3173

Cominix(3173)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

Cominixグループは、切削工具や耐摩工具の専門商社として、自動車部品などの金属加工に不可欠な工具の販売を主力としています。国内外の子会社22社を通じて、切削工具、耐摩工具、光製品、eコマース、Kamogawaものづくりソリューションなど多岐にわたる事業を展開しています。特に、超硬切削工具の販売に強みを持ち、国内外のメーカー製品を幅広く取り扱い、迅速な供給体制を構築することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

Cominixグループは主に6つの事業セグメントで構成されています。売上高が最も大きいのは「切削工具事業」で、自動車エンジン部品などの金属加工業者向けに超硬切削工具などを販売しています。「海外事業」も売上が大きく、中国やタイなどで切削工具や耐摩工具を販売しています。「耐摩工具事業」は製缶業者向けに工具を提供し、「光製品事業」は半導体・液晶向けの光学部品などを扱います。「eコマース事業」はオンラインで切削工具を販売し、「Kamogawaものづくりソリューション事業」は生産財の総合サプライヤーとして工具や工作機械のメンテナンスなどを手掛けています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CuttingTool 事業 168 1 0.7%
WearResistingTool 事業 22 2 7.4%
Overseas 事業 73 2 2.6%
LightProducts 事業 15 1 6.5%
ECommerceReportableSegment 事業 1 -1 -81.8%
KamogawaManufacturingSolutionsBusinessReportableSegment 地域 16 -0 -1.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,630 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、国内子会社7社(さくさく株式会社、大西機工株式会社、株式会社東新商会、株式会社澤永商店、株式会社川野辺製作所、株式会社Kamogawa、株式会社Kamogawa北海道)、海外子会社15社(中阪貿易(上海)有限公司、COMINIX(THAILAND)CO.,LTD.、COMINIX(PHILIPPINES),INC.、PT.COMINIX INDONESIA、COMINIX VIETNAM CO., LTD. 、COMINIX INDIA PRIVATE LIMITED、COMINIX MEXICO,S.A.DE C.V. 、COMINIX U.S.A.,INC.、COMINIX TRADING PHILIPPINES,INC.、COMINIX RUS LLC、KNB TOOLS OF AMERICA,INC.、広州加茂川国際貿易有限公司、KAMOGAWA LAGUNA PHILS., INC.、KAMOGAWA COMMERCE & SERVICES, INC.、KAMOGAWA VIETNAM CO., LTD.)の計22社により構成されており、①切削工具事業、②耐摩工具事業、③海外事業、④光製品事業、⑤eコマース事業、⑥Kamogawaものづくりソリューション事業(KMS事業)の6セグメント及び⑦その他事業で事業展開しております。当社グループの主要取扱い商品及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。(注1)当社は、2024年4月1日付にて共榮機工株式会社を吸収合併いたしました。また、2025年3月15日付で株式会社Kamogawaを存続会社として株式会社KamogawaHDを吸収合併いたしました。 ①切削工具事業当事業では、当社並びに国内子会社の大西機工株式会社、株式会社東新商会、株式会社澤永商店において、自動車エンジン部品などの金属加工業者への超硬切削工具及び特殊鋼切削工具の販売を中心としており、その他に、保持工具、測定機器、工作機械等を販売しております。当事業で取扱う切削工具は、自動車部品などの生産ラインの設備である工作機械に装着され、高精度に金属加工を行う先端の刃物として使用されております。そのために非常に硬度の高い超硬合金を原料として作られておりますが、金属加工を繰り返すうちに徐々に摩耗するため、加工精度を維持するためにも定期的な交換が必要とされます。しかし、製造ラインにおいては設備機械の稼働率アップや加工時間の効率化を重要課題としていることから、切削工具の長寿命化による性能向上や迅速かつ安定的な工具の供給体制構築が求められてきました。当社では、住友電気工業株式会社のイゲタロイ(注1)をはじめとした、国内外の切削工具製造メーカーの多品種の商品ラインナップを取り揃え、当社ロジスティクスセンターからの即納体制を構築することにより、多くの切削工具製造メーカーの代理店となっております。国内に2箇所ある当社ロジスティクスセンターは、「Cominix On-Line」(注2)というインターネットWeb受注システムとも連動しており、登録した当社顧客はリアルタイムに当社在庫量を確認し発注することが可能で、迅速な発送体制となっております。また、幅広い商品ラインナップとして、優れた性能を有するが国内では知名度の低い海外切削工具製造メーカーの商品を国内市場向けに輸入し販売することも手掛けております。販売体制の特長としては、創業当時より直販部門と卸売部門の2部門体制を敷いております。直販部門においては、切削工具の使用量が多い大手企業を中心に、当社の社員が対面による直接販売を行っており、顧客の設備機械に合わせた商品の提案やカスタム商品(注3)の対応を手掛けております。卸売部門では、当社より切削工具を仕入れて販売する販売店網を経由して、切削工具を使用する国内の中小の金属加工業者を中心に商品を納入しております。この2部門体制の結果、直販により得られる顧客の要求仕様に関する情報や卸売販売により得られる市場での価格や売れ筋商品情報は社内で共有することができ、新しい用途の開拓や新商品投入への戦略に繋げることが可能となっております。 (注1) イゲタロイ:住友電線製造所(現 住友電気工業株式会社)が開発した超硬合金の名称であります。(注2) Cominix On-Line:受注、在庫照会、手配、出荷などの業務を一括処理することで、業務の迅速化と効率化を可能とし、大阪ロジスティクスセンター(大阪府東大阪市)、北関東ロジスティクスセンター(群馬県邑楽郡大泉町)より当日出荷対応をしております。(注3) カスタム商品:顧客の要求仕様に合わせてオーダーメイドで製作される工具であります。 ②耐摩工具事業当事業では、主に国内製缶業者向けに製缶工具等の耐摩工具の販売をしております。耐摩工具とは、雄型と雌型の対となった工具の間に素材をはさみ、工具に強い力を加えることで素材を工具の形に成形する塑性加工において主に使用されております。また、金属の圧延や引き抜き・剪断・鍛造・打抜き等でも使用され、耐摩工具は長時間の熱・圧力・摩擦に耐えて使用できることを要求されるカスタム商品であります。主な顧客としては、ビールやジュース等の飲料容器缶業界をはじめ、化学繊維、自動車や通信機器、半導体など様々な業界の国内製造業者であります。また、製紙・環境リサイクル業界等への破砕刃の販売、電池業界への金型及び消耗部品の販売、製袋機メーカーへの刃型の販売も行っております。 ③海外事業当事業では、当社並びに以下の海外子会社(中国やタイ、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インド、メキシコ、アメリカ、ロシアなど)において海外顧客向けに切削工具、製缶工具、耐摩工具、鉱物資源等の販売をしております。中阪貿易(上海)有限公司,広州加茂川国際貿易有限公司,COMINIX(THAILAND)CO.,LTD.,COMINIX(PHILIPPINES),INC.、PT.COMINIX INDONESIA,COMINIX VIETNAM CO.,LTD.,COMINIX INDIA PRIVATE LIMITED,COMINIX MEXICO,S.A.DE C.V.COMINIX U.S.A.,INC.,COMINIX TRADING PHILIPPINES,INC.,COMINIX RUS LLC. ④光製品事業当事業では、半導体、液晶、太陽電池向けの検査装置への搭載用として、光学部品、光源装置、光ファイバーの販売を手掛けております。特に照明用光ファイバーの販売の主要顧客となる業界は、外観検査装置製造を行う業界であります。同業界は、液晶ガラス、フィルム、半導体、薬の錠剤、飲料容器などの生産ラインにおいて製造中の製品の欠陥をCCDカメラで撮影し、生産ラインから欠陥品をはじくという検査装置を製造しており、当社はその検査装置に搭載する部品として、照明用光ファイバーや光源装置を納入しております。 ⑤eコマース事業当事業では、国内子会社のさくさく株式会社においてインターネットでの切削工具等の販売を行う「さくさくEC」を展開しております。「さくさくEC」では、切削工具等の商品を幅広くラインナップし、オリジナル商品を含め、高品質低価格な商品を販売しております。またeコマースサイトの新たな機能として、700億パターンを超えるエンドミルをカスタムオーダーできるサービスも行っております。 ⑥Kamogawaものづくりソリューション事業(KMS事業)当事業では、国内及び海外子会社の株式会社Kamogawa、株式会社Kamogawa北海道、KAMOGAWA LAGUNA PHILS., INC.、KAMOGAWA COMMERCE & SERVICES, INC.及びKAMOGAWA VIETNAM CO., LTD.において、切削工具・研削砥石をはじめ、生産現場で必要な全ての工作機械・生産財の取扱いを行う、「生産財の総合サプライヤー」としての事業の他、工具や工作機械・装置のメンテナンスを行うリノベート事業、プライベートブランドの企画・製造・販売を行うPB事業を展開しております。 ⑦その他事業 報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、株式会社川野辺製作所及びKNB TOOLS OF AMERICA,INC.において切削工具等の製造販売を行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
国内外の多品種の商品ラインナップと即納体制を構築しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
住友電気工業株式会社のイゲタロイをはじめとした国内外メーカーの代理店ネットワークと即納体制。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
会社が挙げる主要リスク:業績変動リスク / 金利変動リスク / 取引先与信のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

開示情報からは、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できない。卸売業という業態上、特定の無形資産が競争優位の源泉となっている可能性は低い。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

既存顧客との取引関係は存在するが、顧客が他の卸売業者へ乗り換える際の直接的なコストや手間が極めて大きいという情報は乏しい。限定的なスイッチング・コストは存在する可能性。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業モデル上、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果は発生しない。BtoB取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業継続による効率的な物流網や仕入れルートの構築は考えられるが、構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は開示されていない。競合他社とのコスト差は限定的と推測される。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定のニッチ市場における長年の実績と、それに伴う一定の市場シェアを維持している可能性。業界全体で見た場合、規模の経済を活かした効率的な運営は可能だが、圧倒的な寡占状態ではない。

Cominixは、住友電気工業をはじめとする国内外の多数の切削工具メーカーの代理店として、多種多様な商品を揃え、2つのロジスティクスセンターとオンラインシステム「Cominix On-Line」による即納体制を確立しています。これにより、顧客はリアルタイムで在庫を確認し発注できるため、迅速かつ安定的な工具供給が可能です。また、直販と卸売の2部門体制により、顧客ニーズと市場情報を効率的に収集し、新商品開発や用途開拓に繋げている点が競争優位性となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針私たちは、取り組むべき事業について、“社会に貢献し、社会の発展に寄与してこそ本当の事業である”と考えています。産業発展の歴史は生産性向上の歴史とも言えますが、当社は1950年設立以来、顧客の生産性向上に寄与することで社会の発展に寄与することを基本方針に掲げ、日本の中核産業であるものづくり産業の、その根幹に関わる切削工具と耐摩工具の販売に特化することで、ものづくり産業の発展に貢献してきたと自負しております。今後も、当社グループは『ものづくりに携わるすべての人々に寄り添い、世界に「できる」を生み出す。』を存在意義として、対話を繰り返すことで相互の理解を深めながら、提案営業(顧客に潜在する問題点を見つけ出し、自社で提供する商品と使い方の提案にて解決策を提示する営業スタイル)の質を高め、ものづくり産業の生産性向上と付加価値の向上を通じて、社会に貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。新中長期経営計画ローリングプラン(FY76-FY80)(※2024年5月28日付で当初計画「新中長期経営計画(FY74-FY78)」の数値計画等をローリング)におきましては、引き続き「売上高」「営業利益」「ROE」を重要な経営指標と位置づけ、真の生産性向上に貢献する、「ものづくりの専門商社」を目指し、諸施策を実行してまいります。 なお、当連結会計年度の新中長期経営計画(FY74-FY78)の3年目の各達成状況は次のとおりであります。 売上高   (FY76計画) 30,000百万円 (FY76実績)  30,127百万円 計画差  127百万円 営業利益  (FY76計画)  850百万円 (FY76実績)    554百万円 計画差   △295百万円 ROE   (FY76計画)     8.4%  (FY76実績)      0.5% 計画差    △7.9% (3) 中長期的な会社の経営戦略当社を取り巻く経営環境は、自動車のEV化や海外移転の加速など製造業の外部環境は目まぐるしく変化しており、業界内の競争は年々厳しさを増しております。加えて、経済社会活動の正常化が進み、インバウンド需要の復調等が見られるものの、為替動向の懸念や世界的な物価高、また不安定な国際情勢等により、依然として不透明な状況が続くものと思われます。こうした環境の変化を機会と捉え、当社の強みである切削工具や耐摩工具に関する専門性を発揮し、国内市場では、有力代理店の囲い込み、人材育成、全国各地への新規出店、有力な海外メーカーの発掘、テクニカルセンターにおける新商品の加工テストやデータ分析やグリーン市場への進出・開拓等により新規顧客獲得に努めてまいります。また、新中長期経営計画ローリングプラン(FY76-FY80)におきましては、サステナビリティ経営の実現に向けた「持続的成長」と「改革」の5つの戦略骨子として以下のとおり定め、企業価値の向上に努めてまいります。 (4) 会社の対処すべき課題当社グループは、切削工具を主たる販売商品として対面販売による営業活動を行い、国内外の製造業者の生産性の向上に寄与することで事業を拡大してまいりました。今後の我が国経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境が改善する中、国内経済の景気回復は緩やかに継続する見込みである一方、世界的な金融引締めに伴う影響や物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動、為替動向の影響など懸念材料も多く、先行きは未だ不透明なまま推移することが予想されます。このような環境の中、改めて経営の基本方針である「社会に貢献し、社会の発展に寄与してこそ本当の事業である」という考えのもと『ものづくりに携わるすべての人々に寄り添い、世界に「できる」を生み出す。』という当社の存在意義に立ち返り、以下の事項を当社グループの対処すべき課題として取組みを進めてまいります。 ①商品力の強化当社グループは、発注から納品までリードタイムを要する切削工具事業において、顧客への即時納品体制を重視し、商品の先行手配による早期在庫化や、国内市場で同業他社との競合がない、あるいは少ない商品を選定し代理店として販売するなど、販売商品の「幅」と「奥行き」の充実を基本的な方針としております。従って、同業他社との差別化を推し進めるために、今後もプロダクト・ミックスを重視した商品力の強化に取り組んでまいります。加えて、カーボンニュートラルの実現に向けたトレンドが強まるなか、求められる事業の抜本的な変革に対し、いち早く対応するため環境に配慮した商品の選定とラインナップの拡充に取り組んでまいります。 ②営業活動の効率化対面販売を基本とする営業活動を少しでも効率化するため、インターネットを利用したWEB販売システム「Cominix On-Line」を構築しております。このシステムの登録ユーザーは、システムにログインすることで24時間いつでも取扱い商品の在庫状況と購入価格の確認ができ、発注することができます。今後も、このシステムの利用率を高めることで、営業活動の効率性を高めてまいります。また、連結子会社においてeコマースサイト「さくさくEC」を展開し、効率的に新たなマーケットへの販路拡大を進めてまいります。 ③社員教育商社の競争力は社員の能力であるため、社員教育・人材への投資には力を入れており、豊富な商品知識をもとに「ものづくりに携わるすべての人々に寄り添える人材」であることが、他社との差別化・競争力の源泉と考えており、優秀な人材を育成することが当社の持続的な成長に繋がると考えております。当社では年間を通じて計画的に海外メーカーや専門研修機関による研修の実施や、外部研修機関を利用した階層別研修プログラムを導入するなど、成長を実現する人材育成の仕組みづくりに取り組み、社内テクニカルセンターを活用し、独自で蓄積してきたノウハウや知識の伝達に取り組み、今後も社員のスキル向上に努めてまいります。 ④海外市場への展開国内製造業においては、日本経済の停滞や海外新興国の成長を受け、生産拠点の海外移転が進んでおります。当社グループとしては、海外展開を進める日系製造業の需要に対応するため、中国、東南アジア諸国、北米等への海外展開を積極的に進めております。国内販売で培った販売ノウハウや仕入先メーカーへの交渉力を使い、海外に現地法人を設立し、事業を進めてまいります。 ⑤耐摩工具事業、光製品事業の育成国内の切削工具の需要は、自動車市場が大きなウエイトを占めておりますが、我が国では2030年の次世代自動車普及目標を掲げ、EV車の普及促進に力を入れており、全世界的にもエンジン車からEV車への切り替えが進んでおります。EV化が進むと切削加工が減少し、切削工具の需要も減少する可能性があります。当社グループとしては、主力事業の切削工具販売以外の耐摩工具事業、光製品事業の育成も進めております。 ⑥国内製缶業界以外の耐摩工具の販売先開拓当社グループの耐摩工具事業においては、国内製缶業界向け製缶工具の販売割合が高い状況となっております。今後は、国内製缶工具の販売で培った技術力やノウハウを活かし、海外の製缶業界への販売及び、EV業界への販売など国内の製缶業界以外への販売を開拓し進めてまいります。 ⑦切削工具卸売業界の再編に備えた財務体質強化製造業の海外移転の加速により、国内市場の大きな成長が期待できなくなっており、当社グループの所属する業界は再編の動きが出る可能性があります。当社グループもシェア拡大を目指し、時にはM&Aにも備えて積極的に再編に動けるよう、総資産のうち十分な手元流動性を確保すると共に、資産効率性の改善を図りながら自己資本利益率を向上させ財務体質の強化を進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針私たちは、取り組むべき事業について、“社会に貢献し、社会の発展に寄与してこそ本当の事業である”と考えています。産業発展の歴史は生産性向上の歴史とも言えますが、当社は1950年設立以来、顧客の生産性向上に寄与することで社会の発展に寄与することを基本方針に掲げ、日本の中核産業であるものづくり産業の、その根幹に関わる切削工具と耐摩工具の販売に特化することで、ものづくり産業の発展に貢献してきたと自負しております。今後も、当社グループは『ものづくりに携わるすべての人々に寄り添い、世界に「できる」を生み出す。』を存在意義として、対話を繰り返すことで相互の理解を深めながら、提案営業(顧客に潜在する問題点を見つけ出し、自社で提供する商品と使い方の提案にて解決策を提示する営業スタイル)の質を高め、ものづくり産業の生産性向上と付加価値の向上を通じて、社会に貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。新中長期経営計画ローリングプラン(FY76-FY80)(※2024年5月28日付で当初計画「新中長期経営計画(FY74-FY78)」の数値計画等をローリング)におきましては、引き続き「売上高」「営業利益」「ROE」を重要な経営指標と位置づけ、真の生産性向上に貢献する、「ものづくりの専門商社」を目指し、諸施策を実行してまいります。 なお、当連結会計年度の新中長期経営計画(FY74-FY78)の3年目の各達成状況は次のとおりであります。 売上高   (FY76計画) 30,000百万円 (FY76実績)  30,127百万円 計画差  127百万円 営業利益  (FY76計画)  850百万円 (FY76実績)    554百万円 計画差   △295百万円 ROE   (FY76計画)     8.4%  (FY76実績)      0.5% 計画差    △7.9% (3) 中長期的な会社の経営戦略当社を取り巻く経営環境は、自動車のEV化や海外移転の加速など製造業の外部環境は目まぐるしく変化しており、業界内の競争は年々厳しさを増しております。加えて、経済社会活動の正常化が進み、インバウンド需要の復調等が見られるものの、為替動向の懸念や世界的な物価高、また不安定な国際情勢等により、依然として不透明な状況が続くものと思われます。こうした環境の変化を機会と捉え、当社の強みである切削工具や耐摩工具に関する専門性を発揮し、国内市場では、有力代理店の囲い込み、人材育成、全国各地への新規出店、有力な海外メーカーの発掘、テクニカルセンターにおける新商品の加工テストやデータ分析やグリーン市場への進出・開拓等により新規顧客獲得に努めてまいります。また、新中長期経営計画ローリングプラン(FY76-FY80)におきましては、サステナビリティ経営の実現に向けた「持続的成長」と「改革」の5つの戦略骨子として以下のとおり定め、企業価値の向上に努めてまいります。 (4) 会社の対処すべき課題当社グループは、切削工具を主たる販売商品として対面販売による営業活動を行い、国内外の製造業者の生産性の向上に寄与することで事業を拡大してまいりました。今後の我が国経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境が改善する中、国内経済の景気回復は緩やかに継続する見込みである一方、世界的な金融引締めに伴う影響や物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動、為替動向の影響など懸念材料も多く、先行きは未だ不透明なまま推移することが予想されます。このような環境の中、改めて経営の基本方針である「社会に貢献し、社会の発展に寄与してこそ本当の事業である」という考えのもと『ものづくりに携わるすべての人々に寄り添い、世界に「できる」を生み出す。』という当社の存在意義に立ち返り、以下の事項を当社グループの対処すべき課題として取組みを進めてまいります。 ①商品力の強化当社グループは、発注から納品までリードタイムを要する切削工具事業において、顧客への即時納品体制を重視し、商品の先行手配による早期在庫化や、国内市場で同業他社との競合がない、あるいは少ない商品を選定し代理店として販売するなど、販売商品の「幅」と「奥行き」の充実を基本的な方針としております。従って、同業他社との差別化を推し進めるために、今後もプロダクト・ミックスを重視した商品力の強化に取り組んでまいります。加えて、カーボンニュートラルの実現に向けたトレンドが強まるなか、求められる事業の抜本的な変革に対し、いち早く対応するため環境に配慮した商品の選定とラインナップの拡充に取り組んでまいります。 ②営業活動の効率化対面販売を基本とする営業活動を少しでも効率化するため、インターネットを利用したWEB販売システム「Cominix On-Line」を構築しております。このシステムの登録ユーザーは、システムにログインすることで24時間いつでも取扱い商品の在庫状況と購入価格の確認ができ、発注することができます。今後も、このシステムの利用率を高めることで、営業活動の効率性を高めてまいります。また、連結子会社においてeコマースサイト「さくさくEC」を展開し、効率的に新たなマーケットへの販路拡大を進めてまいります。 ③社員教育商社の競争力は社員の能力であるため、社員教育・人材への投資には力を入れており、豊富な商品知識をもとに「ものづくりに携わるすべての人々に寄り添える人材」であることが、他社との差別化・競争力の源泉と考えており、優秀な人材を育成することが当社の持続的な成長に繋がると考えております。当社では年間を通じて計画的に海外メーカーや専門研修機関による研修の実施や、外部研修機関を利用した階層別研修プログラムを導入するなど、成長を実現する人材育成の仕組みづくりに取り組み、社内テクニカルセンターを活用し、独自で蓄積してきたノウハウや知識の伝達に取り組み、今後も社員のスキル向上に努めてまいります。 ④海外市場への展開国内製造業においては、日本経済の停滞や海外新興国の成長を受け、生産拠点の海外移転が進んでおります。当社グループとしては、海外展開を進める日系製造業の需要に対応するため、中国、東南アジア諸国、北米等への海外展開を積極的に進めております。国内販売で培った販売ノウハウや仕入先メーカーへの交渉力を使い、海外に現地法人を設立し、事業を進めてまいります。 ⑤耐摩工具事業、光製品事業の育成国内の切削工具の需要は、自動車市場が大きなウエイトを占めておりますが、我が国では2030年の次世代自動車普及目標を掲げ、EV車の普及促進に力を入れており、全世界的にもエンジン車からEV車への切り替えが進んでおります。EV化が進むと切削加工が減少し、切削工具の需要も減少する可能性があります。当社グループとしては、主力事業の切削工具販売以外の耐摩工具事業、光製品事業の育成も進めております。 ⑥国内製缶業界以外の耐摩工具の販売先開拓当社グループの耐摩工具事業においては、国内製缶業界向け製缶工具の販売割合が高い状況となっております。今後は、国内製缶工具の販売で培った技術力やノウハウを活かし、海外の製缶業界への販売及び、EV業界への販売など国内の製缶業界以外への販売を開拓し進めてまいります。 ⑦切削工具卸売業界の再編に備えた財務体質強化製造業の海外移転の加速により、国内市場の大きな成長が期待できなくなっており、当社グループの所属する業界は再編の動きが出る可能性があります。当社グループもシェア拡大を目指し、時にはM&Aにも備えて積極的に再編に動けるよう、総資産のうち十分な手元流動性を確保すると共に、資産効率性の改善を図りながら自己資本利益率を向上させ財務体質の強化を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りであります。 a.財政状態流動資産は、前連結会計年度末に比べて4,298百万円増加し、19,261百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,443百万円、売掛金が1,491百万円、電子記録債権が345百万円、棚卸資産が442百万円、その他(未収入金)が519百万円増加したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,075百万円増加し、6,568百万円となりました。これは主に、建物及び構築物(純額)が307百万円、土地が202百万円、顧客関連資産が1,566百万円、のれんが690百万円、使用権資産が165百万円増加したことなどによります。うち、株式会社KamogawaHDのM&Aによる影響額(増加)は、現金及び預金1,992百万円、売掛金1,307百万円、電子記録債権108百万円、棚卸資産485百万円、その他(未収入金)572万円、建物及び構築物(純額)395百万円、土地273百万円、のれん883百万円、顧客関連資産1,566百万円、使用権資産が165百万円であります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて7,374百万円増加し、25,830百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて3,193百万円増加し、11,513百万円となりました。これは主に、短期借入金が1,629百万円、支払手形及び買掛金が836百万円、1年内返済予定の長期借入金が571百万円、賞与引当金が80百万円増加した一方で、その他(未払金)が110百万円減少したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて4,174百万円増加し、6,468百万円となりました。これは主に、長期借入金が3,452百万円、繰延税金負債が544百万円、退職給付に係る負債が109百万円増加したことなどによります。 うち、株式会社KamogawaHDのM&Aによる影響額(増加)は、支払手形及び買掛金847百万円、電子記録債務533百万円、短期借入金200百万円、1年内返済予定の長期借入金443百万円、未払法人税等が99百万円、長期借入金900百万円、退職給付に係る負債65百万円、繰延税金負債540百万円、その他(リース債務(固定))100百万円であります。この結果、負債は、前連結会計年度末に比べて7,367百万円増加し、17,982百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べて6百万円増加し、7,848百万円となりました。これは、利益剰余金が190百万円(親会社株主に帰属する当期純利益による増加36百万円、剰余金の配当による減少226百万円)減少した一方、その他有価証券評価差額金が4百万円、為替換算調整勘定が189百万円それぞれ増加したことによります。 b.経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな持ち直しの動きが見られたものの、物価上昇の影響や海外経済の減速懸念から、依然として先行き不透明な状況が続きました。設備投資は底堅さを見せた一方、一部製造業では生産活動に弱さも見られました。海外経済につきましても、地域によるばらつきが継続しました。米国経済は比較的堅調さを維持しましたが、中国経済については、政策的な下支えにもかかわらず、本格的な回復には時間を要しており、関連する製造業の需要は依然として力強さを欠く状況でした。他方、インド等の一部アジア地域では、底堅い成長が続きました。為替相場の変動や依然として残る地政学的リスクも、事業環境の不確実性を高める要因となりました。また、当社グループの関連する主要産業であります自動車業界においては、地域によって生産回復のペースに差が見られました。半導体・電子部品業界では、一部製品で在庫調整が進展したものの、需要の本格回復には至らず、関連する設備投資も慎重な動きが続きました。工作機械業界におきましても、国内外での受注環境は依然として厳しい状況で推移しました。当社はこのような不透明な環境の中で、2024年5月に公表した「新中長期経営計画ローリングプラン(FY76-FY80)」に基づき、「真の生産性向上に貢献する高度専門商社への変革」を基本方針として、持続的な成長と企業価値向上に向けた諸施策を着実に実行してまいりました。具体的には、成長分野・新領域への積極的な展開、M&A戦略の継続推進とシナジー効果の最大化(特に当連結会計年度に実施したKamogawaグループとの統合効果の早期実現)、収益構造改革による利益率の向上、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による業務効率化、サステナビリティ経営の強化等に取り組みました。一方で、M&A実施によるデューデリジェンス費用、シンジケートローンにかかるアレンジメント費用の計上、賃上げの実施による人件費の増加に加え、子会社の吸収合併に伴う費用の計上、物流体制の再構築、子会社の収益性の見直しによる減損損失の計上など各種費用が増加いたしました。 この結果、当連結会計年度の売上高は30,127百万円(前連結会計年度比5.2%増)、営業利益は554百万円(前連結会計年度比26.3%減)、経常利益は563百万円(前連結会計年度比32.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は36百万円(前連結会計年度比93.2%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ■ 切削工具事業 売上高は16,760百万円(前連結会計年度比2.1%増)、セグメント利益は118百万円(前連結会計年度比16.4%減)と増収減益となりました。主な要因は、卸・直需の両部門において、重点顧客への提案活動やルート拡充に取り組み、航空機・重電・一部自動車業界向けのスポット案件により売上を下支えしたものの、自動車・建機業界の需要低迷に加え、設備投資の動きが総じて鈍く、全体として持続的な販売拡大には至らなかったことに加え、賃上げの実施による人件費の増加、子会社の吸収合併に伴う費用の計上など販売管理費が増加したことによります。 ■ 耐摩工具事業 売上高は2,182百万円(前連結会計年度比18.4%減)、セグメント利益は162百万円(前連結会計年度比26.0%減)と減収減益となりました。主な要因は、破砕・電池分野における装置や部品の大型案件獲得が進展し、装置系分野では新規顧客開拓や環境関連装置の取り組みを推進した一方で、製缶業界における設備投資の一巡や主要顧客の生産調整の影響により、バッテリー関連や軽量缶分野の受注が総じて低調に推移したことによります。 ■ 海外事業 売上高は7,291百万円(前連結会計年度比1.2%減)、セグメント利益は192百万円(前連結会計年度比32.2%減)と減収減益となりました。主な要因は、インドやメキシコをはじめとする成長市場において新規顧客の獲得や販売拡大が進み、タングステン等の鉱物資源の販売も売上に貢献するなど堅調に推移したものの、主要進出国である中国や一部東南アジアにおいて厳しい事業環境が続き、為替影響や地域間のばらつきを吸収するには至らなかったことによります。 ■ 光製品事業 売上高は 1,458百万円(前連結会計年度比8.2%増)、セグメント利益は95百万円(前連結会計年度比83.1%増)と増収増益となりました。主な要因は、中国・韓国市場の低迷が継続し、主力のマシンビジョン関連ビジネスは回復途上であり、景況感の不透明さは継続しているものの、通信・映像分野の売上が堅調に推移し、粗利率の高いソフトウェアやシステム販売の構成が維持されたことに加え、新規顧客との開発・量産案件も着実に進展し、好調に推移したことによります。 ■ eコマース事業 売上高は 88百万円(前連結会計年度比75.6%増)、セグメント損失は72百万円(前連結会計年度は71百万円のセグメント損失)となりました。主な要因は、取り扱い商品の拡充に加え、キャンペーンの実施や広告配信手法の最適化により新規会員数が大きく伸長し、販売実績や顧客基盤の拡大に一定の成果が見られたものの、利益面では販促施策の影響を受けて粗利率が低下し、通期の収益改善には至らなかったことによります。 ■ Kamogawaものづくりソリューション事業(KMS事業) 売上高は1,561百万円、セグメント損失は26百万円となりました。当該セグメントは、2024年12月にKamogawaグループのM&Aを実施したため、第4四半期より「Kamogawaものづくりソリューション事業セグメント」として、株式会社Kamogawa及びその子会社が営む切削工具・研削砥石などの生産財の販売の業績を反映しております。株式会社Kamogawaにおける第4四半期は、ものづくり事業部における自社企画商品(脆性材加工向け電着工具など)の拡販等が進み、堅調に業績は推移しておりますが、M&A実施によるデューデリジェンス費用、のれん償却に加え、顧客関連資産償却などの計上によりセグメント損失となりました。なお、当該セグメントの業績はみなし取得日が2024年12月31日であることから、2025年1月1日から2025年3月31日の業績の期間となっております。(詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」をご覧ください。) ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,696百万円(前年同期比43.0%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 営業活動の結果使用した資金は、96百万円(前連結会計年度は1,567百万円の獲得)となりました。資金の増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益244百万円、売上債権の減少額762百万円、減損損失193百万円、のれん減損損失120百万円、減価償却費168百万円、のれんの償却額119百万円などであり、資金の減少の主な内訳は、仕入債務の減少額1,059百万円、その他流動資産の減少額417百万円、法人税等の支払額305百万円などであります。投資活動の結果使用した資金は、2,207百万円(前連結会計年度は3百万円の使用)となりました。資金の増加の主な内訳は、定期預金の払戻しによる収入59百万円、保険積立金の解約による収入125百万円などであり、資金の減少の主な内訳は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,199百万円などであります。財務活動の結果得られた資金は、3,637百万円(前連結会計年度は849百万円の使用)となりました。資金の増加の主な内訳は、長期借入金による収入3,903百万円、資金の減少の主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,444百万円、配当金の支払額226百万円などであります。  ③ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績生産実績に重要性がないため、記載を省略しております。 b. 受注実績受注実績については、販売実績と大差がないため、記載を省略しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)切削工具事業16,760102.1耐摩工具事業2,18281.6海外事業7,29198.8光製品事業1,458108.2eコマース事業88175.6Kamogawaものづくりソリューション事業(KMS事業)1,561-その他事業784101.5合計30,127105.2 (注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。2 その他事業につきましては報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、製造事業であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。当社グループは、超硬工具に特化した高度専門商社としてグローバルに事業を展開しております。当社グループでは、業界NO.1に向けた成長戦略を海外市場及び国内市場にて推進しております。海外市場は、ユーザーの海外移転が進む国内市場と比較して、より成長余地が大きい市場と捉えております。当社グループの海外進出可能な直販体制と商品力・提案力を武器に海外市場へ積極的に経営資源を投入しております。一方、国内市場においては、後継者問題や顧客の海外展開への対応などの課題を抱える販売会社に対する友好的なM&A・テクニカルセンターを活用した技術営業体制の強化・新商材の拡充など業界独自の販売方法を通してシェア拡大を図っております。こういった方針のもと、当連結会計年度は、M&A施策としては、株式会社KamogawaHDに対するM&Aを実施いたしました。また名古屋ロジスティクスを閉鎖し物流センターの体制の見直にも取り組みいたしました。この結果、売上高は30,127百万円(前連結会計年度比5.2%増)、売上高総利益率は22.4%(前連結会計年度から0.2ポイント増)自己資本比率は30.3%(前連結会計年度から12.1ポイント減)となりました。今後、M&Aを実施した連結子会社とのグループ間シナジーを高めてまいります。また海外市場で獲得したユーザーの国内拠点を開拓するなど海外市場と国内市場のシナジーを実現し、物流体制の効率化・情報の高度化等により利益の伴った成長を実現しつつ、新たな海外拠点の開設など成長市場への投資を行い、当社グループ全体の成長を図ってまいります。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。将来の成長のための内部留保については、長期的な展望に立った事業所開設資金ならびに新規取扱い商品の購入資金に投入し、さらなる企業競争力の強化に取り組んでまいります。当連結会計年度におけるM&A施策としては、株式会社KamogawaHDに対するM&Aを実施いたしました。設備投資については、連結子会社であるKNB TOOLS OF AMERICA,INC.での設備等の購入、法律改正に伴うシステムの新設及び基幹システムの改修費用などの投資を行いました。この結果、当連結会計年度における固定資産の取得による支出は104百万円となりました。尚、これらの投資のための所要資金は、自己資金、借入金にて賄っております。この結果、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債残高は10,521百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,696百万円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。当社グループは、税効果会計、貸倒引当金、商品の評価、投資その他の資産の評価、のれんの評価及び偶発事象等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。翌連結会計年度においては個人消費や設備投資の持ち直しにより、緩やかな回復基調を辿ることが期待されるものの、依然として残る物価上昇圧力や金融政策の動向、さらには世界経済の減速懸念や地政学的リスクの高まり、貿易摩擦の激化、為替相場の不安定な動きなど懸念材料も多く、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想されます。財務諸表の作成に当たっては、「翌連結会計年度においては、米国トランプ政権の政策運営による世界経済の混迷、中国経済の低迷長期化、ウクライナ情勢の長期化による資源・エネルギーコストの高騰などを背景としたインフレ圧力の上昇、円安の進行、物価高騰、金利上昇など不確実要素もあるものの通常需要の見通しである」との仮定に基づき見積り及び予測を行っております。しかしながら、現時点で業績等、全ての影響について予測を行うことは困難な状況であるため、実際の業績とは異なる可能性があります。

事業リスク

Cominixグループの業績は、主要顧客である自動車業界の設備投資や生産動向に大きく左右されるため、業界の変動が経営に影響を与える可能性があります。また、変動金利の有利子負債があるため、金利上昇は財務状況に影響を及ぼす恐れがあります。さらに、多品種の在庫を抱えるため、市況の変化による過剰在庫や商品評価損のリスクがあります。主要仕入先との代理店契約の解消や変更、海外事業における政治・経済・為替リスクも経営に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,091 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。また、サステナビリティに関するリスクにつきましては、「2[サステナビリティに関する考え方及び取組]」をご参照ください。 (1) 業績変動リスク当社グループの主要販売商品である切削工具は、自動車業界が主要なユーザーであり、当社グループの業績は同業界の設備投資動向及び生産動向に強く影響を受けております。従って、今後の同業界の業況変化による商品需要の大幅な変動が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、国内では、耐摩・光製品のセグメントへ展開を進めることで特定の業界(自動車業界)への依存度を低減させてまいります。海外では特定の地域(主に日本と中国)への依存度を低減するため、進出国・拠点を増やすことでリスクを分散してまいります。なお、ウクライナをめぐる国際情勢の不安が拡大した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (2) 金利変動リスク当社グループの有利子負債には、変動金利条件となっているものがあります。当社グループでは、金利変動リスクを回避する目的で、当社が必要と判断した場合、有利子負債の短期から長期への転換や金利スワップ取引の利用をいたします。今後想定以上に金利が上昇した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 取引先与信のリスク当社グループは、与信管理の徹底を図り、不良債権発生の未然防止に努めておりますが、今後の景気動向等によっては想定を超える取引先の信用状態の悪化等が生じる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、取引先ごとに与信額を設定するほか、1年ごとに信用調査会社のデータをもとに与信の一括見直しを行っております。また回収遅延資料を毎月作成し、不良債権を適宜モニタリングしております。 (4) 商品在庫に関するリスク当社グループは、特に切削工具については多品種の在庫を有しており、お客様への即時納品体制を確立しています。今後、市況の変化によっては過剰在庫となり商品評価損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、継続発注は販売実績データに基づく適正発注量決定システムでの運用等を行い、新規発注は販売計画に基づく発注量を決定しリスクを低減しております。 (5) 災害・事故によるリスク地震等の自然災害や人災・事故などにより、当社グループ及び取引先の営業拠点や従業員が被害を受ける可能性があります。これに伴う売上高の減少、物流機能の麻痺、営業拠点の修復又は代替のための費用発生等が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループではあらゆる災害・事故によるリスクに備え、大阪、北関東の2つの物流拠点への保管在庫の最適化を行い、流通への影響を低減しております。また、「Cominix On-Line」による非対面販売の実施に加え、2020年10月から連結子会社さくさく株式会社においてeコマース事業の本格的に参入いたしました。またグループ内の取り組みといたしましては、グローバルな相互補完体制を構築する事業継続計画(BCP)の策定、在宅勤務の推進に支障が生じる業務プロセスの見直について継続的に整備を取り組んでおります。 (6) 仕入先に係る代理店契約の解消・終了に関するリスク当社は住友電気工業株式会社と特約販売契約を締結しております。当社は同社と1954年8月に特約販売契約を締結し、同社が製造する切削工具等を中心に事業を展開してまいりました。当該契約書には対象となる製品、販売地域、支払方法及び解除事由等が記載されております。現在、当社と同社とは良好な関係にあるものと認識しておりますが、当社と同社との関係に変化が生じた場合、あるいは同社の特約販売戦略や特約販売店各社に対する諸条件もしくは当社に対する戦略が変更された場合等には、上記特約販売契約の内容等に変更の可能性があり、その場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、現時点では解除事由を含めて当該契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に影響を与える可能性があります。 (7) 海外事業に関するリスク当社グループは積極的に海外での事業展開を図っておりますが、進出しております各国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、為替などのリスクによって、今後の事業戦略や当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、海外取引の拡大に伴い、税率、関税などの監督当局による新たな規制などにより損失や費用負担が増大する恐れがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、海外展開を図る場合には、事前の徹底した情報収集をもとに事業計画を立案し意思決定するとともに、経営環境等の変化により事業計画の見直しの必要性が発生した場合には、撤退も含めて早急に対応を検討する体制を構築しリスクを低減しております。 (8) 為替変動によるリスク当社は外貨建てによる輸出入取引を行っておりますので、大幅な為替変動が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建ての財務諸表を作成しておりますので、連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。これらに対応するため、当社グループでは、外貨建の仕入に対する為替リスクについては、通常の為替変動であれば粗利益を調整し、異常な為替変動があれば、販売価格の改定を行うことでリスクを移転しております。 (9) 退職給付債務に関するリスク当社では確定給付型の退職金制度を採用し、一部を確定給付企業年金制度で運用しておりますので、退職給付債務を計算する前提条件の変更などが、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、当社は確定拠出型企業年金制度を導入し、前述のリスクの低減を図っております。 (10) システム障害の発生によるリスク当社では販売チャネルとしてオンライン発注システム「Cominix On-Line」の構築と、eコマース事業として切削工具専門通販サイト「さくさくEC」を立ち上げており、システムの安定稼動の維持に努め不測の事態に備えた対策も講じておりますが、自然災害や事故、サイバー攻撃等によるコンピューターシステムの停止や通信ネットワークの切断、不備による誤動作、不正使用、不正アクセス、コンピューターウイルス等に起因して当社グループの業務に支障が生じた場合には、大きな信用失墜と機会損失に繋がり、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらに対応するため、当社グループでは、サーバーのセカンダリ確保を行い、システムのデータバックアップの徹底を図っております。また外部からの攻撃に対しては、ファイアウォール装置の導入するなどリスクを低減しております。 (11) レアメタル原材料(タングステン)不足や価格上昇によるリスク当社グループの主要商品である超硬切削工具に使用されている原材料(タングステン)は、切削工具製造メーカーがその調達のほとんどを中国からの輸入に依存しているため、中国の政治・経済情勢等の変化、法律の改正、紛争、自然災害、伝染病の流行等の不測の事態により原材料(タングステン)が調達できなくなった場合や、その原材料の著しい価格上昇が発生した場合には、当社の販売活動に影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12)  特定の業界に依存していることに起因するリスク当社グループの耐摩工具事業は、国内製缶業界向け製缶工具の割合が高い状況となっております。今後とも製缶工具の販売で培った技術力やノウハウを活かし、同業界向け製缶工具の安定的な取引の確保に努めてまいりますが、同業界における技術革新や市場動向等によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらに対応するため、当社グループでは、国内製缶工具の販売で培った技術力やノウハウを活かし、海外の製缶業界への販売及び国内の製缶業界以外への販売を進めてまいります。 なお、上記に記載の事業等のリスクにおけるセグメントごとの影響度については次のとおりであります。リスク名切削工具事業耐摩工具事業海外事業光製品事業eコマース事業KMS事業その他事業全社(共通)(1)業績変動リスク◎△○△△◎◎ (2)金利変動リスク ◎(3)取引先信用リスク○○○○△○○◎(4)商品在庫に関するリスク◎△○○○○△ (5)災害・事故によるリスク○○○○○○○◎(6)仕入先に係る代理店契約の解消・終了に関するリスク◎ (7)海外事業に関するリスク △◎ ◎〇 (8)為替変動によるリスク○ ◎ ○◎○◎(9)退職給付債務に関するリスク ◎(10)システム障害の発生によるリスク◎△◎△◎◎◎◎(11)レアメタル原材料(タングステン)不足や価格上昇によるリスク◎ ○ ○○◎ (12)特定の業界に依存していることに起因するリスク△○ ○〇 (注) 影響度につきましては次の通りの区分で示しております。◎・・・大○・・・中△・・・小

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が Cominix の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →