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日経平均66,000円台と「歴史的高値」局面
— バリュー投資家はどう振る舞うか

2026年5月の最終売買日、東証プライムの売買代金は初めて16兆円台に乗せ、日経平均株価は66,329円で年初来高値を更新しました。「歴史的な高値圏」と報じられる相場で、バリュー投資家は買いを止めるべきなのか、それとも別の見方をすべきなのか。市場全体の高値局面とバリュー投資の関係を整理します。

事実関係 — 何が起きているか

2026年5月の最終売買日(5月29日)、東証プライム市場の売買代金は16兆3,127億円に達し、初めて16兆円台に乗せました。日経平均株価も66,329円50銭で年初来高値を更新しています。4月に続いて、歴史的な上昇を記録した1ヶ月でした。背景として、円安進行(円相場が157円台で推移)、AI・半導体関連の物色継続、株主還元拡大期待、海外マネーの日本回帰など、複数の追い風が同時に吹いている整理が一般的です。

モート先生の視点 — 「高値だから危ない」とは限らない

歴史的高値という言葉を聞くと、自然に「天井で買わされる」恐怖が浮かびます。しかし、バリュー投資の観点では、「市場全体の指数水準」と「個別銘柄の割安・割高」は別物です。日経平均が史上最高値を更新していても、その中身は個別銘柄の集合であり、勝者総取り型の上昇局面では、上昇している銘柄に偏りが生まれます。指数を押し上げている銘柄から外れたところに、依然として割安な銘柄が残っている可能性は十分にあります。

市場全体の温度を測る道具としては、PER・PBR・イールドスプレッドNT倍率などが使えます。これらが過去の極値と比べてどこにあるかを見れば、「市場全体としてバブル的な水準にあるのか、まだ妥当な範囲か」の感覚は持てます。重要なのは、市場の数字を見て「自分のポートフォリオが理論的にどれくらい割安か」を相対的に把握することです。指数の高低そのもので機械的に売買判断するのは、バリュー投資の本筋からは外れます。

バフェットが繰り返し言ってきたのは、「市場の高い・低いではなく、自分が見ている個別企業の価値に対して、価格がどこにあるか」を見るということです。グレアムのミスター・マーケットの比喩も同じ哲学で、相場の気分に振り回されず、個別企業の本源的価値を軸に置けと教えています。市場が高値の今こそ、ポートフォリオを「銘柄単位の割安度」で点検することが、機械的な売買より大事です。

留意点 — 高値局面で意識したい3つの規律

「日経平均が高い」より「自分が見ている銘柄が、企業価値に対してどこにあるか」が、バリュー投資家にとっての本当の問いです。気になる銘柄の割安度を確認したくなったら、モート先生のAIに銘柄名を入れて、PER・PBR・DCFの3角度から見てみてください。他の関連話題はトレンド辞典へどうぞ。

※ 本記事は投資教育・情報提供を目的としており、金融商品取引法に定める投資助言・代理業ではありません。特定の銘柄・指数の売買を推奨するものではありません。相場・数値は変動します。投資判断はご自身の責任で行ってください。