2993

長栄(2993)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

不動産業 不動産

事業の概要

  • 不動産管理と賃貸の二本柱
    長栄グループは、不動産管理事業と不動産賃貸事業の二つを主な収益源としています。不動産管理事業では、オーナー様からマンションなどの管理を受託し、入居者の募集から家賃の回収、建物のメンテナンスまで幅広く手掛けています。一方、不動産賃貸事業では、自社で保有する物件やサブリース契約を結んだ物件を賃貸に出し、家賃収入を得ています。この二つの事業が互いに連携し、相乗効果を生み出すビジネスモデルです。
  • 管理戸数と展開地域
    同社は11都府県で事業を展開しており、特に近畿地方(京都府、滋賀県、大阪府、兵庫県)に多くの管理物件と自社物件を保有しています。事業年度末時点での管理戸数は合計27,787戸、自社物件は6,400戸に上ります。地域に密着した管理センターを多数設置し、24時間365日のトラブル対応体制を構築することで、入居者とオーナー双方の満足度向上に努めています。
  • 多角的な管理サービス
    不動産管理事業では、入居者管理(賃料収納、入退去、契約更新)、ビルメンテナンス(エレベーター点検、清掃)、リフォーム工事、賃貸仲介(リーシング)など、賃貸経営に必要なサービスをワンストップで提供しています。入居者向けのイベントやキャンペーンも実施し、長期入居を促進することでオーナーの収益最大化に貢献しています。また、自社物件の管理を通じて得たノウハウを、受託物件の管理にも活かしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 不動産管理事業
    この事業は、オーナー様の不動産(マンションなど)の賃貸経営をサポートするサービスを提供しています。入居者の募集・契約・家賃回収から、建物のメンテナンス、リフォーム工事、トラブル対応まで、賃貸経営に必要なあらゆる業務を代行します。入居者向けのイベントや24時間365日のサポート体制を構築し、入居者の満足度を高めることで、オーナー様の安定した収益確保に貢献しています。最新年度の売上高は40.71億円、営業利益は6.85億円です。
  • 不動産賃貸事業
    この事業では、長栄グループが自社で保有する不動産やサブリース契約を結んだ物件を賃貸に出し、家賃収入を得ています。築年数が経過していても資産効率の高い優良物件を選定し、自社の管理ノウハウを活かしたリノベーションを行うことで、高い入居率と収益性を維持しています。自社物件は、不動産管理事業における新しいサービスのテストの場としても活用されており、両事業間の相乗効果を生み出しています。最新年度の売上高は59.47億円、営業利益は11.16億円です。
  • 事業の規模と地域構成
    長栄グループは、不動産管理事業と不動産賃貸事業を合わせて、最新年度で売上高が約100億円、営業利益が約18億円規模の事業を展開しています。特に不動産賃貸事業が売上高、営業利益ともに大きな割合を占め、グループの稼ぎ頭となっています。事業展開は主に近畿地方(京都府、滋賀県、大阪府、兵庫県)に集中しており、関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)、中部(愛知県)、九州(福岡県、熊本県)にも拠点を広げています。管理戸数は合計27,787戸に上ります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
RealEstateManagementBusiness 地域 41 7 16.8%
RealEstateRentalBusiness 地域 59 11 18.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,901 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(株式会社長栄)及び子会社3社で構成されており、不動産管理事業及び不動産賃貸事業を営んでおります。当社は、11都府県で事業を展開しており、当事業年度末日現在の管理戸数は次のとおりであります。 近畿京都府滋賀県大阪府兵庫県管理物件21,460戸1,190棟1,858戸50棟2,024戸55棟141戸2棟内自社物件1,995戸68棟1,238戸14棟1,217戸18棟141戸2棟 関東東京都神奈川県千葉県埼玉県管理物件97戸10棟350戸7棟166戸6棟25戸1棟内自社物件--350戸7棟166戸6棟25戸1棟 中部九州合計愛知県福岡県熊本県管理物件1,252戸62棟391戸7棟23戸1棟27,787戸1,391棟内自社物件854戸29棟391戸7棟23戸1棟6,400戸153棟 店舗数は管理センター25ヶ所、賃貸仲介センター3ヶ所、マンスリーマンションの受付センター2ヶ所となっております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 〔事業系統図〕事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)当社子会社のアリーズ一般社団法人は、当社が信託受益権を保有する不動産物件に関する信託を受託し、同物件の管理処分を行っております。 当社では、不動産管理事業と不動産賃貸事業を両輪とする事業展開を行っており、各事業の具体的内容は以下のとおりであります。なお、両事業は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)不動産管理事業当社の不動産管理事業は、不動産オーナー様(以下、オーナー様とする)の安定した賃貸経営に資するべく、入居者管理に加えビルメンテナンス並びにリフォーム工事・賃貸仲介(リーシング)など、賃貸経営に必要なサービスを提供しております。入居者様に長期にわたり住み続けていただくことがオーナー様の収益の最大化につながるとの観点から、入居者満足度向上のための様々な施策を行っております。具体的には、入居者様のお困りごとに迅速に対応するため、京都府に19ヶ所(京都市18ヶ所、宇治市1ヶ所)、滋賀県(大津市)・大阪府(大阪市)・愛知県(名古屋市)・東京都(渋谷区)、千葉県(松戸市)、福岡県(北九州市)に各1ヶ所の管理センターを設けており、休日夜間についても緊急受付の窓口を設けることで24時間365日お部屋のトラブルに対応しております。管理センター(ベルヴィ)については、管理専門のスタッフ(レジデンシャルクリエイター)をマンション毎の担当制で配置しており、入居者様をサポートする体制となっております。また、当社管理物件の入居者様を対象としたイベント・キャンペーンとして、数千名規模で花火大会等に招待する「ベルヴィ夏祭り」、懸賞金が当選する抽選会「長栄チャポン宝゛(だから)くじ」、お食事券等のプレゼントキャンペーン「アゲちゃうベルヴィ」などを実施しております。一方、オーナー様に対しては、賃貸経営に必要なサービスをワンストップで提供できる企業を目指し、賃貸管理本部、アセットマネジメント本部、入居促進本部、リフォーム事業本部、不動産本部、プロパティソリューション部を設けております。 ① 賃貸管理本部賃料収納、入退去管理、契約更新などの入居者管理、エレベーター点検、消防設備保守点検、貯水槽清掃、共用部清掃などのビルメンテナンス、原状回復工事をはじめ、マンション管理全般を担当する当社の主要部署であります。マンション管理業務についてはレジデンシャルクリエイターが担当し、オーナー様の賃貸経営をサポートしております。このほか、マンスリーマンション京都及びマンスリーマンション大阪において短期滞在者様向けのマンスリーマンションの賃貸及び家具・家電等の貸出を行うレンタル事業を行っております。 ② アセットマネジメント本部自社物件について収益の最大化を図るため改修・修繕等の各種業務を担当しております。 ③ 入居促進本部「Bellevie Club」(入居者様向け会員組織)の運営や、留学生向け入居サービスなど入居率及び入居者満足度を向上させるための各種業務を担当しております。なお「Bellevie Club」では、会員優待サービス、エアコンクリーニング割引サービス、家具割引サービス等の入居者様向けサービスを行っております。 ④ リフォーム事業本部外壁塗装、設備入替、貯水槽清掃等、賃貸マンションのリフォーム全般を行っております。 ⑤ 不動産本部売買仲介、賃貸仲介(リーシング)を行っております。 ⑥ プロパティソリューション部自社物件の取得に関する業務及び不動産管理業務を受託するための営業活動を行っております。 (2)不動産賃貸事業当社の不動産賃貸事業は主としてアセットマネジメント本部が担当しており、自社物件及びサブリース物件の賃貸を行っております。自社物件の取得にあたっては、資産効率が高い比較的築年数が経過している優良な物件を中心に、立地その他の条件や、概ね高い入居率が維持できるか等を総合的に勘案したうえで取得しております。物件取得に際しては、不動産取得税、控除対象外消費税等の租税公課に加え、取得物件の改修などの修繕費等が発生し一時的に収益が悪化することとなりますが、当社は、効率的に費用を投下し、不動産管理事業で得たノウハウを活かしたリニューアルを行います。これにより取得物件は長期間にわたって高水準の入居率を維持することが可能となり、自社物件の高い収益性につながっております。なお、当社のサブリース契約は当事業年度末において3契約のみであり、積極的な契約締結は行っておりません。当社の自社物件については、借入金の返済原資は入居者様からいただく家賃であるとの考え方に基づき、入居者ファーストを徹底する文化が形成されております。また、自社物件は、不動産管理事業におけるオーナー様向けサービスのテストの場としても活用しております。さらに、当社の不動産管理事業に関する評判が確立していない新しい地域に進出する場合は短期間でオーナー様から管理業務を受託することは難しいため、進出当初に自社物件を購入し管理戸数のボリュームを一定程度確保しながら管理拠点を出店する手法をとっております。 (3)不動産管理事業と不動産賃貸事業の関係不動産管理事業では自社物件の管理も行っており、不動産賃貸事業での自社物件の増加が管理戸数の増加につながり原価低減に貢献しております。また、自社物件の取得は不動産管理事業における新規進出エリアの管理戸数のボリュームを確保するための手段となっております。さらに、自社物件はオーナー様向けサービスのテストの場としても活用しており、管理ノウハウの蓄積が管理受託物件の入居率の向上につながっております。以上のように、当社は、不動産管理事業と不動産賃貸事業の相乗効果を活かして事業展開しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
競合他社が多数存在し競争激化の影響を受けるが、スケールメリットとノウハウ蓄積で競争力を持つ。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
賃貸住宅管理業登録、宅地建物取引業免許、建設業許可、一級建築士事務所登録、住宅宿泊管理業者登録が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法令・税制の変更に係るリスク / 不動産市況動向等に係るリスク / 金利上昇リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

長栄は不動産開発・賃貸業を主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに依存するビジネスモデルではない。一般的に不動産業界では、立地や物件の質が競争優位の源泉となることが多いが、これらは無形資産として評価するには限定的である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

賃貸マンション事業において、入居者にとっては他の物件への移転は比較的容易であり、高いスイッチング・コストは発生しにくい。しかし、長期入居者や特定の設備・サービスに満足している顧客にとっては、移転に伴う手間やコストが一定の障壁となり得るため、限定的なスイッチング・コストが存在すると考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

長栄の事業は、顧客の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出すビジネスモデルではない。不動産賃貸や分譲においては、個々の物件の魅力や立地が重要であり、ユーザー数の増減が物件価値に影響を与える構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

不動産開発・賃貸業において、土地の仕入れ、建設コスト、管理コストの効率化は競争力の源泉となり得る。長栄が長年の経験やノウハウを通じて、他社よりも有利な条件で土地を取得したり、建設・運営コストを抑えたりする能力があれば、限定的なコスト優位性が存在する可能性がある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

不動産賃貸事業においては、規模の経済が一定程度働く。多くの物件を管理・運営することで、管理コストの効率化や、金融機関からの借入条件の有利化などが期待できる。長栄は一定規模の物件ポートフォリオを有しており、業界内での効率的な運営による競争優位を築いている可能性がある。

  • 不動産管理と賃貸の相乗効果
    長栄は不動産管理事業と不動産賃貸事業を両輪として展開しており、これが大きな強みです。自社物件の管理を通じてコストを削減し、管理戸数を増やすことで規模の経済を享受しています。また、自社物件は新しいオーナー向けサービスのテストの場としても活用され、そこで培われた管理ノウハウが受託物件の入居率向上に貢献しています。この相互補完的な関係が、安定した収益基盤を築いています。
  • 地域密着型サービスと顧客満足度
    同社は京都府を中心に11都府県に管理センターを25ヶ所、賃貸仲介センターを3ヶ所展開し、地域に密着したサービスを提供しています。特に、24時間365日のトラブル対応や、入居者向けのイベント・キャンペーン(ベルヴィ夏祭り、長栄チャポン宝くじなど)を通じて入居者満足度を高めています。これにより、入居者の長期定着を促し、オーナーの安定した賃貸経営をサポートすることで、高い競争力を維持しています。
  • 効率的な物件取得とリノベーション
    不動産賃貸事業では、築年数が経過していても資産効率の高い優良物件を中心に取得しています。取得後には、不動産管理事業で培ったノウハウを活かして効率的にリノベーションを行い、高い入居率を維持しています。これにより、物件の収益性を最大化し、長期的な安定収益を確保しています。また、新規進出地域では自社物件を先行取得し、管理拠点の展開と管理戸数確保を同時に進める戦略も強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は、「企業を通じて社会に役立つ「人」を育てる」という企業理念に基づき、人材育成を重視しております。また、「人道を重んじ正義を持って経営を行う」ことを経営理念として、以下の経営方針を掲げ、お客様、株主、従業員の信頼と期待に応えることを基本方針としております。一、管理業を通じて社会に貢献する一、創意と工夫で業界の発展と社会的地位の向上に努める一、仕事は厳しく、人に優しく人間性豊かな企業を目指す (2)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略堅実な経営基盤を将来的に維持しつつ、営業基盤の拡大を図るために管理物件戸数(自社物件戸数を含む)の増加を重視いたします。但し、管理物件戸数は一朝一夕に増加させることができるわけではありません。当社は、管理物件の入居者様の満足度の向上がオーナー様の経営の安定化に繋がると考え、入居者様向けのサービスを拡充してまいります。日々の管理業務を通じオーナー様からの信頼を得ることが新たな管理受託に繋がると考えております。徐々にではありますが、管理物件戸数を増加させることで事業の発展、経営効率の改善及び財務体質の強化に努める所存であります。併せて新規優良物件に対する投資を継続的に推進いたします。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 管理戸数及び自社物件戸数の増加並びに周辺事業の拡大当社は、安定収入である管理収入及び家賃収入の堅実な増加を基礎としながらも、管理周辺業務の拡充により、管理物件戸数の増加率を上回る成長を目指してまいります。既存のエリアにおいては、これまでと同様に入居者満足度の向上により高い入居率を維持することで不動産オーナー様の満足度の向上を図り、解約を抑制するとともに、新たな不動産オーナー様をご紹介いただくことによる管理物件戸数の増加を目指してまいります。また、自社物件の取得を足掛かりとした新規エリアへの進出にも引き続き取組み、管理物件戸数及び自社物件戸数の増加を加速させてまいります。さらに、京都市周辺以外のエリアにおいてもリフォーム業務や売買仲介業務その他の周辺業務の提供を行うことで、これまで獲得できていなかった需要に対応し、さらなる収益の獲得に努めてまいります。② 金利、物価の上昇など経済環境の変化への対応当社は、自社物件の購入原資を原則として長期借入金にて調達しており、そのほとんどを変動金利によっているため金利変動の影響を強く受けます。そのため、金利の動向に注視し、適正に価格転嫁を行うとともに、金利上昇へのリスクヘッジを検討することで経済環境の変化への対応に努めてまいります。また、世界的な物価の上昇は、建築費や地価の高騰など不動産業界に対して大きな影響があり、既存の賃貸物件においても維持管理コストが増加する傾向にあります。しかし当社においては、新築物件の価格高騰や住宅ローン金利の上昇を賃貸住宅需要増加の機会として捉え、事業拡大に活かしてまいります。③ サステナビリティへの取組み当社は、今後も持続的な企業価値の向上と持続的な成長を目指すため、事業活動を通じて環境・社会・ガバナンスの観点からサステナビリティへの取組みを行うことが重要であると考えております。当社は賃貸用不動産を取り扱っており、不動産を長期にわたり繰り返し使用するため、その価値を向上させることで、環境へ配慮いたします。また、継続して健全な事業活動を行うためには、優秀な人材の確保及び育成に積極的に取り組んでいくことが重要であり、社員の自己研鑽への支援や子育て支援を始めとする様々なサポートを行うなど、多様な人材が活躍できる環境を強化することで、限りある人材の価値を最大化してまいります。さらには、適切なガバナンスを構築するために、内部統制システムの適切な運用、従業員の職務執行に関するコンプライアンス体制の適切な運用等を行い、内部管理体制の強化に取り組んでおります。引き続き、事業を通じた取組みによる、長期的な成長の実現を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社は、「企業を通じて社会に役立つ「人」を育てる」という企業理念に基づき、人材育成を重視しております。また、「人道を重んじ正義を持って経営を行う」ことを経営理念として、以下の経営方針を掲げ、お客様、株主、従業員の信頼と期待に応えることを基本方針としております。一、管理業を通じて社会に貢献する一、創意と工夫で業界の発展と社会的地位の向上に努める一、仕事は厳しく、人に優しく人間性豊かな企業を目指す (2)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略堅実な経営基盤を将来的に維持しつつ、営業基盤の拡大を図るために管理物件戸数(自社物件戸数を含む)の増加を重視いたします。但し、管理物件戸数は一朝一夕に増加させることができるわけではありません。当社は、管理物件の入居者様の満足度の向上がオーナー様の経営の安定化に繋がると考え、入居者様向けのサービスを拡充してまいります。日々の管理業務を通じオーナー様からの信頼を得ることが新たな管理受託に繋がると考えております。徐々にではありますが、管理物件戸数を増加させることで事業の発展、経営効率の改善及び財務体質の強化に努める所存であります。併せて新規優良物件に対する投資を継続的に推進いたします。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 管理戸数及び自社物件戸数の増加並びに周辺事業の拡大当社は、安定収入である管理収入及び家賃収入の堅実な増加を基礎としながらも、管理周辺業務の拡充により、管理物件戸数の増加率を上回る成長を目指してまいります。既存のエリアにおいては、これまでと同様に入居者満足度の向上により高い入居率を維持することで不動産オーナー様の満足度の向上を図り、解約を抑制するとともに、新たな不動産オーナー様をご紹介いただくことによる管理物件戸数の増加を目指してまいります。また、自社物件の取得を足掛かりとした新規エリアへの進出にも引き続き取組み、管理物件戸数及び自社物件戸数の増加を加速させてまいります。さらに、京都市周辺以外のエリアにおいてもリフォーム業務や売買仲介業務その他の周辺業務の提供を行うことで、これまで獲得できていなかった需要に対応し、さらなる収益の獲得に努めてまいります。② 金利、物価の上昇など経済環境の変化への対応当社は、自社物件の購入原資を原則として長期借入金にて調達しており、そのほとんどを変動金利によっているため金利変動の影響を強く受けます。そのため、金利の動向に注視し、適正に価格転嫁を行うとともに、金利上昇へのリスクヘッジを検討することで経済環境の変化への対応に努めてまいります。また、世界的な物価の上昇は、建築費や地価の高騰など不動産業界に対して大きな影響があり、既存の賃貸物件においても維持管理コストが増加する傾向にあります。しかし当社においては、新築物件の価格高騰や住宅ローン金利の上昇を賃貸住宅需要増加の機会として捉え、事業拡大に活かしてまいります。③ サステナビリティへの取組み当社は、今後も持続的な企業価値の向上と持続的な成長を目指すため、事業活動を通じて環境・社会・ガバナンスの観点からサステナビリティへの取組みを行うことが重要であると考えております。当社は賃貸用不動産を取り扱っており、不動産を長期にわたり繰り返し使用するため、その価値を向上させることで、環境へ配慮いたします。また、継続して健全な事業活動を行うためには、優秀な人材の確保及び育成に積極的に取り組んでいくことが重要であり、社員の自己研鑽への支援や子育て支援を始めとする様々なサポートを行うなど、多様な人材が活躍できる環境を強化することで、限りある人材の価値を最大化してまいります。さらには、適切なガバナンスを構築するために、内部統制システムの適切な運用、従業員の職務執行に関するコンプライアンス体制の適切な運用等を行い、内部管理体制の強化に取り組んでおります。引き続き、事業を通じた取組みによる、長期的な成長の実現を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況(資産) 当事業年度末における流動資産は12,374,666千円となり、前事業年度末に比べ1,741,407千円増加いたしました。これは主に自社物件を1棟売却したことで、現金及び預金が1,754,251千円増加したことによるものであります。 固定資産は54,311,185千円となり、前事業年度末に比べ4,293,440千円増加いたしました。これは物件売却があった一方、自社物件を7棟取得したこと等により、有形固定資産が4,396,064千円増加したことによるものであります。 以上の結果、当事業年度末における資産合計は66,685,852千円となり、前事業年度末に比べ6,034,847千円増加いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は4,127,558千円となり、前事業年度末に比べ381,011千円減少いたしました。これは主に未払消費税等が463,184千円減少したことによるものであります。 固定負債は50,625,519千円となり、前事業年度末に比べ4,742,658千円増加いたしました。これは主に長期借入金が4,591,211千円増加したことによるものであります。 以上の結果、当事業年度末における負債合計は54,753,078千円となり、前事業年度末に比べ4,361,647千円増加いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は11,932,774千円となり、前事業年度末に比べ1,673,200千円増加いたしました。これは主に配当金の支払467,718千円により純資産が減少した一方、当期純利益2,067,597千円を計上したことによるものであります。 ② 経営成績の状況 当事業年度におけるわが国の経済は、消費マインドの停滞による足踏み傾向が一部みられたものの、雇用・所得環境が改善する中、緩やかな回復が継続しております。一方で、物価上昇の継続や金利政策の動向、海外経済の先行き懸念等の影響によるわが国の経済への下押し圧力等については、引き続き注視が必要な状況です。 当社の属する不動産業界では、特に都市部を中心に高い需要が継続しております。賃貸用不動産においては、広いエリアで賃料水準が堅調に推移している一方で、建築費上昇や人件費増加に加えて金利上昇等のコスト負担増加が見込まれます。 当社はこのような環境の中、管理獲得のための営業活動に注力し、管理戸数(自社物件除く)は前事業年度末より240戸増加いたしました。また、物件の取得を進め、滋賀県草津市において540戸の大型賃貸マンションを取得するなど自社物件戸数は前事業年度末より847戸増加いたしました。さらに、当事業年度においては、福岡県に管理センターを初出店し、埼玉県で物件を初取得するなど事業の拡大に努めて参りました。 以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高10,018,008千円(前期比6.9%増)、営業利益1,800,825千円(同1.3%減)、経常利益1,457,980千円(同3.1%減)となりました。当期純利益については、当事業年度に自社物件1棟を売却したことにより固定資産売却益を計上したため、2,067,597千円(同64.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (不動産管理事業) 当社の不動産管理事業は、不動産オーナー様の安定した賃貸経営に資するべく、入居者管理に加えビルメンテナンス並びにリフォーム工事・賃貸仲介など、賃貸経営に必要なサービスを提供しております。入居者様に長期にわたり住み続けていただくことが、不動産オーナー様の収益の最大化に繋がるとの観点から、入居者満足度向上のための様々な施策を行っております。 当事業年度の不動産管理事業においては、管理戸数の増加に伴い管理収入が堅調に推移するとともに、仲介収入、工事売上等が増加し増収増益となりました。これらの結果、売上高は4,071,062千円(前期比7.2%増)、営業利益は685,217千円(同47.1%増)となりました。 (不動産賃貸事業) 当社の不動産賃貸事業は、物件取得にあたって、資産効率が高い比較的築年数が経過している優良な物件を中心に、立地その他の条件や、概ね高い入居率が維持できるか等を総合的に勘案したうえで取得しております。物件取得に際しては、不動産取得税、控除対象外消費税等の租税公課に加え、取得物件の改修などの修繕費等が発生し一時的に収益が悪化することとなりますが、当社は、効率的に費用を投下し、不動産管理事業で得たノウハウを活かしたリニューアルを行います。これにより取得物件は長期間にわたって高水準の入居率を維持することが可能となり、自社物件の高い収益性につながっております。 当事業年度の不動産賃貸事業においては、自社物件を7棟(神奈川県3棟、福岡県2棟、滋賀県1棟、埼玉県1棟)取得しました。前事業年度に取得した物件が、通年稼働したことにより増収となりましたが、物件取得に伴う一時的な費用の増加、自社物件の計画修繕の実施等により減益となりました。その結果、売上高は5,946,945千円(前期比6.7%増)、営業利益は1,115,607千円(同17.9%減)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」とする)は、前事業年度末に比べ1,749,446千円増加し、11,552,099千円(前期比17.8%増)となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果増加した資金は1,883,978千円(前事業年度は3,218,611千円の増加)となりました。これは、固定資産売却益1,536,811千円、法人税等の支払額746,947千円及び未払消費税等の減少額463,184千円などの減少要因があった一方、税引前当期純利益2,994,745千円、減価償却費1,580,809千円などを計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果減少した資金は4,240,188千円(前事業年度は2,016,124千円の減少)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入2,664,245千円などがあった一方、有形固定資産の取得による支出6,965,797千円などにより資金が減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果増加した資金は4,105,655千円(前事業年度は1,460,580千円の増加)となりました。これは長期借入金の返済による支出5,691,696千円及び配当金の支払額467,718千円などにより資金が減少した一方、長期借入れによる収入10,269,500千円などにより資金が増加したことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円)セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)不動産管理事業4,071,062107.2不動産賃貸事業5,946,945106.7合計10,018,008106.9 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたって、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社の財務諸表は固定資産の比率が高いことから、当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りのうち特に影響が大きいものは、固定資産の減損会計であります。詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当事業年度の経営成績等の状況については、前述の「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。 当社は、家賃収入の範囲内で余裕をもって返済が可能な収益性の高い物件を原則として全額借入金により取得することを不動産賃貸事業の成長戦略の柱としておりますので、物件取得が進むに従い自己資本比率は低下しますが、以下の理由から、当事業年度末における財務健全性は高いと考えております。・流動負債(4,127百万円)を大きく上回る現金及び預金(11,859百万円)を保有している。・長期借入金の返済が完了した土地及び建物を多数保有している(土地の帳簿価額3,741百万円、建物の帳簿価額1,359百万円)。・賃貸等不動産の時価(56,585百万円)は、簿価(53,210百万円)を大きく上回っている。 また金利変動の影響及び対応については、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ② 金利、物価の上昇などの経済環境の変化への対応」に記載のとおりでございます。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の報告セグメントは、不動産管理事業セグメント及び不動産賃貸事業セグメントから構成されます。 不動産管理事業セグメントの主な収益は、管理受託契約に基づく管理収入、管理業務に附随する業務(リフォーム工事、不動産の売買仲介・賃貸仲介)などから得られる収益であり、経営成績に影響を与える要因は管理物件戸数及び管理物件の入居率であります。また、不動産賃貸事業セグメントの主な収益は、家賃収入から得られる収益であり、経営成績に影響を与える要因は自社物件戸数及び自社物件の入居率であります。なお、自社物件の採算が悪化した場合、固定資産の減損会計が当社の経営成績に重要な影響を与える要因となる可能性があります。その他、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであると認識しておりますが、各種対応策を実施することでリスク要因の低減を図ってまいります。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について 当社は、収益拡大及び原価低減を図るため管理物件戸数及び自社物件戸数の増加を重視する方針です。また、当社は入居者様の満足度を向上させ長期に渡って住み続けていただくことでオーナー様の収益の最大化を図ることを目標としており、具体的な指標として入居率の上昇を目指しております。 ⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について 当社の不動産管理事業における管理物件戸数と入居率及び不動産賃貸事業における自社物件戸数と入居率の推移は、次のとおりであります。 セグメント 2024年3月末2025年3月末増減不動産管理事業管理物件戸数(戸)21,14721,387240入居率(%)97.198.81.7不動産賃貸事業自社物件戸数(戸)5,5536,400847入居率(%)98.397.2△1.1

事業リスク

  • 法令・税制変更のリスク
    不動産や建築に関連する各種法令や条例、税制の変更は、長栄の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。例えば、賃貸住宅管理業法や宅地建物取引業法などの規制強化や、不動産取得税などの税制変更があった場合、事業活動に支障をきたしたり、コストが増加したりする可能性があります。同社は法改正情報の把握と社内での議論を通じて対応に努めています。
  • 不動産市況動向のリスク
    景気後退やマンションの供給過剰などにより不動産市況が停滞・下落した場合、賃貸住宅の入居率や賃料水準が低下する可能性があります。これにより、不動産管理事業では管理収入が、不動産賃貸事業では家賃収入が減少し、経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。同社はエリアごとの需要動向を踏まえた改装や、人口減少の影響が少ない地域への投資戦略でリスク軽減を図っています。
  • 金利上昇のリスク
    長栄は不動産賃貸事業において、自社物件購入資金を金融機関からの借入金で調達しているため、有利子負債比率が高い水準にあります。金利が急激に上昇した場合、借入金の利息負担が増加し、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、金利上昇により物件取得の資金調達が困難になることも、事業戦略に影響を与える可能性があります。同社は稼働率向上や賃料見直し、金利上昇対応可能な契約導入で対策しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,943 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。また、有価証券報告書に記載した事項は事業等に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。 (1)法令・税制の変更に係るリスク及び許認可等について [発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:大] 当社の事業に関しては、主として不動産及び建築等に関連する各種の法令や条例による規制を受けております。提出日現在において当社が事業に関し取得している許認可等は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間法令違反の要件及び主な許認可取消事由許認可(登録)番号賃貸住宅管理業者登録2021年8月13日から賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条国土交通大臣登録(02)第000400号2026年8月12日まで宅地建物取引業免許2024年3月10日から宅地建物取引業法第66条国土交通大臣免許(8)第5066号2029年3月9日まで一般建設業許可(注)12024年5月9日から建設業法第29条京都府知事許可(般-6)第30640号2029年5月8日まで一般建設業許可(注)22025年5月12日から建設業法第29条京都府知事許可(般-7)第30640号2030年5月11日まで一級建築士事務所登録2022年6月28日から建築士法第9条京都府知事登録(04A)第01479号2027年6月27日まで住宅宿泊管理業者登録2023年6月15日から住宅宿泊事業法第42条国土交通大臣登録(02)第F00072号2028年6月14日まで(注)1.許可を受けている建設業の種類は、建築工事業、大工工事業、屋根工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、鋼構造物工事業、塗装工事業であります。2.許可を受けている建設業の種類は、防水工事業であります。  当社は、法令遵守に留意した事業活動を行っており、提出日現在において、当該許認可等が取消となる事由は発生しておりませんが、今後、何らかの理由により許認可等の取消等があった場合、当社の事業活動に支障をきたすとともに、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 また、将来において当社事業に関連する各種法令等の改廃や新設があった場合や、各種税制の変更があった場合、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 担当部署や社内外専門家による法改正等情報の把握や、把握した情報を四半期ごとのリスク管理・コンプライアンス推進委員会で共有し、改正等によるリスクや機会について議論の場を設ける体制をとっております。 (2)不動産市況動向等に係るリスク [発生可能性:中  発生可能性のある時期:中期的  影響度:大] 賃貸住宅需要は景気の動向やそれに伴う雇用環境等に影響を受けやすく、景気の後退やマンションの供給過剰等により、不動産市況が停滞あるいは下落した場合、賃貸住宅用不動産の入居率又は賃料水準が低下することが考えられます。 この場合、不動産管理事業においては、管理物件にかかわる管理収入が、不動産賃貸事業においては、自社物件の家賃収入が減少する等、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> エリアごとの需要動向を踏まえ、競合優位性の高い改装の実施や、将来的な人口減少の影響が少ない地域への投資戦略を採用しております。(3)自然災害、人災等に係るリスク[発生可能性:中  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:大] 近年では、地球温暖化の影響と考えられる風水害等の気象災害や、震度5を超える大きな地震が全国各地で発生していることから、自然災害における被害が激甚化する傾向にあります。当社は、全国各地に管理物件及び自社物件を有していることから、風水害や地震等の自然災害による物件の毀損や滅失又は劣化が想定されます。また、事故、火災、戦争、暴動、テロその他の人災が発生した場合も、自然災害と同様に管理物件及び自社物件が毀損・滅失又は劣化することが想定されます。 管理物件及び自社物件が、毀損、滅失又は劣化することにより管理収入、家賃収入が減少し、自社物件については修復のための費用負担が発生する可能性があり、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 損害保険への網羅的な加入や、エリア分散によって被害リスクを最小限に抑えております。 (4)情報セキュリティに関するリスク[発生可能性:中  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 当社は、事業を行うにあたりオーナー様、入居者様等の個人情報や当社と取引関係にある企業の営業上の情報及び当社の経営に関する情報等を保持・管理しております。コンピュータウイルスの感染や当社サーバーへの不正アクセス等により、これらの情報が漏洩又は消失等した場合は、信用の失墜、損害賠償請求、業務の中断、復旧費用等の発生により、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 情報セキュリティの脅威に対して、基幹システムをクラウド化することでリスクを分散、EDRによる検知アラート、収集情報の全体調査及び能動対処等により不正アクセスやマルウェア感染に対する24時間監視体制を築き、発生時の被害を最小限に留める等の対策を講じております。 (5)金利上昇リスク[発生可能性:高  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 当社は、不動産賃貸事業において、自社物件を購入する際にその全額を金融機関からの借入金にて調達し購入していることから、当社の有利子負債比率は一般的に適正とされる比率よりはかなり高い水準となっております。そのため、金利の急激な上昇が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の基準に見合う利回りが確保できる物件がない場合や、資金面で当社が求める基準での調達ができない場合は、計画どおりに新規に物件を取得することが難しくなり、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 稼働率の向上や賃料設定の見直しを通じてコストの吸収を図るとともに、金利上昇時に対応可能な契約内容を導入しております。また、金利動向を常時モニタリングし、リスク最小化に努めています。 (6)固定資産の減損リスク[発生可能性:中  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 当社の保有資産について、固定資産における賃貸用不動産が多く占めております。不動産市況の著しい悪化により、保有資産の時価の著しい下落が認識された場合、減損会計を適用することとなり、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 物件取得段階では、デューデリジェンスを実施のうえ想定されるリスク分析を行い、収支計画を策定しております。また、取得後も収支計画と実績の差異分析を継続的に実施し、入居率向上等の施策によって資産価値の維持・向上に努めております。 (7)競合について[発生可能性:中  発生可能性のある時期:長期的  影響度:中] 不動産管理事業においては、既存競合他社が多数存在し、競争激化による影響を受けやすい業界構造となっております。当社は、管理物件はもとより自社物件についても管理を行っているため、スケールメリットによる原価低減及びノウハウの蓄積等により不動産管理について高い競争力を有していると自負しておりますが、競合他社の動向によっては当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 物件ごとの運用一元化や、顧客体験を重視した競争力のある管理サービスの提供を目指しております。加えて、定期イベントによる入居者満足度向上にも取組んでおります。(8)少子高齢化リスク[発生可能性:高  発生可能性のある時期:長期的  影響度:中] 当社が保有・管理している不動産は単身者向けの比率が高く、大多数は学生人口の多い京都府にあります。 日本国内では少子高齢化が進んでおり、今後18歳人口の減少を受けて、学生数が減少する可能性があります。そのため、単身者向け賃貸物件の供給過剰状態が加速することにより、家賃を値下げすることや空室率が上昇することで、家賃収入及び管理収入が減少する可能性があり、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 外国人留学生の積極的な誘致と外国人対応部門の設置により、新たな市場セグメントを開拓しております。このように、環境変化を機会と捉え、高齢化に対応したサービスの提供等の展開等を検討してまいります。 (9)不動産の欠陥・瑕疵について[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 不動産賃貸事業において、当社が不動産の取得を行うにあたっては不動産の権利、構造、環境等に関する欠陥や瑕疵等により予期せぬ損害を被る可能性がないよう、当該不動産の綿密な調査を行い、慎重な対応に注力しておりますが、取得した不動産に欠陥や瑕疵等があった場合には、瑕疵の修復などの追加費用等が生じる場合があります。 一方で、当社の保有する不動産を売却する場合において、当該不動産の欠陥や瑕疵等について当社の責任が問われた場合には、買主より契約解除や損害賠償請求を受け、また、瑕疵の修復などの追加費用等が生じることにより当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 取得時に加えて定期的に社内外の専門家による調査を実施し、物件の安全性と品質を確保しております。 (10)地域偏在に係るリスク[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 当社が保有、管理している不動産は、近畿、中部、関東、九州に所在しておりますが、その大多数が京都府にあります。そのため、当該地域の条例の規制(例えば京都市の景観条例による建築物、屋外広告物等の規制)がより厳しくなった場合、対応するための費用が発生する可能性があり、当社の業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 また、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化等により、管理収入、家賃収入が減少する等、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 地域偏在を避けるため、エリア分散によりリスク平準化を図り、地域による影響を分散させるように努めております。 (11)代表取締役への依存について[発生可能性:高  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 当社の代表取締役である長田修は、当社の創業者であり、創業以来、経営者として経営方針や経営戦略を決定するとともに、新規事業の事業化に至るまでの重要な役割を担っております。 当社では、役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、長田修に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により長田修の業務執行が困難になった場合には、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 2025年6月開催(予定)の株主総会及び株主総会後の取締役会において、代表取締役を複数体制とする予定です。これにより、創業者へ依存しない体制づくりを進めてまいります。あわせて、社内の意思決定手順を明文化し、役割と責任を明確化することで、継続的かつ安定した経営を実現しております。 (12)人材の確保及び育成について[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:中] 当社の将来の成長は人的資源に大きく依存するため、専門性の高い不動産管理の知識と豊富な経験を有する人材の確保と育成が不可欠であります。したがいまして、今後も中途採用並びに新卒採用、人事制度の充実等により、優秀な人材の確保と育成に積極的に取り組んでいく方針でありますが、当社の求める人材の確保・育成が充分にできない場合や当社の役職員が大量に社外に流出した場合には、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 採用競争力の強化と人材定着率の向上、退職抑止施策として処遇改善の検討、業務内容の訴求、コミュニケーションを促進する取組み等の社内環境整備の構築、確定拠出年金制度の導入や従業員向け譲渡制限付株式報酬の導入等を実施しております。(13)外国人留学生について[発生可能性:中  発生可能性のある時期:短期的  影響度:小] 当社の事業は、留学生などの外国人顧客の動向により少なからず影響を受けております。 外国人顧客は、日本の留学生受入政策、経済状況、為替相場、外交政策による対日感情、自然災害、事故、疫病等の影響を受ける可能性があり、これらの状況の変化により外国人顧客が減少した場合、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 外国人顧客の需要変動に対応するため、国籍を限定せず幅広い市場を対象としたマーケティング及びサポート体制を構築しております。 (14)レピュテーションリスク[発生可能性:中  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:小] 当社は、法令遵守及び当社事業におけるサービスの品質・安全性の確保に努めております。しかしながら、報道やSNSを含むインターネット等により当社の風評が拡散された場合、又は、当社が属する業界において重大な問題が発生した場合、当社のイメージや社会的信用が低下し、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 総務部での定期的なモニタリングを通じてリスクの早期発見と対応を図るとともに、従業員への意識啓発活動を継続的に実施しております。 (15)外注業務について[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:小] 当社は管理物件及び自社物件の大修繕工事や原状回復工事等について、外注比率が高いため、当社の選定基準に合致する外注先を十分に確保できない場合や、外注先の経営不振や繁忙期等により工期が遅延する場合、あるいは、労働者の不足に伴い外注価格が上昇する場合等には、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 外注先をカテゴリごとに複数確保することで依存リスクを低減するとともに、コスト上昇リスクには価格転嫁策も併用しながら安定的なサービス提供体制を維持しております。 (16)業務運営に係るリスク[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:小] 当社の事業の事務処理は煩雑で件数も膨大であり、業務運営上の事務処理リスク、また管理業務上の事務リスクや不正リスクなどのオペレーショナルリスクが存在します。 当社では、これらのリスクの軽減を図るため、システム管理等の業務基盤の整備を進めるとともに、業務管理体制の強化を図っておりますが、事務処理における事故・不正等が発生することにより、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 業務分掌の明確化により、社内業務における不正・事故の防止を図るとともに、透明性の高い運営体制の構築に努めております。 (17)訴訟の可能性について[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:小] 当社は提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありませんが、事業活動の遂行過程において、取引先及び従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しております。これらの手続は結果の予測が困難であり、多額の費用が必要となることや、当社の責任を問うような判断がなされた場合には、当社の経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 法務部に専門人材を配置し適時助言を受けられる体制を構築するとともに、社内教育等を通じて法的リスクへの理解を深めております。 (18)労務管理について[発生可能性:低  発生可能性のある時期:特定時期なし  影響度:小] 当社は、法令に基づく適正な労務管理などにより、労務関連リスクの低減に取り組んでおりますが、労務関連のコンプライアンス違反(雇用問題、ハラスメント、人権侵害等)が発生した場合、争訟の発生、会社イメージの低下等により、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。<対応策> 内部通報制度の整備、早期是正措置の実施、及び継続的なコンプライアンス研修を実施しております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 長栄 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →