契約解除等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)物価上昇に関わるリスク当社グループは、サービス提供に伴う原価として、機器、ライセンス、サーバーなどの設備を調達・活用しております。物価上昇によるこれら原価の増加に対しては、業務効率化などコスト削減の努力によって対応することとしておりますが、こうした努力だけでは原価の増加を吸収しきれない場合には、必要に応じてサービス料金の改定を行い、価格転嫁を図ることで、安定的な事業運営に努めております。しかしながら、物価上昇がさらに進行し、結果として顧客にとって受け入れがたいほどの料金改定を余儀なくされる場合には、当社の意図に反して顧客離反が多発するおそれがあります。このような状況が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (重要なリスク)(1) 競合他社による影響について流通クラウド事業においては、食品流通業界を対象とするSI事業者やサービス事業者と競合しております。官公庁クラウド事業においては、全国展開する大手SI事業者に加え、地域に密着した中小のSI事業者とも競合しております。トラスト事業においては、電子申請や電子契約等のトラストに関するサービスを提供する事業者が競合となります。また、モバイルネットワーク事業においては、他の通信キャリアの代理店のみならず、株式会社NTTドコモの他の代理店とも競合しております。当社グループは、市場選択にあたり、業種や地域をセグメントし、そのセグメントにおけるナンバーワンを目指す方針を採用しており、資本を集中投下することで、競合他社に対する競争優位性を維持し、また向上させるよう努めております。しかしながら、競合他社との価格競争がさらに激化した場合や、競合他社の技術力やサービス力が向上すること等により、当社グループのサービス力が相対的に低下した場合は、当社グループが提案している営業案件の失注や、販売数の減少等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 人材の確保と育成について当社グループは、顧客に対して最適な商品やサービスを提供できる戦力となる優秀な人材を確保するため、待遇の継続的な向上や、多様な働き方への対応、豊かに効率よく働ける環境の整備、認知度向上に向けた取組を進めるとともに、社員教育の徹底や資格取得の支援など、一定水準以上のスキルを有し、事業の発展に貢献する人材の育成を行っております。しかしながら、人材の確保や育成が計画どおりに進捗しない場合、あるいは優秀な人材が多数離職してしまう場合には、顧客へのサービス提供や新サービスの開発等が十分に行えず、その結果、営業案件失注や販売数の減少、受注案件の導入作業やサービス開発の遅延等の発生により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) システム導入・開発作業の遅延や不具合について流通クラウド事業、官公庁クラウド事業及びトラスト事業においては、サービス導入時に、マスタ設定等の導入作業に加えて、機能追加や動作安定化のための改善、さらにはインターフェース等のシステム開発を行う場合があります。当該導入作業や開発においては、作業工程等に基づき発生コストを予測し見積を行い、プロジェクトごとに進捗管理を行っておりますが、その性質上すべてのコストを正確に見積もることは困難であり、見積の誤りや作業の遅れ、仕様変更等の要因により、当初の見積を上回る作業工数が必要となる場合があり、想定以上の費用負担、開発の遅延等による採算性の悪化が生じる可能性があります。また、顧客との間で定めた期日までに導入、開発作業を完了し、納品できなかった場合、システムの不具合等により品質に問題が発生した場合、あるいは製品やサービスの欠陥が発覚した場合には、補修作業に伴う費用の増加、信用の低下、損害賠償、受注損失の発生等の要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) システム障害について当社グループは、顧客へのサービス提供においては、コンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存しております。安全・安心のサービス提供を維持するため、ISO27001情報セキュリティ適合性評価制度及びISO20000ITサービスマネジメントシステム適合性評価制度の認証を取得していることに加え、バックアップセンターを含む複数拠点のデータセンターを分散稼働させる等の対策を講じており、それらの施策を支える基盤系技術者の充実も図っております。さらに、IT事業賠償保険への加入を行い、万一のための対策も講じております。しかしながら、地震、火災等の自然災害、コンピューターウィルスの感染、サイバーテロ等に起因するシステムトラブル、また、公衆回線等ネットワークインフラの障害により当社グループのシステム等が正常に稼働しない状態の発生や顧客データの喪失等が生じた場合には、当社グループに直接損害が生じるほか、サービスの品質低下や損害賠償責任の負担、社会的信用の失墜、顧客企業との契約解除等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5) 法的規制、コンプライアンスについて官公庁クラウド事業は、電気通信事業法、建設業法、放送法等の関連法規の規制を受けております。安全管理、安全教育などを実施する専任者を設置し法令遵守を徹底しておりますが、これら法令の違反が生じた場合や、法的規制が追加・変更された場合は、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。今後新たな法令等が施行され、または既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業が制約を受け、業績に影響を与える可能性があります。また、コンプライアンスに関しては、役員及び社員に対して法令を含む社会的規範への準拠を求める規程の制定、社内外における相談窓口の設置、定期的な意識調査とテストの実施等により、その定着に取り組んでおりますが、個人的な行為を含む違法・不正行為の発生等により、社会的信用の低下、ブランドイメージの棄損、損害賠償責任の負担、入札停止等が発生する可能性があります。 (6) 知的財産権について当社グループは、ソフトウェアの開発を自社で行っておりますが、開発されたソフトウェアにかかる知的財産については、アプリケーションとして販売されるソフトウェアと異なり、クラウドからのサービス提供であることから模倣されるリスクは少なく、逆に特許申請による公開を避けるため、原則として特許権等の取得はしない方針であります。また、新たな取組を開始するに際しては、知的財産権に関する調査を行い、また、外注先等との契約にも知的財産権の取扱いを明瞭に定める等、紛争回避に努めており、これまで、当社グループは第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたことはありませんが、ソフトウェアに関する技術革新の顕著な進展により、当社グループのソフトウェアが第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に想定、判断できない可能性があります。また、当社グループの業務分野において認識していない特許等が成立している場合、損害賠償及び使用差し止めの訴えや、当該訴えに対する法的手続諸費用の発生等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 経営人材に関わるリスク当社の経営陣は、各担当業務分野において重要な役割を果たしております。当社では、幹部社員に向けた教育の実施や、権限委譲を進め、計画的に次期経営人材の育成を図っております。また、取締役会や経営会議における情報共有の深化や議論の活発化、経営企画部門の強化を図るなど、特定の人物に依存しない組織体制の整備を進めております。しかしながら、経営陣のメンバーが何らかの理由により突然経営活動を行えなくなった場合、また、次期経営人材の育成・確保ができなかった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8) 内部統制システムの不備当社グループは、内部統制システムの強化を図るべく継続的な検討・見直しや、システム化によるリスクの低減を進めておりますが、内部統制上の重大な欠陥や弱点、あるいは内部統制からの逸脱等が認められた場合には、追加的なコストが発生することに加え、適時開示が不十分となること等により社会的信用が損なわれ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9) 子会社の管理体制について当社は、連結子会社の運営について、適切な管理及び支援を行っております。しかしながら、当社による連結子会社への管理及び支援が適切に行われず、当該連結子会社の業績の悪化や不祥事等が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 自然災害等について当社の本社、事業所、店舗は、一部を除き、和歌山市を中心とした和歌山県内に集中しており、東南海地方における大規模な地震が発生した場合には、物的・人的被害の発生により、事業継続が困難になる可能性があります。また、その他の災害、事故、事件等によっても、同様の状況が生じる可能性があります。このため、当社は事業継続計画を策定するとともに、耐震・免震構造のデータセンターの建設や高台への移転、和歌山・東京・大阪の国内3地域にバックアップセンターを設置する等の措置を講じ、重要業務の中断を防ぎ、また、中断したとしても速やかに復旧させる体制を整備しております。さらに、オフィス等の立地の見直しをさらに進めることに加え、テレワークを活用した地域を限定しない人材採用の推進や、管理部門の業務のオンライン化にも取り組んでおります。しかし、このような備えにも関わらず、災害等により物的・人的被害が発生した場合には、事業機会が減少し、また、サービス体制に支障が生じることにより損害賠償責任の負担、社会的信用の失墜、顧客との契約解除、管理業務の停滞、決算の遅延等が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11) 疫病の蔓延について当社グループは、疫病が蔓延した場合であっても、事業継続計画に基づき事業を継続できる体制を整備しております。しかし、疫病の蔓延が長期化、深刻化する場合には、商談機会の減少による新規取引案件の減少、出勤や客先訪問が困難になることによるサービスレベルの一時的・部分的な低下、機器や資材の生産・物流の停滞に伴う調達の遅延と、それによるシステム導入、工事進行、設備投資の遅れ、また、ドコモショップにおける来店客数の減少や店舗の臨時休業等が生じるおそれがあり、これらが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (12) 減損損失の発生当社グループは、サービス充実の観点から、M&Aに柔軟に取り組んでおります。M&Aに際しては、対象企業の財務・法務・事業等についてデュー・デリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し、正常収益力を分析した上で機関決定を行っており、また、買収会社の業績管理の徹底を図っております。しかしながら、企業価値評価の検討が十分でなく、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明する等、事前に把握できなかった問題が発生し、買収企業の事業計画が未達となった場合には、のれんの減損損失が発生する可能性があります。また、所有する有形固定資産やソフトウェアについて、経営環境や事業の状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できない事態が発生した場合には、これらの資産の減損損失が発生する可能性があります。これら減損損失の発生が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (13) 特定の仕入先・取引先への依存についてモバイルネットワーク事業は、コネクシオ株式会社との代理店契約に基づく株式会社NTTドコモの二次代理店としてのドコモショップの運営及び携帯電話端末等の法人向け販売等であり、当社グループのモバイルネットワーク事業における仕入及び販売のほぼ100%がドコモブランドに依存しております。当社は株式会社NTTドコモ及びコネクシオ株式会社とは良好な関係を維持しており、提出日現在において解除事由等は生じておりませんが、両社の事業方針が変更された場合や、代理店契約が解除・解約等により終了した場合、又はその内容が大幅に変更された場合は、モバイルネットワーク事業の存続に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。流通クラウド事業のうち専門店向けの「Retailpro」については、規模は相対的に小さいものの、米国Retail Pro International LLC社の代理店事業であり、仕入のほぼ100%を同社に依存しております。また、得意先についても上位2社への売上が約4割を占めている状況にあります。仕入先、得意先とは現在のところ良好な関係を維持していますが、仕入先、得意先において施策の変更等があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。官公庁クラウド事業のうち連結子会社である株式会社南大阪電子計算センターは、「NEC情報サービス事業グループ」に属しており、仕入のほとんどを日本電気株式会社に依存しております。同社とは現在のところ良好な関係を維持していますが、同社において施策の変更等があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (14) 業績の変動について当社グループは、定常収入を経営上の重要指標と位置付けており、その規模は毎期安定的に増加しておりますが、定常収入以外の収入につきましては年度によって変動があります。とりわけ、官公庁クラウド事業については、国や自治体の予算の内容により需要が大きく変化するため、年度ごとの収益が安定しにくい性質があります。また、大型の通信システムの施工やシステム導入・開発等の案件について、工事の完了やシステムの稼働、検収の時期が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、可能な限り顧客との調整によって導入時期の調整を図っておりますが、案件の進捗状況や、納期の集中によって、収益が一時期に偏重することがあります。このため、特定の四半期業績のみをもって当社グループの通期業績見通しを判断することは困難であります。なお、2025年12月期の当社グループの業績は以下のとおりであります。 (単位:百万円) 当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高4,5004,3494,2635,02318,136営業利益4145763435111,846経常利益4105793445231,857 (15) 敵対的買収当社は、株式を資本市場に公開しており、経営権の支配を目的に敵対的買収が行われる可能性があります。経営権を取得した株主の方針によっては、経営方針、業績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16) 暗号資産の価格変動についてトラスト事業においては、ブロックチェーン技術を利用した電子証明書発行サービス「CloudCerts」を提供しており、ブロックチェーン利用による手数料支払い、その他入出金などのために暗号資産を使用しております。暗号資産に関しては短期的な時価の変動が激しいことから、暗号資産の時価が著しく高騰した場合には、サービス提供における原価の上昇を招きますが、売上価格に転嫁できない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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