事業の内容
ディーブイエックスは、1986年設立以来、「人に優しい医療」をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業を展開しています。主な事業は「不整脈事業」と「虚血事業」に分かれます。不整脈事業では、心臓ペースメーカやアブレーションカテーテルなど不整脈の検査・治療機器を医療機関に販売(販売代理店業)しています。虚血事業では、心筋梗塞や狭心症などの虚血性疾患の検査・治療機器を国内外メーカーから仕入れ、全国の販売代理店を通じて医療施設に販売(国内総代理店業)しており、これが収益の柱となっています。
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FY2025|3,562 文字|出典 docID: S100W6AB
3 【事業の内容】当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として「生命と健康を守る」ことをパーパスとし、患者様、医師・医療関係者の皆様にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に貢献することを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。各事業について次のとおり説明いたします。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を関東地域を中心に、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、営業エリアの拡大を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。 ・ICD(植込み型除細動器)心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。 ・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。 ・電極カテーテル電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。 ・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。 ・冷凍アブレーションカテーテル薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。 ・心腔内エコーカテーテル従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得ることができるカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築することが可能です。心腔内超音波カテーテルを用いることで、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態(販売代理店業)をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」当社が日本国内における製造販売業者の認証を有する自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」は、心臓血管インターベンション治療など血管造影を行う際の造影剤注入装置で、医療現場のニーズを取り入れた操作性の向上と、少量から大量まで正確に造影剤を注入することを実現しました。また、本システムを使用することで、複数症例での連続使用、造影剤の自動充填や自動エア抜き機能などにより、手技時間の短縮や放射線被ばくの低減、造影剤使用量の削減が期待されます。 ―その他―「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈事業及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2024|3,748 文字|出典 docID: S100TVMM
3 【事業の内容】当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として「生命と健康を守る」ことをパーパスとし、患者様、医師・医療関係者の皆様にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に貢献することを使命としております。なお、2023年6月19日付で適時開示しました「その他の関係会社の異動に関するお知らせ」のとおり、株式会社光通信が同社の子会社4社(光通信株式会社、株式会社UH Partners 2、株式会社UH Partners 3、及び株式会社エスアイエル)を通じて間接的に保有する当社株式の所有議決権比率の合計が20%以上となったことから、同社は当社のその他の関係会社となりました。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。各事業について次のとおり説明いたします。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を関東地域を中心に、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、営業エリアの拡大を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。 ・ICD(植込み型除細動器)心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。 ・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。 ・電極カテーテル電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。 ・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。 ・冷凍アブレーションカテーテル薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。 ・心腔内エコーカテーテル従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得ることができるカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築することが可能です。心腔内超音波カテーテルを用いることで、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態(販売代理店業)をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」当社が日本国内における製造販売業者の認証を有する自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」は、心臓血管インターベンション治療など血管造影を行う際の造影剤注入装置で、医療現場のニーズを取り入れた操作性の向上と、少量から大量まで正確に造影剤を注入することを実現しました。また、本システムを使用することで、複数症例での連続使用、造影剤の自動充填や自動エア抜き機能などにより、手技時間の短縮や放射線被ばくの低減、造影剤使用量の削減が期待されます。 ―その他―「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈事業及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2023|3,561 文字|出典 docID: S100R5FJ
3 【事業の内容】当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として「生命と健康を守る」ことをパーパスとし、患者様、医師・医療関係者の皆様にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に貢献することを使命としております。当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。各事業について次のとおり説明いたします。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を関東地域を中心に、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、営業エリアの拡大を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。 ・ICD(植込み型除細動器)心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。 ・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。 ・電極カテーテル電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。 ・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。 ・冷凍アブレーションカテーテル薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。 ・心腔内エコーカテーテル従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得ることができるカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築することが可能です。心腔内超音波カテーテルを用いることで、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態(販売代理店業)をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」当社が日本国内における製造販売業者の認証を有する自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」は、心臓血管インターベンション治療など血管造影を行う際の造影剤注入装置で、医療現場のニーズを取り入れた操作性の向上と、少量から大量まで正確に造影剤を注入することを実現しました。また、本システムを使用することで、複数症例での連続使用、造影剤の自動充填や自動エア抜き機能などにより、手技時間の短縮や放射線被ばくの低減、造影剤使用量の削減が期待されます。 ―その他―「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈事業及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2022|4,120 文字|出典 docID: S100OKMV
3【事業の内容】 当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として「生命と健康を守る」ことをパーパスとし、患者様、医師・医療関係者の皆様にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に貢献することを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を関東地域を中心に、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、営業エリアの拡大を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。 ・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。 ・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。 ・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。 ・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル) アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。 ・冷凍アブレーションカテーテル 薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。 ・心腔内エコーカテーテル 従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得ることができるカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築することが可能です。心腔内超音波カテーテルを用いることで、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態(販売代理店業)をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」 当社が日本国内における製造販売業者の認証を有する自動造影剤注入装置「RAQUOSインジェクションシステム」は、心臓血管インターベンション治療など血管造影を行う際の造影剤注入装置で、医療現場のニーズを取り入れた操作性の向上と、少量から大量まで正確に造影剤を注入することを実現しました。また、本システムを使用することで、複数症例での連続使用、造影剤の自動充填や自動エア抜き機能などにより、手技時間の短縮や放射線被ばくの低減、造影剤使用量の削減が期待されます。 ・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」 株式会社フィリップス・ジャパンが日本国内における製造販売業の承認を有するエキシマレーザ血管形成システムは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザ血管形成システムは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができます。 なお、Spectranetics社及び株式会社フィリップス・ジャパン社との間で当該製品に関する日本国内優先販売契約を2021年12月31日まで締結しておりました。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈事業及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2021|3,969 文字|出典 docID: S100LOD1
3【事業の内容】 当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として多くの患者様のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を主として関東地域において、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、東北、北陸、名古屋、中国、九州の各地区を営業強化エリアとし全国展開を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。 ・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。 ・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。 ・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。 ・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル) アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。 ・冷凍アブレーションカテーテル 薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。 ・心腔内エコーカテーテル 従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得ることができるカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築することが可能です。心腔内超音波カテーテルを用いることで、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態(販売代理店業)をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」 株式会社フィリップス・ジャパンが日本国内における製造販売業の承認を有するエキシマレーザ血管形成システムは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザ血管形成システムは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができます。 なお、当社とSpectranetics社との間のエキシマレーザ血管形成システム及び関連製品に関する日本国内独占販売契約は、製品ごとに2018年12月31日又は2020年12月31日までを国内独占販売期間としておりました。また、Spectranetics社及び株式会社フィリップス・ジャパン社との間で当該製品に関する日本国内優先販売契約を2021年12月31日まで締結しております。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈事業及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2020|3,963 文字|出典 docID: S100IYMU
3【事業の内容】 当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として多くの患者様のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生又は刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を主として関東地域において、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、東北、北陸、名古屋、中国、九州の各地区を営業強化エリアとし全国展開を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広い商品です。・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル) アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。・冷凍アブレーションカテーテル 薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。肺静脈隔離が比較的短時間で行われ、合併症発生率が従来より低いことから、今後も広く普及していくことが予測されています。・心腔内エコーカテーテル 従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得る事が出来るカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築する事が可能です。心腔内超音波カテーテルを用いる事で、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄又は閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、販売代理店として医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を輸入・販売しております。・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」(以下「エキシマレーザ」という。) エキシマレーザは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができます。 なお、Spectranetics社との間のエキシマレーザ血管形成システム及び関連製品に関する日本国内独占販売契約につきましては2020年12月31日まで延長した上で、製品ごとに2018年12月31日又は2020年12月31日までを国内独占販売期間とすることを合意しております。また、当該製品に関する日本国内における製造販売業の承認につきましては、製品ごとに2019年4月1日又は2020年1月1日をもって株式会社フィリップス・ジャパンに移管いたしました。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2019|4,051 文字|出典 docID: S100GB9O
3【事業の内容】 当社は、1986年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として多くの患者様のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生または刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を主として関東地域において、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、東北、北陸、名古屋、中国の各地区を営業強化エリアとし全国展開を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。近年ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広いことから、これを利用した症例数が増加傾向にあります。・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル) アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。・冷凍アブレーションカテーテル 薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。重篤な合併症の発生率が従来と比較して極めて低く、すでに欧米では高い評価がなされており、今後広く普及していくことが予測されています。・心腔内エコーカテーテル 従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得る事が出来るカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築する事が可能です。心腔内超音波カテーテルを用いる事で、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄または閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、販売代理店として医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を輸入・販売しております。・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」(以下「エキシマレーザ」という。) エキシマレーザは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができますが、現在日本国内で保険適用されているのは、冠動脈の治療及び心臓ペースメーカ等のリード抜去治療であります。 なお、Spectranetics社との間のエキシマレーザ血管形成システムおよび関連製品に関する日本国内独占販売契約につきましては2020年12月31日まで延長した上で、製品ごとに2018年12月31日、2019年12月31日または2020年12月31日までを国内独占販売期間とすることを合意しております。また、当該製品に関する日本国内における製造販売業の承認の一部につきましては、2019年4月1日をもって株式会社フィリップス・ジャパンに移管することを合意しております。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2018|3,884 文字|出典 docID: S100DH9V
3【事業の内容】 当社は、昭和61年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として多くの患者様のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生または刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を主として関東地域において、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、東北、北陸、名古屋、中国の各地区を営業強化エリアとし全国展開を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。近年ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広いことから、これを利用した症例数が増加傾向にあります。・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル) アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。・冷凍アブレーションカテーテル 薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。重篤な合併症の発生率が従来と比較して極めて低く、すでに欧米では高い評価がなされており、今後広く普及していくことが予測されています。・心腔内エコーカテーテル 従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得る事が出来るカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築する事が可能です。心腔内超音波カテーテルを用いる事で、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄または閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、販売代理店として医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を輸入・販売しております。・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」(以下「エキシマレーザ」という。) エキシマレーザは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができますが、現在日本国内で認められているのは、冠動脈の治療及び心臓ペースメーカ等のリード抜去治療であります。 製造は米国のSpectranetics社であり、日本においては当社が国内総代理店となり販売代理店を通じて、全国の医療施設に提供しております。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2017|4,146 文字|出典 docID: S100AR95
3【事業の内容】 当社は、昭和61年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として多くの患者様のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生または刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を主として関東地域において、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、東北、北陸、名古屋、中国の各地区を営業強化エリアとし全国展開を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICD(植込み型除細動器)の機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。近年ICD(植込み型除細動器)に比べて適応範囲が広いことから、これを利用した症例数が増加傾向にあります。・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が付いた特殊なカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が2極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。・アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル) アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)は、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。・冷凍アブレーションカテーテル 薬剤抵抗性を有する発作性心房細動治療を目的とした新しいエネルギー源である冷凍凝固法を用いたバルーンカテーテルです。バルーンが装着されたアブレーションカテーテルを心房細動のトリガーとなる肺静脈に挿入し、治療を行います。重篤な合併症の発生率が従来と比較して極めて低く、すでに欧米では高い評価がなされており、今後広く普及していくことが予測されています。・心腔内エコーカテーテル 従来の超音波診断装置とは異なり、心臓の中に超音波カテーテルを留置し治療中の心臓内の情報をリアルタイムに得る事が出来るカテーテルです。また、磁気センサー付きの超音波カテーテルは、3Dマッピングシステムとの併用により心臓のリアルタイム3D画像を構築する事が可能です。心腔内超音波カテーテルを用いる事で、治療手技の有効性、安全性の向上が期待されます。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄または閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、販売代理店として医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を輸入・販売しております。・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」(以下「エキシマレーザ」という。) エキシマレーザは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができますが、現在日本国内で認められているのは、冠動脈の治療及び心臓ペースメーカ等のリード抜去治療であります。 製造は米国のSpectranetics社であり、日本においては当社が国内総代理店となり販売代理店を通じて、全国の医療施設に提供しております。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ・自動造影剤注入装置「ACIST」(以下「ACIST」という。) ACISTは、心臓冠動脈の血管造影検査において、造影剤注入の流量・流速を可変制御するインジェクタシステムで、製造は米国のACIST Medical Systems社であります。なお、当事業年度においては、平成28年12月31日をもって同商品の国内総代理店としての独占販売契約が終了したことから、平成29年1月1日以降においては、平成29年5月31日までを移管期間とする業務委託契約を締結し、従前の条件に変更のない契約条件に基づいて同商品の販売を行いました。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品等、主力事業である不整脈及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。
FY2016|3,805 文字|出典 docID: S1007QZD
3【事業の内容】 当社は、昭和61年4月の設立以来、「人に優しい医療」への貢献をコンセプトに、循環器疾病分野の医療機器を中心に事業展開しており、医療現場に携わる企業として多くの患者様のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことを使命としております。 当社の事業内容は商品に応じて「不整脈事業」、「虚血事業」、「その他」に区分されます。 各事業について次のとおり説明いたします。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一であります。―不整脈事業―不整脈とは、心臓を動かす刺激の発生または刺激が伝わる伝導路の異常によって心臓のリズムが乱れる疾患のことで、脈が遅くなる徐脈、速くなる頻脈、脈が飛ぶ期外性収縮の3つに分けられます。原因としては、先天的なもの以外に加齢や喫煙、ストレス等によって引き起こされるといわれております。不整脈事業においては、徐脈、頻脈、期外性収縮の治療に用いる心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル(心筋焼灼術用カテーテル)、ICD(植込み型除細動器)、検査用電極カテーテルが主力商品となっております。当事業はこれら不整脈の検査・治療のための医療機器を主として関東地域において、医療機器輸入商社及び国内医療機器メーカーから仕入れ、主に医療施設に対し卸売会社として販売しております(販売代理店業)。現在、当事業においては既に全国展開している虚血事業と連携しながら、東北、北陸、名古屋、中国の各地区を営業強化エリアとし全国展開を推進しております。 当事業においては、主に以下の商品を販売しております。・心臓ペースメーカ 心臓ペースメーカは、不整脈のうち主に脈が遅くなる「徐脈」を治療する機器です。心臓は洞結節と呼ばれる部位より発生した刺激が伝導経路を伝わり、心筋が収縮することで血液を送り出しています。心臓の刺激を伝える経路が病気により機能しなくなったり、刺激を作り出す洞結節の活動が低下すると心臓の脈拍が少なくなり、時には失神発作を起こしたりします。これが徐脈です。このように心臓の拍動が低下したときに、心臓の代わりに刺激を発生させる機器が心臓ペースメーカで、絶えず心臓を監視しており、設定した最低限の脈拍が出ていれば心臓ペースメーカは作動せず、その人の脈拍が優先される仕組みとなっております。・ICD(植込み型除細動器) 心臓ペースメーカが徐脈の治療に使用されるのに対し、ICD(植込み型除細動器)は主に「心室頻拍」や「心室細動」と呼ばれる重篤な頻脈の治療に用いられます。心室頻拍とは心臓が異常に速く拍動する不整脈のことで、180~220拍/分(正常は60~100拍/分)という非常に速いリズムで心臓が動くため血液が送り出せず、めまいや失神を起こします。また、心室細動とは心臓が正確なリズムを失って心室が小刻みに痙攣する状態のことで、心臓から血液がほとんど送り出されず意識不明となります。この状態で放置すると死に至るため、一刻も早い処置が必要となります。通常、このような不整脈を止めるには電気ショックパルスを心臓に与える方法(除細動)しかありません。ICD(植込み型除細動器)はそのような頻脈が発生したとき、それを検知してただちに電気ショックパルスによって止めることを目的に開発された装置です。・CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器) CRT-D(両室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、ICDの機能に、心不全の治療の一種である心臓再同期療法の機能を併せ持つ商品であります。心臓再同期療法とは、心臓を動かすための電気信号の伝達に障害が発生し、心臓が正常に動作しなくなった場合に、人工的な電気信号を発生させることで心臓を正常に動作させようという治療法です。近年ICDに比べて適応範囲が広いことから、これを利用した症例数が増加傾向にあります。・電極カテーテル 電極カテーテルは、先端部分に電極が埋め込まれたカテーテルで、主に心臓電気生理学的検査に使用されるものです。心臓電気生理学的検査とは、心腔内に電極カテーテルを挿入し心腔内の様々な部位からの電位記録を取ったり電気刺激を与えたりして、不整脈の詳細な診断や発生メカニズムの解明、重症度の評価、薬剤の効果の判定、心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)の適応決定などに広く用いられる検査方法です。電極カテーテルは用途に応じて、先端部分の電極数が3極~40極以上、カーブ部分が固定されているタイプや手元操作でカーブが変化するものなど多くの種類があります。・アブレーション(心筋焼灼術)カテーテル アブレーション(心筋焼灼術)カテーテルは、電極カテーテルの一種で、頻脈の原因となる心筋組織を焼灼し根治させるアブレーションといわれる手技に使用されるものです。アブレーション(心筋焼灼術)とは、心腔内に留置したカテーテルに外部から高周波エネルギーを通電し、不整脈の原因となっている部位を焼灼し組織的に壊死させる治療法で、現在、WPW症候群(正常な伝導系以外に別の副伝導路を有することに起因する病気)に対しては確立した治療となっているほか、発作性上室頻拍等でも良好な成績が得られております。また、心房頻拍や心房粗細動に対しても有効であるケースが増えているなど、従来外科手術の適応となっていた症例だけでなく、薬剤によってコントロールされていた症例にまで適応の幅は広がっております。 ―虚血事業―虚血とは、血管の狭窄または閉塞により組織への血流が不十分もしくは途絶している状態を指します。虚血により引き起こされる虚血性疾患としては、心臓の冠動脈で起こる心筋梗塞や狭心症、脳の血管で起こる脳梗塞等が代表的なものです。原因となる動脈硬化は糖尿病や高血圧、高脂血症等によって進行し、肥満や喫煙、運動不足、ストレスの多い生活等も動脈硬化を促進させるといわれております。虚血事業においては、虚血性疾患の検査・治療のための医療機器を、国内外の医療機器メーカーより直接仕入れ、主として全国の医療機器販売代理店を経由して医療施設に販売しております(国内総代理店業)。このため、全国主要都市において当事業を中心とした営業拠点を既に展開しております。なお、国内で医療機器として流通させるためには厚生労働省の薬事承認を取得する必要があり、当社は有望な医療機器を国内外に見出すためにマーケティングを担当する部署や薬事承認及び品質保証を担当する部署を設置しております。また、不整脈事業と同様の形態をとり、虚血分野の検査・治療に用いる医療機器を輸入商社や国内医療機器メーカーから仕入れ、販売代理店として医療施設等に販売しているケースもあります。 当事業においては、主に以下の商品を輸入・販売しております。・自動造影剤注入装置「ACIST」(以下「ACIST」という。) ACISTは、心臓冠動脈の血管造影検査において、造影剤注入の流量・流速を可変制御するインジェクタシステムです。インジェクタは大きくCT用、MRI用、血管造影(アンギオ)用、超音波撮影用の4つに分けることができますが、ACISTは血管造影用で、心臓左室と冠動脈の両部位に使用することができ、特殊ハンドコントローラにより微妙な吐出制御が可能で、また造影剤と生理的食塩水を自動切換できるなど、従来の商品にはない特徴を持っております。製造は米国のACIST Medical Systems社であり、日本においては当社が国内総代理店となり販売代理店を通じて、全国の医療施設に提供しております。・エキシマレーザ血管形成システム「CVX-300」(以下「エキシマレーザ」という。) エキシマレーザは、レーザ光を20~150ns(ns=10億分の1秒)間隔でパルス状に照射し、冠動脈内で石灰化、繊維化したプラーク(※)を蒸散させ除去する治療機器です。同じレーザの仲間であるYAGレーザや炭酸ガスレーザを利用した血管治療システムは、熱発生があるため治療成績は芳しくありませんが、エキシマレーザは赤外線領域ではなく紫外線領域の波長のため熱発生が少なく、また、到達範囲が0.005mmと非常に限定されるので合併症の発生も少なく良好な結果を得ることができます。エキシマレーザは、冠動脈以外にも末梢血管治療、心臓ペースメーカ及びICD用リード抜去治療にも適用することができますが、現在日本国内で認められているのは、冠動脈の治療及び心臓ペースメーカ等のリード抜去治療であります。 製造は米国のSpectranetics社であり、日本においては当社が国内総代理店となり販売代理店を通じて、全国の医療施設に提供しております。 ※プラーク:血管の内壁に徐々に沈着した脂肪(コレステロール)の蓄積物のことです。「アテローム硬化性プラーク」あるいは単純に「プラーク」と呼ばれます。日本語では粥腫(じゅくしゅ)といいます。 ―その他― 「その他」においては、脳神経外科関連商品、一般外科関連商品、消化器関連商品、放射線防護用品、書籍等、主力事業である不整脈及び虚血事業に属さない商品の販売を行っております。 事業系統図は、次のとおりであります。