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エムスリー(2413)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 医療情報プラットフォーム: エムスリーは、医師会員34万人以上が利用する「m3.com」をはじめ、世界中で医療従事者向けの専門サイトを運営しています。このプラットフォームを通じて、製薬会社など医療関連企業からのマーケティング支援や調査受託、さらには治験支援サービスなどを提供し、収益を得ています。インターネットを活用して、医療従事者と企業をつなぐことで、効率的な情報流通と医療の質の向上に貢献しています。
  • 医療機関向けサービス: 電子カルテや医療機器の開発・販売、開業支援、経営コンサルティングなど、医療機関の運営を多角的にサポートするサービスを提供しています。これにより、医療機関の業務効率化や経営安定化を支援し、その対価として収益を得ています。医療現場のニーズに応じた幅広いソリューションを提供することで、安定的な収益基盤を構築しています。
  • 人材・介護サービス: 医師や薬剤師などの医療従事者向けに、人材紹介や求人広告掲載といったキャリア支援サービスを展開しています。また、ホスピスや訪問看護、居宅介護支援、長期居住型施設運営など、高齢者や患者向けの介護・医療ケアサービスも提供しています。これらのサービスを通じて、医療・介護分野の人材不足解消や地域医療への貢献を目指し、収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医療プラットフォーム事業: 医師会員34万人以上が利用する「m3.com」を基盤に、医療関連会社へのマーケティング支援(「MR君」ファミリーなど)、医療従事者向け調査、一般企業向けマーケティング支援、開業・経営支援、治験支援(「治験君」)、医薬品・医療機器の営業受託(CSO)、電子カルテ・医療機器の開発・販売など、多岐にわたるサービスを提供しています。これはエムスリーの主要な収益源であり、インターネットを活用して医療業界の効率化を推進しています。
  • エビデンスソリューション事業: 医薬品や医療機器の臨床開発を支援する事業です。具体的には、CRO(医薬品開発業務受託機関)として臨床開発業務や大規模臨床研究の支援、SMO(治験施設支援機関)として治験実施医療機関での治験業務管理・運営支援、PRO(被験者募集支援機関)として治験・臨床研究に必要な被験者の募集支援を行っています。これにより、新薬や医療技術の実用化を加速させる役割を担っています。
  • キャリアソリューション事業: 医師や薬剤師などの医療従事者向けに、人材紹介や「m3.com CAREER」への求人広告掲載など、総合的なキャリアサービスを提供しています。医療業界の人材不足という社会課題に対し、適切な人材と医療機関を結びつけることで貢献しています。この事業は、医療従事者のキャリア形成を支援するとともに、医療機関の安定的な運営をサポートする重要な役割を担っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,655 文字
3【事業の内容】当社グループの事業目的は、「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きする人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」です。社名のエムスリーは医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。インターネットというメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。上記の目的の実現に向けて、当社グループでは、以下のような事業を展開しています。 当社グループの事業は、国内における医師会員34万人以上(2025年5月2日現在)が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」、米国の「MDLinx」や英国の「Doctors.net.uk」等の当社グループが世界中で運営する医療従事者のプラットフォームを中心に様々なサービスの展開をしています。主なサービスの内容は下記の通りです。なお、次の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一です。また、当連結会計年度より報告セグメント区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6 セグメント情報」に記載の通りです。 (1) メディカルプラットフォーム主要サービス主要サービスの内容医療関連会社マーケティング支援「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーをはじめとする、インターネットを活用した医師への情報提供をサポートするマーケティング支援事業。調査医療従事者を対象とした受注型又は定型の各種調査の受託。一般企業向けマーケティング支援会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けサービスの提供。開業・経営サービス開業準備医師や開業後の診療所の経営支援事業。「治験君」サービス「m3.com」上で治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービスの提供。CSO事業医薬品・医療機器等の営業活動及びマーケティング業務等の受託。電子カルテ等の開発・販売医療機関向け電子カルテ等の開発・販売・サポート事業。医療機器等の開発・販売医療機関向け医療機器の開発・販売・サポート事業。 (2) エビデンスソリューション主要サービス主要サービスの内容CRO事業臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援。SMO事業治験実施医療機関における治験業務全般の管理・運営の支援。PRO事業臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援。 (3) キャリアソリューション主要サービス主要サービスの内容医療従事者等向け人材サービス医師、薬剤師向けの総合キャリアサービスの提供。人材紹介、「m3.com CAREER」等への求人広告掲載等。 (4) サイトソリューション主要サービス主要サービスの内容医療機関医療機関への経営支援、足病及び静脈疾患クリニック等の運営。ホスピスホスピス施設の運営、訪問看護、訪問介護。居宅訪問看護訪問看護、通所介護(デイサービス)、居宅介護支援。メディカルケアレジデンス長期居住型施設の運営、定期巡回・随時対応型訪問介護看護。 (5) ペイシェントソリューション主要サービス主要サービスの内容患者サポート事業入院患者、介護施設利用者等へのCSセットの提供。 (6) 海外主要サービス主要サービスの内容マーケティング支援海外におけるインターネットを利用した製薬会社等の営業、マーケティング支援事業等の提供。調査海外における医療従事者を対象とした調査サービス。医療従事者向け人材サービス海外における医師向け転職支援サービス及び病院向け医師プロファイルデータベースライセンスの提供等。治験支援事業海外における治験実施施設の運営、治験業務の管理・運営支援。  当社グループの事業の系統図は、以下の通りです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
国内医師会員33万人以上を含む医療従事者会員とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていること、提供する各種サービスに関する特許や製薬業界における実績等により、後発他社に対する新規参入障壁は比較的高いと認識しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
国内医師会員33万人以上を含む医療従事者会員とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていること。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:インターネットの利用に関する新たな規制導入 / 医療及びヘルスケア市場の停滞・縮小 / 個人情報、顧客情報の流出等のトラブル
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
  • 強固な医師ネットワーク: 「m3.com」は国内34万人以上の医師会員を抱え、世界規模でも医療従事者のプラットフォームを運営しています。この圧倒的な会員数は、製薬会社などの医療関連企業にとって魅力的なマーケティングチャネルとなり、エムスリーのサービス利用を促します。この大規模なネットワーク効果により、競合他社が容易に追随できない強みとなっています。
  • 多様なサービス展開: 医療従事者向け情報提供から、医療機関の経営支援、治験支援、さらには人材紹介や介護サービスまで、医療・ヘルスケア領域で多岐にわたるサービスを提供しています。これにより、顧客の様々なニーズに対応できるだけでなく、一つのサービスから別のサービスへと顧客を誘導しやすく、収益機会を最大化しています。幅広い事業展開は、特定の市場変動リスクを分散する効果も期待できます。
  • インターネット活用による効率性: インターネットを最大限に活用することで、医療情報の効率的な提供、医療従事者と企業の迅速なマッチング、そして医療機関の業務効率化を実現しています。例えば、「MR君」ファミリーは、医師が主体的に情報を受け取れる仕組みを提供し、従来のMR活動よりも効率的な情報伝達を可能にしています。これにより、コストを抑えつつ質の高いサービス提供を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ここに記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」―――それがエムスリーの願いであり、事業の目的です。社名のエムスリーは、医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。インターネットというメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。上記の目的を実現する上で、当社グループでは主に4つのステークホルダーを意識して、経営を行っています。・株主に対しては、企業価値の最大化で応えると同時に、当社グループへの投資が医療の改善に役立ち、社会的に意義があると感じてもらえるような経営を行います。・顧客である医療従事者に対しては、インターネットという媒体を活用して、良質な医療情報をいち早く研究や臨床の現場に届け、医療の改善、変革に寄与することを目指します。また、同じく顧客である医療関連会社等に対しては、対価以上の価値に加えて、驚き、感動、喜びを感じてもらえるサービスを提供し続けることを目指します。・従業員に対しては、個々人が成長、活躍できる場を整備し、会社の価値向上に貢献したスタッフには、厚く報いることができる経営を行います。・社会に対しては、上記理念の通り「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」の実現を目指します。 (2) 目標とする経営指標当社グループでは、企業価値を計る指標として、営業キャッシュ・フロー並びに1株当たり当期利益を重視しています。また、資本効率については、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重視しています。 (3) 中長期的な会社の経営戦略現在、当社グループの国内における事業は、医療従事者専門サイト「m3.com」の運営と、このサイトを通じて繋がる34万人以上(2025年5月2日現在)の医師会員を含む、医療従事者会員へのアクセスを中核に展開しています。「m3.com」は、「More Contributions to More Doctors」をスローガンに掲げ、「医師をはじめとする医療従事者が抱える課題を『あらゆる方法で解決する』プラットフォーム」を目指し、専門医療情報に特化したニュース、サーチエンジン、ディレクトリ、文献検索、会員専用コミュニティサイト、独自コンテンツ等を会員に対して無料で提供することにとどまらず、医療現場の課題を会員の皆様から直接募集し、その課題をエムスリーの持つ多種多様な経験・専門性の高いスキルを有する人材、ビッグデータ、プロダクトといったアセットを提供し、活用いただくことで解決する施策等を実施しています。メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。またグループ各社を通じて、次世代MR「メディカルマーケター」の提供や医療系広告代理店等の事業の展開、加えてAI搭載クラウド電子カルテ「エムスリーデジカル」や患者の診療体験向上に繋がる「デジスマ診療」等を提供し診療プロセス全体の生産性向上に寄与する医療現場DX化支援事業の拡大も進めています。エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。ペイシェントソリューションでは、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等においてもサービス展開を進めています。海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行うとともに、eDoctores Soluciones, S.L.を通じて医療従事者向け診療現場モバイルアプリiDoctusをスペイン及び中南米で提供しています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約650万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。 (4) 優先的に対処すべき課題当社グループでは、次の5項目での成長、展開に重点を置いた経営を進めていきます。① 「m3.com」サイトの一層の価値向上サイトの内容、機能の充実を進め、より多くの医療従事者会員からの、より多くのトラフィックを獲得することで、この「場」を活かして提供する他の様々なサービスの価値を底上げしていきます。② メディカルプラットフォーム事業をはじめとした既存事業の更なる成長「MR君」ファミリーをはじめ、製薬会社や医療機関等の顧客への各サービス展開に加え、疾病、医療課題を解決し、医療の全体最適の実現に向けて、経営資源を投入していきます。③ 新規事業の立ち上げ「双方向コミュニケーションで繋がった、医師をはじめとする医療従事者会員」のプラットフォームから生み出される事業機会は多岐にわたり、順次事業化を進めていきます。また、グループ各社の事業拡大とグループ内シナジー効果の最大化を図ります。④ 海外展開日本と同様に、海外においても医療従事者向けプラットフォームを活かした製薬会社向けマーケティング支援、調査、医師向け転職支援、治験事業等のサービスを展開しています。日本で開発したサービスの海外展開を進めることにとどまらず、その国のニーズにあった独自サービスの開発も進めていきます。⑤ エコシステムシナジーの実現当社グループはすでに多岐にわたる事業を展開しており、その事業同士がシナジーを生み出すポテンシャルも多く有していると考えます。また、他の取り組みにおいて参入する事業領域が拡大すると、それに従いポテンシャルも拡張していくため、グループとしてのエコシステムがさらに強化されます。これにより、グループ全体でのシナジーが一層発揮され、競争力が高まる構造的良循環を強化していきます。 なお、当社グループでは成長を具現化、促進する手段として、必要に応じて提携、買収、資本参加を進めていきます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ここに記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」―――それがエムスリーの願いであり、事業の目的です。社名のエムスリーは、医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。インターネットというメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。上記の目的を実現する上で、当社グループでは主に4つのステークホルダーを意識して、経営を行っています。・株主に対しては、企業価値の最大化で応えると同時に、当社グループへの投資が医療の改善に役立ち、社会的に意義があると感じてもらえるような経営を行います。・顧客である医療従事者に対しては、インターネットという媒体を活用して、良質な医療情報をいち早く研究や臨床の現場に届け、医療の改善、変革に寄与することを目指します。また、同じく顧客である医療関連会社等に対しては、対価以上の価値に加えて、驚き、感動、喜びを感じてもらえるサービスを提供し続けることを目指します。・従業員に対しては、個々人が成長、活躍できる場を整備し、会社の価値向上に貢献したスタッフには、厚く報いることができる経営を行います。・社会に対しては、上記理念の通り「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」の実現を目指します。 (2) 目標とする経営指標当社グループでは、企業価値を計る指標として、営業キャッシュ・フロー並びに1株当たり当期利益を重視しています。また、資本効率については、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重視しています。 (3) 中長期的な会社の経営戦略現在、当社グループの国内における事業は、医療従事者専門サイト「m3.com」の運営と、このサイトを通じて繋がる34万人以上(2025年5月2日現在)の医師会員を含む、医療従事者会員へのアクセスを中核に展開しています。「m3.com」は、「More Contributions to More Doctors」をスローガンに掲げ、「医師をはじめとする医療従事者が抱える課題を『あらゆる方法で解決する』プラットフォーム」を目指し、専門医療情報に特化したニュース、サーチエンジン、ディレクトリ、文献検索、会員専用コミュニティサイト、独自コンテンツ等を会員に対して無料で提供することにとどまらず、医療現場の課題を会員の皆様から直接募集し、その課題をエムスリーの持つ多種多様な経験・専門性の高いスキルを有する人材、ビッグデータ、プロダクトといったアセットを提供し、活用いただくことで解決する施策等を実施しています。メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。またグループ各社を通じて、次世代MR「メディカルマーケター」の提供や医療系広告代理店等の事業の展開、加えてAI搭載クラウド電子カルテ「エムスリーデジカル」や患者の診療体験向上に繋がる「デジスマ診療」等を提供し診療プロセス全体の生産性向上に寄与する医療現場DX化支援事業の拡大も進めています。エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。ペイシェントソリューションでは、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等においてもサービス展開を進めています。海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行うとともに、eDoctores Soluciones, S.L.を通じて医療従事者向け診療現場モバイルアプリiDoctusをスペイン及び中南米で提供しています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約650万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。 (4) 優先的に対処すべき課題当社グループでは、次の5項目での成長、展開に重点を置いた経営を進めていきます。① 「m3.com」サイトの一層の価値向上サイトの内容、機能の充実を進め、より多くの医療従事者会員からの、より多くのトラフィックを獲得することで、この「場」を活かして提供する他の様々なサービスの価値を底上げしていきます。② メディカルプラットフォーム事業をはじめとした既存事業の更なる成長「MR君」ファミリーをはじめ、製薬会社や医療機関等の顧客への各サービス展開に加え、疾病、医療課題を解決し、医療の全体最適の実現に向けて、経営資源を投入していきます。③ 新規事業の立ち上げ「双方向コミュニケーションで繋がった、医師をはじめとする医療従事者会員」のプラットフォームから生み出される事業機会は多岐にわたり、順次事業化を進めていきます。また、グループ各社の事業拡大とグループ内シナジー効果の最大化を図ります。④ 海外展開日本と同様に、海外においても医療従事者向けプラットフォームを活かした製薬会社向けマーケティング支援、調査、医師向け転職支援、治験事業等のサービスを展開しています。日本で開発したサービスの海外展開を進めることにとどまらず、その国のニーズにあった独自サービスの開発も進めていきます。⑤ エコシステムシナジーの実現当社グループはすでに多岐にわたる事業を展開しており、その事業同士がシナジーを生み出すポテンシャルも多く有していると考えます。また、他の取り組みにおいて参入する事業領域が拡大すると、それに従いポテンシャルも拡張していくため、グループとしてのエコシステムがさらに強化されます。これにより、グループ全体でのシナジーが一層発揮され、競争力が高まる構造的良循環を強化していきます。 なお、当社グループでは成長を具現化、促進する手段として、必要に応じて提携、買収、資本参加を進めていきます。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 経営成績の概況国内においては、医師会員34万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供や、医療系広告代理店等事業、ならびに医療機関向けの電子カルテの提供等を、グループ各社を通じて展開しています。エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被検者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。ペイシェントソリューションでは、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等を通じてさまざまなサービス展開を進めています。海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬企業向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬企業向けサービスの展開を進める他、Vidal Groupを通じてフランス、ドイツ、スペインで医薬品情報データベースの提供を行うとともに、eDoctores Soluciones, S.L.を通じて医療従事者向け診療現場モバイルアプリiDoctusをスペイン及び中南米で提供しています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約650万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。 当連結会計年度の業績は、以下の通りです。なお、2024年10月に株式会社エランを子会社化したことに伴い、当連結会計年度より当該事業のセグメントとして「ペイシェントソリューション」を新設しています。企業結合に伴うセグメントの新設のため、前連結会計年度のセグメント情報について遡及修正は実施しておりません。(当期の業績)                                    (単位:百万円) 2024年3月期(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)2025年3月期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)比較増減売上収益238,883284,900+46,017+19.3%営業利益64,38162,971△1,410△2.2%税引前当期利益68,84064,785△4,055△5.9%当期利益48,54944,340△4,209△8.7% (セグメントの業績)                                 (単位:百万円) 2024年3月期(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)2025年3月期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)比較増減メディカルプラットフォームセグメント売上収益93,41491,566△1,848△2.0%セグメント利益38,62634,105△4,521△11.7%エビデンスソリューションセグメント売上収益26,70024,244△2,457△9.2%セグメント利益6,6984,345△2,353△35.1%キャリアソリューションセグメント売上収益16,64220,914+4,272+25.7%セグメント利益4,7815,656+875+18.3%サイトソリューションセグメント売上収益33,02547,043+14,017+42.4%セグメント利益3,7355,422+1,688+45.2%ペイシェントソリューションセグメント売上収益-21,919+21,919-セグメント利益-824+824-海外セグメント売上収益69,86880,570+10,702+15.3%セグメント利益11,69514,745+3,050+26.1%その他エマージング事業群セグメント売上収益2,6332,453△180△6.8%セグメント利益△2901,003+1,293-調整額セグメント売上収益△3,399△3,809--セグメント利益△863△3,130--合計売上収益238,883284,900+46,017+19.3%営業利益64,38162,971△1,410△2.2% ① メディカルプラットフォーム医療現場のDX化支援等の事業が堅調に推移した一方で、製薬企業の継続的な予算圧縮及び新型コロナウイルス関連プロジェクトの減少影響により利益率の高い製薬マーケティング支援関連の売上が前期比で減少したため、セグメント売上収益は91,566百万円(前期比2.0%減)、セグメント利益は34,105百万円(前期比11.7%減)となりました。 ② エビデンスソリューション新型コロナウイルスに関連した治験プロジェクト等の貢献が前期比で減少したことに加え、上期を中心に全体的な受注動向がやや低調に推移したことにより、セグメント売上収益は24,244百万円(前期比9.2%減)、セグメント利益は4,345百万円(前期比35.1%減)となりました。 ③ キャリアソリューション医師向け及び薬剤師向けの求人求職支援サービスがいずれも好調に推移したことを主因に、セグメント売上収益は20,914百万円(前期比25.7%増)、セグメント利益は5,656百万円(前期比18.3%増)となりました。 ④ サイトソリューション医療機関事業では、M&A支援報酬の増加等が貢献しました。また、ホスピス事業における既存施設の稼働率上昇や新規開設に加え、米国足病事業や株式会社ノアコンツェル等の買収による業績寄与、居宅訪問看護事業における利用者数と利用者当たりケア時間の増加等により、セグメント売上収益は47,043百万円(前期比42.4%増)、セグメント利益は5,422百万円(前期比45.2%増)となりました。 ⑤ペイシェントソリューション2024年10月に完了した当社による株式会社エランの公開買付及び子会社化に伴い、当連結会計年度からセグメントとして新設した結果、セグメント売上収益は21,919百万円、セグメント利益は824百万円となりました。なお、本セグメントには、公開買付に関連する費用も含まれております。 ⑥ 海外主に欧州・その他地域の堅調な実績や前年度に買収した事業の新規連結効果により、セグメント売上収益は80,570百万円(前期比15.3%増)となりました。セグメント利益は、北米治験事業の売上減少が前年度から継続したこと、及び2023年に英国で発生した医療従事者による全国規模のストライキ長期化等の事業環境悪化を主因に、同国の医師向けキャリア事業において減損損失を計上したこと等の影響を受けたものの、前年度に計上した北米治験事業における減損損失の剥落により、14,745百万円(前期比26.1%増)となりました。 ⑦ その他エマージング事業群セグメント売上収益は2,453百万円(前期比6.8%減)となりました。また、持分法による投資損益の増減により、セグメント利益は1,003百万円(前期は290百万円の損失)となりました。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上収益は284,900百万円(前期比19.3%増)、営業利益は62,971百万円(前期比2.2%減)、税引前当期利益は64,785百万円(前期比5.9%減)、当期利益は44,340百万円(前期比8.7%減)となりました。 (2) 財政状態の概況資産合計は、前連結会計年度末比90,961百万円増の581,741百万円となりました。流動資産については、現金及び現金同等物が14,729百万円減少した一方、営業債権及びその他の債権が13,119百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比2,686百万円増の243,425百万円となりました。非流動資産については、新規連結子会社の取得等によりのれんが16,124百万円、無形資産が43,311百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比88,276百万円増の338,316百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末比44,864百万円増の168,942百万円となりました。流動負債については、営業債務及びその他の債務が11,064百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比14,945百万円増の82,114百万円となりました。非流動負債については、繰延税金負債が14,790百万円、その他の金融負債が9,876百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比29,919百万円増の86,829百万円となりました。資本合計は、前連結会計年度末比46,098百万円増の412,799百万円となりました。剰余金の配当14,259百万円を行った一方、親会社の所有者に帰属する当期利益40,484百万円を計上したこと等により、利益剰余金が26,278百万円増加したこと、新規連結子会社の取得等により非支配持分が19,577百万円増加したこと等によります。 (3) キャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より14,729百万円減少し、134,933百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、51,743百万円の収入(前期は58,310百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前当期利益64,785百万円、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額20,767百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは、39,149百万円の支出(前期は39,456百万円の支出)となりました。主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出38,934百万円が発生しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、27,165百万円の支出(前期は9,432百万円の収入)となりました。主に親会社の株主への配当金の支払額14,257百万円、借入金の返済による支出13,393百万円が発生しています。 (4) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績 当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。 ② 受注実績当社グループは、実績に応じて売上が計上される契約がほとんどであり、受注時に受注金額を確定することが困難な状況であるため、記載を省略しています。 ③ 販売実績セグメント別の当連結会計年度における販売実績は、次の通りです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比メディカルプラットフォーム(百万円)88,181△2.6%エビデンスソリューション(百万円)24,020△9.0%キャリアソリューション(百万円)20,882+25.8%サイトソリューション(百万円)47,030+42.5%ペイシェントソリューション(百万円)21,919-海外(百万円)80,506+15.3%報告セグメント計(百万円)282,540+19.5%その他エマージング事業群(百万円)2,361△7.0%合計(百万円)284,900+19.3%(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しています。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度における各販売先への当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しています。(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、連結決算日における財政状態及び報告期間における経営成績に影響を与える見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り、予測の評価を実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の見積り及び判断方針」に記載の通りです。 ② 当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の概況、(2)財政状態の概況、(3)キャッシュ・フローの概況」に記載の通りです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益64,785百万円を計上したことを主な要因に、51,743百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により39,149百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは親会社の株主への配当金の支払等により27,165百万円の支出となりました。これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より14,729百万円減少し、134,933百万円となりました。当社はこの資金により、今後更に経営基盤を強化し、新たな事業展開に備えるための新規投資や出資等による支出に、機動的に対応していきます。余剰資金の運用については、市場リスクや与信リスクを極めて限定的なものにする保守的な運用を行う方針としており、規模、期間を勘案した適切な手段による資金運用を行っています。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。また、経営方針・経営戦略等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。

事業リスク

  • インターネット環境の変化: エムスリーの事業はインターネットに大きく依存しており、新たな規制導入や予期せぬ要因によるインターネットの利便性低下は、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、通信障害やサイバー攻撃、あるいは政府によるインターネット利用に関する新たな法規制が導入された場合、サービス提供に支障が生じ、顧客離れや収益減少につながる恐れがあります。
  • 個人情報・機密情報漏洩リスク: 多数の医師会員の個人情報や、競合する医療関連企業からの機密情報を扱っており、これらの情報が流出した場合、個人情報保護法への抵触、損害賠償請求、企業信用の失墜など、事業運営に重大な影響を与える可能性があります。厳重なセキュリティ対策を講じていても、完全にリスクを排除することは難しく、万が一の事態は避けられないかもしれません。
  • 医療・ヘルスケア市場の変動と規制: 医療費全体の動向や製薬会社の再編、医療関連法規制の変更は、エムスリーの業績に影響を与える可能性があります。特に、主要顧客である製薬会社間の競争激化や再編は、契約見直しにつながる可能性があり、売上高に影響を及ぼす恐れがあります。また、医薬品や医療機器に関する広告規制の強化、臨床研究法などの法改正も、事業展開に制約をもたらす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|10,310 文字
3【事業等のリスク】当社グループの事業運営上リスク要因となる主な事項、及びリスク要因には該当しなくとも、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項は下記の通りです。なお、ここに記載した事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが認識、判断したものであり、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。 (1) 事業環境について① インターネットについて当社グループは、インターネットを利用した医療関連事業を展開しています。インターネットの利用に関する新たな規制やインターネットビジネス関連事業者を対象とする法的規制等の導入、その他予期せぬ要因によって、インターネットの利便性が損なわれた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 医療及びヘルスケア市場について現在、当社グループの売上高の多くが、医療関連会社からのものとなっています。当社グループのサービスの多くは新たな需要を喚起するもので、医療費全体の動向に大きく左右されるものではありませんが、市場の停滞、縮小や新たな市場動向に当社グループが対応できない場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。当社グループの主要な顧客である製薬会社においては、グローバルなレベルでの企業間競争が展開され、再編の動きが続いています。企業間競争は当社グループが提供する各種サービスの採用を加速する可能性がある一方、再編された既存顧客による契約見直しの可能性もあり、その場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、関税ならびに医療及びヘルスケア業界の関連法規制等に対する米国の政策変更影響が世界経済に及ぼす影響については現時点では予測が難しく、先行き不透明な状況が継続していることから、今後の経過によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 事業運営について① 個人情報、顧客情報の保護について「m3.com」登録会員等のプライバシーを保護するため、当社グループではプライバシーポリシーを制定し、当社グループの従業員が個人情報を取扱う際には、作業プロセスをマニュアル化し、複数の従業員がチェックを行う等、個人情報の取扱いには慎重を期したサイト運営を行っています。しかしながら、個人情報の流出等の重大なトラブルが当社グループ、当社グループの業務提携先もしくは当社グループの顧客企業で発生した場合には、個人情報保護法への抵触、損害賠償の請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループは、互いに競合する複数の医療関連会社に対してサービスを提供しています。提供に際して、顧客より事業に関する機密情報を受け取る場合があり、その取扱いには社内ルールを設け、当社グループの従業員が機密情報を取扱う際には、作業プロセスをマニュアル化し、複数の従業員がチェックを行う等、細心の注意を払っています。しかしながら、機密情報の流出等の重大なトラブルが当社グループで発生した場合、損害賠償の請求や信用の低下等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。これらのリスクを低減するため、情報セキュリティを統括する組織体を設置し、業務手順の明文化や定期的な監査を行っています。 ② 知的財産権について当社グループが提供する各種サービスは登録会員数の多さやソフトウェアの優位性により差別化されており、特許の有無による影響は大きくないと思われますが、当社グループでは提供する各種サービスに関する特許を複数取得しています。当社グループでは当社グループの持つ知的財産権を侵害されないよう細心の注意を払っていますが、他者からの侵害を把握しきれない、もしくは適切な対応ができない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループが各種サービスを展開するにあたっては、他社の持つ特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っていますが、万が一、他社の知的財産権を侵害した場合には、多額の損害賠償責任を負う可能性があります。当社グループのサービス分野において、他社開発の技術あるいはビジネスモデルが標準化された場合、これらの特許権者に対してライセンス料負担が生じる可能性、ライセンス供与自体を受けられない可能性等があり、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 ③ 技術、システム面のリスクについて当社グループは、各種サービスを行うためにインターネットを利用したコンピュータシステムを構築しているため、ハードウェア又はソフトウェアの不備、アクセスの急激な増加、人的ミス、インターネット回線のトラブル、コンピュータウィルス、停電、自然災害、その他予測困難な様々な要因によって当社グループのシステムに被害又は途絶が生じた場合、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。また、当社グループの想定しない新しい技術の普及等により技術環境が急激に変化した場合、当社グループの技術等が陳腐化し、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。これらのリスクを低減し、サービス水準の維持向上を図るため、適宜新しいシステム技術やセキュリティ関連技術等を取り入れながら、継続的な設備投資並びに保守管理を行っています。 ④ ポイントシステムについて当社グループは、一部サービスにおいて、医学書等と交換可能なm3ポイントを会員に対して付与しています。このポイントが不正な操作等により、当社グループが正式に発行した以上に集められ、交換を求められた場合、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。また、ポイントと交換された商品の欠陥、トラブル等により、当社グループの責任が問われる可能性があります。 ⑤ 各種規制についてa.メディカルプラットフォーム事業に対する規制について当社グループにおいてマーケティング支援サービス等を展開する上で、当社グループの顧客が制約を受ける医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律における広告の制限等の規制、又は公正取引委員会による「医療用医薬品製造業における景品等の提供の制限に関する公正競争規約」等の医薬品業界特有の各種規制については、当社グループでは特段の注意を払っています。しかしながら、業界の様々な動きに対して、法令や業界団体による規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 b.エビデンスソリューション事業に対する規制について当社グループが提供するエビデンスソリューション事業に関しては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、臨床研究法その他の法令等による規制を受けています。これらの規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 c.人材サービス事業に対する規制について当社グループは、一部の子会社において、必要な許認可を取得した上で、労働者派遣事業又は有料職業紹介事業を展開しています。これらの子会社は、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律、職業安定法その他の関係法令による規制を受けていますが、関係法令に違反した場合等には、当該事業の停止又は廃止又は許可の取消等の処分を監督官庁より受けることがあります。現時点において、当社グループにおいて、法令違反等の事実はないものと認識していますが、今後何らかの理由により監督官庁による処分を受けた場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。また、これらの規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 d.訪問看護及び訪問介護等に必要な指定に対する規制について当社グループは、訪問看護及び訪問介護を行うために「健康保険法」並びに「介護保険法」に基づく、各サービス事業者の指定を各都道府県知事から受けています。それぞれの指定には、資格要件、人員要件、設備要件及び運営要件が規定されており、これらの規定に従って事業を運営しています。当社グループでは、看護師・介護士等の有資格者の入退社や新規施設の開設に伴い、自治体等の基準の確認及び変更に必要な届け出を怠らないよう細心の注意を払って運営しており、現時点において、事業運営の継続に支障を来すような状況は生じていません。しかしながら、これらの基準を遵守できなかった場合や診療報酬及び介護報酬等の不正請求が認められた場合には、指定の取消又は停止等の処分を受けるおそれがあります。その場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 e.ペイシェントソリューション事業に対する規制について当社グループは、病院の入院患者や介護老人保健施設等の入所者に対して医療保険や介護保険制度の対象とならない独自のサービスとしてCSセットを提供しています。当該事業を行うにあたって必要となる許認可、免許、登録、行政指導等はありませんが、サービス提供の場である病院や介護老人保健施設等は、医療法、健康保険法、介護保険等の法律や厚生労働省等の行政・所管官庁による指導・規制のもと運営されていることから、当社グループにおいても各種規制について特段の注意を払っています。しかしながら、医療法、健康保険法、介護保険法等の法令の改正や、行政指導の運用の見直し等が行われ、当社グループかが何らかの対応を余儀なくされた場合や、これらに対応できない場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。 f.海外における法的規制について海外市場においては、医師へ伝える情報の内容の規制、又は、ギフトや謝礼、医薬品サンプル等の供与に関する規制等、様々な規制があります。想定外の規制等に当社グループが何らかの対応を強いられた場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。その為、当社グループは、海外において医療関連サービス事業を展開するに当たり、現地弁護士への事前相談を行う等、特有の法的規制等に細心の注意を払っています。 (3) 事業内容について① メディカルプラットフォーム事業及び海外事業についてa.競合、代替について当社グループは、薬剤の処方を行う医療従事者に対して製薬会社が行うマーケティング活動の支援サービスを展開しています。医薬品の処方を医療従事者ではなく患者が直接行うようになる、また遺伝子操作等の医薬品に依存しない治療の比率が拡大する等、医療システムが抜本的に変わった場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化する可能性があります。当社グループの提供するマーケティング支援サービスは、直接、又は間接的に他社と競合する場合があります。当社グループの最大の強みは、国内医師会員33万人以上を含む医療従事者会員とインターネットを通じて双方向コミュニケーションで繋がっていることで、これに提供する各種サービスに関する特許や製薬業界における実績等を加えると、後発他社に対する新規参入障壁は比較的高いと認識しています。しかしながら今後、市場規模の拡大に伴い、「MR君」の代替となる他のマーケティングツール等が普及する可能性、他企業等が新規参入してくる可能性、並びに当社グループの顧客が業務を自ら手がける可能性等があり、その場合、当社グループの収益を圧迫する可能性があります。 b.マーケティング支援サービスについて当社グループのマーケティング支援サービスには、顧客と会員の間でのメッセージのやりとりを伴うものが多くあります。メッセージの内容に関する責任は基本的に発信者自身が負いますが、当社グループのサービスを使った顧客、会員等による発信情報が当事者もしくは第三者に損害を与えた場合、それに関連して当社グループの責任が問われる可能性があります。また、一部サービスにおいて、医療に関する情報コンテンツを提供しています。これらのコンテンツに間違いもしくは誤解を招く表現等があった場合、その責任を問われる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループのマーケティング支援サービスに不具合があった場合、原則その責任の範囲は契約金額が上限であり、機会損失は補填しないと契約に記載しています。また、サービスの内容、対象、責任範囲等には細心の注意を払っており、契約、規約等でその責任範囲を限定しています。 ② エビデンスソリューション事業及び海外事業についてa.大学、研究者との関係について当社グループは、大学や医療関係者との共同研究等による技術指導を得ています。知的財産等の権利化、研究の委託や研究成果の対価の享受等における国立大学との関係は、国立大学法人法等の改廃又は関係当局による運用の変化等の影響を受ける可能性があります。当社グループでは共同研究等を行う医療従事者に対し、技術指導の対価として謝金を支払うことがあります。技術指導を行う医療研究者等は各々所属する大学当局等より兼業の承認を得ることが前提となっており、当社グループでは原則として兼業の承認を確認する等の社内手続きを経た上で謝金の支払を行っています。しかしながら、このような謝金につきましては、明確なガイドラインが示されていない部分もあり、業務の範囲の解釈等の違いにより、承認を逸脱する様な謝金の支払であると解釈された場合においては、社会的批判等により当社グループの事業に影響を与える可能性があります。 b.損害賠償について当社が支援を受託する臨床試験等(治験、大規模臨床研究等)の実施に起因して被験者に健康被害が生じる可能性があります。このような場合は、基本的には臨床試験等の依頼者が責任を負うことになります。しかしながら、当社グループが支援を受託した臨床試験等において、このような健康被害が明らかに当社グループに起因して生じた場合には、損害賠償等の責任を負う可能性もあり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが支援を受託した臨床試験等において、当社グループが遵守すべき各種規制に反した場合には、当該臨床試験等により回収した症例の信頼性が失われ、顧客である製薬会社等に甚大な損害を与える可能性があります。この場合には信用の低下や損害賠償等の責任を負うことにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが製薬会社等又は医療機関等に対し派遣する従業員の過失等により、健康被害が生じた場合や各種規制に違反した場合にも、上記と同様に、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 c.サービス内容についてエビデンスソリューション事業においては、学会、研究会等、一旦確定した予算の増額が困難な主体が顧客となっている場合があります。予測困難な様々な要因によって、予算確定後に追加費用が発生した場合、当社グループが追加費用等を負担せざるを得なくなる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループが受託する臨床試験等には、契約期間が長期にわたるものがあります。予定通りに研究が進捗しない場合や、受託期間中に何らかのトラブルが発生した場合、また顧客の信用状態が悪化した場合等には、契約の中途解約や、売上債権の回収に支障をきたす等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ キャリアソリューション事業について当社グループは医療従事者向け人材紹介サービスを展開しています。人材紹介事業特有の商慣行を踏まえ、当社グループでは、紹介した求職者が求人企業に入社した日付を基準に売上を計上しますが、当該求職者が入社から一定期間内に自己都合により退職した場合には、その退職までの期間に応じて紹介手数料を返金することとしています。当社グループは、求人企業と求職者の双方のニーズを十分に検討の上で紹介を進め、また、過去の返金実績率等を勘案して売上高を計上しています。当社グループの想定した返金率を上回る返金が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ サイトソリューション事業についてa.訪問看護及び訪問介護の医療及び介護報酬について当社グループは「医療保険制度」「介護保険制度」「障害者総合支援法」のそれぞれに基づく訪問看護及び訪問介護を行っています。このうち「医療保険制度」に基づく診療報酬は2年に1度、「介護保険制度」に基づく介護報酬は3年に1度の頻度で制度の改定が行われます。今後、診療報酬及び介護報酬の見直しにより、大幅な改定が行われた場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 b.利用者の逝去、退去について当社グループは行政や医療機関等との連携によって、安定的な利用者の確保に努めており、高齢者の増加とともに市場が拡大し需要が増加している状況にあると認識しています。一方で特に在宅ホスピス事業はターミナルケアに特化した事業であることから、当社が想定する以上の利用者のご逝去、退去等が続いた場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ペイシェントソリューション事業についてa.他社との競合について当社グループが行う患者サポート事業については、サービスとしての認知度が増したことにより、入院セットに対するニーズの高まりとともに、入院セットを主たる事業とする他業者のほか、その他病院・介護関連の事業者なども当社グループ同様のサービスを提供することにより、市場が活性化しつつあるものと認識しています。当社グループは引き続きCSセットサービス利用者に対する質の向上と、リネンサプライ事業及び日常生活用品等販売業者等との良好な関係を維持・向上することに努めてまいりますが、当社グループに比べ、資本力、知名度、顧客基盤に優れる会社が新規参入する等他社との競合状況が激化した場合には、既存顧客の喪失や収益力の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 b.商品の安全性について当社グループでは、CSセットの利用者に対し、寝巻き、タオル等のレンタルや紙おむつや身の回り品の販売を行っています。リネンサプライ業者については、医療関連サービスマーク(注)取得の有無や洗濯工程における衛生面の確認など安全性には十分な配慮をしていますが、何らかの理由により提供したこれら物品に重大な問題が発生した場合は、当社グループへの損害賠償請求や当社グループに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(注)「一般財団法人医療関連サービス振興会」が、良質な医療関連サービスに対して認定を行っているものです。 ⑥ 医療機器関連事業について当社グループでは医療機器の製造、販売を行っています。医療機器の製造販売及び販売に関しては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律その他法令等による規制を受けています。これらの規制等の改廃、新設が行われた場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。また、当社グループが製造販売業者として取り扱う製品について不具合等が発生した場合は、損害賠償等の責任を負う可能性もあり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 電子カルテ、ゲノム・パーソナル医療関連検査等の販売事業について当社グループが開発・販売する電子カルテシステムや、当社グループが扱うゲノム・パーソナル医療関連検査を始めとする医療関連情報は、医療機関において利用されるものであり、患者の生命身体に直接関わる情報であることから、当社グループは細心の注意をもって開発、導入、保守、情報管理等を行っています。しかしながら、予測し難い欠陥や不具合等が発生した場合には、信用の低下や損害賠償等の責任を負うことにより、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 組織体制について① 人材の確保と育成について当社グループの事業を拡大するには、目的達成のために主体的に行動できる企業家的な人材の確保とその育成が欠かせません。しかしながら、人材の確保が思うように進まない場合や、社外流出等何らかの事由により既存の人材が業務に就くことが困難になった場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、業績に悪影響を与える可能性があります。 ② 特定の事業所への集中について現在、当社グループの従業員の多くは近接した事業所に勤務しているため、自然災害や火災等の大きなアクシデントが起きた場合、損害が集中しやすく、事業の継続に影響が出る可能性があります。これらのリスクを低減するため、災害発生時に事業活動の早期復旧を可能にするための事業継続計画を策定しています。 (5) 関連当事者との取引等について① ソニーグループ株式会社(以下「ソニー」という)について2025年3月31日現在、当社の筆頭株主であるソニーは、当社議決権の33.9%を所有する、当社の主要株主となっています。当社グループは現在、自主独立した経営を行っていますが、当社グループの業績は、主要株主たるソニーの今後の経営戦略の影響を受ける可能性があります。またソニー及びその関連会社(以下「ソニーグループ」という)の評判が何らかの理由で著しく損なわれた場合、それが当社グループに起因するものでなくても、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② ソニーグループ内での競合についてソニーグループ内には当社グループと同一のサービスを行っている会社はなく、競合関係にないと認識していますが、ソニーグループの動向次第では、今後当社グループと競合するサービスが提供される可能性があります。 ③ ソニーグループとの人的関係について2025年3月31日現在、当社取締役吉田憲一郎は、ソニーの代表執行役を兼任しています。当該取締役は、その専門性並びに株主の視点により当社グループの経営力を高めるべく、当社より就任を要請したものです。なお、当該取締役は、2025年6月26日開催予定の定時株主総会の終結の時をもって退任予定です。 (6) 今後の事業展開について① 新規事業展開に伴うリスクについて当社グループでは、様々な新規事業の開発を進めています。新規事業の展開にあたってはその性質上、計画通りに事業が展開できず投資を回収できなくなる可能性や、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、事業基盤の拡大と収益の安定化を図り、成長を加速させるために、今後も相乗効果の見込める他事業の買収又は資本提携を行う可能性があります。他事業の買収又は資本提携を行った場合、当社グループの財務状態等、経営全般にわたるリスクが拡大する可能性があり、また場合によっては想定外の損失を被る可能性があります。 ② 海外展開についてa.海外でのビジネス展開について当社グループは、米国、英国、フランス、インド、韓国等の子会社において、海外でのビジネス展開をしています。今後、他の海外市場への進出も随時検討していますが、海外での事業を展開していく上で、投融資等の追加資金の投入が必要になる可能性があります。また事業展開が想定通りにいかなかった場合には、想定外の損失を被る可能性があります。b.為替変動について当社グループの海外事業の現地通貨建ての項目及びグループ各社における外国通貨建ての項目は、換算時の為替レートによる為替変動リスクを受ける可能性があります。 (7) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、新株予約権を付与しています。また、今後も新株予約権を発行、付与する可能性があります。現在付与している新株予約権及び今後付与される新株予約権が行使された場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。2025年3月31日現在、発行済株式総数679,077,900株に対して、新株予約権の行使により今後増加する可能性のある株式数は15,518,600株です。この新株予約権の権利行使については、当社と新株予約権付与対象者との間で締結した「新株予約権割当契約書」に基づき、権利行使可能な期間及び行使可能株数等の条件を定めています。 (8) 非流動資産に係る減損リスクについて当社グループが保有する、のれん等の非流動資産については減損リスクにさらされています。今後、これらの対象資産の価値が下落した場合、必要な減損処理を行う結果として、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

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